嘱託警察犬競技会で健闘 (和歌山県警 )
和歌山県警察本部主催第54回嘱託警察犬競技会が4月29日、和歌山市の県交通センターで開催され、「捜索の部」で警察犬指導手の瀧本美鈴さん(太地町)とアイザック号(ラブラドルレトリバー、7歳雄)が優勝。同じく指導手の榎本義清さん(新宮市)とキャッチフライ号(ラブラドルレトリバー、11歳雌)が準優勝の栄誉に輝いた。
犯罪捜査や行方不明者の捜索などで活躍する嘱託警察犬。指導手と警察犬の日頃の訓練の成果を競う同競技会は、新型コロナウイルス感染症の影響で2019年以来、3年ぶりの開催となった。
競技会は「捜索」ほか、「足跡追及」「臭気選別」の部門別に実施され28匹が参加。捜索の部では定められたエリア内に設けられた隠れ場所から要救助者と腐敗臭(死者)を発見するもので、発見スピードなどが競われた。
要救助者と死者の両方を発見したのはアイザックとキャッチフライ含む3匹のみで、アイザックは「生存者の発見スピードが速かった」(榎本さん)、キャッチフライは「安定した捜索」(同)で、多くの人が見守る競技会の独特の緊張感の中、見事ワンツーフィニッシュを飾った。
普段は県警からの要請に応じて行方不明の高齢者の探索や山での遭難者の捜索などの案件を行うベテラン犬2匹。榎本さんは「競技会は普段の訓練を試す場であり、どんな場所でも対応できるかどうかを再確認できる場。たとえ亡くなっていても家族は家族。『見つけてあげたい』という気持ちで訓練している。新しい犬や若い人をもっと育てていきたい。今後も何があっても出動できる体制を維持していければ」。
瀧本さんは「(アイザックは)長年訓練しており、競技会においても緊張感はあまりなく落ち着いていたと思う。信頼して見守りました」と話していた。
(2022年5月20日付紙面より)
IPPINグランプリで (休暇村南紀勝浦 )
全国の国立・国定公園などにリゾートホテルを経営している(一財)休暇村協会が主催し、全国35の休暇村施設で争われた、朝食ビュッフェのお客参加型企画「IPPINグランプリ」で、「休暇村南紀勝浦」(那智勝浦町宇久井)の「活〆天然生まぐろの特製漬け丼」が全国第1位を獲得した。
同協会60周年の創業祭の一環として開催された同グランプリは、全国の休暇村の料理長が特におすすめする朝食の「逸品」を、お客の人気投票にリアルタイムでランキング化。同ホテルは前半戦(昨年4月1日~9月30日)では2位だったが、後半戦(昨年10月1日~今年3月31日)では見事グランプリに輝いた。
同ホテルの生まぐろ丼は、株式会社髙岡商店(新宮市三輪崎)から仕入れた船上活〆天然生マグロを、もろみを熟成させてまぐろ丼に合うよう甘口に仕上げた料理長特製ダレに漬けた逸品。タレには藤野醤油(那智勝浦町天満)の「まぐろ醤(じゃん)」を使用することで、天然生マグロの甘みをぐっと引き出し、お客からの1092票の投票の平均が9.59点(10点満点中)と、高得点を維持した。
同ホテルは「コロナ禍にもかかわらずたくさんのお客さまに訪れていただき、グランプリ1位を受賞することができました。お客さまがいつでもご朝食でお召し上がりいただけるよう、今後も提供していきます」と話した。
ランキングの順位は休暇村公式ホームページ(https://www.qkamura.or.jp/campaign/ippin/)で確認できる。問い合わせは同ホテル(電話0735・54・0126)まで。
(2022年5月20日付紙面より)
串本町消防団(稲田賢団長)が18日、町消防防災センターで第29回県消防操法大会に向けた訓練に取り組み始めた。今回はポンプ車の部に出場するため別枠の8人チームを結成。週3回の頻度で訓練を重ね、実力を磨き上げていくという。
この大会は、「消防団の甲子園」と形容される全国消防操法大会出場チームを決める予選会として2年に1回開かれている。ポンプ車と小型ポンプの2部門があり、県内各市域と各郡域にそれぞれ1チームの参加枠を割り当てて出場を求めている。
東牟婁郡内5町村の各消防団は持ち回りでチームを結成し挑戦する形を取っていて、今回は串本町がポンプ車、北山村が小型ポンプに出場する巡り。参加枠を得た同団は11ある分団から選手候補を募る形でチームを結成し、町消防本部(寺島正彦消防長)によるポンプ車の部の事前説明を経てこの日の訓練開始を迎えた。
実施に当たり稲田団長は「けがなく優勝を目指していきたい」と思いを掲げて8人の奮起を期待し、以降は同本部指導の下で一連の操法の流れの前半部分を集中的に反復練習し、つぶさにアドバイスを受けて所作の習得と錬磨に打ち込んだ。
県大会は7月31日(日)、和歌山市にある県消防学校で実施予定。ポンプ車の部は指揮者と1~4番員からなる5人組の種目で、同団は練習の都合上暫定的に指揮者と1~4番員を割り振っているが、8人の成果を見極めた上で選手5人、補欠3人を決めるという。その人選の場ともなる訓練は基本月、水、金曜日の午後7時~9時に行う計画で、稲田団長は「だんだん良くなっている」とメンバーの飲み込み具合を確かめつつ副団長や訓練支持で集まった団員と共にメンバーの練習を見守った。
(2022年5月20日付紙面より)
太田小学校5、6年生 (那智勝浦町 )
那智勝浦町立太田小学校(上地巳奈子校長)で17日、「バケツイネ」作りがスタートし、5、6年生7人が泥んこになりながら土作りやコシヒカリの苗植えに取り組んだ。
JAグループによる食農教育の一環で、次世代を担う子どもたちに、日本の稲作や農業に触れ、地域の農業に興味を持ってもらうことが目的。
「バケツイネ」はバケツで育てる稲のこと。狭いスペースでも手軽に米作りを体験できるだけでなく、自分のバケツで土作りや日々の水やり、成長の観察、害虫対策、収穫など、稲作に関わる全ての工程を体験できることが特徴だ。同校では2年目で、昨年はイナゴの被害を乗り越え、12個のバケツで3合(450㌘)の米を収穫した。
この日はJAみくまのの清水重良さん、亀井秀昌さん、柳瀬元博さんの3人が来校し、作物を育てる水の管理を行う「灌漑(かんがい)」の重要性などについて講話した。
その後、児童は田んぼの土を砕いて均一にする「代かき」の工程として、粒状の田植え機用育苗床土を水と混ぜて泥にする作業を体験。5本の苗を植え、バケツにネームプレートを貼った。
今年は稲の分けつについて調査するため、1本だけ隔離して植えたり、種もみを直接まいた比較用バケツを作ったりする工夫もした。
山田結菜さん(5年)は「家でも米を作っているけれど、土を練るのは大変だった。収穫が楽しみ」と話していた。収穫は夏休み後の9月ごろを予定している。
(2022年5月20日付紙面より)
補陀洛山寺で春まつり (那智勝浦町 )
補陀落渡海の信仰で知られる那智勝浦町浜ノ宮の補陀洛山寺(髙木智英住職)で17日、年中行事の一つ「春まつり」があった。おととし、昨年は新型コロナウイルスの影響で僧侶のみの斎行となったが、今年は3年ぶりに信者らの参拝も可能となり、約20人が集まって法要が行われた。
補陀落渡海は、平安時代から江戸時代まで行われた宗教儀礼。観音の浄土、補陀落山に往生しようと多くの行者が渡海した。渡海上人が一度乗り込むと出入り口には板が打たれ、外に出られないようにした状態で、海のかなたへ出航したという。
この日、世界遺産に登録されている本堂では、国重要文化財の本尊「三貌十一面千手千眼観世音菩薩(ぼさつ)」を開帳した。
信者が手を合わせる中、髙木住職らが読経を行った。その後の大護摩祈祷では、熊野修験の山伏として修行を積む埼玉県在住の成田佳子さんも加わり、髙木住職らと共にコロナ終息や世界平和を祈った。
同寺裏山にある渡海上人の供養塔と歴代住職の墓地で追善供養も営まれた。
髙木住職は「補陀落渡海は強い思いがないとできる行ではない。渡海上人や歴代住職らの強い意志や背中を引き継いでいきたい」。
例年通り斎行された春まつりについては「お参りの方があっての寺。3年ぶりのご参列に、身が引き締まる思い。また、現在はコロナ禍やロシアによるウクライナへの軍事侵攻が行われている。われわれとしてできることは微々たるものだが、世界遺産の熊野から、終息と平和を祈っています」と語った。
(2022年5月19日付紙面より)
新宮市の高齢者向け福祉サービス
高齢化率(総人口に占める65歳以上人口の割合)が28・8%に及ぶ日本。2065年には約2・6人に1人が65歳以上、約3・9人に1人が75歳以上になるといわれており(内閣府「令和3年版高齢社会白書」より)、少子高齢化に歯止めがかからない状況の中、高齢者が住み慣れた地域で尊厳ある自立した生活を送るために質の高い医療・福祉サービスの確保は重要な課題の一つだ。
特に地方において顕著となっている高齢化の波。65歳以上の人口1万345人(総人口2万7132人、4月末現在)、高齢化率38・13%となっている新宮市が展開する、高齢者向け福祉サービスを調べた。
「人生100年時代」という言葉が叫ばれるようになった昨今、学びや趣味、就労、社会活動を通して「生涯現役」を体現する高齢者は多い。しかし、市では65歳以上人口1万345人のうち、70~74歳が2588人、75~79歳が1800人、80歳以上が3896人となっており、今後訪れるであろう超高齢化社会を見据え、さらなる福祉サービスの充実と既存のサービスの利用促進に向けた周知が求められる。
市が現在実施している高齢者向け福祉サービスは①生きがい対応型デイサロン②健康増進型デイサービス③ふれあいデイサービス④生きがいデイサービス⑤「食」の自立支援事業配食サービス⑥寝具乾燥消毒サービス⑦認知症高齢者等見守り事業⑧緊急通報システム⑨家族介護用品給付(おむつなど)⑩ねたきり高齢者等訪問理髪サービス⑪家族介護慰労金支給事業。
①~④は65歳以上で介護保険の認定を受けていない人、または総合事業における事業対象者でない人が対象で、それ以外は各サービスごとに対象となる条件が異なる。
雲取温泉で自由に歓談などができ、健康チェックや入浴、給食サービスが受けられる「生きがい対応型デイサロン」には47人が登録しており、ピーアップシングウでインストラクターの指導による健康チェック、脳トレ、機能改善体操、ジム・プール・内風呂などの利用、給食サービスが受けられる「健康増進型デイサービス」には155人が登録している。
また、月~土曜日のうち、希望する曜日の昼食または夕食を定期的に配達し、利用者の安否を確認する「『食』の自立支援事業配食サービス」には225人が登録。新宮・東牟婁圏域の各市町村が取り組む、見守りシール交付による徘徊高齢者の早期発見と家族の安心に寄与するための「認知症高齢者等見守り事業」の市内における登録数は19となっている。
「サービスを受けられるけどまだ必要ない」「今の自分には関係ない」と感じている人も多い高齢者向け福祉サービス。しかし、自身や家族が当事者、対象者となったときを見据え、受けられるサービスを把握しておくことは肝要だ。市健康長寿課では「事業によって対象者は異なるが、積極的にサービスをご利用いただければ」と話している。高齢者向け福祉サービスに関する問い合わせは同課(電話0735・29・7193)まで。
(2022年5月19日付紙面より)
熊野川体感塾で県警ら点検 (紀宝町 )
北海道知床沖での観光船海難事故を受け、三重県警は17日、紀宝町北桧杖で河川観光船事業を行う熊野川体感塾(谷上嘉一塾長)に安全指導を行った。
船舶免許や運行書類、船上からの連絡方法などを確認した国土交通省中部運輸局三重運輸支局鳥羽海事事務所の定期点検と合同で実施。県警水上警察隊はライフジャケットの安全性を確かめたほか、運行の計画や基準、通信手段などをチェック。広報チラシを事務所に掲示するよう依頼し、乗船者に「船頭の指示に従いましょう」「ライフジャケットは必ず着用しましょう」などと求めるチラシの配布を呼びかけた。
事務所で書類などを確認した後、熊野川の乗船場に移動し、観光川下り船「三反帆(さんだんぼ)」の安全対策を点検。船で観光コースに向かい、運行の安全性も確かめた。
鳥羽海事事務所の岩崎雅樹所長は「点検の結果、よくできていると感じた。観光客の皆さんには、体感塾の説明をよく聞き、川下りを楽しんでほしい」と話していた。
熊野川体感塾は地域おこしを目的に、15年前から遊覧事業を続けている。川風を受けて進む三反帆に乗り、世界遺産「熊野川」の景観などを望むコースが人気だという。谷上塾長は「お客さんの安全を最優先に運行している。コロナ禍でおととしから利用者が激減しているが、これからも熊野川の歴史や自然を愛する人たちに利用していただきたい」と話していた。
(2022年5月19日付紙面より)
古城梅(ごじろうめ)奉納奉告祭が16日、田辺市本宮町の熊野本宮大社(九鬼家隆宮司)であった。同市長野の一般社団法人長野古城梅振興会(那須豊平会長)が、収穫したばかりの約3㌔の梅を奉納し、業界の発展を祈願した。
古城梅は、長野発祥の希少品種。実の色が美しく「青いダイヤ」とも呼ばれ、ほとんどが梅酒やジュースとして消費されている。収穫はこの日から始まり、今月末ごろまで続く。同大社への奉納は、「ごじろ」に語呂を合わせて2015年より毎年5月16日に行っており、今回で7回目となる。
同振興会から2人が訪れたほか、田辺市やJA紀南の職員、同大社の関係者など、合計で14人が参列した。古城梅を神前に供えて祈りをささげた。九鬼宮司(65)は「全国、全世界に、梅の素晴らしさ、特に紀州の梅を多くの人に知ってもらえるよう、発信していただければ」と呼びかけた。
那須会長(73)は「今年の出来は今のところ、並といったところ。梅を通じてヘルシーになるよう、体のケアに使ってもらえれば。梅酒などでもいただいてほしい。最近は若い人が古城梅を作らない傾向があるが、何とか伝承していきたい」と話した。
(2022年5月19日付紙面より)
和歌山県空手道選手権大会 (和道流空手道新宮支部 )
増田さん招き「ソフトテニス教室」 (那智勝浦町 )
「SMILE.E.T」 (進め!!青春 )
新宮市立佐藤春夫記念館(辻本雄一館長)にこのほど、佐藤春夫が中学校時代に描いた水彩画などの寄贈があった。6日、辻本館長が発表した。
春夫の新宮中学校の同級生であった故・汐﨑慶三さんが所蔵していたもので、孫の慶宏さんが寄贈した。慶三さんは当地方で教師をしており、旧丹鶴小学校などで校長を務めた他、「和歌山県移民史」の編集にも力を注いだ人物。那智勝浦町下里の「懸泉堂」の縁者であり春夫の親戚筋にも当たる。
水彩画は、春夫が新宮中学1年生(12歳ごろ)の時の作品で、子どもと犬を中心に、川や山、町並みが円形に縁取られた枠内に収まる構図となっている。少年時代に描いた絵は少なく大変貴重で、同記念館では同作品を含む2点のみが所蔵されている。
また、慶三さんは「望郷五月歌」「秋刀魚(さんま)の歌」詩碑の除幕式のために当地方に滞在していた1959年当時、宿泊先の湯川楼(那智勝浦町湯川)に春夫を訪ね、持参した中学時代の絵を本人に見せた時に春夫が筆書きした「少年時戯画 春夫」の短冊も所持しており、併せて寄贈された。
辻本館長は「春夫は二科展に3回入選するほどの腕前。少年時代から絵の才能があったことは間違いない。(寄贈の水彩画は)構図的にも面白い」と感想。
背景の川には、熊野川の伝統・三反帆(さんだんぼ)が描かれている点に着目し「ヨーロッパの背景のようであるが新宮の町並みをイメージしているのでは。春夫はふるさとをエキゾチックな目線で見ていたのかもしれない」と話していた。
寄贈品は水彩画の他、春夫が揮毫(きごう)した「行く春のカメラ行脚や那智の瀧」(全集未収録)の短冊や慶三さんに宛てたはがき、書簡など。
慶三さんが同級生の立場から新宮中学校時代の春夫の様子などを記したエッセーも。チョーク入れに生きたカエルを仕込んで先生を驚かせたり、授業中に目覚まし時計を鳴らしたりしたエピソードがつづられており、生き生きとした少年時代の春夫を今に伝える貴重なものとなっている。
寄贈品は31日(火)まで同記念館で展示される。
(2022年5月8日付紙面より)
熊野林業が3年ぶりに (新宮市熊野川町 )
公益財団法人熊野林業は3日、新宮市熊野川町田長の山林で3年ぶりとなる「自然観察会~春の田長谷・白倉観察会~」を開催した。市内などから20人が参加し、希少なアケボノツツジの群生地やツガやモミの大木が自生する天然林で森林浴を満喫した。
同財団は所有山林の調査研究および普及啓発事業を通じ、自然環境とバランスを保った森林を形成してゆくため、1992年に発足。非皆伐方式による天然林型複層林施業の生育状況調査などを行うとともに、所有している天然林を「森林自然公園」として一般開放している。
観察会には熊野自然保護連絡協議会の瀧野秀二会長、南敏行副会長ら植物・昆虫の専門家も同行。参加者たちはウンゼンツツジ(愛称・コメツツジ)などが咲く林道をマイクロバスで移動し、紀伊半島と四国のみに分布する大型のアケボノツツジの群生地を訪れた。
瀧野会長は「アケボノツツジには福岡県~三重県に分布するアカヤシオや九州のツクシアケボノツツジなどの近縁種がある。いずれもおしべが10本だが、おしべ基部の軟毛の有無で違いがある」と解説。参加者たちはルーペで花を拡大し、違いを観察した。
森林自然公園では「この木何の木?」のクイズを考えながら遊歩道を一周。紀伊半島や四国の一部にしか自生していないマツ科のトガサワラ(絶滅危惧Ⅱ類)の巨木を見上げ、感嘆の声を上げた。
友人と参加した三﨑幸子さんは「花だけでなく、その周りの景色も合わさって素晴らしかった。新緑の若葉もきれいで天気も良く、気持ちが良かった」と笑顔で話していた。
(2022年5月8日付紙面より)
近大新宮中・高生徒会
新宮市の近畿大学附属新宮高校・中学校の2021年度後期生徒会メンバーは6日、「鯉(こい)よ、新宮の空を泳げ!」と題し、七里御浜鯉のぼりの会から借り受けた6匹のこいのぼりを1号館玄関前に揚げた。
七里御浜鯉のぼりの会は毎年ゴールデンウイークに、熊野市・七里御浜海岸の獅子岩から鬼ヶ城方面へ約1㌔にわたってこいのぼりを揚げる「泳げ!鯉のぼりくん」を開催している。
しかし、新型コロナウイルスの国内での再拡大を受け、3年連続の中止を決断。希望のあった学校などへ貸し出しを検討していたところ、同校生徒会が名乗りを上げた。生徒会メンバーは28匹を借り、4月25日~5月6日の晴れた日に校舎各所に揚げた。
高校生徒会の濱田青葉会長は「コイは生命力が強く、汚れた水の中でも生き抜く強さを持っている。コロナ禍がもう何年も続く中ですが、強くたくましく生きていこうという思いが、地域の方々にも伝われば」。中学校生徒会の𠮷良和子会長は「2日には校舎4階と玄関前の手すりをロープでつないでこいのぼりを揚げ、廊下からの景色が中1の子たちにも好評だった。こいのぼりを見て『授業を頑張ろう』と気持ちが晴れ晴れしたらいいなと思う」と語る。
この日は役員改選に伴い、後期生徒会最後の活動で、校内生徒らへ感謝を述べる校内放送もあった。
(2022年5月8日付紙面より)
感染症対策し第14回展示祭 (那智勝浦町 )
那智勝浦町文化協会(後誠介会長)、町民展示祭実行委員会は7日、町体育文化会館で絵画、生け花、呈茶の合同展「第14回町民展示祭」を開催した。来場者は会員の力作やお茶を楽しんだ。最終日の8日は午前9時から午後3時30分まで。
展示祭は絵画の弁天画会(平内嘉子会長)、生け花の花好きクラブ(牧邦子代表)、茶道表千家流音無会(築紫充代会長)の3団体が成果を発表する場。例年多くの来場者でにぎわっている。今年はウクライナ人道支援の募金箱も設置した。
会場では▽消毒▽体温計測後、マスクに受付完了シールを貼る▽感染症発覚時の追跡用に入場時間などを記したカードを発行―など新型コロナウイルス感染症対策に取り組んだ。
弁天画会のテーマは各地域の滝で70点余りの力作を出展。また、前会長の故・坪野一郎さんの絵を喪章とともに展示した。平内会長は「自由に描いた絵もあります。楽しんでいただけたら」。
花好きクラブは季節の花を生けた作品40点余りを並べた。牧代表は「捨てる予定だった物を花器として使い、自然の花を生けています。最高齢は93歳で、会員一同が楽しんだ作品を見てほしいです」と話した。
茶道表千家流音無会はテーブルに仕切りを設け、茶わんなどの消毒にも注意。築紫会長は「無事開催できて良かった。おいしいお茶を味わってください」と語った。
町文化協会の後会長は「作品作りはもちろん、多くの人に見てもらうことは会員の皆さんの生きがいになっている。来場者の方にも楽しんでほしい」。
会場に訪れた堀順一郎町長は「生き生きとした作品やおいしいお茶をいただくことで毎年、元気を頂いています」と語った。
(2022年5月8日付紙面より)