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2022年07月31日
1 電動キックボードでまちなか周遊
 8月8日から実証実験  (那智勝浦観光機構 )

 一般社団法人那智勝浦観光機構(NACKT)は8月8日(月)から10月31日(月)までの間、環境に配慮した二次交通の手段として「電動キックボード」の実証実験を行う。細やかにまちなか周遊ができる観光商品開発のために現在、職員がキックボードに乗車し試験走行を行っている。

 企業とコラボレーションして行うという今回の実証実験。期間中、機構は、キックボードの販売元である株式会社ProductionA&K=広島市=から無償で、実機5台の貸し出しを受けている。

 キックボードはcoswheelの商品で、原動機付自転車と同じ扱いとなり、車道において時速30㌔までの速度で走行できる。5台ともナンバープレートを取得済み。乗車には原動機付自転車資格が必要。

 3時間で満充電となり、連続走行距離が最大30㌔㍍。3速の変速が可能で静音性に優れていることに加え、マイクロモビリティーのため、二酸化炭素(CO2)排出量削減の後押しにつながることも期待される。

 機構によると、若者向けアクティビティーの一つとして今回のキックボードを考案。観光客が車で移動しづらい町内の名所などにもアクセスできることや、町が掲げるCO2排出量実質ゼロを目指す「ゼロカーボンシティ宣言」に沿う環境に配慮した二次交通手段の増を目的としているという。

 実証実験ではモデルコースの作成に加え、町での需要や有効性、適正な利用の把握などのデータを収集する。結果次第では本格導入も行う。

 機構の東竜次さんは「まちなかのメインや主要ルートに入っていない名所や隠れたスポット、美しい海、ジオパークに指定されたロケーションを楽しむために電動キックボードを利用していただけたら幸いです」と話していた。

(2022年7月31日付紙面より)

電動キックボードでまちなかを周遊=28日、那智勝浦町内
機能性に加え環境にも配慮されている
2022年07月31日
2 切れ目ないケアを目指し
 8月から助産師外来開設  (新宮市立医療センター )

 新宮市蜂伏の市立医療センターは8月から「助産師外来」を開設する。妊産褥婦(にんさんじょくふ)と家族の意向を尊重しながら医師と協働し、助産師が健康診査や保健指導を行うことで、妊娠期から産褥期まで切れ目のない継続ケアを提供していく。

 少子高齢化や母体合併症の増加などでチーム医療の必要性が高まる中、厚生労働省より2008年に「医師と助産師の役割分担と協働」が提唱され、09年に「院内助産ガイドライン 医師と助産師の役割分担と協働」が策定。18年にガイドラインの改定が行われた。

 提唱以降、全国的に助産師外来および院内助産が普及する中、同医療センターでも産婦人科医師(常勤医師)の体制が整ったことなどを背景に助産師外来を開設。地域の中核病院として、新宮医療圏の妊産褥婦が安心・安全に子どもを産み育てることができるよう、多職種で連携していくとしている。

 対象は妊娠26週と37週ごろの妊婦(産科医師の許可のある人)。内容は▽尿検査、血圧・体重測定、子宮底・腹囲測定▽超音波エコー▽妊娠・分娩(ぶんべん)・育児についての話、悩み相談―など。

 日時は毎週水曜日の午前9時~正午で1人につき60分。完全予約制。妊婦健診時に産婦人科外来に申し出を。妊婦健康診査受診票(健診費用補助券)を利用することができる。

 同医療センターの植田啓子看護師長は「助産師ならではの目線で、妊娠期から産後まで、お母さんと赤ちゃんに寄り添わせていただきます。ぜひご利用を」と呼びかけている。

 問い合わせは同医療センター(電話0735・31・3333、代表番号)まで。

(2022年7月31日付紙面より)

8月から助産師による健診がスタートする=新宮市立医療センター
新宮市蜂伏の市立医療センター
2022年07月31日
3 県内初の自動運転実証実験
 今年11月の本格運用目指す  (太地町 )

 太地町は町営バスが通行できない対象地区3・2㌔区間(県道1・2㌔、町道2㌔)において、8月1日(月)から和歌山県で初となる自動運転車両の実証実験を開始する。29日は、町公民館で「未来技術社会実装事業」自動運転走行記念式が開かれ、三軒一高町長や下宏副知事、二階俊博衆院議員秘書の二階伸康さんらが出席し、テープカットを行った。

 7月1日現在で高齢化率は44・6%に上る同町。暖海、水ノ浦、寄子路、新屋敷、小東、大東地区では、「バス停まで歩くのがつらい」などの声もあったという。車両導入は高齢者の移動手段確保が目的。エリア拡大も検討しているとした。

 国が行う未来技術社会実装事業は自動運転、ドローンなどの未来技術を活用した地方創生を目指す事業で、関係省庁が支援するもの。同町は昨年に採択された。

 車両購入の予算は、国の「デジタル田園都市国家構想推進交付金」を用いた。今年6月から対象区間に電磁誘導線と、車両制御などに必要なタグを埋め込む工事を実施。これらの事業費合計は約2600万円。

 車両はヤマハ発動機株式会社のスローモビリティ「AR05」。5人乗りだが、安全確認や手動運転時に操作する運転補助者1人が乗車するため、乗客は4人。最高速度は12㌔で、荷物が積めるキャリアも搭載。

 車両は誘導線の磁力を検知して走行。対象区間を約29分間で1周する。また、運転補助者には高齢者3人を会計年度任用職員として雇用した。

 乗車賃は無料。車両の運行時間は午前8時~正午の間に45分間隔で5便、午後2時~同5時の間に45分間隔で4便となる。原則、フリー乗降で、主要施設前では停車する予定。狭い道でも走行でき役場や病院、スーパーまでの道のりをつなぐ。

 9月30日(金)までの2カ月間、日曜・祝日も稼働し実証実験を行う。アンケートを集め、サービスの改善などにも努める。本格運用(実装)は当初予定よりも早くなり、最短で今年11月を見込んでいるとした。その際は車両を1台増やし、2台体制で運行する。

 式典で二階さんは「夢を持つことができる事業。わくわくするような町づくりを共に歩んでいきたい」。

 下副知事が「自動運転導入は日々の生活の利便性が向上する。高齢者の外出も増え、交流も増える」と祝辞を述べた。

 三軒町長は関係者に感謝を伝え、「高齢者の交通手段の確保は地域課題の解決の一歩になろうかと思う。将来的には新宮市など、町をまたいだ病院間の自動運転の実現を考えている」と語った。

 式典後は関係者らが車両に乗車し、役場周辺を走行した。事業を担当する総務課主査の和田正希さんは「今後は高齢者の方だけでなく、誰でも利用できる形にしていきたい。取り組みが他市町村にも波及すれば、町をまたいだ自動運転などの広域化にもつながるのでは」と話していた。

(2022年7月31日付紙面より)

8月より自動運転車両の実証実験が始まる=29日、太地町役場付近
テープカット後、関係者らが集まり記念撮影
2022年07月31日
4 新しい風を吹かせよう
 オープンスクール開催  (近大新宮 )

 新宮市の近畿大学附属新宮高校・中学校(池上博基校長)で30日、オープンスクールが開かれた。近隣市町村などから中学3年生71人が参加し、体験授業やクラブパフォーマンスを通じて高校生活に期待を膨らませた。

 本年度のテーマは「新風」で、「新しく爽やかな風が吹き、自分や学校、地域、時代を変えていく」という意味を込めた。新型コロナウイルス感染対策や熱中症対策を徹底して実施した。

 理科の体験授業「ゲノムウオッチング~ユスリカの幼虫のだ液腺染色体の観察~」では、プレパラートを作成し、染色体上のしま模様などを顕微鏡で観察。スーパーサイエンス部員も協力した。社会科の「古墳時代を体験しよう」には、当時の服を再現した衣装を身に着けた生徒も登場した。

 クラブパフォーマンスはメディア部の学校紹介動画でスタートし、空手部、なぎなた部、ダンスサークル、書道部、吹奏楽部が登場。それぞれのクラブの活動や挑戦、今後の目標について語った。最後に高校生徒会の田岡結会長が「来年、皆さんと学校生活を送れることを楽しみにしています」と呼びかけた。

 この日は、入試に向けた個別相談会や寮の見学会も開かれた。翌31日には、小学5、6年生向けのオープンスクールも開催する予定だ。

(2022年7月31日付紙面より)

書道部のクラブパフォーマンス=30日、新宮市の近畿大学附属新宮高校・中学校
プレパラートを作成する生徒たち
2022年07月31日
5 珍しい昆虫をぜひ見に来て  人気のカブトムシなど販売  (太地町地域福祉センター梛 )
2022年07月31日
6 一人で悩まず相談を  高田小中で情報モラル教室  (新宮市 )
2022年07月31日
7 競技を通じ英語力養う  新宮スポ少が「英会話サッカースクール」  (新宮市 )
2022年07月31日
8 カノコユリ咲き誇る  道路沿いの斜面で  (紀宝町 )
2022年07月31日
9 少年補導功労で表彰  紀宝地区少年警察協助員の2人  (紀宝警察署 )
2022年07月31日
10 女子は団体、個人で全国へ 県中学校柔道大会で連覇達成 (矢渕中柔道部)
2022年07月24日
11 手作りお手玉で認知症予防
 西千恵子さんが「湯ごりの郷」に寄贈  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町浦神在住の西千恵子さん(86)は22日、社会福祉法人高瀬会(切士桂理事長)の地域密着型バーデンライフ・ケアセンター「湯ごりの郷」(切士知憲施設長、同町湯川)を訪れ、手作りのお手玉200個を寄贈した。

 西さんがお手玉作りを始めたのは2004年、旧浦神小学校で低学年を対象にした「昔遊び学習」で子どもたちと一緒にお手玉遊びをしたことがきっかけ。その後、勝浦小学校からも声がかかり、西さんの元には両校の子どもたちから、感謝を告げるお礼の手紙が多数寄せられたという。

 浦神地区では初午(はつうま)の日、厄年生まれの人がおはらいを受けた後に餅やお菓子をまく習わしがあることから西さんは一念発起。

 自身が米寿を迎える今年の初午の日に餅と一緒にお手玉をまこうと米寿にちなみ880個のお手玉の製作を始めたが、新型コロナウイルス感染症の影響で餅まきは中止に。近所に住む切士理事長にお手玉寄贈の話を持ちかけたところ、切士理事長は快諾。この日の寄贈に至った。

 なお、西さんは同施設のほか、町社会福祉協議会にもお手玉を寄贈。友人や孫にもプレゼントしたという。

 お手玉遊びは認知症予防に効果があるといわれており、「高齢者の遊び」として取り入れている施設も多い。

 寄贈を受けた切士理事長は「利用者さんの楽しみが増えた。昔を思い出してくれると思う。おじゃみ(お手玉)を見て、自分も作ってみたい、そう思う利用者さんもいるのでは。自身の生きがいを利用者さんの生きがいづくりにつなげてくれた。ありがたいです」。

 切士施設長は「新型コロナウイルスの影響でご家族の面会も窓越しとなっており、夏祭りなどの地域交流行事も中止を余儀なくされている中、お手玉の寄贈は利用者さんにいつもと違う刺激をもたらしてくれると思う」と感謝。

 西さんは「おじゃみは認知症にも良いと聞く。ぜひ活用してほしい。おじゃみ作りは楽しく、生地選びや色合わせなど頭を使うことも多いため自分のためにもなっている。次は1000個を目指したいですね」と笑顔で話した。

(2022年7月24日付紙面より)

(左から)手作りのお手玉を寄贈した西千恵子さん、切士知憲施設長、切士桂理事長=22日、那智勝浦町湯川
2022年07月24日
12 「公衆ごみ箱」回収事業始まる
 就労部会通じて業務委託  (国道168号美化協議会 )

 新宮・東牟婁圏域自立支援協議会就労部会(小阪武部会長=障害者就業・生活支援センターあーち)を通じて業務を受託している、若者応援センター「ヨリドコ」の利用者らは22日、国道168号沿い5カ所に設置されている「公衆ごみ箱」の回収作業を実施した。回収されたごみは、同じく業務受託している社会福祉法人熊野緑会「なぎの木園」とひきこもり者社会参加支援センター「あづまプラッツ」に搬入され、分別や洗浄作業が行われる。

 東牟婁地域と県内外各地域との往来のための主要道路である国道168号。沿道は住宅が少なく人目にもつきにくいことから、全域でポイ捨てによる空き缶やペットボトルなど飲料のごみが散乱しており、待避所や道の駅周辺では飲食物のごみが散乱している。沿道に捨てられたごみは熊野川に流れ込み、最終的に海に至る。

 そういった状況の中、東牟婁振興局健康福祉部衛生環境課は昨年秋、168号沿いの道の駅および待避所計3カ所に実験的に公衆ごみ箱を設置。ごみ箱の維持管理における問題点と沿道などにおける散乱ごみの削減効果の検証を実施したところ、全域でごみの種類別に25~40%程度の削減効果が認められた。

 検証の効果を鑑み、公衆ごみ箱の常設設置を行うことにより、路上などの散乱ごみ(ポイ捨てごみ)を低減させ、当地方の山・川・海の自然環境の保全に寄与することを目的に今年5月、東牟婁振興局、市、市観光協会、民間団体などで組織する「国道168号美化協議会」を設立。運営母体となって情報交換や連絡調整を行いつつ、官民一体で相互に連携して不法投棄対策活動を展開していくことを共有した。

 就労が困難な障害がある人たちの活動を支援するとともに、就労などに係る現状や課題について協議や情報共有を行う新宮・東牟婁圏域自立支援協議会就労部会は、同美化協議会から「公衆ごみ箱」の回収分別などに関する業務委託の話を受けて協議を行い調整。部会員以外の事業所にも声をかけるなどして、前述の3事業所が請け負う運びとなった。受託金は工賃などとして利用者らに支払われる。

 ごみの回収は月曜と金曜の週2回。168号沿い▽南桧杖▽相賀▽熊野川町田長(道の駅瀞峡街道熊野川)▽同町日足▽同町相須―の5カ所に設置されたごみ箱からごみを回収し、燃えるごみは市クリーンセンターに、それ以外のごみは分別などの業務を行う事業所に運搬する。

 初日となったこの日、「ヨリドコ」の利用者や並河哲次理事長らが、回収作業に汗を流した。

 部会長代理の南紀ひまわり作業所の日浦頼和主任は「少しでも地域の環境美化に寄与できれば」。

 東牟婁振興局健康福祉部新宮保健所の堀内達司・衛生環境課長は「協議会は、賛助会員さんや関係団体の協力を頂き、熊野の自然を守るために発足した。設置したごみ箱にごみを捨てていただくことでこの美しい景観を守っていけるのであればそれが一番です」と話していた。

 同協議会では6月、田長の公衆ごみ箱近くに、竹で作った「ごみ箱の維持管理募金箱」も設置。「ここ熊野の素晴らしい自然を守り、未来の子どもたちに残していくために」と協力を呼びかけている。

(2022年7月24日付紙面より)

ごみの回収作業に汗を流す利用者ら=22日、新宮市熊野川町
熊野川町田長に設置された募金箱
2022年07月24日
13 自分の命を守るため
 神倉小5年生が着衣泳  (新宮市 )

 新宮市立神倉小学校(藪中秀樹校長)で19日、着衣泳があった。5年生64人が、同市を拠点に活動している健康運動指導士で「High―Five」の杉浦資史(もとし)代表から着衣時での泳ぎの困難さや対処法などについて学んだ。

 同校育友会が主催の学年行事で、子どもたちに水難事故から自分の命を守る方法を身に付けてもらおうと実施。この日はクラス別で行われた。

 1組32人の授業では訪れた保護者が見守る中、児童が水着で泳いだ後、それぞれが服を身に着けて再びプールに入ると「重たい!」「動きにくい」などの声を上げ、思うように泳げないことを体験。2人一組でペットボトルを使用し、あおむけで安全に浮く練習や浮力のある物にロープを装着して投げる救助法を教わった。その後、誰が最も長く浮いていられるかにも挑戦した。

 杉浦さんは服を着た状態での水泳などには長所と短所があると説明。「着衣時には水を含むため重くなって泳ぐのが困難になる危険性がある一方で、空気が入りやすい状態にもなります。もしものときには体力を使わないことが重要。慌てず、落ち着いて『浮いて待つ』行動を忘れないでください」と呼びかけた。

 名越真悠さんは「服を着ている状態が想像以上に重くて驚きました。改めて水の事故を起こさないように気を付けて水泳を楽しみたい」。

 浅井扇介君は「水着と服を着ているときの動きが全然違うことを実感した。教わったことを忘れずに、万が一に備えて意識するのが大事だと思った」と話していた。

(2022年7月24日付紙面より)

ペットボトルを使用し浮く練習を行う児童=19日、新宮市立神倉小学校
2022年07月24日
14 圧巻の歌唱力楽しむ  大西ユカリさんがライブ  (太地町地域福祉センター梛 )
2022年07月24日
15 楽しく防災を学ぼう  子育て支援セで防災のお話  (新宮市 )
2022年07月24日
16 明かりの違いを実験  わくわく科学教室に21人  (紀宝町 )
2022年07月24日
17 お化け屋敷で「はい、チーズ」 うどの幼で恒例の「夕涼み会」 (紀宝町)
2022年07月24日
18 ごみ分別アプリを導入  8月1日から配信開始  (紀宝町 )
2022年07月24日
19 お悔やみ情報
  
2022年07月21日
20 実証実験に向け調整進める
 自動運転車両が試験走行  (太地町 )

 国が行う未来技術社会実装事業で昨年、選定を受けた太地町は11日から自動運転車両によるテスト走行を開始した。対象地区である暖海、水ノ浦、寄子路、新屋敷、小東、大東地区において、実際に町民を乗せて走行させる実証実験に向けた調整が行われた。

 同事業は自動運転、ドローンなどの未来技術を活用した地方創生を目指す事業。革新的で先導性などに優れた提案について、交付金などの支援に加え、社会実装に向けた現地支援体制(地域実装協議会)を構築し、関係省庁が支援を行う。

 町では予算として、国の「デジタル田園都市国家構想推進交付金」に応募し今年4月に交付が決定。この交付金は、地方公共団体かデジタル技術を活用し地域の課題解決や魅力向上に取り組む計画の事業実施に必要な費用を国が交付するもの。

 計画では、同車両や町営バスが停車する施設に、時刻表などの情報が表示されるデジタルサイネージ設置や町ホームページ、スマートフォンでも確認ができるデジタル化も進めるとした。

  □     □

■車両は5人乗り



 車両はヤマハ発動機株式会社のスローモビリティ「AR05」。公共バスとタクシーの中間的な役割を果たし、5人乗り。運転補助者1人が乗車し、安全を確認する。

 町営バスなどが通行できない狭い道でも走行でき役場や病院、スーパーまでの道のりをつなぐ。大阪や滋賀、沖縄などでも導入されている。

 6月から対象地区の3・2㌔区間に誘導線と、車両制御などに必要なタグを埋め込む工事を実施。11日から同社が数日間、ルートを走行し、セッティングなどを行った。

 同社の竜門芳弘さんは「車が走行できない場所で力を発揮する車両。移動が困難な方々の外出機会が増えることを期待している」と話していた。

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■今後の計画は



 今年8月から2カ月間、実証実験を行う。テスト走行時や実証実験は、車両1台を走行させる。アンケートの回収後、地域実装協議会で協議し、サービスの改善などに努める。2023年3月末までに、実際に車両を運行(実装)させる予定。2台の車両が走行する。

 同町総務課の和田正希さんは「自動運転車両の走行は太地町のまちづくりに合っている。対象地区は高齢化率が高く、バス停までの距離が大変な方も多い。2台の車両を何度も走行させることで、外出しやすい環境をつくる。それによって健康につながり、福祉対策にも波及していく」。

 今後については「将来的には住民の皆さまに乗車していただいたり、エリア拡大で国道を走らせ、町外施設までの移動も計画しています」と語った。

 大東地区の80代男性は「道が狭いところが多い。足が不自由な人もいる。ありがたい」と話していた。

(2022年7月21日付紙面より)

狭い路地をテスト走行する自動運転車両(道路の黒い部分が誘導線)=13日、太地町
5人が乗車可能
2022年07月21日
21 夏休みは早寝早起きを
 東牟婁郡内小中学校、県立高校で終業式  

 東牟婁郡内の小中学校および県立高校で20日、1学期の終業式が開かれた。児童・生徒が成績表や宿題を受け取り、夏休みに入った。

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■那智勝浦町立宇久井小学校



 那智勝浦町立宇久井小学校では、オンラインで各教室をつないで式を実施。芝﨑勝善校長は「熱中症や交通事故には十分気を付けて。勉強で自分が頑張らなければいけないところを見つけて、夏休みのうちに克服し、今後につなげてほしい」とあいさつした。

 生活指導の西起也教諭は「なつやすみ」の頭文字を取って▽夏は水の事故に気を付け、火遊びはしない▽(不審者に)ついていかない▽やるぞ!宿題、お手伝い▽するな!万引、悪いこと▽(横断歩道を渡るときは)右左右を確認―の五つを呼びかけた。児童を代表して田中真裕君(5年)が「早寝早起きして、始業式でみんなで会えるよう、楽しい夏休みにしましょう」と話した。

 始業式は9月1日(木)の予定。なお、新宮市は2019年の夏期休業日変更により、29日(金)に終業式を行う。

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■新宮高校



 新宮市の県立新宮高校でも、オンライン形式で式を実施。東啓史校長は2017年にノーベル平和賞を受賞した国際NGOの核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)を代表して受賞式で演説したサーロー節子さんに触れ、「日本は唯一の被爆国だが、記憶の風化が進んでいる。原爆が投下された日は、基礎教養として知っておくべき。平和への思いを新たにしてほしい」。

 チャレンジする精神が重要とし、「夏休みは目標を決めて、取り組んでほしい」と呼びかけた。

(2022年7月21日付紙面より)

オンラインで終業式を実施=20日、那智勝浦町立宇久井小学校
東啓史校長の言葉に耳を傾ける生徒ら=20日、新宮市の県立新宮高校
2022年07月21日
22 ゴーラの中を観察し試食も
 4年生が蜜切り作業を見学  (高池小 )

 古座川町立高池小学校(大畑眞校長)の4年生16人が19日、中央公民館でニホンミツバチの蜜切り作業を見学した。

 総合的な学習の時間〈ふるさと学習〉の一環。本年度の4年生は町内で盛んに行われているニホンミツバチの養蜂について調べていて、1学期の活動の集大成として30年余り養蜂をしている上部区の橋本尚視区長が実際に蜜を採る様子を見せてもらった。

 この日は天候不良だったが、児童も間もなく夏休みを迎えるため同館大集会室内で見学を決行。橋本さんはあらかじめ群れを払った巣箱・ゴーラを準備し、約3万匹の群れが作った巣であることやその下端には王座と呼ばれる女王蜂の巣穴があることを紹介しつつ、特注の道具で作業を進めた。

 板状の巣を一枚ずつ取り出し、熟成した蜜が詰まった古い部分(黒い部分)と幼虫や熟成中の蜜が入っている新しい部分(黄色い部分)を切り分け、新しい部分だけ巣箱へ戻すのが作業の内容。児童は普段見る機会のない巣箱の中を興味津々にのぞき込み、切り出したばかりの蜂蜜を試食させてもらうなどしながら観察した。

 養蜂家とじかに話せるこの機会に一つの巣箱から採れる蜂蜜の量や出荷先、値段など気になることを質問。なぜ養蜂家になろうと思ったのかという質問もあり、橋本さんはニホンミツバチがいろいろな花を回って蜜を集めながら受粉を促し古座川の自然の恵みを豊かにする大事な役割を持っていることを伝え、蜜を分けてもらいつつニホンミツバチが安全に巣を作り頑張ってくれる状況をつくっていると語った。

 おととし、昨年と新型コロナウイルスの情勢で作業の観察ができず、今回は3年ぶりの実施。今後は調べた事柄をまとめ、後の学習発表会で観察できなかった現5、6年生にも様子が伝えられるよう発表する予定という。

(2022年7月21日付紙面より)

ゴーラから巣を取り出す様子を間近に観察する高池小の4年生=19日、古座川町中央公民館
2022年07月21日
23 総合満足度「全国1位」に
 じゃらん宿泊旅行調査2022  (和歌山県 )

 和歌山県はこのほど、「じゃらん宿泊旅行調査2022【都道府県魅力度ランキング編】」において、総合満足度「全国1位」を獲得した。

 株式会社リクルート(東京都千代田区)の観光に関する調査・研究、地域振興機関「じゃらんリサーチセンター」(JRC)が、全国1万4123人の宿泊旅行者を対象に調査。前年度の8位から大幅にランクアップし、91・0%の満足度を獲得した。

 県は昨年度、新型コロナウイルス感染症の影響を受けて宿泊客数が減少する中、県民を対象とした「わかやまリフレッシュプラン2nd・3rd」を展開。また、「蘇(よみがえ)りの地、わかやま」宿泊得々キャンペーンをはじめ、県内を周遊するさまざまな企画を実施したことなどが今回の結果につながっているのではと推測。「これを契機として、今後も県内各地にある観光資源の魅力をより一層全国に発信し、さらなる誘客・周遊促進を図っていく」としている。

(2022年7月21日付紙面より)


2022年07月21日
24 東牟婁地方中学校総体① 剣道・バドミントン・卓球 
2022年07月21日
25 退任自治会長に感謝状  新宮・東牟婁からは5人  (和歌山県 )
2022年07月21日
26 進路決定の一助に  新宮警察署で業務説明会  
2022年07月21日
27 人権擁護思想の高揚を  管内2人に委嘱状伝達  (和歌山地方法務局 )
2022年07月21日
28 自然と一体になってヨガ  満月の三輪崎海岸で  (新宮市 )
2022年07月21日
29 利用者集まり芝生植える  木戸浦グラウンドの緑化  (那智勝浦町 )
2022年07月21日
30 楠本憲平さんがグランプリ  ツール・ド・熊野フォトコン審査会  
2022年07月21日
31 熊野の延命長寿伝承  歴探スクールで山本殖生さん  (新宮市 )
2022年07月21日
32 通知表受け取り締めくくる  町立小中学校一斉に終業式  (串本町・古座川町 )
2022年07月21日
33 交通ルールを守ろう  小学1年生にファイル寄贈  (紀宝地区安協 )
2022年07月21日
34 早朝から草刈りに汗流す  社会を明るくする運動で  (紀宝町 )
2022年07月21日
35 あいさつ運動標語の作品表彰  鵜殿小学校の終業式で  (紀宝町 )
2022年07月08日
36 日本の伝統文化学ぶ
 高等部が浴衣着付け体験  (みくまの支援学校 )

 新宮市蜂伏の県立みくまの支援学校(松下幸嗣校長)で7日、「浴衣着付け体験」があった。高等部家庭科の生徒17人が同市井の沢の萩原きもの総合学院の萩原真理学院長ら3人から浴衣の着付けや着物の歴史などを教わった。

 季節や場所に応じた服装について理解し、日本文化である着物(浴衣)の着付け体験を通して衣服の歴史や日本の衣服文化への興味と関心を深める機会にと行われた。6月には「民族衣装と気候・文化」をテーマに授業を行い、今月14日(木)に事後学習を開き、学んだことを振り返る予定となっている。

 萩原学院長は「着物は鎌倉時代から伝えられ、人々が身に着けてきたものは全て『着物』だった。その後、明治時代に日本へ洋服が入ってきたことに伴い、和服と呼ばれるようになりました」と説明。平安時代に「熊野詣で」で当地方を訪れた際に身に着けていた平安装束を披露しながら歴史などを伝えた。

 生徒たちは着方や帯の結び方、男女の着丈の違いの説明を受けると、男女に分かれて浴衣の着装に挑戦。萩原学院長らに教わりながら女子は文庫結び、男子は男結びに取り組み身に着けた。

 山口采音(あやね)さんは「着付けは難しかったけど、柔らかくて気持ちいい」。岡本紗奈さんは「また機会があれば着てみたい」と話していた。

(2022年7月8日付紙面より)

萩原真理学院長(中央)らから着付けを教わる生徒=7日、新宮市蜂伏の県立みくまの支援学校
平安装束も披露された
2022年07月08日
37 水生生物で知る川の健康
 生徒が水質調査に協力  (近大新宮 )

 紀宝町を流れる熊野川の支流・相野谷川で2日、国土交通省の水質調査があった。新宮市の近畿大学附属新宮高校・中学校のスーパーサイエンス部員7人も参加し、指標となる水生生物探しに協力した。

 国交省は毎年、近畿地方の16水系で調査を実施しており、同部が参加するのは14年目。水生生物調査は、29種類の指標生物のうち、該当河川にどの種類がどれだけ生息しているかを調べることで、長期的な水質の変動を追うことができる手法。

 スーパーサイエンス部は2020年度から、同じく熊野川支流の高田川(新宮市高田)で独自調査を実施しており、現在の部員たちも活動を引き継いでいる。

 この日は調査を委託されている「いであ株式会社」の職員と共に活動。部員たちは川底の石をひっくり返して出てきた魚や昆虫などを網で捕獲していった。

 きれいな水にすむカワゲラ類やヒラタカゲロウ類が多数発見された他、貴重なウツセミカジカや生きた化石と呼ばれるムカシトンボのヤゴ、海から遡上(そじょう)したモクズガニやヒラテテナガエビも見つかった。試薬・人間の感覚による判定のいずれにおいても水質階級Ⅰ「きれいな水」と結論づけられた。

 同校非常勤講師の瀧野秀二さんは「近年大きな出水がないからか、ヒゲナガカワトビケラが多いことが気になる。また、ヨシが茂ってきたことで、エビやサナエトンボも増加した」。今回初参加の渕上翔真君(中1)は「川の生き物が好きで、新宮市内の川でも自分で調べたことがあるが、相野谷川の方がきれい。カマキリ(アユカケ)という魚は初めて見た」と語った。

 捕獲した水生昆虫の一部は、今後の分析のために生徒たちがホルマリン漬けにして標本として持ち帰った。

(2022年7月8日付紙面より)

採取した水生昆虫を分類する生徒=2日、紀宝町
2022年07月08日
38 古着を海外で再利用
 宇久井の作業所が回収  (那智勝浦町 )

 NPO法人南紀ひまわり会が運営する、那智勝浦町宇久井の南紀ひまわり作業所では、まだ着られる古着を無料で回収し、海外で再利用してもらう取り組みを行っている。得た収入は全額、施設利用者の工賃に充てているため、環境にも福祉にも優しく、持続可能な開発目標(SDGs)にもつながるとしている。羽毛布団やぬいぐるみも同様に集めている。

 同作業所は、障害者の就労支援を行う施設で、利用者に作業を行ってもらい、その工賃を支払っている。古着の無料回収はもともと、田辺市の運送会社の高雄運輸が実施している事業で、同作業所はその取次所の一つとして、2013年から行っている。周辺住民の理解も進んでおり、5月は945㌔を回収した。新宮市や那智勝浦町の主婦がよく持ち込み、小さくなった子ども服が多いという。

 持ち込める古着は、海外での再利用が前提なので、身に着けることが可能な物。衣類全般、肌着、着物、帯などが回収可能。他にも▽ペアがそろった靴や靴下や手袋▽金具を外したカーテン▽

ファスナーなどが壊れていないかばん▽ベルト▽帽子▽シーツ▽タオル▽毛布▽中身が綿だけのぬいぐるみ―も持ち込める。

 回収できないのは▽ぬれているもの▽破れたもの▽汚れがひどいもの▽ペット用に使用されたもの▽雨がっぱなどのビニール製品▽長靴▽げた▽雑巾▽布の端切れ▽反物▽カーペット▽じゅうたん▽マット類▽家庭用スリッパ▽はんてん▽スーツケース▽布団―など。ただし布団のうち、羽毛布団については、中のダウンの割合が50%以上なら回収できる。

 同作業所の日浦頼和主任は「まだ着られて、捨てるのはもったいないというものを、持ち込んでもらえれば。海外で役立てられ、喜ばれています。ぜひ、ご協力をよろしくお願いします」と呼びかけている。問い合わせは、南紀ひまわり作業所(電話0735・54・1465)。

 古着をはじめとする回収品は、高雄運輸によりタイ、ベトナム、韓国、パキスタン、マレーシア、アフリカなどに送られ、再利用されるという。

(2022年7月8日付紙面より)

古着を受け取る日浦頼和主任=6月27日、那智勝浦町宇久井の南紀ひまわり作業所
2022年07月08日
39 それぞれの思い胸に躍動誓う
 木本、紀南両校で壮行会  

 「第104回全国高校野球選手権三重大会」を前に、木本高校と紀南高校でそれぞれ、野球部の壮行会があった。三重大会は8日に開幕し、両校は10日(日)に初戦を迎える。

 木本高校では野球部の躍進を後押ししようと、野球部保護者会(仲猛志会長)が一羽一羽願いを込めた千羽鶴を選手、マネジャーに届けた。

 〝夏の大一番〟へ挑む部員たちを激励するとともに、「ベンチで保護者の思いも一緒」との気持ちを込めて千羽の折り鶴を作った。色とりどりの鶴が保護者に代わってベンチで選手たちを見守る。

 贈呈式で仲会長は「日頃お世話になっている先生、OBのために存分に暴れてほしい」と激励した。仲柊二主将(3年)は「僕たちのために千羽鶴を折ってくれた思いを結果で恩返ししたい。OB、保護者、先生方の思いを背負って暴れてきます。応援よろしくお願いします」と伝えた。

 紀南高校は体育館で野球部、卓球部壮行会を開き、東涼会長(3年)が「最後まで諦めず、悔いのないよう精いっぱい頑張ってください」と激励した。

 野球部の﨑上野和音主将(3年)は「大会に出場できるのは顧問の先生方、保護者の方々のおかげです。楽しく全力で戦ってきます。応援よろしくお願いします」と語った。

 卓球部は池本菫子主将(3年)、舛屋龍之介君(1年)が16日(土)にサオリーナ(津市)で開幕する中部日本卓球選手権と9月17日(土)から愛知県体育館で開催される「名古屋オープン」に出場する。池本主将は「1点でも多く勝ち取り、次につながる試合をしたい」と抱負を口にした。

(2022年7月8日付紙面より)

保護者から千羽鶴を受け取る仲柊二主将=県立木本高校
大会への決意を伝える﨑上野和音主将(右)=県立紀南高校
2022年07月08日
40 今期会長に福田一郎さん  新宮ロータリークラブ  
2022年07月08日
41 劇やゲームで楽しい時間  中央児童館「七夕のつどい」  (新宮市 )
2022年07月08日
42 「熊野大学」に先立ち特別展示  中上健次コーナーで  (新宮市立図書館 )
2022年07月08日
43 一致団結で課題解決を  熊野川流域対策連合会理事会  (新宮市 )
2022年07月08日
44 会員21人で176点の作品を発表  8~10日、第73回黒洋画会展  (串本町 )
2022年07月08日
45 一般対象の4回目始まる  新型コロナワクチン接種  (古座川町 )
2022年07月08日
46 歓声上げ泳ぎの上達に励む  大島小児童が大島プールで  (串本町 )
2022年07月08日
47 事故から助かる発想学ぶ  B&Gで水辺の安全教室  (串本町 )
2022年07月08日
48 願い事がかないますように  園児たちが七夕行事  (新宮・東牟婁 )