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2018年12月30日
1 官公庁で仕事納め式
 6日間の休業に入る  

 官公庁で28日、仕事納め式があった。各首長らが職員たちの一年の労をねぎらい、新年からのさらなる飛躍に期待の言葉を掛けた。ほとんどの官公庁は1月3日(木)まで6日間の休業となっている。

■新宮市



 新宮市役所で行われた式には、屋敷満雄市議会議長、濵田雅美副議長をはじめ職員約50人が出席。田岡実千年市長は、市民が来庁した際の職員の対応について「今年は苦情よりお褒めの言葉を多く頂いた。接遇の気持ちが高まっているとうれしく思う」とねぎらいの言葉を掛けた。

 12月の「わかやま冬の交通安全運動」初日の1日と翌2日に市内で連続して交通死亡事故が発生したことに触れ「いつ自分たちが加害者になるか分からない。一瞬の気の緩みが事故につながる。安全、思いやり運転を心掛け、4日に皆で元気よく一年をスタートできれば」と呼び掛けた。

 小谷充総務部長が今年一年に実施した主な事業などを振り返り紹介。向井雅男副市長は閉会の辞を述べ、最後は一本締めで締めくくった。

  □     □

■那智勝浦町



 那智勝浦町では、役場2階の大会議室で仕事納め式が開かれた。

 町歌斉唱後、町職員約80人を前に、堀順一郎町長が訓示。職員らにねぎらいの言葉を掛け、5月21日の就任以降を振り返った。「新クリーンセンターの建設にある一定のめどが付いたが、町には懸案、課題が多くあると感じている。今後も5年、10年先を見据えた町民のための施策を推進する」と話した。

 式典の後は勤続20年表彰があり、柳川敦子さんら8人の職員に堀町長が賞状を手渡した。

(2018年12月30日付紙面より)

職員らを前に田岡実千年市長(右)があいさつ=28日、新宮市役所
町歌を斉唱する職員=28日、那智勝浦町役場
2018年12月30日
2 新年を故郷や観光地で
 年末の帰省ラッシュピーク  (熊野地方 )

 年末の帰省ラッシュがピークを迎え、正月を故郷や観光地で過ごそうとする人や車の姿が多く見られる。29日、JR新宮駅では午前中に特急列車の2便が、京都・大阪方面と名古屋方面から到着。大きな荷物を持ち帰省してきた人たちが次々と改札を通り、迎えに来た家族の車に乗り込む姿などが見られた。Uターンのピークは1月3日(木)とみられる。

 改札付近にはお見送り&お迎えコーナーを設置し、駅員らからの温かなメッセージが利用客らを出迎えた。東京から帰省した40代女性は「正月は実家でゆっくりと過ごそうと思います」と話していた。

 和歌山県警では渋滞中の追突事故防止として「間隔が空いてしまったと思い、急に速度を上げると先行車が思いもかけずに急停車したりすることもある。渋滞中は、しっかりと前の車の動きを見て適切な車間距離を保ってください」と呼び掛けている。

 日本道路交通情報センターによると、年末年始の期間中、高速道路は1月6日(日)まで、一般道路は1月中旬まで故郷への帰省や観光地への行楽などで交通量が増加し、高速道路を中心に激しい渋滞の発生が予測される。

(2018年12月30日付紙面より)

荷物を抱え特急列車を降りた人たち=29日、JR新宮駅
2018年12月30日
3 年末の火災防止に当たる
 消防本部と消防団が年末警戒  (新宮市 )

 市民らが安心して新年を迎えることができるようにと、新宮市消防本部(川嶋基正消防長)と同市消防団(竹内由定団長)は28日から消防年末警戒に当たっている。30日(日)までの3日間、午後8時から午前0時まで市内を巡視する。

 火を使用する機会の多いこの時季に毎年実施している。市消防本部は市全域、消防団は各分団の担当地区の巡視や防火広報に取り組んでいる。初日の28日夜には市消防本部と熊野川消防出張所で出陣式があった。

 市消防本部での出陣式には、旧市内七つの消防団から計51人が出席。整列した団員らを前に田岡実千年市長は「日頃から昼夜を問わず、市民の安心安全のために尽力いただき感謝している」と述べ、1年間の活動をねぎらった。

 屋敷満雄市議会議長が「警戒に当たって体調管理に留意し、市民の皆さんが良い新年を迎えることができるようよろしくお願いします」とあいさつ。濱口太史県議は「自身の防寒にも気を付けて任務に当たってください」と述べ、大髙圭司新宮警察署長が「年末警戒は地域の安心安全を支える大きな活動。警察にとっても大変ありがたい」と激励した。

 式後、団員らは消防車両に乗り込み、市長らに見送られる中、担当地域へ出発。竹内団長は「毎年恒例だが、今年も市民の安心と安全を守るために警戒に当たっていきたい」と話していた。

(2018年12月30日付紙面より)

田岡実千年市長らに見送られ新宮市消防本部を出発した=28日、新宮市
激励に耳を傾ける消防団員ら
2018年12月30日
4 一年を楽しんだお礼に
 中央・くろしお児童館で大掃除  (新宮市 )

 新宮市野田の中央児童館と同市佐野のくろしお児童館で28日、大掃除があった。同館を利用する児童らは、一年を楽しく遊んだ感謝の気持ちを込めて、館内を隅々まで掃除した。

 中央児童館では遊びに来ていた33人が集合。職員からの説明を受けた子どもたちは六つの班に分かれ、「わんぱくルーム」や「ゲーム室」「図書室」、廊下や階段、玄関などの場所を分担し、窓やいつも遊ぶ遊具を丁寧に磨き、協力しておもちゃを整理していた。

 初めて参加した畑有羽梨(ゆうり)さん(10)は「普段から本を読んでいて破れているのが多く気になっていたので、整理ができて良かった。来年から新しい気持ちで遊びに来たいです」と掃除に励んでいた。

 くろしお児童館では30人が参加した。職員の説明を受け、子どもたちは各部屋を分担して拭き掃除。遊戯室の雑巾がけが始まると、みんなで横一列に並び「よーい、どん!」の合図で一斉にかけだし、往復を競争するなどしてにぎわった。

 田原拓真君(7)は「初めて参加して、みんなで汚れを落とせて良かった。きれいになった児童館で来年も遊びたい」と話していた。

 年始は両館とも1月4日(金)から利用できる。

(2018年12月30日付紙面より)

本を整理する子どもたち=28日、新宮市野田の中央児童館
雑巾をかける子どもたち=28日、新宮市佐野のくろしお児童館
2018年12月30日
5 冬の寒さに負けない熱戦
 新宮信用金庫理事長杯卓球大会  
2018年12月30日
6 平成30年納射会
 竹内結賀さん、弓友会Bが優勝  (新宮弓友会 )
2018年12月30日
7 出場と活躍に期待
 紀宝町出身の坊ノ内希愛さん  (神戸弘陵高校女子サッカー部 )
2018年12月30日
8 浸水被害の防止目指す  日足地区の河川事業推進  (熊野川治水対策協 )
2018年12月30日
9 役員らのぼりや門松を設置  下里神社で迎春準備  (那智勝浦町 )
2018年12月30日
10 外国人受け入れ体制考える  ルピナスで介護現場の今後や現状講演  (那智勝浦町 )
2018年12月30日
11 職員らの働きに感謝  新病院で初の仕事納め式  (那智勝浦町 )
2018年12月30日
12 1月から橋脚施工始まる  河口大橋の下部工事  (新宮紀宝道路 )
2018年12月30日
13 より良い地域のために  チームくまのがわに24人  (新宮市熊野川町 )
2018年12月30日
14 愛犬との憩いの場に  ウミガメ公園隣にドッグラン  (紀宝町 )
2018年12月30日
15 「まぐろのぼり」泳ぐ  南紀くろしお商工会  
2018年12月30日
16 お悔やみ情報
  
2018年12月28日
17 那智の滝で迎春準備
 大しめ縄の張り替え  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町の熊野那智大社(男成洋三宮司)は27日、世界遺産である那智の滝で大しめ縄を張り替えた。日本一の落差133㍍の滝口で神職たちが足元に注意しながら慎重に新しいしめ縄に取り換えた。

 那智の滝は同大社の別宮・飛瀧(ひろう)神社のご神体。張り替え作業は7月14日の例大祭「那智の扇祭り(火祭)」の前と年末の毎年2回行われている。

 しめ縄はサラシ製で長さ約26㍍、重さ約4㌔。大社本殿で安全祈願を行い、白装束に烏帽子(えぼし)姿の神職ら5人が表参道約2㌔の道のりを運んだ。前日の雨の影響もなく、無事に設置された。

 大阪府から参拝に訪れていた40代男性は「張り替えは見られなかったが良い時に来ることができた」と語った。

 那智の滝は大みそかから元旦にかけて青岸渡寺の三重塔と共にライトアップされる。

(2018年12月28日付紙面より)

大しめ縄を設置する神職ら=27日、那智勝浦町那智山
2018年12月28日
18 新姫の香りと程よい酸味
 リキュール「紀州の一雫」  

 熊野市特産の香酸かんきつ「新姫(にいひめ)」を使用したリキュール「紀州の一雫(ひとしずく)」の販売が新宮市や熊野市を中心とした酒販店などで始まった。紀州の自然の恵みと果樹の持ち味を引き立たせようと、酒類食品卸売業の株式会社Yアルコ(加藤隆義代表取締役)が企画。和歌山県岩出市にある創業100年の造り酒屋「吉村秀雄商店」で製造した。

 新姫は、かんきつ種のタチバナと何かが自然交配したものと推測され、昭和60年に熊野市新鹿町で発見された。市が平成9年に新しい香酸かんきつとして品種登録した。独特の爽やかな香りと程よい酸味が特徴。

 紀州の一雫は720㍉㍑入り1600円(税抜き)。新姫の特徴を生かした甘みと酸味のバランスが良く、加藤代表取締役は「アルコールが苦手な方でもおいしく飲んでもらえる」と話している。

 問い合わせは新宮市下田の株式会社Yアルコ(電話0735・21・2101)まで。

(2018年12月28日付紙面より)

新商品を紹介する加藤隆義代表取締役=21日、東牟婁振興局
2018年12月28日
19 昔ながらの製法で
 伝統のこんにゃく作り始まる  (熊野川町篠尾 )

 新宮市熊野川町の篠尾(ささび)で正月に向けて伝統のこんにゃく作りが始まった。篠尾は日当たりが良く、霧が発生する土地でこんにゃく芋の栽培に適している。昔は多くの家で作られていたが、後継者が減り、一時は少なくなっていた。伝統の味を絶やしてはいけないと昭和61年に篠尾こんにゃくグループが発足した。11月に収穫した芋を1カ月ほど干し、12月中旬からこんにゃく作りを始める。

 篠尾集会所内に設けられた作業所で、昔ながらのかまどにカシなどの天然木を燃料にして湯を沸かし、芋をゆでる。皮をむいた後、石臼でこねて木灰からとったにがりを混ぜ、木型に詰める。その後1時間ほど煮てあくを抜き、袋に詰めて殺菌のためにゆでて完成する。機械に頼らない昔ながらの製法で作られた篠尾のこんにゃくは特においしいという。

 グループ代表の垣内金夫さんは「以前、京都のお寺さんから定期的に欲しいというありがたいお話をいただき、『篠尾のこんにゃくは12月から2月いっぱいまでなのです』と了解をいただいた」と語る。「正月に向けて年内に1000個を作る。正月明けから2月いっぱいまで続きます。1月中旬には体験こんにゃく作りもあるので、ぜひお越しください」と話していた。

(2018年12月28日付紙面より)

木型に入れる作業をするメンバーら=23日、新宮市熊野川町の篠尾集会所
篠尾こんにゃくグループの皆さん
2018年12月28日
20 紀南学園にAED寄贈
 新宮ライオンズクラブ  (新宮市 )

 新宮ライオンズクラブ(新宮LC、山本俊英会長)は25日、児童養護施設の紀南学園(芝悦男園長)に自動体外式除細動器(AED)一式を寄贈した。芝園長は「設置したいと考えていたところ、お話をいただいた。職員一同大変ありがたく思っています」と話していた。

 山本会長をはじめ、新宮LCの会員らが同学園を訪問。児童らに、用意したクリスマスプレゼントを配り、芝園長に目録を手渡した。

 山本会長は、児童らに「クリスマスの良き日に、ライオンズクラブから贈り物を届けることができたことをわれわれもうれしく思います。元気に成長して、社会に出てからも頑張ってください。応援しています」とあいさつ。

 見送る子どもたちから会員らにお礼の折り鶴が手渡され、芝園長は「今日は一日を通して多くの方々が園に贈り物を届けてくれました」と感謝していた。

(2018年12月28日付紙面より)

芝悦男園長(左)に目録を手渡す山本俊英会長=25日、新宮市の紀南学園
2018年12月28日
21 紀南レク協会が優勝 第138回職場対抗ボウリング大会 
2018年12月28日
22 1位に松本武則さん  写連新宮支部12月例会  
2018年12月28日
23 骨粗しょう症予防を学ぶ  健康づくり推進員会三佐木支部が研修  (新宮市 )
2018年12月28日
24 目標金額50%を超える  川舟クラウドファンディング  (新宮市 )
2018年12月28日
25 元日も休まず営業  「勝浦漁港にぎわい市場」好評  
2018年12月28日
26 楽しくおいしく食べる子に  子育て世代の食育教室  (那智勝浦町 )
2018年12月28日
27 正月らしいたこ作り  冬休み中の児童10人が  (新宮市立図書館 )
2018年12月28日
28 町の魅力伝えるカレンダー  観光協会が景色や催しをPR  (那智勝浦町 )
2018年12月28日
29 お母さんはピアニスト  佐野保で保護者のコンサート  (新宮市 )
2018年12月28日
30 学ぶ姿勢を忘れずに  くろしお児童館で「お花をいけましょう」  (新宮市 )
2018年12月28日
31 ポスターなどで状況を周知  本州最南端の火祭りに向け  (南紀串本観光協会 )
2018年12月28日
32 リーダーを意識し集団活動  潮岬で養成キャンプ実施  (県青少年育成協会 )
2018年12月28日
33 買い物弱者をバスで支援  七川ふるさと協が試験運行  (古座川町 )
2018年12月28日
34 1年間の成長を披露  新宮市内保育園でクリスマス発表会  
2018年12月28日
35 外壁へのイルミネーション  28日と1月6日に実施を予定  (近畿労働金庫新宮支店 )
2018年12月28日
36 お悔やみ情報
  
2018年12月23日
37 研究実り、中地さんが最優秀賞
 高校生地球環境論文賞  

 中央大学が主催、高校生新聞社が共催する「第18回高校生地球環境論文賞」で、近畿大学附属新宮高校3年の中地智里さんが最高位である最優秀賞を受賞し、21日に同校会議室で表彰式が行われた。

 論文賞は同大学が環境改善への基本的認識を共有できる次世代の育成などを目的に実施。地球環境問題全般をテーマに今回は全国から841通の応募があった。

 論文賞の存在を知った中地さんは個人で応募し受賞を果たした。表彰式には審査委員で同大学商学部教授の清水克洋さんらも駆け付けた。清水さんは田中廣滋委員長の講評を代読し、「多くの論文を読みましたが、中でも中地さんが素晴らしかった。よく勉強されている」と功績をたたえ、表彰状などを贈った。

 中地さんは幼い頃にラッコを見て興味を持ち、それがきっかけで研究を開始。今回は3カ月間、実験を重ねて論文を作成した。受賞については「疑問は実験を通して明らかにできた。12年間続けてきた研究が表彰されてうれしく思う」と笑顔で語った。

  □     □

■論文の内容

 題名は「ラッコの生息地における赤潮の影響評価」。生息数の少ないカリフォルニアラッコに焦点を当て、近年、生息地周辺で発生する赤潮が原因で生息域に大きな影響を及ぼしていると説明。赤潮の影響で海洋性毒素の濃度が上昇し、それらを摂取した貝を食べるラッコに毒素が蓄積され、異常を来すという。結果、異常な動きをするラッコに反応したサメなどに捕食されてしまい、生息数が減少する事例も紹介している。

 少ない生物量でも生態系に大きな影響を与える「キーストーン種」であるラッコは多くの生物をつなぐ生態系の要であり、その保全が海洋生物の多様化を実現させると説く。また、赤潮の発生を抑え、ラッコを守るために取り組んだ実験と結果も詳細に解説されている。

  □     □

■将来について

 卒業後は理系大学に進み、ラッコを中心とする海洋生物の研究者になることを目指す中地さんは「将来は海洋環境悪化の原因やその状況を改善するために研究していきたい」と抱負を述べた。

 中地さんのクラスの担任を務める千手久味教諭は「研究が報われてよかった。素晴らしい論文だった」と語った。

 中地さんを含む受賞者の論文は同大学ホームページに掲載されている。

(2018年12月23日付紙面より)

最優秀賞を受賞した中地智里さん(中央)。左は千手久味教諭、右は清水克洋教授=21日、近畿大学附属新宮高校
2018年12月23日
38 クリスマス需要に向け まりひめ目慣らし会 (那智勝浦町)

 那智勝浦町苺生産組合(桒野稔近組合長、組合員9戸)はクリスマス需要期出荷に向け21日、同町南大居のJAみくまの太田営農センター(野生計センター長)でイチゴの目慣らし会を開いた。

 目慣らし会は、ケース詰め基準の統一と等級の確認を目的にイチゴの出荷が本格化し始める時季に開催している。JAみくまので販売される県独自の品種「まりひめ」は東牟婁地方を代表する特産品で、那智勝浦町の太田地区が主要産地となっている。

 この日はイチゴ生産農家、みくまの農業協同組合、新宮公設市場、東牟婁振興局の職員らが参加し、イチゴの品質やケースごとの量などについて意見を出し合った。公設市場の職員は「まりひめは、他のイチゴの基準になるくらい品質の良さに定評があります」と話した。

 まりひめは例年11月下旬から翌年の5月ごろにかけて出荷されるが、台風20号、24号の影響によるハウスの倒壊や畑への浸水などの被害から出足が遅れ、この日の出荷量も昨年の7割ほどとなったが、品質は上々だという。桒野組合長は「どうにかクリスマスに間に合いました。シーズン出だしは不安もありますが、消費者の皆さんの声を励みに、より高品質な生産を目指します」と力を込めた。

 まりひめは熟した頃合いを見て摘果しており、地域でしか販売されないため、公設市場を通して近隣のスーパーなどで販売している。昨シーズンは約1万ケースを出荷した。

(2018年12月23日付紙面より)

イチゴの大きさや形、色の確認をする桒野稔近組合長(右)と組合員ら=21日、那智勝浦町南大居
2018年12月23日
39 来年の一文字は「刻」
 御創建二千五十年終了奉告祭  (熊野本宮大社 )

 田辺市本宮町の熊野本宮大社で21日、御創建二千五十年奉祝式年大祭の締めくくりとなる終了奉告祭が執り行われた。本殿前で九鬼家隆宮司が男舞を奉奏し、一文字揮毫(きごう)では大筆で力強く「刻」と書いた。

 熊野本宮大社が旧社地大斎原へ鎮座して以来、今年で2050年を迎えた。これを記念し、1月1日から歌唱奉納、講大社祭・献詠披講式、奥三河の花祭熊野公演など奉納イベントや記念行事が催されてきた。

 奉告祭には約150人が参列。九鬼宮司が、四方を榊(さかき)の風によってはらい清め、太陽を迎える神楽「熊野」を奉奏し、地元の小学生が歌を奉納した。

 一文字揮毫は新年への願いを込め九鬼宮司が書き始め10年目。大社本殿前に敷かれた縦横2・9㍍の白い布に、長さ1・3㍍の大筆で一気に書き上げると、見守った参列者らから拍手が湧き起こった。年内は社務所前に掲げる。

 最後に朱印を押して書を仕上げた九鬼宮司は「毎年試行錯誤をするが、今年は時を刻む『刻』。明年(みょうねん)は元号も変わり、新しく時を刻んでいく。2050年も長きにわたり多くの先人が時を刻んできて今日がある。しっかりと船出を刻み、それぞれ一日一日大事な時を刻み、平穏で素晴らしい一年を迎えてほしい。刻の左はえとの『亥(い)』。来年は亥年で、刻む年になる」と話した。

(2018年12月23日付紙面より)

※ 九鬼家隆宮司の「鬼」は、「鬼」の1画目を取った字

「刻」の文字を一気に書き上げる九鬼家隆宮司=21日、田辺市の熊野本宮大社
本殿前で神楽「熊野」を奉奏
2018年12月23日
40 復興のシンボルとして
 仙人風呂がオープン  (川湯温泉 )

 田辺市本宮町の川湯温泉街を流れる大塔川の河原で22日、露天風呂「仙人風呂」がオープンした。地元園児たちが一番風呂を楽しみ、大自然の恵みを満喫した。入浴は無料で、利用時間は午前6時30分から午後10時まで。設置期間は来年2月末まで。

 例年12月1日から始まるが、今年は相次ぐ台風被害で開催も危ぶまれる中、仙人風呂実行委員会(小淵誠委員長)が台風被害からの復興シンボルとして開設することを決めた。

 冬の風物詩になっている仙人風呂は1985年から毎年設置されている。今年は例年より規模を縮小し、熊野川の支流大塔川の一部をせき止めて横幅約28㍍、奥行き約12㍍、深さ約60㌢の浴場を造成。川底から湧き出る温泉は約73度で、川の水を引き入れて40度前後に調整している。名前は、川湯温泉が昔、仙人のお告げで発見されたという言い伝えがあることと、千人が入れるぐらいの大きさがあることに由来している。

 アルカリ性単純温泉で、神経痛や筋肉痛に効果がある。約80台分の無料駐車場や男女別の簡易更衣室を設置。シャンプーやせっけんの使用は不可で、水着やタオルなどを着用して入浴する。

 今シーズンの安全と温泉街の繁栄を願う開湯式では、祐川寺の丹羽達宗住職による読経の後、小淵委員長ら関係者が湯にお神酒を注いだ。

 たんぽぽ保育園とひまわり保育園の園児ら16人が一番風呂に入り、「温かくて気持ちいい」となどと喜んでいた。

 利用者数は2006年度が最も多く10万4000人。昨年度は6万5000人だった。小淵委員長は「今回の台風では川湯温泉の全ての宿泊施設が浸水し、大きな被害を受けた。そんな中での仙人風呂の開催は非常に難しかった。まだ傷跡が残っており本来の姿ではないが、復興のシンボルとして開催します」とあいさつ。来賓の真砂充敏市長は「多くの皆さんのお力添えで復興のシンボルとして開催することができた。よみがえりの地として、元気になった川湯温泉を多くの人に見ていただきたい」とさらなる協力を呼び掛けた。

  □     □

■湯けむり灯籠も

 期間中、毎週土曜日午後8時~10時に「仙人風呂湯けむり灯籠」を実施する。周囲を灯籠で囲い幻想的な雰囲気を醸し出す。雨天中止。

(2018年12月23日付紙面より)

一番風呂を楽しむ地元の園児たち=22日、田辺市本宮町
安全祈願でお神酒を注ぐ主催者ら
2018年12月23日
41 競技通じて交流図る 小中学生ソフトテニス交流大会 
2018年12月23日
42 食の大切さを学ぶ  城南中学校で食育の授業  (新宮市 )
2018年12月23日
43 富弘美術館を囲む会が寄付  カレンダーなどの収益を贈る  
2018年12月23日
44 模擬店の売上を寄付  社協、健康まつりで募金も  (那智勝浦町 )
2018年12月23日
45 下里小、干物や缶詰作り  勝浦市場のまぐろ体験CANで  (那智勝浦町 )
2018年12月23日
46 スポーツで一体感高める  光洋中学校でクラスマッチ  (新宮市 )
2018年12月23日
47 心温まるひとときに  温泉病院でクリスマス会  (那智勝浦町 )
2018年12月23日
48 夜の楼門幻想的に 新宮市の徐福公園 
2018年12月23日
49 楽しいクリスマス会   
2018年12月15日
50 客船誘致や受け入れ評価
 クルーズ・オブ・ザ・イヤー特別賞  (新宮港 )

 新宮港のクルーズ振興の取り組みが評価され、新宮市と和歌山県が「クルーズ・オブ・ザ・イヤー2018特別賞」を受賞した。田岡実千年市長は「新宮港が来年40周年という節目を迎える中で、このような栄えある賞を賜り、大変うれしい。クルーズ客船の入港にご尽力いただいている関係者の皆さまに感謝申し上げますとともに、今後も一層、おもてなしに磨きをかけ、クルーズ乗船客の皆さま方をお迎えさせていただきたい」とコメントしている。

 市は県と共に地域振興や経済の活性化を図るため、新宮港へのクルーズ船誘致などに取り組んできた。本年度は18隻の入港予定があり、11月24日現在では13隻が入港。台風の影響で中止が3隻だった。

 一般社団法人日本外航客船協会が主催、国交省や観光庁、一般社団法人日本旅行業協会が後援している「クルーズ・オブ・ザ・イヤー」。旅行業界の健全な発展に寄与したクルーズ旅行商品を顕彰するもの。モチベーションの向上、一般消費者への良質な商品とサービスの提供を目的にしている。

 特別賞はその年に特にクルーズ振興や客船誘致活動に顕著に寄与したと認められる企業や自治体、団体、人物などを表彰するもの。新宮港は外防波堤の整備や波浪観測データのリアルタイム提供などハードとソフトを組み合わせた波への対策を積極的に行い、客船の入港実績を向上させ「世界遺産・熊野―海の玄関口」の定着に努めたことが認められた。

 県境を越えた3市6町1村と和歌山、三重の両県からなる「新宮港クルーズ振興広域協議会」と、観光・交通・港湾などの関係者を集めた「新宮港クルーズ客船受入協議会」を組織し、広域での誘致活動や寄港地観光の開発、おもてなしの向上など積極的な活動も高く評価された。13日には東京都で表彰式があった。

(2018年12月15日付紙面より)

東京都で開かれた授賞式(提供写真)
クルーズ船が入港し、にぎわう新宮港
2018年12月15日
51 スギの長椅子寄贈
 岐阜県の山本久和さん  (太地町へ )

 那智勝浦町二河出身で岐阜県在住の山本久和さんは12日、太地町に岐阜県東濃産のスギで作った長椅子4脚を寄贈した。三軒一高町長は「高齢者にとって座れる場所は重要です。公共施設からの要望もあるので非常にありがたい」と感謝した。

 山本さんは東日本大震災、紀伊半島大水害発生以後、全国の被災地のためにと長椅子を贈る活動を続けている。原木の山からの運び出しや製材など、地元の仲間の協力が活動の支えだと話す。届ける椅子の裏には『絆』『共生』『和』『支え』の文字が書かれ、山本さんらの思いが込められている。長椅子のパーツを山本さん自らが太地町公民館に運び入れ、現地で組み立てた。

 長椅子は岐阜県の東濃地域で産出されるヒノキやスギを材料に、これまで80脚以上作った。長さ約2㍍の一枚板でできており、熊野那智大社や那智山青岸渡寺、紀伊勝浦駅、勝浦漁港のにぎわい市場などにも贈っている。

(2018年12月15日付紙面より)

長椅子を贈った山本久和さん(右)と、三軒一高町長=12日、太地町公民館
2018年12月15日
52 青岸渡寺で大すす払い
 大鰐口などを清掃  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町那智山の西国第一番札所、那智山青岸渡寺(髙木亮享住職)で14日早朝から、1年間のほこりを払い清める年末の大すす払いが行われた。

 髙木亮英副住職ら寺の職員が総出で世界遺産の本堂や鐘楼、山門などを清掃。天井はササの葉を先につけた長いタケを使い、たまったほこりを落とした。本堂につり下げられた豊臣秀吉寄進の大鰐口(おおわにぐち)を職員がはしごに乗って、丁寧に清めた。大鰐口は重さ450㌔、直径1・4㍍もの大きさで日本一といわれている。

 髙木副住職は「本堂屋根の修繕も無事に終え、新しい年を迎えるため、職員一同心を込めて清掃しています」と話していた。

(2018年12月15日付紙面より)

日本一の大鰐口を清掃する職員ら=14日、那智勝浦町
2018年12月15日
53 地元名所に多くの来場者  初のゆかし潟祭り開催  
2018年12月15日
54 第3班は9人が完全踏破  熊野古道小辺路ウオーク  
2018年12月15日
55 中学校の学びに触れる  城南中学校で入学説明会  (新宮市 )
2018年12月15日
56 一般質問3日目で終了 新宮市議会12月定例会 
2018年12月15日
57 郷土の食材について学ぼう  王子ヶ浜小3年生が工場見学  (新宮市 )
2018年12月15日
58 崩落地見学し地形学ぶ  ワダイの防災ジオツアー  
2018年12月15日
59 「自由研削といし」特別教育  建設業従事者らが受講  (那智勝浦町 )
2018年12月15日
60 12月定例会一般質問①  串本町議会  
2018年12月15日
61 特賞などの番号決まる  「幸運富くじ」抽選会  (串本商店会・古座商店会 )
2018年12月15日
62 各地の特産を堪能  紀南シーサイドグルメツアーを初開催  
2018年12月15日
63 反対9、賛成3で否決 議長の不信任決議案 (新宮市議会)
2018年12月15日
64 お悔やみ情報
  
2018年12月09日
65 熊野川ヤタガラス米をPR
 試食販売会で観光客に好評  (熊野川町 )

 新宮市熊野川町産のコシヒカリをブランド化した「熊野川ヤタガラス米」の試食販売会が7日、同町日足の瀞峡めぐりの里熊野川(志古ジェット船乗場)であった。

 市観光振興計画の一つ。インバウンド(訪日外国人客)を含む観光客向けに熊野川のおいしい米を使ったお土産として開発した。

 同町三津野地域活性化協議会(下阪殖保会長)のメンバーが生産した1800㌔のうち、今年は約200㌔を用いた。

 日本サッカー協会のシンボルマーク「ヤタガラス(八咫烏)」と絡めて、パッケージはサッカー日本代表のユニホームカラー「サムライブルー」の青色を基調に、ヤタガラスと黄金色の稲穂をデザイン。熊野速玉大社に奉納し付加価値を付けた。

 試食販売会は同協議会が実施し、市観光振興委員会が協力。平安衣装と法被姿で出迎えた。

 試食用に一口サイズのおにぎりを用意し、関東方面や外国からの観光客らが味わった。米2合(約300㌘)を真空パックにして500円で販売。お土産用に人気を集めた。

 東京から2泊3日のツアーで訪れた女性は「もっちりしておいしかった。色つやも良いと思う。お土産として二つ購入しました」と話していた。

 下阪会長は「新宮市をPRする目印になればと考えている。多くの皆さんに知ってもらえるよう、来年以降も継続して取り組んでいきたい」。

 熊野川ヤタガラス米は同所で販売を開始し、市観光協会、徐福公園などでも順次取り扱う予定だという。

(2018年12月9日付紙面より)

観光客におにぎりを振る舞う=7日、新宮市熊野川町の瀞峡めぐりの里熊野川
販売が始まった熊野川ヤタガラス米
2018年12月09日
66 交通安全も呼び掛け
 第3回紀宝警察署協議会  

 住民の声を警察業務に反映させる第3回紀宝警察署協議会(山本孝司会長、会員5人)が6日、紀宝町の同警察署で開かれた。

 協議会は警察改革の一環として、平成13年に全国の各警察署に設置された。年度内に4回程度の会合を開いて委員から意見を求め、警察の安全・安心な地域づくりに反映させるのが目的。紀宝署の島田満署長は11月末現在の管内概況を説明した。

 遺失物、拾得物は、遺失物303件(現金約160万円)、拾得物175件(現金約100万円)を取り扱い、返還率は49・7%。うち現金は68・6%となっている。

 振り込め詐欺については、昨年中は3件91万5000円が被害に遭ったのに対し、今年10月末では1件30万円のみ。ただし署の迅速な対応で被害は発生していない。少年補導は深夜徘徊、喫煙、飲酒で52件。少年犯罪では窃盗(万引)で2件2人を逮捕している。

 交通部門では総事故件数276件、うち物損事故247件、人身事故29件で昨年同期より減少しているが、御浜町で死亡事故が1件発生している。

 協議会終了後は紀宝町ウミガメ公園に移動し、協議会に出席した会員4人と島田署長ら署員も参加して啓発物品を配布。年末の交通事故防止を呼び掛けた。

(2018年12月9日付紙面より)

警察署協議会。あいさつは島田満署長=6日、紀宝警察署
交通事故防止を啓発する山本孝司会長(右)
2018年12月09日
67 特殊詐欺防止やツリー作り
 ふれあいサロンいっぷく亭  (太地町 )

 太地町社会福祉協議会は5日、「ふれあいサロンいっぷく亭」を同町の東新集会所で開いた。集まった住民ら18人は特殊詐欺被害防止講話で詐欺の現状や対策など学び、松ぼっくりを使用したクリスマスツリーを和気あいあいと制作した。

 同サロンは高齢者らが自宅から出て集まり、会話や催しを通して触れ合うことで引きこもりの予防や地域づくりが目的。東新、寄水、平見、森浦の各集会所で実施されている。それぞれの地区で人を集めたり、運営を手助けするボランティアがおり、東新集会所では浜中由さんが尽力している。

 全国的に多数の被害が発生している特殊詐欺。町内での被害を防止すべく、和歌山県警本部生活安全企画課の特殊詐欺被害防止アドバイザーの大山擴さん、更谷正人さんを同サロンに招き、講話を受講している。

 大山さんらは今年10月末の県内の特殊詐欺発生件数を43件、被害総額を2億4077万円と報告。串本・新宮署管内では現在、発生は0件と説明した。

 「訴訟最終告知・訴訟最終通知」などの不審はがきにも触れ、「これらは全て詐欺。電話をするとだまされる可能性があるので電話はしないでください」と注意を呼び掛けた。また、最近の手口として、▽はがき同様の文書を封書で送ってくる▽警察官を名乗り、金銭をだまし取ろうとする―事例もあると紹介した。

 大山さんと更谷さんは「特殊詐欺がどういうものか知ってもらうことで防御対策になる。困ったことや不安がある場合は、新宮署までご連絡ください」と締めくくった。

 その後は、同町在住でフラワー装飾1級技能士の坂下富貴子さんがボランティアで講師を務め、材料も提供した。坂下さんの指導の下、参加者らは松ぼっくりに装飾を施し、クリスマスツリー作りを楽しんだ。

 同町社協の小畑美由紀さんは「多くの方々が足を運び、互いを気遣い、仲の良い関係になっていただけるような地域づくりをしていきたい。皆さま方のご協力のおかげで運営できている。感謝しております」と語った。

(2018年12月9日付紙面より)

特殊詐欺について講話する大山擴さん(左)と更谷正人さん=5日、太地町の東新集会所
松ぼっくりを用いたクリスマスツリー作りを楽しんだ
2018年12月09日
68 「新宮ってこんな街なんやで」 市の歴史まとめた絵本が完成 (新宮市)

 熊野新宮の歴史を絵本にした『新宮ってこんな街なんやで』の完成記者会見が7日、新宮市緑ヶ丘の東牟婁振興局であった。「くまの地域絵本つくりの会」の平見靖子代表(64)は「熊野新宮の魅力を絵本仕立てにすれば分かりやすく伝えられるのではと思い製作しました。一人でも多くの人にご一読いただければ」と話していた。

 絵本はA4判82㌻、フルカラー。熊野権現が紀州熊野に鎮座し、世に知られるようになったいきさつを書いた縁起記「熊野権現御垂迹縁起(くまのごんげんごすいじゃくえんぎ)」の伝説を基に製作した。熊野速玉大社、神倉神社、阿須賀神社の3社を中心に紹介。4部で構成されている。和歌山県の「地域・ひと・まちづくり補助事業」、市の「街作り市民活動補助金」の支援を受け完成に至った。

 同会は市内でゲストハウスを営む平見代表の呼び掛けで昨年10月に発足。昨年8月に当地方を訪れゲストハウスを利用した台湾旅行客がフェイスブックに寄せた「この地は日本の歴史に重要な部分」といった内容のレビューがきっかけとなった。平見さんは「外国の方がそういう思いで歴史を踏まえて来られているのに、この地に生まれ育った私は何も知らないことに恥ずかしく思った」と語る。

 当地方の歴史などについて学ぶ機会がなかったことへの反省を踏まえ、「子どもに世界遺産の地・新宮市を知ってもらい、成長した後も歴史や文化、魅力を自信を持って語り継いでもらいたい」との思いから絵本作りに至った。文章はフリーの観光ガイドなどとして活躍する同会の玉置ひとみさん(62)が、熊野三山協議会の山本殖生幹事の監修の下に作成。「方言も忘れてほしくない」との思いで言葉にもこだわった。芸術家の平野薫禮(ぐれ)さん(45)が絵を担当。平野さんは「子どもたちに自分たちの町を愛してもらえるきっかけになれば」と語っていた。

 同会は会見後、熊野速玉大社と田岡実千年市長を訪問し絵本を手渡した。田岡市長は「自分たちの町に自信を持ってもらえることはうれしいこと。心から感謝します」と話していた。

 絵本は今月から来年1月にかけて市内の保育園、幼稚園、小・中学校、高校、児童館、図書館に配布予定。販売の予定はないが、3千円以上の寄付で贈呈される(数に限りあり)。

(2018年12月9日付紙面より)

完成した本を手に「くまの地域絵本つくりの会」の皆さん=7日、新宮市
田岡実千年市長に絵本を手渡す平見靖子代表(左)と玉置ひとみさん
2018年12月09日
69 演奏者と観客が一体に  那智勝浦町民音楽祭  
2018年12月09日
70 ラジオ体操や会話楽しむ  ニュータウン熟年クラブ  (那智勝浦町 )
2018年12月09日
71 ミツカドヒシガニなど  エビとカニの水族館で展示  
2018年12月09日
72 サネカズラとコガモ  浮島の森、季節の風物詩  
2018年12月09日
73 防災意識を高める  三輪崎保育園で立ち会い訓練  (新宮市 )
2018年12月09日
74 感謝の気持ち伝える  三輪崎保「ありがとう遠足」  (新宮市 )
2018年12月09日
75 かわいい踊りや歌を披露  飯盛、相野谷保で発表会  (紀宝町 )
2018年12月09日
76 園児と利用者が交流  湯ごりの郷で歌や踊り披露  (那智勝浦町 )
2018年12月05日
77 命を守る練習をしよう
 丹鶴公民分館が防災訓練  (新宮市 )

 新宮市の丹鶴公民分館(髙山孝史分館長)は2日、平成30年度丹鶴地区防災訓練「命を守る練習をしよう!」を開催した。丹鶴体育館では消火器の扱い方や車いす体験、救急救命講座、備蓄品の展示啓発などがあり、大勢の地域住民が防災意識を高めた。

 今年で7回目となる取り組みで、地域住民の防災意識を高める目的。市、市消防本部、消防団丹鶴分団、市社会福祉協議会、日赤奉仕団、丹鶴婦人防火クラブ、乳幼児の命を守る会、丹鶴地区連合会が協賛している。

 会場では新宮市役所防災対策課による出前講座「地震に対する心構えと準備」があった。参加者らは講演を聞き、人形を使った心肺蘇生法と自動体外式除細動器(AED)の体験、搬送法、車いす体験などに挑戦した。炊き出し練習では豚汁と五目ご飯の試食があり訪れた人たちが味わった。アルミポンチョや非常食など災害時に役立つお土産も配布された。

 浦手世志子さん(90)は「災害が起きたらどうするか、年に1度では忘れてしまうこともあるので訓練に感謝します」。

 髙山分館長は「町内や地域の人に防災の意義や命を守るための意識を深めてほしいと感じています。経験を積み対処ができるようになれば。町内会長などに来てもらい、それを各町内に持ち帰って指導してもらえればありがたい。毎年結構な人数が来てくれている。さまざまな年齢の人に来てもらいたく、いざというときに自分にできることを頭に入れて行動してほしい」と話していた。

(2018年12月5日付紙面より)

備蓄品の展示などを見学する来場者ら=2日、新宮市の丹鶴体育館
2018年12月05日
78 獣害対策への知識深める
 高田交流センターで教養講座  (新宮市 )

 新宮市の高田公民分館(竹内伸生分館長)は2日、高田交流センターで教養講座を開いた。地域住民ら30人以上が参加し、NPO法人地域再生ネットワーク鳥獣害対策部の原裕さんが「一から学ぶ獣害対策」を演題に講演した。

 原さんは一部の動物のふんや足跡をクイズ形式で紹介した後、シカ、イノシシ、サルの性格や特徴など生態を解説した。里や村に下り、庭に入り込んでくる状況が全国各地で起こっていると説明した。

 シカ、イノシシの一般的な対策として「ネットや電気柵、ワイヤーメッシュで畑を守る『防護』、木々を無くし見通しをよくする『環境整備』、増えすぎた動物を捕る『捕獲』をバランスよく行うことが基本」と述べた。サルの対策では▽習性を知る▽居心地を悪くする▽追い払う▽箱わなで捕獲―などを挙げ、長期戦であることを語った。

 原さんの地元である那智勝浦町色川では、住民有志らによる色川鳥獣害対策協議会が被害の集中する7~9月に「サル追い払い隊」を立ち上げ活動していると話し「日替わりでサルの動向調査を行い、発見時は花火で追い払って近隣住民の注意喚起とメール配信を実施している」と紹介した。

 屋外では実際に設置してある柵やわなを前にしての解説があり、参加者らは原さんに質問するなど知識を深めた。

 講演前には市農林水産課の小林徹央さんが市で実施している柵の設置などに対する補助制度についての説明もあった。

 参加した中村八十八さんは「皆さん知識はあると思いますが、細かなところが参考になりました」。金子史法さんは「多くの人が集まってくれ、感謝と同時に関心の高さを実感しました。講習を通じて今後の対策への知識を深め、生きがいや楽しみを分かち合えれば」と話していた。

(2018年12月5日付紙面より)

原裕さんの講座に耳を傾ける参加者ら=2日、新宮市の高田交流センター
屋外で解説する原さん(右)
2018年12月05日
79 運動趣旨伝え実践求める
 冬の交通安全運動街頭啓発  (串本町 )

 わかやま冬の交通安全運動街頭啓発が3日、串本町くじ野川にある橋杭海水浴場駐車場であり、啓発員36人が国道42号を利用するドライバーに運動の趣旨を伝えて理解と実践を求めるなどした。

 この運動は、全国規模で展開される春秋の交安運動に加え県警管内で独自に取り入れている。夏と冬の2期があり、今期は12月1日~10日(月)を期間として諸行事が計画されている。

 この日の啓発は、交通事故をなくする県民運動推進協議会串本地区連合会(会長・池上敏之東牟婁振興局串本建設部長)が主催。同部と串本警察署、同町役場と同町消防本部、同町交通指導員協議会と県交通安全協会串本支部、交通安全母の会、航空自衛隊第5警戒隊、国土交通省串本国道維持出張所の各職員が啓発員として参加した。

 実施に当たり池上会長は、今期の重点項目として▽飲酒運転の根絶▽子どもと高齢者の安全な通行の確保と高齢運転者の交通事故防止▽夕暮れ時と夜間の歩行中・自転車乗用中の交通事故防止▽全ての座席のシートベルトとチャイルドシートの正しい着用の徹底―の4点を挙げ「運動趣旨を十分に伝達し交通安全に大きな成果が得られることを期待したい」とあいさつ。清野武志副町長と串本警察署の中弥泰典署長もあいさつし、中弥署長は信号機がない横断歩道における歩行者優先の徹底をしたい(理念の広報啓発と横断歩行者等妨害等違反の取り締まりを行う)考えを掲げつつ実りのある活動を期した。

 同署署員が田辺市方向へ走行する車両を同駐車場に誘導し、停車を求めた上でドライバーにチラシなどの啓発物資を手渡しながら安全運転に努めるよう促した。啓発後は県警交通機動隊の白バイや同署車両の同運動関係活動に向けた出発式も行われた。

(2018年12月5日付紙面より)

ドライバーに運動趣旨への理解と実践を求める啓発員=3日、串本町くじ野川
2018年12月05日
80 ハンデを強みと捉える
 PTA連合会で生馬選手が講演  (太地町 )

 新宮・東牟婁PTA連合会は1日、太地町公民館で講師にパラ陸上競技で活躍する生馬知季(いこま・ともき)選手(26)を招き教育講演会を開いた。2020年の東京パラリンピック出場を目指す生馬さんが、車いすスポーツから得た「ハンデを強みと捉える強い心」、夢や目標を持つことの大切さを説き、約100人が聴講した。

 生馬さんは和歌山県有田市出身。岡山県の株式会社グロップサンセリテ・ワールドアスリートクラブに所属し、日々の練習に取り組んでいる。同クラブは車いす陸上競技選手を雇用・育成し、障害者スポーツを通して、地域社会への貢献を目的としている。

 両下肢に先天性の障害があり、腕だけを使って幼少期を過ごしたという生馬さんは、障害を感じることなく楽しく過ごした小学校時代から、一転して引きこもりになってしまった中学校時代に焦点を当てた。きっかけは下校途中に掛けられた「かわいそうに。頑張るんだよ」という一言。「その人の意図が理解できなかった。それまで『かわいそうな自分』を意識したことが無かったのです。他者と自分を比較する考えが生まれ、劣等感が育ちました」と振り返った。

 その後、両親の勧めで車いすバスケに出会い「せまい考えから抜け出し、夢中になれた。練習中に『陸上競技向きの体形』と言われ、自分の体を前向きに表現してもらったことが、何よりうれしかった」。この言葉を励みに、陸上競技に転向した生馬さんは、才能が一気に開花。17年世界パラ陸上競技選手権大会ロンドンでは日本代表に選ばれ、日本人として唯一100㍍決勝進出を果たした。

(2018年12月5日付紙面より)

レース用車いすの実演を見つめる来場者ら=1日、太地町公民館
生馬知季さん
2018年12月05日
81 23クラスで熱き戦い
 第14回太地町勇魚空手道大会  
2018年12月05日
82 串本オーシャンズ初優勝
 東牟婁支部学童軟式野球新人大会  
2018年12月05日
83 患者の人権をテーマに  紀南地域ミニ人権大学講座  (紀宝町 )
2018年12月05日
84 園児が高齢者に反射材贈呈  交安運動、特別警戒の合同出発式  (紀宝署 )
2018年12月05日
85 受賞者の児童らを表彰 人権・同和啓発作品 (那智勝浦町)
2018年12月05日
86 補正予算など17議案  新宮市議会12月定例会が開会  
2018年12月05日
87 「命の道」早期整備を  国交省や県などに要望活動  (熊野尾鷲道期成同盟会 )
2018年12月05日
88 7人が特賞を受賞 農産物品評会表彰式 (那智勝浦町)
2018年12月05日
89 更生保護サポセンター開設  串本町地域保健福祉セ内に  (牟婁保護司会 )
2018年12月05日
90 町長報告経て審議に入る  串本町議会12月定例会始まる  
2018年12月05日
91 生徒と地域で舞台発表  閉校記念行事『文化祭』  (大島中 )
2018年12月05日
92 お悔やみ情報
  
2018年12月02日
93 迎春準備が始まる
 来年の大絵馬に掛け替え  (速玉大社 )

 新宮市の熊野速玉大社(上野顯宮司)で1日から迎春準備が始まった。拝殿の「戊戌(つちのえ・いぬ)」の大絵馬が来年のえと「己亥(つちのと・い)」の大絵馬に掛け替えられた。

 大絵馬はヒノキ製で、大きさは縦1・5㍍、横2・1㍍。2匹のうり坊を愛情深く見守る父イノシシの姿が描かれている。父イノシシは平和の象徴である梛の御幣をくわえ、白で描き清らかさを表現。瑞雲と瑞光で新しい年に光を与え、年の幕開けを祝う気持ちを表した。

 書き添えた「新日本の國(くに)造り」の文字は御代替わりに際し、日本国民としてどうあるべきかを考え、豊かな国造りのために頑張っていかなければならないとの思いを込めている。

 上野宮司は「来年には天皇陛下が生前のご譲位をされる。日本国民の統合の象徴で、我々が国を思う気持ちが反映される。きちんとした国民の姿を表さなければならない」と語った。

 迎春準備に触れ「年末にお参りを済ませる人にも一足早い新年を感じてもらいたい。今年は川合組さんにご奉仕いただき、臨時駐車場の台風で流れてしまったところを一から整地してくれています」と感謝していた。

  □     □

■新宮駅へ小絵馬授与



 同大社はこの日、JR新宮駅に小絵馬(縦75㌢、横110㌢)を授与した。小絵馬にはうり坊を見守る母イノシシが描かれている。

 新宮駅改札付近の駅ホームには12月中旬から、速玉、本宮、那智の熊野三山の小絵馬が並ぶ。角野敦彦副駅長は「来年もお客さまに安全に利用していただけるようにという思いで頑張りたい」と話していた。

(2018年12月2日付紙面より)

拝殿に掲げられた大絵馬とJR新宮駅に授与された絵馬=1日、新宮市の熊野速玉大社
2018年12月02日
94 プロのスタントで事故再現 交通安全の理解深める (那智勝浦町)

 JA共済連和歌山と和歌山県警は11月30日、事故現場を再現することで恐怖を実感し、交通ルールを順守することを学ぶ「スケアード・ストレート自転車交通安全教室」を那智勝浦町立那智中学校(船井洋二校長)で開いた。生徒らはプロのスタントマンによる実際の事故さながらの光景を目の当たりにし、交通安全の重要性について理解を深めた。

 同教室はJA共催による地域貢献の一環として、交通事故の未然防止を目的に県警本部らと協力して実施している。

 船井校長は「今から勉強することは自分のことと捉えて加害者、被害者にならないように学習してください」と話し、JAみくまのの石田守代表理事専務は「事故の疑似体験を通し、改めて事故のない安全な学校生活を送ってください」とあいさつした。新宮署の樋口勇作交通課長や同共催連の古谷和久副本部長も出席した。

 スタントを行うのは映画などでアクションを担当する倉田プロモーションのメンバー。実際にあった死亡事故や危険な事例を迫力あるスタントで再現した。

 メンバーは交通事故発生時の平均時速とされる約40㌔で車を加速し、人形が乗った自転車に衝突させ、速度や破壊力を示した。

 マナー違反した自転車の運転が大きな事故につながると説明し、「自転車は被害者のイメージが強いが、大きなけがを与えてしまう場合もあるので注意が必要」と述べ、「ルールを守ればルールが皆さんを守ってくれます」と呼び掛けた。

 生徒らはトラックの内輪差による事故や死角についても学び、メンバーに感謝の拍手を送った。

 生徒会長の扇田彩帆さん(2年)は「スタントは迫力があった。実際の事故だとすると怖い。きちんとルールを守って気を付けていきたい」と語った。

(2018年12月2日付紙面より)

プロのスタントによって事故現場が再現された=11月30日、那智勝浦町立那智中学校
交通安全の理解を深める生徒ら
2018年12月02日
95 1646点の力作並ぶ
 2日まで、町展と生涯学習フェス  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町教育委員会、町公民館は1日、第53回那智勝浦町展と生涯学習フェスティバルを同町体育文化会館で開催した。2日(日)は午前9時から午後4時まで。

 53回目を迎える町展では町内の園児129点、児童・生徒960点、福祉施設7点、一般550点の合計1646点の絵や書、生け花、陶芸作品などが展示され、多くの来場者が訪れた。

 屋外では町消防本部や消防団による放水や地震などが体験できる「消防のつどい」が行われた。館内では福祉関係団体による販売コーナーや町立温泉病院の健康体操も盛況だった。日本舞踊や太極拳の演武、コーラスなどの披露や編み物や手話の体験コーナーもにぎわった。

 午後からは同町農産物品評会の表彰式やニュースポーツの「ボッチャ」の大会も実施された。

 2日は午後1時から「第24回那智勝浦町民音楽祭」が開催されるほか、午前11時と午後1時から不思議科学実験ショー、手描き年賀状作りや手芸体験なども開かれる。

(2018年12月2日付紙面より)

力作が並ぶ町展の様子=1日、那智勝浦町体育文化会館
2018年12月02日
96 のびのびと学び踊る  国体「とこわかダンス」講習会  (相野谷小 )
2018年12月02日
97 ゲームを通じ友情を築く  新翔高で人権リーダー養成講座授業  (新宮市 )
2018年12月02日
98 道路の早期完成を  熊野川河口に橋を架ける会要望  
2018年12月02日
99 楽しく食への理解深める  三輪崎保育園で給食参観  (新宮市 )
2018年12月02日
100 聞こえた音を表現  作品展に向けパステルアート  (新宮市 )
2018年12月02日
101 クリスマスに向け礼拝  園児ら祈りささげる  (マリア保育園 )
2018年12月02日
102 仕組み学び上手に食べる  王子ヶ浜小学校で魚の出前授業  (新宮市 )
2018年12月02日
103 石垣記念館で写真展  2日まで、熊野ネイチャーフォトクラブ  
2018年12月02日
104 お悔やみ情報
  
2018年12月01日
105 薄暮時の事故に注意を 冬の交通安全運動始まる (和歌山県)

 和歌山県、交通事故をなくする県民運動推進協議会など主催の「わかやま冬の交通安全運動」(1~10日)を前に11月30日、新宮市橋本のイオン新宮店で決起集会と街頭啓発があった。運動期間中は▽飲酒運転の根絶▽子どもと高齢者の安全な通行の確保と高齢運転者の交通事故防止▽夕暮れ時と夜間の歩行中・自転車乗用中の交通事故防止▽全ての座席のシートベルトとチャイルドシートの正しい着用の徹底―を重点とし、県民に注意を促す。

 県内では11月29日現在2083件の事故が発生しており、前年比299件減。死者数は31人、負傷者数は2564人でいずれも減少している。新宮署管内では62件の人身事故が発生しており、前年比18件減。負傷者は77人で同15人減、死者は1人で同2人減だった。物損事故も減少している。

 決起集会には市交通事故をなくする市民運動推進協議会、市交通指導員協議会、県交通安全協会新宮支部、新宮警察署、東牟婁振興局、市役所などの関係団体から約50人が参加した。

 市交通事故をなくする会会長の田岡実千年市長は「事故は減少傾向にあり、皆さま方の地道な活動のおかげと感謝をしている。しかし死亡事故がなくなったわけではなく、何かと厳しい状況も現実にはある。一件でも悲惨な交通事故を無くすためよろしくお願いしたい。啓発で交通事故を無くすんだという思いが皆さま方に伝わるようにしたい」と呼び掛けた。

 新宮署の樋口勇作交通課長は「冬になると薄暮時から夜間にかけての事故が増える。寒くなると暗い色の服装になりがちで、出歩くときには反射材を身に着けて事故を防止してほしい。管内では市街地の交差点での出合い頭の事故や本宮に向かう道での事故、県外の人の事故も多く、地元の人に気を付けてほしい」と話していた。

(2018年12月1日付紙面より)

買い物客らに事故防止を呼び掛けた=11月30日、新宮市橋本のイオン新宮店
2018年12月01日
106 ふるさと自慢の味を伝える
 管内の幼小中に特産品寄贈  (JA紀南 )

 紀南農業協同組合(本田勉組合長)が11月29日、串本町教育委員会(潮﨑伸彦教育長)を訪問し今年も町立幼稚園、小学校、中学校に梅干し「まろの梅」と温州ミカン「天」を寄贈することを伝えた。

 この寄贈は、管内の子どもたちにふるさとの自慢の味を着実に伝え将来にわたって誇りにしてもらうため毎年、管内の幼稚園、小学校、中学校を対象にして行っている。本年度も園児児童生徒と教員1人につき各1個ずつ行き渡るよう、各市町の教育委員会に確かめて準備し寄贈を始めている。

 その数は82校1万1180人分。本田組合長は27日から順次、管内市町の各教育委員会を訪問しサンプルを手渡して寄贈の趣旨を伝えている。29日に訪問を受けた潮﨑教育長は「ふるさと教育に役立ててほしいということで、今年もウメとミカンを頂けた。農家の皆さんが大変な作業をされているからこそおいしいものが頂けるということも含めて伝えていきたい」と述べて、寄贈に感謝。本田組合長は管内の園児児童生徒に向け「和歌山県は日本一のウメとミカンの産地。そのことを誇りにし、将来県外に出られることがあっても私のふるさとにはこういうものがあるんだよと忘れることなく誇りにし続けてほしい」とコメントした。

 「まろの梅」はウメ本来の甘酸っぱさなど風味を味わえるよう塩分控えめで仕上げた梅干し、「天」は光糖酸度センサーで選別した糖度11度以上で味のばらつきを抑えた温州ミカン。いずれもJA紀南が誇る美味の特産品で、単に生産するのではなく作るのであれば精いっぱい良いものを届けようという組合員の努力の結晶でもある。園児と児童には併せて栽培の過程や努力が分かるすごろく風教材(A4版両面カラー刷り)も贈り、特産品生産への理解と関心を促すという。

 各学校へは同組合各支所から届ける段取りになっていて、本年度は今月12日(水)までに全校への寄贈を完了するという。

(2018年12月1日付紙面より)

「まろの梅」と「天」のサンプルを手渡す本田勉組合長(左)=11月29日、串本町役場古座分庁舎
2018年12月01日
107 クジラの特徴や生態を学ぶ
 三輪崎小学校で出前授業  (新宮市 )

 新宮市立三輪崎小学校(芝﨑勝善校長)で11月27日、クジラの出前授業があった。同校の5年生71人が一般財団法人日本鯨類研究所調査研究部の松岡耕二さんからクジラの種類や生態などについて教わった。

 松岡さんは「約85種類のクジラがおり、当地方では三輪崎をはじめ太地、古座が太平洋に面したクジラの通り道で昔から捕鯨をしている場所」と語った。鯨踊りなどが日本遺産に認定されている伝統的なクジラの町と紹介した。クジラは頭の少し後ろにある鼻から潮を吹くが、クジラの種類によってVの字や斜め前に上がるなど、潮の吹き方が違うと説明。魚と比べてヒレの位置や呼吸法、出産方法、体温などの違いを挙げた。

 松岡さんはクジラの体の構造についても述べ、目や耳、鼻などにそれぞれの特徴と役割があるとし「耳あかを調べると、そのクジラの年齢が分かる」と語った。児童らは松岡さんの話にメモを取りながら、真剣に耳を傾けていた。

 福田美心(みこ)さん(11)は「授業を受けるまでこの地域はクジラが有名で日本遺産に認定されていたなど、詳しいことまでは知らなかった。自分が住んでいる町のことが知れたようで、いい勉強になりました」と話していた。

(2018年12月1日付紙面より)

松岡さんの説明に耳を傾ける児童ら=11月27日、新宮市立三輪崎小学校
松岡耕二さん
2018年12月01日
108 津波避難タワー工事始まる
 宇久井湊区で来年3月末完成予定  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町の宇久井湊区で11月30日、津波避難タワーの整備工事が始まった。完成は来年3月末の見込み。天満、二河、下里に続いて4基目の建設となる。

 同町の沿岸地域は県が策定した津波避難支援対策プログラムで津波避難困難地域に複数地域が指定されている。本年度予算では津波避難タワー整備事業に7138万円が盛り込まれており、年度内に宇久井湊区の建設を終え、築地地内で用地取得を進める。

 タワーの避難ステージは高さ約7㍍、面積約50平方㍍で、およそ100人が避難できる。設置場所は町立宇久井中学校近くのNTT西日本宇久井別館付近。津波避難困難地域範囲の設定方法に基づき、タワーへの到達時間とカバー可能な人数で定めた。

 この地区は高さ3㍍の浸水が見込まれている。予想される東海・東南海・南海地震同時発生時の津波の到着時間は約13分。津波タワー半径240㍍の津波避難困難人口105人を対象としている。

 この日は用地にくいを打ち込む工事が開始された。12㍍のくいを8本埋め込んだ後、コンクリートで基礎固めをする。年内の工事は29日ごろまでの予定。

(2018年12月1日付紙面より)

くいを打つためのボーリング作業が始まった=11月30日、那智勝浦町宇久井
高さ7㍍、面積25平方㍍、収容人数50人の二河津波避難タワー
2018年12月01日
109 出雲大社新宮教会で例大祭  信徒が大しめ縄を寄贈  (新宮市 )
2018年12月01日
110 九鬼嘉隆の人生に迫る 熊野三山歴史講座に40人 (熊野三山協議会)
2018年12月01日
111 1年生4人が受賞  近大新宮高校で税の作文表彰  (新宮税務署 )
2018年12月01日
112 進路選択の判断材料に  近大新高・中で学校見学会  (新宮市 )
2018年12月01日
113 木削りの楽しさ体験  太田の郷で滝本ヨウさん指導  (那智勝浦町 )
2018年12月01日
114 砂防工事現場を見学  測量機器の操作も体験  (成川小 )
2018年12月01日
115 働く心構えや知識学ぶ  みくまの支援学校で職業講話  (新宮市 )
2018年12月01日
116 砂浜に防砂ネットを設置  橋杭海水浴場に16枚張る  (南紀串本観光協会 )
2018年12月01日
117 4期計延べ852人利用  本年度秋季有料期間終了  (望楼の芝キャンプ場 )
2018年12月01日
118 お悔やみ情報