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2019年06月28日
1 新造舟の運航開始
 熊野川舟下りの乗客乗せて  (新宮市 )

 新宮市の熊野川町ふれあい公社がクラウドファンディングで資金を集めて製作した川舟が27日、初運航した。世界遺産の熊野川を楽しむ「熊野川舟下り」は同市熊野川町の道の駅「瀞峡(どろきょう)街道熊野川」付近から熊野速玉大社近くの河原までの約16㌔を下る。

 初運航のこの日は、あいにくの雨となったが、2便12人が出航。新造舟にはアメリカ人と香港人6人が乗り、熊野川を下った。昨年度の乗船客数は4563人(外国人2165)。本年度は4月と5月で1431人(同737)が乗船している。

 製作にはインターネット経由で資金を募るクラウドファンディングを活用し、142人の支援者から目標金額を上回る244万2000円を集めた。センターには新造舟の写真と共に支援者の名前が掲示されている。

 舟は熊野速玉大社例大祭・御船祭(みふねまつり)の早舟製作も手掛ける「熊野川体感塾川舟工房」の谷上嘉一さんに製作を依頼し、約2カ月かけて完成。進水式は5月24日に実施した。

 熊野川川舟センターの森本博也センター長は「支援のおかげと感謝の気持ちでいっぱいです。雨になりましたが、大安のこの日を選び、川舟を運航することができて職員一同喜んでいます」と話していた。

 乗船料金は大人3900円、4歳~小学生が2000円で団体割引、貸し切りもある。4歳未満は乗船不可。定期乗合便は12~2月を除き、午前10時からと午後2時30分から運航している。

 問い合わせは、熊野川町田長の熊野川川舟センター(電話0735・44・0987)まで。

(2019年6月28日付紙面より)

クラウドファンディングを活用して製作した川舟が初運航=27日、新宮市熊野川町の河川敷
2019年06月28日
2 木下欣也会長を再任
 健康増進計画PR進める  (那智勝浦町保健対策推進協議会 )

 那智勝浦町保健対策(健康づくり)推進協議会は24日、同町福祉健康センターで令和元年度の会議を開いた。役員改選では木下欣也会長、佐藤純造副会長が再任された。任期は2年。

 協議会は同町の健康づくり対策を推進するため、国県の要綱に基づいて、各種健康診査事業や健康相談、保健栄養指導、食生活改善など地区衛生組織の育成や健康教育など、健康づくりのための方針を体系的・総合的に審議企画することを目的としている。

 矢熊義人副町長が「人生100年時代が到来し、健康な状態で長生きすることが重要視されている。委員の方々には町民の皆さまの健康づくりや対策のために助言をいただいている。今後もよろしくお願いします」とあいさつ。事務局から平成30年度母子保健事業や予防接種事業報告、健康推進事業、精神保健・障害者関係事業の結果と本年度計画の報告があった。

 国民の健康寿命延伸などの実現に向けた運動として国が行う「健康日本21」や和歌山県の「和歌山県健康増進計画」を受け、今年3月に「那智勝浦町健康増進計画」を策定したことを説明。保健所を中心に先進地の新宮市を除く、各町村なども同時に策定に向け動き出したという。事務局会議、策定委員会や住民グループ会議も開催し、健康に関するアンケートを20~74歳の町民に行った。4月にはA3のダイジェスト版を全戸配布している。完全版は役場や出張所、医療機関などで閲覧できる。

 木下会長は「栄養や運動、健康管理など詳しい取り組みが策定された。計画倒れにならないようにわれわれも啓発に取り組んでいきたい」と述べた。

(2019年6月28日付紙面より)

健康づくり対策などを協議した=24日、那智勝浦町福祉健康センター
3月に策定された「那智勝浦町健康増進計画」をPR
2019年06月28日
3 防災を“忘災”にしないで
 津本自主防が訓練  (紀宝町 )

 紀宝町の津本地区自主防災会(岡正成会長)は23日、津本防災センターで防災訓練を行い、約30人が参加した。防災講話で災害から命を守るすべを学び、災害時に役立つ新聞紙スリッパや簡易リュックサックなどを作った。

 県防災対策部防災企画・地域支援課の防災技術指導員、宮田正人さんが講話。「自然災害を止めることはできない。できるだけの備えをし、さまざまな対策を講じて防災、減災に努めましょう。防災を“忘災”にしないで」と呼び掛けた。

 三重県の災害リスクとして▽南海トラフによる地震・津波▽活断層による直下型地震▽台風などの風水害―を挙げた。

 地震対策は自宅の立地環境や耐震状況、室内の対策、避難所へのルート確認、家族間の話し合いと役割分担、非常持ち出し袋の準備が大切とした。

 新聞紙スリッパ、2枚の風呂敷やズボンとロープを使ったリュックサックの作り方を紹介。参加者は実際にスリッパとリュックサックを作り、使い心地を確かめた。

(2019年6月28日付紙面より)

簡易リュックサックの使い心地を確かめる=23日、紀宝町の津本防災センター
2019年06月28日
4 認知症への理解深める
 サポーター養成講座に8人  (新宮市 )

 新宮市地域包括支援センターは26日、同市の広角会館で「認知症サポーター養成講座」を開いた。8人の参加者を前にセンター職員が「認知症の理解と関わり~私たちにできること~」をテーマに講話した。

 全国で認知症の症状がある人は約462万人で、75歳以上が12人に1人、85歳以上は3人に1人といわれている。今後、認知症の症状がある人は増加すると予想されている。

 職員は、認知症は脳に起きた変化によって記憶障害(物忘れ)などが発生し、日常生活を送ることが困難になる状態であると説明。脳のしくみと働きを紹介し、「何かを見る、聞く、認識する、行動するといった全てにおいて大事なのは記憶である」と述べた。

 認知症の原因や症状、種類などについて解説し、「認知症の人にとって焦りや不安はストレスのもと。人によっては興奮や怒りを覚える場合もあります。アルツハイマー型認知症であれば安心してもらえる環境と治療薬によって進行を遅らせることが可能な場合もあるため、周りの一人一人が認知症の症状を覚え適切な関わり方を学ぶことが必要」と早期診断、早期治療の大切さを訴えた。

 認知症の人は何も分からなくなるものではなく、分かることもたくさんあるとし、「忘れてしまったこと、覚えていることは何かを自分たちも考え、理解しなければならない」と語った。

 参加者は講話とDVD鑑賞を通して、認知症に対する理解を深めていた。

(2019年6月28日付紙面より)

認知症に対する理解を深める参加者=26日、新宮市の広角会館
2019年06月28日
5 古座川町観光協会 桜フェアフォトコンテスト  第1回入賞12作品を紹介①  (グランプリ、準グランプリ )
2019年06月28日
6 公正な選挙目指し  各警察署に取締本部を設置  (和歌山県警 )
2019年06月28日
7 全議案可決し閉会  新宮市6月定例会  
2019年06月28日
8 筆文字教室楽しむ  熊野川町東敷屋でサロン  (新宮市 )
2019年06月28日
9 迅速な避難を忘れずに  みくまの支援学校が避難訓練  (新宮市 )
2019年06月28日
10 ツナパンの手作りに挑戦  公民館の単発講座で7人  (古座川町 )
2019年06月28日
11 遊泳期間に向け資材設置  橋杭海水浴場で関係者ら  (串本町 )
2019年06月28日
12 心に寄り添う絵本を制作  串本出身の奥野あやさん  (串本町 )
2019年06月28日
13 日本民踊講習会参加を報告  正調串本節保存会の会員  (串本町 )
2019年06月28日
14 三重大会組み合わせ決定  木本は青山、紀南は海星と対戦  (全国高校野球 )
2019年06月28日
15 「べっぴん畑」で農作業  料理教室は8月に  (JA伊勢女性農業塾 )
2019年06月28日
16 日中に国道42号で事故多発  南郡交対協が取り組み確認  (夏の交安県民運動 )
2019年06月28日
17 将来への視野を広げる  熊野川中2年生が職場体験  (新宮市 )
2019年06月28日
18 お悔やみ情報
  
2019年06月23日
19 12人の新議員決まる
 那智勝浦町議選  

6月23日21時25分確定【定数12】

当落得票数候補者名年齢党派現元新
1,000中岩 和子71
953亀井二三男70
952城本 和男62
752曽根 和仁56
738金嶋 弘幸51
677加藤 康高49
630藤社 和美57
597東  信介60
592荒尾 典男65
500左近  誠78
492引地 稔治60
489森本 隆夫80
378松本 和彦49
140山本  勉72
33清水 俊幸59


当日有権者数 13,024人

投票者数 9,004人

無効投票数 82票

投票率 69.13%


2019年06月23日
20 犠牲者の魂を後世へ 「大逆事件」資料室が移転 (犠牲者を顕彰する会)

 「大逆事件」の犠牲者を顕彰する会(二河通夫会長)は新宮市浮島の市保健センター前に「熊野・新宮『大逆事件』資料室」を移転した。22日に移転開設を記念し、「移転開設の集まり」を開催した。

 もともと「市まちなか観光情報センター」があった場所。情報センターの機能が旧チャップマン邸に移転したことに伴い、建物を利用する形となった。「大逆事件」資料室は昨年4月に同市千穂の浮島本通り沿いに開設。諸般の事情によりしばらく休館となっていた。

 「移転開設の集まり」には約50人が参加した。二河会長は「大石誠之助ならびに『大逆事件』で犠牲になった当地方の6人の魂を後世に伝えるべく、この場所を拠点に努力していかなければならない」とあいさつ。来賓の田岡実千年市長は「この資料室が私たちの新たな決意の象徴として、多くの皆さまにお越しいただき、多くの事を感じ取っていただけることを切に願います」と祝辞を述べた。

 式典に参加したノンフィクション作家の田中伸尚さんは「この場所からいろいろな事を発信していってほしい。『大逆事件』で犠牲になった26人の被害者全員にも目を向けてもらえれば」と述べた。同資料室長を務める栗林確さんが「この場所を基点に、自由・人権・平等に正面から向き合った人たちのことを語っていきたい」と閉会のあいさつをした。

(2019年6月23日付紙面より)

移転した「熊野・新宮『大逆事件』資料室」=22日、新宮市浮島
二河通夫会長
2019年06月23日
21 漁法のさまざま学ぶ
 宇久井中で地元漁師の授業  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町立宇久井中学校(坊信次校長)で17日、漁業を学ぶ授業があり、2年生22人が地元の漁師東信義さんの講義に耳を傾けた。

 宇久井中が取り組む海洋教育の一環で、20年以上続けられている。当初は3年生対象だったが、学校行事の関係で近年は2年生が聴講している。那智勝浦町の海で繰り広げられている漁業の歴史や取り組みを知り、ふるさとへの理解を深め、将来的な漁業後継者を育むことも目的の一つ。かつては事前学習と洋上体験を実施していたが、生徒数の増加や減船の影響で乗船体験が難しくなってきたため、2014年度以降は教室での学習主体に切り替えている。

 東さんは、地元の主だった漁法として、マグロやカツオを取るためのはえ縄、引き縄、一本釣り、イワシやサンマなどを取る棒受け網、ブリを中心に季節の魚を取る定置網、養殖などの仕組みを解説。ここ数年続く「黒潮蛇行」についても、海況図を使って詳しく説明した。また、漁業とともに営むホエールウオッチング業関連で、宇久井沖に来遊する鯨類についても触れた。

 奥平遙さん(14)は「定置網は宇久井ビジターセンターで見ましたが、他の漁法は知らなかった。クジラを見に行きたくなりました」と話していた。

(2019年6月23日付紙面より)

代表の女子生徒が感謝の言葉を述べた=17日、那智勝浦町宇久井
東信義さん
2019年06月23日
22 紀宝署管内で82人
 昨年の運転免許証自主返納者  

 近年、高齢者の運転による交通事故が増加し、全国的に運転免許証の自主返納を呼び掛ける動きが広まっている。当地方では「車なしでは生活できない」との声が圧倒的で、自主返納に不安を感じる高齢者も多い。

 自主返納は、加齢に伴う身体機能や判断力の低下などにより、運転に不安を感じて自主的に運転免許の取消し(全部取消しまたは一部取消し)を公安委員会に申請することができる制度で、1998(平成10)年4月の道路交通法改正により開始された。

 制度自体に年齢制限はないものの、昨年は紀宝警察署管内で82人、今年は5月末現在で65歳以上の高齢者56人が返納した。県内では昨年5677人が申請した。

 同署では、紀宝地区交通安全協会と共同で各季の交通安全運動期間中、紀伊自動車学校(御浜町)の協力を得て高齢者安全運転大会を開いている。また、老人クラブの会合に出向き、交通安全を呼び掛けている。

 横山哲也地域交通課長は「高齢ドライバーには身体能力の低下を把握してもらうことが大事。歩行者は横断歩道を渡る際に注意してもらいたい。夜間歩行時は反射材の着用を呼び掛けている」と話す。

 自主返納については「自信がなくなったときや家族から返納を勧められたら考えてもらいたい。返納は署員が出向くことや、代理も可能ですが、まずは警察に相談してほしい」。免許証に代わる身分証明書も警察で発行している。

(2019年6月23日付紙面より)

運転免許証の自主返納制度を説明する横山哲也地域交通課長(右)
2019年06月23日
23 幻想的な光に歓声  高田でホタル観察会  (新宮市 )
2019年06月23日
24 意思決定支援の必要性訴え  ケアマネ支援全体会議  (新宮市 )
2019年06月23日
25 一般質問に3議員  6月定例町議会  (太地町 )
2019年06月23日
26 優良事業所と管理者を表彰  安全運転管理者協議会が総会  (新宮市 )
2019年06月23日
27 楽しく電車のルール学んで  丹鶴幼稚園が旅育  (新宮市 )
2019年06月23日
28 一緒に楽しく交流  熊野川中生徒が杉の郷を訪問  (新宮市 )
2019年06月23日
29 災害の恐ろしさ学ぶ  京都市市民防災センターに出向き  (津本自主防 )
2019年06月23日
30 大人になっても住みたい町に  相野谷中で地域清掃活動  (紀宝町 )
2019年06月23日
31 甘いミカンを味わって  石本果樹園で収穫始まる  (紀宝町 )
2019年06月23日
32 学園生40人が清掃活動  ポイ捨て止めよう大行進  (ポンポコ学園 )
2019年06月23日
33 いよいよ23日投票迫る  那智勝浦町議選、5日間の短期戦の結果は  (開票終了は午後9時30分以降 )
2019年06月23日
34 お悔やみ情報
  
2019年06月18日
35 「がん」が生き方を変える
 市民向け講演会で岩崎順子さん  (新宮市 )

 新宮市健康長寿課は16日、市役所別館で市民向け講演会を開いた。いのちの講演家・岩崎順子さんが「ガンが病気じゃなくなったとき」を題目に講話。約90人が聴講した。岩崎さんは「優しさは悲しみから生まれる。それは人権の根本ではないか」と呼び掛けた。

 岩崎さんは和歌山県海南市出身。著書に自宅で他界した夫をみとった経験をつづった『ガンが病気じゃなくなったとき』がある。命や人権、心、子ども、生と死、心の病気、震災、戦争などについて全国で1000回以上の講演経験がある。

 開会に当たり田岡実千年市長が「講演会を通じて家族と話すきっかけになれば」とあいさつした。

 岩崎さんは、がんで余命宣告を受けた男性が、「もう種を植えても仕方がない」と自分の畑で収穫した野菜を近所の人に配ったところ「おいしくて元気をもらった」と好評を得て以来、収穫した野菜を配り歩いているうちに自身まで元気になったという話や、30代で乳がんを患い両乳房を失った女性が乳がんカウンセリングを始め、同じ乳がんで苦しむ女性の心に寄り添いながら頑張っているといったエピソードを紹介。「がんが人間の生き方を変えることもある」と述べた。

 肺がんにより他界した夫のがんが進行していく様子や、家族・親子間の心の触れ合いなど、みとりまでの経緯について話し、「人が死んでいくことはきれい事ではない。しかし死は悲しいだけではなく、人が亡くなっていく姿を見た人間にはその命を次の誰かに受け継いでいく役割がある」と語った。

 大切な人の死は生きる力と知恵になっているとし、「インターネットの中に情報はたくさんあるが、生きる知恵に関する情報はない。人から人へ、心から心へ、魂から魂へ、ちゃんと顔を見て伝わっていくもの」。

 介護をしている人に対して「一人で抱え込まないで。しんどいと思う気持ちは本気でその人をサポートしてきた証し」と語り掛けた。「人が亡くなると財産を奪い合おうとする家族や親族がいる。介護やみとりの時間を取り合うような世の中になれば」といった知人の言葉を紹介し、「介護の中に笑顔とユーモアを入れて、少し心を緩めて一歩を踏み出して」と呼び掛けた。

(2019年6月18日付紙面より)

約90人が講演に耳を傾けた=16日、新宮市役所別館
岩崎順子さん
2019年06月18日
36 地域で助け合って生きて
 岩崎順子さんが講演  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町は15日、町体育文化会館で在宅医療・介護連携推進事業講演会を開いた。いのちの講演家・岩崎順子さんが「介護する人 される人 心の橋渡し~私は病気の○○さんではありません~」をテーマに講演。約50人が聴講した。

 開会に当たり、矢熊義人副町長が「高齢者が住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最後まで続けることができるよう、地域の医療・介護の関係団体が連携して包括的かつ継続的な在宅医療が提供できるよう求められている」とあいさつ。岩崎さんは「友達とコーヒーを飲みながら話すように、顔を見ながら話を聞いていただければ」と呼び掛けた。

 岩崎さんは講演会で出会った、当時60代の男性が母親をみとったエピソードを話した。母親に甘えることのできなかった男性が認知症の母親に心を寄せるまでの経緯を紹介し、「男性は、最後は『お母ちゃん、もう頑張らなくて良いよ。ありがとう』と見送ることができた、と報告してくれた」と述べた。

 男性は認知症が進行してどこを見ているのか分からない状態の母親が、亡くなる3日前に、男性のことをじっと見ていたという体験をしたことにも触れ、「男性は、母親のまなざしは自分が子どもの時に見せてくれた母親のまなざしだったと言っていた。認知症でも年を取ったとしても病気だったとしても、母親が子どもを思う気持ちは変わらないのでは」と語った。

 男性から「介護は大変だが、その気持ちを自分だけで辛抱していたらしんどい。抱え込まないでほしいと講演会を通じてみんなに伝えてほしい」と告げられたと話し、「市町村には窓口がある。相談すれば道は開ける。一人で抱え込まないで」と訴えた。

 岩崎さんは2011年の紀伊半島大水害についても触れ、夫をみとった自身の経験から「大切な人を亡くすと体がもぎ取られた気持ちになる。でも死は悲しみだけではない。目には見えないけど、生きる力と知恵になって心の中で一緒に生きてくれていると信じている」と語った。

 最後に同町で経験した地域住民らとの触れ合いについて紹介し、「那智勝浦町は私にとって優しい町。こんな町で講演をさせてもらえるのは幸せなこと。肩肘張って生きている地域よりも、助け合って生きている地域の方が幸せでは」と講演を締めくくった。

(2019年6月18日付紙面より)

約50人が講話に耳を傾けた=15日、那智勝浦町体育文化会館
2019年06月18日
37 弘法大師の誕生祝う
 妙法山阿弥陀寺で「青葉祭り」  (那智勝浦町 )

 女人高野として知られる妙法山阿弥陀寺(谷宏之住職)=那智勝浦町南平野=で15日、弘法大師の誕生を祝う青葉祭りが営まれた。本堂では西国三十三所霊場お砂踏みと先祖供養、大師堂では四国八十八カ所霊場お砂踏みと護摩祈とう法会が行われ、荒天の中次々と参拝者が訪れた。

 同寺は平安初期の815(弘仁6)年、弘法大師こと空海上人が妙法山で修行し、西方にある極楽浄土への入り口として開いたとされる。お砂踏みは布袋に入った札所の砂を踏むことで、霊場参拝と同じ功徳が得られるといわれる。

 1509(永正6)年に建てられた大師堂(県指定文化財)では、弘法大師42歳の姿と伝えられる等身大の大師尊像が開帳された。御詠歌と鐘の音が響き、お砂踏みの参拝者が手を合わせて堂内を歩いた。アジサイの花で飾られた花御堂(はなみどう)も設けられた。

 参拝を終えた三重県尾鷲市の西平(にし・たいら)さん(84)と妻の伸代さんは「元気なうちは毎年お参りしたい」と笑顔を見せ、「ここの御詠歌が聞きたくて雨風が強くても必ず来ています」と話す女性もいた。

 厄よけ大師としても信仰の厚い大師尊像は、この後(公財)美術院の国宝修理所で解体修理を予定しており、次回の開帳は4月20・21日に営まれる「御影供」となっている。

(2019年6月18日付紙面より)

弘法大師堂での法会=15日、那智勝浦町南平野
「お砂踏み」をする参拝者
2019年06月18日
38 町の名所を美しく
 弁天島に100人が奉仕  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町の大勝浦区にある弁天島で16日、「弁天島クリーン作戦」があった。午前10時の干潮を待って大勢の参加者が弁天島に渡り、町の名所を美化した。

 地区住民らの弁天島を守る会と弁天島保存会、南紀くろしお商工会中部支部、なちかつ古道を守る会のメンバー、周辺企業の社員、町職員、子どもたちを含め町民約100人が参加。漂着した流木やごみを拾い集め、周辺の草刈りを行った。二手に分かれ、お蛇浦(じゃうら)方面への遊歩道の清掃も行った。

 堀順一郎町長は「東京での調べによると勝浦で一番有名なのが那智の滝、熊野那智大社の次が弁天島だと聞きました。パワースポットとして名高いそうです。多くの人が訪れ、願いがかなうよう気持ちを込めて掃除したい」とあいさつ。勝浦1区の裏東芳樹区長は「皆さんのおかげで年々ごみは減少しています」と感謝し、熱中症への注意を呼び掛けた。

 同町宇久井の吾妻亜弓さんは「子どもを連れて行けると聞き参加しました。島に渡ったのは初めてですが良い所ですね」と話していた。

(2019年6月18日付紙面より)

強まる日差しの下、美化に励む住民ら=16日、那智勝浦町
2019年06月18日
39 下里中が男子団体3位に 全国ならずも近畿大会出場決める (県中学校空手道選手権)
2019年06月18日
40 串本が優勝し近畿大会へ
 JCカップ少年少女サッカー和歌山大会  
2019年06月18日
41 中村君2季連続全国へ
 和歌山県中学校空手道選手権大会  (太地中学校 )
2019年06月18日
42 農を守る予算確保に向け  農業農村整備の集い  
2019年06月18日
43 2年連続で減少  県新設法人動向調査  
2019年06月18日
44 現実的な洪水避難考える  「減災カフェ」で実用減災学  (新宮市 )
2019年06月18日
45 上陸と産卵を心待ちに  青年部らがふ化場付近の草刈り  (王子ヶ浜を守る会 )
2019年06月18日
46 「ミニ四駆」など楽しむ  熊野模型クラブが展示会  (新宮市 )
2019年06月18日
47 さまざまな催しでにぎわう  3商店街で消費者感謝デー  (新宮市 )
2019年06月18日
48 お口のばい菌やっつけろ  井田保育所で歯磨き指導  
2019年06月18日
49 学力向上に読書を  キナン私募債活用で図書カード贈呈  (御浜町 )
2019年06月18日
50 各学年が保護者と白熱  授業参観でドッジボール  (相野谷小 )
2019年06月18日
51 防災は「ただいま」を言うこと  元中学校教諭が東日本大震災語る  (紀南P連20周年記念 )
2019年06月18日
52 6部門で103ペア競う  第39回ソフトテニス大会  (串本セントラルクラブ )
2019年06月18日
53 地域と一緒にプール清掃  大島区や大島小ら約40人  (串本町 )
2019年06月18日
54 観光貢献し活動アピール  道の駅でCGSフェスタ  (串本古座高校 )
2019年06月18日
55 お悔やみ情報
  
2019年06月06日
56 青学児童120人来熊
 「さるびあ丸」で11回目  (新宮港 )

 東京都渋谷区の青山学院初等部6年生120人と引率教諭ら21人の計141人を乗せた「さるびあ丸」(全長120・54㍍、4992㌧)が5日午前8時ごろ、新宮市の新宮港へ入港した。速水盛康・市教育長、東牟婁振興局の田堀国浩・地域振興部長らの歓迎を受けた一行は、バス3台に分乗し熊野古道などへ向かった。同日午後6時に出港する予定。

 修学旅行を兼ね同校が毎年実施している洋上小学校の一環で、おととしに続いて11回目の来港。一行は5月29日に東京を出港し、横浜、高知、種子島、福江島、壱岐、門司へ寄港し、新宮に入港した。この後は館山を経て東京へ帰る。

 船内での歓迎セレモニーで、速水教育長は熊野が聖地であると紹介し「人と自然がつくった聖地熊野を思う存分体験して」。田堀部長は「この地でいい思い出、楽しい思い出をつくり、人生の中でまた訪れてもらえればうれしい」とあいさつし、記念品を贈った。

 児童代表は「熊野古道や那智の滝を楽しみにしてきた。感謝しながら熊野の歴史や文化を学びたい」と元気にあいさつし、バスに乗り込んだ。

(2019年6月6日付紙面より)

入港したさるびあ丸=5日、新宮市三輪崎
セレモニーの様子
2019年06月06日
57 正しい認識の促進図る
 職員に向け人権学習会  (関西電力新宮事業所 )

 新宮市野田の関西電力新宮事業所(加山和也・新宮担当部長)で4日、職員を対象にした人権学習会があった。市人権政策課の谷嗣弘さんが、性別や性的少数者(LGBT)など性的マイノリティーについて講話をし、45人の職員が人権問題について学びを深めた。

 同事業所では、人権問題に対する正しい認識と理解の促進を目的に、定期的に人権学習会を開いている。

 谷さんは、性的マイノリティー問題は、職場や家庭、地域社会においても無関係ではなく、身近に迫ってきていると話した。性的マイノリティーは全体の3~5%といわれており、増加傾向にあるとした。

 「こういった問題が私たちのすぐそばにあることを知っていただき、理解して行動してほしい」と述べ、LGBTについて解説。最近では、自分の性に確信が持てない「Q(クエスチョニング)」を加え、LGBTQとされていることなども話した。

 婚姻適齢について定めた民法731条では「男は、18歳に、女は、16歳にならなければ、婚姻をすることができない」とあるとし、「憲法には両性の同意に基づくという前提があるが、共に18歳とはなっていない」と述べた。

 現在日本で同性婚は合法化されていないが、2015年に東京都渋谷区で初めて施行された、同性カップルを「結婚に相当する関係」と認める条例「パートナーシップ制度」について説明。現在は東京都世田谷区、中野区、三重県伊賀市、沖縄県那覇市などの自治体がパートナーとして権利を行使できるように定めていることなどを紹介した。

 職員らは啓発DVDを通じ、学校や職場などで起こっている性的マイノリティーに対する差別の現状などを学んだ。谷さんは「多数が普通で、少数が普通ではないという意識が偏見や差別を生む。少数の人が普通ではないという概念を持たないように職場づくり、社会づくりに生かしてほしい」と講話を締めくくった。

(2019年6月6日付紙面より)

45人の職員が人権問題について学びを深めた=4日、新宮市野田の関西電力新宮事業所
2019年06月06日
58 海と陸、広い視野で結ぶ
 東京農業大学と包括連携協定  (太地町 )

 太地町(三軒一高町長)、同町漁業協同組合(脊古輝人代表理事組合長)、太地水産共同組合(岸野知夫理事長)と東京都世田谷区の東京農業大学(髙野克己学長)は5月15日、包括連携協定を締結した。産業や教育など幅広い分野で相互協力する協定で、三軒町長は「鯨の学術都市を目指す町として研究者は不可欠。大学との連携は非常に喜ばしい」と話した。

 同大学は3キャンパス(世田谷・厚木・オホーツク)6学部を擁する。小中高の附属校を含めたグループの学生数は約2万人となっている。全国75の地方自治体や企業・団体、教育・研究機関との連携活動実績を有し、各地の主な取り組みは▽6次産業化の推進▽鳥獣害対策▽機能性食品の成分分析および土壌診断▽森林・バイオマス資源の利活用▽地域体験実習などによる人材育成▽Iターン・Uターン推進▽里山景観保全活動▽遊休荒廃農地再生▽地域資源を活用した商品開発―など。

 4者歩み寄りの背景に、同大学生物産業学部・小林万里教授の太地町訪問があった。小林教授は、オホーツク海のアザラシの食害による漁業被害の対策を求め2017年に太地町の追い込み漁を視察した際、町の施策に感銘を受け、同大学に連携を提案。髙野学長が今年3月に来町し連携締結の運びとなった。

 髙野学長は「陸のことばかりではなく、広い視野を持たなくてはならない。学生たちにとって、海と関わりの深い太地町の漁業者や地域住民と交流することは有意義。グローバルな時代に、できることを一緒に考えていきたい」と話している。

 調印式は同大学内で行われた。協定に先んじて、町は町立くじらの博物館での学芸員実習を受け入れている。今後もインターンシップや就職を視野に入れた学生交流、同大学の学園祭への出品による鯨肉の普及を目指す。また、山野、公園管理などの学術支援を生かした地域活性化を相互恩恵の成果として見込んでいる。

(2019年6月6日付紙面より)

調印後、協定書を手にする髙野克己学長(左から2人目)ら=5月15日、東京都世田谷区(提供写真)
2019年06月06日
59 結成30年目の歌声披露 文化セで第6回演奏会 (串本コーロびおれった)

 串本町を拠点とするコーラスグループ「串本コーロびおれった」(山本ちづき団長、団員30人)が2日、同町文化センターで発表会「第6回演奏会」を開き結成30年目の歌声を約400人の観客に披露するなどした。

 同グループは、1990(平成2)年に結成した女声合唱団。基本毎週日曜日の午後にレッスンに励み、串本町や新宮市、さらには全国区の大会に出演して成果を発表。賛助出演や慰問もこなすなど練習に発表と活発な活動を続けている。

 自主公演となる発表会は「したい時にする」という考え方で不定期に計画していて、今回は2016(平成28)年5月の第5回以来3年ぶりの実施になる。

 当日は大ホールの席の約3分の2が埋まる盛況を得て開演。熊谷綾子さんの指揮、客演の藤里香世さんや団員の坂本久美子さんによるピアノ伴奏で4部構成20曲を発表した。第1部と第2部は純粋なコーラス発表で、「歌う」から「響かせる」へと徐々にハーモニー豊かな曲へと移行して展開を盛り上げた。第3部は初の試みで団員が考えた出し物を織り交ぜ、観客と一緒に歌う楽しみを共有。第4部は女声合唱とピアノのための組曲『桜の花びらのように』の全曲披露に挑戦し、ドラマ・坂の上の雲の主題歌『Stand Alone』を響かせた。

 曲の合間では熊谷さんが団員の目指すところ、山本団長が30年目の節目の心境と新たに仲間を歓迎したいという思いを語る場面も。プログラム終了後、団員から指揮とピアノ伴奏に感謝する花束を贈り、サプライズでさらに1曲を歌って締めくくった。

 おおむね1年前から今回の発表会を意識して練習を重ねてきたという同グループ。退場する観客を感謝して送り出した山本団長は「うまく歌えるか心配な曲もあったけれど、なんとかこなせてほっとした。初めて試みた第3部の趣向も良かったと大勢の皆さんから言っていただけて、団員も一段と意欲が湧いたと思う。次の発表会はいつ、とは言えないけれどこれからもよろしく見守ってほしい」と心境を語った。

(2019年6月6日付紙面より)

3年ぶりの発表会で歌声を響かせる串本コーロびおれったの皆さん=2日、串本町文化センター
創意工夫の趣向を交えて歌う楽しさを観客と共有する団員
2019年06月06日
60 選挙管理委員の労ねぎらい  下市昇一さんを町長表彰  (太地町 )
2019年06月06日
61 本年度事業などを承認  熊野歴史研究会が総会  (新宮市 )
2019年06月06日
62 障害者の自立支援に  一人暮らし体験「Passo」  (新宮東牟婁地方 )
2019年06月06日
63 楽しく和紙を手作り  みくまの支援学校で紙すき体験  (新宮市 )
2019年06月06日
64 新会長に坂下裕一さん  身体障害者連盟が総会  (那智勝浦町 )
2019年06月06日
65 タマネギの収穫を体験  3事業所と農福連携  (新宮市熊野川町 )
2019年06月06日
66 哲泉流小寺友香さん1位に  県吟士権者大会の第1部で  
2019年06月06日
67 全国、近畿出場に届かず  県消防救助技術会の結果  (串本町消防本部 )
2019年06月06日
68 2年目は17人体制で初動  シルバー人材セが総会  (古座川町 )
2019年06月06日
69 第21回ツール・ド・熊野   
2019年06月06日
70 事業化区間の早期完成を  近畿自動車道紀勢線建促期成同盟会総会  
2019年06月06日
71 今年は10月20日に開催  紀宝みなとフェスティバル  
2019年06月06日
72 勇退議員2人があいさつ  一般会計補正予算など承認  (那智勝浦町臨時議会 )
2019年06月06日
73 お悔やみ情報