古座川の祭礼「河内祭」
古座川河口域の祭礼「河内祭(こうちまつり)」が28日に宵宮、29日に本祭を迎えた。台風6号の影響により1日遅れで実施。祭船による奉仕の一部が営めなかったが大前の儀(奉幣神事)は好天の下で営むことができ、その前後では花形の御船や獅子舞などがみやびやかな光景で祭りを盛り上げるなどした。
古座川河口から約3㌔上流にある川中の島を神体「河内様(こおったま)」として祭る河内神社の祭礼。現在は串本町の古座区と古田区、古座川町の下部区と宇津木区と月野瀬区の5カ区が7月第4土・日曜日を期日にして奉仕し、奉幣神事を営んで大願成就を寄せている。
大前の儀は本祭日の午前10時に「河内様」前であり、5カ区の区長や各奉仕団体代表と来賓が参列。御船が御舟謡(みふねうた)を奏して「河内様」を回る中、神職が5カ区の御幣を神前にかざして神気を授かり一同で玉串をささげて礼を尽くした。
その後は古座、古田、下部の3カ区がそれぞれに受け継ぐ獅子舞が順次奉納に臨み、その後は各区が河原などに設けた直会座で全頭披露に臨むなどした。櫂伝馬競漕(かいでんまきょうそう)は川の流れが強く中止となったが、御船は正午すぎに改めて花周りをして祭礼を締めくくった。
(2019年7月31日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20190731010101.jpg)
防犯ボランティア交流会 (東牟婁地区 )
県内の自主防犯活動活性化と関係機関のさらなる連携強化を図るため、県は29日、新宮市緑ヶ丘の東牟婁振興局で「防犯ボランティア交流会」を実施した。
県では防犯ボランティア団体や警察、各市町が連携し、安全で安心して暮らせるまちづくりに取り組んでおり、交流会は県内を4ブロック5地区に区分して毎年開いている。
東牟婁地区の交流会には三佐木地区パトロール隊、熊野パトロール隊、市地域安全推進員会、王子ヶ浜小学校子ども見守り隊、勝浦ニュータウン見守り隊、新宮署少年補導員連絡会、みさきっこ安全パトロールと新宮、串本両警察署、県、関係市町から約30人が参加した。
県警察本部生活安全犯罪抑止総合対策室の岡畑好紀室長が県内の犯罪情勢を報告した。6月末現在、県内の刑法犯は2160件で前年同期より366件減少した。新宮警察署管内では70件(前年比7件減)で高齢者の万引が激増した。串本警察署管内は27件(同6件減)で車上狙い、万引、器物損壊が上位を占めた。
特殊詐欺は県内でオレオレ詐欺、架空請求詐欺が合わせて15件発生し、約2357万円の被害があった。高齢者の被害が多く、岡畑室長は「卑劣な犯罪で許せない」と断じた。
警察官や銀行員をかたってキャッシュカードを取りに来る手口が多く発生していることや、訴訟最終告知のはがき、メールによる未納料金の請求などの手口を挙げ、被害に遭わないよう呼び掛けた。
県警OBで防犯アドバイザーの稲本金利さんは子ども見守り活動の現状を紹介した。「防犯パトロールは犯罪・事故・災害の被害を未然に防止することや、地域の犯罪抑止機能を高めることなどが目的。目立つ姿で存在感を示すことが大切です」と述べた。
通学路や公園に異常はないか、見慣れない人や車はないかなど「いつもと違う」ことに気付くことがパトロールのポイントと示した。また、子どもの被害を防ぐために▽一人で遊ばせない▽不審者情報はすぐに通報する▽実情に即した見守り活動―などが重要とした。
出席者からは「自転車盗の被害を警察に届けないケースが多く、駅前に放置自転車も増えている」「電子マネーを使った架空請求詐欺が多いが、警察からコンビニ店員に注意喚起はできないか」「暑くなる時期の見守り活動は高齢者にとって厳しい。見守りへの参加を呼び掛けているが若い人の応募がない」などの声があり、活発な意見交換を繰り広げた。
(2019年7月31日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20190731110101.jpg)
矢渕中吹奏楽部が東海大会へ
紀宝町立矢渕中学校の吹奏楽部が、27日に津市の三重県文化会館大ホールで開催された「三重県吹奏楽コンクール 中学校B編成の部」に出場し、金賞を受賞した。
B編成は30人以下の小編成の部で県内から40校が出場した。矢渕中は1~3年生の14人が『テレプシコーレ舞曲集』よりブランル・ゲイ、パッサメッツォ、クーラント、バレエ、ガイヤルド(M・プレトリウス作曲)を演奏した。
吹奏楽部は2005(平成17)年に創部し、本年度は1年生7人を迎え、2年生6人、3年生8人で活動。コンクールに向けて練習を積み重ねてきた曲は、21日に同町大里のふるさと資料館で開催した「ファーストコンサート」でも披露した。
昨年に続き金賞を獲得した矢渕中は8月25日(日)に愛知県の豊田市民文化会館で開催される東海大会に三重県代表として出場する。
(2019年7月31日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20190731040101.jpg)
新宮市が優良団体として表彰
新宮市はこのほど、ラジオ体操の普及奨励に寄与したとして、(株)かんぽ生命保険、日本放送協会、NPO法人全国ラジオ体操連盟から2019年度ラジオ体操優良団体表彰(府県等表彰)を受けた。29日に市役所を訪れたかんぽ生命の石川恵三・和歌山支店長らから表彰状と記念品を受け取った田岡実千年市長は「より多くの人にラジオ体操に参加していただけるよう取り組んでいる当市にとっては励みになること」と喜びを語った。
ラジオ体操は国民の体力向上と健康の保持・増進を目的に1928(昭和3)年に制定された。同表彰は、かつての郵政省簡易保険局が、簡易保険創業40年、郵便年金創業30周年の記念事業の一環として、56(昭和31)年から府県別表彰を実施したのが始まり。62(昭和37)年に全国、地方表彰が加わり現在に至っている。
表彰の基準は▽当該年度4月1日現在で、ラジオ体操を始めてから満2年以上継続しており、ラジオ体操の普及向上に寄与した功績が著しい▽おおむね10人以上参加者がある▽年間ラジオ体操の実施日数が50日以上―の団体。同市では2014(平成26)年5月から市生涯学習課が中心となりラジオ体操の普及活動に取り組んでいる。現在は毎朝、県道あけぼの線の見晴台や新宮駅前など、市内11カ所でラジオ体操を実施しており、平均約250人が参加している。
石川支店長は「ラジオ体操は正しく行うと健康増進につながり、いつでも誰でもできるところがいいところ。全国表彰を目指して引き続き頑張ってください」。
田岡市長は、自身もラジオ体操に参加するようになってから体調が良くなったと伝え「健康長寿の取り組みを進める中でラジオ体操はとても有効。健康増進だけではなく、地域のコミュニティーの形成にも大きく寄与している。もっと多くの人に参加してもらえるように普及していきたい」と話していた。
(2019年7月31日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20190731010201.jpg)
![](../../dbm/imgdb/img200/20190731010202.jpg)
全小バドミントン選手権県予選会 (新宮バドミントンスポーツ少年団 )
新宮市の佐野柱松実行委員会(瀬古尊夫会長)は20日、同市佐野のくろしお児童館で「こども柱松体験会」を開いた。3~14歳の子どもたち28人が参加し、たいまつ作りや投げ方の練習をして楽しんだ。
子どもたちに地元の伝統的な祭りを伝え体験を通じて興味を持ち、将来祭りに携わってもらえればと初めて実施した。佐野柱松は害虫駆除や五穀豊穣(ほうじょう)を願い行われてきた伝統の祭り。戦時中に一時中断し、1948年に佐野青年会が復活させたが資金、労力の不足から58年夏の開催以降再び中断。93年に同実行委員会が復活させた。
この日は同会の瀬古正・相談役が祭りの由来やたいまつの作り方を説明。たいまつは同会が用意したスギやマツ、ヒノキを約20㌢に切り、割いて細かくしたものを使用。参加者は8本を直径約5㌢になるよう針金で束ねて約50~60㌢の縄を付けて完成させた。
同児童館の庭では投げ方の練習もあり、同会メンバーから教わりながら、作ったたいまつを籠に目掛けて投げた。「惜しい」「もう少し」などと声を上げ、にぎわった。
並川綾花さん(11)は「たいまつを巻くときに針金が固かったけど、楽しかったです。思うように飛ばなくて難しかった。地元の祭りをもっと知りたいと思いました」。瀬古相談役は「参加者全員の楽しそうな姿が見られました。子どもたちに興味を持ってもらった上で、佐野の伝統の祭りを受け継いでもらえれば」と話していた。
(2019年7月23日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20190723100101.jpg)
![](../../dbm/imgdb/img200/20190723100102.jpg)
熊野なまず即売会が盛況 (新宮市 )
新宮港埠頭株式会社(小池㬎二=けんじ=社長)は21日、新宮市三輪崎の新宮港湾会館前駐車場で「熊野なまず」の蒲(かば)焼きとひつまぶしの即売会を開いた。大勢の人が熊野なまずを求めて列を作った。
熊野なまずは市の第三セクターである同社が不純物のない地下水を使用して同市木ノ川で卵から養殖している。現在は成魚3万匹を飼育しており、愛知県や大阪府、東京都などに出荷している。市内では5店舗が熊野なまずを使った料理を提供しているほか、新宮港に客船が入港した際、乗船客らに振る舞われている。
今回の即売会は地元住民への周知を目的に開いた。蒲焼き、ひつまぶしは各約300食を用意。蒲焼きを購入した女性は「食べてみたいと思っていたところ、新聞で即売会を知りました」。試食した人たちは「おいしい」「昔食べたことがあり、買いにきました」などと話していた。
小池社長は年に数回は即売会を開きたいと話し「今後は子どもたちに給食で提供したいとも考えています。うなぎと比べられますが違う味。比較すると淡白ですが、低脂質で高タンパク、コラーゲンも含まれています。皆さんに食べていただきたい」と話していた。
(2019年7月23日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20190723110101.jpg)
サマースクール始まる (紀宝町 )
紀宝町教育委員会(西章教育長)による「サマースクール」が22日、町内5小学校区の各施設で始まり、初日から児童が学習に取り組んだ。土曜、日曜などを除く8月30日(金)までの20日間続く。
夏休み期間中に学習時間を設定し、町教委が派遣する講師が児童の個別指導に当たることで、学習に対する意欲喚起と学力向上を図ることが目的。
自主学習の場として5年前からスタートし、2年目から学校単位で実施している。年々参加する児童が増えており、初年度は183人、一昨年度は198人、昨年度223人が登録。本年度は町内全小学校児童の44・5%に当たる233人が参加した。
鵜殿小学校区の町生涯学習センターまなびの郷では1~6年生の61人が登録。涼しい環境の中でさっそく夏休みの宿題に取り掛かった。自学ノート、教科書、ドリルなどを広げ、1学期の復習をする姿も見られた。講師は児童の「学びに向かう姿勢」を育むよう学習をサポートした。
開校式で西教育長は「自分がしなければいけないこと、したいことの計画を立て、やりきる行動力を身に付けてほしい。毎日元気に通ってくれることを願っています」と激励した。
(2019年7月23日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20190723080101.jpg)
![](../../dbm/imgdb/img200/20190723080102.jpg)
串本町姉妹都市交流事業〈派遣事業〉の青少年団10人が21日、トルコ共和国・メルシン市(以下メ市とする)へと出発した。29日(月)夕方に帰町する予定で、現地では市長表敬や現地観光、ホストファミリーとの生活やメ市側の受け入れ組織主催の交流、イスタンブール観光などに臨むという。
同町樫野にあるトルコ軍艦エルトゥールル号の慰霊碑と同じ形の碑が建立されている縁で1994(平成6)年に姉妹都市関係を結んだメ市。姉妹都市交流事業における青少年派遣は現串本町では教育委員会が担当していて、両市町が隔年で送り合う形で取り組んでいる。同町は西暦奇数年に派遣する(同偶数年はメ市の青少年団の受入事業を実施)巡りにあるが、同国の治安事情により過去3回中止としたため、今回の派遣は8年ぶりとなる。
青少年団の内訳は、町内在住の中学生7人と同町総務課に勤務するトルコ人国際交流員のドゥルナ・オズカヤさんら引率の成人3人。21日は同町文化センター前に集合し、同町教委の潮﨑伸彦教育長は「歴史と文化に触れて相手を理解し、友好を深めてほしい。長期の派遣となるのでくれぐれも健康に気を付け、元気に戻ってきてほしい」とあいさつし、参加する中学生が有意義な派遣とすることを願って家族らと共に送り出した。
(2019年7月23日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20190723040101.jpg)
一時は同点とされるも八回に勝ち越し (全国高校野球選手権和歌山大会 )
ウオーキングサッカーで世代超え交流
東牟婁地方中学校総体④ (ソフトテニス )
近畿運輸局勝浦海事事務所(吉武愼二所長)は「海の日」の15日、那智勝浦町勝浦のホテル浦島で「海の日記念式典」を開いた。吉武所長が海事関係の功績などをたたえる国土交通大臣表彰や近畿運輸局長表彰、船員災害防止協会近畿支部長表彰、そして第63回「海と船の絵画展」勝浦海事事務所長表彰(海と船の絵画表彰)の受賞者に表彰状を手渡した。
「海の日」は海の恩恵に感謝し、海洋国日本の繁栄を願う日として制定された祝日。「海の日」の理解と周知を図るため、全国でさまざまな行事が開かれている。
開式に当たり、吉武所長は「海事産業は物資の安定輸送を支え、国民の暮らしや経済の基盤として重要な役割を果たしている。海の安全確保や海洋環境の保護についても関係者の努力により守られている。特に安全安心の確保については私たちにとっても最大の使命であり、海事関係者が一丸となって取り組むべき問題」と式辞。「今後とも海洋国日本と、希望と誇りある地域の発展のために尽力を」と協力を求めた。
来賓の東川智昭・東牟婁振興局長は「これからも関係機関の皆さまと連携し、海の恵みを活用していけたら」とあいさつ。
田岡実千年・新宮市長が「海事に関する皆さまの協力を頂きながら、海の環境問題などに取り組んでいきたい」。堀順一郎・那智勝浦町長が「この日を、海の環境を見つめなおす一日にしていければ」とそれぞれ祝辞を述べ、荒尾典男・那智勝浦町議会議長が海と船の絵画表彰受賞者に「これからも海を大切にする気持ちを持ち続けて」と呼び掛けた。
先月、新宮港40周年記念イベントの際に入港した地球深部探査船「ちきゅう」の絵を描いて入賞した山口渉君は「家族みんなで船内を見学しました。離れた所から見ても大きかったです」と話していた。
(2019年7月18日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20190718010101.jpg)
![](../../dbm/imgdb/img200/20190718010102.jpg)
11月に水野家入部400年記念事業 (新宮市 )
水野家入部400年記念事業実行委員会(委員長・田岡実千年新宮市長)、(一財)自治総合センター主催の水野家入部400年記念事業「水野家と新宮城下町」の開催が11月9日(土)、10日(日)に決まり、新宮市役所で17日、記者発表が行われた。田岡市長は「新宮城は石垣が全国的に有名。この機会に県内外から多くの人に実物を見に来ていただけるようなイベントになれば」と呼び掛けた。
今年は元新宮領主水野家入部・浅野家移封400年を迎える節目の年。記念事業開催により、新宮城の魅力を市内外に発信し、歴史と文化のまち新宮市を広くPRし、市民意識を醸成するとともに、城郭ファンをはじめとした交流人口の拡大を図っていく。事業費は720万円。
イベント当日は水野家第20代当主・水野勝之さんをはじめ、新宮水野家の子孫であるモニカ・水野・べロイターさん、健・ヨアヒム・べロイターさんをドイツから招き、「水野家入部と新宮の発展」(仮)と題したシンポジウムを開催するほか、モニカさんと健さんを先頭に、当時の衣装を着た関係者らによる「新宮城入城ウオーク」などが催される。
水野家交流自治体である刈谷市(愛知県)、福山市(広島県)、結城市(茨城県)や、浅野家の移封先である三原市(広島県)、姉妹都市の名取市(宮城県)、昨年10月に「歴史・文化・産業交流都市協定」を締結した気仙沼市などにも参加を要請し、シンポジウムや物産展、PR展示などを展開していく。
記者発表に先立ち、田岡市長が「これを機に関係交流都市や友好都市と親交を深めるとともに、モニカ・水野・べロイターさんにも協力をお願いしドイツとの交流も期待している」とあいさつ。旧チャップマン邸を拠点とした商店街周遊イベント「ナイトタイムエコノミー」や新宮城でのステージイベント、チャンバラ合戦「IKUSA」などの開催も予定しており、事務局では随時情報を公開していくとしている。
(2019年7月18日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20190718110101.jpg)
20日の海開きを前に (那智勝浦町 )
20日(土)の海開きを前に那智勝浦町の那智海水浴場で17日、町内の各種団体が協力してクリーン作戦を実施した。
同町観光企画課が毎年、関係団体に協力を呼び掛けて実施している。観光協会、南紀勝浦温泉旅館組合、民宿組合、勝浦ライオンズクラブ、南紀くろしお商工会、和歌山東漁協那智支所、浜ノ宮区、東牟婁振興局、那智勝浦ロータリークラブ、同町建設業組合、熊野交通勝浦営業所、なちかつ古道を守る会などの団体から約50人が開始前に集まった。参加者らは流木や藻くずなどの漂着物を拾い集め、県内最大の砂浜をきれいにした。
海開きは午前10時30分から期間中の安全を祈り、神事が営まれる。同町観光協会によるイベント「ビーチフラッグでお菓子をゲット」も開催する予定。
(2019年7月18日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20190718100301.jpg)
JICA国別研修の一環で (串本町 )
国際協力機構(JICA)の国別研修に参加するトルコ共和国の地方幹部行政官12人が15、16日の2日間、串本町を訪問し樫野崎などの視察や田嶋勝正町長を表敬訪問するなどの研さんを積んだ。
12人はJICA北海道が公益財団法人はまなす財団に委託して展開する地方幹部行政官対象の同研修に参加。母国の課題になっている地域間格差是正のため、日本の地方行政の仕組みや活性化の手法を知り自身の任地を活性化する行動計画作成能力の向上を目指して活動している。
研修期間は6月26日から7月19日までの24日間。同財団は目的達成のため基本事項を伝える座学と参考になる地域開発モデルケースの視察や交流の2面で見識を深める機会を提供している。その中に日本とトルコの友好発祥地とされる同町への訪問を組み込み、来町するに至った。
到着した12人は真っ先に樫野崎へ赴いてトルコ軍艦エルトゥールル号遭難の地を確かめ、殉難将士慰霊碑に花と国歌をささげて礼を尽くした。同行した役場総務課の計らいで霊廟に入る機会も得て、同碑に眠る先人と対面。最年長のグループリーダー、カフラマンマラシュ県ドゥルカディルオール郡のカディル・オカタン郡長(50)は「エルトゥールル号のことは小さい頃からよく聞いていて、いつかこの地に行きたいとずっと思っていた。実際に来てまたとないほどの感動が心にしみている。司令官を含む587人が犠牲になったが、69人が日本の皆さんに助けられ、このことが日本とトルコの友好を深めたし、そうあり続けることで将士の皆さんも安らかに眠れると思う。私たちはそのような先人を日本の皆さんに預けている、という思いです」と心境を語った。
その後は樫野埼灯台やトルコ記念館も巡って日本側が伝える史実への理解を深め、同町の主要観光資源・橋杭岩とそれを活性化している現地の仕組みも視察した。
町内で宿泊し16日は同町役場本庁を訪問。職員の歓迎を受け、田嶋町長はエルトゥールル号遭難救助の史実を子どもや孫の世代に伝えることに今後も頑張りたいと決意を示しつつ一行との懇談に応えるなどした。
(2019年7月18日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20190718080101.jpg)
![](../../dbm/imgdb/img200/20190718080102.jpg)
野球、バドミントン