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2022年09月30日
1 青春の一ページ輝かす
 近大新宮、新宮高校で体育祭  

 新宮市の近畿大学附属新宮高校・中学校(池上博基校長、生徒477人)と県立新宮高校(東啓史校長、生徒561人)で29日、それぞれ体育祭が開催された。ブロック、学年、クラブ対抗でさまざまな競技が行われ、生徒たちが青春の一ページを輝かせた。

  □     □

■近畿大学附属新宮高校・中学校



 近大新宮は、中学校生徒会副会長の速水救(たすく)さん(3年)が開会宣言。高校生徒会の𠮷良和子副会長(1年)は「体育行事を通じて他学年との交流や体を動かす充実さなどを学べるのではないかと思います」とあいさつし「コロナの感染対策を徹底し、各ブロックで優勝を目指し、思いっきり楽しみましょう」と呼びかけた。

 中学校体育委員長の仲森陽音(はると)さん(3年)が力強く選手宣誓し、競技がスタートした。

 体操で体をほぐした生徒たちは100㍍走や8の字大縄跳び「みんなでジャンプ」、網引きなどさまざまな種目で競い合い、汗を流した。中学生によるダンスや集団行動、高校生の応援合戦などでそれぞれが練習の成果を発揮。保護者や他の生徒が声援を送っていた。

  □     □

■新宮高校



 新宮高校の体育祭(尾﨑玄多・実行委員長)は雨天の影響で1日延期して開催された。スローガンは彩雲(あやぐも)祭(文化祭)と同じく「今できることを全力で!~『協力』が成功と楽しさの源~」。

 開会式で東校長が「今日一日、競技に出場する人も裏方をする人も、一生懸命頑張って。皆さんは、その一生懸命さに価値や喜びを見いだすことができるはず」と伝え「若いパワーで躍動を」と激励した。

 競技は5ブロック対抗の綱引きで開幕。学年対抗タイヤ引きや大縄跳び、生徒会企画のバラエティーレース、ブロック対抗ダンスなど、多彩な競技が繰り広げられた。

 感染症対策を取りつつ、3年ぶりに保護者の観覧を可能とし、わが子や孫の姿をビデオカメラに収める姿もあった。

(2022年9月30日付紙面より)

全力で臨んだ100㍍走の様子=29日、新宮市の近畿大学附属新宮高校・中学校
ブロック対抗綱引きで開幕=同日、新宮市の県立新宮高校
2022年09月30日
2 災害時に役立つ搬送法実践
 1年生対象の防災学習  (矢渕中 )

 紀宝町立矢渕中学校(立嶋信雄校長)は26日、「防災学習」を開き、1年生56人が防災啓発車による地震体験や、災害時の警察活動を学んだ。

 災害時の警察活動を知り、地震発生時の安全な行動を身に付けることが目的で、紀宝警察署の署員を招いて初めて開催。午前中の4限目に「防災ノート」を活用した事前学習にも取り組んだ。

 午後からは体育館に集合後、紀宝署で防災を担当する署員が講話。災害は身近にあるとした上で、2011年に発生した東日本大震災の被害写真などをスライドに映し「三重県警察も被災地の救助活動などに派遣された」と紹介した。

 同年の紀伊半島大水害では、県内で2人が死亡、1人が行方不明、17人が負傷、5081人が避難したと説明。当時の写真で災害を振り返った。

 県内で想定される災害として「南海トラフ地震」を挙げ「今後、30年以内に70~80%の確立で発生するといわれ、県による人的被害は約5万3000人と想定されている。訓練の大切さを再認識してほしい」と語った。

 災害発生時には警備本部を設置し、避難誘導、自衛隊や自治体と連携した救出・救助活動、生存者・行方不明者の捜索、交通対策、避難所での被害者支援、検視活動、警戒パトロールなどに取り組むことを説明。「警察に興味のある方は紀宝署に連絡を」と呼びかけた。

 生徒たちは、負傷者を1人で背負う「パックストラップキャリー」、2人一組で担ぐ「ヒューマンチェーン」など、災害時に役立つ搬送法を実践。県が所有する起震車で南海トラフ地震の最大震度6強~7の揺れを体験した。

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地域と連携した訓練を 紀宝警察署協議会



 防災学習には、紀宝警察署協議会の委員5人と同署の福田利章署長らが訪れ、生徒たちの取り組みを見学した。視察後、同署で本年度2回目の協議会を開催した。

 視察した委員は「熊野市には津波到達地点に碑が建っている。地震体験をきっかけに、過去、津波が来たことを知ってほしい」「被害を減らすための対策や心構えが大切」「体験することの大切さを知った。各学校に広がることを願っている」などと述べた。

 福田署長は「南海トラフ地震が発生した際、最大11㍍の津波が到達すると想定されている。警備課を中心に、先般、災害警備本部の設置訓練を実施した。発災時に素早く対応できるよう、署員には普段から意識を持つよう伝えた。大雨や土砂災害に向けて地域と連携した避難誘導訓練、講話なども実施したい」と伝えた。

 県内で刑法犯認知件数、交通事故による死者が増加しているとし「県民の安全安心の確保に向け、皆さんの意見・要望を反映させ、地域の実情に応じた活動を展開したい」と述べた。

 子どもの安全対策への要望に「学校、行政、警察も含めて行方不明事案が発生しないよう、広報啓発活動などで取り組みを進めたい」と示した。

(2022年9月30日付紙面より)

負傷者搬送の方法を学ぶ生徒たち=26日、紀宝町立矢渕中学校
本年度2回目の紀宝警察署協議会=同日、紀宝警察署
2022年09月30日
3 再認定するも推薦見送り
 日本ジオパーク委が公表  (南紀熊野ジオパーク )

 日本ジオパーク委員会が28日、南紀熊野ジオパークを日本ジオパークとして再認定するもユネスコ世界ジオパークへの国内推薦は見送ることを公表した。

 南紀熊野ジオパークは2014年に日本ジオパークとして初認定を受け、現在は上富田町、白浜町、すさみ町、串本町、古座川町、太地町、那智勝浦町、新宮市、北山村、奈良県十津川村の一部をエリアとし、調査研究、教育普及、資源活用などさまざまな形で振興を図るところとなっている。

 最初の認定から8年が経過し、本年度は4年に1度の再認定審査年に当たる。同パーク推進協議会は同審査と併せてユネスコ世界ジオパーク国内推薦を日本ジオパーク委員会に申請。5月にプレゼンテーション、8月に中田節也委員長ら委員3人の現地調査を受け入れて現況を伝え可否の判断を待っていた。

 この日は同委員会の第46回会合があり、南紀熊野ジオパークの国内推薦と再認定、霧島ジオパークの新規認定〈エリア拡大〉申請について審議。同日付で前述した結果を公表した。

 串本町潮岬にある南紀熊野ジオパークセンターで中田委員長から結果の電話連絡を受けた同パーク推進協議会の橋爪正樹事務局長(県環境生活総務課ジオパーク室室長)は、「国内推薦については残念な結果となったが、もっと頑張れというメッセージを頂いたと前向きに捉えてこれからも進んでいきたい」とコメント。同協議会として思うことは全てやってきたと今までを振り返り、今後はさらなる発想に耳を傾けて新たなことを始めていきたいとした。

 白浜町の井澗誠町長とともに同協議会副会長を務める古座川町の西前啓市町長は「再認定は喜ばしいが、推薦の見送りは残念としか言い様がない。諦めず続けることが大切だ」と語り、将来の再度申請を目指して頑張る今後を見据えた。橋爪事務局長の傍らで結果を確かめた南紀熊野ジオパークガイドの会の伊藤幸子会長は「(世界へ)打って出るにはもう少し時間が要ると内心感じていた。正直少し残念だが助かったという思いもある」と話し、ガイドの体制はほめられているので今後もみんなで頑張る気持ちを大事にしたいとした。

 同委員会は推薦を見送る事由として▽地質遺産の国際的な価値の共有が不十分▽管理運営体制の改善が必要▽世界文化遺産やラムサール条約登録湿地との相乗効果を生み出せていない―などの課題を挙げている。

(2022年9月30日付紙面より)

中田節也委員長から結果の連絡を受ける橋爪正樹事務局長=28日、南紀熊野ジオパークセンター
2022年09月30日
4 全力で新記録を目指す
 第36回新人陸上競技大会  
2022年09月30日
5 ジャスティが優勝
 軟式野球部「第6回大会」  (那智勝浦町体育協会 )
2022年09月30日
6 串本オーシャンズがV
 JAみくまの旗学童軟式野球大会  
2022年09月30日
7 「新宮が魅せる様々な風景」 新宮市観光フォトコンテスト入選作品紹介㊥ (一般の部②)
2022年09月30日
8 河川監視カメラ映像、動画で配信  和歌山県  
2022年09月30日
9 一般会計補正予算など可決し閉会  議員定数削減案は継続審査へ  (新宮市議会9月定例会 )
2022年09月30日
10 再来を呼びかける  客船出港を見送り  (新宮市 )
2022年09月30日
11 紀伊半島大水害から学ぶ  和歌山大・後誠介さんが講義  (熊野市民大学 )
2022年09月30日
12 グラウンドゴルフ愛好者215人が競う 潮岬青少年の家秋季大会 (串本町)
2022年09月30日
13 富士通社員に節電策発表  西向小6年が遠隔授業で  (串本町 )
2022年09月30日
14 職員が歩いて避難  消火や救急搬送も訓練  (那智勝浦町 )
2022年09月29日
15 「交通ルール守って」
 新翔高で生徒らが啓発活動  (新宮市 )

 「秋の全国交通安全運動」(21~30日)期間中の28日朝、新宮市の県立新翔高校(藤田勝範校長)の校門前で交通ルールの順守などを呼びかける啓発活動が行われた。新宮警察署や藤田校長、同署から「自転車マナーアップ推進リーダー」に委嘱されている「新翔地域未来づくりプロジェクトチーム」のメンバーらが参加し、登校中の生徒らに自転車・歩行者マナー向上などを訴えた。

 同推進リーダーは道路交通法の改正による自転車運転者講習制度の施行を受け、2015(平成27)年に県内で初めて実施。校内での自転車の交通マナーの向上や「自転車安全利用五則」の周知、若者の交通安全活動への参画などを主導し事故防止を図ることを目的としている。

 今年は吹奏楽部とプロジェクトチームが推進リーダーとして委嘱されており、朝のあいさつ運動を通じて登校時の自転車・歩行者マナー向上や「自転車安全利用五則」の周知を図っている。

 なお、同署と推進リーダーらは23日、同市佐野のコメリパワー新宮店で自転車利用者らに対する街頭啓発を予定していたが、荒天に見舞われ計画を断念していた。

 この日、正門前に集合したメンバーや教員らは交通安全を呼びかけるたすきをかけ、あいさつをしながら啓発物資を手渡した。

 藤田校長は「生徒たちが率先して啓発を行ってくれる姿は頼もしい限り。大人だけではなく、同じ年代の人からのあいさつや声かけは受け入れやすいと思う」と話していた。

(2022年9月29日付紙面より)

登校する生徒らに交通安全を呼びかけた=28日、新宮市の県立新翔高校
2022年09月29日
16 大畑覚氏、3選果たす
 2期連続の無投票当選  (御浜町長選 )

 任期満了(10月9日)に伴う御浜町長選挙が27日に告示され、現職の大畑覚氏(71)=無所属=のほかに立候補の届け出がなく、2期連続の無投票で大畑氏が3選を果たした。

 同日午前9時に出陣式を行った大畑氏は、選挙カーで町内を巡った。午後5時前、選挙事務所に戻り、同5時の立候補届け出の締め切りで他の候補がないことを確認。

 妻の良子さん(71)、長男の真介さん(46)らと万歳三唱し、花束を受け取った。近隣市町の首長、県議、御浜町議らも駆け付け、支持者と喜びを分かち合った。

 大畑氏は「自分の信念で町政をもう1期進めさせていただきたいとの思いで立候補した。厳しい4年間になると思うが、あと4年間、政策を進めていきたい」と決意を示した。

 2期8年の実績を基に3期目は、第6次御浜町総合計画(前期基本計画)に示された三つの重点プロジェクト▽暮らしに穏やかさを感じる「安全・安心の確保」▽暮らしの活力を生み出す「地域経済の活性化」▽暮らしを未来につなげる「人口減少への挑戦」―に取り組む。「安全安心、地域経済の活性化、人口減対策の三つを中心に施策を展開したい。オール御浜で次世代につなぐまちづくりをキーワードに、全ての施策を次世代につなげたい」と述べた。

(2022年9月29日付紙面より)

妻・良子さん、長男・真介さんと当選を喜ぶ大畑覚氏(中)=27日、御浜町下市木
2022年09月29日
17 谷口さんが世界一周の体験伝える
 公民館の歴史・自然講座  (太地町 )

 太地町公民館で22日、生涯学習講座歴史・自然講座「世界一周のお話会~旅の報告会~」があり、約20人が参加した。那智勝浦町の集落支援員・谷口真実さんが講師を務め、自身が2015年から18年まで世界を旅した際の体験談などを講演した。

 同町公民館主催の取り組みで、革細工やヨガなどの「一般講座」と町の歴史・文化・自然を学ぶ「歴史・自然講座」を展開している。

 谷口さんは母の影響で世界に興味が湧いたとし、高校時代から海外ボランティアなどに参加。その際に言葉の壁を超える友人ができ、生活の違いなどを新たに感じ取ったという。社会人になり、働いて貯金に励んで、世界一周の旅へと出発した。

 自身はリュックサックを背負って旅をするバックパッカーであったとし、メインバッグやサブバッグに加え、防犯上の観点から貴重品などを収納したマネーベルトや靴の中に米ドルを隠していたと話した。

 旅の際は「ドミトリールームなど町一番安い宿に宿泊、野宿もある」「移動は公共交通機関や徒歩、ヒッチハイク」「現金は全て持ち歩かず、各国のATMを利用する」などを徹底したと述べた。

 旅の気づきや出来事について▽エチオピアは世界と7年遅れていて、現在は2015年▽現地の民族の現状や事実▽宿代支払い後、理不尽な理由で宿を追い出された▽発砲や竜巻に遭遇した▽資金が尽きて、ワーキングホリデーで資金を蓄えた―などを紹介し、当時の日記も読み上げた。

 谷口さんは「旅は楽しいだけでなく常に、自分の命や貴重品を守りながら、寝る場所や移動手段を考えなくてはいけない。危険な目にも遭った」。

 旅の醍醐味(だいごみ)は「人との出会い」だとし、イランやコロンビア、オーストラリアなどで出会った人々との思い出を語った。また、帰国したい思いに駆られた時期があったとし、その際に作曲した「Perfect Light」を熱唱。拍手が送られた。

 谷口さんは「旅をしたことに後悔はない。送り出してくれた両親に感謝している。楽しいこともつらかったことも、私の経験となっている。日々も人生の旅、どこにいても、何をしていても旅の途中。私も皆さんも人生の旅を楽しんでいけたら」と締めくくった。

 質疑応答では参加者から、旅の内容や疑問点、食事などについて、多くの質問があった。

(2022年9月29日付紙面より)

世界一周の旅の体験談を聞く参加者=22日、太地町公民館
谷口真実さん
2022年09月29日
18 目指した実り一丸で収穫
 明神小が大柳区で稲刈り  (古座川町 )

 古座川町立明神小学校(濵地久夫校長、児童11人)が26日、大柳区内で稲刈りに取り組んだ。

 北裏説朗区長の協力でおととしから始まった稲作体験の一環。北裏区長は本年度も広さ約2㌃の水田を提供して同体験を支援していて、児童は代かき直後の水田で泥遊びを体験させてもらった後に一丸でもち米「ヒデコモチ」の苗を田植えし、収穫を目指してきた。

 新型コロナウイルスの情勢でおととしは田植えこそできなかったものの稲刈りは体験したため、今回は3回目の実施。北裏区長から鎌で刈る方法を教わった児童は横一線で時間が許す限りのこぎり鎌で手刈りをし、残りは5、6年生と濵地校長が稲刈り機で刈り取った。

 手刈りした分はあらかじめたたいてほぐしたわらで4株ずつ束にし、5、6年生と北裏区長で組んださがりに掛けるところまで経験してこの日の作業を終えた。今後はイネがほどよく乾くのを見計らって足踏み式やコンバインによる脱穀も体験するそう。採れた米は3学期の給食の食材にし、明神中生徒にも振る舞いつつ味わうという。

 3年間稲刈りを経験し、鎌の刃を株に合わせて丸く滑らせると刈りやすいなどのコツをつかんだという山本凛君(6年)は「自分で稲作をする自信はまだないけれど、北裏さんに教えてもらってだいぶ慣れてきたと思う。今年も自分たちで作った米を食べるのが楽しみ」とコメント。北裏区長は「普段食べているお米がこんな感じで作られていることを楽しく学習してくれれば十分。こうして自然と接する楽しさも感じてもらえたら」と児童の今後を期待した。

(2022年9月29日付紙面より)

実りを迎えたイネを一丸で収穫する明神小の児童ら=26日、古座川町大柳
刈り取ったイネと一緒に記念撮影
2022年09月29日
19 木本がベスト4進出  秋季東海大会まであと1勝  (高校野球 )
2022年09月29日
20 讃寿会が早朝から草刈り作業  「社会奉仕の日」に合わせて  (紀宝町 )
2022年09月29日
21 「全国優勝が僕の目標」  柔道、畠虎仁朗君が県代表で  (紀宝町 )
2022年09月29日
22 留学生らが研究を報告 若手国際フォーラム (新宮市・東京大学)
2022年09月29日
23 ナンバンギセル  新宮市内各所で  
2022年09月29日
24 美しい歌声や演奏で魅了  木の川認定こども園で「お出かけ音楽会」  (新宮市 )
2022年09月29日
25 初のドライブコンテスト開催  あいおいニッセイが協力  (新宮警察署 )
2022年09月29日
26 一般質問録画と会議録公開  町公式HPの議会ページで  (串本町議会 )
2022年09月29日
27 リーフレットの配布開始  「宇宙ウイーク2022」  (串本町 )
2022年09月29日
28 第3回定例会一般質問(終)  串本町議会  
2022年09月29日
29 認知症への理解深める  シキビ出荷体験ワークショップ  (那智勝浦町 )
2022年09月18日
30 日ト両国参列得て追悼式典
 トルコ軍艦遭難慰霊碑前で  (串本町 )

 串本町樫野にあるトルコ軍艦遭難慰霊碑前で16日に追悼式典があり、トルコ共和国側と日本側合わせて約50人が同碑一帯に眠るエルトゥールル号(以下エ号とする)の将士に哀悼を示し両国の友好を確かめ合った。

 エ号は1890(明治23)年9月16日、嵐により樫野沖の暗礁に乗り上げて爆沈。587人が殉難する中、当時の島民の献身により69人が救助され全員が母国への帰還を果たした。

 追悼式典は年1回、遭難の日に同町が主催。おととし、昨年はオンライン環境を取り入れ規模を抑えつつ営んだが、今年は国歌と同碑追悼歌を静聴とした以外はほぼ例年同様に挙行した。トルコ共和国側からの来賓招待で在日大使館のエメル・デリノズ・テキン一等参事官やハビブ・イゼット・ゾールオール武官、在名古屋総領事館のウムット・リュトフィ・オズデュルク総領事ら、町側から田嶋勝正町長夫妻を筆頭に町議会の鈴木幸夫議長ら議員や教育委員、大島地区の3区長や町内外の関係個人や団体代表者、一般参拝者が参列した。

 岐阜ファーティヒモスク・イマームによる礼拝を経て、田嶋町長は「私たち串本町民はこの地に眠る殉難将士の御霊(みたま)をお守りし、大島島民が示した利他の精神を継承する。歴史を風化させることなく、日ト友好の架け橋のまちとして両国の友好の一助となることを誓う」と式辞。テキン一等参事官は「串本の皆さまとご一緒にエ号の出来事に思いをはせるため、殉難将兵たちが安らかに眠るこの地に立つことができたことを誇りに思う」と胸中を語って古今紡がれる友好関係への感謝を掲げ、参列一同順次献花した。

 地元樫野区の髙山カヤ子区長(75)はどのような形であろうと区民は9月16日のことを忘れないとし、「去年よりも参列者が少し多くなり、眠っている将士の方々もきっと心強く思ってくれていると思う」と今年の式典を喜んだ。

(2022年9月18日付紙面より)

慰霊碑に献花する田嶋勝正町長夫妻ら=16日、串本町樫野
2022年09月18日
31 ジオ的観点からふるさと知る
 熊野川中で「瀞峡めぐり」事前学習  (新宮市 )

 新宮市立熊野川中学校(松本潤校長)で16日、国の特別名勝・天然記念物に指定されている瀞峡(瀞八丁)を舟で巡る「瀞峡めぐり」の事前学習があった。南紀熊野ジオガイドの平野皓大さんが来校し、地域の観光資源の魅力を伝えた。事前学習を踏まえ、同校1、2年生は21日(水)に「瀞峡めぐり」を体験する予定。

 ふるさと学習の一環として実施。ジオ的観点を通して、地域の名所を知ってもらうことを狙いとしている。

 瀞峡は、和歌山、三重、奈良の3県にまたがる景勝地で、大正時代にプロペラ船が瀞峡―新宮町(現新宮市)間を往来し、昭和40年代にはウオータージェット船が登場。多くの観光客を絶勝の地へと運んだ。現在は(一財)熊野川町ふれあい公社が川舟を活用した「瀞峡めぐり」を運営している。

 平野さんは、ジオパークの概要や「私たちはプレートの沈み込みで生み出された三つの種類の大地がつくった場所で生活しています」など、南紀熊野ジオパークの成り立ちを説明。

 吉野熊野国立公園内にあり、南紀熊野ジオパークエリアでもある瀞峡について「マグマの熱で硬くなった地層が削られて今の地形になりました」。

 かつては新宮からプロペラ船で観光客を輸送していたことや、鉱山や炭鉱があったことなどから大変なにぎわいを見せていたとし「河原にはお店もいっぱい並んでいた。三反帆(さんだんぼ)や木材を運ぶ筏(いかだ)も行き交っていた」と、大地が形成した歴史や文化の盛り上がりを紹介。「昔は栄えていたんだということを思い出しながら『瀞峡めぐり』を楽しんで」と呼びかけた。

(2022年9月18日付紙面より)

ジオ的観点からふるさとを学習=16日、新宮市立熊野川中学校
平野皓大さん
2022年09月18日
32 移住定住支援を拡充
 「空き家バンク」の新事業も  (紀宝町 )

 紀宝町は本年度から、「空き家バンク制度」の物件充実を図ることを目的に、各自治会と連携した「空き家バンク登録奨励金事業」や「空き家バンク登録促進助成事業」、住宅取得を支援する「住宅購入支援事業」「空き家改修支援事業」を進めている。

 人口減少・少子高齢化に歯止めをかけるため、町では地域活性化や空き家の利活用促進、移住定住希望者への支援制度を拡充させてきた。

 2014年度から開始した「空き家バンク制度」は延べ62件の物件登録があり、37件が成約し、22組40人が町外からの移住だった。

 移住定住、子育て支援を続けてきた結果、19年と21年を比較した30~40代の転入超過率の改善幅が東海4県で4位になるなど、成果が表れてきた。

 町では「今後も全庁挙げて紀宝町を移住先として選んでいただける、住み良いまちづくりを推進し、引き続き、人口社会減、自然減対策の取り組みを継続したい」としている。

 各種事業への問い合わせは役場企画調整課(電話0735・33・0334)まで。

  □     □

 主な事業は次の通り。

■空き家バンク登録促進助成金事業

 空き家バンクに物件を登録する際、空き家の清掃や家財道具などの残置物の搬出・処分などを町内業者に委託する場合の費用を一部助成。対象は空き家バンクに登録を行う家主で、助成額は上限3万円で対象額の2分の1。

■空き家改修支援事業

 購入した空き家の改修工事を町内建設業者の施工で行う際の工事費用の一部を助成する。助成額は上限10万円で対象額の3分の1。町商工会商品券を給付する。

■町内住宅購入支援事業

 町内で新築、中古問わず住宅を購入した人に購入費用の一部を助成する。助成額は5万円(購入額を上限)で、義務教育終了前の子ども1人につき5万円を加算し、町商工会商品券を給付する。

(2022年9月18日付紙面より)

空き家バンクに登録されている物件(紀宝町提供)
住宅から見える風景(同提供)
2022年09月18日
33 小型車を無料貸し出し
 まちなか観光の実証実験  (太地町 )

 太地町は15日より、2人乗りの小型電気自動車を使った「ちょいノリ旅」の実証実験を始めた。観光客などに対して無料で車両を貸し出し、町内散策に利用してもらう。28日(水)までで、ニーズや適正価格、行き先などを調べ、事業化の可能性を探る。

 太地町は内閣府から、未来技術社会実装事業を行う地方自治体の一つとして採択を受けており、その一環となる。同事業は、未来技術を活用した地方創生の提案を募集したもの。この事業として「ちょいノリ旅」のほか、自動運転車による町内巡回や、ドローン活用ビジネスの実証実験なども行っている。

 「ちょいノリ旅」は、まちなか観光の促進を目指すもの。車両はJR太地駅に置いてあり、駅内の観光案内所で利用の受け付けと貸し出しを行う。利用の場合は事前予約を求めているが、借り受けの希望があり、予約が入っていない場合は即日でも貸し出す。

 利用時間は午前8時30分から午後4時までで、利用していいのは太地町内のみ。充電時間は2時間必要で、電気と利用時間の残量が十分であれば、1日に複数人に貸し出すこともあり得る。

 使用車両は、トヨタのC+pod。後部座席がなく、車長が短い。オートマチックで、最高速度は時速60㌔。クーラー使用時で約75㌔の走行が可能となっている。利用には、普通自動車運転免許が必要。また台風接近など荒天時は、貸し出しを中止する場合がある。予約は、太地町観光案内所(電話0735・59・3131)。前日の午後5時まで受け付ける。

 なお「ちょいノリ旅」の実証実験は、太地町が単独で費用負担して実施する。要する費用は、車両レンタル代の十数万円のみ。実証実験の結果、事業化の可能性があるとなれば、内閣府を経由して関係省庁の人材が派遣され、使用できる補助金を紹介してもらえるなど、助言が受けられる。

 また事業化するにしても、町事業として、委託管理事業として、関係法人で行うなど、さまざまな選択肢が考えられるという。

(2022年9月18日付紙面より)

無料で貸し出される、まちなか観光用の2人乗り小型電気自動車=16日、JR太地駅
2022年09月18日
34 サフランモドキ咲く  新宮市三輪崎の岩肌  
2022年09月18日
35 全産業の現状判断「下降」超  和歌山県の経済動向  
2022年09月18日
36 和歌山には19~20日最接近か  高波、暴風などに警戒  (台風14号 )
2022年09月18日
37 小鷺愛空さん最優秀賞  天石東村記念書道作品展  
2022年09月18日
38 さまざまな海を表現  「写真を楽しむ写真展 うみ」  (太地町立石垣記念館 )
2022年09月18日
39 来年への思い込め斎行  宇久井神社例大祭の宵宮  (那智勝浦町 )
2022年09月18日
40 県知事賞など22賞選出  児童生徒木工工作コンクール  
2022年09月18日
41 教育支援などに1千万円寄付  R.Linkに紺綬褒章伝達  (御浜町 )
2022年09月18日
42 お悔やみ情報
  
2022年09月02日
43 初日は強風で漁獲ならず
 鯨類追い込み漁が解禁  (太地町 )

 太地町で1日、イルカや小型クジラの追い込み漁が解禁され、太地いさな組合(小畑充規組合長、20人)の漁船12隻が午前5時15分ごろに太地漁港を出港した。しかし、強風の影響から、船団は約40分後の5時55分に帰港。初日の漁獲には至らなかった。

 国際捕鯨委員会(IWC)脱退や商業捕鯨の再開が注目されている同町。反捕鯨活動家による抗議や違法行為などに対処するため、和歌山県警が特別警戒本部現地警戒所を、海上保安庁が臨時駐在所を町内に設置。連携して例年、警備に当たっている。

 県警や海保によると、おととし、昨年は新型コロナウイルス感染症の影響で国外の活動家は確認されていない。また、反捕鯨活動家の違法行為はないが、ドローンを用いて上空から漁の様子を撮影する事例もあったという。近年では交流サイト(SNS)を活用した活動が確認されているとした。

 この日、のぼりなどを掲げた動物愛護の活動家ら数人の姿は確認できたが、県警職員らが待機する東の浜駐車場では目立った混乱はなかった。

 帰港後、小畑組合長は「台風の影響で風が強く戻ってくることになった。しかし、初日に出港できて良かった。コロナ禍で、今年1年は厳しい年になると思うが、しっかり水揚げができるように頑張りたい。明日は今日よりも天気が良いと思うので、通常通り操業したい」と語った。

 なお、漁期はクジラ類が来年4月末、イルカ類が来年2月末までとなっている。

(2022年9月2日付紙面より)

鯨類追い込み漁が解禁となり、出港する太地いさな組合の船団=1日早朝、太地町の太地漁港付近
2022年09月02日
44 前年度決算など認定
 公設市場事務組合議会  

 新宮周辺広域市町村圏事務組合議会の第2回定例会が8月31日、新宮市佐野の新宮広域圏公設地方卸売市場であった。11人の議員が出席、2021年度の同組合の一般会計決算を認定したほか、同市場で取り扱う青果・水産について報告を受けた。

 同組合は、新宮市と東牟婁郡の市町村で組織、公設市場を運営している。組合議会はその市町村の首長や議長などで構成される。今回は一般会計決算のほか、市場事業特別会計決算の認定についても審議。組合議会議長選挙も行われた。

 開会に当たり、管理者の田岡実千年新宮市長があいさつ。コロナ禍の現状について「観光や飲食は厳しい状況が続いている。春先は明るい兆しが見えてきたように思われたが、第7波が襲来し、新宮保健所管内も過去最高の新規感染者数を記録するなど、予断を許さない状況が続いている」と説明。

 「とはいえ、地域経済を支えるためには、ウィズコロナの考えに沿った対応も必要かと思う。当面はしっかりと感染予防対策を行いながら観光誘客などに努め、ひいては、市場の取り扱いの増大にもつなげたい。広域圏の皆さんとは一丸となり対応していきたい」とまとめ、協力を求めた。

 一般会計決算は▽歳入が692万4264円▽歳出が592万5515円―。特別会計決算は▽歳入が7397万5146円▽歳出が5732万56円―だった。全会一致で認定となった。青果・水産の状況について、7月末現在の対前年比で▽青果は数量で7・9%の減、金額で1・4%の増▽水産は数量で7・0%の減、金額で4・8%の増―となった。新宮水産の業務報告もあった。

 議長はもともと、堀順一郎那智勝浦町長が務めていたが、町長選挙が行われた関係で空席となっていた。副議長が推薦、出席議員の異議もなく、堀町長を再任することが決まった。

(2022年9月2日付紙面より)

一般会計決算などを審議した=8月31日、新宮市佐野の新宮広域圏公設地方卸売市場
2022年09月02日
45 防犯灯の維持管理を支援
 CGS部が堀笠嶋区内で  (串本古座高校 )

 和歌山県立串本古座高校CGS部が8月31日、同校が所在する堀笠嶋区内の防犯灯点検ボランティアに取り組み始めた。この日はどこに防犯灯があるかを東敏洋区長ら区役員と一緒に確かめる作業に着手。同時進行でその情報をあらかじめ準備したリストや地図へ落とし込み、まずは全体把握を目指すという。

 CGS部は高校生による地域包括的支援(Community General Support)を活動の趣旨とするクラブ。同ボランティアは高齢化の進展相応に大変さが増している同区の防犯灯維持管理の支援を目的とした新たな活動で、その実践を通して地域とじかに関わり課題を共有した上で自分たちにできることを考える発想を部員個々に培う狙いもあるという。

 そのため避難路整備や樫野埼灯台一般公開と同様、部内班に縛られない全体活動として位置付け。この日は部員13人が東区長から堀笠嶋区が管理する防犯灯の数や設置方法、維持管理の現状などで話を聞き、以降は東区長組、松本英明副区長組、出嶋正人会計組に分かれて同校の最寄りにある21基の防犯灯の位置や状態を確かめた。

 避難誘導灯や街路灯、家庭の屋外灯など他の照明と混同しないよう、実物比較で防犯灯の特徴も確認。区役員と一緒に区内を巡る延長で、順路沿いにある津波避難タワーや避難路についても説明を受け把握に努めた。

 東区長と一緒に確認しにまわった井沼希さん(2年)は「防犯灯にはいろんな種類があって堀笠嶋区の皆さんは昔からやっているんだなと知ることができて良かった。自分は防犯灯の位置を確かめて地図に記録したが、これは自分たちだけでなく地域の皆さんにも知ってもらうための取り組みになると思う」と活動の印象をコメント。

 同区は現在71基の防犯灯を維持管理していて、残る50基も近日中に確かめる計画。全容把握後の情報はウェブ上のオープンデータとして公開して共有を図り、区の維持管理担当者や同部の部員など特定少数に限らず利用するみんなの目で日々の点検ができる状況の定着を目指すという。

(2022年9月2日付紙面より)

東敏洋区長と一緒に防犯灯を確かめる串本古座高校CGS部員ら=8月31日、串本町串本
2022年09月02日
46 犠牲者の鎮魂安霊など祈り
 熊野速玉大社で復興慰霊祭  (新宮市 )

 新宮市の熊野速玉大社(上野顯宮司)で1日、紀伊半島大水害復興慰霊祭が営まれた。大社崇敬会の杉本義和会長や敬神婦人会の久保あや子会長ら大社関係者が参列。上野宮司が大水害の犠牲者の鎮魂などを願って祝詞をささげた。

 当地域に甚大な被害をもたらした紀伊半島大水害(2011年)から今年で11年。毎年、この時期に慰霊祭を執り行っている同大社では、今年は月首祭に合わせて斎行。犠牲者の鎮魂安霊や人々の心の復興、経験を基にした防災意識のさらなる向上などを願った。

 上野宮司の祝詞に続き、巫女(みこ)が国の平穏無事、国民の安寧を願う「浦安の舞」を奉納。参列者らがさまざまな思いを胸に、神前に玉串をささげた。

 上野宮司は「魂の安らぎのためには、『今』を一生懸命に、世のため人のために生きていくことが大事。その延長線の中で自然の恵みと試練を経験しながら世の中を良くする努力をしていくといった使命を改めて持たなければ」とあいさつ。

 昨今の自然環境に憂慮し、旧ソ連の最後の指導者で東西冷戦を終結に導いたミハイル・ゴルバチョフ元大統領の逝去にも言及。「小さなことでも、地球のためにできることを考えていく必要がある。また、災害だけではなく人間の手によって生まれた悲しみは人間の手によってなくさなければ」と思いを語った。

(2022年9月2日付紙面より)

上野顯宮司ら神職と関係者らが玉串をささげた=1日、新宮市の熊野速玉大社
巫女らが浦安の舞を奉納
2022年09月02日
47 8月度月例杯の結果
 那智勝浦ゴルフ倶楽部  
2022年09月02日
48 くしもと町立病院が優勝
 ソフトボール大会紀南地区予選  (和歌山県病院協会 )
2022年09月02日
49 森浦馨介君が全国・近畿へ
 全日本卓球選手権和歌山県予選会など  
2022年09月02日
50 感染対策施し楽しく踊る  蓬莱地区でサロン「民謡」  (新宮市 )
2022年09月02日
51 フル出力での運転開始  木質バイオマス発電所  (エフオン新宮 )
2022年09月02日
52 田んぼの雑草「オモダカ」  那智勝浦町南大居  
2022年09月02日
53 ずっしり実った稲穂収穫  「太田の郷」が稲刈り  (那智勝浦町 )
2022年09月02日
54 個性あふれる作品展示  きよもんで第4回弁天画会展  (那智勝浦町 )
2022年09月02日
55 元気なあいさつが響く  公立小中学校で始業式  (新宮・東牟婁 )
2022年09月02日
56 防災への考え 全国で発表  JRC部4人が活動報告  (紀南高 )
2022年09月02日
57 「主人公は子どもたち」  ブロック別研修講座  (熊野市 )
2022年09月02日
58 2学期がスタート  各小中学校で始業式  (熊野市・南郡 )
2022年09月02日
59 アンケート内容を議論  紀南地域高等学校活性化推進協  
2022年09月02日
60 目標見据え学校生活再開  町立小中学校2学期始業  (串本町・古座川町 )
2022年09月02日
61 お悔やみ情報