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2022年11月20日
1 飛躍と繁栄の1年に
 来年のえと「卯」の色紙  (熊野那智大社 )

 那智勝浦町那智山の熊野那智大社(男成洋三宮司)で来年のえと「癸卯(みずのとう)」の色紙作りがピークを迎えた。男成宮司が直筆で1枚ずつ、色紙に日本がますます栄えるようにと「弥栄(いやさか)」の文字を書き添えている。今月中に1300枚を完成させる予定。

 色紙には仲むつまじい親子のウサギと色鮮やかな初日を配した那智の滝が描かれている。原画は8月ごろに完成した。

 同社によると、癸卯は恵みの雨によって草木が生い茂り、地面を覆う状態を示す。ウサギは勢いよく飛び跳ね、多産で成長が早く、繁栄の象徴であるとともに、新たな年が飛躍と繁栄の1年となるよう願いが込められているという。

 18日は同大社斎館で、男成宮司が色紙に文字を書き入れ、巫女(みこ)が社印を押して仕上げた。

 男成宮司は「コロナも3年目。感染はいまだ終息せず、国内でも厳しい状況。新しい1年は災害や感染もなく、皆さまが健康で幸せであることを祈り、描きました」と語った。

 社頭での授与は19日から行い、発送は11月下旬からを予定。1枚2000円。送料は2枚以下600円、3枚以上は1200円。申し込みは、はがき(〒649―5301那智勝浦町那智山1、熊野那智大社)、FAX(0735・55・0643)、または同大社ホームページで受け付けている。

(2022年11月20日付紙面より)

人々の幸せなどを祈願しながら作業が進められた=18日、那智勝浦町の熊野那智大社斎館

2022年11月20日
2 「ためらわないで!189(いちはやく)」
 各所でオレンジリボン運動  (新宮市 )

 児童虐待防止を訴える街頭啓発「オレンジリボン運動」が19日、新宮市内で行われた。新宮市子育て支援センターやわかやま子育てサポートネットワーク、主任児童委員など市子育て支援ネットワーク参加機関の11人が、市内大型スーパー2店舗で児童虐待早期発見を訴えるチラシや啓発グッズを買い物客らに配布した。

 厚生労働省では、毎年11月を「児童虐待防止推進月間」と定め、家庭や学校、地域などの社会全般にわたり、児童虐待問題に対する深い関心と理解を得ることができるよう、児童虐待防止のための広報・啓発活動などの取り組みを実施している。

 オレンジリボン運動は2004年に栃木県で児童2人が虐待を受け、命を落とした事件をきっかけに、翌年、同県の団体「カンガルーOYAMA」が児童虐待防止を目指して始まった。NPO法人児童虐待防止全国ネットワークなどの協力を得て活動を全国に広めている。

 今年の標語は「『もしかして?』ためらわないで!189(いちはやく)」。厚生労働省では、自身が出産や子育てに悩んだとき、虐待かもと思った際には児童相談所虐待対応ダイヤル(電話189)へ連絡するよう呼びかけている。連絡は匿名で行うことが可能。

 新型コロナウイルス感染症の影響で3年ぶりとなった街頭啓発では、関係者らが買い物客にチラシとポケットティッシュを配布し、活動趣旨への理解を呼びかけた。

 市子育て推進課の嶋田香苗さんは「子どもたちが笑顔で過ごせるように、地域で子育てできる環境をつくっていきたい。お父さん、お母さんのさまざまな悩みが悲しいことにつながっていくケースもある。人ごとではなく、みんなで子どもを守る視点を持っていただければ」と話している。

(2022年11月20日付紙面より)

買い物客らに児童虐待の早期発見などを呼びかけた=19日、新宮市橋本のイオン新宮店
2022年11月20日
3 大輪、秋の夜空埋め尽くす
 伝統花火存続のための打上花火  (熊野市 )

 3週連続花火のフィナーレを飾る「伝統花火存続のための打上花火」が18日、熊野市の鬼ヶ城を舞台に繰り広げられた。熊野大花火大会の鬼ヶ城大仕掛けをほうふつとさせる彩色千輪や地爆花火が多くの見物客を魅了した。

 新型コロナウイルスの影響で2020年から中止となっている熊野大花火大会の伝統存続と花火事業者を支援しようと、熊野市観光協会(中平孝之会長)が主催。8月から9月末にかけて寄付金を募ったところ、目標の1500万円を大きく上回る協力があった。

 300年以上の歴史と伝統を誇る熊野大花火は、海上と鬼ヶ城を舞台に、鬼ヶ城大仕掛けや三尺玉海上自爆など全国屈指の花火大会として知られている。

 この日は打ち上げ花火で幕開け。彩色千輪は漆黒の秋の夜空を一瞬のうちに極彩色の世界へと変えた。最後を飾った地爆花火は、岩場から花火が扇状に開いた瞬間、光、音の衝撃が七里御浜の砂利浜を震撼(しんかん)させた。

 日本一の呼び声も高い爆風とごう音が体中に響き渡り、浜に集まった見物客から拍手と歓声が上がった。

(2022年11月20日付紙面より)

熊野の夜空を染める彩色千輪=18日、熊野市木本町
ごう音が響く名物の地爆花火
2022年11月20日
4 自転車活用し観光資源巡る
 モニターツアーに首都圏から10人  (新宮市 )

 新宮市は17~19日の3日間、市内でEバイク(電動アシスト自転車)を使用したモニターツアーを実施した。首都圏から10人が参加。熊野古道・大雲取越や熊野速玉大社、新宮城跡などを自転車で巡り、市内の観光資源を満喫した。

 自転車観光の推進を目指し「市自転車活用推進事業」を進めている同市。今年2月、信金中央金庫が実施する地域創生支援スキーム「SCBふるさと応援団(企業版ふるさと納税)」において、新宮信金の推薦により2021年度の寄付対象事業に同市を選定。同事業への活用にと1000万円を寄付した。

 寄付金を元に、市では2カ年にわたって事業を展開。本年度はBESV(ベスビー)社製10台、ブリヂストン社製4台の計14台のEバイクを導入した。

 行われたツアーは、観光庁の補助事業「看板商品創出事業」として実施。市では大手旅行会社を活用して市内のサイクリングルートの策定および旅行プラン造成を行っており、先日には台湾からの旅行客を対象に実施したという。今回は大都市圏から一般ユーザーを募集。モニターツアーはこれが最後で、市では今後、一般向けの貸し出しを行うとともに、ツアープランの策定などを展開していく。なお、週明けから、市観光協会において貸し出しを開始する予定としている。

 古道歩きや滝巡りなどのトレッキングや「瀞峡めぐり」も交えて開催。秋の好天の下、参加者らは市内の史跡や自然を楽しんだ。千葉県から参加した、自転車愛好家の藤田洋治さんは「(高田の)桑ノ木の滝が見応えがあって良かった。新宮市は太平洋岸自転車道の拠点の一つなので、また訪れると思います」と話していた。

(2022年11月20日付紙面より)

Eバイクで市内各所を巡った=19日、神倉神社前
2022年11月20日
5 らんちゅうが日本一に  那智勝浦町の濱田英明さん  
2022年11月20日
6 取り組み方針などに意見  警察署協議会定例会議  (新宮署 )
2022年11月20日
7 ドタバタこどもイベント 近大新宮吹奏楽部の演奏会も (新宮市)
2022年11月20日
8 紅葉楽しみ清掃に汗流す  たばこ商業協同組合紀南支部  (古座川町 )
2022年11月20日
9 児童が地域の偉人学ぶ  学校運営会が全面協力  (神倉小学校 )
2022年11月20日
10 児童生徒ら音楽や屋台を楽しむ  美熊野福祉会が色川小中で  (那智勝浦町 )
2022年11月20日
11 タイへ5.9㌧を輸出  富裕層に人気「三重南紀みかん」  (JA伊勢 )
2022年11月20日
12 秋空の下、元気いっぱいに  うどの幼稚園が遠足へ  
2022年11月20日
13 合奏や演劇、歌など成果を披露  保護者招き「神内小のつどい」  
2022年11月20日
14 お悔やみ情報
  
2022年11月18日
15 官報告示経て国史跡へ 記念シンポジウムや企画展も (新宮下本町遺跡)

 新宮市下本町の「新宮下本町遺跡」が10日、官報告示を経て正式に国史跡に新規指定された。市内では2003年に新宮城跡附水野家墓所が指定を受けて以降、19年ぶりの指定となった。

 国指定史跡は、文化財保護法または文化財保護条例によって歴史上、学術上価値の高いものとして指定された遺跡。「新宮下本町遺跡」は6月、文化審議会文化財分科会の審議・議決を経て、文部科学大臣に新規指定するよう答申がされていた。

 このたび指定された「新宮下本町遺跡」は、15年以降の市教育委員会による発掘調査によって確認された、12世紀後葉から16世紀中ごろにかけての港湾に深く関係すると考えられる遺跡。

 14世紀末ごろから15世紀にかけて最盛期を迎え、熊野川に面した自然堤防の斜面地を石垣に用いて段状に造成した面から地下式倉庫群や鍛冶遺構が検出されるとともに、それに直交して石段を伴う通路が設けられている。また、この時期には出土遺物から交易範囲の拡大が想定されるなど、港湾都市として機能したことが分かる。

 中世以降、太平洋航路の重要な拠点であった新宮における港湾や海を介した交流の実態を知る上で重要なだけでなく、中世の海上交通と宗教勢力との関係、平安時代末ごろ以降から全国へ信仰が拡大する熊野三山の経済基盤などについて考える上でも重要なものとされる。

 指定を受け、市では今後、実際に文化財を総合的に保存・活用するために必要とされる「保存活用計画」を策定し、保存と活用に向けた整備を実施していく予定としている。

 また、指定を記念して、市と市教育委員会は12月17日(土)午後1時から同市下本町の「丹鶴ホール」で、シンポジウム「新宮下本町遺跡~中世の港町新宮の実像に迫る~」を開催する。来年2月25日(土)からは、市立歴史民俗資料館で国史跡指定記念企画展「中世新宮の町と海上交通」を開催する予定。

(2022年11月18日付紙面より)

「新宮下本町遺跡」が国史跡に指定された=新宮市下本町の「丹鶴ホール」
「丹鶴ホール」2階「熊野サロン」に展示されている遺跡出土品
遺跡の遠景(新宮市提供)
2022年11月18日
16 那智川の渓流保全工整備を
 堀町長が砂防部長に要望  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町の堀順一郎町長は9日、同町の那智川上流遊砂地の下流付近の渓流保全工整備について、国土交通省水管理・国土保全局の三上幸三砂防部長を訪問し、要望活動を行った。

 2011年9月の紀伊半島大水害によって、甚大な被害が発生した同町。復旧のため、国の緊急対策工事により、砂防えん堤が8支流で15基、完成している。

 要望書には現在、工事着手している那智川上流遊砂地の下流にある二ノ瀬橋付近において万一、上流から土石流が発生した場合、土石流とともに流下する流木が橋脚を閉塞(へいそく)し、被害を拡大するおそれがあると記した。

 さらには、流域の治水安全度向上および、近隣住民の安全・安心確保のため、当該箇所における渓流保全工整備を要望した。

 堀町長は「流域の治水安全度は確実に向上していることを実感している。渓流保全工整備については、かかる状況をご賢察いただき、各段の配慮がなされますようお願い申し上げます」と訴えた。

 この日は堀町長に加え、町建設課の楠本定課長も同行した。

(2022年11月18日付紙面より)

堀順一郎町長(左)が国土交通省水管理・国土保全局の三上幸三砂防部長を訪問し要望活動を行った(那智勝浦町提供)
2022年11月18日
17 「甲子園出場が目標」
 榎本君、全国大会3位を報告  (矢渕中 )

 「第20回全国中学生都道府県対抗野球大会in伊豆」で3位に輝いた三重選抜(U―15 MIE SELECT)のメンバー、榎本健志君(紀宝町立矢渕中学校3年)が16日、同町役場を訪れ、西章教育長に入賞を報告した。

 榎本君は、東紀州選抜の主将で出場した県選抜大会で優勝、三重選抜にも選ばれ、東海大会決勝戦で逆転のきっかけとなる安打を放ち優勝に貢献した。

 全国大会は全国各地区を勝ち抜いた10チームが出場し、10月29日に開幕。東海地区代表の三重選抜は初戦で関東代表に勝利、準決勝で優勝した近畿代表に敗れたが3位入賞を果たした。

 三重、東海、全国の各大会で全試合、捕手で出場した榎本君。報告会では全国大会を振り返り「自分にとって初めての全国大会で、レベルの高い選手が集まり、一緒にプレーできたことはとても貴重な経験になりました。これからは高校野球で甲子園に出場することが目標」と語った。

 西教育長は「全国の舞台で、捕手で全試合出場したことは自信になったと思う」とたたえ「夢を持って一日一日を過ごすことが大事。甲子園に出場して矢渕中に甲子園の土を持ち帰ってほしい。夢を追いかけてこれからも頑張って」と激励した。

(2022年11月18日付紙面より)

全国3位を報告した榎本健志君(左から2人目)=16日、紀宝町役場
2022年11月18日
18 平和を祈り鐘鳴らす
 ロシア非難で県内一斉  (新宮ユネスコ協会 )

 ユネスコ設立77周年となる16日の正午、和歌山県内の9ユネスコ協会は、ロシアのウクライナ侵攻を非難し、平和を祈って鐘を打つ「平和の鐘」を行った。新宮ユネスコ協会(中谷剛会長)も新宮市千穂の宗応寺(石原知実住職)に10人が集まり、祈りを込めて鐘を鳴らした。

 新宮ユネスコ協会はもともと毎年、世界平和記念日・第1次世界大戦停戦の日である11月11日に、新宮市内の寺院で年ごとに場所を変えながら、平和の鐘を行っていた。しかしロシアのウクライナ侵攻を受けて京都ユネスコ協会が、京都市がウクライナのキーウ市の姉妹都市であることから、3月26日に「平和の鐘」を行うことを決定。これに合わせて新宮ユネスコ協会も、同日に行っていた。

 今回は他の県内協会の意向に合わせ、ユネスコ設立の日に時期をずらした。宗応寺に集まった会員らは順次、山門の上にある鐘つき堂に上がり、1人ずつ鐘を鳴らした。鐘を鳴らした後にその場で手を合わせ、一心に祈る姿も見られた。石原住職は「(ウクライナ侵攻が)一刻も早く終わってほしい」と語った。

 中谷会長は、ユネスコ憲章にある理念「心の中に平和の砦(とりで)を」に言及。「今回の侵攻はロシア大統領のゆがんだ、誤った考えにより引き起こされたことが明確で、一片の正当性もない」と非難した。

 戦争を起こさないためにつくったはずの国際連合の、常任理事国のロシアが侵攻に踏み切ったことを「暴挙であり、戦後社会の理念を踏みにじる行為」と強調。「憤まんやるかたなく、世界の誰もが(止めることができない)無力さを感じている。鐘を鳴らすことで、平和への思いや願いを届けたい」と述べた。

(2022年11月18日付紙面より)

平和を祈って鐘を鳴らす中谷剛会長=16日、新宮市千穂の宗応寺
2022年11月18日
19 新宮SSSが準優勝
 県小学4年生サッカー大会  
2022年11月18日
20 JUNTOSスカイが制す
 新宮JC杯中学新人サッカー大会  
2022年11月18日
21 清姫絵巻の塀見て楽しんで  田辺市中辺路町・一願寺  
2022年11月18日
22 「換気」の重要性を学ぶ  組合員らが公衆衛生講習会  (県美容業生活衛生同業組合新宮支部 )
2022年11月18日
23 率先避難者として命救って  1年生が防災スクール  (新宮高校 )
2022年11月18日
24 文化祭で発表や展示  緑丘中学校と光洋中学校  (新宮市 )
2022年11月18日
25 大イチョウの葉色づく  能城山本の泉蔵寺で  (新宮市熊野川町 )
2022年11月18日
26 今日の給食は「お魚」!  県産の農水産物を提供  (太地小学校 )
2022年11月18日
27 昨年の悔しさを胸に  ジュニア駅伝チームが本番に向け練習  (新宮市 )
2022年11月18日
28 全国花のまちコンで奨励賞  下里とも子ガーデン  (那智勝浦町 )
2022年11月18日
29 発災3日後の避難所を想定し  紀南地域救急医療対策協が訓練  (紀宝町 )
2022年11月18日
30 防火パレードで意識促す  消防団と消防署が合同で  (古座川町 )
2022年11月18日
31 身近な海と人の関わり学ぶ  出雲小を迎えて「海の教室」  (勝浦海事事務所 )
2022年11月18日
32 会員124人がプレーに臨む 青少年の家で親睦グラウンドゴルフ大会 (串本町老連)
2022年11月18日
33 中高の町代表2人決まる  第5回ビブリオバトル大会  (串本町 )
2022年11月05日
34 生誕130年、佐藤春夫の遺徳しのぶ 関係者らが「筆供養」 (新宮市)

 「文化の日」の3日、新宮市下本町の市文化複合施設「丹鶴ホール」敷地内の佐藤春夫筆塚前で、令和4年度「佐藤春夫『筆供養』」が営まれた。関係者ら約60人が参列し、使い古した筆を供養するとともに佐藤春夫(1892~1964年)の遺徳をしのんだ。

 「筆塚」は春夫没2年後の1966年、新宮ライオンズクラブ(新宮LC)が認証5周年を記念して旧市民会館前に建立。揮毫(きごう)は春夫の親友だった詩人の堀口大學が行い、佐藤千代夫人と堀口夫妻らが除幕した。塚の中には春夫愛用の毛筆と万年筆が納められている。

 市民会館解体により一時的に撤去されたが昨年10月、「丹鶴ホール」完成に伴い筆塚は同施設敷地内に移設された。今年6月には、新宮LCが認証60周年記念事業の一環として筆塚に「佐藤春夫筆塚石碑」を寄贈。石碑には51年、春夫が59歳の時に作詞し、文化の日に制定された「新宮市歌」が刻まれている。

 式典では、新宮市歌斉唱に続き、田岡実千年市長が「市歌からは、ふるさとをこよなく愛された先生の思いが伝わってくる。われわれも熊野地方の豊かな自然と悠久の歴史、文化に抱かれ生きることを誇りに、後世にそれを守り伝えていかなければ」とあいさつ。

 市立佐藤春夫記念館の辻本雄一館長は「筆供養は記念館ができる前から続いており、今年も多くの方々の協力の下、開催できることをありがたく思う」。

 春夫遺族の高橋百百子さんは「素晴らしい天気に恵まれた。春夫は常々、自分は晴れ男だと言っていたが、『どうだ』と言っている顔が目に浮かぶよう」。東京大学准教授で実践女子大学客員研究員の河野龍也さんは「2000年に調査で初めて新宮市を訪れた時、大変親切にしていただき、ここが自分のふるさとの一つになるかもしれないと感激した記憶がある。記念館があることは私にとっても新宮市にとっても大切なこと」と話した。

 お供茶式では、茶道裏千家淡交会南紀青年部の上宗景さん(お点前)と谷口宗尚さん(半東)が筆塚前にお茶を供えた。式典後には同青年部による呈茶もあった。

(2022年11月5日付紙面より)

筆を供え、佐藤春夫の遺徳をしのぶ=3日、新宮市の「丹鶴ホール」
茶道裏千家淡交会南紀青年部がお茶をたてた
2022年11月05日
35 人権尊重の社会目指し
 新宮市内2カ所で街頭啓発  

 新宮市人権尊重委員会(会長・田岡実千年市長)は4日、同市佐野のスーパーセンターオークワ南紀店前と、同市橋本のイオン新宮店前で街頭啓発を実施した。同委員や東牟婁振興局職員ら約35人がチラシやポケットティッシュなどの啓発物資を買い物客たちに配布した。

 和歌山県は11月の「同和運動推進月間」に当たり、同和問題をはじめとするさまざまな差別に対する理解を深めてもらおうと県内各地で啓発活動を展開している。市は同月を「差別をなくする強調月間」とし、人権問題の早期解決を図るため実施している。

 スーパーセンターオークワ南紀店では、田岡市長が「市では1953年に人権尊重委員会が結成され、あらゆる差別の解消を目指し取り組みを進めています」とあいさつ。「市民一人一人の尊厳と人権が尊重され、皆さんが明るく笑顔で心豊かに暮らせる人権尊重のまちを目指すことを目的に、市民の皆さまと共に『差別のない明るいまちづくり』には何が必要なのかということを考えて啓発させていただきたい」と協力を求めた。

 新宮市では強調月間に伴い、人権尊重文集「春を呼ぼう」の制作(令和5年1月発行予定)や、市庁舎に「広げよう やさしい心と思いやり」の懸垂幕を掲揚するなどしている。今年は新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、例年開催している「市民のつどい2022」は中止となった。

(2022年11月5日付紙面より)

啓発活動に取り組む田岡実千年市長(右)ら=4日、新宮市佐野のスーパーセンターオークワ南紀店
2022年11月05日
36 大斎原まで盛り土仮設 年末年始の参拝に備える (熊野本宮大社)

 田辺市本宮町の熊野本宮大社と本宮町商工会、熊野本宮観光協会で組織する「熊野本宮よみがえり委員会」(会長・名渕敬熊野本宮観光協会長)は2日、同大社の瑞宝殿で、令和4年第3回の会議を開いた。約20人が出席、8月の大雨で破損した潜水橋について、年末年始までに盛り土を仮設し、旧社地・大斎原(おおゆのはら)まで渡れるようになる予定との報告を受けた。

 潜水橋は現在通行止めとなっており、年末年始は多数の来客が予想されることもあって、早めの復旧が望まれていた。また、潜水橋の周辺にはかつて「高橋」という太鼓橋が架かっていたが、1889(明治22)年の十津川大水害で流出した経緯があり、これを機会に高橋そのもの、もしくは似たような橋の復元ができないかとの意見があった。ただ、世界遺産の場所であるため実現には障壁も多く、まずは潜水橋を復旧させる方向で進んでいる。

 久畑弘幸本宮行政局長が、潜水橋の今後について報告。「潜水橋の復旧のための補正予算、7600万円を議決いただいた。(破損した橋の)撤去の入札が完了し、落札者が近々確定、撤去に入る。終わったら(水抜き穴を設けて)盛り土をして、大斎原に渡れるような対応をしたい」と述べた。

 ただ、4月の同大社の例大祭「本宮祭」の頃には、盛り土は撤去されているが、潜水橋はできておらず、完成は8月ごろと想定されている。本宮祭は行列が潜水橋を通るため、何らかの対策が必要となる。このため九鬼家隆宮司は、開会あいさつの中で、高橋が架かる以前には参詣者が川を渡る「ぬれわらじの入堂」を行っていたことを紹介。「これを再現したいと思っている。海外の人にも体感してもらえれば。意見や案を。知恵を拝借できれば」と呼びかけた。

■正月態勢も協議



 正月の態勢も協議した。九鬼宮司は、新型コロナ対策として、12月1日(木)から31日(土)までを「幸先詣(さいさきもうで)」期間とし、朱印や祈とうなどの受け付けを正月と同じ態勢とすることを報告。明けて1月1日(日・祝)から15日(日)までを「新年祭」期間とすることも語った。

 また、同大社の警備担当者が、正月は動線を左右に分けて一方通行とし、密集や事故を予防する予定であることも解説した。出席者は注意点などを助言した。

(2022年11月5日付紙面より)

あいさつする九鬼家隆宮司=2日、田辺市本宮町の熊野本宮大社
2022年11月05日
37 3年ぶり、5日まで実施
 橋杭岩ライトアップ始まる  (串本町 )

 串本町くじ野川地内で3日、イベント「橋杭岩ライトアップ」が始まった。実施期間は5日(土)までで、期間中の午後5時30分~8時30分に投光が行われる。見物自由。

 串本町が主催する、おおむね元岩~弁天岩間とその一帯に投光して夕闇が深まる中に浮かび上がらせる趣向。その幻想的な光景は2017年に日本夜景遺産〈ライトアップ夜景遺産〉として認定され、一段と注目されるところとなっている。

 おととし、昨年と新型コロナウイルスの情勢により中止したため、今回は3年ぶりの実施。10色のパーライト計60基を2カ所に分けて配置して岩の数々、無限発色可能のLEDライト14基で道の駅くしもと橋杭岩そば一帯を照らす内容は変わらずで、期間前日の2日に委託を受ける事業者が試験点灯をして投光先の調整や色彩を変える流れのリハーサルをするなどして目前の本番に備えた。

 期間中は同駅に加え橋杭漁港、橋杭ビーチに臨時駐車場を設けている。同駅内は投光中、北側を入り口、南側を出口とする一方通行としていて、同町は来場時に順路を守る協力を求めている。併せて不特定多数が集まりやすい状況となるため、各自で感染症予防対策を心がけて見物してほしいと呼びかけている。

(2022年11月5日付紙面より)

橋杭岩ライトアップ〈試験点灯時〉の様子=2日、串本町くじ野川
2022年11月05日
38 こて塗り絵、盆栽、掛け軸、寒蘭  喫茶きよもんで一斉展示  (那智勝浦町 )
2022年11月05日
39 喜びと感謝胸にプレー  新宮警察署防犯学童軟式野球大会  (新宮市 )
2022年11月05日
40 全員で勝利をつかむ  近大新宮が準決勝に向け練習励む  (全国高校サッカー和歌山大会 )
2022年11月05日
41 「世界津波の日」を前に  宇久井小、中、こども園が合同避難訓練  (那智勝浦町 )
2022年11月05日
42 本紙エリアで4人受章  令和4年秋の叙勲  
2022年11月05日
43 児童生徒の力作808点審査  5、6日、郡学校美術展  
2022年11月05日
44 今年もサツマイモ収穫楽しむ  ブライトライフが紀南学園生招き  (御浜町 )
2022年11月05日
45 端末活用しグループ学習  矢渕中学校で研究授業  (紀宝町 )
2022年11月05日
46 気持ち良く体動かす  3回シリーズの「筋トレ教室」始まる  (紀宝町 )
2022年11月05日
47 コロナ禍も伝統を継承  井田、中村、牛鼻神社例大祭  (紀宝町 )
2022年11月05日
48 壁面で作品鑑賞など楽しむ  大地を見上げる映画祭1  (古座川町 )
2022年11月05日
49 出し物そろえ思い出づくり  2日間かけ文化祭を挙行  (串本古座高校 )
2022年11月05日
50 お悔やみ情報
  
2022年11月03日
51 みんなでつくろう!わがらのまち
 地域支え合いフォーラム  (新宮市 )

 新宮市と市社会福祉協議会は1日、同市下本町の市文化複合施設「丹鶴ホール」で令和4年度地域支え合いフォーラム「みんなでつくろう! わがらのまち~しんぐうで暮らし続けるために今できること~」を開催した。113人が基調講演や取り組み発表などを通して、地域における支え合いの大切さについて再認識する機会とした。

 同フォーラムは、地域に必要な支え合いについて理解を深めることを目的に開催。市では「住み慣れた地域で生き生きと暮らしたい」という市民の思いを実現するため、地域包括システムの構築を目指している。

 開催に当たり、田岡実千年市長は「高齢化が進む中、幸いにも新宮市には地域を支えてくださっている方が多くいる。今後も住み慣れた地域で生き生きと暮らし続けることができるよう、皆さまと一緒にまちづくりを進めていきたい」とあいさつした。

 基調講演では、NPO法人全国コミュニティライフサポートセンターの池田昌弘理事長が「つれもていこらよ お隣さん♪♪ ~支え合いは近所から~」を題目に講話した。

 気心知れた友人同士でお互いに気にかけ合い、それぞれができることで支え合う「支え合いの三角関係」を紹介し「個別支援の強化は孤立化支援となる危険性も。近所との関係も壊さないなどつながりを豊かにする地域づくりの支援が重要」。

 「制度やサービスは整ったが、つながりの断捨離が進んでいる」と危機感を示し、支え合いの必要性を次の世代に伝えていくことも必要とした。

 喫茶店文化が定着する東海地方では、喫茶店が通いの場、安否確認の場、健康チェックの場ともなっていると解説。「支え合い」とは「適度な迷惑のかけ合い」であるとし「支えられ上手になるためには支え合うことの意味の実感や支えられる訓練が必要」「孤立しないために今あるつながりを切らないだけではなく、新たなつながりも意識を」と述べた。

 コロナ禍において派生した、工夫を凝らした自発的な活動や「役割」の重要性、地域の取り組みなどを紹介し「目指すはほどよく迷惑をかけ合える仲間を育み、制度やサービスを活用しながら支え合って暮らし続けられる地域の実現」と締めくくった。

 取り組み発表では、協議体「わがら広角」の木下進会長が立ち上げのきっかけや設立趣旨、活動方針、今後の活動予定などを発表。「若い世代の地域への関わりが地域活性化の特効薬」などと話した。

(2022年11月3日付紙面より)

「わがら広角」の木下進会長やメンバーらが取り組みを発表=1日、新宮市下本町の「丹鶴ホール」
113人が支え合いの重要性を再確認した
池田昌弘理事長
2022年11月03日
52 知事メッセージを伝達
 子ども・若者の育成支援  (新宮市 )

 内閣府が進める「子供・若者育成支援推進強調月間」に合わせた、知事メッセージの伝達式が1日、新宮市役所であった。木村康史・東牟婁地方青少年育成県民運動推進委員連絡協議会会長(新宮市推進委員)が、田岡実千年市長に仁坂吉伸和歌山県知事のメッセージを伝達、育成支援への協力を求めた。

 和歌山県は、内閣府に合わせて11月を強調月間とし、その一環として毎年、子供・若者育成支援巡回活動隊が、県内市町村を表敬訪問して知事メッセージを伝達している。今年のメッセージでは、ニートやひきこもり、児童虐待、いじめ、不登校、有害情報の氾濫、新型コロナウイルスの不安に伴う孤立や孤独などで、子どもや若者をめぐる問題がより深刻化していることに言及。

 この対策として、若者の就労やヤングケアラーに対する支援、青少年が安全安心にインターネット利用できる環境整備などを推進していくとし、活動への協力を求めている。

 新宮市の伝達式は、木村会長のほか、新宮市推進委員の畑林守さん、新宮市立少年相談センターの横山政博さん、事務局の稲垣克明さんが訪れた。木村会長が知事メッセージを代読し、田岡市長に手渡した。

 田岡市長は「子どもが生き生きと元気に成長するには、家庭、学校、地域の教育の三位一体が理想。引き続き、地域の皆さんの協力を賜り、立派な子どもに育てていただければ。市としてもそれを支援したい」と話した。

(2022年11月3日付紙面より)

伝達に訪れた木村康史会長(右)、畑林守推進委員(左)と田岡実千年市長=1日、新宮市役所
2022年11月03日
53 指導受け技術向上に励む
 消防団が本年度実働訓練  (古座川町 )

 古座川町消防団(樫原一好団長、団員105人)が10月30日、蔵土(くろづ)多目的広場で本年度の実働訓練に取り組んだ。

 団員の技術向上を目的として年1回、串本町消防本部の古座消防署・同署七川分駐所職員に指導協力を求めて実施している同訓練。四つある分団が合同で取り組む数少ない機会の一つでもあり、相互親交による消防団としての統制強化や個々の士気高揚を図る側面も帯びている。

 3年前は雨天のため町立体育館で礼式を中心に屋内実施し、以降新型コロナウイルスの情勢でおととしは中止、昨年は分団単位で機関点検を兼ねた放水訓練を実施。屋外の同広場へ集まって取り組むのは4年ぶりで、当日は団員53人(団長を含む)が参加したという。

 実施に当たって西前啓市町長が駆け付け、管内の安全を担保し町民が安心して生活できるようしっかりと訓練に取り組む姿勢がありがたいと感謝を示しつつ激励。引き続き同団事務局の総務課・濵野悦子課長と共に同訓練の様子を視察した。

 樫原団長は同訓練の側面の狙いを意識付けつつ、消防署職員の指導を今後の活動に生かすよう訓示。以降は各分団と同団女性部の5組に分かれて▽礼式▽ホース延長▽ロープ結索―の3項目で指導を受けた。本年度は技術の幅を広げるため、長らく項目の定番だった機関点検を兼ねた実放水をロープ結索に置き換えて重点的に教わり、習熟に励んだという。

(2022年11月3日付紙面より)

各分団、女性部単位で礼式の指導を受ける団員=10月30日、古座川町蔵土
2022年11月03日
54 駅舎防災複合施設が佳作受賞
 第67回「鉄道建築協会賞」  (太地町 )

 一般社団法人鉄道建築協会が実施する令和4年度第67回「鉄道建築協会賞」の作品部門において先月21日、太地町の駅舎防災複合施設整備(JR太地駅)が佳作に選出された。和歌山県内では同町のみの受賞となった。

 鉄道に関連する企業などで組織される同協会。毎年、鉄道建築におけるデザインおよび技術の向上に貢献したと認められる建築作品や論文業績に対し賞を授与して、その業績を顕彰している。

 賞状には同町と、設計・監理を行ったジェイアール西日本コンサルタンツ株式会社、施工した谷地建設株式会社の名前が記されている。

 同町によると、ジェイアール西日本コンサルタンツ株式会社が応募し、今回の受賞に至ったという。

 太地駅は駅と観光、防災の機能を兼ねた住民待望の施設として、昨年5月末に竣工(しゅんこう)。鉄骨造2階建で敷地面積が987・77平方㍍、延べ床面積が435・11平方㍍。

 町から多くの人々が移住したアメリカカリフォルニア州のターミナルアイランドの駅や街並みに着想を得てデザインされた施設だ。

 受賞を受け、三軒一高町長は「私の記憶では町長3代にわたって完成した駅。これから10年をかけて、駐車場や公園などの駅前整備が進められていく。そのための買収も始まるため、今後は計画通りの形へと変化していく。受賞は本当に良かった。幸先の良い知らせです」と話していた。

(2022年11月3日付紙面より)

太地町の駅舎防災複合施設整備(JR太地駅)が「鉄道建築協会賞」(作品部門)で佳作に選ばれた=10月31日、太地町役場
応募した完成図(透視図)=太地町提供
2022年11月03日
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67 お悔やみ情報