投票率は過去最低 (新宮市議選 )
任期満了(30日)に伴う新宮市議会議員選挙が23日、投開票され、現職9人、新人6人の計15人が当選した。トップ当選は現職の大石元則氏(68)で1276票を獲得した。投票率は64・14%(前回69・75%)で、これまで最低だった2015年の68・59%を下回り、過去最低となった。
15の議席をめぐり、現職10人、新人7人の計17人が立候補していた。現職3人が勇退を表明する中、早々に新人が立候補の動きを見せるなど、告示前から選挙戦モードとなっていた。
各候補者は、少子高齢化、人口減少、医療福祉、まちの活性化など、市の諸課題を争点に舌戦を展開。23日午後8時10分から市立総合体育館で行われた開票作業では、各候補の支持者らが固唾(かたず)をのんで作業の様子を見守った。結果確定は午後11時55分。当選した各陣営では、候補者と支持者らが喜びを分かち合った。
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何も言うことはない。誠心誠意、皆さんの役に立ちたい、その一心で務めさせていただく。力を合わせれば、新宮市はきっと良くなると思う。日々の生活が健康で、たとえつらいことがあってもまた頑張れるようなまちを目指したい。何より大きな災害が控えている。犠牲者を出さないのは当然のことだが、何が起こっても悔いのないように準備しておくこと、そして災害が起こっても立ち直れるような、そんな新宮市であってほしい。
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結果には驚いている。同級生、友人、先輩の方々。皆さん本当に一生懸命やってくれた。一票一票の重さをひしひしと感じている。特に防災、減災に力を注ぎたい。「逃げる」という訓練を積み重ね、そして各自治会で防災リーダーを育成していく。資格を取得するために補助金を出してもらうなどして防災士をたくさんつくる。まずは人の育成が必要だと思う。
(2023年4月25日付紙面より)
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奥熊野いだ天ウルトラマラソン
4年ぶりとなる「奥熊野いだ天ウルトラマラソン」(同実行委員会主催)が23日、那智勝浦町の山間部をコースに開催された。和歌山県や大阪府などの近畿地方をはじめ、北海道から沖縄県までの28都道府県から485人が100㌔、80㌔、65㌔の3部門に分かれて自慢の健脚を競い合った。
同大会は1999年に当地で催された「南紀熊野体験博」の関連イベントとして「奥熊野100㌔マラソン」の名称でスタートし、今回で第23回を迎えた。第11回大会で初めて100人を超えて以降、回を重ねるごとに参加者数は増加していたが、新型コロナウイルスの影響により2020年以降は中止となっていた。
今大会は「ボランティアで地域力がアップする!」をテーマに行われた。レースは、100㌔の部が午前5時に那智の滝前、80㌔が午前6時45分に井鹿エイド近く、65㌔が午前8時15分に西中野川トンネルをスタートした。
参加者は那智山や太田、色川などの各地域を巡るコースを走り、沿道からの応援やボランティアスタッフらのサポートを受けながらゴール地点の補陀洛山寺を目指し、100㌔総合で木畑貴行さん(和歌山市)が7時間40分21秒、80㌔総合で蛯原和弘さん(奈良県)が9時間13分36秒、65㌔総合で東田薫さん(大阪府)が4時間29分51秒でそれぞれ優勝を果たした。
木畑さんは「2014年の参加以来、初めての優勝なのでうれしいです。40㌔付近が最も苦しかったが、絶対に歩かない気持ちが結果に表れたと思う。また来年も挑戦したい」。
東田さんは「久しぶりの参加で1位になることができて最高。50㌔手前の山道がきつくて少し歩いてしまいましたが、何とか乗り越えることができました。ボランティアや地域の方々から熱い応援を頂き、温かみを感じる素晴らしい大会。来年も参加し、2連覇を目指していければ」と笑顔を見せていた。
(2023年4月25日付紙面より)
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4年ぶり、企業と地域団体が (紀宝町 )
パナソニックエレクトリックワークス紀南電工株式会社(外岡正博代表取締役社長)は22日、「農山村活性化の取組に関する協定」を結ぶ地域活性化団体「神内生き活き協議会」(矢熊敏男会長)の協力を得て、紀宝町神内の田んぼで田植え作業を行った。
協定は県が2012年度から取り組む「三重のふるさと応援カンパニー推進事業」の一環で、農山漁村の豊かな地域資源を生かして、社会貢献や新規ビジネスなどに取り組む企業や地域を応援する事業。
締結した17年4月から毎年、田植え、稲刈り体験をしてきたが、新型コロナウイルスの影響で20年から中止となっていた。
4年ぶりの今年は従業員と家族ら106人と協議会の会員12人が参加。外岡社長が「待ちに待ったイベントの再開。今日は楽しみながら植えましょう」、矢熊会長が「皆さんの神内を応援する心で再開することができた。慣れない作業で大変ですが頑張ってください」とあいさつ。参加全員で記念撮影した。
休耕田になる予定だった17㌃の田んぼで作業を開始。ほとんどの参加者が田植え初体験で、悪戦苦闘しながらもコシヒカリの苗を丁寧に植えた。
1時間の作業で泥んこになった子どもは「楽しかった。稲刈りも楽しみ」と笑顔を見せていた。
休止していた3年間は協議会が稲を育て、米を同社に届けてきた。今年は8月20日ごろに稲刈りを計画しており、収穫した新米は従業員に配り、社員食堂でも提供するという。
(2023年4月25日付紙面より)
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泉涓一さんヤエン釣りで (串本町 )
串本町古座、泉涓一さん(90)が18日午後に動鳴気漁港で3・2㌔のアオリイカを釣り上げた。3㌔超は20年ほど前に釣り上げて以来の大物で、90歳になっても衰えない腕前に感心する声が近所から上がり始めている。
泉さんは20年ほど前に船釣りを引退して以降も年間を通して陸釣りを愛好している。アオリイカは陸釣り一本になったころから釣り始めたそうで、釣法はヤエン釣り。多い年には1シーズン(3~6月)で100匹ほど、その頃は7~8匹釣れた日もあったという。最近は産卵場所の海藻が減っているのか数が伸びないが、それでも昨シーズンは28匹を釣り上げ地元で今も一目置かれる存在であり続けている。
「2㌔ちょいちょいはよく釣っている」。18日はその手応えを上回るアタリがあり、力負けして50㍍ほど糸を持っていかれたが何とか体勢を立て直し、愛用の磯竿1・5号や道糸3号をかばいつつ寄せてヤエンを投入。触腕に針がかかった状態で釣り上げた。30分ほど格闘した末の釣果で、その瞬間は「やれよと思った」という。
16日にも2・8㌔のアオリイカを釣り上げていて好調続きの泉さんだが、「今年は近場に活アジ(=ヤエン釣りの餌)がない」と悩みも。あっても高値で、遠出をしてまとめ買いしても釣る前に死なせたら意味が無く、そのあたりのやりくりが今は大変だという。
アオリイカのシーズンはまだ前半。泉さんは「昔は日が昇る前から釣りをしていた。今は午後に行くことが多くなったが、元気なうちは釣りを続けたい」と続投に意気込んでいる。
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串本の魚に詳しい南紀串本観光協会の宇井晋介事務局長(元串本海中公園センター水族館館長)によると、泉さんが釣り上げた3・2㌔のアオリイカはレッドモンスターと通称されるアカイカ型の雄。沖合で最大5~6㌔まで育つ大型種(3㌔はまだ普通の域)で、それが動鳴気漁港に寄っているとするとさらに大物がかかるかもしれないという。
(2023年4月25日付紙面より)
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春季高校野球和歌山県予選
約300人が熊野の地へ (新宮市 )
外国客船「スターブリーズ」(総トン数1万2969㌧、全長159㍍、ウィンドスタークルーズ)が18日、新宮港に入港した。外国客船の入港はコロナ禍前の令和元年から約4年ぶりで、同船の寄港は初。今回は「ジャパンサイクリングクルーズ」の名の通り、日本でのサイクリングを楽しむことが目的のクルーズだ。主に欧米から訪れた乗客約300人は、自転車で熊野地域の観光を楽しんだ。
新型コロナウイルス感染症の影響で受け入れが中止になっていた日本への国際クルーズ。昨年11月、国土交通省が再開を発表したことを受け、新宮港でも、感染症対策を講じ、受け入れを再開した。
行程は東京~田子の浦~新宮~高知~別府~博多~唐津~釜山(韓国)~下関~松山~尾道~神戸。
歓迎セレモニーでは、田岡実千年市長が初寄港への感謝を述べ「熊野は千数百年以上の歴史を有し、熊野信仰の聖地として、人々を魅了している。本日は、平穏で幸せな気持ちに浸っていただければうれしく思います」とあいさつ。
平安衣装による出迎えに加え、花束や初入港プレート、尾﨑酒造の日本酒などの贈呈もあった。
同船のペドロ・ピント船長は「現地での交流や体験を楽しみたい。新宮市に来られたことに感謝している」と述べた。
その後、乗客は各自、自転車に乗り、好みの観光地を目指した。アメリカから訪れた60代夫婦は「日本はきれいで素晴らしいところ。神社と寺を見て回るのが楽しみ」と笑顔で話していた。
市では本年度、同船と19日に入港する「ヘリテージアドベンチャラー」を含め、12隻の受け入れが決定しているとし、そのうち11隻が国際クルーズだという。
クルーズ船を担当する市商工観光課の福林透真さんは「今後も外国客船を中心に誘致を進めていく。寄港の際には、新宮市の魅力を知っていただき、リピーターを増やしたいです」と話していた。
(2023年4月19日付紙面より)
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協議会設立、計画策定へ (那智勝浦町 )
那智勝浦町地域公共交通活性化協議会の設立総会が17日、那智勝浦町天満の体育文化会館であった。国や和歌山県、同町の関係者、地域公共交通事業者、地域住民代表、学識経験者、警察など30人が出席。同町の瀧本雄之副町長を会長とし、本年度中に計画を策定して活性化を目指していくことを決めた。
国の法改正に基づく取り組みで、地域公共交通計画の策定が必要なため組織した。策定は努力義務だが、同町が町営バスを運営するに当たり受けている国の補助が、2024年度からは計画なしでは受けられなくなる。また補助対象も、現在は同町が国から直接受けているが、地域公共交通活性化協議会(法定協議会)に変わる。このため、協議会設立と計画策定は、町営バスの存続のためには必須となる。
総会では、瀧本会長のほか、副会長1人と監査2人も決めた。瀧本会長は就任あいさつで「公共交通は欠かすことのできないものだが、取り巻く環境は厳しい。皆さんにそれぞれの視点で意見を出してもらい、創意工夫しながら、地域特性に応じたより良い公共交通の在り方を検討したい。今後の町の交通施策を示す重要な計画の策定、検証を行うに当たり、皆さんの忌憚(きたん)のない意見をお願いします」と呼びかけた。
事務局より、計画の策定期間は24年3月までの1年間であること、策定に協力するコンサルタント業者をプロポーザルで選定すること、計画そのものの期間は24年度からの5年間であることの説明があった。
参加者からは「計画策定に当たり行う住民アンケートを、公共交通の現状と課題を可視化した上で行うことで、現実に即した回答が得られるようにすべき」との意見が出された。また「県も同様に計画を策定しているため、整合性を意識して進めるべき」との指摘もあった。
(2023年4月19日付紙面より)
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サイン+サンクス運動指定 (新宮警察署 )
新宮警察署(井田昌樹署長)が18日、串本町立串本小学校(堀靖典校長、児童80人)と古座川町立高池小学校(中井清校長、児童61人)を「サイン+サンクス運動」推進校に指定した。期間は本年度末までで、同署は両校による推進の取り組みを適時支援するという。
同運動は、日本自動車連盟(JAF)の信号機のない横断歩道での歩行者横断時における車の一時停止状況全国調査で和歌山県の停止率が低いことを受け県と県警が両輪で前年度から提唱を開始。歩行者は挙手とアイコンタクトでドライバーに横断する合図を出し、ドライバーは停車し手ぶりで合図をし、歩行者は会釈などで応えることでお互いに意思疎通をして歩行者が安全に渡れる状況の定着を目指している。
推進校指定は啓発手法の一つで、各警察署が指定し同運動を推進する学校の取り組みを支援する形で校区内への定着を図る。提唱初年度の前年度は7月に指定をしたが、本年度は統一地方選により「春の全国交通安全運動」の期間設定が1カ月先延ばしとなる中、県警察本部が設定している「こどもの交通事故防止強化期間」(4月7~20日)の取り組みの一環で実施。指定期間は単年度で、串本町域では前年度の古座小に続いて2校目、古座川町域では1校目の指定となっている。
この日は同署交通課の嶝口知宏課長や岡本暢夫係長、串本分庁舎の山本貴彦分庁舎長が両校を順次訪問。代表して嶝口課長から各校長へ指定書と啓発のぼりを託し、以降は注視が必要な横断歩道など校区内の交通環境などで情報交換もした。堀校長は「歩行者もドライバーもお互いに気持ちよくできるよう組み立てられていて良いと思う」と同運動の印象を語り、中井校長は「児童の目につきやすい通用口に啓発のぼりを掲げて取り組む意欲を促したい」と話した。
同署は本年度、管内各市町村から1校を選んで推進校に指定。次またその次と指定を重ねて管内全域へと広めていきたいとしている。
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道路交通法上、信号機のない横断歩道は歩行者優先で渡ろうとする人がいる場合、運転手は減速、停止する義務があるとされる。全国調査の2022年結果に見る停止率の全国平均は39・8%で、6割が依然として停止していない状況。うち和歌山県の停止率は22・5%で、前年度より4・1㌽向上したが全国ワースト2位となっている。
(2023年4月19日付紙面より)
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合唱・器楽の部に14団体 (新宮市民音楽祭 )
第15回新宮市民音楽祭「合唱・器楽の部」が15日、同市下本町の市文化複合施設「丹鶴ホール」で開催された。14団体が出演し、大勢の来場者を魅了した。
新宮市民音楽祭実行委員会、市、市教育委員会が主催。市民音楽祭は1976年3月に第1回が開催され、合併前の旧市から数えると2011年の紀伊半島大水害の年を除いて45回続いている。
合併後15回目となった今回は、新型コロナウイルス感染症の影響で3年ぶりに開催となったが、1月22日に実施予定だった「合唱・器楽の部」は、市内における感染状況を考慮し、延期を余儀なくされていた。
開催に当たり、今村義郎実行委員長は「この素晴らしいホールで開催することができて胸がいっぱい。このホールを起点に、活性化を目指して近隣市町村も巻き込んで継続し、協力していきたい」とあいさつ。
田岡実千年市長は「皆さんが自ら企画・運営してくださっている、多くの方々に愛されている歴史ある音楽祭。素晴らしい音楽祭となることを期待しています」と述べ、関係者らに感謝を伝えた。
音楽祭は、小野俊二さんの指揮による「新宮市歌」で幕開け。アカデミー合奏団の伴奏に乗せて、美しい歌声が会場を包んだ。14団体が合唱や室内楽、和太鼓など、日頃の練習の成果を発揮。来場者らは会場に響く美しい歌声や楽器の音色、迫力ある和太鼓の音に大きな拍手や手拍子を送っていた。
(2023年4月19日付紙面より)
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和歌山県議選・新宮市選挙区
4月9日21時28分確定【定数1】
当落 | 得票数 | 候補者名 | 年齢 | 党派 | 現元新 |
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当 | 6,514 | 濱口 太史 | 56 | 自 | 現 |
6,106 | 上田 勝之 | 57 | 無 | 新 |
当日有権者数 22,738人
投票者数 12,803人
無効投票数 182票
投票率 56.31%
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なぎ看護学校で入学式 (新宮市 )
新宮市蜂伏の県立なぎ看護学校(杉山文栄校長)で7日、令和5年度入学式があり、新入生29人が看護師への夢の一歩を踏み出した。
校歌斉唱などの後、杉山校長は患者から信頼される看護師となるために必要な▽学び続ける姿勢▽体力・精神力▽コミュニケーション能力▽明るさ―など、7項目を伝え「看護師はかけがえのない人の命に関わる仕事。やりがいがある反面、重い責任があります。皆さんも、これらを意識して学生の間に習得できるよう努めてください」と激励した。
在校生代表の間所朱璃さん(3年)が「看護師は人の尊厳や命と向き合う責任の重い仕事。厳しい現実に直面することもあると思いますが、同じ看護の道を志す仲間や支えてくれる人がいます。周囲の方々への感謝の気持ちと看護師になりたいという真っすぐな思いを忘れず、共に支え合い夢を実現させましょう」と歓迎。
新入生を代表して山田祐衣さんが「3年後には思いやりを持った看護師を目指すため日々、努力していくことを誓います」と力強く宣誓した。
来賓の鳥羽真司・東牟婁振興局長が岸本周平県知事の励ましの言葉を代読し、田岡実千年市長が祝辞を述べた。
(2023年4月9日付紙面より)
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丹鶴姫大明神で法要斎行 (新宮市 )
新宮市丹鶴の「丹鶴姫大明神」で3日、丹鶴姫(鳥居禅尼)の法要が営まれた。丹鶴山東仙寺の鶴田隆寛住職が読経を行い、同地区の丹鶴商店街振興組合(岩澤祐文理事長)の組合員らが参列して静かに手を合わせた。
丹鶴姫は源頼朝や義経らの叔母に当たる平安時代末期から鎌倉時代初めにかけて実在した人物。父は武将・源為義で、弟には新宮十郎行家がいた。丹鶴姫は第19代熊野別当・行範に嫁ぎ、夫の死後は鳥居禅尼として出家し同寺を建立。源氏再興に努力し、戦乱の中を生き抜いたとされている。
午後には餅まきを行う予定だったが、雨天のため同組合関係者らが用意した餅を分けて参拝者に手渡した。
鶴田住職は「神仏のご加護と商店街の発展などを祈念しました。現在はコロナ感染も少し収まっている状況だが、人間は自然の災害などには弱い。しかし、災いの後には幸福が訪れるものであり、祈ることが大切だと思います」と話していた。
(2023年4月9日付紙面より)
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4年ぶり、七里御浜海岸で (熊野市 )
300年以上の歴史と伝統を誇る熊野市の「熊野大花火大会」が、4年ぶりに開催されることが決まった。8月17日(木)に木本町の七里御浜海岸を舞台に復活する。荒天・高波時は延期となる。予備日は18日(金)、22日(火)、23日(水)、29日(火)。
例年同様、1万発の花火が夜空を彩り、彩色千輪で幕開けする鬼ヶ城大仕掛けも繰り広げる。海上に直径600㍍の半円を描く「三尺玉海上自爆」は現在、検討中だという。
市の一大イベントで、全国屈指の花火大会。新型コロナウイルスの影響で2020年に戦後初の中止となり、3年間、開かれていなかった。今年は12万人の観客を想定している。
7日に再開を発表した花火大会実行委員長で、市観光協会の中平孝之会長は「中止した3年間は断腸の思いだった。課題が山積しているが、一つ一つ解決して、満足してもらえる花火にしたい。4年前と同じようなプログラムを考えており、熊野花火のイメージを全面に打ち出したい。皆さん、熊野の花火を待ち焦がれていると思う」と語った。
プログラムなど詳細は決まり次第、熊野市と市観光協会のホームページなどで知らせる。
(2023年4月9日付紙面より)
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パートナーシップ・ファミリーシップ制度 (那智勝浦町 )
那智勝浦町では1日より、パートナーシップ・ファミリーシップ制度を導入する。和歌山県内では昨年10月に導入した橋本市に次ぐ2例目で、ファミリーシップ制度導入は県内初となる。
パートナーシップ制度とは、性的少数者のカップルが互いを人生のパートナーや家族として、表明した関係であることを宣誓して町が証明するもの。
婚姻や親族関係の形成、相続、税金の控除などの法律上の効果は生じないが、各種行政サービスの適用が拡大される。同町では宣誓をした場合、町営住宅の入居申し込みや町立温泉病院において、家族と同様の対応が行われる。
ファミリーシップ制度では、二人のほかに、家族として暮らしている子どもや親などの家族との関係も証明される。
昨年12月20日、同町で性の多様性を祝福し、分かち合う催し「レインボーフェスタ」を開催しているレインボーフェスタ那智勝浦実行委員会の代表を務める丸山都さんら7人が堀順一郎町長を訪問し、両制度導入を求める署名計1万1798筆(直筆・オンライン含む)を届け、制度導入を訴えた。
堀町長は導入を約束。庁内各課や丸山さんらとも協議・検討を重ねてきたという。同町では今後、さまざまな場面で実質的な効果を伴うよう整備を検討し、事業者や町民に周知啓発を進めていくとしている。
堀町長は「町では『那智勝浦町人権尊重の社会づくり条例』を制定し、一人一人の人権が尊重される豊かな社会の実現に向けて取り組みを進めている。その中で、LGBTQをはじめとする性的マイノリティの方々への取り組みとして両制度を導入する。今後とも、町民一人一人が互いに人格や多様性を認め合い、誰もが自分らしくいきいきと暮らせる社会の実現に取り組む」とコメントしている。
丸山さんは導入について「制度がある町は素晴らしい。帰りたい町、住みたい町になってほしい。多様なセクシュアリティーや婚姻の平等がない日本で、小さなつまずきが日々の生活にある僕たち当事者を知ってもらうきっかけになれば」。
制度の検討・導入に踏み切った同町について感謝を示す一方で、研修会の実施など、制度への理解が進んでいるかは不安が残ると主張。町民への広報についても尽力してほしいと要望している。
丸山さんは「今回は婚姻制度を利用できないLGBTQのみが対象。限られた少数者だけでなく、あらゆるSOGI(性的指向と性自認を表す)の皆さんが使える制度になることを願ってます」と語った。
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■宣誓方法など
宣誓には▽双方が成人▽双方が町内に住所を有しているまたは町内への転入を予定している▽双方が他の者と法律上の婚姻関係にない▽双方が他の者とパートナーシップの宣誓をしていない▽双方が直系血族または三親等以内の傍系血族、直径姻族の関係にない▽ファミリーシップを宣誓する人は、パートナーシップにある者の一方または双方の子または親等と生計が同一である―という全ての要件に該当が必要。
手続きには、同町パートナーシップ・ファミリーシップ宣誓書や住民票の写しまたは住民票記載事項証明書(町内に住所がないときは、転入予定が分かる書類) 、配偶者がいないことを証明する書類(戸籍抄本、戸籍全部事項証明書、婚姻要件具備証明など) 、本人確認書類(運転免許証、マイナンバーカードなど顔写真の貼付があるもの)、通称名が確認できるもの(通称名を希望する人のみ)を準備する。
宣誓日の事前予約は、希望日の5日前までに町福祉課生活・障がい支援係(電話0735・52・2945)まで連絡する。宣誓予約した日時に二人で来庁し、必要書類を提出する。
宣誓内容や要件を確認し、不備などがない場合は後日、宣誓証明書が交付される。
(2023年4月1日付紙面より)
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新宮市にヘリサイン寄贈 (県調査士協会 )
(公社)和歌山県公共嘱託登記土地家屋調査士協会(吉田秀幸理事長)から新宮市の2カ所へ、屋上ヘリサイン併設型登記基準点の寄贈があり、その寄贈式が3月30日、新宮市役所であった。吉田理事長が目録を手渡し、救助や物資輸送に役立ててもらえるよう呼びかけた。
屋上ヘリサインとは、災害などで空路を活用する際に、ヘリコプターが上空から目的地を確認できるよう、屋上に施設名を大きく表示したのもの。登記基準点は緯度、経度、標高などを示す印で、通常は金属製で地上に設置されている。屋上ヘリサイン併設型は、ヘリサインの一部に丸に十字の登記基準点が描かれている。併設すればヘリサインの位置情報が公開されるほか、復旧作業の際の基準点にもなる。
同協会は、公益事業の一環として、屋上ヘリサイン併設型登記基準点の寄贈を和歌山県内の各所で実施している。新宮市にも打診し、設置場所を協議。海に近い王子ヶ浜小と光洋中の屋上に、1文字4㍍四方の学校名を設置することになった。両校ともに、体育館が市の指定避難所でもある。
素材は反射フィルムで、緑地に黄文字の校名がデザインされており、右端下方に直径約20㌢の基準点がある。校名が光り、夜でも上空300㍍から確認できる。両方とも縦は4㍍、横は王子ヶ浜小が20㍍、光洋中が12㍍で、接着剤で屋上に貼り付けてある。三輪崎小も候補だったが、屋上の状態が不向きだった。
寄贈式には吉田理事長のほか、同協会の常任理事、理事、新宮支所長も同席した。吉田理事長は「救助活動や物資輸送などに役立てていただければ。また(別の市町村でも)希望があれば、予算の範囲で寄贈の相談に乗りたい」と話した。田岡実千年市長は感謝を伝え「引き続きご支援を」と呼びかけた。
なお、同協会による寄贈は、すでに有田市、日高町、由良町、田辺市などで、主に学校屋上で行われており、新宮市の両校で9、10カ所目となる。那智勝浦町でも宇久井中と那智中の屋上に設置し、寄贈式を4月下旬に行うよう調整している。
(2023年4月1日付紙面より)
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魅力伝える絵本も出版 (島田麻衣さん )
サウナの魅力を伝えたい―。那智勝浦町宇久井の島田麻衣さん(27)は、新宮市や東牟婁郡、三重県の南牟婁郡や熊野市で、無料の「ふるまいサウナ」を実施している。テントサウナを車で運び、河川敷などに設営。交流サイト(SNS)で来場を呼びかけ、現地に居合わせた人も誘う。サウナの絵本も自費出版を予定など、その活動はとどまることを知らない。
島田さんは、同町宇久井の出身。宇久井小中、新宮高校を卒業し、兵庫県、大阪府、東京都で約10年を過ごし、地元にUターンした。サウナに出会ったのは、東京都にいた頃。「銭湯に行ったらサウナがあって好きになった。サウナ施設で働いた後、こっちに戻った」と明かす。テントサウナは、最初は友人知人を誘う程度だったが、昨年から知らない人にも来てもらう「ふるまいサウナ」を始めた。
サウナの魅力について「入りに来る人の様子や中の雰囲気が銭湯のよう。人もサウナも温かく迎えてくれ、ぼうっと何も考えずに中で過ごし、出るとちょっとした幸せに気付ける」と話す。「この魅力を他の人にも伝えたい」と行動を起こした。
絵本は、子どももサウナに親しんでほしいとの思いで執筆した。「本格的なサウナは、子どもは入れないイメージ。子どもにも気軽に楽しんでほしいと、絵本を描いた」という。費用は、クラウドファンディングで寄付を募り、目標額を達成。6月末に製本を予定している。タイトルは「もくもくサウナ」。4匹の動物が登場してサウナを楽しむ。絵は独学だが、以前から趣味だった。
「サウナと絵本と和歌山がテーマ。絵本をきっかけにサウナを知ってもいいし、サウナをきっかけに絵本を読んでもいい。そしてその両方で、再発見として和歌山に出会う、そのきっかけになれば。ふるまいサウナにぜひ来て」とまとめた。
なお絵本は、近隣の図書館や学校に寄贈できればと考えている。ふるまいサウナの情報は、インタグラム(https://instagram.com/mai.shimada037?igshid=YmMyMTA2M2Y=)に掲載。絵本購入を希望する場合は、インスタを通して受け付けるという。また、いつかはサウナ施設を持ちたいとの夢もあるとのこと。
(2023年4月1日付紙面より)
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