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2017年12月06日
1 におわないブリで新商品
 地元と健康にこだわり開発  (新宮港埠頭 )

 新宮市三輪崎の新宮港埠頭株式会社食品部(シングウポートフーズ)はこのほど、地元にこだわった食材で作ったブリ商品を開発した=写真。今月9日(土)午前10時から正午まで、港内の株式会社食縁本社工場前で初めて地元販売する。

 近畿大学技術の養殖プレミアムブリ「におわないブリ」を使用した商品。168時間かけて製造している薫製は、生ハム風と照り焼き風の2種類。切り身はプレーン、照り焼き、みそ漬け、酒かす漬けの4種類。刺身用ブロック、しゃぶしゃぶ用などもある。

 安全、安心をモットーに、いずれの商品も化学調味料や食品添加物を一切使用しておらず、しょうゆは新宮醤油、酒かすは尾﨑酒造など、地元産を使用している。

 同社は1978(昭和53)年9月30日に設立された新宮市の第三セクター。これまで新宮港を中心とした港湾運送、船舶代理店、貨物運送を主たる事業としてきたが、日本の「食」の多様性に注目し、食品部を設置。稚魚生産から加工販売までの「なまず養殖事業」もスタートしていて、来年の夏ごろの販売開始を予定している。

 小池けん二社長は「私のモットーは、常に先を見据え新しい視点を持つこと。人口減少・少子高齢化の波がこの地方でも大きな社会問題となり、産業の衰退は地方都市の活力を疲弊させています。この地域の新たな活力と産業の振興を図り、雇用の場を作ることが必要。地域の特産を目指した事業を興し、全国展開を図りながら、さらに地域社会に貢献する会社を育てたいと考えています」と話している。

(2017年12月6日付紙面より)

※ 小池けん二社長の「けん」は、「濕」のさんずいを取り除いた字


2017年12月06日
2 被災者に税の減免説明
 新宮税務署が説明・相談会  (新宮市 )

 新宮税務署は4日、新宮市の新宮商工会議所で「雑損控除等説明会」を開いた。台風21号などで被害を受けた人を対象とする説明会で、同市などで多くの被害があったことから開催した。被災した場合の所得税の減免制度や、住宅や家財の損失額の計算方法などについて説明した。

 災害などで住宅や家財に被害があった場合、雑損控除か災害減免法によって所得税の軽減免除を受けられる場合がある。どちらか有利な方を選ぶことができ、確定申告の際に必要書類を添付して申請する。インターネットで申告書が作成できる国税庁ホームページの「確定申告書等作成コーナー」を使う際にも、被害のあった家財などの損失額を入力することで、条件に合わせて雑損控除か災害減免法の有利な方を選択できる。

 説明会では全般的な説明の他に、個別相談の時間も設けられ、申告会場に持参できる損失額計算個票の用紙も配られた。確定申告の期間は2月16日(金)からとなるが、同署では被災者を対象に事前対応も予定している。

 担当の同署個人課税部門の統括国税調査官・山田耕士さんは、「申告の時期には混雑も予想されます。まずは説明会にお越しください」と話した。

 この説明会・個別相談会は今後、5日と7日(木)に同所で、14日(木)に那智勝浦町築地の南紀くろしお商工会で開かれる予定。時間は説明会が午後1時30分~2時30分、個別相談会が午後2時30分~5時。夜間の説明会が午後6時~7時。

(2017年12月6日付紙面より)

個別相談会の様子=4日、新宮市の新宮商工会議所
2017年12月06日
3 記念の年熊野の魅力発信 奉祝式年大祭協が協力呼び掛け (本宮大社創建2050年)

 来年、創建2050年を迎える田辺市本宮町の熊野本宮大社(九鬼家隆宮司)の式年大祭を盛り上げようと組織された「熊野本宮大社御創建二千五十年奉祝式年大祭推進協議会」(榎本長治会長)は2日、大社瑞鳳殿で総会を開き、来年の主なイベントの事業計画案などを承認した。

 協議会は今年9月に組織。熊野本宮観光協会、田辺市熊野ツリーズムビューローなどさまざまな団体、企業など30を超える団体で組織。奉祝期間を誘客の絶好の機会として捉え、さまざまなイベントを展開し、熊野の魅力を発信しようと事業に取り組んでいる。

 本宮大社の例大祭は例年4月13日から15日に行われているが、来年は11日(水)から15日(日)までを日程として奉祝式年大祭として営む。期間中には歌手の山川豊さんや水森かおりさんらの歌唱奉納などがある。

 例年8月に行われる「八咫(やた)の火祭り」は10月13日(土)に日程を変更し、式年大祭とは別に公募した稚児による湯登神事を行う。

 3月には博物学者、小説家の荒俣宏さん、5月には演出家の宮本亜門さん、秋には作詩家の及川眠子さんの講演を計画。宝物殿の特別拝観なども予定している。

 協議会では大祭記念ロゴを製作し、ピンバッジやのぼり、記念ポロシャツの製作も進めており、さまざまなPR活動を展開していく。

 総会で協議会顧問の九鬼宮司は「地元の高校生も祭りに参加したいという声もあり、うれしい。皆さんと新たな祭りができればと考えている。何かが生まれてくると確信している」とあいさつ。榎本会長は「2050年のお祝いだけでなく、熊野の良さを発信する大きな機会と捉え、地域の観光振興につなげられたらと思う」と話し、「参加していただける団体、企業を募集している。本宮大社へ問い合わせてほしい。いろいろな方々に参加してもらい、一緒に盛り上げていきたい」と呼び掛けた。

(2017年12月6日付紙面より)

来年の事業計画などを決めた協議会総会=2日、田辺市本宮町の熊野本宮大社瑞鳳殿
2017年12月06日
4 新任の駐日トルコ大使が来町
 町長らに感謝届け親交深める  (串本町 )

 駐日トルコ共和国大使館のハサン・ムラット・メルジャン特命全権大使(58)一行が4日、串本町の田嶋勝正町長や同町立大島小学校(山本隆介校長、児童36人)を表敬訪問し、トルコ軍艦エルトゥールル号殉難将士慰霊碑に献花するなどした。

 メルジャン大使は先月17日に着任した新任の特命全権大使。今回の訪問は公務に就くにあたって慣例になっているあいさつ回りを兼ねた視察の一環で、インジ・メルジャン夫人と通訳者としてボアチ・ウリケル専門官を連れ3人で来町した。

 南紀白浜空港で役場総務課職員と合流し、公用車で同町入り。役場本庁で表敬を受けた田嶋町長は「町民を代表して歓迎する。エ号の遭難は悲しい事故だったが、当時の救難活動が今の日本とトルコの友好を築いた柱と言ってもらえることを私たちはうれしく、誇りに思っている。今も清掃や献花をしながら587人の殉難将士をお守りしているので安心してほしい。これからいいお付き合いをさせていただきたい」と述べ、メルジャン大使は「何よりもまず将士を大切にしてくれていることに感謝する。われわれも祖先への思いを胸に友好を作る努力をし、町長ともよい機会を作りたい」と応えた。

 「次の来町時には町長と一緒にダイビングに挑戦したい」など後の懇談も弾む中、田嶋町長は歓迎の一端で記念楯や日本トルコ友好マスコットキャラクター「まぐトル」のぬいぐるみ、町独自の友好のあかしとしている同碑レリーフをかたどったピンバッジなどを贈って親交を深めた。

 同町立大島小学校では、山本校長と6年生の造隼瑠菜さんがあいさつし、6年生の伊勢谷連さんと中西基樹君が花束を贈って来校を歓迎。一同で同碑とともに受け継がれる追悼歌を披露した。

 メルジャン大使は「皆さんや役場の方々が両国の国旗を振って迎えてくれたことが、串本に来て何より感動していることだ」と歓喜。同碑の清掃などを通して殉難将士を大切に守ってくれている児童を『もっとも美しい花で飾られたような友好の架け橋』とたたえて感謝し、交流の記念にと文具を贈るなどした。

 表敬後は樫野崎を訪ね、田嶋町長夫妻や樫野区の岩谷知道区長の代理で高山カヤ子さんとともに同碑に献花。メルジャン大使夫妻は樫野崎園地にある建国の父・アタテュルク像への献花を来町にあたって希望したそうで、同町も応えて段取りし実現した。併せて樫野埼灯台やトルコ記念館、遭難地点とされる岩礁(通称・船甲羅)を視察し現地説明を受けるなどした。

 夜は田嶋町長主催の歓迎夕食会に出席。町内に宿泊し翌5日に串本海中公園センターを視察するなどして同大使館がある東京へ戻った。

(2017年12月6日付紙面より)

田嶋勝正町長を表敬訪問するメルジャン大使(左から2人目)=4日、串本町串本
大島小の児童と交流する一行=4日、串本町須江
2017年12月06日
5 子の成長を願って  木葉神社「祢んねこ祭り」にぎわう  (串本町田原 )
2017年12月06日
6 年末年始のお役立ち本貸し出し  新宮市立図書館に特設コーナー  
2017年12月06日
7 カットや着付け学ぶ 県美容業生活衛生同業組合新宮支部、岩見悠紀子さん招き講習会 
2017年12月06日
8 お巡りさんの仕事知る  三輪崎、はまゆう保育園児が見学  (新宮警察署 )
2017年12月06日
9 いつまでも元気に  北山村で「げんき祭り」  
2017年12月06日
10 いざかた通りにぎやかに  なちかつクリスマスパーティー  (那智勝浦町 )
2017年12月06日
11 養殖学への理解深める  近大新宮高が水産実習  
2017年12月06日
12 本州最南端で400人競う  第18回串本グラウンド・ゴルフ交歓大会  (串本町 )
2017年12月06日
13 ふるさとの自慢の味伝えたい JA紀南、幼小中に梅干しとミカン贈る 
2017年12月06日
14 駅東口の土地寄付  福岡さん新宮市へ  
2017年12月06日
15 災害ごみ費など審議  新宮市12月議会開会  
2017年12月06日
16 お悔やみ情報
  
2017年12月05日
17 巨大ツリー試験点灯
 高さ50㍍、電飾2万球  (熊野川町 )

 紀伊半島大水害の復旧工事で伐採した熊野杉を使用した高さ約50㍍の巨大ツリーが3日、新宮市熊野川町上長井の小口自然の家広場に設置された。約2万球の電飾を取り付けていて、10日(日)から来年1月15日(月)まで点灯させる。時間は午後5時から9時まで。

 巨大ツリーは水害の犠牲者の冥福を祈るとともに復興の支援者への感謝を込めて小口文化振興会議が設置していて、今年4年目になる。これまでイベントで使用してきた高さ約28㍍の杉に、那智勝浦町川関の那智川沿いの復旧工事で伐採した杉2本を鉄板でつなぎ合わせている。木には「繋(つな)がる絆で笑顔あふれる元気な町」「姿形は見えなくても心は共にあります」などのメッセージが書き込まれている。

 水害で友人を亡くした小口地区出身の中川悟さん(58)が発案し、那智谷大水害遺族会の岩渕三千生さん(56)が協力。会員ら約20人がクレーンやロープを使って1日で飾り付けた。

 同会議は23日(土・祝)、同地で「第27回小口おもしろプレイランド」を開催する予定。事務局の丸石輝三さん(60)は「おそらく木製のツリーでは日本一の高さだと思います。たくさんの人に見に来てもらいたいです」と話していた。

(2017年12月5日付紙面より)

試験点灯された巨大ツリー=3日、新宮市熊野川町上長井
電飾を付ける会員ら=同
2017年12月05日
18 那智の滝と三重塔など紹介
 「紀伊半島」が訪れたい地域世界5位  

 オーストラリアの世界的旅行ガイドブック「ロンリープラネット」で2018年に訪れたい旅行先の5位に「紀伊半島」が選ばれた。那智勝浦町からは国内で唯一、那智の滝と三重塔、「あげいん熊野詣」の画像が紹介されており、同町観光協会でも喜びの声が上がっている。

 世界で訪れるべき上位10の国・地域・都市をロンリープラネットのスタッフらが選ぶ「Best in Travel2018」の地域編で5位に入った。県観光交流課によると熊野三山や高野山をはじめ、自然景観・温泉・伝統文化といった都市部にはない和歌山の観光地としての魅力が評価につながったという。

 1位はイギリス・北アイルランドのジャイアンツコーズウェー、2位はアメリカ・アラスカ州、3位はスロベニアのジュリア・アルプス、4位はフランスのラングドック・ルシヨン地方。

 ロンリープラネットのURLはhttps://www.lonelyplanet.com/best-in-travel/regions

(2017年12月5日付紙面より)

「ロンリープラネット」のガイドブックを持つ花井啓州那智勝浦町観光協会長
2017年12月05日
19 類のない奉仕で礼尽くす
 木葉神社「祢んねこ祭り」  (串本町 )

 串本町田原にある木葉神社(井谷正守宮司)の例祭「祢(ね)んねこ祭り」が3日に本祭を迎え、朝日遥拝行列や子守り神事など他に類を見ない奉仕の数々が氏子らの拝観を集めた。

 神功皇后養育の故事にあやかり、子安の宮として信仰を集める同神社。祭員確保の都合、例祭日は12月第1日曜日とされ、奉仕する田原区(西脇正吾区長)は今年も諸役を定めて礼を尽くした。

 午前7時に始まった朝日遥拝行列はご飯持ちみこ・垣下結菜さん(10)を先頭とし最後列で田原獅子保存会(井本悟会長)の連中が笛や太鼓ではやす中、井谷宮司(63)が振り鳴らす鈴一振りにつき一歩ずつ進行。約1時間をかけ約40㍍先にある遥拝所を目指した。

 遥拝所で井谷宮司が「遙(はる)かに東天を拝み奉る」と祭文をささげ一同で朝日を遥拝した後は、本殿前で大前の儀に臨んだ。神官の石田保・古座神社宮司が古式の修祓(しゅうばつ)「湯立ての儀」を営んで身を清めた後、子どもみこの荒木野乃子さん(9)と姉の奈菜子さん(18)が神楽「浦安の舞」を奉納。玉串をささげて主祭神への礼を尽くした。

 拝殿でお弓の儀を営んだ井谷宮司が童児・北田るきあ君(8)とみかん問答をし、大幣差しの山路和彦さん(54)と御幣差しの宮本綾乃さん(17)、関戸健二さん(49)、佐野圭志さん(46)、荒木琥太郎君(10)、西脇大貴君(9)、そして北田君がござや枕、乳房をかたどった寝具を担ぎ「ねんねこねんねこおろろんよ」と唱えながら子守りの所作を奉納。拝観者から入る野次が場を盛り上げる中、子どもみこ2人が神楽「浦安の舞」を再度ささげ、拝観者に縁起物の稲穂を授与するなどした。

 今年は拝殿での神事後に餅まきを実施。小休憩を経て境内に座を設けた田原獅子保存会が獅子係・畑野和彦さんの主導で継承する舞7種類を奉納した。若干雲が流れたものの、初冬の冷え込みもごく緩い好天に恵まれる中で例祭を納める形となった。

(2017年12月5日付紙面より)

境内東端にある遥拝所を目指して進む朝日遥拝行列=3日、串本町田原
2017年12月05日
20 大しめ縄掛け替え 本宮大社で迎春準備 

 田辺市本宮町の熊野本宮大社(九鬼家隆宮司)で4日、迎春準備が始まり、神門の大しめ縄と大絵馬が掛け替えられた。作業を見守った九鬼宮司(61)は「来年の御創建2050年にふさわしい美しいしめ縄を奉納していただき、身の引き締まる思い。来年も多くの方に熊野にお越しいただくことを祈っています」と話した。

 大しめ縄は紀宝町成川の榎本政子さん(84)が家族らと約1カ月かけ毎年編んでいる。コシヒカリのワラ約1200束を使っていて、長さ4・5㍍、縦約80㌢、重さ約250㌔。両脇には八咫烏(やたがらす)の形をしたしめ縄を飾っている。

 榎本さんが本宮大社の大しめ縄を作り出して今年で34年目。「いいしめ縄ができました。全体の形のバランスを取るのが一番難しいです。体力の続く限りは作り続けていきたいと思っています」と話していた。

 来年のえと「戌(いぬ)」の大絵馬(縦90㌢、横182㌢)は九鬼宮司が自ら筆書きで作成したもので、「八咫烏」の模様が入った化粧まわしを付けた白い紀州犬を描き、「悠久」の文字を書き添えている。

(2017年12月5日付紙面より)

神門のしめ縄の掛け替え作業=4日、田辺市本宮町
2017年12月05日
21 長田啓吾さん(男性)、田中景子さん(女性)が優勝 ふれあいスポフェス東牟婁・新宮グラウンドゴルフ大会 
2017年12月05日
22 学童軟式新人大会が開幕
 準決勝、決勝は17日に実施  
2017年12月05日
23 建設業組合が奉仕  那智の浜で清掃活動  
2017年12月05日
24 1年の成長を見て  白梅保のお楽しみ会  (新宮市 )
2017年12月05日
25 イルミネーション設置 新宮市、タウンガーデン、17日点灯式 
2017年12月05日
26 地域の繁栄など祈る 熊野川町、小口高倉神社で例大祭 
2017年12月05日
27 歌やダンスでにぎやかに  宇久井保育所で発表会  (那智勝浦町 )
2017年12月05日
28 「目標に向け努力を」 県立新翔高校100周年で浦東靖さんが講演 
2017年12月05日
29 つながりを作ろう  北山小が神上小と交流  (北山村 )
2017年12月05日
30 太地小でクジラの出前授業  日本鯨類研究所が講師  
2017年12月05日
31 美熊野福祉会が30周年 那智勝浦町体育文化会館で記念式典 
2017年12月05日
32 記念の100回迎える 串本町田原、農産物品評会・作品展示 
2017年12月05日
33 灯台正門左手の過密を改善 串本町樫野崎でスイセン植え替え 
2017年12月05日
34 お悔やみ情報
  
2017年12月02日
35 大自然の恵み満喫
 仙人風呂がオープン  (川湯温泉 )

 田辺市本宮町の川湯温泉、大塔川河原で1日、露天風呂「仙人風呂」がオープンした。地元園児たちが一番風呂に入り、大自然の恵みを満喫した。入浴は無料で、利用時間は午前6時30分から午後10時まで。設置期間は来年2月末まで。

 冬の風物詩になっている仙人風呂は1985年から毎年設置されている。熊野川の支流大塔川の一部をせき止めて横幅約42㍍、奥行き約13㍍、深さ約60㌢の浴場を造成。川底から湧き出る温泉は約73度で、川の水を引き入れて40度前後に調整している。名前の由来は、川湯温泉が昔、仙人のお告げで発見されたという言い伝えがあることと千人が入れるぐらいの大きさがあること。

 アルカリ性単純温泉で、神経痛や筋肉痛に効果がある。約40台分の無料駐車場や男女別の簡易更衣室を設置。シャンプーや石けんの使用は不可で、水着やタオルなどを着用して入浴する。

 今シーズンの安全と温泉街の繁栄を願う開湯式では、祐川寺の丹羽達宗住職による読経の後、主催の小淵誠・仙人風呂実行委員会委員長と堀克也・熊野本宮観光協会長ら関係者が湯にお神酒を注いだ。一番風呂は、たんぽぽ保育園(30人)とひまわり保育園(6人)の園児たち。塚咲良ちゃん(6)は「温かくて気持ちいい」と喜んでいた。

 利用者数は2006年度が最も多く10万4000人。昨年度は5万5000人だった。小淵委員長は「今年で33回目。たくさんの皆さんに楽しんでもらいたい」。堀会長は「来年も来たいと思ってもらいたい」と話していた。

■湯けむり灯籠も



 来年2月までの毎週土曜日午後8時から10時までは、仙人風呂の縁を約50個の灯籠で囲う「湯けむり灯籠」が実施される。雨天中止。

(2017年12月2日付紙面より)

一番風呂を楽しむ地元の園児たち=1日、田辺市本宮町
安全祈願でお神酒を注ぐ主催者ら
2017年12月02日
36 関係機関の連携強化を
 新宮港でテロ対策訓練  (海保、警察など )

 新宮港港湾保安委員会(会長=木村誠治・東牟婁振興局新宮建設部長)は11月30日、同港三輪崎3号岸壁でテロ対策訓練を実施した。田辺海上保安部、串本海上保安署、新宮警察署、大阪入国管理局和歌山出張所など10機関から約70人が参加し水際での連携体制を強化した。

 訓練は、▽不法車両の岸壁への立ち寄り▽入国審査における不審旅客の発見、逮捕▽手荷物検査による旅客の所持品内拳銃の発見、船内逃走後、投降、逮捕▽旅客による放火と負傷者の救助および消火▽旅客2人の海上逃走、確保―を想定。

 海上逃走と確保では旅客2人が旅客船に係留されていた小型ボートに乗船して逃走するのを海保のボートが追跡、制止しようとした海上保安官に対して刃物を振り回して抵抗したため海保巡視船が威嚇射撃を行い、不審者を逮捕するまでを訓練した。

 木村会長は「世界情勢を考えると日本はテロの標的に挙げられており、厳重な保安対策が必要。訓練を実施することでテロ対策の重要性、必要性を再認識し、つながりを強化したい」。

 川上誠・田辺海上保安部長は水際におけるヒト、モノの阻止はテロ対策の要だと述べ「訓練を通じ、関係機関の連携が一層強化され、新宮港のテロ関連事案への対応能力をさらに高めることができる有意義な場になれば」とあいさつ。

 訓練後、谷本克也・新宮警察署長は「各機関とも的確な措置をとり、日頃の訓練の成果が出ている。連携も一層強化されている」と講評し、世界的な情勢は厳しく、危機感を持ち対応しなければならないと述べた。

 新宮港でのテロ訓練は国際船舶・港湾保安法の施行(2004年)を受け、06年から毎年実施されている。

(2017年12月2日付紙面より)

小型ゴムボートで逃走した不審者たちを追う海上保安官ら=11月30日、新宮港
放水により消火する消防職員ら
2017年12月02日
37 日頃の稽古の成果を披露
 第12回吟詠剣詩舞練成大会  (串本町 )

 哲泉流日本吟詠協会和歌山県支部連合(尾﨑和貴=吟号・尾﨑合泉=会長)は11月28日、串本町文化センターで第12回吟詠剣詩舞練成大会を開き日頃の稽古の成果を公開披露した。

 同連合各支部の会員が一同に会して営む、年に一度の合同発表会。例年、入場無料で一般鑑賞できる公開行事として事前告知していて、吟詠や詩舞の魅力に触れる機会としても親しまれている。

 今回は尾﨑会長が急きょ参加できなくなったため、物故者追悼の礼を尽くした後、ただちに生徒発表へ移った。序盤は吟詠で18人、中盤は詩舞で14人が順次出演。終盤は舞台芸術として定着している特別企画構成吟で、今回も尾﨑会長の監修、矢野郁雄=吟号・矢野倞泉=副会長の企画構成で指導者級が発表に臨んだ。

 テーマは「『かなしみとよろこび』…心の奥」。矢野副会長がナレーションを交えて舞台の情感を高める中、吟詠2人と詩舞5人の7人組による勇壮な武田節で始まり以降は吟詠や吟詠と詩舞の共演が続いた。最終は吟詠2人と詩舞2人の4人組による静御前で、出演者も舞台後方に並んで間近に発表を見届け、一同で来場者の鑑賞に感謝して締めくくった。

(2017年12月2日付紙面より)

特別企画構成吟「静御前」の発表を間近に見届ける出演者=11月28日、串本町文化センター
2017年12月02日
38 華やかな縁起物
 熊野那智大社で迎春準備  (那智勝浦町 )

 師走に入り、今年もあと1カ月。熊野那智大社(男成洋三宮司)では初詣客に授与する縁起物の準備が進められている。

 同大社の斎館には守護矢、熊手、大漁旗などが飾られ、みこらが迎春準備に追われている。男成宮司が原画を描いたえと色紙(2000円)は紀州犬の親子とキイジョウロウホトトギスが描かれて、「穏和」の文字が書き添えられている。えと色紙と同じ構図で描かれた縁起物「紀州塗り」の皿や、えと土鈴なども用意している。

 同大社では19日(火)に大みそかの那智の滝ライトアップに備えた照明設備の試験点灯、27日(水)は大しめ縄の張り替えをし、迎春準備を整える。授与品の問い合わせは同大社(電話0735・55・0321)まで。

(2017年12月2日付紙面より)

みこらが正月の縁起物の準備を進める=11月30日、那智勝浦町那智山
2017年12月02日
39 オオハクチョウ? 那智勝浦町、太田川で優雅に舞う 
2017年12月02日
40 交通安全意識を高めて 和歌山県、冬の交通安全運動始まる 
2017年12月02日
41 地域イベントに貢献  ジブラルタ生命新宮営業所がボランティア  (新宮市 )
2017年12月02日
42 多彩な催しに大勢参加 新宮市、雲取温泉で「お客様感謝祭」 
2017年12月02日
43 乳歯の役割学ぶ 新宮市、中央児童館で育歯講座 
2017年12月02日
44 土砂災害の最新技術学ぶ 那智勝浦町、遠隔操作式建設機械の操作訓練と見学会 
2017年12月02日
45 町長の政治姿勢問う  那智勝浦町議会一般質問  
2017年12月02日
46 古座川流域で紅葉深まる 古座川町、瀧川寺数年ぶりの葉盛り 
2017年12月02日
47 署員手分けして防犯診断 串本警察署、管内金融機関対象に実施 
2017年12月02日
48 地方自治功労で瑞宝章  串本町、垣平高男さん  
2017年12月02日
49 古道整備の功労に称賛 大辺路刈り開き隊、社会貢献者表彰を受賞 
2017年12月02日
50 紅葉が見ごろ  世界遺産千穂ヶ峰  
2017年12月02日
51 お悔やみ情報