休憩所立ち入り禁止など呼びかけ (新宮市 )
新宮市にある世界遺産の熊野古道「高野坂」の休憩所がシロアリ被害を受けている―? 市では現在、休憩所が倒壊する恐れがあるとして、プレートとロープを設置して休憩所の立ち入りおよび使用への注意を呼びかけている。
「高野坂」は同市広角から三輪崎までの約1・5㌔のコース。こけむした石畳や雄大な熊野灘、四季折々の植物などを眺めながら、ゆっくりと古道歩きを楽しめるコースとして人気のスポットとなっている。
コース内には本山派山伏(天台宗系)を率いた聖護院宮が熊野三山を巡る際に利用した休憩場所と伝わる「聖護院宮の休憩所跡」があり、現在の屋根付き休憩所もその周辺に位置している。コースのほぼ中間にあり、古道歩きを楽しむ人々の憩いのスペースとなっていた。
休憩所は、1999年に144日間にわたって開催された地方博覧会「南紀熊野体験博」の頃に和歌山県が設置したもので、設置から20年以上となる。柱部分にシロアリによる被害が見られるほか、柵や床板も経年劣化や蟻害(ぎがい)などにより腐朽している状況だ。
市担当課によると「管理は市だが県に設置してもらったので抜本的な修理は県が行うことになっている。状況は県に説明している。『高野坂』を歩く際には、危険なので休憩所には近づかないでいただければ」と話している。
(2022年4月27日付紙面より)
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三輪崎区が防災施設を視察 (新宮市 )
新宮市三輪崎区の屋敷満雄区長や区の防災担当ら6人が23日、紀宝町の津本防災センターを視察し、津本地区自主防災会(産屋敷誠会長)の取り組みを学んだ。
津本地区自主防災会は2011年の紀伊半島大水害を教訓に、12年4月に発足。13年に防災センターが完成した。センターを拠点に、防災訓練や炊き出し訓練、子どもから高齢者までの幅広い世代を対象にした防災講話などを継続して開催。地域の防災力向上に努め、16年には「地区タイムライン」を作成し、町と連携を図ってきた。
子どもから高齢者までが楽しく防災を学ぶ「防災チャレンジ大運動会」も開いてきた。これらの活動が評価され、昨年度の「みえの防災大賞」に選ばれた。
視察は屋敷区長が津本自主防の取り組みを知り、三輪崎地区のモデルにしようと計画した。同センターで産屋敷会長らが津本自主防の取り組みを紹介。「今後は個別避難計画の策定と南海トラフ地震津波対策の推進を進める予定です。若い人を含めて津本地区全体の防災意識を高め、住民の生命を守るため、頑張っていきます」と伝えた。
新型コロナウイルス対策として、カーテンの仕切りを設置し、車中泊など分散避難訓練を実施したことを学び、「意識の高さを感じた」「訓練を継続することが大事」などの意見があった。
屋敷区長は「いい勉強になった。今後も視察し、三輪崎区の防災に生かしたい」と話していた。
(2022年4月27日付紙面より)
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主催事業で小学生3人ら (潮岬青少年の家 )
串本町潮岬にある県立潮岬青少年の家(山口和紀所長)の主催事業「海の環境を考える!本州最南端の魚釣り体験!」が23日にあり、小学生3人とその家族が海との関わり方を考えるきっかけを得るなどした。
引き続く新型コロナウイルスの情勢により本年度も主催事業の事前告知を県広報紙「県民の友」と公式ホームページのみとし、参加者の数を抑えつつ実施を目指している同家。その最初の実施となるのがこの日の主催事業で、釣れた魚の種類や海に漂うさまざまなものから海の環境を考える内容の日帰り型の体験プログラムを準備して参加を呼びかけた。
当日は新宮市、串本町、田辺市の小学生3人が家族連れで参加。釣りに詳しい後藤明洋副所長から海のそばで活動するときに注意すべき事柄などを教わった後、浪の浦の船瀬漁港へと移動して釣りに挑戦した。
釣りざおの先にウキ釣りの仕掛けをつなぎ、餌はオキアミを使用。今回は▽アジ▽ムツ〈幼魚〉▽クロホシイシモチ▽カサゴ▽グレ▽キタマクラ―の6種類が釣れ、キタマクラは猛毒を持つため他の魚と一緒にしたり食べたりしてはいけないことを教わるなどした。
その後は同家で振り返りをし、今回は釣果がなかったがゴンズイなど毒針を持っている魚もいてかかった場合はじかに触らないなど注意が必要なことも学んだ。釣りをすれば魚が得られる海だが、浜にはいろいろなものが漂着することも写真で紹介。プラスチック類は長く海を漂うと劣化で砕けてマイクロプラスチックとなり、魚が餌と間違えて食べるなど海に悪い影響を与える筋道を連想して日々の生活から海へごみを出さないことの重要さを考えるなどした。
後藤さんは今回のまとめとして「海は楽しいが、波にさらわれるなど危険と隣り合わせの場所でもある。遊ぶときは海に背を向けず、ライフジャケットを着て楽しんでほしい」と呼びかけてプログラムを締めくくった。
(2022年4月27日付紙面より)
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丸山千枚田オーナーの立て札共同制作 (木本、紀南両高校書道部 )
熊野市紀和町の丸山千枚田に設置するオーナーらの立て札の共同制作が23日、同市の県立木本高校であり、同校書道部11人と県立紀南高校書道部3人が取り組んだ。
この取り組みは、地元高校の丸山千枚田との関わりの一環として2011年に木本高校で始まり、翌12年からは両校合同で進められ、今年で12年目となる。杉の間伐材で作った幅9㌢縦75㌢の立て札に、それぞれが鮮やかな墨痕でオーナーの住所と氏名をしたためた。制作は4月から取りかかり、約150枚を予定している。
木高書道部の奥村海斗部長(17)=3年=は「2回目の経験だが、緊張した。普段は木に書くことがなく、字がにじまないので難しかった」、紀南高校書道部の前田浩志部長(16)=2年=は「初めてだが、緊張で手が震えた。棚田に自分の作品が飾られるのはうれしい」と、それぞれに話した。
丸山千枚田は、(一財)熊野市ふるさと振興公社が棚田保全の賛同者から出資金を募る「オーナー制度」を採用して保存に努めている。22日現在のオーナー数は125組135口741人。棚田の全体規模は1340枚7・2㌶で、ふるさと振興公社が4・6㌶を管理し、うち1・54㌶がオーナー用となっている。公社がオーナーを対象に取り組む、たいまつをかざして害虫を追い払う「虫おくり」行事は中止が決まっているが、5月21日(土)には「田植えの集い」開催を予定している。振興公社の和平憲一さんは、こうした行事を通じて千枚田の保存に理解が深まるよう期待し、立て札は「28日(木)までに設置したい」とした。
(2022年4月27日付紙面より)
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新宮弓友会主催の月例射会
黒潮ミニバスケットボールクラブ (進め!!青春 )
3年ぶりの連盟杯春季大会 (紀南バレーボール連盟 )
第42回マクドナルド・トーナメント
小児ワクチン、副反応報告 (新宮市医師会 )
新宮市医師会(米良孝志会長)はこのほど、先月に1回目の新型コロナウイルス小児ワクチンを接種した5~11歳の年齢層における接種後の副反応集計結果を報告した。集計の結果、重篤な副反応は確認できなかった。
今年に入って、国で5~11歳までを対象とした小児向け新型コロナワクチンが薬事承認されたことを受け、市では先月13日、市役所別館で1回目の集団接種を実施。約150人が接種を希望した。
接種に協力した市医師会は、独自に接種者の保護者に副反応記録用紙を配布。その記録を基に、5~11歳の年齢層の副反応調査を行っている。
同日に接種を受けた150人のうち、記録用紙の回収率は78・7%(118人)。接種直後、「息苦しい・気持ちが悪い」や基礎疾患関連の、アナフィラキシー以外の症状を見せた接種者は2人いたものの、重篤な副反応はなかった。
また、接種当日から7日目までの8日間で、37・5度以上の発熱が見られたのは3人のみで、38・0度以上の発熱が見られた者はいなかったという。
接種部位の反応では、痛み(疼痛=とうつう)が84・7%で頻度が高く、腫脹(しゅちょう)(16・9%)、熱感(6・8%)と続いた。また、全身の反応では身体のだるさ(倦怠(けんたい)感)が29・7%、頭痛(18・6%)の頻度が高かった。学校の欠席は接種翌日が多かった。
集計結果を受け、米良会長は「2回目接種後の集計が済んでいないが、言われているよりも副反応が少なかったので安心している」と見解を示している。
なお、市では、今月3日に接種を希望する小学3年生から5年生を対象にした2回目の集団接種を実施。接種率は1回目10・57%、2回目9・79%だった。ワクチンの供給量が見込まれ次第、小学2年生以下の接種を進めていく予定。
(2022年4月10日付紙面より)
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市内小学校に防災頭巾 (新宮市土建協同組合 )
新宮市土建協同組合(松根康隆理事長)による防災頭巾の贈呈式が8日、新宮市役所であった。松根理事長をはじめ4人が訪問し、市内小学校の新1年生に向けた、防災頭巾200個を、速水盛康教育長に手渡した。
同組合は2010年より、市内小学校の児童に向けて毎年、防災頭巾を贈呈している。きっかけは、組合創立60周年記念の取り組み。かつて市内の小学校では、児童は教科書を乗せて頭を守り、避難訓練を行っていたが、両手を使えればより安全と考え、贈呈が始まった。
1回目は全校児童分、2回目からは新小学1年生分を贈ることで、全ての児童に行き渡らせた。頭巾は中綿入りで、緊急時には頭にかぶり、落下物から守るようになっている。平時には、学校のいすの背もたれ部分に挟んだり、座る部分に敷いたり、集会時に体育館に持ち込んだりしてクッションにできるため、身近にあって身を守れる。
贈呈式には松根理事長のほか、阿万卓也副理事長、松原重充副理事長、七瀧伸事務局長が訪れた。市立小学校は5校あり、新1年生は185人。ただし高田小は0人だった。転入児や破損分を考え、余分に200個を贈った。
松根理事長は「日頃は工事のほこりや騒音などで、住民の皆さんに迷惑をかけているので、何かできることはないかと考え、地震のときに子どもの命を守ろうと贈呈することになった。子どもは国の宝。今後も贈呈を続けていきたい」と話した。
速水教育長は「避難訓練などを行って、(防災頭巾を)活用していけるよう取り組んでいきたい。防災意識を高める役割もあるかと。大人のたくさんの力で、地域で子どもを育てる取り組みで、ありがたい」などと語った。
(2022年4月10日付紙面より)
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花まつりの平和祈念祭 (新宮仏教会 )
新宮仏教会(会長=清水文雅・本廣寺住職、会員14人)は8日、新宮市福祉センターで花まつりの記念行事「平和祈念祭法要」を営み、祖国の平和と繁栄を願いながら亡くなった諸英霊の冥福を祈った。
祈念祭には遺族約20人が参列し、住職らの読経の中焼香した。田岡実千年市長は「戦後、市においても平和で心豊かに生活できる魅力と活力のあるまちづくりのためにまい進してこられたことは戦没者のご加護と遺族の協力・支援のたまもの」。
「現在享受している平和と繁栄が戦争によって心ならずも命を落とした方々の犠牲の上に築かれていることをひとときも忘れず、明日の市のために一層努力しなければならない」と追悼の辞を述べた。
池上順一・市遺族連合会長は「先の大戦より77年を迎えるが、ロシアのウクライナ侵攻に伴い、日々悲惨な状況が報道されており、世界からは今なお戦禍の報が絶えることはない。その中にあってわが国が平和でいられるのは祖国の繁栄と将来を案じながら尊い命をささげられた諸霊の思いが導いてくださったたまもの。コロナ禍を乗り越え、あの戦争を後世に伝え続けるとともに、世界平和への道を進むことを改めて誓う」と祭辞を読み上げた。
祈念祭後には「新型コロナウイルス終息祈願法要」が営まれ、猛威を振るい続ける新型コロナの早期終息を願う読経が会場内に響いた。
清水会長は「戦争は、全ての命が尊い、という仏教の基本姿勢の全否定。犠牲者の一人一人に家族があり、友人があり、思いがあり、人生を全うするはずだった。時々刻々と情勢は変化するが、こうした法要を通して歴史を感じ取り、先人の犠牲、努力の上に築かれたわれわれの現在を再確認することが、変化への対応の軸になるのでは」と話していた。
(2022年4月10日付紙面より)
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太田米の田植え始まる (那智勝浦町 )
那智勝浦町の太田地区で、「太田米」の田植えが始まった。水を張った田んぼに青苗を植える作業が5月中旬ごろまで続き、早いものは8月上旬に収穫となる。
太田米は、太田地区で生産されるコシヒカリ。同町川関在住の桒野稔近(くわの・としちか)さん(38)は、太田地区の一部である、同町中里に約50枚、面積にして約400㌃の田んぼを持つ。7日が田植え初日とのことで、田植え機で田んぼを何度も往復し、苗を植えていた。
田植えのタイミングとしては、太田地区では2番目か3番目で、時期は耕作者により、早かったり遅かったりするという。桒野さんは幾つかに時期をずらして植えていき、5月中旬ごろまでに終わらせる予定でいる。
現在植えているものは、8月7日までに刈り取り、JAを通して地元の温泉旅館に卸されるという。旅館では新米として、お盆明けには出されることになる。昨年同様の量の出荷を依頼されたとのこと。
桒野さんは「今年はいつもより暖かい気がする。成長がいいのが期待できるのでは。うまく育つといい」と話した。
なお桒野さんは、那智勝浦町苺(いちご)生産組合の組合長も務めており、同町中里の8㌃のハウスで、太田地区のブランド苺「くろしお苺」も生産している。こちらも含め、「どちらも頑張って育てたい」と述べた。
(2022年4月10日付紙面より)
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天満公民館で竣工式 (那智勝浦町 )
昨年から建設が進められていた那智勝浦町天満の天満公民館(以後、公民館)の整備工事完了に伴い8日、竣工(しゅんこう)式が開かれた。堀順一郎町長や区民、関係者など約20人が集まり、待望の施設完成を祝った。
旧公民館は旧那智町時代の1953年に建設された。シロアリ被害や老朽化が著しく、区民からは建て替えの要望があった。
これは町と天満区の現クリーンセンター使用期限協定に基づくもので、これまでも天満倉庫(防災書庫)の建設や区民会館の改修などが実施されている。おととしに旧公民館を取り壊し、昨年6月から着工。3月18日に工事を終えた。
新公民館は避難施設としての機能を備えており、緊急防災減災対策事業債を活用。事業費は本体工事費と設計管理費合わせて1億9569万円。建物は鉄骨造3階建て。敷地面積が638・57平方㍍で延べ床面積が389・19平方㍍。1階(多目的ホール)、2階(大小の会議室)が公民館、3階が防災倉庫、屋上には140人が避難できる。海抜は4・8㍍で、屋上は16㍍となる。
使用料は公民館活動での使用は無料。それ以外での利用は1枠500円となっている。館長は田中逸雄教育次長が兼務する。
式典には岡田秀洋教育長、荒尾典男町議会議長、大屋勉区長、田原光英天満分館長が出席。塩谷設計事務所と三和建設株式会社に感謝状が贈られた。
堀町長は「町民の皆さまに『集い』『学び』『結ぶ』場所として文化活動や交流の場として広く活用していただきたい」と式辞。荒尾議長は「新公民館は皆さまの知的欲求を満足させるものであり、避難所としても安心の一助となる」と祝辞を述べた。
テープカットを終え、大家区長は「立派な公民館を建設いただきありがたい。事業者の皆さまや近隣住民の皆さまには感謝している。区にとって4カ所目の避難場所ができ、安心。地域外の方の利用も多いと思うので、ルールやマナーを守って進めていただけたら幸いです」と語った。
なお、同日には内覧会が実施された。翌9日にも予定しているという。
(2022年4月9日付紙面より)
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新型コロナウイルスの影響で (熊野市 )
熊野市の七里御浜海岸で8月17日に開催を予定していた「熊野大花火大会」の中止が決まった。新型コロナウイルスの影響がいまだ継続している中、おととし、昨年に続き3年連続の中止となった。
今月7日に開催した熊野大花火大会実行委員会で協議し、大会関係者、ボランティア、周辺住民、来場者などの安全を第一に考え、開催準備を含めた影響を踏まえての判断とした。例年、地元や各企業からの協賛によって運営しており今年は協賛募集も中止とした。
大会本部長の河上敢二熊野市長と大会実行委員長の中平孝之市観光協会長は連名で「新型コロナウイルス感染症が一日も早く終息し、来年こそは多くの方に来場していただき、楽しんでもらえるような熊野大花火大会が開催できるよう、実行委員会一同、力を合わせていく所存です」などとコメントを公表した。
熊野大花火は初盆供養として江戸時代から始まり、300年以上の歴史と伝統を誇る。全国屈指の花火大会として知られ、海上に直径600㍍の半円を描く「三尺玉海上自爆」、フィナーレの鬼ヶ城大仕掛けなど色とりどりに夜空を覆う花火が観衆を魅了している。
(2022年4月9日付紙面より)
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勝浦LCが清掃活動 (那智勝浦町 )
勝浦ライオンズクラブ(勝浦LC、戸間宏治会長、岡本英博奉仕委員長)は5日、那智勝浦町築地周辺で清掃奉仕例会と第2期地区一斉清掃を実施した。会員は火ばさみやごみ袋を持って、ごみ拾いに汗を流した。
勝浦LCは今回の清掃活動に加え、日本赤十字社和歌山県血液センターに協力し、献血奉仕活動などにも取り組んでいる。
この日ははじめに例会を開き、8日に4月度第1理事会を開催することや18日(月)に同町役場で献血奉仕活動を実施すること、3月に太地町公民館で行った献血では受付人数が46人で43人が献血したことなどが報告された。
記念撮影後、会員は協力しながら、空き缶やペットボトル、たばこの吸い殻などを拾い、町の景観美化に努めた。
岡本奉仕委員長は「那智勝浦町は観光の町。観光客が訪れる中、道端にごみなどが落ちていると良いイメージにつながらない。二度三度と来町してもらうためにも継続的にきれいにしていきたい」。
戸間会長は「コロナ禍の中、会員の皆さんに多く参加いただき、ありがたい。ライオンズクラブが町をきれいにする美化活動などにも取り組んでいることを知っていただけたら幸いです」と話していた。
(2022年4月9日付紙面より)
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新宮仏教会(会長=清水文雅・本廣寺住職、会員14人)は8日、新宮市千穂の宗応寺(石原知実住職)で降誕会(ごうたんえ=花まつり)法要を営んだ。会に加盟する住職や副住職たちがお経をあげ、お釈迦(しゃか)様の誕生を祝った。午後からは市福祉センターで平和祈念祭法要が営まれた。
「花まつり」は「降誕会」「灌仏会(かんぶつえ)」「仏生会(ぶっしょうえ)」などと呼ばれ、涅槃会(ねはんえ、2月15日)、成道会(じょうどうえ、12月8日)とともに三大法会の一つとして重んじられている。
お釈迦様の母は出産が近づき、土地の習慣に基づいてカピラ城の東にある実家に向かう途中、ルンビニーの花園で休まれ、体を洗い、花を採ろうとされた時にお釈迦様を出産したと伝わっている。天は誕生を祝って甘露の雨を降らせたことが「甘茶」の由来となり、ルンビニーの花園をかたどり「花御堂」となったといわれている。
清水会長は開催に協力した関係各位に感謝を示し「降誕会も平和祈念祭(戦没者供養)も命について考える法要。ロシア、ウクライナ間で戦争が起きている今こそ、改めて命と平和の尊さを思い起こし、世界中の安穏を祈りたい」と話していた。
なお、法要後に実施している市内老人ホームへの慰問は、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から昨年に引き続き取りやめとした。
同会は、市内にある▽松巌院▽淨泉寺▽瑞泉寺▽清閑院▽清蔵寺▽清凉寺▽専光寺▽宗応寺▽長徳寺▽東仙寺▽遍照院▽本廣寺―の12カ寺で構成している。
(2022年4月9日付紙面より)
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新宮神社でさくら祭り (熊野速玉大社 )
新宮市の熊野速玉大社(上野顯宮司)境内にある新宮神社で3日、例祭(さくら祭り)が執り行われた。大社崇敬会の杉本義和会長や敬神婦人会の久保あや子会長たち約30人が参列。桜の枝を玉串として奉奠(ほうてん)し、春の訪れを祝った。
新宮神社は1907(明治40)年、神社合祀(ごうし)令により、新宮町内にあった18社18柱の祭神を大社境内の金刀比羅(ことひら)宮に合祀したのが始まり。中でも最も位の高い渡御前(わたりごぜん)社の主祭神・神武天皇の例祭に合わせて、毎年4月3日に営まれている。
同神社は2019年に御代(みよ)替わりの年の記念事業として修復工事を実施した。鬼瓦と拝所の瓦は、当時(江戸時代のものとされる)のものが利用されているという。
祭典では小雨の中、上野宮司が祝詞を奏上。その後、参列者が桜の枝を手に玉串をささげていった。この日は雨天のため、巫女(みこ)たちによる舞の奉納は取りやめとなった。祭典終了後には、関係者らによって参拝者らに厄払いの餅が配られた。
上野宮司は「あいにくの天候となりましたが、無事に滞りなく神事を終えることができました。新型コロナウイルスの影響が厳しく、まだまだ油断できない状況にある。不安でつらい日々が続く中でも希望を持ち、いい一年となるよう願っています」と話していた。
(2022年4月5日付紙面より)
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4月上旬から運用予定 (太地町 )
太地町に3月30日、町営じゅんかんバスの新車両が1台納車された。町公民館駐車場では車両を販売した和歌山トヨタ自動車株式会社新宮店の玉置直人さんらが町職員に対し、車載装備などを説明した。4月上旬から運用される予定。
じゅんかんバスは2001年に運行が開始され、町民の意見や周辺道路網の変化などにより時刻および経路の改編を行ってきた。町には路線を一般的な形で走行する通常タイプ(大型)のバスと、手を上げた場所から乗車できる自由乗降タイプ(小型)の2種類がある。
今回の車両は14人乗りのハイエースコミューターで自由乗降タイプに使用される。目立ちやすい青色のカラーリングに加え、高齢者が利用しやすいように手すりや補助ステップを設置。車内放送用マイクも完備した。旧車両と併せて運行されるが、この車両をメインとして使用するという。購入費用は476万5880円。
デザインを手掛けた太地町立くじらの博物館の中江環副館長によると、町を象徴する「イソヒヨドリ」「ハマセンダン」「ハマユウ」が描かれており、きれいな海と自然豊かな山の緑に加えて、降り注ぐ太陽やセミクジラ、コビレゴンドウが囲むシンボル的なデザインになっているという。
中江副館長は「町から依頼を頂いた。太地町の象徴的なものを組み合わせてデザインしました。町民の皆さまや観光客の方々にもなじみやすいものになればうれしいです」と話した。
三軒一高町長は「町民の皆さまに気付いていただけるように目立つ色にしてほしいとお願いしていた。今後は自動運転のカートも整備していきます。一つ一つ進歩していけるように努めていきたい」と語った。
(2022年4月5日付紙面より)
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子ども会チーム対象に大会 (串本町 )
串本町立体育館で2日、子ども会のドッジボールチームを対象にした交流大会があり、町内外の3チームが総当たり戦や対抗戦で試合に臨んだ。
新型コロナウイルスの情勢によりドッジボール競技による交流を目的とした県大会が2年続けて中止となり、とりわけチームの準主力(=主に5年生)、主力(=主に6年生)として練習を続けたが活躍の機会がない状況はかわいそうだと感じた東牟婁地方子ども会連絡協議会が今年2月の郡大会実施を計画したが、これも県へのまん延防止等重点措置適用で実現できず。
諦めきれない指導者陣は郡大会の会場地・串本町の教育委員会に交流会の実施を掛け合い、年度をまたぐ形となったがこの日の活躍の機会創出へとこぎ着けた。
急きょ実施で常連団体の一部は参加が間に合わなかったが、当日は潮岬と太地、競技熱が高まり昨夏結成した大島の3チームが参加。ウオーミングアップを経て総当たり戦をし、その後は3チーム混合で即興チームを作り6年生対5年生、5年生以下対5年生以下の試合にも臨んだ。
6年生対5年生の1セット目は6年生が圧勝し、2セット目は接戦となったが僅差で6年生が勝利。潮岬の6年生(現・中学1年生)メンバーは「5年生は強かったけど、まだまだ強くなれると思った。潮岬は今日の試合で全勝したけれど、みんなが強くてチームワークも良かったからだと思う。下級生も努力とチームワークで頑張ってほしい」と話し、下級生の対抗戦を見届けた。
閉会に当たり指導者を代表して山本誠士さんは最高学年が実力を託す良い機会になったとし、この交流を励みにしてこれからも楽しんでドッジボールに挑戦してほしいと呼び掛けて締めくくった。
(2022年4月5日付紙面より)
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2年ぶりの餅まきも (大勝浦「弁天祭」 )
那智勝浦町の大勝浦地区にある弁天島の例大祭「弁天祭」が3日、大勝浦漁民集会場であった。弁天島保存会(猪飼伸、宏(こう)両代表)など17人が参列、商売繁盛や大漁、芸能上達などを祈願した。2年ぶりの餅まきもあり、にぎわいを見せた。
本来は弁天島で営まれるが、雨天のため会場を移した。またコロナ禍の影響で、昨年は保存会の役員5人だけが参加して神事のみ実施、餅まきもなかった。今年は場所こそ移したが、例年通りの内容での実施となった。
祭壇には旬の野菜や果物のほか、マグロも供えられていた。勝浦八幡神社の髙橋正樹宮司が神事を担当し、祝詞を奏上。参列者が順次、玉串をささげて祈った。
髙橋宮司は、玉串の意味を説いたほか、同じ祭りを毎年続けられることを「ありがたい。コロナ禍の時代だからこそ、余計に感じる。これが日本の伝統」と伝えた。
餅まきでは、約30人の近隣住民が集まっていた。保存会の会員らが、約50㌔の餅と、袋に詰めた菓子を盛大にまいた。集まった住民らは、歓声を上げて餅や菓子を集めていた。
伸代表(43)は「大阪から毎年来てくれる人が、遠方にもかかわらずまた来てくれた。弁天祭も無事終わり良かった」と感想。
宏代表(41)も「雨で場所は変わったが、例年通りの弁天祭ができて良かった。餅まきも喜んでもらえたし、菓子まきは初めてだったが、子どもらが喜んでいて良かった」と話した。
弁天島は古くから「勝浦三景」の一つに数えられる景勝地で、島には「白蛇弁天」が祀(まつ)られている。パワースポットとしても注目を集め、コロナ禍の前は弁天島を目指す外国人観光客の姿もあった。
弁天祭はこの弁天島を会場に、1年で最も潮が引く旧暦の3月3日に合わせて実施している。好天なら干潮時には磯伝いに歩いて島に渡ることができる。
(2022年4月5日付紙面より)
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商業捕鯨で第7勝丸出港 (太地町 )
太地町漁業協同組合(脊古輝人組合長)の捕鯨船「第7勝丸」(32㌧、竹内隆士船長、乗組員5人)が3月30日正午、4年目を迎えた商業捕鯨を行うために太地漁港を出港した。船員の家族や関係者らが大勢駆け付け、無事を祈りながら手を振り見送った。
第7勝丸は3日(日)からの操業開始に向け、千葉県を目指す。房総沖では1隻のみでツチクジラ漁を実施する。同漁協によると、通常6~7月に行うツチクジラ漁を4月に実施するのは初の試みだという。
その後は5月ごろに青森県で、千葉県と宮城県の船合わせて4隻が共同でミンククジラ漁に取り組む。続いて、6月には北海道網走市において共同でミンク漁、7、8月も釧路市にて共同でミンク漁、9、10月は千葉沖にて、第7勝丸のみでツチクジラ漁を行うとしている。帰港は11月初旬を予定している。
昨年は国が定めるミンククジラの漁獲枠120頭より少ない91頭だった。同漁協は、海水温の上昇などが捕獲頭数に影響したと要因を挙げた。また、今年の漁獲枠はミンククジラが110頭で、ツチクジラが16頭となっている。
水産庁の許可が下りれば、10月中に宮城県でニタリクジラ漁(2頭のみ)を実施する可能性もあるとした。今回は31日未明に出港予定だったが、天候を考慮しこの日の出港となった。
出港を見送った同漁協の〆谷(しめたに)和豊参事は「安全に事故がないように祈るとともに、去年以上に捕れることを期待しています」。同漁協専務理事で日本小型捕鯨協会の貝良文会長は「海水温の上昇は数年続くこともあり、コロナ禍で価格が付きにくいなど商業捕鯨の開始後は苦労が続いている状況。天候が良ければ捕れるため、今年はぜひ大きくておいしいクジラがたくさん捕れることを願っています」と話した。
竹内船長は「最近ではスーパーで生のミンクが売っているため、購入する人の姿を見ることもある。昨年は天候が悪く目標頭数に届かなかった。今年は持ち枠いっぱいまで捕獲できればうれしい。事故なく、頭数も捕れて安全に帰ることができれば」と語った。
(2022年4月1日付紙面より)
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1日、HCU開設 (新宮市立医療センター )
新宮市立医療センター(中井三量院長)は1日から、3階に新宮東牟婁医療圏で初となる高度急性期病床(HCU)を開設する。病床は5床(面積=314・9平方㍍)を新設。発症直後で重症化リスクの高い患者や、手術後の全身管理が必要な患者などに対し、より手厚い看護を行う体制づくりを構築していく。
HCUは「High Care Unit」の頭文字を取ったもので、日本語では「高度治療室」「準集中治療管理室」と訳される。集中治療室(ICU)と一般急性期病棟の中間に位置するとされているが、分類的には高度急性期病床となる。
2016年に策定された「和歌山県地域医療構想」には、新宮・東牟婁医療圏について「高度急性期に関しては、奈良県・三重県の隣接した地域に高度急性期機能を担う病床がなく、高度急性期機能を保有する和歌山圏域・田辺圏域から遠方にある地理的な条件から、圏域はもとより県境を越えた周辺地域の拠点として、新宮市立医療センターに多くの患者が集中している」「高度急性期機能を備えた医療機関から遠方となる新宮圏域としては、25年の必要病床数としては44床との推計があり、この地域において高度急性期病床(44床)を担っていくべきとの意見が新宮保健医療圏構想区域検討会で決定された」と記載されている。
HCUの新設に当たり、4人部屋6室を改修。入院対象者は手術後の全身管理が必要となる患者や、事故などによる危篤な救急患者となる。これまでは3階の手術室から各階の観察室に患者を移送していたが、同階にHCUが開設されることによりフロア内での移動が可能に。
生体情報モニタリングシステムや人工呼吸器、ICUベッドなどの医療機器が設置されており、専属の看護師長1人と看護師20人が配置される予定となっている。
総事業費は約2億8000万円(本体工事費1億9800万円、医療機器など購入費8200万円)。財源は県補助金1億1200万円、企業債1億6600万円、内部留保資金200万円。工期は昨年7月16日から今年3月7日。
中井院長は、救急専門医の確保などの課題を挙げつつも「新年度からの開設に間に合って良かった。県の補助金を頂いて運営できるようになった。(医師確保に対して)当センターに来ていただけるように、今後も活動を続けていきたい」と話していた。
(2022年4月1日付紙面より)
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学校法人近畿大学と株式会社NTTドコモが3月30日、串本町串本沖で第5世代移動通信システム(通称・5G)と水中ドローンを活用して完全養殖クロマグロを飼育するいけすを遠隔監視する実証実験に取り組んだ。
2020年に両者で締結した「5Gの推進、『スマートシティ・スマートキャンパス』創造に関する包括連携協定」に基づく取り組みで、同町域では昨年9月にくしもと町立病院―同大学病院間で実施した遠隔医療支援以来の実証実験となる。
同支援時は移動基地局を据えてローカル5Gの通信環境を確保したが、以降昨年末に大字串本一帯でNTTの商用5Gが開局。今回はその通信環境をさっそく活用し、同大学水産研究所大島実験場と同大学東大阪キャンパスを結ぶ形で試みた。
実証内容の目的は養殖業のさらなる効率化(現行でダイバーがこなしている作業の一部代替)で、同実験場は重さ10㌔前後の完全養殖クロマグロを飼育するいけすを実証実験の場として提供。同ドローンのいけすへの投入など不可避の現場作業を図りつつ5G経由で同キャンパスから同ドローンを遠隔操縦し撮影したいけす内の映像をリアルタイム伝送したほか、その映像情報に基づいて作業を指示する想定で別に準備したアーム付き同ドローンの現地操縦者がいけす内の死亡魚(今回の実験では同程度の大きさの模型を使用)を回収する手順も試みた。さらにNTTは、撮影した映像を自社クラウドサービスへ保存し、アーカイブ共有可能とする実証にも取り組んだ。
同キャンパスで実験に参加した近畿大学水産養殖種苗センターの岡田貴彦センター長は、事前にわずかな映像遅延の説明があったが実際には感じられなかったと遠隔監視の印象をコメント。その映像からダイバーがいけすに入るよりも同ドローンの方が完全養殖クロマグロのストレスは小さいように見受けられた、と今回の実証内容の有用性を見据えるなどした。
両者は今後も実証内容の検証を重ねて目的に資する成果を目指すとしている。
(2022年4月1日付紙面より)
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京城跡の整備で新たに (紀宝町 )
2019年、紀宝町指定文化財に指定された同町大里の京城跡(みやこのじょうせき)で、新たに畝状竪堀群(うねじょうたてぼりぐん)と堀切が見つかった。
京城跡は相野谷川中流域にある平山城跡。紀伊続風土記には1585(天正13)年に豊臣秀吉の臣下、堀内氏善(うじよし)によって建てられたとの記述がある。
海抜約70㍍の小高い山頂部を中心として、北東の曲輪(くるわ)と周囲に設けられた畝状竪堀や堀切などの防御施設から構成される。当時、山城としては全国的にも希少な石垣造りの城壁も築かれていたことから、かなりの規模と威容を誇る城であったと思われる。
今年1~2月の下草刈り、間伐、支障木伐採により東側に四つの竪堀、堀切が確認された。町教育委員会では、間伐などで城の形状が分かり始めているとし、来年度も環境整備を続けていくという。
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相野谷中学校の新2年生9人は授業「京城跡を学ぶ」で案内看板を制作し、京城跡保存・活用・整備検討委員会の寺尾邦義委員長に託した。1年生だった昨年度、学校近くの京城跡を訪れ、郷土の文化遺産を学習。その際「案内版がなく、文化財に思えない」と感じた生徒たちが発案して看板作りに着手した。スギ、ヒノキの板に「石垣」「竪堀」「堀切」などを彫り、1人1枚の計9枚を完成させた。
寺尾委員長は「生徒の手作りに価値を感じる。立派な看板で設置場所を検討したい。生徒たちにはこれからも京城跡に関心を持ってもらいたい」と話していた。今後、検討委員会に報告した上で、設置場所などを話し合うという。
(2022年4月1日付紙面より)
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