熊野川で総合水防演習
熊野川総合水防演習実行委員会(国土交通省、和歌山県、三重県、新宮市、田辺市、那智勝浦町、太地町、古座川町、北山村、串本町、熊野市、紀宝町)は28日、新宮市の熊野川河川敷で「令和4年度熊野川総合水防演習」を実施した。国交省近畿地方整備局、和歌山、三重の両県、熊野市~田辺市の各自治体や消防など36団体から約600人が参加。総合的な水防演習を通して地域防災力の継承を図った。
2011年の紀伊半島大水害では各地で土砂氾濫、河川氾濫が発生し、多くの尊い命や多数の財産が失われた。同演習は大水害で得た教訓を未来に継承するため、当時被災した周辺自治体が参画し水防技術の向上・伝承を図るとともに「流域治水」への転換の観点を踏まえ、幅広い主体が参加する実践的な訓練により、地域の防災知識の普及や防災意識の向上、災害対処能力のさらなる向上を図ることを目的とするもの。
演習テーマは「紀伊半島大水害を教訓とした地域防災力を未来に継承~いのちを守る経験を次の世代へつないでいく~」。熊野川における総合水防演習は初で、和歌山県内では紀の川での開催から12年ぶりとなる。
開催に先立ち、先の大水害の犠牲者に黙とうがささげられた。開会式では国旗掲揚に続き、山田邦博国交省事務次官が「国民の財産、生命を守るために、引き続き全力で取り組むとともに、皆さまとの連携を一層強化していきたい。演習を通じて、関係機関と地域住民の皆さまが一体となった防災・減災の取り組みの強化を改めてお願いします」と名誉総裁の斉藤鉄夫国交相のあいさつを代読した。
統裁の仁坂吉伸和歌山県知事は「精いっぱい技量を発揮して思いをさらに高め、実際に災害が発生した際には被害を最小限に食い止められるよう期待している」、一見勝之三重県知事は「災害に立ち向かう強い気持ちが大事。今日の訓練が実りのあるものになれば」。
全国水防管理団体連合会の溝口宏樹事務局長代理が脇雅史会長のあいさつを代読し「関係機関が一丸となって取り組む訓練は極めて重要。住民に安心していただけるよう演習を」と呼びかけた。
来賓の二階俊博衆院議員は、関係者の日頃の尽力に感謝を述べ「その崇高な使命を担い、地域のために一層のご活躍を」。
鈴木英敬衆院議員は「訓練でできないことは本番でもできない。緊張感を持って、訓練が有意義になることを祈念している」とあいさつした。
演習は、紀伊半島大水害に匹敵する恐れのある降雨や河川氾濫が発生したとの想定の下、水防、救出・救護、避難の各訓練に分かれて実施。訓練の様子や関係機関の情報共有の様子は会場内に設置された大型モニターに映し出された。
▽ヘリコプターによる被災状況調査▽大型土のう設置による応急対策工▽排水ポンプ車による緊急排水訓練―や、ヘリコプターや専用機器を駆使した救助・緊急搬送、負傷者のトリアージや応急救護、浸水区域内建物や土砂埋没建物・車両からの救出訓練なども行われ、参加団体はそれぞれの持ち場で日頃の訓練の成果を発揮。協力体制の下、各種訓練に挑んだ。
約2時間におよぶ演習後には、総裁の東川(とがわ)直正・近畿地方整備局長が講評。「もうすぐ出水期がやってくる。これまでの取り組み、今日の訓練を糧にしてほしい」と呼びかけ、協力体制のさらなる強化を誓った。
また、演習の指揮官を務めた中谷健兒・新宮市消防団長に対し、川尻竜也・紀南河川国土事務所長から感謝状が贈られた。
(2022年5月29日付紙面より)
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那智勝浦町区長連合会(会長=串俊男・橋ノ川区長)は27日、同町の体育文化会館で総会を開き、本年度の行事計画案、予算案などの上程議案全てを承認した。令和4年度永年勤続区長の表彰では出席した大江清一・中里区長と長雄正紘・市野々区長の2人に堀順一郎町長から表彰状および感謝状が贈呈された。
区長連合会は町内の55区で組織。区長相互の親睦を図り、町当局との連携を密にし、区民の福祉増進のために組織する。これまでには町花火大会実行委員会、南の国の雪まつりなどのイベントなどにも協力している。
2021年度は地区代表者会議や三役会議などを行った。また、新型コロナウイルス感染症の影響で研修視察は中止となった。
22年度の行事計画は地区代表者会議や、区長連合会研修視察、高速道路の要望活動などを実施する予定とした。
串会長は「各区においては、祭りごとなどの伝統を受け継ぐ使命もあり、参加者にとっては地域の連帯感を強めることにつながる。しかし、広域による連合会の存在意義となれば、果たして肯定的に考えて理解する住民はいかほどなのでしょうか。寸進尺退な制度なのでしょうか。超少子高齢化社会においても必要な制度と考えるのであれば、行政サービスと住民の役割の混在から脱却し、新たなパートナーシップを考えていかなくてはならないのでは」とあいさつ。
堀町長は「区長の皆さまには、地域の課題解決や伝統を守るために日々、ご尽力を頂き感謝している。住民の意識の多様化や高齢化、コロナ禍の中で、区の行事や祭りも盛大にできない状況。区と町が一緒になって盛り上げていけるような行政を目指したい」と話した。
同町議会の荒尾典男議長も区長の尽力に感謝し、祝辞を述べた。
表彰者を代表して長雄区長は「感謝状をいただき、5年間を振り返る良い機会となった。市野々区長として、防災訓練をはじめとする地域活動を継続できたのは、支えてくださった皆さんのおかげだと感謝しています。今後も変わらず、ご支援賜りたく思います。本当にありがとうございました」とあいさつした。
その後、今年12月にロケットの打ち上げを予定しているスペースワン株式会社とスペースポート紀伊周辺地域協議会から、事業概要や打ち上げによる経済波及効果、交通渋滞対策などについて説明があった。
(2022年5月29日付紙面より)
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ツール・ド・熊野
第22回ツール・ド・熊野の第1ステージ「赤木川清流コース」が27日、新宮市熊野川町で行われた。18チーム105選手が熱戦を繰り広げ、窪木一茂選手(チームブリヂストンサイクリング)が2時間31分17秒で優勝した。2位にはネイサン・アール選手(チーム右京)、3位に織田聖選手(EFエデュケーション・NIPPOデヴェロップメントチーム)が入った。
第1ステージは同町の赤木川沿いを走る16・4㌔を7周する114㌔で実施。レースは、4周目に入り6人がリード。メイン集団に対して30秒ほどのリードを広げるが、最終周回でマトリックスパワータグやブリヂストンサイクリングなどの他チームがペースを上げ先頭集団に追い付いた。
勝負はゴール前のスプリントに持ち込まれ、窪木選手が両手を上げながらフィニッシュラインを通過し、大接戦を制した。
地元キナンレーシングチーム勢では、畑中勇介選手の4位が最高位だった。
(2022年5月29日付紙面より)
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土砂災害に備え訓練 (那智勝浦町 )
雨のシーズンを間近に控え、那智勝浦町は28日、「市野々区土砂災害防災訓練」を同区で実施した。大雨による避難指示発令を想定、地域住民が町立市野々小学校の体育館に避難した。ドローンによる情報収集の実証実験もあった。
2011年の紀伊半島大水害を教訓に、14年から訓練を開始。例年なら井関、八反田区も加わるが、コロナ禍の影響で昨年から不参加となっている。
今回は、同区自主防災組織から16人、同町から14人、同町消防本部から3人、町消防団第4分団から13人が参加した。
台風に伴う大雨の影響で、町はまず「高齢者等避難」を、続いて「避難指示」を発令した。「高齢者等避難」の発令段階で同区自主防は、事前に把握している要支援者に連絡。自宅に車で向かい、乗せて同小体育館へと避難させた。
町により、防災無線で避難情報が広報された。消防団も地域を放送車で巡り避難情報を伝え、加えて河川の水位情報を消防本部に伝えた。
地域住民も、避難指示の発令を待たず、避難を開始。最終的に、男性10人、女性20人、世帯数で23世帯が避難した。
また町は自主防と協力し、避難者名簿の作成や、災害対策本部である役場本庁との情報伝達を行った。
ドローンは、新宮市三輪崎のアドホックが飛ばし、映像をモニターに映し出した。また体育館には、簡易テントや簡易トイレ、スポットエアコンなどが展示されていた。
同区長で自主防災組織会長の長雄正紘さん(78)は、講評で近年、ゲリラ豪雨や地震が頻発していることに言及。「この辺りも山が崩れるかも。各自が先頭に立って逃げ、それぞれが自分の命に責任を持って避難を。地震の揺れが収まったら、一分一秒でも早く逃げて」などと呼びかけた。
(2022年5月29日付紙面より)
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澄んだ青空が広がった22日、那智勝浦町立市野々小学校のグラウンドで「2022春季合同運動会」が開かれた。保護者や地域住民の声援を受け、児童や園児がこれまでの練習の成果を披露し、「熊野ハレヤ音頭」で元気なかけ声を響かせた。
市野々小学校、同校育友会、井関保育所、市野々公民分館、那智山区、市野々区、井関区、八反田区などが合同で開く地域の運動会。今年は雨天の影響で1日延期しての開催となった。
開会に当たり市野々小の中西健校長が「今日は太陽が輝いて、絶好の運動会日和。雨が続き、あまりグラウンドでの練習ができませんでしたが、5、6年生は係の打ち合わせを行い、3、4年生も草引きや石拾いをしてくれた。1、2年生もいっぱい練習しましたね。君たちの一生懸命な姿を地域の方々へ届けてください」。
児童会を代表して村井芹さんが「今年のスローガンは『キセキをおこせ!がんばれ市小』です。最後まであきらめない、かっこいい姿を見せてください」とあいさつ。
徒競走で開幕し、児童29人と園児16人はリレーや玉入れ、ダンスなどを披露。地域住民や保護者も「めはり音頭」や「グラウンドゴルフ競争」で一緒に汗を流し、笑顔で一日を終えた。
なお、この日は新宮市、那智勝浦町、太地町の公立中学校6校でも体育祭が開かれた。
(2022年5月24日付紙面より)
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土建協同組合が総会 (新宮市 )
新宮市土建協同組合(松根康隆理事長、組合員58社)は20日、同市緑ヶ丘の新宮地方建設業協同組合の会館で第72回通常総会を開き、昨年度事業実施報告や収支決算、本年度事業計画など3議案を承認した。
新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、可能な限り規模を縮小しての開催。開会に当たって物故者へ黙とうをささげた。
松根理事長はあいさつで「入札制度問題において、簡易的な総合評価制度の導入、最低価格の底上げなどいろいろと課題はあったが、おととしより総合評価が土木Aで実施され、昨年度から舗装工事で採用された。また、3月末に新宮市と3役で意見交換を行い、総合評価の拡充、最低価格のアップ、工事量の拡大などを要望した」と報告。
「今後も簡易的な総合評価を土木B、C、Dおよび建築工事に総合評価が浸透していくよう、市と協議していきたい」と述べ「日頃は騒音や振動など、住民の方々に迷惑をかけている。防災頭巾の寄贈や新宮市美化里親制度(アダプト・プログラム)など、今後も引き続き継続していきたい」と理解を求めた。
本年度事業は▽市との災害協定に基づく緊急支援活動が迅速に行える応援体制の確立▽入札・契約制度の改革要望▽地域住民とのコミュニケーションを深めるため、積極的な社会貢献活動などへの参加推進▽工事の安全や品質を確保するために必要な各種講習会などを地元開催し、組合員の建設技術の向上を図る―の4点。
入札制度などに対する要望は「簡易な総合評価落札方式適用工事の拡大」「ダンピング防止の観点から、低入札価格調査制度における審査および契約後の品質管理の厳格化」「適正積算と適正工期の確保」「組合員への受注機会の確保」。
事務局から新規入会3社の紹介があり、閉会に当たり阿万卓也副理事長があいさつ。「コロナの影響で資材などが高騰しているが、市においては単価の見直しなどを渋る面もある。組合に相談していただき、その中で中身を検討してどうしても合わないものに対しては組合からも言っていくべき。皆さんの協力の下、組合の力を持ってしてきちっとビジネスを行うべきだと思う」と呼びかけた。
(2022年5月24日付紙面より)
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県内25の単位クラブ合同で (ライオンズクラブ )
和歌山県に25ある単位ライオンズクラブ(LC)合同の橋杭岩周辺清掃が20日にあり、会員50人が「ONE TEAM 和歌山」の思いを胸にして奉仕した。
この奉仕は、同じ和歌山県内で活動する単位クラブの結束を目的とした第3回9R・10R会員交流会の記念事業の一つとして計画。同交流会は当初2019―20年度に開く計画だったが新型コロナウイルスの情勢に直面し3年連続で実施できず。実施に向けて各単位クラブから人員を出し合って結成する同交流会実行委員会(小森正剛実行委員長)だけでも結束を今後につなげないかと考え、実行委員のみ参加とすることで規模を抑えつつ記念事業を実施することとした。
この日は実行委員に加え会場地の串本LCと近隣の各単位クラブ会員有志が奉仕支援のため合流。同交流会の代表世話人を務める9R・太田勉チェアパーソンと10R・楠本健治チェアパーソンを軸に50人が集まり、串本LCは主に橋杭ビーチ、他は小森実行委員長ら串本LCの世話役陣と共に橋杭岩周辺の流木やごみを拾い集めて回収した。
約1時間の活動でおおむね軽トラック3台分を引き上げ、最後に結束のあかしとなる記念写真を撮影して締めくくった。
太田チェアパーソンは「和歌山といえば海で、串本は加えてロケットの打ち上げもあるなど脚光を集めている。だからこそこのような活動が必要」、楠本チェアパーソンは「ライオンズクラブは奉仕を活動の主体とする集まり。今回の奉仕で少しでも串本の皆さまのお役に立てたら」とそれぞれコメント。
小森実行委員長は「この交流会を迎えることは串本LCにとって光栄なことで、今回は流れてしまったがいつか実現したい。同じ和歌山県のメンバーとして『ONE TEAM 和歌山』の思いを強めるためにまず、紀南(=おおむね10R)がどのようなところかを知ってもらえたら」と心境を語った。
(2022年5月24日付紙面より)
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新型コロナ感染拡大予防で (那智勝浦町 )
新型コロナウイルスの感染拡大予防のため、8月11日(木・祝)に予定されていた第14回「那智勝浦町花火大会」の中止が決まった。町の夏の風物詩である花火大会の3年連続の中止について、町民からは残念がる意見や、やむを得ないという声も聞かれた。
同花火大会は町民手づくりの大会を基本理念に、これまで13回開催されてきた。那智湾を舞台に1万発の花火が大輪を咲かせ、2019年は海の章、追善供養、山の章、フィナーレの4部構成で多くの観客を魅了した。
大会中止の旨は23日から町ホームページにも掲載されている。
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■那智勝浦町花火大会の中止について
中止に当たり、堀順一郎町長と花火大会実行委員会の串俊男会長は連名で次の通りコメントを発表した。
令和4年8月11日に開催を予定しておりました第14回那智勝浦町花火大会は、新型コロナウイルス感染症拡大予防のために中止とすることを決定いたしました。
観覧にお越しになる町民の皆さまや大会関係者などに対し、万全の感染防止対策を講じての大会運営は困難であると判断し、このような決定に至りました。
「住民手づくりの花火大会」として本町の夏の恒例行事である花火大会を3年連続中止することは断腸の思いであり、例年の開催に当たりご支援、ご協力を賜っております企業や関係者の皆さま、何より花火大会を楽しみにしていただいている町民の皆さまには誠に申し訳ございませんが、ご理解賜りますようお願い申し上げます。
一日も早く事態が収束することを願うとともに、収束後にはなんらかの形で皆さまに楽しんでいただける花火大会が実施できないかを検討してまいりますので、引き続きご支援、ご協力をお願い申し上げます。
(2022年5月24日付紙面より)
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那智勝浦ゴルフ倶楽部
那智勝浦町体協GG夏季大会
学童軟式野球(B級)東牟婁大会
コロナ制限なしのGW (熊野三山 )
新型コロナウイルスの感染拡大に伴う行動制限が、3年ぶりになくなった今年のゴールデンウイーク(GW)。本紙エリア内の各所でも、拡大前をほうふつとさせる人出のにぎわいを見せた。
熊野三山はいずれも、参拝客でごった返した。熊野那智大社では、3日、4日、5日の順で▽約1700人▽約2000人▽約1600人―が参拝。那智の滝では若干多く▽1802人▽2016人▽1837人―が訪れた。
神職は「コロナ禍前の2018年と比較すると、1割から2割ほど減少した感じと思う。当然、昨年やおととしと比べたら、相当多かった。3日から5日にかけ、那智山線も渋滞したと聞いている」と語った。
なお、19年は特別に参拝客が多かったため、比較対象とはしなかった。
熊野速玉大社では、コロナ禍前ほどではないものの、4月28日から増え始め、3日から5日は相当な忙しさだったという。「3日と4日は特に多く、御朱印がずっと続くような状態だった」と話していた。
熊野本宮大社も、状況は同様。「3、4、5日は、神門の外まで人があふれ、われわれ神職がずっと、メガホンを持ち整理するような状態が続いた」と言う。
(2022年5月10日付紙面より)
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「四季彩まるしぇ」始める (エコ工房四季・株式会社天然 )
串本町古座にある社会福祉法人つばさ福祉会(北野好美理事長)の就労継続支援B型事業所「エコ工房四季」(平原正雄施設長)が4月30日、国保古座川病院跡地で株式会社天然=和歌山市=(以下天然とする)と連携した出店イベント「四季彩まるしぇ」を始めた。
天然は古座川町を保養先とする和歌山トヨタ自動車株式会社が地域貢献のために起こしたグループ会社。保養時の地域交流活動を通して接点を得た同事業所は、天然が力を入れるキッチンカー「PANDA」やその仲間を迎え入れる形でこのイベントを計画し、3月の試行を経て実施にこぎ着けたという。
この日は「PANDA」とその仲間計4台が来場し、客寄せとして8歳以下対象の遊具やテラス席も持ち込み。同事業所や県セルプセンター、会場一帯の出店希望者も軒を連ね、国道42号に面する出入り口にのぼりを掲げて来場を誘った。同事業所の利用者は職員と共に自店運営に加え車両誘導、遊具の適時消毒など会場運営もこなし、来場者の円滑な利用を図った。
天然の営業責任者・東照之さんによると、同事業所との連携の狙いは利用者や出店者などの働く場所の創出。今回は会場運営を同事業所に委ねて利用者らの勤労としての場慣れと収入を図る筋道つけをし、今後は出店数増強(同カー・屋台・物販・フリマ・農家直売・ハンドメード・ワークショップなど)やゲストステージなども積極的に組み込んでやりがいと収益をいっそう増すよう目指すという。
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このイベントは11月まで、月1~4回の頻度で週末に開場する計画。開場時間は基本午前10時~午後5時で、7月と8月は午後9時まで時間延長する。出店希望(要出店料)は両者を代表しオフィスkokomoが統括していて、メール(officekokomo1@gmail.com)やインスタグラムのメッセージ(@officekokomo)で相談してほしいとしている。
次回の開場日は5月22日(日)。以降の開場日は▽6月11、12日▽7月23、24日▽8月6、7日▽8月20、21日▽9月3、4日▽9月17、18日▽10月8、9日▽11月5、6日―を予定している。いずれも会場設営が困難な場合は中止するので、あらかじめ了承してほしいという。
同事業所の地域交流行事「エコまつり」の月例版的な内容となっていて、回を重ねるほど利用者の収入につながる仕組み。平原施設長は「まだ始まったばかりで今回は小規模だが、今後は地元の皆さんにも参加を呼びかけ、より多くの皆さんに来てもらえるよう盛り上げていきたい」と意気込みを語った。
(2022年5月10日付紙面より)
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古武術の不二流体術和歌山県支部新宮道場(山本盛夫支部長)は7日、那智勝浦町の熊野那智大社(男成洋三宮司)で奉納演武会を開いた。同大社での奉納は4回目で、第三代宗家の大嶋竜太郎さん他、18人が体術や棒術、剣術を披露。足を止めて見物したり、撮影を行う参拝者の姿も多かった。
不二流体術とは、突き、蹴り、投げなどといった古来から伝わる日本伝統の総合武術で、審判のいないルール不在の中で行われるのが特徴。開祖・古賀不二人師が、合気道開祖・植芝盛平師、親和体道開祖・井上方軒師を源流に、真の合気武術を目指してより実践的に練り上げた。
二代宗家・田中光四郎師を経て、現宗家の大嶋さんに伝えられた奥義は、講道館出身の柔気流宗家・八木不動師から伝授された柔気流の技を加えて、今や一段と深みを増しているという。
正式参拝後に行われた奉納演武では、道着やはかま姿の門下生が素手による実践的な演武や短刀、木刀を用いた数々の技を披露した。子どもたちも元気いっぱい鍛錬の成果を発揮し、参拝者からは大きな拍手が送られた。
奉納後、大嶋さんは「半年に1回、和歌山に来ているが、皆さんの成長が素晴らしいのでうれしい限り。那智大社さまには毎年奉納させていただいているが、尊い場所で演武ができることをありがたく思います。良いご縁が広がっているため、9月には伊勢神宮の外宮でも奉納演武会をさせていただくことになりました」と話した。
同大社の伊藤士騎(しき)禰宜(ねぎ)は「地域のお子さんたちが神社で演武をご奉納する機会は少ないと思うので、毎年の楽しみや良い思い出にしてもらえたら。大人になり熊野地方を離れた際にも、今日の日を思い出していただきたいです」と語った。
なお、11月には熊野本宮大社で奉納演武会を実施する予定。
(2022年5月10日付紙面より)
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紀伊半島の海亀を守る会 (新宮市 )
ウミガメの保護活動を展開する「紀伊半島の海亀を守る会」(榎本晴光会長、環境ファースト連合会会員)の会員らは8日、アカウミガメの産卵シーズンを前に、新宮市王子ヶ浜のふ化場周辺で清掃活動を実施した。市職員らも活動に参加し、総勢16人で草刈りや溝掃除などに汗を流した。
同浜は絶滅危惧種・アカウミガメが訪れる世界でも数少ない海岸の一つ。同会は、波浪流失や小動物の捕食被害からアカウミガメの卵を守るための保護活動を行っている。
アカウミガメの上陸・産卵シーズンは5月中旬から8月半ばごろまで。1回の産卵で平均110~120個の卵を産み、60~80日でふ化する。卵は海岸に隣接するふ化場に移し、ふ化した子ガメは秋ごろ、同会や関係者らの手によって海に戻される。
なお、昨年は例年より早めとなった5月20日に初上陸と産卵を確認。会員らは同浜の大規模清掃活動などを通してウミガメの上陸に備えたが、以降、上陸が1度あったものの産卵は確認されなかった。初産卵で発見した卵は98個。うちふ化した14匹を放流した。
早い時期に産卵が見られた場合のふ化率は低く、また海水温の上昇など地球温暖化も影響してか、上陸数が減少しているという。
今月から、同浜で早朝のウミガメパトロールを開始した榎本会長。「今シーズンは多くのウミガメが上陸してくれたら。今年は新型コロナウイルス感染症の影響などで大々的に行えていなかった放流会も開催したい」と話していた。
(2022年5月10日付紙面より)
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新宮RC旗学童軟式野球大会
オンラインで交通安全教室 (宇久井小 )
那智勝浦町立宇久井小学校(芝﨑勝善校長)で4月28日、和歌山県警察本部交通部交通企画課安全教育係(通称・ひまわり)による交通安全教室があった。全校児童178人が、オンラインで交通ルールや安全な自転車の乗り方を学んだ。
和歌山県警が公表している「令和3年中 和歌山県の交通事故概況」によれば、県内の中学生以下の子どもが関係する事故は死者1人(小学生)、傷者計98人を出している。「令和2年版交通年鑑」を見ると、登下校や買い物、訪問中に事故が起こっており、原因は歩行中の「飛び出し」や自転車乗車中の「前左右安全不確認」が多い。
教室には、ひまわりの西山俊幸警部補、池田映実巡査部長、北岡萌巡査の他、宇久井駐在所の中井功治巡査部長、同町の交通安全指導員らが協力。前日の雨でグラウンドが使えないことや、新型コロナウイルス感染拡大状況を受け、初めてオンラインで実施した。
児童は「歩く人は右側。自転車は車の仲間なので左側を走る」という基本的な交通ルールを学習。自転車に乗るときには「ヘルメットをかぶる」ことを約束した。ゴールデンウイーク中に遊びに行くときの不審者対策や、川や海で遊ぶときの注意点も学んだ。
西山警部補は「横断歩道を渡るときは、右、左、右を見るだけでなく、後ろから曲がってくる車がないかどうかも確認して。命は一つしかない。小学1、2年生は事故に遭いやすいため、特に注意を」と呼びかけていた。
ゴールデンウイーク中は、日中に子どもたちが遊びに出かけることも増えるため、ドライバーも十分が注意だ。
(2022年5月1日付紙面より)
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JR利用者ら、昨年より増加 (熊野地方 )
大型連休をふるさとや観光地で過ごす人たちの帰省ラッシュが本格化している。今年はコロナ禍で迎える3回目の大型連休。連休初日の4月29日はあいにくの雨となったが、移動や帰省の自粛などの行動制限がない中、JR新宮駅では家族の帰省を車中で待つ人の姿などが見られた。
同駅職員によると、電車利用者はコロナ以前には回復していないものの、連休開始日周辺の利用者数はおととし、昨年に比べて増加の傾向にあるという。
西日本高速道路株式会社(NEXCO西日本)などでは、渋滞のピークを4月29日~5月1日、3日(火・祝)~5日(木・祝)と予想。和歌山県警が発表している5月の交通事故発生予報では、1日、2日(月)、3日を当地方の交通事故多発厳重警戒日としており「レジャー中の交通事故に注意を」と呼びかけている。
連休中前半は全国的に雨が多いが、中盤は東日本や西日本で晴れる所が多く、後半にかけて気温が高くなる見込み。
(2022年5月1日付紙面より)
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家族でロケットのぼり作り (潮岬青少年の家 )
串本町潮岬にある県立潮岬青少年の家(山口和紀所長)の主催事業「家族で作ろう!ロケットのぼり」が4月24日にあり、新宮市や串本町から家族3組が参加し小型ロケット「カイロス」打ち上げ開始への期待を高める一助にした。
この事業は、子どもたちに創作意欲とともにロケットへの興味を高めてほしいという願いを込めて立案した日帰り型の体験プログラム。感染予防を意識し事前告知を県民の友と公式ホームページのみにとどめて参加を呼びかけた。
後藤明洋副所長が歓迎のあいさつを述べ、以降は立案したスタッフ・松原孝季さんが小型ロケット発射場「スペースポート紀伊」について現在分かっている状況を伝えて本題の工作指導を進めた。
ロケットの形になるようテーブル用の透明ビニールクロスを切り出し、出来上がる形をイメージしながら油性フェルトペンで好みのデザインを考えて着色。筒状とよりシンプルなシート状の2種類を仕上げ、最後にひもで棒へつないで手持ちのこいのぼりのような形に仕上げた。また紙コップ2個を使いゴムの力で飛び上がる紙ロケット作りもしたという。
3年前の秋にスペースポート紀伊の設置が決まって以降、イベント「おもしろらんど春祭り」など機会を捉えて体験企画を実施したりスタッフ手作りのロケットのぼりを掲げたりして地域の盛り上げに力を入れている同家。主催事業としてはロケットの高さをバルーンで体験するプログラム以来で、松原さんは「ロケットの打ち上げを楽しみにするきっかけを託せれば」の一心で、参加した子どもらの創作活動を後押しした。
(2022年5月1日付紙面より)
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熊野那智大社
5月5日の「こどもの日」に先立ち、熊野那智大社(男成洋三宮司)境内では、マグロを模したこいのぼり「マグロのぼり」が青空の下、風を受けて元気よく泳いでいる=写真。
「マグロのぼり」は、生マグロの水揚げ日本一を誇る同町のPRにと、南紀くろしお商工会が同大社に奉納したもの。青色と赤色のマグロはそれぞれ約4㍍。大型連休初日はあいにくの雨となったが、30日は天候に恵まれ、風を受けて気持ちよさそうに泳ぐマグロたちの姿が見られた。
5月8日(日)の午後3時30分まで掲揚される。
(2022年5月1日付紙面より)
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