金刀比羅神社で例大祭 (太地町 )
太地町の金刀比羅(ことひら)神社=通称こんぴらさん=(髙橋正樹宮司)で11日、夏の例大祭が営まれた。過疎地域神社活性化推進委員会が主催しており、今年は新型コロナウイルスの感染拡大予防のため、例年多くの大人や子どもでにぎわう餅まきや菓子まきは中止し、広く呼び掛けはしなかったという。神事ではまちの繁栄やコロナ終息を祈願した。
同神社は1798年(寛政10)年、太地角右衛門頼徳が讃岐国(香川県)の金刀比羅神社から勧請(かんじょう)した。昭和30年代は熊野地方で唯一の金刀比羅神社として広域から大勢の人々が参拝に訪れたという。境内には出店も並び、奉納相撲も行われるほどにぎわったとされるが、近年は祭典のみとなっていた。
同神社と同町の飛鳥神社は神社本庁から過疎地域神社活性化推進施策の指定を受けたことから、町内の各種団体などで委員会を立ち上げた。祭りを盛り上げるために景品付きの餅まきなどを企画し、町民参加の祭礼がおととし、復活した。
式典には三軒一高町長、太地町漁業協同組合の脊古輝人組合長、塩﨑伸一責任総代ら役員など約30人が参列。髙橋宮司が祝詞を奏上し、参列者は玉串をささげた。
神事を終え、髙橋宮司は「町の繁栄とコロナ終息を祈願させていただきました。早くコロナが終息し、来年は元通り以上のにぎやかなお祭りをやっていきたいと思います」と語った。
(2020年7月12日付紙面より)
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新任教師ら対象に人権講座 (新宮市 )
新宮市役所別館で9日、市内小・中学校に勤務する初任者研修対象教員と市に新しく赴任した教員が対象の「令和2年度新宮市人権・同和教育基礎講座」があった。約20人が参加。市人権教育指導員の谷嗣弘さんが「新宮市内における人権教育の課題」、市教育委員会生涯学習課の野本渉さんが「新宮市の子ども会活動について」を題目にそれぞれ講話した。
谷さんは「差別を無くしていく人材を育てるのが人権教育。そのためには皆さんが差別が何かを知っていなければ子どもたちに教えられない」と呼び掛けた。人権(ヒューマンライツ)とは、人が人らしく生きていく権利であるとし「人権、人権問題は人の数だけある」。
子どもたちが意味も理解せずに家庭内でよく聞く差別用語などを発言している場合もあるとし「市内でもそういう言葉が使われているという現実がある。それこそが新宮市が抱える課題」と問題提起をした。
部落差別やその起源、近世の身分制度、また新宮の被差別部落の起源などについて説明。
社会的身分について触れ「和歌山県では今年3月に『部落差別解消推進条例』を施行した。しかしすでに憲法で『すべて国民は、法の下に平等であって、人種、信条、性別、社会的身分または門地により、政治的、経済的または社会的関係において、差別されない』と定められている。日本には生まれながらにして本人の力だけでは取れない部落差別が存在する」などと話した。
参加者らは結婚差別に関する啓発DVDを視聴。谷さんは「決して昔の話ではなく、令和2年となった今でも起こりうるということを知っていただき、差別をなくすことのできる人材を育てていってほしい」と呼び掛けた。
野本さんは「新宮市子ども会」の活動内容や取り組みについて紹介。「同和問題を解決するための人材を育てる」目的達成のために▽人権意識を高める▽学力向上▽異年齢での集団行動・親子ふれあい―の三つを中心に取り組みを行っていると説明した。
(2020年7月12日付紙面より)
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来場者に抽選券を配布 (紀宝町 )
紀宝町鵜殿の鵜殿港で11日、「紀の宝みなと市」が開かれた。5カ月ぶりの再開で、町内外からの来場者が鮮魚や新鮮な野菜などを買い求めていた。
毎月第2土曜日に開催する朝市として定着してきたが、新型コロナウイルス感染防止策として、3月から6月まで休止していた。イベントの規制緩和の流れを受けて今回の再開に至った。この日はテント市、軽トラ市、フリーマーケットの10店舗が並び、すし、弁当、干物なども人気を集めた。
また、来場者に電気圧力鍋などの景品が当たる抽選券を配布。8月8日(土)の「紀の宝みなと市お盆まつり」で当選番号を発表する。
(2020年7月12日付紙面より)
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ふれあいいきいきサロン再開 (新宮市熊野川町 )
新宮市熊野川町でこのほど、新型コロナウイルス感染拡大により休止していた「ふれあいいきいきサロン」が再開された。10日には同町の日足相須集会所で日足相須と椋井地区の住民6人が集い、久しぶりの再会を喜んだ。
サロンは地域のコミュニティーづくりや介護予防、寝たきりの防止、一人暮らしの人への見守りなどを目的に、市社会福祉協議会と区が協力して実施している。再開に当たり、消毒液の設置、参加者全員の検温、窓の開放などの対策をした。
この日は市社協熊野川ステーションの大江真季さんによる「コロナに感染しないためのお話」があり、感染対策の基本や効果的な手洗いの方法、「会話するときは正面に立たない」など今後サロンを開いていく上での心得を解説した。
参加者は近況報告に花を咲かせ、「一人暮らしなので久しぶりにみんなと話せてうれしい」「最近あまり人と会っていなかったので楽しい」と笑顔。七夕の笹飾り作りも行われ、短冊に「家内安全」「みんな元気でいられますように」と願いを込めた。
(2020年7月12日付紙面より)
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第1回新宮高校陸上競技総合体育大会
宿泊費など一部割引 (わかやまリフレッシュプラン )
和歌山県は8日、県民が県内の宿泊施設などを利用する際に、宿泊費などを割引するキャンペーン「わかやまリフレッシュプラン」チケットの販売を開始した。実施期間は9月30日(水)まで。
県が展開する「蘇(よみがえ)りの地、わかやま」キャンペーンの一環。新型コロナウイルス感染症の影響により県内の観光が大きな打撃を受ける中、県民に県内観光地を訪れてもらい、観光需要の喚起につなげる狙いがある。
内容は、総旅行代金の2分の1以内(1人、1泊当たり最大1万円)を割引するもの。泊数制限なし。日帰り旅行も対象となる。電子チケットは1枚額面5000円を2500円で販売。1回当たり50枚購入できる。
利用可能プランは、県内の旅行代理店や宿泊施設のうち、「わかやまリフレッシュプラン」登録の参加事業者(県内165社)が販売する1人当たり5000円以上の募集型企画旅行や受注型企画旅行、手配旅行および宿泊プラン。参加事業者は特設ホームページ(https://wakayama-refresh.com)に掲載している。
電子チケットの購入には「Pass Me!」への会員登録(無料)が必要。購入した電子チケットを宿泊施設などのチェックインの際にスマートフォンやタブレットなどで掲示する。インターネット環境がない人は、プラン予約の際に参加事業者(宿泊施設)に申し出ることにより利用可能。
問い合わせは「わかやまリフレッシュプラン販売促進事務局」(電話0570・01・2288)まで。県では「ぜひ電子チケットを利用し、県内各地を巡り改めて和歌山県の魅力に触れていただき、新型コロナによる閉塞感から心身ともにリフレッシュしてください」と呼び掛けている。
また、大手旅行専門誌じゃらんは、和歌山県在住者向けに那智勝浦町の対象宿泊施設の宿泊料金が最大半額となる「ふっこう割クーポン」を配布している。
(2020年7月10日付紙面より)
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藤原ひろのぶさんが講演 (新宮市 )
新宮市仲之町のCOLORsで6日、NPO法人「NGO GOODEARTH」代表の藤原ひろのぶさんの講演会があった。藤原さんは「藤原ひろのぶお話会~世界との繋がりに気づけばあなたの選択が大きく変わる」を題目に環境・貧困問題などについて講話。25人ほどが聴講した。
身体や健康に配慮した物の販売、食や肌に関する教室などを展開している「イロドリラボ」(新宮市三輪崎)主催。藤原さんは、2009年に「GOODEARTH」を設立以降、発展途上国と呼ばれる国々で貧困に苦しむ人々の問題解決に取り組んでいる。
年に数回は自ら現地に赴き暮らしの現状をインターネットサイトなどを通じて発信。持続可能な支援の仕組み作りをしている。現在は支援活動の傍ら、全国で「貧困問題」をテーマに講演会やセミナーを開催している。現在39歳で4児の父。
藤原さんは、現在世界で猛威を振るう新型コロナウイルス感染症に触れ、「日本では年間約1万人がインフルエンザで亡くなっている。大人がメディアにあおられてパニックを起こすと子どもなどの弱い立場の人が傷つく」と警鐘を鳴らした。
免疫力や体力を高めることが必要とし「休校措置によって子どもたちを家に閉じ込めた結果、強くなる機会を奪っている。冷静に判断しなければならない」。
世界的に見ると、貧困国ではマラリアや結核、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)などの感染症で毎日、子どもを含む7000人以上の人が命を落としている現状に触れ「コロナウイルスで金持ちの国の高齢者が亡くなり出すと世界がパニックになった。その影響でマラリアなどの感染症がまん延しているスラムではその日の食費をまかなうだけの仕事もなくなり、病気に飢餓も加わった」。その傍ら、コロナ禍の3カ月間で米国の富裕層の資産が62兆円増えたことを紹介した。
地球の裏側の貧困問題や環境問題などを克復するためには、▽思考停止▽二項対立▽お金―の三つの弱点が問題解決の障壁であるとし、誘導型メディアの在り方に言及。「メディア、国、国民のレベルは同等。自分の意思で考えることのできる情報を提供するのがメディアの在り方であり、国民はもっと賢くなる必要がある」と述べた。
二項対立に関しては「正義か悪か、敵か味方か。対局にあるものを排除しようとするのは人間の悪い癖。しかし、そのせいで想像しない暴力に加担してしまうこともある」。
「お金は誰かがプラスだと誰かがマイナスになる。人間がお金を追いかけ回すから地球よりお金が重くなっている。お金を得るために資源を浪費している」と話し、現在起こっている異常気象や絶滅の恐れのある野生動物などに言及。「大きな問題に目を向けなければ自分たちも守れない。目の前のことに振り回されずに日々の選択をすることが必要」などと呼び掛けた。
(2020年7月10日付紙面より)
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人権擁護委員委嘱伝達 (串本町 )
串本町役場本庁で8日に人権擁護委員の委嘱状伝達式があり、西向在住の植松豊子さん(67)と田原在住の和田充旦さん(66)が委嘱状の伝達を受け着任の節目をつけた。
同委員は、人権擁護委員法に基づいて基本的人権の侵犯を監視し、侵犯があった場合は救済のため速やかに適切な処理をとり常に自由人権思想の普及高揚に努めることを使命とする特別職国家公務員。人選は市町村長の推薦により行い、法務大臣が任期3年で委嘱をしている。
法務省和歌山地方法務局新宮支局(山田勝久支局長)の管内では1日付で串本町の新任2人と古座川町の再任2人、那智勝浦町の再任1人が委嘱を受け、順次委嘱状の伝達(再任者は郵送伝達)を進めている。
この日は串本町役場本庁町長室で推薦者の田嶋勝正町長と新宮人権擁護委員協議会の垣本正道会長が立ち会う中、山田支局長から同町の新任2人に委嘱状を伝達。田嶋町長は家庭内暴力や体罰、いじめに加え最近の傾向の一端でインターネットによる誹謗中傷を注視しつつ「誰が加害者か分からない事案も多発している中、被害を受けたときに誰に相談すれば良いかで悩んでいる人もたくさんいると思う。その解決に向けて力を貸してあげていただけるとありがたい」と期待した。
同支局管内の現在の委員数は29人で、うち7人が同町からの推薦。管内で新宮人権擁護委員協議会を結成し、人権侵犯への対応に加えて6月と12月に人権啓発を展開し常設相談、特設相談の窓口を設けるなど人権擁護思想の裾野を地域に広げつつ使命の全うに努めている。
(2020年7月10日付紙面より)
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福祉セで寺子屋分校再開 (紀宝町 )
紀宝町福祉センターで8日、寺子屋分校が再開された。今回は「楽しい手芸教室」で、参加者7人がミニカバン、トンボ、帽子のかわいらしいストラップやブローチを縫った。
同町鵜殿の植野洋子さん、大和田富美子さんを講師に、古布を使った小物作りをする教室。同センターの改修工事に伴って休止していたが、4月には町民の要望を受けて布マスク教室を実施。本格的な活動再開は今回からで、参加者全員の検温をした他、一人一つの机を使うなど距離を保つ対策をした上で開催した。
今回の小物は植野さんが本や見本を参考にしたもの。参加者は好みの布のキット2種類を選び、互いにアドバイスしながら手縫いし、小花やビーズで飾って完成させた。
植野さんは「古い着物の生地を集め、小さな布でも捨てずに小物作りに活用している。準備は大変だが、今日はたくさん冗談も言って、みんな楽しめたのでは」と顔をほころばせた。
来月は髪や浴衣の帯に使える和風の花飾りを作る予定にしている。
(2020年7月10日付紙面より)
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北山村長選も無投票で山口さん再選 (太地町議補選は宮川さんが初当選 )
任期満了に伴う太地町長選挙と、議員の死去に伴う同町議会議員補欠選挙(欠員1)が7日告示された。町長選は現職の三軒一高さん(72)=無所属=以外に立候補の届け出がなく、三軒さんが無投票で5回目の当選を果たした。町議補選は新人の宮川茂さん(69)=無所属=が無投票で初当選した。
また、任期満了に伴う北山村長選挙も同日告示され、現職の山口賢二さん(70)=無所属=以外に立候補の届け出がなく、山口さんが無投票で2回目の当選を果たした。
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新宮市は6日、新宮市役所別館で令和2年度第1回「ごみ減量等推進審議会」を開いた。同審議会の開催は平成24年の一般廃棄物処理基本計画策定以降7年ぶりとなる。田岡実千年市長の諮問機関として今後、一般廃棄物処理基本計画の改定に伴う一般廃棄物の減量および再利用の促進などについて審議を行っていく。
市では、廃棄物の減量化などの課題を解決するため、平成14年度のクリーンセンター建設に併せ、ごみ袋の一部有料化やエコ広場方式による資源物の分別収集を実施。以降、可燃ごみの25%減量、資源物の61%増量を達成したが、その後は緩やかなごみ減量にとどまっている。
このたびの諮問は、クリーンセンター建設から17年が経過し、少子高齢化や人口減少などの影響でエコ広場の運営にも支障を来している現状を鑑み、市の抱える課題を検証し将来の展望を模索するために今後の施策を審議するのが目的。8回の審議会を経て意見を取りまとめ、来年3月に田岡市長に答申を行う予定。
第1回の開催に当たり、田岡市長から委員らに委嘱状が伝達された。また、会長に榎本義清さんが、副会長に中納哲史さんが選任された。
当局からは、今後のスケジュール案や市のごみ処理の現状などについて説明があった。和歌山県内30市町村と比較し「ごみ総排出量が8位なのに対し、直接搬入量は2位」「リサイクル率が27位」などを市の特徴として挙げた(平成29年度実績)。
また、▽エコ広場収集方式について、継続する方向で広域連携組織で協議を行う▽現状より分別の精度が上がるような施策を協議する▽クリーンセンターの建て替えについて、PFI方式(公共施設などの建設、維持管理、運営などを民間の資金、経営能力および技術的能力を活用して行う新しい手法)の導入も視野に入れた協議を行う―など、前回計画改定時の次期改定に向けた懸念事項の紹介もあった。
(2020年7月8日付紙面より)
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ターラマントラダンスを奉納 (熊野速玉大社 )
新宮市の熊野速玉大社(上野顯宮司)で5日、ターラマントラダンスの奉納があった。北は北海道から南は沖縄まで、小嶋さちほさん(沖縄県在住)と地引知子さん(那智勝浦町在住)の呼び掛けによって集まった約20人が、歌や楽器、舞で新型コロナウイルス感染症や自然災害、争いなどの終息を願った。
ターラ(多羅菩薩)は仏教で信仰される女性の尊格。チベット仏教では観音菩薩の流した涙より生まれたとされており、衆生を救うため、愛や喜び、慈悲、癒やし、怒りなど21の変化身が伝えられている。
奉納では、歌と舞でターラの21の姿を表現。生きとし生ける者への祈りをささげた。本来は5月の奉納を予定していたが、新型コロナの影響を鑑み延期となっていた。有志らはこれまで熊野那智大社、熊野本宮大社で舞を奉納しており、同大社での奉納をもって結びとした。
奉納を終え、上野宮司は、同大社の主祭神である熊野夫須美大神(くまのふすみのおおかみ)の本地仏が千手観音、熊野速玉大神が薬師如来であると説明した。ターラの21の姿に言及し、熊野牛王宝印(ごおうほういん)では同大社は48羽の烏(からす)文字で描かれていることなどを紹介。小嶋さんに対し「信仰の面でも沖縄のことを大切に思っている」と伝え、「これからも活動を続けてください」と激励した。
熊野地方を自身の魂のふるさとと話す小嶋さんは「さまざまな不安は怖れから来る。他人の軸で考えるのではなく、女性は特に自分の軸をしっかり持って真実を見極める強さが必要。こんな時だからこそ本質的なつながりを活発にしていたいといった祈りを込めました」。
地引さんは「優しさ、慈愛、力強さなど、自分の中の女神性が母なる地球とつながってエネルギーが生まれる。地球に感謝しながら共生していくことが大切」。助け合う時に強い力が生まれると述べ、学びのためにも活動を続けていけたらと話していた。
(2020年7月8日付紙面より)
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地震・津波想定して訓練 (相野谷中 )
紀宝町立相野谷中学校(佐藤光一校長)は2日、地震・津波を想定した本年度最初の避難訓練を実施。全校生徒20人が学校から約400㍍離れた高台に各自で逃げた。
地震、地震・津波、火災の三つを想定して年3回の訓練を計画。山間部に位置する同校は津波被害の危険性は低いが、今回の訓練を通して学校生活外で地震が発生した際、高台に避難する意識を持ってもらうことが狙い。
「緊急地震速報」が校内放送で流れると、生徒たちは強い揺れに警戒して机の下で身を守った後、ヘルメットをかぶってグラウンドに避難した。集合後、津波警報が発令され、すぐさま二次避難行動を開始。倒壊物を想定してヘルメットをかぶったまま高台まで走った。
約5分で高台避難が完了し、佐藤校長は「訓練でも真剣に取り組むことが大切。地震津波が発生したら自分の命は自分で守る。相野谷地区での津波発生はないかもしれないが、地区外で地震に遭ったらすぐに高台に逃げる。周りの人、地域の人など一人でも多くの命を守れるよう行動してほしい」と呼び掛けた。
(2020年7月8日付紙面より)
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勝浦認定こども園で七夕集会
7月7日は七夕。天の川で離れ離れになった織り姫とひこ星が1年に1度だけ再会できる日だ。那智勝浦町立勝浦認定こども園(井沼弘子園長、園児60人)では七夕集会が開かれ、園児たちが願い事を書いた短冊で笹を飾り、ゲームで楽しいひとときを過ごした。
園児たちは「たなばたさま」を歌い、クラスごとに「お医者さんになれますように」「大きくなったらお母さんみたいにおいしい料理を作れるようになりたい」などの願い事を発表。ゲームでは一人一人が星形の画用紙をビニールテープに貼り付け、天の川を完成させた。
教職員はブラックシアターで七夕行事の由来を話し、天の川に橋を渡すカササギの羽がぬれないよう、園児たちと「今夜は晴れますように」と願い事をした。
(2020年7月8日付紙面より)
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東牟婁支部大会が開幕 (県軟式野球連盟東牟婁支部学童部 )
水難事故想定し合同訓練 (那智勝浦町 )
那智勝浦町消防本部(湯川辰也消防長)は1日、同町の那智漁港と那智の浜で水難救助訓練を実施した。訓練には新宮警察署(小畑博昭署長)も参加し、互いの資機材や救助方法などを確認し連携強化を図った。
合同での実施は昨年に引き続き2回目。この日は「スローバッグによる溺者の救出(合同)」「鍵付はしごとバスケット担架を使用した救出」など、陸上への引き上げ救助方法の訓練に取り組んだ。
消防・警察合わせ14人ほどが参加。新宮署員は消防隊員から救助の方法や資機材の使用方法を学び、迅速な救助活動に生かせるように実践した。
消防隊員の指導の下、警察署員がスローバッグを投げる練習を実施。隊員が独自の訓練に取り組む様子も見学した。
最後は隊員たちが波消しブロックからの救出方法の検証に取り組んだ。
新宮署の新谷浩一警備課長は「現場によっては他の機関との連携が必要になる。機関の壁を超えた訓練を行うことで救出のスキルを上げることができる」と述べた。
関谷善文・那智勝浦町消防署長は訓練を振り返り、「互いの所有する資機材や共同作業の確認ができたことはとても有意義だったと思う。今後も互いの力を高め合えることができれば」と語った。
(2020年7月3日付紙面より)
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新宮市は、令和3年度に和歌山県での開催が予定されている「紀の国わかやま文化祭2021」(第36回国民文化祭、第21回全国障害者芸術・文化祭)に向け、実行委員会(会長・田岡実千年市長)を組織した。1日に市役所別館で設立総会、第1回総会が開かれ、会則や事業計画などについて話し合った。
国民文化祭は、文化活動への参加の意欲を喚起し、地方文化の発展に寄与するとともに国民生活のより一層の充実に資することを目的とする全国規模の文化の祭典。
全国障害者芸術・文化祭は障害者の芸術や文化活動への参加を通じて障害者の生活を豊かにし、障害への理解と認識を深め、障害者の自立と社会参加の促進に寄与することを目的に開催している。2017(平成29)年からは国民文化祭と同じ期間に開催されている。
両大会とも和歌山県では初の開催で、キャッチフレーズは「山青し 海青し 文化は輝く」。また、県内では同年に、文化部のインターハイとも称される第45回全国高等学校総合文化祭の開催も予定しており、こちらも県初開催となる。
実行委員会設立に当たり、田岡市長が「国体、ねんりんピックに続いて全国規模の祭典が和歌山県で開かれるのは喜ばしいこと。県の文化振興にとって重要な契機となるだけなく、市としても文化複合施設が完成する年であり市を上げて盛り上げなければならない」。行政のみならず市民の力が欠かせないと協力を求めた。
市では現在建設中の文化複合施設を会場とし、「しんぐう文化博覧会(仮称)」「熊野歴史文化シンポジウム(仮称)」「手話狂言」などの事業を予定している。
委員からは施設の建設状況について質問があり、田岡市長は「設計監理者と協議する中で、確実に来年の秋に開館できるよう準備を行っている」と説明した。
同文化祭は来年10月30日(土)から11月21日(日)までの日程で開催。また、今年宮崎県での開催を予定していた「国文祭・芸文祭みやざき2020」は新型コロナウイルス感染症の影響で来年への延期が決定している。
□ □
実行委員会委員は次の皆さん。
▽会長
田岡実千年(新宮市長)
▽副会長
鈴木啓司(市文化協会長)
須川暁廣(市障害者団体連絡協議会)
▽委員
榎本鉄也(市議会議員)
上野 顯(熊野速玉大社宮司)
関 康之(新宮商工会議所会頭)
里中陽互(市観光協会長)
岡 知行(新宮ロータリークラブ)
村尾久彦(新宮ライオンズクラブ)
森 常夫(美熊野福祉会)
吉田元紀(市校長会会長)
池上博基(近畿大学附属新宮高校・中学校長)
前田成穂(新宮高校長)
東 啓史(新翔高校長)
榎本貴英(県立みくまの支援学校長)
速水盛康(市教育委員会教育長)
平見仁郎(市教育部長)
田中幸人(市健康福祉部長)
▽監事
田中信秀(市社会福祉協議会長)
中瀬古友夫(熊野学研究委員会委員長)
▽事務局
市文化振興課市民文化係
市福祉課障害福祉係
(2020年7月3日付紙面より)
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鈴木知事と西田町長が対談 (紀宝町 )
鈴木英敬知事と紀宝町の西田健町長による「1対1対談」が1日、紀宝町防災拠点施設であった。対談を前に、同町鵜殿の新宮紀宝道路熊野川河口大橋建設現場を視察した鈴木知事は「工事の進捗(しんちょく)が目に見えてくると町民の皆さんも実感が湧くと思う。今後もしっかり頑張っていきたい」と述べた。
1対1対談は、市町の具体的な課題を知事と市町長がオープンな場で議論し、課題解決に向けて一歩でも前に進めることが目的。同町議会議員と藤根正典、谷川孝栄両県議らが傍聴した。
対談の冒頭、鈴木知事は新型コロナ対策として県民、事業者、医療関係者の協力に感謝し「今後も感染予防、経済の再生を両立していきたい」と示した。
あいさつした西田町長は、鈴木知事が全国高速道路建設協議会の筆頭副会長就任によるさらなる道路整備の推進に期待を込めた。この後、町の課題を盛り込んだ3項目について意見を交わし、鈴木知事は「来年で紀伊半島大水害から10年の節目を迎える。紀宝町の危機管理対策は県や全国でも先進的な取り組み。県としてもしっかり支援したい」と語った。
□ □
西田町長は、新宮紀宝道路の早期完成と紀宝熊野道路の早期工事着手、紀勢線が全線開通するよう高規格幹線道路網の整備促進と、県道小船紀宝線(鮒田~浅里)の整備を求めた。
鈴木知事は、新宮紀宝道路の三重県側に41億円の予算が計上されたこを挙げ、工事発注が早まるよう埋蔵文化財の調査を集中的に行うとした。県道小船紀宝線の整備が本年度の国、県の補助金事業に採択されたことを伝え「スピード感を持って対応したい」と応じた。
□ □
紀の宝商品券や子育て世帯、一人親家庭への給付金、高齢者、妊婦へのマスク配布、飲食店支援など町独自の支援策を紹介した西田町長は、第2波に備えた感染拡大防止対策と経済的支援の充実を求め、これまでの支援事業にもれた事業者への支援拡充の検討を要請した。
第2波が起こった場合でも経済と地域医療を止めないと示した鈴木知事は、支援金についても検討するとした。
□ □
濁水対策に関連し、西田町長はダム機能の在り方についても言及した。鈴木知事は「濁水対策は喫緊の課題。堆積土砂、砂防事業、治山事業を進め、濁水対策を図っていきたい。ダム対策についても町と連携して対策を進めたい」と応答した。
(2020年7月3日付紙面より)
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県立串本古座高校(左近晴久校長)のグローカルコース2年生20人が6月30日、串本町在住の化石収集家・左向幸雄さん(57)の収蔵庫を訪ねて実物を観察する機会を持った。
この授業は、科目・海洋環境の一環。左向さんが昨年8月に潮岬地内に展示場風の収蔵庫を設けたことを知り、海の古生物の化石も多い点で関心を高める良いきっかけになるのではと考えて見学を申し入れたという。
左向さんは小学生の頃から化石に興味を持ち半世紀にわたり収集と研究を続けている有識者。おととし夏に妻の実家の一角を借りて収蔵庫を建て、兄らと8カ月がかりで展示ケースや収蔵棚などの内装を手作りして展示場風に仕上げた。
化石は展示ケースに収めている分だけで700点以上あり、動植物両面で古生物が幅広くそろう。海にまつわる動植物も多く、自ら採集し国内外からの譲渡や購入で集めたそう。愛好者の間では串本町も有名な産出地の一つで、近隣も含め紀伊半島産出の化石を集めた展示ケースも設けてそのことを伝えている。
生徒の課題は特に興味が湧いた化石について発表することで、この日は6時間目と7時間目を使って実物観察に臨んだ。左向さんは最近の学生の傾向に配慮し化石以外に鉱石も若干準備して歓迎。生徒は順番に鉱石類や加工中のアンモナイトの化石に触れながら気になる化石を探し出し、じっくりと観察し左向さんから情報をもらうなどした。後日興味を持った化石について発表し合う形で成果を共有し、全体で関心が高かった化石を左向さんに伝えるという。
知人などに紹介したことはあるが、地域から大人数を迎えたのは南紀熊野ジオパークガイド以来だそう。「自分たちが暮らす大地をよく知らないというのも何だかさみしい話。今日の見学を通して地学に興味を持ち、何気なく落ちている石一つにもたどってきた歴史があることや串本は化石でも有名なことを少しでも感じてもらえたら」と20人の今後に期待した。
(2020年7月3日付紙面より)
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新宮高で「陸上競技総合体育大会」 (新宮市 )
新宮市神倉の県立新宮高校(前田成穂校長)陸上競技部は6月27日、同校グラウンドで「第1回新宮高校陸上競技総合体育大会」を開いた。同校と新翔高校の両部員約40人が参加し、日頃の練習の成果を競い合った。
新型コロナウイルス感染症の影響による全国高校総合体育大会(インターハイ)および県高校総体の中止を受け、引退を間近に控える3年生に少しでも集大成となる場を用意できないかとの思いから2年生が企画。選手や顧問らが新翔高校に声を掛ける形で開催が実現した。100㍍、400㍍、1500㍍、4×100㍍リレー、4×400㍍リレーの5種目で競い合った。
開会に当たり新宮高の宮井貴浩教頭が「コロナウイルスの影響で皆さんのすてきな目標だった総体が中止となりショックだったと思う。つらい心情ではあるが、この大会を一つの区切りとして前向きに気持ちを切り替えてください」とあいさつ。見学する出場者やマネジャーたちから「ファイト!」「あと少し!」などと声援を受けながら、選手らは力いっぱい競技に取り組んだ。大会後には各種目の表彰式も行われた。
新翔高の野口光希主将は「コロナの影響で大会が無くなり目標を失った時期もあったが、気持ちの切り替えにつながる機会を与えていただき感謝しています。高校生活で取り組んできたことを全力で発揮すると同時に楽しめることができました」。
新宮高の雨澤翼主将は「後輩たちが3年生のために企画してくれて本当にありがたい。小学生から陸上を始めて総体の中止が決定したときは悔しさしかなかったですが、この大会で気持ちが救われました」と笑顔で話していた。
(2020年7月1日付紙面より)
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5年生はウミガメの生態を学習 (井田小 )
紀宝町立井田小学校(石谷正秀校長)は本年度から、総合学習を活用した「『井田』未来 創造 Learning」の取り組みを始めた。
地域を学びのフィールドとした特色ある教育活動で、3~6年生が対象。3年生は町の特産品であるミカン、4年生は観光資源や産業、5年生はウミガメと地域環境、6年生はウミガメ保護活動について理解を深める。
6月26日には5年生10人が道の駅「紀宝町ウミガメ公園」を訪れ、「ウミガメと地域環境」をテーマに生態を学習した。
飼育員の伊藤柊也さんがウミガメについて教えた。施設で飼育するウミガメと淡水ガメを並べ、「ウミガメは水中で生活するため手がオール状になっているが、淡水ガメは陸で歩きやすいようしっかり爪が生えている」と説明。井田海岸にはアカウミガメが産卵にやってくることも伝えた。
児童たちは「甲羅の模様が違う」「淡水ガメは爪が鋭い」「首の長さが違う」などそれぞれの特徴を発表。飼育プールでの餌やりや、世界最大のウミガメ「オサガメ」の剥製も見学した。
最後は学習した内容をノートにまとめた。松田風翔君は「ウミガメはどこに集まりますか」と伊藤さんに質問。アカウミガメは生まれた海岸の近くで産卵することを学んでいた。
(2020年7月1日付紙面より)
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社会を明るくする運動でのぼり旗掲出 (新宮市 )
7月の「社会を明るくする運動~犯罪や非行を防止し、立ち直りを支える地域のチカラ~」強調月間を前に6月29日、紀南保護司会(谷敏朗会長)の会員11人が新宮市役所および市庁舎別館周辺に広報用のぼり旗20本を掲出した。参加者らは「犯罪に戻らない戻さない」などのスローガンが書かれた旗を掲げ、犯罪や非行のない安全で安心な社会づくりへの意識高揚を図った。
「社会を明るくする運動」は、非行の防止と罪を犯した人たちの更生に対し理解を深めるなどの目的で行われている全国的な取り組み。和歌山県が主唱する「夏の子どもを守る運動」、内閣府主唱の「青少年の非行・被害防止全国強調月間」、覚醒剤など薬物乱用対策と相互に協調し、少年の非行防止、罪を犯した人たちの更生への理解や援助など、犯罪や非行のない安全・安心な地域社会を築くことを推進している。
運動の目標は▽犯罪や非行を防止し、安全で安心して暮らすことのできる明るい地域社会を築く▽犯罪や非行をした人が再び犯罪や非行をしないように立ち直りを支える―の二つ。更生保護活動の周知や、保護司、更生保護女性会会員、BBS会員、協力雇用主など、更生保護ボランティアのなり手を増やすなどの目的もある。
毎年、強調月間には各所で街頭啓発を行っているが、第70回目を数える今年は新型コロナウイルス感染予防の観点から中止となった。
谷会長は「新型コロナの影響で街頭啓発などはできなかったが、のぼり旗掲出によって明るいまちづくりへの意識高揚に寄与できれば」と話していた。のぼり旗は7月末まで掲出予定となっている。
(2020年7月1日付紙面より)
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ノーレジ袋キャンペーン (和歌山県 )
和歌山県の事業者、市民団体、行政で構成する「わかやまノーレジ袋推進協議会」は、7月から全国で実施されるレジ袋有料化に向け「令和2年度ノーレジ袋キャンペーン」を実施した。新宮市橋本のイオン新宮店では6月30日、サービスカウンター付近にエコバッグ置き場を配置。置き場前で足を止め、エコバッグを持ち帰る買い物客の姿も多く見られた。
同協議会は、ごみの減量や二酸化炭素削減による地球温暖化の防止、県民の環境意識の高揚などを図るためレジ袋の削減に取り組んでいる。
同キャンペーンは活動の一環として実施されており、毎年県職員らが啓発物資を配布しているが今年は新型コロナウイルス感染予防のため直接配布は中止。29、30の両日にわたり県内25店舗にエコバッグ置き場を配置し、持ち帰り方式で約4300枚を無料で配った。
プラスチック製買い物袋の有料化はいよいよ1日からスタート。小売業を営む全ての事業者が対象。有料化によりプラスチックの過剰な使用を抑制するとともに、消費者のライフスタイルの変革を促していく。
(2020年7月1日付紙面より)
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勝浦ヤンキース監督・清水浩さん