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2022年05月19日
1 渡海上人供養し平和祈願
 補陀洛山寺で春まつり  (那智勝浦町 )

 補陀落渡海の信仰で知られる那智勝浦町浜ノ宮の補陀洛山寺(髙木智英住職)で17日、年中行事の一つ「春まつり」があった。おととし、昨年は新型コロナウイルスの影響で僧侶のみの斎行となったが、今年は3年ぶりに信者らの参拝も可能となり、約20人が集まって法要が行われた。

 補陀落渡海は、平安時代から江戸時代まで行われた宗教儀礼。観音の浄土、補陀落山に往生しようと多くの行者が渡海した。渡海上人が一度乗り込むと出入り口には板が打たれ、外に出られないようにした状態で、海のかなたへ出航したという。

 この日、世界遺産に登録されている本堂では、国重要文化財の本尊「三貌十一面千手千眼観世音菩薩(ぼさつ)」を開帳した。

 信者が手を合わせる中、髙木住職らが読経を行った。その後の大護摩祈祷では、熊野修験の山伏として修行を積む埼玉県在住の成田佳子さんも加わり、髙木住職らと共にコロナ終息や世界平和を祈った。

 同寺裏山にある渡海上人の供養塔と歴代住職の墓地で追善供養も営まれた。

 髙木住職は「補陀落渡海は強い思いがないとできる行ではない。渡海上人や歴代住職らの強い意志や背中を引き継いでいきたい」。

 例年通り斎行された春まつりについては「お参りの方があっての寺。3年ぶりのご参列に、身が引き締まる思い。また、現在はコロナ禍やロシアによるウクライナへの軍事侵攻が行われている。われわれとしてできることは微々たるものだが、世界遺産の熊野から、終息と平和を祈っています」と語った。

(2022年5月19日付紙面より)

例年通りの春まつりが営まれた=17日、那智勝浦町浜ノ宮の補陀洛山寺
渡海上人や歴代住職をしのび、追善供養を営んだ
2022年05月19日
2 高齢化社会に向け利用促進
 新宮市の高齢者向け福祉サービス  

 高齢化率(総人口に占める65歳以上人口の割合)が28・8%に及ぶ日本。2065年には約2・6人に1人が65歳以上、約3・9人に1人が75歳以上になるといわれており(内閣府「令和3年版高齢社会白書」より)、少子高齢化に歯止めがかからない状況の中、高齢者が住み慣れた地域で尊厳ある自立した生活を送るために質の高い医療・福祉サービスの確保は重要な課題の一つだ。

 特に地方において顕著となっている高齢化の波。65歳以上の人口1万345人(総人口2万7132人、4月末現在)、高齢化率38・13%となっている新宮市が展開する、高齢者向け福祉サービスを調べた。

 「人生100年時代」という言葉が叫ばれるようになった昨今、学びや趣味、就労、社会活動を通して「生涯現役」を体現する高齢者は多い。しかし、市では65歳以上人口1万345人のうち、70~74歳が2588人、75~79歳が1800人、80歳以上が3896人となっており、今後訪れるであろう超高齢化社会を見据え、さらなる福祉サービスの充実と既存のサービスの利用促進に向けた周知が求められる。

 市が現在実施している高齢者向け福祉サービスは①生きがい対応型デイサロン②健康増進型デイサービス③ふれあいデイサービス④生きがいデイサービス⑤「食」の自立支援事業配食サービス⑥寝具乾燥消毒サービス⑦認知症高齢者等見守り事業⑧緊急通報システム⑨家族介護用品給付(おむつなど)⑩ねたきり高齢者等訪問理髪サービス⑪家族介護慰労金支給事業。

 ①~④は65歳以上で介護保険の認定を受けていない人、または総合事業における事業対象者でない人が対象で、それ以外は各サービスごとに対象となる条件が異なる。

 雲取温泉で自由に歓談などができ、健康チェックや入浴、給食サービスが受けられる「生きがい対応型デイサロン」には47人が登録しており、ピーアップシングウでインストラクターの指導による健康チェック、脳トレ、機能改善体操、ジム・プール・内風呂などの利用、給食サービスが受けられる「健康増進型デイサービス」には155人が登録している。

 また、月~土曜日のうち、希望する曜日の昼食または夕食を定期的に配達し、利用者の安否を確認する「『食』の自立支援事業配食サービス」には225人が登録。新宮・東牟婁圏域の各市町村が取り組む、見守りシール交付による徘徊高齢者の早期発見と家族の安心に寄与するための「認知症高齢者等見守り事業」の市内における登録数は19となっている。

 「サービスを受けられるけどまだ必要ない」「今の自分には関係ない」と感じている人も多い高齢者向け福祉サービス。しかし、自身や家族が当事者、対象者となったときを見据え、受けられるサービスを把握しておくことは肝要だ。市健康長寿課では「事業によって対象者は異なるが、積極的にサービスをご利用いただければ」と話している。高齢者向け福祉サービスに関する問い合わせは同課(電話0735・29・7193)まで。

(2022年5月19日付紙面より)

(写真はイメージ)
2022年05月19日
3 観光川下り船の安全を確認
 熊野川体感塾で県警ら点検  (紀宝町 )

 北海道知床沖での観光船海難事故を受け、三重県警は17日、紀宝町北桧杖で河川観光船事業を行う熊野川体感塾(谷上嘉一塾長)に安全指導を行った。

 船舶免許や運行書類、船上からの連絡方法などを確認した国土交通省中部運輸局三重運輸支局鳥羽海事事務所の定期点検と合同で実施。県警水上警察隊はライフジャケットの安全性を確かめたほか、運行の計画や基準、通信手段などをチェック。広報チラシを事務所に掲示するよう依頼し、乗船者に「船頭の指示に従いましょう」「ライフジャケットは必ず着用しましょう」などと求めるチラシの配布を呼びかけた。

 事務所で書類などを確認した後、熊野川の乗船場に移動し、観光川下り船「三反帆(さんだんぼ)」の安全対策を点検。船で観光コースに向かい、運行の安全性も確かめた。

 鳥羽海事事務所の岩崎雅樹所長は「点検の結果、よくできていると感じた。観光客の皆さんには、体感塾の説明をよく聞き、川下りを楽しんでほしい」と話していた。

 熊野川体感塾は地域おこしを目的に、15年前から遊覧事業を続けている。川風を受けて進む三反帆に乗り、世界遺産「熊野川」の景観などを望むコースが人気だという。谷上塾長は「お客さんの安全を最優先に運行している。コロナ禍でおととしから利用者が激減しているが、これからも熊野川の歴史や自然を愛する人たちに利用していただきたい」と話していた。

(2022年5月19日付紙面より)

観光川下り船「三反帆」の安全性を確認する=17日、紀宝町北桧杖
ライフジャケットを点検する
2022年05月19日
4 業界の発展祈る 熊野本宮大社に奉納 (古城梅振興会)

 古城梅(ごじろうめ)奉納奉告祭が16日、田辺市本宮町の熊野本宮大社(九鬼家隆宮司)であった。同市長野の一般社団法人長野古城梅振興会(那須豊平会長)が、収穫したばかりの約3㌔の梅を奉納し、業界の発展を祈願した。

 古城梅は、長野発祥の希少品種。実の色が美しく「青いダイヤ」とも呼ばれ、ほとんどが梅酒やジュースとして消費されている。収穫はこの日から始まり、今月末ごろまで続く。同大社への奉納は、「ごじろ」に語呂を合わせて2015年より毎年5月16日に行っており、今回で7回目となる。

 同振興会から2人が訪れたほか、田辺市やJA紀南の職員、同大社の関係者など、合計で14人が参列した。古城梅を神前に供えて祈りをささげた。九鬼宮司(65)は「全国、全世界に、梅の素晴らしさ、特に紀州の梅を多くの人に知ってもらえるよう、発信していただければ」と呼びかけた。

 那須会長(73)は「今年の出来は今のところ、並といったところ。梅を通じてヘルシーになるよう、体のケアに使ってもらえれば。梅酒などでもいただいてほしい。最近は若い人が古城梅を作らない傾向があるが、何とか伝承していきたい」と話した。

(2022年5月19日付紙面より)

参列した皆さんと「古城梅」=16日、田辺市本宮町の熊野本宮大社
2022年05月19日
5 3人が全国や近畿大会へ
 和歌山県空手道選手権大会  (和道流空手道新宮支部 )
2022年05月19日
6 競技の楽しさと魅力学ぶ
 増田さん招き「ソフトテニス教室」  (那智勝浦町 )
2022年05月19日
7 バスケットを楽しもう
 「SMILE.E.T」  (進め!!青春 )
2022年05月19日
8 昨年度の修学旅行受け入れ実績  和歌山県  
2022年05月19日
9 熊野地域から都会へ発信  ボラセン総会で福本さんが講演  (新宮市 )
2022年05月19日
10 総合的な治水対策促進など求め  新宮市が国交省に要望  
2022年05月19日
11 暮らしを良くする会費  下里小学校で租税教室  (那智勝浦町 )
2022年05月19日
12 岩見真花さん(古座川町)が中学生の部で4位  SAKURA JAPAN MUSIC COMPETITION 2022  
2022年05月19日
13 家族3組が創作に親しむ  主催事業で草木染を紹介  (潮岬青少年の家 )
2022年05月19日
14 協定締結後初の実地研修  県農林大学校の8人迎え  (北大和歌山研究林 )
2022年05月19日
15 ジオパーク主題にし研さん  串本町で自治研集会開く  (自治労和歌山県本部 )
2022年05月19日
16 新規就農促進を強化  タウンサイト「青を編む」  (御浜町 )
2022年05月19日
17 しばらくは観察できそう  ブラシノキが真っ赤に色づく  (紀宝町 )
2022年05月13日
18 3年連続の花火中止決定
 熊野徐福万燈祭運営委員会  (新宮市 )

 熊野徐福万燈祭運営委員会(委員長=田岡実千年・新宮市長)は11日、市役所別館大会議室で今年1回目の委員会を開き、今年の花火大会を中止とすることを全会一致で承認した。

 新型コロナウイルス感染収束の見通しがいまだ予測できない状況にある中、観覧者や関係者に対する万全な感染対策を講じての安心・安全な運営が保証できないことから中止を決定した。

 コロナ禍以前に花火大会が実施されたのは2019年で、3年連続の中止となる。なお、花火大会に先立って執り行われる徐福供養式典は、一般参列は行わず関係者のみ20人ほどで実施する。

 花火大会中止の決定について、委員からは「来年、再来年の開催に向けて国や県が指針を示してくれたら」「熊野市も中止を打ち出しているが、どうなれば実行できるのか、ある程度の目安を決めておかないといつまでたってもさまざまな催しが開催できない」などの意見も上がった。

 同委員会は令和3年度事業報告や収支決算、令和4年度収支予算案などを承認し閉会した。

 熊野徐福万燈祭は、秦の時代に渡来したと伝わる徐福の遺徳をしのぶために始まった花火大会。毎年8月12日に同市徐福の徐福公園で徐福供養式典が営まれ、翌日に熊野速玉大社下の熊野川河川敷を舞台に花火が打ち上がる。

(2022年5月13日付紙面より)

2019年の花火大会の様子
2022年05月13日
19 当事者に関わりなど教わる
 1年生対象に宇宙講座開く  (串本古座高校 )

 和歌山県立串本古座高校(榎本貴英校長)が11日、1年生53人を対象にした宇宙講座を開いた。講師は有人宇宙システム株式会社(JAMSS)の前村孝志常務取締役と安全開発・ミッション保証部の土田哲主席。生徒は2人が関わっている宇宙の紹介を受けつつ、求められるスキルを教わるなどした。

 国内初となる普通科宇宙探究コース設置(2024年度~)の準備段階に入った同校。本年度はその一端で1年生の総合的な探究の時間へ宇宙関係の学習を適宜組み込み学校としての特色を強めることとしている。

 この日はその1回目で、講師は県教育委員会の仲介を得て招致した。前村常務取締役は初代の打ち上げ執行責任者を務めたH―ⅡAロケット、土田主席はフライトディレクタとしての接点を持つ国際宇宙ステーション(ISS)の概要と生活の様子をそれぞれ紹介。続けて土田主席がフライトディレクタとして思う事柄を語った。

 誤解やミスコミュニケーションを少なくするために接する宇宙飛行士への理解を前もって深めること、一例として日本の手でISSのトイレを提供するための取り組みを挙げ原因そのものを取り除くこと、が土田主席の掲げた事柄。「日頃の付き合い方を知り信頼関係をつくることで、宇宙飛行士は素晴らしい生活ができる」と筋道を示し、宇宙飛行士の若田光一さんの言葉「夢、探究心、思いやり」も交えて思いを伝えるためにコミュニケーションは大切だとくくった。

 興味深い内容だったと同講座の印象を語る1年生・慶幸羅(しあら)さんは「話を聞いて宇宙飛行士の生活は大変だと思ったし、(だからこそ)コミュニケーションがとても大切だと分かった」とコメント。同校は同時間の目標を社会人として不可欠なコミュニケーションスキルの習得と向上と位置付けていて、今後も宇宙と目標を両立する形で学期ごとに1~2回、この学習機会をつくりたいとしている。

  □     □

先輩として盛り上げを



 この日は県の宮﨑泉教育長も同講座の様子を視察。「カリキュラムはこれからの検討で、生徒の感想を聞いて反省もしながらより良い方向へ進める。生徒に少しでも宇宙への関心を持ってもらい、その盛り上がりの中で同コースを始めたい」と思いを語り、同コースには加われないが宇宙の学びを得る現1年生と来年度の1年生が先輩として後輩の歩む学びの道を開いてくれることを期待した。

(2022年5月13日付紙面より)

宇宙との関わりなどを語る前村孝志常務取締役(右)と土田哲主席=11日、県立串本古座高校
2022年05月13日
20 町内河川で治水対策進む
 神内川、井田川、熊野川などで  (紀宝町 )

 国、県が管理する紀宝町内の河川で浸水被害軽減対策や治水対策が進んでいる。町では「今後も浸水被害軽減が図られるよう、関係各位と緊密に連携し、安全な川づくりに向けた取り組みを進める」としている。

 県管理の神内川は沿線で頻繁に発生する浸水被害に対し、安全な川づくりを目指すため2018年度に河川整備計画を策定し、19年度から大規模特定河川事業として、地質調査や測量設計などを進め、20年度から下流域の工事に着手している。

 井田川では、沿線の浸水被害軽減を図るため、井田神社宮ノ前橋から狼谷団地間で16年度から河積の拡大を目的に護岸改修工事を実施。県では今後、狼谷団地から上流側の測量設計業務に着手する計画だという。

 国管理河川の熊野川では、近年の気候変動の影響による将来の降水量の増大を考慮するとともに、流域治水の観点も踏まえた「新宮川水系河川整備基本方針」が昨年10月15日に改定され、現在、その方針に基づく河川整備計画の策定に取り組んでいる。

 浸水被害軽減対策として17年度から5年間、熊野川を緊急対策特定区間に設定し、河道掘削を実施。掘削した砂利は県管理の井田海岸に養浜材として有効活用するなど、国、県が連携して侵食対策を講じている。

 相野谷川は20年度から引き続き、鮒田水門の耐震工事を実施している。

(2022年5月13日付紙面より)

大規模特定河川事業に着手する神内川=紀宝町鵜殿
2022年05月13日
21 ウクライナ人道支援のために
 築地地区が義援金手渡す  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町築地地区の坂井與己(よしみ)区長と大塚茂之副区長は11日、同町役場を訪れ、堀順一郎町長にウクライナ人道支援に係る義援金を手渡した。義援金は日本赤十字社を通じて寄付される。

 ロシアによるウクライナへの軍事侵攻が続き、日本国内では戦闘や被害の様子が連日、報道されている。

 そんな状況の中、同区でも何かできないかと模索。坂井区長が4月23日の総会で「区でも人道支援のための寄付を行ってはどうか」と提案し、出席者全員が賛同したという。義援金は区費の一部から集め、総額10万円となった。

 坂井区長は「テレビや新聞などの報道でウクライナ国民の悲惨な状況を毎日、目にしているが非常に悲しい思い。まさか、このような形で戦争が起きるとは思いもしなかった。それらを受けて、築地区でも何かしたいと思って今回に至った」と話した。

 受け取った堀町長は「ご寄付ありがとうございます。医療支援などにお使いいただけるように日赤を通じて届けます。一日も早く収束してほしい。どのような形になるかは分からないが、町としても支援できることがあればしたいと考えている」と話した。

(2022年5月13日付紙面より)

築地地区から義援金が手渡された=11日、那智勝浦町役場
2022年05月13日
22 感謝込めて演奏届ける  近大新宮吹奏楽部が第11回定期演奏会  
2022年05月13日
23 3年連続の中止へ  新宮・那智勝浦天空ハーフマラソン  
2022年05月13日
24 羽化始まるも勢いは鈍く  直見のハッチョウトンボ  (古座川町 )
2022年05月13日
25 ウナギ稚魚約3000匹を放流  今後の管理対象魚化見据え  (古座川漁協 )
2022年05月13日
26 子どもの成長や悩み語り合う  和やか「子育てほっとサロン」  (紀宝町 )
2022年05月13日
27 自由に大胆に筆を走らせる  寺子屋広場で「己書」楽しむ  (紀宝町 )
2022年05月13日
28 ジオの恵みを伝え続けて8年  まちなかジオツアー実行委の歩みを振り返る㊦  (「地質の日」特集 )
2022年05月13日
29 チゴガニがダンス  新宮市  
2022年05月13日
30 「少しでも地域の役に」  市役所周辺で清掃活動  (新宮赤十字団 )
2022年05月10日
31 3年ぶりのにぎわい
 コロナ制限なしのGW  (熊野三山 )

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴う行動制限が、3年ぶりになくなった今年のゴールデンウイーク(GW)。本紙エリア内の各所でも、拡大前をほうふつとさせる人出のにぎわいを見せた。

 熊野三山はいずれも、参拝客でごった返した。熊野那智大社では、3日、4日、5日の順で▽約1700人▽約2000人▽約1600人―が参拝。那智の滝では若干多く▽1802人▽2016人▽1837人―が訪れた。

 神職は「コロナ禍前の2018年と比較すると、1割から2割ほど減少した感じと思う。当然、昨年やおととしと比べたら、相当多かった。3日から5日にかけ、那智山線も渋滞したと聞いている」と語った。

 なお、19年は特別に参拝客が多かったため、比較対象とはしなかった。

 熊野速玉大社では、コロナ禍前ほどではないものの、4月28日から増え始め、3日から5日は相当な忙しさだったという。「3日と4日は特に多く、御朱印がずっと続くような状態だった」と話していた。

 熊野本宮大社も、状況は同様。「3、4、5日は、神門の外まで人があふれ、われわれ神職がずっと、メガホンを持ち整理するような状態が続いた」と言う。

(2022年5月10日付紙面より)

参拝客でにぎわう境内=3日、熊野那智大社
2022年05月10日
32 働く場所の創出を目指して
 「四季彩まるしぇ」始める  (エコ工房四季・株式会社天然 )

 串本町古座にある社会福祉法人つばさ福祉会(北野好美理事長)の就労継続支援B型事業所「エコ工房四季」(平原正雄施設長)が4月30日、国保古座川病院跡地で株式会社天然=和歌山市=(以下天然とする)と連携した出店イベント「四季彩まるしぇ」を始めた。

 天然は古座川町を保養先とする和歌山トヨタ自動車株式会社が地域貢献のために起こしたグループ会社。保養時の地域交流活動を通して接点を得た同事業所は、天然が力を入れるキッチンカー「PANDA」やその仲間を迎え入れる形でこのイベントを計画し、3月の試行を経て実施にこぎ着けたという。

 この日は「PANDA」とその仲間計4台が来場し、客寄せとして8歳以下対象の遊具やテラス席も持ち込み。同事業所や県セルプセンター、会場一帯の出店希望者も軒を連ね、国道42号に面する出入り口にのぼりを掲げて来場を誘った。同事業所の利用者は職員と共に自店運営に加え車両誘導、遊具の適時消毒など会場運営もこなし、来場者の円滑な利用を図った。

 天然の営業責任者・東照之さんによると、同事業所との連携の狙いは利用者や出店者などの働く場所の創出。今回は会場運営を同事業所に委ねて利用者らの勤労としての場慣れと収入を図る筋道つけをし、今後は出店数増強(同カー・屋台・物販・フリマ・農家直売・ハンドメード・ワークショップなど)やゲストステージなども積極的に組み込んでやりがいと収益をいっそう増すよう目指すという。

  □     □

本年度は11月まで週末開場



 このイベントは11月まで、月1~4回の頻度で週末に開場する計画。開場時間は基本午前10時~午後5時で、7月と8月は午後9時まで時間延長する。出店希望(要出店料)は両者を代表しオフィスkokomoが統括していて、メール(officekokomo1@gmail.com)やインスタグラムのメッセージ(@officekokomo)で相談してほしいとしている。

 次回の開場日は5月22日(日)。以降の開場日は▽6月11、12日▽7月23、24日▽8月6、7日▽8月20、21日▽9月3、4日▽9月17、18日▽10月8、9日▽11月5、6日―を予定している。いずれも会場設営が困難な場合は中止するので、あらかじめ了承してほしいという。

 同事業所の地域交流行事「エコまつり」の月例版的な内容となっていて、回を重ねるほど利用者の収入につながる仕組み。平原施設長は「まだ始まったばかりで今回は小規模だが、今後は地元の皆さんにも参加を呼びかけ、より多くの皆さんに来てもらえるよう盛り上げていきたい」と意気込みを語った。

(2022年5月10日付紙面より)

本年度から始まった出店イベント「四季彩まるしぇ」の様子=4月30日、串本町古座
2022年05月10日
33 鍛錬の成果を披露 不二流体術が演武奉納 (熊野那智大社)

 古武術の不二流体術和歌山県支部新宮道場(山本盛夫支部長)は7日、那智勝浦町の熊野那智大社(男成洋三宮司)で奉納演武会を開いた。同大社での奉納は4回目で、第三代宗家の大嶋竜太郎さん他、18人が体術や棒術、剣術を披露。足を止めて見物したり、撮影を行う参拝者の姿も多かった。

 不二流体術とは、突き、蹴り、投げなどといった古来から伝わる日本伝統の総合武術で、審判のいないルール不在の中で行われるのが特徴。開祖・古賀不二人師が、合気道開祖・植芝盛平師、親和体道開祖・井上方軒師を源流に、真の合気武術を目指してより実践的に練り上げた。

 二代宗家・田中光四郎師を経て、現宗家の大嶋さんに伝えられた奥義は、講道館出身の柔気流宗家・八木不動師から伝授された柔気流の技を加えて、今や一段と深みを増しているという。

 正式参拝後に行われた奉納演武では、道着やはかま姿の門下生が素手による実践的な演武や短刀、木刀を用いた数々の技を披露した。子どもたちも元気いっぱい鍛錬の成果を発揮し、参拝者からは大きな拍手が送られた。

 奉納後、大嶋さんは「半年に1回、和歌山に来ているが、皆さんの成長が素晴らしいのでうれしい限り。那智大社さまには毎年奉納させていただいているが、尊い場所で演武ができることをありがたく思います。良いご縁が広がっているため、9月には伊勢神宮の外宮でも奉納演武会をさせていただくことになりました」と話した。

 同大社の伊藤士騎(しき)禰宜(ねぎ)は「地域のお子さんたちが神社で演武をご奉納する機会は少ないと思うので、毎年の楽しみや良い思い出にしてもらえたら。大人になり熊野地方を離れた際にも、今日の日を思い出していただきたいです」と語った。

 なお、11月には熊野本宮大社で奉納演武会を実施する予定。

(2022年5月10日付紙面より)

演武を奉納した不二流体術和歌山県支部新宮道場の皆さん=7日、那智勝浦町の熊野那智大社
第三代宗家の大嶋竜太郎さんが演武を披露した
2022年05月10日
34 産卵シーズン前に清掃活動
 紀伊半島の海亀を守る会  (新宮市 )

 ウミガメの保護活動を展開する「紀伊半島の海亀を守る会」(榎本晴光会長、環境ファースト連合会会員)の会員らは8日、アカウミガメの産卵シーズンを前に、新宮市王子ヶ浜のふ化場周辺で清掃活動を実施した。市職員らも活動に参加し、総勢16人で草刈りや溝掃除などに汗を流した。

 同浜は絶滅危惧種・アカウミガメが訪れる世界でも数少ない海岸の一つ。同会は、波浪流失や小動物の捕食被害からアカウミガメの卵を守るための保護活動を行っている。

 アカウミガメの上陸・産卵シーズンは5月中旬から8月半ばごろまで。1回の産卵で平均110~120個の卵を産み、60~80日でふ化する。卵は海岸に隣接するふ化場に移し、ふ化した子ガメは秋ごろ、同会や関係者らの手によって海に戻される。

 なお、昨年は例年より早めとなった5月20日に初上陸と産卵を確認。会員らは同浜の大規模清掃活動などを通してウミガメの上陸に備えたが、以降、上陸が1度あったものの産卵は確認されなかった。初産卵で発見した卵は98個。うちふ化した14匹を放流した。

 早い時期に産卵が見られた場合のふ化率は低く、また海水温の上昇など地球温暖化も影響してか、上陸数が減少しているという。

 今月から、同浜で早朝のウミガメパトロールを開始した榎本会長。「今シーズンは多くのウミガメが上陸してくれたら。今年は新型コロナウイルス感染症の影響などで大々的に行えていなかった放流会も開催したい」と話していた。

(2022年5月10日付紙面より)

会員ら16人が草抜きや溝掃除などに汗を流した=8日、新宮市の王子ヶ浜
浜辺をパトロールする榎本晴光会長ら
2022年05月10日
35 触れ合い通じて夢抱く
 新宮RC旗学童軟式野球大会  
2022年05月10日
36 白い綿のような不思議な虫  ババシロアシマルハバチ  (古座川町 )
2022年05月10日
37 大柳の水田借り稲作に挑戦  明神小児童ら一丸で田植え  (古座川町 )
2022年05月10日
38 来年もまたこの場所で  猿田彦・三宝荒神社で例祭  (新宮市 )
2022年05月10日
39 種まきや昼食楽しみ交流  下里とも子ガーデン  (那智勝浦町 )
2022年05月10日
40 14人の児童が入部  王子ヶ浜少年消防クラブ結成式  (新宮市 )
2022年05月10日
41 矢渕中が男女で県大会へ  学校対抗ソフトテニス大会  (南郡予選 )
2022年05月10日
42 新しいお友達と仲良く  ママサークルでこいのぼり  (紀宝町 )
2022年05月10日
43 「いきいき百歳体操」で元気に  神内の子安サロンで体験  (紀宝町 )
2022年05月10日
44 泥んこになって楽しむ  GW最終日に田植え体験  (紀宝町 )
2022年05月10日
45 お悔やみ情報
  
2022年05月01日
46 ルールを守り、命を守ろう
 オンラインで交通安全教室  (宇久井小 )

 那智勝浦町立宇久井小学校(芝﨑勝善校長)で4月28日、和歌山県警察本部交通部交通企画課安全教育係(通称・ひまわり)による交通安全教室があった。全校児童178人が、オンラインで交通ルールや安全な自転車の乗り方を学んだ。

 和歌山県警が公表している「令和3年中 和歌山県の交通事故概況」によれば、県内の中学生以下の子どもが関係する事故は死者1人(小学生)、傷者計98人を出している。「令和2年版交通年鑑」を見ると、登下校や買い物、訪問中に事故が起こっており、原因は歩行中の「飛び出し」や自転車乗車中の「前左右安全不確認」が多い。

 教室には、ひまわりの西山俊幸警部補、池田映実巡査部長、北岡萌巡査の他、宇久井駐在所の中井功治巡査部長、同町の交通安全指導員らが協力。前日の雨でグラウンドが使えないことや、新型コロナウイルス感染拡大状況を受け、初めてオンラインで実施した。

 児童は「歩く人は右側。自転車は車の仲間なので左側を走る」という基本的な交通ルールを学習。自転車に乗るときには「ヘルメットをかぶる」ことを約束した。ゴールデンウイーク中に遊びに行くときの不審者対策や、川や海で遊ぶときの注意点も学んだ。

 西山警部補は「横断歩道を渡るときは、右、左、右を見るだけでなく、後ろから曲がってくる車がないかどうかも確認して。命は一つしかない。小学1、2年生は事故に遭いやすいため、特に注意を」と呼びかけていた。

 ゴールデンウイーク中は、日中に子どもたちが遊びに出かけることも増えるため、ドライバーも十分が注意だ。

(2022年5月1日付紙面より)

正しい自転車の乗り方を学ぶ1年生=4月28日、那智勝浦町立宇久井小学校
2022年05月01日
47 行動制限なしの連休始まる
 JR利用者ら、昨年より増加  (熊野地方 )

 大型連休をふるさとや観光地で過ごす人たちの帰省ラッシュが本格化している。今年はコロナ禍で迎える3回目の大型連休。連休初日の4月29日はあいにくの雨となったが、移動や帰省の自粛などの行動制限がない中、JR新宮駅では家族の帰省を車中で待つ人の姿などが見られた。

 同駅職員によると、電車利用者はコロナ以前には回復していないものの、連休開始日周辺の利用者数はおととし、昨年に比べて増加の傾向にあるという。

 西日本高速道路株式会社(NEXCO西日本)などでは、渋滞のピークを4月29日~5月1日、3日(火・祝)~5日(木・祝)と予想。和歌山県警が発表している5月の交通事故発生予報では、1日、2日(月)、3日を当地方の交通事故多発厳重警戒日としており「レジャー中の交通事故に注意を」と呼びかけている。

 連休中前半は全国的に雨が多いが、中盤は東日本や西日本で晴れる所が多く、後半にかけて気温が高くなる見込み。

(2022年5月1日付紙面より)

雨の中、家族の帰省などを待つ車=4月29日、JR新宮駅
2022年05月01日
48 工作しながら興味を高める
 家族でロケットのぼり作り  (潮岬青少年の家 )

 串本町潮岬にある県立潮岬青少年の家(山口和紀所長)の主催事業「家族で作ろう!ロケットのぼり」が4月24日にあり、新宮市や串本町から家族3組が参加し小型ロケット「カイロス」打ち上げ開始への期待を高める一助にした。

 この事業は、子どもたちに創作意欲とともにロケットへの興味を高めてほしいという願いを込めて立案した日帰り型の体験プログラム。感染予防を意識し事前告知を県民の友と公式ホームページのみにとどめて参加を呼びかけた。

 後藤明洋副所長が歓迎のあいさつを述べ、以降は立案したスタッフ・松原孝季さんが小型ロケット発射場「スペースポート紀伊」について現在分かっている状況を伝えて本題の工作指導を進めた。

 ロケットの形になるようテーブル用の透明ビニールクロスを切り出し、出来上がる形をイメージしながら油性フェルトペンで好みのデザインを考えて着色。筒状とよりシンプルなシート状の2種類を仕上げ、最後にひもで棒へつないで手持ちのこいのぼりのような形に仕上げた。また紙コップ2個を使いゴムの力で飛び上がる紙ロケット作りもしたという。

 3年前の秋にスペースポート紀伊の設置が決まって以降、イベント「おもしろらんど春祭り」など機会を捉えて体験企画を実施したりスタッフ手作りのロケットのぼりを掲げたりして地域の盛り上げに力を入れている同家。主催事業としてはロケットの高さをバルーンで体験するプログラム以来で、松原さんは「ロケットの打ち上げを楽しみにするきっかけを託せれば」の一心で、参加した子どもらの創作活動を後押しした。

(2022年5月1日付紙面より)

ロケットのぼりの作り方を紹介する松原孝季さん(左)=4月24日、県立潮岬青少年の家
ロケットのぼりの出来栄えを確かめる参加者
2022年05月01日
49 「マグロのぼり」青空泳ぐ
 熊野那智大社  

 5月5日の「こどもの日」に先立ち、熊野那智大社(男成洋三宮司)境内では、マグロを模したこいのぼり「マグロのぼり」が青空の下、風を受けて元気よく泳いでいる=写真

 「マグロのぼり」は、生マグロの水揚げ日本一を誇る同町のPRにと、南紀くろしお商工会が同大社に奉納したもの。青色と赤色のマグロはそれぞれ約4㍍。大型連休初日はあいにくの雨となったが、30日は天候に恵まれ、風を受けて気持ちよさそうに泳ぐマグロたちの姿が見られた。

 5月8日(日)の午後3時30分まで掲揚される。

(2022年5月1日付紙面より)


2022年05月01日
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