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2018年12月30日
1 官公庁で仕事納め式
 6日間の休業に入る  

 官公庁で28日、仕事納め式があった。各首長らが職員たちの一年の労をねぎらい、新年からのさらなる飛躍に期待の言葉を掛けた。ほとんどの官公庁は1月3日(木)まで6日間の休業となっている。

■新宮市



 新宮市役所で行われた式には、屋敷満雄市議会議長、濵田雅美副議長をはじめ職員約50人が出席。田岡実千年市長は、市民が来庁した際の職員の対応について「今年は苦情よりお褒めの言葉を多く頂いた。接遇の気持ちが高まっているとうれしく思う」とねぎらいの言葉を掛けた。

 12月の「わかやま冬の交通安全運動」初日の1日と翌2日に市内で連続して交通死亡事故が発生したことに触れ「いつ自分たちが加害者になるか分からない。一瞬の気の緩みが事故につながる。安全、思いやり運転を心掛け、4日に皆で元気よく一年をスタートできれば」と呼び掛けた。

 小谷充総務部長が今年一年に実施した主な事業などを振り返り紹介。向井雅男副市長は閉会の辞を述べ、最後は一本締めで締めくくった。

  □     □

■那智勝浦町



 那智勝浦町では、役場2階の大会議室で仕事納め式が開かれた。

 町歌斉唱後、町職員約80人を前に、堀順一郎町長が訓示。職員らにねぎらいの言葉を掛け、5月21日の就任以降を振り返った。「新クリーンセンターの建設にある一定のめどが付いたが、町には懸案、課題が多くあると感じている。今後も5年、10年先を見据えた町民のための施策を推進する」と話した。

 式典の後は勤続20年表彰があり、柳川敦子さんら8人の職員に堀町長が賞状を手渡した。

(2018年12月30日付紙面より)

職員らを前に田岡実千年市長(右)があいさつ=28日、新宮市役所
町歌を斉唱する職員=28日、那智勝浦町役場
2018年12月30日
2 新年を故郷や観光地で
 年末の帰省ラッシュピーク  (熊野地方 )

 年末の帰省ラッシュがピークを迎え、正月を故郷や観光地で過ごそうとする人や車の姿が多く見られる。29日、JR新宮駅では午前中に特急列車の2便が、京都・大阪方面と名古屋方面から到着。大きな荷物を持ち帰省してきた人たちが次々と改札を通り、迎えに来た家族の車に乗り込む姿などが見られた。Uターンのピークは1月3日(木)とみられる。

 改札付近にはお見送り&お迎えコーナーを設置し、駅員らからの温かなメッセージが利用客らを出迎えた。東京から帰省した40代女性は「正月は実家でゆっくりと過ごそうと思います」と話していた。

 和歌山県警では渋滞中の追突事故防止として「間隔が空いてしまったと思い、急に速度を上げると先行車が思いもかけずに急停車したりすることもある。渋滞中は、しっかりと前の車の動きを見て適切な車間距離を保ってください」と呼び掛けている。

 日本道路交通情報センターによると、年末年始の期間中、高速道路は1月6日(日)まで、一般道路は1月中旬まで故郷への帰省や観光地への行楽などで交通量が増加し、高速道路を中心に激しい渋滞の発生が予測される。

(2018年12月30日付紙面より)

荷物を抱え特急列車を降りた人たち=29日、JR新宮駅
2018年12月30日
3 年末の火災防止に当たる
 消防本部と消防団が年末警戒  (新宮市 )

 市民らが安心して新年を迎えることができるようにと、新宮市消防本部(川嶋基正消防長)と同市消防団(竹内由定団長)は28日から消防年末警戒に当たっている。30日(日)までの3日間、午後8時から午前0時まで市内を巡視する。

 火を使用する機会の多いこの時季に毎年実施している。市消防本部は市全域、消防団は各分団の担当地区の巡視や防火広報に取り組んでいる。初日の28日夜には市消防本部と熊野川消防出張所で出陣式があった。

 市消防本部での出陣式には、旧市内七つの消防団から計51人が出席。整列した団員らを前に田岡実千年市長は「日頃から昼夜を問わず、市民の安心安全のために尽力いただき感謝している」と述べ、1年間の活動をねぎらった。

 屋敷満雄市議会議長が「警戒に当たって体調管理に留意し、市民の皆さんが良い新年を迎えることができるようよろしくお願いします」とあいさつ。濱口太史県議は「自身の防寒にも気を付けて任務に当たってください」と述べ、大髙圭司新宮警察署長が「年末警戒は地域の安心安全を支える大きな活動。警察にとっても大変ありがたい」と激励した。

 式後、団員らは消防車両に乗り込み、市長らに見送られる中、担当地域へ出発。竹内団長は「毎年恒例だが、今年も市民の安心と安全を守るために警戒に当たっていきたい」と話していた。

(2018年12月30日付紙面より)

田岡実千年市長らに見送られ新宮市消防本部を出発した=28日、新宮市
激励に耳を傾ける消防団員ら
2018年12月30日
4 一年を楽しんだお礼に
 中央・くろしお児童館で大掃除  (新宮市 )

 新宮市野田の中央児童館と同市佐野のくろしお児童館で28日、大掃除があった。同館を利用する児童らは、一年を楽しく遊んだ感謝の気持ちを込めて、館内を隅々まで掃除した。

 中央児童館では遊びに来ていた33人が集合。職員からの説明を受けた子どもたちは六つの班に分かれ、「わんぱくルーム」や「ゲーム室」「図書室」、廊下や階段、玄関などの場所を分担し、窓やいつも遊ぶ遊具を丁寧に磨き、協力しておもちゃを整理していた。

 初めて参加した畑有羽梨(ゆうり)さん(10)は「普段から本を読んでいて破れているのが多く気になっていたので、整理ができて良かった。来年から新しい気持ちで遊びに来たいです」と掃除に励んでいた。

 くろしお児童館では30人が参加した。職員の説明を受け、子どもたちは各部屋を分担して拭き掃除。遊戯室の雑巾がけが始まると、みんなで横一列に並び「よーい、どん!」の合図で一斉にかけだし、往復を競争するなどしてにぎわった。

 田原拓真君(7)は「初めて参加して、みんなで汚れを落とせて良かった。きれいになった児童館で来年も遊びたい」と話していた。

 年始は両館とも1月4日(金)から利用できる。

(2018年12月30日付紙面より)

本を整理する子どもたち=28日、新宮市野田の中央児童館
雑巾をかける子どもたち=28日、新宮市佐野のくろしお児童館
2018年12月30日
5 冬の寒さに負けない熱戦
 新宮信用金庫理事長杯卓球大会  
2018年12月30日
6 平成30年納射会
 竹内結賀さん、弓友会Bが優勝  (新宮弓友会 )
2018年12月30日
7 出場と活躍に期待
 紀宝町出身の坊ノ内希愛さん  (神戸弘陵高校女子サッカー部 )
2018年12月30日
8 浸水被害の防止目指す  日足地区の河川事業推進  (熊野川治水対策協 )
2018年12月30日
9 役員らのぼりや門松を設置  下里神社で迎春準備  (那智勝浦町 )
2018年12月30日
10 外国人受け入れ体制考える  ルピナスで介護現場の今後や現状講演  (那智勝浦町 )
2018年12月30日
11 職員らの働きに感謝  新病院で初の仕事納め式  (那智勝浦町 )
2018年12月30日
12 1月から橋脚施工始まる  河口大橋の下部工事  (新宮紀宝道路 )
2018年12月30日
13 より良い地域のために  チームくまのがわに24人  (新宮市熊野川町 )
2018年12月30日
14 愛犬との憩いの場に  ウミガメ公園隣にドッグラン  (紀宝町 )
2018年12月30日
15 「まぐろのぼり」泳ぐ  南紀くろしお商工会  
2018年12月30日
16 お悔やみ情報
  
2018年12月23日
17 研究実り、中地さんが最優秀賞
 高校生地球環境論文賞  

 中央大学が主催、高校生新聞社が共催する「第18回高校生地球環境論文賞」で、近畿大学附属新宮高校3年の中地智里さんが最高位である最優秀賞を受賞し、21日に同校会議室で表彰式が行われた。

 論文賞は同大学が環境改善への基本的認識を共有できる次世代の育成などを目的に実施。地球環境問題全般をテーマに今回は全国から841通の応募があった。

 論文賞の存在を知った中地さんは個人で応募し受賞を果たした。表彰式には審査委員で同大学商学部教授の清水克洋さんらも駆け付けた。清水さんは田中廣滋委員長の講評を代読し、「多くの論文を読みましたが、中でも中地さんが素晴らしかった。よく勉強されている」と功績をたたえ、表彰状などを贈った。

 中地さんは幼い頃にラッコを見て興味を持ち、それがきっかけで研究を開始。今回は3カ月間、実験を重ねて論文を作成した。受賞については「疑問は実験を通して明らかにできた。12年間続けてきた研究が表彰されてうれしく思う」と笑顔で語った。

  □     □

■論文の内容

 題名は「ラッコの生息地における赤潮の影響評価」。生息数の少ないカリフォルニアラッコに焦点を当て、近年、生息地周辺で発生する赤潮が原因で生息域に大きな影響を及ぼしていると説明。赤潮の影響で海洋性毒素の濃度が上昇し、それらを摂取した貝を食べるラッコに毒素が蓄積され、異常を来すという。結果、異常な動きをするラッコに反応したサメなどに捕食されてしまい、生息数が減少する事例も紹介している。

 少ない生物量でも生態系に大きな影響を与える「キーストーン種」であるラッコは多くの生物をつなぐ生態系の要であり、その保全が海洋生物の多様化を実現させると説く。また、赤潮の発生を抑え、ラッコを守るために取り組んだ実験と結果も詳細に解説されている。

  □     □

■将来について

 卒業後は理系大学に進み、ラッコを中心とする海洋生物の研究者になることを目指す中地さんは「将来は海洋環境悪化の原因やその状況を改善するために研究していきたい」と抱負を述べた。

 中地さんのクラスの担任を務める千手久味教諭は「研究が報われてよかった。素晴らしい論文だった」と語った。

 中地さんを含む受賞者の論文は同大学ホームページに掲載されている。

(2018年12月23日付紙面より)

最優秀賞を受賞した中地智里さん(中央)。左は千手久味教諭、右は清水克洋教授=21日、近畿大学附属新宮高校
2018年12月23日
18 クリスマス需要に向け まりひめ目慣らし会 (那智勝浦町)

 那智勝浦町苺生産組合(桒野稔近組合長、組合員9戸)はクリスマス需要期出荷に向け21日、同町南大居のJAみくまの太田営農センター(野生計センター長)でイチゴの目慣らし会を開いた。

 目慣らし会は、ケース詰め基準の統一と等級の確認を目的にイチゴの出荷が本格化し始める時季に開催している。JAみくまので販売される県独自の品種「まりひめ」は東牟婁地方を代表する特産品で、那智勝浦町の太田地区が主要産地となっている。

 この日はイチゴ生産農家、みくまの農業協同組合、新宮公設市場、東牟婁振興局の職員らが参加し、イチゴの品質やケースごとの量などについて意見を出し合った。公設市場の職員は「まりひめは、他のイチゴの基準になるくらい品質の良さに定評があります」と話した。

 まりひめは例年11月下旬から翌年の5月ごろにかけて出荷されるが、台風20号、24号の影響によるハウスの倒壊や畑への浸水などの被害から出足が遅れ、この日の出荷量も昨年の7割ほどとなったが、品質は上々だという。桒野組合長は「どうにかクリスマスに間に合いました。シーズン出だしは不安もありますが、消費者の皆さんの声を励みに、より高品質な生産を目指します」と力を込めた。

 まりひめは熟した頃合いを見て摘果しており、地域でしか販売されないため、公設市場を通して近隣のスーパーなどで販売している。昨シーズンは約1万ケースを出荷した。

(2018年12月23日付紙面より)

イチゴの大きさや形、色の確認をする桒野稔近組合長(右)と組合員ら=21日、那智勝浦町南大居
2018年12月23日
19 来年の一文字は「刻」
 御創建二千五十年終了奉告祭  (熊野本宮大社 )

 田辺市本宮町の熊野本宮大社で21日、御創建二千五十年奉祝式年大祭の締めくくりとなる終了奉告祭が執り行われた。本殿前で九鬼家隆宮司が男舞を奉奏し、一文字揮毫(きごう)では大筆で力強く「刻」と書いた。

 熊野本宮大社が旧社地大斎原へ鎮座して以来、今年で2050年を迎えた。これを記念し、1月1日から歌唱奉納、講大社祭・献詠披講式、奥三河の花祭熊野公演など奉納イベントや記念行事が催されてきた。

 奉告祭には約150人が参列。九鬼宮司が、四方を榊(さかき)の風によってはらい清め、太陽を迎える神楽「熊野」を奉奏し、地元の小学生が歌を奉納した。

 一文字揮毫は新年への願いを込め九鬼宮司が書き始め10年目。大社本殿前に敷かれた縦横2・9㍍の白い布に、長さ1・3㍍の大筆で一気に書き上げると、見守った参列者らから拍手が湧き起こった。年内は社務所前に掲げる。

 最後に朱印を押して書を仕上げた九鬼宮司は「毎年試行錯誤をするが、今年は時を刻む『刻』。明年(みょうねん)は元号も変わり、新しく時を刻んでいく。2050年も長きにわたり多くの先人が時を刻んできて今日がある。しっかりと船出を刻み、それぞれ一日一日大事な時を刻み、平穏で素晴らしい一年を迎えてほしい。刻の左はえとの『亥(い)』。来年は亥年で、刻む年になる」と話した。

(2018年12月23日付紙面より)

※ 九鬼家隆宮司の「鬼」は、「鬼」の1画目を取った字

「刻」の文字を一気に書き上げる九鬼家隆宮司=21日、田辺市の熊野本宮大社
本殿前で神楽「熊野」を奉奏
2018年12月23日
20 復興のシンボルとして
 仙人風呂がオープン  (川湯温泉 )

 田辺市本宮町の川湯温泉街を流れる大塔川の河原で22日、露天風呂「仙人風呂」がオープンした。地元園児たちが一番風呂を楽しみ、大自然の恵みを満喫した。入浴は無料で、利用時間は午前6時30分から午後10時まで。設置期間は来年2月末まで。

 例年12月1日から始まるが、今年は相次ぐ台風被害で開催も危ぶまれる中、仙人風呂実行委員会(小淵誠委員長)が台風被害からの復興シンボルとして開設することを決めた。

 冬の風物詩になっている仙人風呂は1985年から毎年設置されている。今年は例年より規模を縮小し、熊野川の支流大塔川の一部をせき止めて横幅約28㍍、奥行き約12㍍、深さ約60㌢の浴場を造成。川底から湧き出る温泉は約73度で、川の水を引き入れて40度前後に調整している。名前は、川湯温泉が昔、仙人のお告げで発見されたという言い伝えがあることと、千人が入れるぐらいの大きさがあることに由来している。

 アルカリ性単純温泉で、神経痛や筋肉痛に効果がある。約80台分の無料駐車場や男女別の簡易更衣室を設置。シャンプーやせっけんの使用は不可で、水着やタオルなどを着用して入浴する。

 今シーズンの安全と温泉街の繁栄を願う開湯式では、祐川寺の丹羽達宗住職による読経の後、小淵委員長ら関係者が湯にお神酒を注いだ。

 たんぽぽ保育園とひまわり保育園の園児ら16人が一番風呂に入り、「温かくて気持ちいい」となどと喜んでいた。

 利用者数は2006年度が最も多く10万4000人。昨年度は6万5000人だった。小淵委員長は「今回の台風では川湯温泉の全ての宿泊施設が浸水し、大きな被害を受けた。そんな中での仙人風呂の開催は非常に難しかった。まだ傷跡が残っており本来の姿ではないが、復興のシンボルとして開催します」とあいさつ。来賓の真砂充敏市長は「多くの皆さんのお力添えで復興のシンボルとして開催することができた。よみがえりの地として、元気になった川湯温泉を多くの人に見ていただきたい」とさらなる協力を呼び掛けた。

  □     □

■湯けむり灯籠も

 期間中、毎週土曜日午後8時~10時に「仙人風呂湯けむり灯籠」を実施する。周囲を灯籠で囲い幻想的な雰囲気を醸し出す。雨天中止。

(2018年12月23日付紙面より)

一番風呂を楽しむ地元の園児たち=22日、田辺市本宮町
安全祈願でお神酒を注ぐ主催者ら
2018年12月23日
21 競技通じて交流図る 小中学生ソフトテニス交流大会 
2018年12月23日
22 食の大切さを学ぶ  城南中学校で食育の授業  (新宮市 )
2018年12月23日
23 富弘美術館を囲む会が寄付  カレンダーなどの収益を贈る  
2018年12月23日
24 模擬店の売上を寄付  社協、健康まつりで募金も  (那智勝浦町 )
2018年12月23日
25 下里小、干物や缶詰作り  勝浦市場のまぐろ体験CANで  (那智勝浦町 )
2018年12月23日
26 スポーツで一体感高める  光洋中学校でクラスマッチ  (新宮市 )
2018年12月23日
27 心温まるひとときに  温泉病院でクリスマス会  (那智勝浦町 )
2018年12月23日
28 夜の楼門幻想的に 新宮市の徐福公園 
2018年12月23日
29 楽しいクリスマス会   
2018年12月18日
30 「亥」の大絵馬に掛け替え
 那智大社で迎春準備  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町の世界遺産、熊野那智大社(男成洋三宮司)で17日、宝物殿に掲げたえとの大絵馬が「戌(いぬ)」から来年の「亥(い)」に掛け替えられた。

 大絵馬は縦約3㍍、横約4㍍。男成宮司(65)が構図を考え、2週間かけて仕上げた。勢いよく走るイノシシと那智の滝、日の出が描かれている。大絵馬の前では記念撮影をする参拝客らが見られた。

 男成宮司は、自然災害が多かった今年を振り返り被災者に思いを寄せ、「来年は御代(みよ)替わりの年。残り4カ月と思うと感慨深くありますが、勢いよく突き進むイノシシの力を頂いて、さまざまな目的が達成されますように」と話した。

 那智の滝前の別宮・飛瀧(ひろう)神社では中絵馬(縦約1・2㍍、横約1・8㍍)が掛け替えられ、旅客の道中安全を願って作った小絵馬2枚(いずれも縦約0・9㍍、横約1・2㍍)はJR紀伊勝浦駅と新宮駅に贈られた。

(2018年12月18日付紙面より)

来年のえと「亥」の大絵馬が掲げられた=17日、熊野那智大社
JR紀伊勝浦駅(左)、新宮駅に掲げる小絵馬
2018年12月18日
31 再建見据え先読み型避難を
 「減災カフェ」で実用減災学  (新宮市 )

 お茶を飲みながら減災の知識を学ぶ「減災カフェ」が15日、新宮市仲之町商店街の「喫茶ロッコ」であった。同カフェ主宰の上野山巳喜彦さんが「『追い込まれ型避難』から『先読み型避難』へ」をテーマに話した。

 同カフェは災害の被害を軽減するために「過去に学び、現在を点検し、未来に備える」をモットーに、被害軽減に実際に役立つ知識である「実用減災学」の共有を目的に開いている。

 上野山さんは、『熊野年代記』によると新宮市は1600年代には激しい風雨や洪水で度々浸水被害に見舞われたと解説。1800年代にも洪水で町々を舟で通行したという記録が残っているとした。上野山さんは過去の記録から「熊野川は度々大洪水を起こす『暴れ川』。その規模は町中を舟で行き来する規模だった」と話した。

 1959(昭和34)年に日本に上陸し、甚大な被害を及ぼした伊勢湾台風を契機として61(昭和36)年に「災害対策基本法」が成立。市は激甚災害に指定され、堤防や水門などの治水施設ができたことによって床下浸水被害が激減したと説明。しかし、台風や豪雨など自然災害の強大化により、治水施設の機能を超えた水害発生の恐れが出てきたと述べた。

 上野山さんは、被害を最小限に抑えるために▽水平避難か垂直避難か、事前に避難方法を選択しておく▽自宅が浸水すると想定し、生活を再開するための最小限の衣食住に関わる物品を2階などの高い所に移す▽火災保険に自然災害特約を付帯し、被災した家を修繕や再築などするための資金を確保する―の三つの対策を提案。先読み型避難の重要性を説いた。

 水平避難か垂直避難かの選択について「合理的な判断のためのめどが必要。2015(平成27)年の水防法改正に基づき国が示した『最大想定の浸水区域図』は現実味があり有効な判断材料になる」。各避難方法の留意点を「水平避難は体がぬれることによって体温低下を起こす可能性がある。垂直避難においては、屋根に逃れたとして、救援を待つ覚悟を持つ必要がある」とした。

 上野山さんは「自分の安全を確保することは、他の人を救済する力を温存することにつながる、最も確実な社会貢献。先読み型避難で、どんな状況になろうと生活再建の希望が持てる態勢をつくって」と講演を締めくくった。

 次回の「減災カフェ」は来年2月16日(土)を予定している。

(2018年12月18日付紙面より)

スクリーンに映った資料に見入る参加者ら=15日、新宮市仲之町
2018年12月18日
32 中幼小280人が高台へ
 潮岬で合同津波避難訓練  (串本町 )

 串本町潮岬で14日、同町立潮岬中学校(堀靖典校長、生徒54人)と同町立潮岬幼稚園(南君子園長、園児26人)、同町立潮岬小学校(山本隆介校長、児童163人)の合同津波避難訓練があった。園児児童生徒と教職員は午後1時30分に大きな地震が発生した想定で津波緊急避難行動を実践。その後は体験学習にも取り組んで、日頃の防災意識を高めるなどした。

 この訓練は、『津波の影響を受けない高台に暮らしていることで薄れがちな津波緊急避難の意識をしっかりと身に付けてほしい』と願う潮岬区自主防災会(増本昌弘会長)が3校園に働き掛ける形で年2回実施。今回は6月18日に続いて2回目となる。

 最寄りの高台として潮岬測候所跡地を設定し、同防災会役員や串本警察署署員が同訓練中の交通安全を確保。園児児童生徒らは訓練開始の合図を受けて地震発生時の行動をこなし、指示を受けて津波緊急避難行動を実践した。園児児童はクラス単位で防災頭巾をかぶって移動し、生徒は全速力で率先避難を目指した。

 潮岬幼は保護者も同訓練に加わり、全体で約280人が同行動を実践した。その様子を見届けた串本警察署の本下泰孝警備課長は「災害から逃げるためにこういった訓練は大切。何をしなければならないか、どこへ逃げなければならないかを考え、後で家族と何をしておかなければならないかも話してほしい」と講評。山本校長は津波の心配がまずない潮岬にずっといるわけではないことを振り返らせ▽大きな地震があったらすぐに近くの高台に逃げる▽大丈夫ではなく念のためという気持ちで臨む▽誰かではなく自分で助かることを考える―といったことを呼び掛け、生徒にはまず自分を助けて余裕があったら周りも助けてほしいと期待を寄せた。

  □     □

避難後の活動にも関心



 体験学習の内容は▽地震体験車「ごりょう君」による体験▽串本警察署警備課のドローン撮影見学▽串本町消防本部の消防ポンプ自動車見学と煙体験▽非常食の準備と試食▽紙食器づくり―などで、園児と小学1、6年生、中学1~3年生は校園の垣根を越えた2学年組であらかじめ決められた内容を学んだ。

 体験後、役場総務課防災・防犯グループの枠谷徳彦さんが「『地震があったらすぐ避難。全速力で』を心掛けてほしい。その先に今日体験した生活がある。避難中は家族と離れるかもしれないが、自ら行動してみんなで助け合えるよう、これからも訓練を続けてほしい」と全体講評。

 堀校長は総括として、今回の体験で「想定外」を感じてもらうためなじみ深いアルファ米以外の非常食(レトルト)を準備したことを報告。「釜石の奇跡」の内容も伝え、ここぞというときに考えて行動することを期待して締めくくった。

(2018年12月18日付紙面より)

最寄りの高台を目指す潮岬中幼小の園児児童生徒ら=14日、串本町潮岬
非常食(レトルト)の炊き出しをする潮岬小6年生や潮岬中2年生
2018年12月18日
33 活動内容や備えを語る
 ボランティアの高校生らが報告  (新宮JC )

 西日本豪雨で被災した岡山県倉敷市真備町で現地視察とボランティア活動に取り組んだ高校生の活動報告会が16日、新宮市神倉の県立新宮高校であった。新宮青年会議所(新宮JC、平野貴之理事長)の事業の一環。報告会、防災出前講座、関係団体との意見交換の3部制で行われ、約50人が参加した。新宮、新翔両高校の生徒ら11人と会員7人は9月に1泊2日で岡山県を訪れている。

 開会で平野理事長は「地域社会を支える皆さまに報告し、共有して今後の防災につなげていければと報告会を開催しました」と趣旨を述べ、各地の災害に触れ、協力を求めた。

 2部の報告では生徒たちがボランティアの内容や感想を「被災地はテレビや新聞が伝えているものより悲惨だった」「人の手助けをするうれしさを知った」「今後もボランティアや支援活動を続けたい」「助け合いが素晴らしい力になると思った」「支え合って生きていくものだと感じた」などと発表した。

 今後起こりうる災害への備えや、発災時の行動について「活動に参加し、自然の力を知り、向き合わなければと思った。防災意識を強めて訓練を継続し、災害について深く考えたい」「ひとごとと思わず日頃から備えようと思った」「地域との関係づくりが大切だ」「積極的に人命救助をしたい」「命を第一に、自分に何ができるか考えたい」「自分のことができた上で人助けがしたい」などの意見を挙げた。

 出席者からの「ボランティアを受け入れる態勢づくりについて意見を聞かせてほしい」などの質問に、生徒らはそれぞれの考えを語った。

 1部は市防災対策課による出前講座で、職員は地域の防災力は自助、共助、公助の三つが合わさって初めて高まると述べた。2011年の紀伊半島大水害の写真をスライドに写しながら被害や浸水の状況、市の取り組みを紹介した。「市としても取り組みをしているが大きい災害が発生した際は皆の力が必要になる」と呼び掛けた。

 意見交換会では同市と那智勝浦町のロータリークラブ、消防団、新宮ライオンズクラブ、市消防本部などの関係者と高校生、JC会員らが災害に向け準備できることを考え、まとめて発表した。

(2018年12月18日付紙面より)

意見交換をする参加者ら=16日、新宮市神倉の県立新宮高校
2018年12月18日
34 22チームで熱戦展開
 東牟婁対決となった決勝は那智に軍配  (熊野三山小学生バレーボールフェスタ )
2018年12月18日
35 新チーム体制を発表
 皆さんの応援に対して結果で返す  (キナンサイクリングチーム )
2018年12月18日
36 近づく新年に備えて  宇久井海と森の自然塾が除草作業  (那智勝浦町 )
2018年12月18日
37 協力して良い学校を  城南中学校で制服リサイクルバザー  (新宮市 )
2018年12月18日
38 一般質問に2議員登壇  太地町議会12月定例会  
2018年12月18日
39 地域の魅力を発信  写真展で世界遺産の風景など  (新宮ユネスコ協会 )
2018年12月18日
40 優良生徒を表彰 全国そろばんコンクール (新宮商工会議所)
2018年12月18日
41 歌や劇で祝おう  クリスマス礼拝と発表会  (マリア保育園 )
2018年12月18日
42 国の外交基盤強化目的に  北米地域の学生ら来県  (那智勝浦町 )
2018年12月18日
43 効果的なストレッチ学ぶ  熊野川町山手で介護予防教室  (新宮市 )
2018年12月18日
44 音楽遊びにサンタも登場  熊野川地区おやこサロン  (新宮市 )
2018年12月18日
45 利用者と地域が交流  杉の郷で恒例の餅つき大会  (熊野川町 )
2018年12月18日
46 販売活動で地域交流  高等部が作業学習校外販売活動  (みくまの支援学校 )
2018年12月18日
47 関東新中会総会に50人  新宮高校  
2018年12月18日
48 来年のえと「亥」掲げる  有田神社の絵馬掛け替え  (串本町 )
2018年12月18日
49 園児らのクリスマス飾り  20日まで潮岬郵便局で展示  (串本町 )
2018年12月07日
50 本宮大社で迎春準備 大しめ縄と大絵馬掛け替え 

 田辺市本宮町の熊野本宮大社(九鬼家隆宮司)で6日、迎春準備が始まり、小雨が降る中神門の大しめ縄と大絵馬の掛け替え、奉告祭があった。作業を見守った九鬼宮司は「来年は御代替わりがあり日本にとって大事な年。当地方は世界遺産登録15周年を迎える。夢を持ち、災害などがなく通常の暮らしを送ることができる平穏な年になれば」と話した。

 大しめ縄は紀宝町成川の榎本政子さん(85)が家族や友人、親族らと毎年編んでいる。今年は8月下旬から準備をし、11月20日ごろから本格的に作業を始めた。コシヒカリのわら約1300束を使っており、長さ4・5㍍、縦約80㌢、重さ約270㌔。両脇には八咫烏(やたがらす)の形をしたしめ縄を飾っている。

 榎本さんが同大社の大しめ縄を作り出して今年で35年目。「掛け替える頃には雨もやんで良かった。みんなで力を合わせて、かっちりしたいいしめ縄ができました」と話していた。

 来年のえと「己亥(つちのとい)」の大絵馬(横182㌢、縦90㌢)は九鬼宮司が自ら作成したもの。金色の幣串(へいぐし)を背負い、ヤタガラスが描かれた装飾具を掛けたイノシシを描き、「夢」の文字を書き添えている。

(2018年12月7日付紙面より)

神門のしめ縄の掛け替え作業=6日、田辺市本宮町
奉てん奉告祭の様子
2018年12月07日
51 障害の理解が重要
 高次脳機能障害学ぶ講演会  (那智勝浦町 )

 新宮・東牟婁圏域自立支援協議会精神部会は11月28日、研修会を那智勝浦町立温泉病院で開いた。県立医科大学リハビリテーション科医学教授でリハビリテーション・スポーツ・温泉医学研究所所長の田島文博さんが「高次脳機能障害について」の講演を実施した。参加者らは高次脳機能障害について、さまざまな学びを深めた。

 田島さんによると、知覚、記憶、学習、思考、判断などの認知過程と行為の感情などの精神機能を「高次脳機能」と紹介。病気や事故などで脳が損傷されたために障害が起きた状態を「高次脳機能障害」と説明した。その特徴に▽注意力の低下▽新しいことが覚えられない▽感情や行動の抑制が利かないなどを挙げ、日常生活に支障をきたすと話した。

 医学については、60年前は命を救うことが目的で障害は対象とされておらず、初めて対象としたのは整形外科であったと報告。「医学が障害も主なターゲットにした際に登場したリハビリテーションは患者と医療のニーズから生まれた障害を直すためのもの」と田島さんは語った。

 大腿(だいたい)切断の例を挙げ、「切断や麻痺(まひ)は治せなくても歩行障害を直す。そのために義足を作り、残った下肢の筋力を強くする。リハビリテーションの基本は残存機能の活用」と説いた。

 田島さんは、脳が全体的に障害された意識障害においても、思い切って動かすことで改善した例もあると話し、「座らせる、立たせるなど、脳への刺激は有効。意識障害の方はベッドに寝かせておくばかりではいけない。安静は麻薬。すぐに悪影響は生じないが、確実に活動性を低くさせる」と改善策を示した。また、社会的行動障害や失語症の症状、脳血管障害に効果のある装具療法にもふれた。

 田島さんは「障害者になったときは現在の自分を愛してください。障害を持った方々も、障害を持った自分を大切にしている。障害は自分の一部であり、障害の理解が最も重要」と締めくくった。

(2018年12月7日付紙面より)

高次脳機能障害について理解を深める参加者ら=11月28日、那智勝浦町立温泉病院
田島文博さん
2018年12月07日
52 尾呂志名物・風伝おろしが発生
 御浜町  

 三重県御浜町の尾呂志地区では風伝峠方面から連日のように雲が流れ落ちている=写真。北山峡で湿度を含んだ大気が放射冷却状になったときに発生した雲海が、山を隔てた尾呂志側にあふれ下る現象。通称「風伝おろし」と呼ばれている。雨が降ったあと風がやみ、気温が下がったときに発生し、数日続く。風が強かったり雨天のときは発生しないようだ。

 峠の山肌を這(は)うように下る様は圧巻で大自然の驚異を感じる。秋から冬の名物となっていてこの姿を求めて多くのカメラマンも訪れる。

(2018年12月7日付紙面より)


2018年12月07日
53 61周年記念して一般開放
 航空自衛隊串本分屯基地  (串本町 )

 串本町須江にある航空自衛隊串本分屯基地(吉村雅美司令)が2日、創立61周年記念事業の一環で一般開放を行い、さまざまな展示を披露して地域を迎えた。

 同基地は1955(昭和30)年、在日米空軍が設置し、2年後の57(昭和32)年に当時の空自9082部隊が引き継ぎを受けるため展開した。これを起点にして同基地は周年記念事業を計画して地域と積極的に接点を作り、同基地存続への理解と協力への感謝を重ねている。

 61周年となる本年度は、同基地の一般開放と祝賀会を計画。一般開放では亜音速ジェット機「T―4」や救難ヘリコプター「UH―60J」といった各種航空機、水陸両用車やペトリオット(PAC―3)、重機や消防車といった各種車両の展示と、戦闘訓練やヘリによる救難訓練、野外炊飯訓練や儀じょう隊ファンシードリルショーやラッパ吹奏など隊員による披露があり、来場者の注目を集めた。

 野外炊飯訓練ではチキンカレーと黒潮カレー(=同基地オリジナルレシピに基づくシーフードカレー)に加え、航空自衛隊がレシピ作りに力を入れる唐揚げ「空上げ」の同基地版を数量限定で来場者に振る舞い。子ども向けに綿あめ、自治体参加枠で太地町がくじらの竜田揚げを振る舞ったほか、軽装甲機動車など試乗や自衛隊和歌山地方協力本部によるミニ制服試着などの体験提供も利用を集めた。

 同基地は大島でも特に高い場所にあり、その眺望を楽しむ機会として、庁舎屋上案内も人数限定で実施した。

 祝賀会は招待者対象の行事で、同基地体育館内で開かれた。ピーク時には臨時駐車場とした樫野崎駐車場や大島小中グラウンドがほぼ満車となる来場を集める盛況。その様子を見届けた吉村司令は「この開放で航空自衛隊と串本分屯基地の活動を知ってもらい、今後も理解と支援協力を願いたいと思う。天候にも恵まれ、予定した展示や出し物を全てできた。お越しいただいた皆さんに楽しんでいただければ何よりです」と話した。

(2018年12月7日付紙面より)

隊員による戦闘訓練の披露=2日、航空自衛隊串本分屯基地
野外炊飯訓練後、来場者にカレーライスを振る舞う隊員
2018年12月07日
54 金の密輸阻止など強化  7日から年末特別警戒  (大阪税関 )
2018年12月07日
55 推奨像に安全運転誓う  ナカミチ建機から紀伊自動車学校へ  (紀宝警察署 )
2018年12月07日
56 県職員が道路周辺を清掃  観光客らの快適な利用目的に  (新宮市・那智勝浦町 )
2018年12月07日
57 鈴木文代さん(串本町)大賞に  熊野大花火大会写真コンテ表彰式  (熊野市観光協会 )
2018年12月07日
58 養殖学への理解深める  近大新宮高が水産実習  (新宮市 )
2018年12月07日
59 350人が地域でごみ拾い  緑丘校区クリーン作戦  
2018年12月07日
60 豊かな心と感性育てる  城南中学校で文化庁巡回公演  (新宮市 )
2018年12月07日
61 世界遺産のまちを歩いて巡る  新宮市魅力発信女子部  
2018年12月07日
62 今年も手作りパネル贈る  年長児24人が紀宝署を訪問  (紀宝町うどの幼稚園 )
2018年12月07日
63 みんなで森を大切に  新木保でキノピー教室  (新宮市 )
2018年12月07日
64 高台へ逃げる意識を  くろしお児童館が避難訓練  (新宮市 )
2018年12月07日
65 一年の無病息災など祈願  高倉神社で例大祭  (新宮市高田 )
2018年12月07日
66 愛好者350人が競う  第19回串本グラウンド・ゴルフ交歓大会  (串本町 )
2018年12月07日
67 特殊神事営んで礼尽くす  小森川の神玉神社で例祭  (古座川町 )
2018年12月07日
68 2日連続で死亡事故発生 意識的な交通安全の実践を (新宮警察署)
2018年12月07日
69 お悔やみ情報
  
2018年12月02日
70 迎春準備が始まる
 来年の大絵馬に掛け替え  (速玉大社 )

 新宮市の熊野速玉大社(上野顯宮司)で1日から迎春準備が始まった。拝殿の「戊戌(つちのえ・いぬ)」の大絵馬が来年のえと「己亥(つちのと・い)」の大絵馬に掛け替えられた。

 大絵馬はヒノキ製で、大きさは縦1・5㍍、横2・1㍍。2匹のうり坊を愛情深く見守る父イノシシの姿が描かれている。父イノシシは平和の象徴である梛の御幣をくわえ、白で描き清らかさを表現。瑞雲と瑞光で新しい年に光を与え、年の幕開けを祝う気持ちを表した。

 書き添えた「新日本の國(くに)造り」の文字は御代替わりに際し、日本国民としてどうあるべきかを考え、豊かな国造りのために頑張っていかなければならないとの思いを込めている。

 上野宮司は「来年には天皇陛下が生前のご譲位をされる。日本国民の統合の象徴で、我々が国を思う気持ちが反映される。きちんとした国民の姿を表さなければならない」と語った。

 迎春準備に触れ「年末にお参りを済ませる人にも一足早い新年を感じてもらいたい。今年は川合組さんにご奉仕いただき、臨時駐車場の台風で流れてしまったところを一から整地してくれています」と感謝していた。

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■新宮駅へ小絵馬授与



 同大社はこの日、JR新宮駅に小絵馬(縦75㌢、横110㌢)を授与した。小絵馬にはうり坊を見守る母イノシシが描かれている。

 新宮駅改札付近の駅ホームには12月中旬から、速玉、本宮、那智の熊野三山の小絵馬が並ぶ。角野敦彦副駅長は「来年もお客さまに安全に利用していただけるようにという思いで頑張りたい」と話していた。

(2018年12月2日付紙面より)

拝殿に掲げられた大絵馬とJR新宮駅に授与された絵馬=1日、新宮市の熊野速玉大社
2018年12月02日
71 プロのスタントで事故再現 交通安全の理解深める (那智勝浦町)

 JA共済連和歌山と和歌山県警は11月30日、事故現場を再現することで恐怖を実感し、交通ルールを順守することを学ぶ「スケアード・ストレート自転車交通安全教室」を那智勝浦町立那智中学校(船井洋二校長)で開いた。生徒らはプロのスタントマンによる実際の事故さながらの光景を目の当たりにし、交通安全の重要性について理解を深めた。

 同教室はJA共催による地域貢献の一環として、交通事故の未然防止を目的に県警本部らと協力して実施している。

 船井校長は「今から勉強することは自分のことと捉えて加害者、被害者にならないように学習してください」と話し、JAみくまのの石田守代表理事専務は「事故の疑似体験を通し、改めて事故のない安全な学校生活を送ってください」とあいさつした。新宮署の樋口勇作交通課長や同共催連の古谷和久副本部長も出席した。

 スタントを行うのは映画などでアクションを担当する倉田プロモーションのメンバー。実際にあった死亡事故や危険な事例を迫力あるスタントで再現した。

 メンバーは交通事故発生時の平均時速とされる約40㌔で車を加速し、人形が乗った自転車に衝突させ、速度や破壊力を示した。

 マナー違反した自転車の運転が大きな事故につながると説明し、「自転車は被害者のイメージが強いが、大きなけがを与えてしまう場合もあるので注意が必要」と述べ、「ルールを守ればルールが皆さんを守ってくれます」と呼び掛けた。

 生徒らはトラックの内輪差による事故や死角についても学び、メンバーに感謝の拍手を送った。

 生徒会長の扇田彩帆さん(2年)は「スタントは迫力があった。実際の事故だとすると怖い。きちんとルールを守って気を付けていきたい」と語った。

(2018年12月2日付紙面より)

プロのスタントによって事故現場が再現された=11月30日、那智勝浦町立那智中学校
交通安全の理解を深める生徒ら
2018年12月02日
72 1646点の力作並ぶ
 2日まで、町展と生涯学習フェス  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町教育委員会、町公民館は1日、第53回那智勝浦町展と生涯学習フェスティバルを同町体育文化会館で開催した。2日(日)は午前9時から午後4時まで。

 53回目を迎える町展では町内の園児129点、児童・生徒960点、福祉施設7点、一般550点の合計1646点の絵や書、生け花、陶芸作品などが展示され、多くの来場者が訪れた。

 屋外では町消防本部や消防団による放水や地震などが体験できる「消防のつどい」が行われた。館内では福祉関係団体による販売コーナーや町立温泉病院の健康体操も盛況だった。日本舞踊や太極拳の演武、コーラスなどの披露や編み物や手話の体験コーナーもにぎわった。

 午後からは同町農産物品評会の表彰式やニュースポーツの「ボッチャ」の大会も実施された。

 2日は午後1時から「第24回那智勝浦町民音楽祭」が開催されるほか、午前11時と午後1時から不思議科学実験ショー、手描き年賀状作りや手芸体験なども開かれる。

(2018年12月2日付紙面より)

力作が並ぶ町展の様子=1日、那智勝浦町体育文化会館
2018年12月02日
73 のびのびと学び踊る  国体「とこわかダンス」講習会  (相野谷小 )
2018年12月02日
74 ゲームを通じ友情を築く  新翔高で人権リーダー養成講座授業  (新宮市 )
2018年12月02日
75 道路の早期完成を  熊野川河口に橋を架ける会要望  
2018年12月02日
76 楽しく食への理解深める  三輪崎保育園で給食参観  (新宮市 )
2018年12月02日
77 聞こえた音を表現  作品展に向けパステルアート  (新宮市 )
2018年12月02日
78 クリスマスに向け礼拝  園児ら祈りささげる  (マリア保育園 )
2018年12月02日
79 仕組み学び上手に食べる  王子ヶ浜小学校で魚の出前授業  (新宮市 )
2018年12月02日
80 石垣記念館で写真展  2日まで、熊野ネイチャーフォトクラブ  
2018年12月02日
81 お悔やみ情報