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2023年02月18日
1 平時・有事の有効活用に期待
 日本消防協会が消防団活動車を交付  (新宮市 )

 (公財)日本消防協会はこのたび、新宮市消防団に消防団活動車を交付した。17日、市消防本部で車両交付式が行われ、市地域消防協会会長の田岡実千年市長が中谷健兒団長にレプリカキーを手渡した。

 (公財)日本消防協会は、消防団員、消防職員および地域において自主的に消防防災活動を行う者の福祉厚生、消防施設設備などの改善充実、消防知識技能の向上、消防防災思想の普及徹底などにより、消防活動の強化、地域防災の向上などを図り、もって国民生活の安全、社会公共の福祉の増進に寄与することを目的としている。

 このたびの交付は、同協会の令和4年度消防団員等福祉共済事業(福祉増進事業)として行われるもので、同共済は1969年に消防団員福祉共済制度として発足。全国の消防団員等の相互扶助による共済制度として運営されている。

 交付車両は三菱自動車の「エクリプスクロス」(SUV型5人乗り4WD)で、「衝突被害軽減ブレーキシステム」など安全機能も充実。配備先は団本部で、平時は防火・防災、入団促進啓発活動などに使用される他、災害時は市民への情報伝達などに活用される予定となっている。

 交付に当たり、田岡市長は団員らの日頃からの尽力に感謝を伝え「団本部には団幹部をはじめ、女性団員9人が在籍されている。今後、災害活動や防火広報など、さまざまな場面でこの車両を存分に活用いただき、市消防団がますます活躍・発展されることを期待しています」とあいさつ。安全運転の徹底を呼びかけた。

 中谷団長は「有事の際も含め、有効活用していけたら」と話していた。

(2023年2月18日付紙面より)

田岡実千年市長(右)が中谷健兒団長にレプリカキーを手渡した=17日、新宮市消防本部
団本部に配備される「エクリプスクロス」
2023年02月18日
2 JAL社員に仕事教わる
 明神小中など4校で講座  (古座川町 )

 古座川町で16、17日の2日間、日本航空株式会社(JAL)のキャリア教育出前講座が順次あり参加した児童生徒が将来を考えるきっかけを得た。

 この講座を発案した同社産学連携部の丸島拓郎さんが挑戦するきっかけを託したいという思いで希望する学校に届けている機会。同町では2年前から参加の経緯があり、本年度は古座川町青少年育成町民会議の中継ぎにより4校が順次受講した。

 初日午後は明神小5、6年生と明神中1~3年生が明神中体育館へ集まり、丸島さんと同社地域事業本部の三輪祥子さんを迎えて合同受講した。2人は飛行機や同社にまつわるクイズを出題し、JALグループでは131社3万6000人がそれぞれに仕事をこなしそのつながりで1機の飛行機を飛ばしていることを紹介。新型コロナウイルスの影響で飛ぶ数が減った時期に社員は大学講師や地域留学、有名アニメとのコラボレーションなど挑戦してみたい企画を会社に提案して取り組むなど、自身や会社の向上に頑張っている側面にも触れた。

 英語力や相互理解など2人それぞれに仕事をしていく上で大切だと感じていることも伝え、それらに苦手意識があっても避けずに挑戦し続けた成果は将来役に立つと信じて頑張ってほしいと促すなどした。

 最後に児童や生徒があらかじめ準備した質問に応えて学びを後押し。小中それぞれ代表1人を立てて感想を述べ、講座の実施に感謝した。

 同会議事務局によると、明神小中のほか、古座中1年生が16日の4時間目、高池小4、5年生が17日の2時間目を充てて受講。三尾川(みとがわ)小は過去に受講した経緯で今回は参加を見送り、未受講の児童生徒に機会を譲ったという。

(2023年2月18日付紙面より)

JALの成り立ちや仕事をする上で思うことを語る丸島拓郎さんと三輪祥子さん=16日、古座川町一雨の明神中体育館
2023年02月18日
3 地元での就職を促進
 高校生向け企業説明会  

 高校生向け地元就職促進事業「地元企業知っとこガイダンス」が16日、新宮市王子町の市立総合体育館であった。新宮、新翔、串本古座、紀南の4高校から約140人の生徒が参加。企業から説明を聞き、就職について考えた。

 熊野地方就職フェア実行委員会の主催。同委員会は新宮市、新宮商工会議所、那智勝浦町、南紀くろしお商工会、新宮地区職業安定協会で組織する。同ガイダンスは、熊野地方の高校生を対象に、将来地元で働きたいという気持ちを向上させ、若年層流出による地域活力の低下を抑止することを目的としている。

 コロナ禍に伴いおととしは中止だったが、基本的には毎年実施している。今回は、串本出張所も含むハローワーク新宮、ハローワーク尾鷲熊野出張所の管内から、27社が参加した。製造、建設、福祉、金融、運送、宿泊など、さまざまな業種があった。2部構成で、生徒は約70人ずつに分かれて行われた。

 生徒が興味のある企業ブースを訪れ、担当者の話を聞くかたちで行われた。時間は20分と決められており、その時間内で概要説明と質疑応答を行うように決められていた。生徒側は事前に、説明を受けたい企業を第3希望まで選んでおり、これに沿って実施された。

 企業担当者は、自社の歴史や業務内容、やりがいなどを、丁寧に説いていた。生徒らは、熱心に耳を傾け、メモを取るなどしていた。新翔高校2年の松井弥土(みと)さんは「どちらかといえば地元就職を希望している。どんな職種を目指すかは、まだ検討中。今日は説明を聞き、知らないこともあったので良かった。話をよく聞いて進路をしっかりと考えたい」と話した。

 新宮信用金庫のブースで説明を担当した、総務部の野田健太さんは「普段の業務で高校生との接点は多くないので、こういう機会はありがたい。金融機関はお金を扱うので、真面目で誠実な人材が欲しい。加えて、受け身ではなく積極性があればなお良い。今日はしっかりPRしたい」と述べた。

(2023年2月18日付紙面より)

企業側の説明を聞く生徒ら=16日、新宮市立総合体育館
2023年02月18日
4 手作りの杖に思い込める
 田端賢太郎さんが神倉山に奉納  (熊野速玉大社 )

 みなべ町在住の田端賢太郎さん(83)は16日、新宮市の熊野速玉大社(上野顯宮司)を訪れ、「神倉神社の参拝者の方に使っていただければ」と、梅の木で作製した参拝用の杖(つえ)50本を奉納した。同日、同大社で奉納奉告祭が営まれ、上野潤権宮司は「梅の木を育てるのに一日一日を積み重ね、丹精を込めて杖をお作りいただいた」と感謝を伝えた。

 梅農家を営む田端さん。農作業の傍ら、寒に入って新月の3日間に切り込んだ枝を1カ月乾燥させ、何度も磨いて艶を出し、蜜ろうを塗って仕上げた。1本制作するのに係る時間は約1時間半。杖には「無病息災」の文字を書き入れ完成させた。

 作業を始める前には般若心経を唱える。「今まで約80年間、大過なく過ごさせていただいた。神倉山にお礼の気持ちを込めた」と一本一本に思いを込めて制作した。

 かねて梅の木の枝の有効活用を思案していた田端さん。7年ほど試行錯誤を重ね、ようやく現在の杖の形に仕上げた。「人生残りわずか。杖の作り方を誰か継承してくれたら。(奉納した杖は)ぜひ多くの人に使っていただきたい」と思いを語った。なお、田端さんは2020年10月にも梅の木を使った杖40本を奉納している。

 上野権宮司は「以前、奉納いただいた杖はすでに短くなってしまった。多くの人に愛用いただいた証だと思う。世間ではあまりにも身勝手な行為が散見されるが、田端さんの利他の心、慈しみの心は神様や多くの人に伝わっていると思います」と話していた。

(2023年2月18日付紙面より)

上野潤権宮司(左端)と杖を奉納した田端賢太郎さん(左から2人目)=16日、熊野速玉大社
「無病息災」の文字を書き入れた
2023年02月18日
5 県の鳥など集まる花盛り  紀伊大島の早咲きサクラ  (串本町 )
2023年02月18日
6 串本の海の愛の形を紹介  水族館内で期間特別展示  (串本海中公園センター )
2023年02月18日
7 口腔ケアで健康長寿に  ローズの会が学び深める  (新宮市 )
2023年02月18日
8 個人情報保護の条例など可決  新宮公設市場で広域議会  
2023年02月18日
9 境内に募金箱設置  トルコ南東部地震受け  (熊野速玉大社 )
2023年02月18日
10 夫婦や地域見つめ48年  和泉さん宅のしだれ紅梅見頃  (那智勝浦町 )
2023年02月18日
11 釈迦の遺徳しのぶ  光明宝院で常楽会  (那智勝浦町 )
2023年02月18日
12 版画作品930点審査  18、19日に3年ぶり勝浦展  (新宮・東牟婁 )
2023年02月18日
13 高血圧ゼロの村目指し  花王㈱など協力でセミナー  (北山村 )
2023年02月18日
14 共生社会へ理解深める  生徒対象の手話教室  (城南中学校 )
2023年02月18日
15 基本方針策定に向け 地域公共交通活性化協議会 (新宮市)
2023年02月18日
16 西田議長が「防災宣言」  タイムライン防災・全国ネットワーク国民会議  
2023年02月18日
17 手打ちうどん作りに挑戦  寺小屋広場で和やかに  (紀宝町 )
2023年02月18日
18 5部門で熱戦繰り広げる  3年ぶり、町民卓球大会  (紀宝町 )
2023年02月18日
19 社会で働く意義を学ぶ  3年ぶりの「対話集会」  (紀南高校 )
2023年02月18日
20 架空料金請求詐欺が増加  コンビニで電子マネー購入に注意  
2023年02月18日
21 南紀熊野ジオフォトコン  令和4年度入賞作品紹介①  
2023年02月18日
22 目標掲げ大人への一歩  那智中学校で立志式  (那智勝浦町 )
2023年02月18日
23 お悔やみ情報
  
2023年02月18日
24 ママも子どもも笑顔になる「疲れない食育」
 【第58回】過剰な健康志向は危ない!  

 子育てでお料理をしているお母さんたちは、みんな真面目で、少しでも体に良いものをお子さんに…と考えている方が多いです。そのために、できるだけ添加物を避けたり、有機野菜を使ったり、無添加のおやつを用意したり。そういった食意識は、もちろん悪いものではありませんが、こだわりが行き過ぎるとご自身がしんどくなってしまうことがあります。今日はそんな、こだわりが過剰になることで患ってしまう、新型摂食障害のお話をしようと思います。これは、アメリカの医師が1997年に提唱したもので「オルトレキシア」と言います。この摂食障害は、拒食症でも過食症でもなく、「自分が健康的だと思っているもの以外を拒否してしまう」という症状が出る病気です。

 最近は健康志向の高まりもあり、食事にこだわる人は増えています。小麦粉を排除する「グルテンフリー」や、動物性のものを取らない「ビーガン」、ダイエットを意識した「糖質制限」もその一つです。でもこの「オルトレキシア」になってしまうと、自分が健康的だと思い込んだもの以外は一切受け付けなくなってしまい、人と食事をすることもできなくなってしまうと言います。自分が決めた食事ルールを破って、食べてしまうと、罪悪感で苦しんだり、体調が悪くなってしまったりするわけです。逆に、自分のルールに合った「健康的だと思う食事」を取ると、自己肯定感が高まっていくというのも特徴です。30代以降の女性に多く、子育て世代も当てはまるため、子どもにも自分が思い込んだ「正しい食事」を強要して、栄養を偏らせてしまうということもあります。そして、「子どもに良いものを」という考えから始まり、発症してしまうお母さんもいるのです。ハリウッドセレブなどの間でも「オルトレキシア」になったとカミングアウトして、ヘルシーな食事に執着するのをやめるという人がいました。この病気が怖いのは、自分でも過剰なこだわりだと分かっているけど、やめられないというところだそうです。

 健康的な食事を心がけることはとても良いことですが、健康的な食事を追求するあまりに、不健康になってしまうのでは本末転倒ですよね。今はインターネットにさまざまな情報があふれていて、ついついうのみにしてしまいますが、科学的根拠のないものもたくさんあります。心と体を健康に保つためにも、「正しい食事」よりも「楽しい食事」をぜひ心がけてください。楽しくおいしく食べる食事こそが、一番健康にいいと私は思っています。野菜が足りないとか、脂が多いとかは、翌日にでも少し調整すれば大丈夫。お子さんのいる方も、いない方も、健康的な食卓がまず目指すのは「楽しい、おいしい食事」なのです。

(2023年2月18日付紙面より)

2023年02月09日
25 飲食は期待、医療は不安
 新型コロナ5類引き下げ  (新宮市 )

 国は5月8日に、新型コロナウイルスの感染症法上の分類を、季節性インフルエンザなどと同じ「5類」に引き下げることを決定。あらゆる場面での制限がなくなり、自由な生活が戻ることになるが、それに伴って感染者が増加し、医療体制が逼迫する可能性も指摘されている。5類への移行に対する期待と不安を、飲食と医療の関係者に尋ねた。

 新宮市料理飲食業組合の平見一雄組合長は、5類引き下げの決定に期待を寄せる。「やっと組合活動が再開できるようになるという思いがある。今年こそイベントを行おうと、すでに市や商工会議所と話し合いをしている」と明かす。

 これまでも制限のない連休はあったが、客足が戻ったとは言い難い状況だったという。「ただ、今回の年末年始はある程度、人出が多かった。外国人旅行者が増えたことが幸い」と述べる。「引き下げは明るい兆し。ようやく光が見えた。客足が少しずつでも、戻ってくれれば」と願う。

 ただし、浮かれてばかりでもない。「お客さんは良いが、店の人間はできるだけマスクをするなど、引き続き感染対策に気を付けながら盛り上げていきたい」とまとめた。

 一方で、新宮市医師会の米良孝志会長は、やはり不安を口にする。「12月と1月はコロナで市内も外来や入院がいっぱいで、医療センターや紀南病院でクラスターが発生したりもした」と語る。

 「一般の日常生活や社会活動と、医療や介護の関係は別問題。引き下げにどう対応すべきなのか」と苦悩する。国は当面は現状維持と伝えてはいるが、将来的には検査や入院の際の自己負担も発生すると予想される。「そうなると、受診控えも増え、まん延していくのでは」と危惧する。

 5類に移行した場合にも行うべきことについて「手洗い、うがいは引き続き、しっかりとやった方が良い。マスクも、密になる場合はすべきかと。また、家族に高齢者がいる人は、移行後も引き続き感染防止対策を行ってほしい」と力を込めた。

(2023年2月9日付紙面より)

新型コロナウイルス5類移行の発表に期待と不安が交錯する=1日、新宮市役所周辺
2023年02月09日
26 紀州材などで記念碑作り
 親子対象にイベント実施  (和歌山ロケット応援団 )

 串本町西向にある旧役場古座分庁舎で4日、イベント「『カイロス』のモニュメントをみんなで作ろう!」があり新宮市~串本町の親子ら15組33人が打ち上げを応援する気持ちを込めた記念碑作りに協力した。

 このイベントは、和歌山ロケット応援団(青木圭団長)が主催。串本町田原~那智勝浦町浦神にある民間ロケット射場「スペースポート紀伊」周辺で得られる紀州材を使った木工を楽しみながらロケット「カイロス」と関わるという趣旨で計画し、親子を対象にして参加を呼びかけた。

 当日は紀南木材新緑会の会員らが親子らの制作を支援。山形材木店提供のスギ、ヒノキ、ケヤキの各材木から子どもの手のひら大の木片を切り出し、紙やすりで角を取り名前を書いて同団事務局(USPジャパン串本オフィス)の朱蟹あかにさんが主になって準備したモニュメントの土台(円形部分の直径90㌢、ロケットの突き出しを含めた全長140㌢)に貼り付けた。

 土台には噴煙を巻き上げながら離陸する瞬間のロケットの様子を表現する下書きがあらかじめ描かれていて、子どもらは指定場所の気に入ったところに木片を貼り付け。この日はモニュメントの大枠を形作るところまで作業が進み、今後は団員が微調整(木辺間の目詰めやシーグラスの装飾など)をして仕上げ、本年度中に寄贈して旧役場古座分庁舎内に記念碑として飾ってもらうという。

 このイベントを主担当した同団事務局の八代popi奈穂子さんは「『カイロス』をテーマにして何かに取り組むところから応援する気持ちを高めよう、というのがこのイベントの狙い。参加をきっかけにしてロケットの打ち上げを楽しみにしてもらえれば」と参加した家族の気持ちの高まりを願った。

(2023年2月9日付紙面より)

離陸する「カイロス」をかたどったモニュメント制作に参加する親子ら=4日、串本町西向
2023年02月09日
27 ウミホタルの研究発表
 寺地優太さんが受賞報告会  (近大新宮中 )

 近畿大学附属新宮高校・中学校(池上博基校長)で4日、第66回日本学生科学賞で内閣総理大臣賞を受賞した寺地優太さん(中2)による受賞報告会が開かれた。地域の子どもら約130人が参加し、研究「ウミホタルは血の匂いを感じて餌をみつける」の内容に触れた。

 ウミホタルは砂地の浅海に生息する甲殻類の仲間で、体長2~3㍉の動物プランクトン。刺激を受けると青白く発光することが知られている。

 寺地さんは2019年に新宮市少年少女発明クラブ(瀧野秀二会長)の活動でウミホタルに触れ、探究活動を開始。「野外採集実験の際、ウミホタルがうどんに多く集まったことに疑問を持っていた。中学1年生の時に飼育を始めたところ、魚のあらを入れていた小皿にも集まっているのを発見。魚のあらを触った手でうどんを触り、その血の匂いに反応したのではと仮説を立てた」と説明した。

 血を付けたうどんや石、サバの内臓、さまざまな動物の血液、血液の匂い成分(トランス―4、5―エポキシデセナール)を含むさびた鉄くぎや紅茶を使って行動実験を行い「ウミホタルは動物の血液を感じて集まる。血液に集まる動物としてはサメなどがよく知られているが、無脊椎動物では初めての発見では」と結論づけた。

 トランス―4、5―エポキシデセナールへの感度については「10億分の1の濃度でも反応する」。さらにウミホタルの味覚についても研究を深め、いりこや昆布、かつおだしを使った採集実験から「味覚にはイノシン酸が関係していることが示唆された」とまとめた。

 今後も研究を継続する予定で「甲殻類養殖の人工飼料の開発にも役立てたい」と意欲を見せた。

 飼育中に撮影した抱卵個体やふ化したばかりの幼体の写真も公開し、瀧野会長は「飼育自体が非常に難しく、全国の水族館でも例がないのでは」と高く評価。「子どもたちにこの地域でしかできない自然体験をと思ってクラブを立ち上げたが、寺地君がここまで疑問を追究していくとは予想していなかった」と語った。

 この日は吹奏楽部とダンスサークルによるパフォーマンス、スーパーサイエンス部による空気砲の実演もあった。ウミホタルの生体の展示には、子どもたちから注目が集まり、科学の面白さに触れた。

 小林壱太君(神倉小5)は「ウミホタルを見たのは初めてで、ちょっと難しかったけれど、すごいなと思った」。日下部颯君(王子ヶ浜小5)は「うどんとかカツオを使った実験が面白かった」と話していた。

(2023年2月9日付紙面より)

トークセッションを行う寺地優太さん(中央)=4日、近畿大学附属新宮高校・中学校
スーパーサイエンス部が空気砲実演
2023年02月09日
28 2校統合、校舎制の方向性示す
 2025年度から木本校舎4学級、紀南校舎1学級  (紀南地域高校活性化協 )

 紀南地域高等学校活性化推進協議会が7日、県熊野庁舎であった。木本高校と紀南高校を統合し、それぞれの校舎制(木本校舎4学級、紀南校舎1学級)とする意見をまとめ、県教育委員会に提言した。

 「学科は普通科3学級を木本校舎、総合学科1学級を木本校舎、紀南校舎にそれぞれ配置する」なども盛り込んだ。県教委では、協議会の提言を基に検討を進め、2025(令和7)年度から2校を統合して校舎制を適用する方針だという。

 協議会は三重大学教育学部の平山大輔教授を会長に、熊野市、御浜町、紀宝町の各教育長、紀南PTA連合会長、木本、紀南両校の校長、同窓会長、地域有識者、小中学校長の代表など20人で組織。

 今回は本年度6回目の協議会。意見案は賛否を取らず、会長、副会長で協議して採択した。委員からは「2校存続は考えないのか。納得も賛成もできない」「木本校舎3学級、紀南校舎2学級を配置すべきでないか」「クラブ活動はどうするのか」「統合はやむなしだが、4学級、1学級に反対」のほか「子どもたちの夢や希望に応えられる教育環境を目指してほしい」「校舎制の魅力度を上げてもらいたい」などの意見があった。

(2023年2月9日付紙面より)

2校統合について協議する=7日、県熊野庁舎
2023年02月09日
29 第30回の受賞作品34点飾る  水族館で海中フォトコン展  (串本海中公園センター )
2023年02月09日
30 災難消除願って16人参列  古座神社で厄・寿祈とう  (串本町 )
2023年02月09日
31 関係築くスキル説く  子育て支援の講演会  (新宮市 )
2023年02月09日
32 福祉の向上に尽力  優良活動団体として表彰状伝達  (新宮市民生委員児童委員協 )
2023年02月09日
33 トルコへの支援募る  役場などに義援金箱設置  (太地町 )
2023年02月09日
34 コロナ禍前近くに回復  年末年始の観光客入り込み数  (和歌山県 )
2023年02月09日
35 漆黒の闇の中、神事斎行  熊野に春呼ぶ「御燈祭り」  (新宮市 )
2023年02月09日
36 つぼ押し効果でキラリ  耳にシール、ママら体験  (紀宝町 )
2023年02月09日
37 「こでまり」がレクダンス披露  いきいきサロン子安で  (紀宝町 )
2023年02月09日
38 心肺蘇生法の必要性学ぶ  3年ぶり、救命救急法講習会  (矢渕中 )
2023年02月09日
39 巨大重機の迫力に歓声  カミジ技建が太田小を招待  (那智勝浦町 )
2023年02月09日
40 お悔やみ情報