那智勝浦町観光協会(花井啓州会長)は26日、町体育文化会館で本年度の総会を開いた。133人が出席し、上程された本年度の予算案と活動計画を承認した。役員改選もあり、会長に花井さんが再任された。
昨年の同町の観光客数は、宿泊66万560人(前年比4621人減)、日帰り72万8821人(前年比5460人増)で、そのうち海外からの観光は5万3568人。総数138万9381人(前年比839人増)となった。昨年度の決算と事業概要も報告され、承認を受けた。
観光功労者表彰もあり、株式会社熊野交通の内田恵さん(54)と株式会社浦島観光ホテルの寺西悟史さん(32)が受章した。
表彰者代表の内田さんは「身に余る光栄で、大きな喜びと感激を覚える。これを契機に、観光振興に向けて努力、精進します」と誓った。
長年にわたり無償で観光施設の補修、設置などを行っている松田伊佐男さんに感謝状を贈呈した。
役員改選では花井さんが会長継続となり、副会長5人も選ばれた。
開会のあいさつで花井会長は昨年を振り返って「年間30万人くらいが往来しており、世界遺産の絶大なる観光推進効果として自慢できること。今年は熊野那智大社創建1700年と那智山青岸渡寺西国三十三カ所草創1300年の記念すべき年。インバウンド対応や観光経済が変動する中、会員一丸となって観光推進にまい進していかなければならない」と求め、会長続投に「8年目。3役の布陣で頑張りたい。今までにない意見やアイデアあればよろしくお願いします」と話した。
(2017年5月28日付紙面より)
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園児らがアイガモ放鳥 (三輪崎幼稚園と白梅保育園 )
新宮市立三輪崎幼稚園(尾﨑いづみ園長)と同市三輪崎の白梅保育園(鈴木義則園長)の園児らは17日、同市佐野の前田治さん所有の田んぼにアイガモを放った。
田の広さは約20㌃で、無農薬栽培のためアイガモ農法を取り入れている。アヒルとカモの交雑種のアイガモは米を食べず、雑草や害虫の駆除をする他、田んぼを歩き回り、草を生えにくくする。放鳥は20年ほど前から、地域の園児たちに体験してもらおうと毎年この時期に実施している。
この日放ったアイガモは約30羽。園児一人一人が小さなアイガモを手に持ち、一斉に田んぼに放した。「ふわふわしている」「温かかった」「かわいい」と口々に感想を話し、田を泳ぎ回るアイガモを見守っていた。
前田さんは「楽しかったですか。また見に来てね。今植えているのはみんなが食べているお米になる。カモさんがつくってくれます」と園児らに呼び掛けた。放鳥の様子に「怖がる子もおり、毎年いろいろ。最初に放鳥した子が25歳くらいになっていると思います」と話し、園児らの様子に目を細めていた。
(2017年5月28日付紙面より)
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少年補導員連が総会 (新宮警察署 )
新宮警察署少年補導員連絡会(柳本利文会長)の総会が26日、同署講堂で開かれた。柳本会長は「今期もなお一層のご協力を」と呼び掛けた。
少年補導員は少年非行防止活動の一層の推進を図り、地域事情に合った取り組みを進めるため民間の協力者に県警本部長から委嘱している。
柳本会長は「大人を含め、自転車盗難、万引、振り込め詐欺などが増えているよう。少しでもこのような事案が減少できるよう、しっかり啓発活動を行いたい。少年犯罪の低年齢化、社会環境の変化に伴い、地域住民あるいは行政機関との連携による取り組み強化を目指していかなければならない」とあいさつ。
谷本克也署長は日頃の協力に感謝し、少年犯罪の状況を説明。昨年県内で摘発されたのは484人で一昨年より140人の減少。補導された少年の総数は7526人で一昨年より3249人減少した。新宮署管内では131人が補導されており、一昨年より115人減少している。
「健全育成の面から見ても活動から一層効果が出ていると感じている。少年を取り巻く環境は変わりつつあり、全国、県内の傾向を見て、管内の傾向を反映できるよう活動したい」と述べた。交通事故の被害の減少などにも触れ、地域のリーダーとして協力を求めた。
(2017年5月28日付紙面より)
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熊野地方を舞台に6月1日(木)から4日(日)までの4日間、「第19回TOUR・de・熊野(ツール・ド・くまの)」が開催される。NPO法人SPORTS PRODUCE熊野主催、熊野新聞社など後援。
大会は1999(平成11)年に始まり、19回目。現在では「ツール・ド・北海道」、「ツアー・オブ・ジャパン」と並び国際自転車競技連合(UCI)公認の国内3大レースで、アジアツアーの一つ。国際ランキングの得点となるUCIレース(計324・1㌔)には、新宮市を拠点とする「キナンサイクリングチーム」など国内外から19チーム計112選手が出場。
同時開催される全日本実業団自転車競技連盟による「3デイズ・ロード・熊野」(計124・7㌔)、一般参加の市民レース「黒潮ロードレース」(計98・4㌔)のレースを含めると、約350人が出場する。
1日は、新宮市の市田川沿いでタイムトライアル。2日(金)の第1ステージは同市熊野川町の赤木川清流コース。3日(土)の第2ステージは三重県熊野市~御浜町の熊野山岳コース。4日の第3ステージは太地町の太地半島周回コース。2、3日には、UCIレース出場チームによるパレードも行われる。
開催にあたり角口賀敏実行委員長は地域の人たちの協力と支援に感謝し「自転車ブームというか、和歌山県にもサイクリングを含めて非常に力を入れていただいております。ツール・ド・熊野を通して、これからもいろんな形で地域の皆さんに、もっともっとブームが拡大していければと思っております」と話した。
今年のレースクイーンは、宅坊あやねさん(24)と奥野千奈津さん(20)の2人で、ともに新宮市出身で紀宝町在住。
宅坊さんは「国内3大レースの一つが地元で開催されていることを誇りに思うと同時に、地域の魅力を少しでも多く知ってもらいたい」、奥野さんは「田舎のまちで4日間開催されるので、多くの人に自然の魅力や空気の良さなど、いろんなところを見たり感じたりしてもらいたい」と話した。
今年も、恒例のフォトコンテストやインターネット中継も予定されている。
(2017年5月26日付紙面より)
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「新宮・勝浦100年の輝き」講演会 (ユーアイ会 )
新宮市井の沢のユーアイホテルに商品を納入する業者でつくる新宮ユーアイ会(杉本義和会長)と勝浦ユーアイ会(谷口拓也会長)は20日、講師に同市在住の郷土史家の中瀬古友夫さんを招き、講演会「新宮・勝浦100年の輝き」を同ホテルで開催した。
両ユーアイ会では地域に利益を還元するため、年に一度講演会などを催している。杉本会長は開会で「地域の歴史を知る講演の内容が、皆さんの知識の一つとしてお役に立てば」とあいさつした。
中瀬古さんは熊野地方の貴重な絵はがきや絵地図を収集しており、新宮市や那智勝浦町の学校や団体などで講演会を開いている。今回は新宮、勝浦の二つの町の明治から昭和に至る年表に、それぞれの町の様子を伝える絵はがきを配した資料を作成して講演した。
1913(大正2)年の新宮鉄道開通により、新宮から鉄路で勝浦まで木材を運んだ様子や熊野川のプロペラ船が誕生した経緯などを解説。鉄道の開通で人の往来が活発になり、海水浴の習慣が無かった新宮の人が三輪崎や宇久井の海水浴場に行くようになるなど交通の発達が生活の変化をもたらした。プロペラ船の就航により、勝浦で捕れたサンマを一日のうちに熊野川沿いの村々に届けることができ、十津川の人々の栄養改善になったという話も聞いたという。
中瀬古さんは「これまで勝浦、新宮でそれぞれに分けて講演してきたが、二つの町の年表を並べてみていくと互いが緊密に関係し合い、影響し合いながら、車の両輪のように発展してきた様子が分かってきた」と話した。
(2017年5月26日付紙面より)
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身体障害者連盟定期総会で (串本町 )
串本町身体障害者連盟(中野實会長、会員44人)の定期総会が21日、同町串本にある地域保健福祉センターで開かれた。任期満了に伴う役員改選で中野實会長(留任)ら新役員を選出。審議に先立って来賓同席した清野武志副町長に社会的障壁の解消を求める要望書を提出した。
開会にあたり中野会長は、前年度から施工された障害者差別解消法により地方自治体に社会的障壁に対する合理的配慮が義務化された点を振り返り、「障がい者の自立と共生社会実現のための具体的な取り組みを求めなければならない」として同連盟の取り組みへの協力を呼び掛けた。
来賓として清野副町長と堀登世・同町社会福祉協議会会長が同席し、代表して清野副町長は町職員時代に立ち上げに関わった自宅介護支援や福祉タクシーの制度について意見を聞き拡充したい考えを伝えつつ、田嶋勝正町長のメッセージを代読した。
議事に先立って町への要望があり、中野会長は六つある事項の中でも特に平成25、27年度にも掲げた▽国道42号潮岬西口~東口間歩道の環境整備▽公共施設(文化センターと町立体育館)のトイレ整備―を口頭で強調して要望書を提出。清野副町長は▽歩道は国に引き続き要望する▽トイレは担当課に指示し早急に取り組む―と述べて受け取った。
議事では事業関係諸議案を審議し承認。本年度は同連盟独自のグラウンドゴルフ大会を秋に開くことを出席会員31人で確認した。役員改選では中野会長、川嶋七郎副会長、平松節子副会長の3役を留任とし、他に理事6人を置くことを決めた。
要望事項は上記2点と▽JR串本駅へのエレベーター設置(障がい者と高齢者の利用の観点から)▽コミュニティバスの車いす用リフト付き車種の停留所の増設▽公的機関への手話通訳者の配置や聴覚障がい者の緊急時連絡手段の構築など▽災害時要支援者に対する個別避難計画の早急の作成や福祉避難所との協定状況の周知など―となっている。
(2017年5月26日付紙面より)
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三輪崎鈴島でチゴガニ
新宮市三輪崎の鈴島で引き潮時、無数のチゴガニ(稚児蟹)たちが巣穴から出て、一斉にハサミを上げ下げしている=写真。ユーモラスな動きは、万歳やダンスをしているようにも見え、訪れる人たちを楽しませている。
6~8月の繁殖期を中心に行う「ウエービング」と呼ばれる行動。時折、隣の個体に近づいたり、離れたりしながら白色の両はさみを波打つように振っている。雄が行う求愛行動、他の個体に対する威嚇行動など諸説あるが、理由ははっきりと分かっていないという。
甲幅1㌢ほどのチゴガニは東京湾から九州、朝鮮半島などの干潟に生息する。背中は茶色で、腹側は水色。
(2017年5月26日付紙面より)
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ノンフィクション作家・田中伸尚さん (来年没後100年 )
『大逆事件―死と生の群像』を書いたノンフィクション作家、田中伸尚(のぶまさ)さん(75)が21日、新宮市を訪れ、来年3月に100回忌を迎える「大逆事件」の犠牲者、峯尾節堂(みねお・せつどう)=1885―1919年=の足跡をたどった。7年ぶりに新宮を訪れた理由などについて聞いた。
来年、節堂没後100年を迎え、顕彰碑を建てるという話も聴き、今回7年ぶりに訪れました。節堂はこの地方の犠牲者6人の中で最も注目されていない、人々の関心が薄い人物。獄中手記を読んでもほとんど、大石誠之助や高木顕明のように社会主義、無政府主義に積極的に関わっていなかった。友達の友達という存在で捕まってしまった人物。
そんな節堂を妙心寺派は判決が出る前に擯斥(ひんせき)処分にした。宗教が国家にベッタリだったことが分かる。宗教、教団の国家に対する姿勢をはっきりさせるのは現代的な問題でもあると思います。
「大逆事件」当時の一般の人々は、限られた情報の中で、捕まった人たちを非難した。節堂は、26歳で検挙され、社会的な圧力で離婚もし、動揺が激しかったに違いない。当時は社会的に余裕がなかったという時代背景もある。
節堂は思想的に確立できていなかったし、迷いながらの人生でした。大石との付き合いも薄かったが、「大逆罪」の網にかけられた。
「大逆事件」はまだ生きている事件。まさに形を変えて生きていると思います。今年は大石の生誕150年。節目、節目で思い出され、次の世代に伝えられていくことは大事なことだと思います。
「共謀罪」は国が人の心を支配しようと外堀を埋めていくようなもの。「大逆罪」はその後、「治安維持法」に継承された。戦争の時代と絡んでふくれあがっていく車の両輪です。戦争に対する反対を抑えるためのもので、古今東西、世界各地にある国家の本質です。
節堂はドラマチックではない普通の青年だった。そんなどこにでもいるような人に光をあてることが今、大事ではないかと思います。
もし、今回の取材を本にまとめることができれば、『大逆事件 死と生の群像』(2010年、岩波書店)『飾らず、偽らず、欺かず 管野須賀子と伊藤野枝』(岩波書店、2016年)に続き、「大逆事件3部作」になりますね。
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■峯尾節堂
1885年4月1日、新宮生まれ。京都の妙心寺で修学して臨済宗妙心寺派の僧侶となった。大石誠之助や高木顕明らと出会い交流を重ね、「大逆事件」に連坐。死刑判決を受け、その翌日特赦で無期懲役に減刑されたが、1919年3月6日、35歳で、獄中で病死した。事件後、妙心寺派は節堂を擯斥処分としたが、1996年に取り消した。
妙心寺派は来年3月6日に節堂の100回忌法要を営む計画。それに合わせて「大逆事件の犠牲者たちの人権回復を求める連絡会」が新宮市内で「第4回大逆事件サミット」を開催する予定。
明治天皇暗殺を企てたとして1911年、12人が絞首刑、12人が無期懲役となった「大逆事件」。現在の研究では大逆罪に名を借りた社会主義者、無政府主義者への弾圧で、国家によるフレームアップであったことが明らかになっている。
(2017年5月25日付紙面より)
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那智勝浦町身体障害者連盟(鈴木怜子会長)の定期総会が23日、町福祉健康センターであった。本年度事業計画案、規約の改定案など7議案を承認した。参加した22人の会員らは総会後の昼食会などで交流を深めた。
来賓の植地篤延副町長は「福祉の充実と推進については、自ら進んで参加する熱意が大切。積極的に社会参加している皆さんの活動は意義深い。引き続き協力を」とあいさつ。鈴木会長は、和歌山県が発行する、義足、内部障害などで外見からは援助や配慮が必要なことが分からない人のための「ヘルプマーク」を紹介し「制度を広めたい。必要な方は申し出て」と呼び掛けた。事業案として「ホテルフリーゲート白浜」の視察を10月に予定しており、「支配人、コックさん以外は全員障害者が勤務している。励みになることが多いと思う」と参加を促した。
同会は会員の親睦を図り、障害を克服して自立の促進と福祉の増進を目的として活動。本年度は串本町障害者連盟とのグラウンドゴルフ、カラオケ交流会や日帰り研修旅行、郡連スポーツ大会参加、町長との懇談会などを予定している。
(2017年5月25日付紙面より)
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夏に潮岬で第49回キャンプ (日本ユネスコ協会連盟 )
串本町潮岬にある県立潮岬青少年の家で7月30日(日)から8月2日(水)まで、第49回ユネスコ子どもキャンプが開かれる。日本ユネスコ協会連盟の主催事業で、対象は全国の小学4年生~中学3年生。定員50人で募集するさなかにあり、会場地では実行委員が打ち合わせを重ねて受け入れの準備を進めている。
このキャンプは、ユネスコが掲げる「教育、科学、文化」による平和実現を目的にし、国内各地の地域ユネスコ協会と協力して年次実施している。1968(昭和43)年に始まり、本年度は49回目で、日本発祥の民間ユネスコ運動70周年記念事業として位置付け。次年度の50回目の節目も含め、和歌山県ユネスコ連絡協議会が同連盟と協力する状況にある。
キャンプテーマは「わ(WA)!!自然と深める僕らの絆」。昨年秋に会場地の実行委員会が結成され、テント泊を軸にした3泊4日の体験プログラムを検討していて、期間中は同家外での野外活動や屋内活動、夕食交流会や「ジオリンピック」、キャンプファイヤーや班タイムといった日程が募集要項で告知されている。
今月21日に開かれた実行委員の打ち合わせでは、屋外活動は▽古座川でカヌー体験▽串本海中公園でバックヤードツアー▽橋杭海水浴場でマリンアクティビティー体験▽山間部でジオツアー―の4メニューとし、屋内活動はトルコ記念館を軸にして行い夕食交流会はトルコ料理づくりに挑戦することなどを実践手法も交えて検討した。
一連の体験プログラムを通して、かけがえのない自然環境に親しみ共生の歴史を自らも刻む心と、日本とトルコの友好の歴史から人の絆や助け合いの心を育むきっかけを提供するのが全体目標。着実な達成のため同連盟は子どもと目標の仲立ちをする青年スタッフ(高校生以上)も全国規模で募集をしている。
申し込み方法などその他詳細を知りたい人は早めに同連盟公式ホームページ(http://unesco.or.jp/)か同家などで配布している各要項を参照。問い合わせは同家(電話0735・62・6045)まで。
(2017年5月25日付紙面より)
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熊野灘捕鯨文化継承協
第3回熊野灘捕鯨文化継承協議会は23日、新宮市の東牟婁振興局で第3回総会を開いた。本年度は河内祭の御船行事のジオラマを製作し、来年2月末までにJR古座駅に展示する事業(500万円)などを計画している。
昨年4月25日に日本遺産に認定された熊野灘の捕鯨文化に関するストーリー「鯨とともに生きる」を活用した誘客促進と地域活性化を目的とした取り組みを進めている組織。和歌山県、県観光連盟、関係市町、観光団体、文化保存会などで組織している。昨年度は「くじらと人と物語」とのキャッチコピーやロゴマークを作成。総合ガイドブックを増刷し、各駅などに設置したほか、ウオークイベントや企画展を開催した。
今年4月28日には孔島厳島神社の石造物(新宮市)、宇久井半島の山見台跡群(那智勝浦町)、太地角右衛門の墓(太地町)、古座組鯨方石宝(串本町)など10件が構成文化財に追加認定され、計29件になった。
本年度予算は4028万1000円で、うち2408万円は文化芸術振興費補助金(日本遺産魅力発信推進事業)。追加認定を受けた文化財の案内板・説明板などの制作・設置費(795万2880円)、捕鯨の勢子舟を復元するため現存する破片の調査と設計の費用(119万4000円)、日本遺産ガイド養成費(81万9620円)などが盛り込まれている。
(2017年5月25日付紙面より)
もみじ会5月例杯
新宮弓友会5月例射会
新宮市出身・小川洋君、秋田県高校野球春季地区大会で
深刻化している鳥獣被害を防ごうと那智勝浦町は平成28年度から鳥獣害対策専属の地域おこし協力隊を結成し、今年度は隊員2人が町内各所で対策に取り組んでいる。
町内に有害駆除を行える猟師は80人ほどいるが、人数は横ばい傾向で高齢化も進んでいる。このため、同町では28年度に協力隊3人分を予算化。同年10月に大阪府大阪市出身の髙嶋淳さん(41)を採用し、今年4月から神奈川県横浜市出身の山中慶太さん(41)を迎え、現在は2人体制で支援にあたっている。
活動は被害の把握や現場の対策、広報を主にしている。農家や区長から電話を受け、被害場所と情報などを記録して対策やアドバイスをし、状況を整理した資料作り、メールや回覧板を通して情報発信している。
鳥獣の生息数の調査にも取り組んでいる。宇久井地区の狗子ノ川ではサルの被害が多く、大型のおりを設置し、発信器の取り付けや駆除を進めてく計画だ。
猟友会や鳥獣被害防止対策協議会とも協力し、実地研修や狩猟免許の取得なども進めている。
髙嶋さんは「10年ほど世界100カ国を訪れ、日本を徒歩で旅した中で、食べ物と人のつながりの大切さ、日本の過疎と獣害問題を知りました。都会の価値観だと獣害が身近ではない。安心して農作物を育て、安定的に作物を供給できる環境をつくり、人間と動物双方の暮らしを守れたら」。
山中さんは「知人を通じて町に訪れているうちに、ここで暮らしたいと思うようになりました。獣害は駆除がメインだと思っていたが、未然に防ぐことが本質。活動の上で住民との触れ合いも大切だと改めて思います」と支援活動への意気込みを語った。
(2017年5月19日付紙面より)
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補陀洛山寺の「春まつり」 (那智勝浦町 )
那智勝浦町浜ノ宮の補陀洛山寺(高木亮享住職)は17日、「春まつり」を営んだ。信徒ら約50人が参列し、護摩祈とうや追善供養を営んだ。
本堂では、国の重要文化財に指定されている本尊「三貌(さんぼう)十一面千手千眼観世音菩薩」が開帳され、高木住職が読経した。護摩たきもあり、信徒らが願いをつづった護摩木を炎が立ちのぼる護摩壇にくべた。寺の裏山にある渡海上人の供養塔前では、追善供養が行われ、極楽浄土を目指した渡海上人の功績と意志をしのんだ。
高木住職は「年3回御本尊を開帳しているので、時間のある人はお会いしに来ていただければ」とあいさつした。
追善供養を終えて青岸渡寺の僧侶・田中亮樹さん(36)は「自分の命を投げ出してでも先人たちは極楽浄土を目指した。その志と功績を胸に、世のため人のため気を引き締めて精進していきたい」と話した。
同寺は、補陀落渡海の信仰とその出発点で知られる。この地から多くの人が極楽浄土を求めて渡海した。その回数は諸説あり、818年から1722年までに25回や28回ともいわれる。
本尊は、毎年1月27日の立春大護摩供星祭、5月17日の春まつり、7月10日の土用護摩供と先祖供養で開帳される。
(2017年5月19日付紙面より)
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新宮市が2千部作成
訪新外国人いらっしゃい商店街づくり推進協議会(会長・丹羽生新宮市観光協会長)はこのほど、「新宮うまいもんお食事処マップ」の英語版「SHINGU Gourmet Restaurant Map」を2000部作成した=写真。観光施設などに置いている。
同お食事処マップの日本語版は、新宮市料理飲食業組合、新宮商工会議所、新宮市観光協会、新宮市で組織する「新宮うまいもん見っけ実行委員会」が平成26年度から作成している。それぞれの店舗の位置、種類、営業案内のほか、ホテルやタクシーの電話番号案内、新宮市への交通アクセスなどを掲載している。
英語版では、外国人観光客に市内を周遊しながら食を楽しんでもらおうと、熊野速玉大社と神倉神社の案内も写真入りで掲載している。
(2017年5月19日付紙面より)
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保健福祉セで民児協総会 (古座川町 )
古座川町民生委員児童委員協議会(山口美和子会長、会員24人)が17日、同町川口にある保健福祉センターで総会を開いた。本年度は同委員制度創設100周年の節目。3000人規模で開かれる周年記念事業和歌山大会参加を研修に充てることを決めるなどした。
同委員は住民の立場で生活の相談に応じ必要な公的支援とのつなぎ役を果たすボランティアとして、厚生労働大臣が市区町村内の地域単位で委嘱している。任期は3年。同町内の委員定数は25だが一部地区で欠員があり、同日現在24人が委嘱を受けている。
昨年12月の一斉改選以降初となる定期総会の開会にあたり山口会長は、1917(大正6)年に岡山県で発祥した済世顧問制度やその2年後に大阪府で発祥した方面委員制度など、民生委員の原点となる制度創設の背景を振り返り、配布した関係資料を一読して民生委員の存在意義を振り返るよう推奨。町内各地における児童の登下校の見守り活動やふれあいいきいきサロン運営協力、施設入所者家族の送迎など福祉の増進につながる会員の地域貢献をたたえ、引き続きの努力を願うなどした。
来賓の西前啓市町長は西武彦健康福祉課長と共に開会に同席。高齢化が進む一方で支える側の人材確保が厳しくなっている状況に触れ、その要因である人材一人あたりの負担増大を十分な数の人材確保で改めたいという考えを伝えつつ向こう3年間の地域福祉に対する力添えを求め、山口会長は創設100年記念応援ピンバッチを西前町長に贈り連帯を強めた。
続く議事では、前年度と本年度の事業関係諸議案を審議し承認。本年度事業計画の中で、同大会参加を本年度の研修に充てることを決めた。
この日は総会後に研修会もあり、同町高齢者相談センター(=地域包括支援センター)の認知症サポーターキャラバンメイト3人による同サポーター養成講座を受講した。昼食を経て午後はオークワ古座川店前でチラシを配り、同委員制度の地域へのアピールにも取り組んだ。
(2017年5月19日付紙面より)
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大門坂の元旅館を開放 (那智勝浦町 )
那智勝浦町の熊野古道・大門坂沿いの築130年と伝わる元旅館「東屋」縁側で4日、世界的な博物学者・南方熊楠について語り合う「くまだん・熊楠縁側談議」が開かれた。田辺市の南方熊楠顕彰館が用意した肖像写真(A4サイズ15枚)が縁側に並び、熊楠が好物だったという「あんぱん」や「熊野釜煎(い)り茶」が振る舞われた。
熊楠は35歳から3年間、大門坂にあった宿「大阪屋」を拠点に那智山で調査研究をしている。生誕150年を迎えた今年、同町宇久井の芝先隆さんが熊楠に親しみ、大阪屋の存在を広めようと縁側談議を企画。大阪屋の建物は現存していないため、隣接する松本治さん所有の古民家を借りた。
参加者らはそれぞれ熊楠に関係のある逸話や品物などを用意した。熊楠が昭和天皇に粘菌の標本を献上する時に使った「森永キャラメルの箱」とほぼ同等の古い空き箱と1990年ごろの未公開映画「熊楠KUMAGUSU」(山本政志監督)の台本などが持ち寄られ、盛り上がった。
キャラメル箱を自宅で見つけたという同町高津気の坂口秩臣さんは、「明治25年生まれの祖母が残したもの。パンフレットなどを見て確認した」と話し、参加者らは「見ることができて感激。これほど大きいものだと思っていなかった」と驚いていた。
映画で旅館の女中「いなえ」役だったという和歌真喜子さんは、海南市在住。台本には熊楠との対話シーンもある。「映画は、ほぼ完成していたがバブルがはじけて制作費が不足したようだ。今日のイベントを知って、皆さんに見てもらおうと持ってきた。熊楠の若い頃を演じた町田町蔵さんが、そっくりでとても良かった。上映されず残念」と話した。
芝先さんは、会場を提供した松本さんに感謝しながら、「かつて、この縁側に熊楠が座ったかもしれない。今日は、皆さんの熊楠への思いが伝わってきた。この大門坂があるのは、那智の原生林を大切にした熊楠のおかげ。今後、古道を行きかう人々と交流の場が広がればと思う」と話していた。
この日は、東屋に残るふすま絵と那智参詣曼荼羅(まんだら)の解説などもあった。
(2017年5月9日付紙面より)
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「とくし丸2号」が出発 (JAみくまの )
JAみくまの(村上幸弘組合長)は8日、那智勝浦町のAコープなち店で移動購買事業「移動スーパーとくし丸」2号車の出発式を開いた。
同事業は、徳島県の株式会社「とくし丸」(住友達也代表取締役)が買い物難民対策に地域スーパーと提携して全国展開している。運営の際には地域の自治体や警察などと地域見守り活動の協定も結んでいる。JAみくまのとは県内で4番目の提携となり、2月6日に同町と地域見守り活動協定を結んだ。
みくまの管内では、1号車が2月21日に同町の下里、太田地区と太地町方面の訪問契約者約70人に販売を開始した。2号車は毎週月曜日から金曜日に稼働し、色川方面や浜の宮などに住む契約者約50人を3ルートに分けて巡回する。
出発式で村上組合長は「本年度中に3号車も走らせるよう進めている。管内には買い物弱者が多い。見守り隊も兼ねて、地域に愛されるよう努力したい」と話し、ドライバーにキーを手渡した。
2号車は式出席者に見送られて、那智の郷に向けて出発した。
(2017年5月9日付紙面より)
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望楼の芝キャンプ場盛況 (串本町 )
串本町潮岬にある潮岬望楼の芝キャンプ場のゴールデンウイーク(GW)有料期間が7日に終了した。今季は3日に繁忙のピークを迎え、過去最多の795人が利用を申し出。4月29日~5月7日の期間の合計は1488人で、対前年比47%増の伸びとなった。
この期間は既設のキャンプ場では収容しきれない数の利用があり、テントの場外設営やごみの置き去りなどの課題を回避するため潮岬望楼の芝管理運営委員会(田仲康慧会長)が設定している。利用者から一人一泊600円の清掃協力金を預かり、普段は行っていないキャンプごみの分別回収を実施。併せて期間前に望楼の芝を刈りこみ、環境省の許可を得て望楼の芝の東側一帯をテント設営場所として提供する形で、繁忙を過ぎても元の環境が保たれる状況を作り出している。
今季はGWの後半が土、日曜日を含めて5連休となり、その初日となる3日が繁忙の山場となった。過去のピーク時よりも約100張多いテント数249張で広大な設営場所が不足し、急きょ範囲を広げて受け入れた。その後の利用申し出数の推移は4日が212人、5日が105人、6日は25人、7日は4人と徐々に小康。田仲会長は8日、繁忙を喜ぶ一方で駐車場所やトイレの量的増強が必要だと考え、今後の対応を模索しながら期間を締めくくった。
4月29日~5月7日の潮岬観光タワーの利用者数は2422人、潮風の休憩所の来館者数は5710人で、GW後半の3~5日に繁忙の山場を迎えた。道の駅くしもと橋杭岩も似た傾向を示したそうで、高速延伸に伴い伸びを見せている売り上げは前年と比べて前半は例年並み、後半は微増だったという。
(2017年5月9日付紙面より)
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新宮市の熊野速玉大社(上野顯宮司)敬神婦人会(久保あや子会長)は7日、設立40周年を祝う式典と講演会を同大社で開催した。式典には和歌山県敬神婦人連合会の川口寛子会長、県神社庁の温井敬忠副庁長、同市の田岡実千年市長らが来賓として招かれ、婦人会の長年の奉仕活動をたたえた。
同大社敬神婦人会は昭和52年に設立。毎月の境内の清掃奉仕、国の無形民俗文化財である例大祭はじめ、数々の祭典行事に奉仕してきた。紀伊半島大水害後の復興支援、熊本地震への募金活動なども実施している。
参加者らは拝殿で正式参拝をした後、同大社大禮殿での式典に出席した。久保会長は開会のあいさつで40年を迎えられたのは関係者の協力と感謝し、「新しく世界遺産の指定を受けた阿須賀神社も加え、これまでにもまして世界の耳、目が熊野に向けられています。全国各地からお見えになる人や世界各地から訪れる人たちに喜んでいただけるように心新たに奉仕活動を続けてまいりたい」と述べた。同婦人会の平美津子さんが司会を務めた。
上野宮司は男神の熊野速玉大神と寄り添うように祭られる女神の熊野夫須美大神(結大神)について説明し、「女神様が光り輝くように寄り沿っています。敬神婦人会の皆さまには大社の由緒にも添うような活動をしていただいてくれていることは大変ありがたい」と感謝した。
県敬神婦人連合会の川口会長、県神社庁の温井副庁長が来賓を代表してあいさつ。田岡市長は「本市の象徴ともいえる熊野速玉大社の奉仕活動に40年にわたり、取り組まれていることに深く敬意を表します」と述べた。午後はチベット出身のバイマーヤンジンさんによる記念講演が開かれた。
(2017年5月9日付紙面より)
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新宮弓友会主催月例射会
県スポ少東牟婁予選バレーボール
大型連休、熊野の各行楽地
熊野地方各地の行楽地は大型連休に入り連日大勢の観光客でにぎわっている。施設や道の駅の駐車場はどこも満車になっていて、正確な数はまだ集計されていないが、各関係者とも「例年より多い」と話している。
世界遺産熊野本宮館前の駐車場は5日、午前8時の時点で満車になった。河原の駐車場も多くが埋まっている。田辺市本宮行政局産業建設課の山下義朗次長は「観光客数はまだ出ていませんが、駐車場の状態などを見ると人は例年より多いと思います」。
新宮市熊野川町のウオータージェット船乗り場にも大勢の観光客が訪れ、4日は約200台の駐車場が満車になった。堀芳生・熊野交通株式会社志古船舶営業所長は「昨年よりお客は多いと思います。雨不足で欠航したことが逆に宣伝になったのかもしれません」と話していた。
新宮市観光協会は5、6の両日、新宮市徐福のJR新宮駅前広場でゴールデンウイーク「しんぐうマルシェ」を開催し、6店舗が地元のお菓子や特産品を販売した。丹羽生・新宮市観光協会長は「飛鳥Ⅱが入港できなかったのは残念でしたが、個人客が増えています」と話した。
(2017年5月6日付紙面より)
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那智勝浦町大泰寺
那智勝浦町下和田の大泰寺(西山十海住職)は2日から4日まで花祭りを営んだ。3日にはAmi(本名・地引知子)さん(51)と今井テツ(本名・今井徹)さん(60)がインド舞踊を奉納した。
Amiさんは同町狗子ノ川在住。神社や仏閣での奉納やミュージシャンとのコンサートで活躍している。今井さんは福岡県朝倉市在住のピアニストで、40歳から即興演奏活動を続けている。
2人は一昨年にコンサートのコラボで意気投合し、昨年9月に同寺で舞の奉納を行った。その際、西山住職から花祭りでの奉納を呼び掛けられた。
2人は薬師堂と本堂で舞を奉納した。花を持ち寄ってきた参拝者は清らかな音と優雅な舞に目を奪われていた。
奉納を終えてAmiさんは「薬師堂で奉納したとき、涙が出た。参拝者の光のようなものを感じ、エネルギーを頂いた」。
今井さんは「熊野の地には20年ほど前から住んでいて、思い入れがある。大泰寺で演奏して、自然に見守られている感じがした」と話した。
花祭りは、旧暦4月8日の釈迦(しゃか)の誕生をたたえる法会。本堂の中にしつらえた花御堂を草花で飾り、誕生の際に甘露が降った故事にならって釈迦の立像に甘茶をかける。
(2017年5月6日付紙面より)
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滝の拝でアユの滝越え (古座川町 )
古座川町小川にある滝の拝で今年も、アユの滝越えが見られるようになった。
滝の拝は岩石の河原が水流で流される石で削られて形作られた落差約8㍍の滝。古座川の支流である小川を遡上(そじょう)するアユにとっては越えがたい壁でもあるため、下流方向から見て本流の右手には人為的に『魚道』が設けられている。
落差30㌢前後の小滝を幾重にも連ねて人為的に作り出した水流の道で、アユは小滝を一つずつ越えて滝の拝の上流を目指している。落水の流れの中を泳ぎ登ったり、水面から勢いよく飛び出して一段上の小滝に跳ね上がったりと滝越えの方法はさまざま。水流にはじかれるアユも多く、無事に滝の拝の上流に至ったアユは豊富な餌と縄張りを得て下流よりも大ぶりになるとされている。
2日午後は1~2匹ずつ順々に魚道を遡上する様子がうかがえた。本流の水量が多すぎず少なすぎず、最下段の小滝周辺にアユが群がっている時に観察しやすい。
(2017年5月6日付紙面より)
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第1回新宮RC旗学童軟式野球大会
九重マーケット盛況 (新宮市 )
NPO法人山の学校(柴田哲弥代表)は4月29日、新宮市熊野川町九重の旧九重小学校で「九重マーケット」を開催した。2011年9月の紀伊半島大水害で被災した地域の活性化などを目的に開催し今年で3年目。20店舗がテントの下、パン、雑貨、野菜などを販売し、大勢の人でにぎわった。
同町田長の道の駅「瀞峡街道熊野川」隣に出店している「かあちゃんの店」の餅や、地元で採れた新鮮な野菜、地ビールなどが販売され、人気店の前には午前10時の開店前から大勢の人が並び、午前中に商品が売り切れた。校舎内ではボランティアによる絵本の読み聞かせなどもあった。
九重は三重、奈良との県境に近い、北山川沿いにある小さな集落。紀伊半島大水害で川沿いの家屋は軒並み被害を受けた。会場となった校舎は天井まで浸水し、解体される予定だったが、NPO法人山の学校が「復興のシンボルにしたい」と校舎の活用を市に申し入れ、自分たちの手で修繕し再生させた。現在は校舎内でカフェ、パン屋、本屋を開店し、約3年半が経過している。
柴田代表(33)は「今年は昨年より出店者が増えました。今年も大勢の人が来てくれて良かったです。準備は大変ですが、来年からも続けていきたいと思います」と話していた。
(2017年5月2日付紙面より)
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第88回新宮・東牟婁メーデー (那智勝浦町 )
労働者らによる決起集会「第88回新宮・東牟婁メーデー」(連合和歌山紀州熊野地域協議会主催)が4月29日、那智勝浦町築地の勝浦漁港市場であった。「長時間労働の撲滅 ディーセント・ワークの実現 今こそ、底上げ、底支え、格差是正の実現を!」とするスローガンなどを承認し、安心社会の実現を目指す宣言をした。
メーデー(労働者の日)は、労働者が権利要求と国際連帯の活動を行う日。1920年に労働団体による第1回メーデーが東京で行われた。
主催の連合和歌山紀州熊野地域協議会は新宮市、田辺市、東牟婁郡、西牟婁郡内の労働組合で構成されている。熊野交通、和歌山県、関西電力、北越紀州製紙、那智勝浦町、日本郵便、JR西日本の各労働組合員らが参加した。
式典では石坂新太郎さんが議長に選ばれ、下田構平実行委員長のあいさつの後、連合和歌山の小林茂会長は、賃上げ率の改善について「従業員300人以下の中小企業の組合が頑張っている。常日頃から、賃上げを訴え続けた成果が出てきている。安心して働くことこそが、社会の成長につながる」と述べた。
(2017年5月2日付紙面より)
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潮岬節保存会恒例の慰問 (串本町 )
潮岬(みさき)節保存会(島田和幸会長)が4月30日、同町二色にある社会福祉法人串本福祉会特別養護老人ホーム「にしき園」(和田利文理事長、和田吉男施設長)を慰問し歌や民謡で入所者を楽しませた。
同保存会が月1~2回の頻度で取り組んでいる施設慰問の一環。にしき園では年1回の恒例行事になっていて、本年度は入所者や職員約90人が会員の慰問を歓迎した。
この日は日曜日とあって、子どもも含めた会員17人が訪問。正調潮岬節で開演を飾り、島田会長の尺八演奏に合わせた唱歌や「花笠音頭」「串本節」といった民謡を届けた。
半ばでは入所者ら有志4人がカラオケで熱唱し、島田会長も演歌歌手・嶋幸二として出演し、プロの歌声で懐メロの数々を響かせた。最後は正調潮岬節をアレンジしたダンス「これぞオチャヤレ岬節」で力強く締めくくり、来年の再会まで健やかに過ごすよう入所者を励ました。
入所者も手拍子で会員の披露を後押し。島田会長は「いつものことながら潮岬節だけでなく唱歌や民謡を準備し、今回はカラオケにも参加いただける。みんなで楽しく、喜んでもらえる慰問になれば何より」と話した。
(2017年5月2日付紙面より)
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那智護国神社の慰霊祭 (那智勝浦町 )
那智勝浦町天満の天満天神社に合祀(ごうし)されている那智護国神社(髙橋正樹宮司)で「昭和の日」の4月29日、第62回慰霊祭が執り行われた。那智地区の第2次世界大戦の戦没者と消防殉職者292柱に哀悼の意をささげた。
髙橋宮司が祝詞奏上と戦没者の名を読み上げて鎮魂した後、奉賛会会長の清水叞三央天満区長が「祖国の平和と安寧を願って戦死してから早72年。私たちが日本の平和な社会の中で豊かな生活を過ごせるのも、尊い思いと犠牲によるもの。戦没者の思いを引き継ぎ、平和な世の中の構築に精進します」と誓った。
寺本眞一町長は「私たちはこの悲しみを乗り越え、真の豊かさと優しさのあふれる街を町民の皆さまとともに築き上げていきます」と追悼の言葉をささげた。遺族らは白菊を献花して改めて平和の尊さをかみしめ、天満交友会が神前に獅子舞を奉納した。南洋群島で戦死した海軍二等兵曹が妹に宛てた手紙も紹介され、戦地から家族を思いやる内容に、参列者は心を打たれた。
式典後には、境内で餅まきもあった。
(2017年5月2日付紙面より)
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JOC杯全日本ジュニアレスリング
全少サッカー記念4年生大会