応援募金会が熊野川ふれあい公社へ (新宮信用金庫 )
新宮信用金庫(浦木睦雄理事長)の有志役員、職員100人以上で組織する「新宮しんきん世界遺産応援募金会」は20日、熊野川川舟下り事業などを運営する一般社団法人熊野川ふれあい公社へ20万円を寄付した。新宮市大橋通の新宮信用金庫本店で目録を受け取った同公社の下阪殖保代表理事は「趣旨にのっとって考え、有効に活用させていただきます」と感謝した。
募金会は、世界遺産登録された「紀伊山地の霊場と参詣道」の維持管理や広報、ボランティアに関わる団体などへの支援を目的に、2004年に設立した。毎月会費として定額を出し合い、年1回さまざまな団体に寄付をしている。
熊野川ふれあい公社は05年から「川の参詣道」熊野川を木舟で下る観光体験事業を実施している。11年の紀伊半島大水害で事務所流出などの被害を受けた。
事業開始から今年で14年目を迎え、木舟の老朽化も目立つ。会では「お客さまの受け入れ体制を拡充し、日本はもとより世界の人々にもこの素晴らしい世界遺産『熊野川』の良さを知っていただき、後世に伝えていくためにぜひ支援したい」と推薦した。
同金庫本店営業部の中平潤・課長代理は「趣旨に合致している世界遺産の維持管理をしている団体に協力ができ、ありがたい。お役立てください」と話していた。
26日(火)には勝浦支店で同様に寄贈を行う。
(2019年3月23日付紙面より)
21日の水揚げ7千万円 (那智勝浦町 )
生鮮マグロの水揚げ量が国内有数の那智勝浦町の勝浦地方卸売市場に21日、同市場で今年最大の308㌔のクロマグロが揚がった。200㌔台を含めクロマグロが8本揚がり、1日の総水揚げは約69㌧、7056万円を計上した。
この日は入港船14隻のうち、マグロはえ縄船が11隻。1㌔当たり1万3500円の値がついた194㌔のクロマグロと308㌔の大物は、高知県の「和丸(かずまる)」が水揚げした。市場に集まった仲買人らによると、春の彼岸ごろに紀伊半島沖で取れるクロマグロは鮮度が良く、高値の取引が続いているという。18日には183㌔のクロマグロが今年最高値の1㌔当たり1万5400円で競り落とされた。
県漁連勝浦市場の太田直久参事役は、マグロの計測に追われながら「やはりクロマグロの大物はうれしいですね。市場が活気づく。年度末に向けて1本でも多く揚がってほしい。どの船のマグロも品質が良く、これから期待できると思います」と話した。
(2019年3月23日付紙面より)
近大新宮で中学校修了式 (新宮市 )
新宮市の近畿大学附属新宮高校・中学校(川合廣征校長)で22日、第26回中学校修了式が営まれた。保護者や在校生らが見守る中、中学校課程(中高一貫前期コース)の修了者45(男子22、女子23)人が川合校長から証書を受け取った。
式典では、在校生と保護者、教職員が体育館に集まり、修了生らを拍手で迎えた。国歌斉唱の後、川合校長が一人一人に証書を手渡した。
川合校長は「一生に一度しかない高校時代、人として一番成長できる時期です。後悔することのないよう勉強でもクラブ活動でも習い事でも失敗を気にせず全力でチャレンジしてほしいと思います」と激励。
修了生を代表して松岡悠太君は3年間を振り返り、「勉強、部活、学校行事などさまざまな経験をしてきたからこそ、今の成長した私たちがいると思います。1年生の頃の不安や緊張がうそのように、毎日が楽しいです。元気で明るく互いを高め合える最高の学年だと思います」と述べた。
在校生に対し、悩んだときは一人で抱え込まず誰かに相談しながら乗り越えてほしいとエールを送った。教職員と家族へ感謝を伝え、「これから始まる新しい高校生活が本当に楽しみです」と語った。
(2019年3月23日付紙面より)
田並でくまのじかるた大会 (串本町 )
串本町田並にある田並劇場で21日、地かるた「くまのじかるた」の大会があり、子どもやその家族らが競技に挑戦するなどして内容に親しんだ。
同劇場主催、くまの地かるたプロジェクト共催。南紀熊野ジオパーク推進協議会後援。このかるたは、新宮市熊野川町篠尾(ささび)にアトリエ「SaSaBi」を構えるイラストレーター・杉本麻絵さん(40)を中心とする有志グループが、南紀熊野ジオパーク推進協議会の活動促進事業を活用して制作し1月から発行を始めた。
昨年2月に杉本さんが声を上げ、その趣旨に賛同した有志計4人で同プロジェクトを立ち上げ。熊野地方ならではの歴史や文化、人物や自然を総ざらいして構想を練って4月から制作に着手し、杉本さんが絵札、安原克彦さんが読み札各46枚を仕上げ、山崎好美さんが解説書を作り吉村知子さんが後押しをする形で「くまのじかるた」を完成させた。
この日の大会は、月・水・土曜日に開いている同劇場カフェが串本町域における「くまのじかるた」取扱店になっている縁で実現した。同グループが大会を運営するのは初だそうで、A4サイズに拡大した絵札を使って子ども対象の競技会、既製品を使って家族ら対象の体験会を同時進行で開く形で内容を披露した。
絵札にはエルトゥールル号や熊野比丘尼、補陀落渡海やオーストラリア移民などの史実、那智の滝やフェニックス褶曲などの地質資源、本宮大社例大祭や餅まきの慣習、漁業や昨今話題のクマノザクラなどがわかりよく簡潔に描かれ、かるた遊びを通してこれら魅力への興味を引き出すことを目指したという。
大会と併せてマルシェや田辺市のフラグループ「カピリ」の舞台発表もあり、場内はいつにも増して盛況。同劇場を営む林憲昭さん夫妻もうれしい悲鳴を上げながら対応に努めていた。
同劇場のほか、那智勝浦町域のCompi、新宮市域のコケコッコやツツ井文具センターや縁ga環、田辺市本宮町域の冨士屋やおとなし和紙やあしたの森や拝庵などが「くまのじかるた」を取り扱っている。
制作の第一声を上げた杉本さんは「3年前に篠尾へ移住して知った熊野の魅力を伝えたくてこのかるたを作った。子どもが楽しみながら熊野の魅力を知り、大人も童心に帰って一緒にかるた遊びを楽しむきっかけになれば何より」と大会参加者の今後に期待した。
くまのじかるたは1セット2380円(税込み、解説書付き)で、初回製作数は500セット。問い合わせは同プロジェクト(メールkumanojikaruta@gmail.com)まで。
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■次はおむすびマルシェで
古座川町相瀬にある一枚岩前で24日(日)午前11時~午後3時に開かれるイベント「おむすびマルシェ」でも、「くまのじかるた」を使った大会が計画されている。
企画名は「みんなで!かるた大会」で実施時間は午後1時から。景品付きで行うとしている。
(2019年3月23日付紙面より)
国の文化審議会(佐藤信会長)は18日、文化財分科会を開き、新宮市阿須賀の阿須賀神社境内(蓬莱山)出土品の重要文化財(美術工芸品・考古資料)指定と、同市三輪崎の三輪崎青年会館を登録有形文化財(建造物)として登録するよう文部科学大臣に答申した。近日中に官報告示を経て正式に指定される予定。指定後、市内の国重要文化財は8件、登録有形文化財は1件となる。
文化財登録制度は1996(平成8)年に誕生。50年を経過した歴史的建造物のうち、一定の評価を得たものを文化財として登録し、緩やかな規制を通じて保存が図られ活用が促されている。2000(平成12)年に有形文化財として登録された西村記念館(同市伊佐田町)が、10(平成22)年に重要文化財に指定されて以来、市内において登録有形文化財件数はゼロだった。重要文化財には「木造皇太神坐像」(熊野速玉大社所有)や「太刀 銘正恒 附糸巻太刀拵」(同)など、現在7件が指定されている。
同審議会の答申を受け、田岡実千年市長は「この度の指定答申にあたりましては、10年以上にわたり調査をいただきました立正大学教授・時枝務先生をはじめ、所有者の阿須賀神社の皆さま、国・県など関係各位に並々ならぬご尽力を賜りました。心よりお礼を申し上げます。今後も、市民の皆さまのご理解とご協力のもと保存、管理に努めるとともに、地域の宝として活用してまいります。皆さまのさらなるご協力をお願い申し上げます。また、登録有形文化財に登録される『三輪崎青年会館』につきましては、三輪崎青年会や三輪崎郷土芸能保存会の活動拠点として、古くから三輪崎の人々に親しまれております。末長く地域の皆さまに活用され、継承されることを願っております」とコメントを寄せている。
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1959(昭和34)年の伊勢湾台風で立木が倒れた際に、本殿裏の蓬莱山の麓から石組(いしぐみ)遺構が発見され、多数の御正体(みしょうたい)などが出土した。このたび、市が出土品の再調査をしたところ、その全貌が明らかになった。
200点弱の御正体は阿須賀神社祭神の本地である大威徳明王(だいいとくみょうおう)を表現した個体が多数を占め、これに薬師如来像や阿弥陀如来像など、熊野三神の本地である尊像を表現した個体が加わる。さらには和鏡や一字一石経(いちじいっせききょう)、銅銭や建築物の金具残欠(かなぐざんけつ)も存在する。
多くの資料に被熱痕が認められることから、室町時代に社殿に奉安されていたものが火災などで焼亡、一括して神体山の麓に納められたものと考えられる。
同神社の西俊行宮司は「長い間丁寧に研究していただき、価値と質の高さを証明してくださった。喜びでいっぱい。2016年に世界遺産に追加登録されたことも含め、当神社は運がいい」と喜びを語る。「おかげさま」は神仏などの目に見えない力の庇護(ひご)を受ける言葉であるとし「人間さま、神仏様のおかげさまです。霊場や聖地にいる、目に見えない方々への感謝、そして目に見える関係者らの努力に感謝申し上げます」と話していた。
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1927(昭和2)年に三輪崎青年会の活動拠点として建築。木造平屋建、切妻造桟瓦葺妻入りで、正面に日の出の浮彫を施し、両端の突出部にペディメント(破風=はふ)を載せる。熊野地方で現存する数少ない青年会館の一つであり、保存状態も良い。現在は三輪崎郷土芸能保存会の「三輪崎の鯨踊」(県指定文化財)、「三輪崎の獅子舞」(市指定文化財)の練習場として利用されている。
同青年会の柳本泰寛会長は「大変光栄でうれしく思っています。先輩たちの思いを受け継ぎ、これからも建物の維持や活動に頑張っていきたい」と話していた。
(2019年3月20日付紙面より)
新宮市内小学校で卒業式
新宮市の公立小学校で19日、一斉に卒業式があった。児童たちは校長から卒業証書を受け取り、思い出の詰まった母校を巣立っていった。
今年は神倉96人、王子ヶ浜68人、三輪崎76人、高田4人、熊野川5人の計249人が卒業した。
三輪崎小では芝﨑勝善校長が一人一人に卒業証書を手渡し、6年間でいろんな経験をしながら、この日を迎えたとし、「皆さんには『ありがとう』の言葉や、笑顔であいさつができる人になってほしい。地に足を着け、これからの人生を歩んでください」と送り出した。
来賓の市教育委員会の湊川大介さんは、道徳心豊かな人、地域を大切に思う心を持ってほしいと呼び掛け、「人としてどうあるべきかを常に忘れないで」。仮屋宏育友会長は小、中学校で得る経験は将来、自分のやりたいことが見つかった時に生かす『貯金箱』と述べ「今後の皆さんの活動を楽しみにしています」と、それぞれ祝辞した。
在校生らは「学校の中心として引っ張ってくれてありがとうございました。自分自身や友達を大切にできる素晴らしい先輩でいてください」と送る言葉。卒業生たちは小学校生活を振り返り、「すてきな仲間と出会い、たくさんのことを学びました」と別れの言葉を述べ、教職員や学校関係者、保護者たちに感謝の気持ちを伝えた。
(2019年3月20日付紙面より)
県立高校で合格発表 (和歌山県 )
和歌山県の県立高校で19日、一般入学試験の合格発表があった。新宮・東牟婁地方では新宮、新翔、串本古座高校で390人が合格した。
合格発表は午前10時、一斉に各校内の掲示板などに張り出された。小雨が降る中、緊張した面持ちで待っていた受験生たちは、自分の受験番号を見つけると友人と抱き合うなどして合格を喜んだ。各校の合格者数は、新宮高校全日制176(定員200)人、定時制7(同40)人、新翔高校118(同160)人、串本古座高校89(同120)人だった。
新宮高校に合格した仲美咲さん(光洋中)は「自分の番号があってうれしかったです。まだ決めていませんが部活に入って勉強と両立させたい」。那智中出身の男子生徒は「合格できてうれしい。バドミントン部に入る予定です。英語が苦手なので置いていかれないように頑張らないと」。
新翔高校に合格した三浦麗音君(緑丘中)は「昨夜は不安で眠れなかったけどとてもうれしい。合格に向けて、中学校3年間の復習を中心に頑張りました。野球部に入って、クラブ活動を頑張りたいです」と喜んだ。
串本古座高校では竹本一晴君(古座中)が「受かるかとても心配だったけど、無事合格して良かったです。部活動は考えていないけど、勉強を頑張りたい。特に英語には力を入れていきたいです」と期待を込めて話していた。
定員に満たなかった高校の追加募集は25日(月)に出願受け付け、27日(水)に学力検査、29日(金)に合格発表する予定。
(2019年3月20日付紙面より)
串本で耳の日記念のつどい (県聴覚障害者協 )
県聴覚障害者協会(福田美枝子会長)が17日、串本町文化センターで公開行事「第38回耳の日記念のつどい」を開いた。式典では聴覚障害者が等しく情報保障を受ける環境実現を目指す機運を醸成。各種アトラクションも織り交ぜ、障害の有無を問わず社会参加を共にするひとときで盛り上がった。
この行事は1981(昭和56)年の国際障害者年の翌年から始まった啓発事業。聴覚障害者とその関係者や県民をつなぐ場として年1回、県内各地で開いている。
今回は同協会紀南ブロック(東牟婁・新宮市聴覚障害者協会とたなべ聴覚障害者協会)が同つどい実行委員会(南村道雄実行委員長)を立ち上げ、式典とアトラクションを計画して当日の来場を呼び掛けた。
式典で南村実行委員長は、手話言語条例制定の推進を掲げ「手話は言語であるという認識を広め、誰もがコミュニケーションできる環境の実現に向けみんなで力を合わせて取り組もう」と呼び掛け。福田会長は、聴覚障害者老人ホーム「きのくにの手」開所報告と協力への感謝を掲げつつ、南海トラフ巨大地震など大地震発災時は聴覚障害者も逃げ遅れないよう呼び掛けるとともに、避難所における同障害者への情報保障をどう図るかを課題視しているとし「聞こえる人も聞こえない人も助け合うためには、音声も手話も交えた社会が大前提。手話を広め、手話を学ぶ場を広げるため手話言語条例制定を目指してほしい」とあいさつした。
来賓を代表して東牟婁振興局健康福祉部串本支所の榎本律夫支所長が仁坂吉伸知事のメッセージを代読。田嶋勝正町長は新宮・東牟婁地方の広域事業として手話奉仕員養成講座が始まっていることを伝え、そのような流れに沿いみんなで支え合い安心して暮らせるまちづくりに努めたいとした。
来賓紹介や祝電披露を経て北尾洋子さんが今回のアピール案を手話朗読。情報保障とその先の社会参加推進に向けた重点スローガン8点を今後の力点として掲げ、来場者は起立などで賛同し採択した。表彰もあり、支援者の小出公味子さんと一障害者として串本町域の支援環境向上に尽力する和田要三さんが誉れを受けた。
その後は同町トルコ文化協会による民族舞踊披露をオープニングにしてアトラクションが始まり、聴覚障害者として社会で活躍する竹内一宏さんの手話落語と山口洋一さんのマジックを楽しんだ後、福引で盛り上がりながらつどいを締めくくった。
(2019年3月20日付紙面より)
個人戦は野尻和利さんが優勝 (新宮弓友会3月例会 )
第33回勝浦バドミントン大会
智弁和歌山・久保亮弥君が3度目の甲子園へ