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2022年08月26日
1 「くまの」が新宮港にお目見え
 関係者らが入港を歓迎  (新宮市 )

 海上自衛隊の最新鋭ステルス型の護衛艦「くまの」(艦長=櫻井敦二等海佐、以下90人)が25日、新宮市佐野の新宮港第3岸壁に入港した。同日、関係者らによる入港歓迎行事が行われ、田岡実千年市長らが出迎えた。同護衛艦は26、27の両日に同所で開催される「自衛隊サマーフェスタ2022in新宮」で岸壁から見学することができる。

 今年3月、和歌山、三重、奈良3県を流れる「熊野川」から命名された護衛艦「くまの」が就役。掃海隊群に直轄艦として編入され、横須賀に配備された。全長132・5㍍、最大幅16・3㍍。排水量は3900㌧。船体のコンパクト化、徹底した省人化を図っており、乗員は通常型護衛艦の半数ほどの約90人。護衛艦機能に加え、従来は掃海艦艇が担っていた対機雷戦機能も備えている。

 熊野を冠した艦名から当地方でのお披露目が実現。同護衛艦が一般の港に入港するのは今回が初めてとなる。

 歓迎行事には田岡市長、酒井清崇東牟婁振興局長、田原正士新宮警察署長をはじめ、新宮防衛協会、紀州防大防医大友の会、県自衛隊家族会など関係者らが出席した。

 主催者を代表し、和歌山地方協力本部長の栫憲記(かこい・けんき)一等陸佐があいさつ。同港入港に至った経緯を説明するとともに、関係者らの尽力に感謝を伝え、乗員に「短い滞在時間だがこの機会を通して和歌山県を知ってもらえれば。イベントを訪れる多くの人に『くまの』をアピールして」と呼びかけた。

 来賓の田岡市長は「新宮港を第2の母港として、ふるさとに帰るがごとく今後もお立ち寄りいただければ。いつでも心を込めてお帰りをお待ち申し上げたい」。対し、櫻井二等海佐は「愛される船となるよう、しっかりと頑張っていきたい」と誓いを新たにした。

 サマーフェスタの初日26日は正午から。陸自の装備品展示や、売店でのグッズ、レトルトの海軍カレーの販売もある。27日は午前9時から午後4時までで、陸自の装備品展示や売店販売に加え、空自が地対空誘導弾ペトリオットの展示もある。

(2022年8月26日付紙面より)

護衛艦「くまの」入港に当たり歓迎行事が行われた=25日、新宮市佐野
関係者らが入港を歓迎
2022年08月26日
2 陽性者登録センター開設など 県民へのお願いを更新 (和歌山県)

 和歌山県は23日、「県民の皆様へのお願い」を更新した。軽微な症状などの条件に当てはまる人は、自己検査・登録制度(抗原定性検査キットの送付・陽性者登録事業)を活用するよう呼びかけている。

 新型コロナウイルス感染症患者の急増に伴い医療の逼迫(ひっぱく)が発生する中、県は急拡大への対応として、有症状者などを対象に抗原定性検査キットの入手から医師による確認・届け出までを自宅にいながらオンラインで完結することができる「県抗原定性検査キット送付・陽性者登録センター」(QRコード参照)を開設した。抗原キットの申し込みは9月28日(水)までの午前9時~午後5時、陽性登録は同30日(金)までの午前9時~午後5時まで申請を受け付ける。

 対象者は▽和歌山県在住または滞在中で、何らかの症状がある▽「年齢が15歳から50歳未満」「基礎疾患(糖尿病、高血圧、心血管疾患、慢性腎臓病、ぜんそくなど)を持っていない」「BMI30未満(BMI=体重㌔÷身長㍍の2乗)」「妊娠していない」―の全てに該当する人。申請から登録までの流れは別図を参照。

 また、PCR検査等の無料化事業を9月30日まで延長すると決定。県は、保健所の業務負担軽減のために、陽性が判明した人で管轄保健所からショートメッセージサービス(SMS)を受信した人は、MyHER-SYS(マイハーシス)を活用した健康観察への協力を呼びかけている。

(2022年8月26日付紙面より)

和歌山県抗原定性検査キット送付・陽性者登録センター
登録センターのQRコード
2022年08月26日
3 「前向き行動支援」学ぶ
 和久田学さんが教育講演  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町教育研究会(会長=山下真司・勝浦小学校長)が24日、町内の小中学校10校の教職員を対象とした教育講演会を開催した。公益社団法人子どもの発達科学研究所の所長兼主任研究員の和久田学さん(小児発達学博士)が「子どもの行動を支える学校としての取り組み」と題してオンラインで講話した。

 和久田さんは1986年から静岡県特別支援学校の教諭を務め、2012年からは研究者として大阪大学大学院、浜松医科大学、弘前大学大学院で活躍。文部科学省委託の「いじめ・不登校等の未然防止に向けて魅力ある学校づくりに関する調査研究事業」で大阪府吹田市の公立小中学校にプログラムを提供している。

 和久田さんは、学力面の遅れや暴れる・おとなしすぎる、不登校といった問題が起こってから支援を行う従来の方法を「失敗を待つモデル」と批判。それに代わる包括的モデルとして、米国で開発・実践されている「教育に対する反応(RTI)モデル」を紹介した。

 「学びとは、半永続的な行動の変化である」という定義を示し「教師の仕事は子どもに学びをもたらし、適切な行動を増やしていくこと」と説明。「現在の教育現場では不適切な行動を減らすことが中心となりがち。しかし、『しかる』『注意する』という罰的アプローチを取ると、勉強自体への意欲をなくす『近接領域弱化の法則』や、怖い先生の前だけきちんとするようになる『弁別の法則』といった副作用が起こり、問題が深刻化する可能性がある」と述べた。

 具体的な手法としては、ターゲットとなる行動が起こる先行条件・行動・結果の三つを分析するABC分析の考え方を紹介。適切な行動が起こる先行条件を整え、結果を褒める「前向き行動支援」の重要生を述べ「教師による課題設定や指示、非言語性表現、時間デザインなどが重要な先行条件となる」と教育のプロとしての指導力の向上を促した。

(2022年8月26日付紙面より)

オンライン講話の様子=24日、那智勝浦町立市野々小学校
2022年08月26日
4 化石に親しみ造形に挑戦
 潮岬でアート・WS実施  (県文化振興財団 )

 串本町潮岬にある県立潮岬青少年の家などで21日、イベント「夏休みアート・ワークショップ(WS)串本編」があり参加者15人と同伴の家族が化石に親しみ、その造形に挑戦するなどした。

 このイベントは県と県文化振興財団が県立近代美術館、潮岬おもしろらんど体験学習推進協議会、和歌山芸術文化支援協会の協力を得て実施。講師として美術家の妻木良三さんと化石研究家の左向幸雄さんを迎え、2人が愛好する世界観に触れる内容で小学生以上を対象にし定員先着15人程度で事前申し込みを呼びかけた。

 講師2人は化石収集で親しい間柄。前半は左向さんが潮岬地内に私設している化石資料館を訪ねて町内外から収集した化石を解説付きで観察し、高まった関心を足掛かりにして後半は妻木さんから化石の型取りを当日指示して作品作りに取り組んだ。

 当日指示の内容に合わせて左向さんは三葉虫の化石を参加者に提供。妻木さんは樹脂粘土を使ってきれいに型取りする方法を伝えて工作を促し、仕上がった作品をシャーレに封入し参加の証しとして託した。

 妻木さんは現在、同美術館で「なつやすみの美術館12 妻木良三『はじまりの風景』」と題した展覧会を開いていて、終盤では紀伊半島で見られる自然の造形にも似た表現の鉛筆画作品など出品概要を紹介し、最後に「自分が楽しいことは何かなとアンテナを張り、その何かにうまく出会えると楽しくなる。それを大事にしてほしい」と呼びかけて締めくくった。

 イベントを経て妻木さんは「試行錯誤して考えた型取りの手法で子どもも上手に作品を仕上げて喜ぶのを見て、やってよかったし楽しみを持ち帰ってもらえたと思う。自分も左向さんも好きなことがやめられず今がある。化石や絵である必要はないので、皆さんそれぞれに好きの先にあるものとの出会いがあれば」と手応えなどを語った。

(2022年8月26日付紙面より)

左向幸雄さんの化石資料館を見学する参加者=21日、串本町潮岬
化石の型取りに取り組む子どもら
展覧会の概要を紹介する妻木良三さん(左)
2022年08月26日
5 輪投げなどの出店楽しむ  成川保育所で「なつまつり」  (紀宝町 )
2022年08月26日
6 3年ぶり、思い思いの仮装で  延命地蔵仮装盆踊り大会  (紀宝町神内 )
2022年08月26日
7 小中学生議員が鋭い質問  1日限りの子ども議会一般質問  (紀宝町 )
2022年08月26日
8 極楽地蔵を清掃  地元や他県の有志  (新宮市 )
2022年08月26日
9 優勝目指しゲームに挑戦  5児童館でチャレラン大会  (新宮市 )
2022年08月26日
10 安楽地蔵など供養  三輪崎区が法要営む  (新宮市 )
2022年08月26日
11 山本信義さん78歳の挑戦  アマチュア無線3級に合格  (那智勝浦町 )
2022年08月26日
12 星形の花が鈴なりに咲く  イワタバコが花の盛りに  (古座川町 )
2022年08月26日
13 じいそれは わしの服やで 小さかろ  第4回もの忘れ川柳入賞発表  (古座川町社会福祉協議会 )
2022年08月26日
14 きみが防ぐ電気事故!  8月は電気使用安全月間  (こども新聞 )
2022年08月26日
15 永年勤続で感謝状  南紀園、小割由貴子さん  
2022年08月26日
16 お悔やみ情報
  
2022年08月20日
17 2年目の運行、10月3日から
 「銀河」車両見学会も開催  (JR西日本 )

 長距離列車「WEST EXPRESS 銀河」紀南コースの運行が10月3日(月)から開始する。来年3月までの約5カ月間にわたり京都―新宮間を運行する。2年目の運行となる今回は、海側座席を倍増するなど進化。県を挙げた「おもてなし」を充実させるなどして、さらに鉄道の旅と当地方の魅力のPRを図っていく。

 観光を中心とした西日本エリアの活性化のためにJR西日本が運行する長距離列車。「多様性」「カジュアル」「くつろぎ」をキーワードに、鉄道の旅の実現を目指し、1両ごとに異なる座席タイプを配置している。紀南コースは昨年7月16日に運行を開始し、12月22日までの約5カ月間にわたり、延べ約3000人が乗車した。

 今回は昼行列車では出発時間を約2時間早め、停車駅(紀伊田辺駅)を新たに追加。おもてなし停車時間も拡大する。新大阪駅、京都駅の到着時間が約1時間早まることによって、関東や九州、北陸方面からも利用しやすいダイヤとなる。

 夜行・昼行列車ともに海側座席を倍増する運行(夜行列車24席→61席、昼行列車30席→71席)とし、車窓からの美しいオーシャンビューを演出。宇久井―那智間では県、那智勝浦町、和歌山大学、南紀熊野ジオパークガイドの会の協力の下、景観改善活動も実施した。

 また、新たなおもてなしプランの設定やプランのリニューアルを図るとともに、地元企業との合同企画により新たなオリジナル商品も発売していくという。

 運行開始初日は、午後9時15分に京都駅を出発。翌4日午前9時37分に新宮駅に到着する。新宮駅発の初便は5日午前9時50分。新型コロナウイルス感染症の状況により変更となる場合があるが、来年3月8日(水)までの間で夜・昼行それぞれ36本の運行を予定している。

 なお、日本旅行が企画する個人旅行商品は今月30日(火)から発売予定。詳細は「WEST EXPRESS 銀河」特設サイト(https://www.jr-odekake.net/railroad/westexginga/)からリンクする専用ページで周知する。

  □     □

■10月1日、車両見学会

 JR西日本は、2年目運行に先駆け10月1日(土)、試運転期間に車内を特別に見学できる「車両見学会」を実施する。

 時間は午前9時45分~10時45分。参加料金は大人(中学生以上)150円、子ども(小学生)70円(小学生未満は大人1人につき2人まで無料。3人目からは子ども料金が必要)。

 事前申込制で募集人数は100人。申込多数の場合は抽選となる。申込期間は9月1日(木)~14日(水)必着。往復はがきの往信裏面に見学希望者全員(最大4人まで)の①氏名(ふりがな)②生年月日(西暦)、代表者の③郵便番号④住所⑤電話番号⑥見学者に車いす利用者がいる場合は人数―を記入し、返信表面に代表者の住所、氏名を書いて、〒647―8555新宮市春日1の1、新宮市役所商工観光課内宛てで送る。抽選結果は返信用はがきで知らせる。なお、列車の遅れや天候、新型コロナウイルス感染状況などにより、時間を短縮したり中止となる場合もある。

(2022年8月20日付紙面より)

「WEST EXPRESS 銀河」(JR西日本提供)
2022年08月20日
18 浮子などの漁具目立つ
 三輪崎海岸で海洋ごみ調査  (南紀熊野ジオパーク探偵団 )

 地元の自然や地球環境に関心を持つ中高生らで組織する「南紀熊野ジオパーク探偵団」(東垣〈あずま・わたる〉団長=南紀熊野ジオパークセンター長)のメンバーや研究者ら17人が17日、新宮市の三輪崎海岸で海洋ごみの調査活動を実施した。

 “think locally,act globally(地域で考え、地球規模で行動)”のモットーの下、南紀熊野ジオパークをフィールドに探求活動を行う。本年度の研究テーマは、昨年に引き続き「海洋環境を考える」だ。

 調査には、新宮市の県立新翔高校、新宮高校から生徒4人が参加し、砂浜約500㍍を歩きながら、漂着したごみを分類・記録して収集した。

 プラスチック片178個(うち一つがアラビア語)やペットボトル51個(うち三つが中国語、一つが韓国語、一つが台湾語)、発泡スチロール49個の他、大きなブイや浮子(うきこ)、漁網などの漁具40個(うち五つが中国語)が回収された。

 京都大学学際融合教育研究推進センター次世代研究創成ユニットの島村道代・特定准教授は「漂着するごみの7~8割は陸由来、残りが海から来るものだが、今回は漁具が増えた印象。地元のクリーン活動によって目立つごみは拾われているらしく、増減は詳しく検討する必要がある」と語る。

 参加した新翔高校の谷岡俐育さん(2年)は「ボランティアが好きで参加した。思っていたよりもごみの種類が多かった」。他にも「小学生の頃に比べたらごみが減った気がする」「ボロボロになったものが多かった」などの感想が聞かれた。

 今後は白浜町の志原海岸でも調査を行い、2地点の結果を共有しつつ事後学習を行う。最終的には、来年度の日本地球惑星科学連合大会などの学術大会で成果を報告することを目指すという。

(2022年8月20日付紙面より)

調査に参加した皆さん=17日、新宮市三輪崎
回収された漁具
2022年08月20日
19 本尊開帳し御詠歌唱える
 コロナ禍での御十七夜法要  (那智山青岸渡寺 )

 西国三十三所観音霊場の第一番札所、那智勝浦町の那智山青岸渡寺(髙木亮英住職)は17日夜、観音の縁日法要の御十七夜(おじゅうしちや)を営んだ。開帳された本尊の如意輪観世音菩薩(にょいりんかんぜおんぼさつ)を前に、新型コロナウイルス感染症対策で各自の間隔を保った善男善女が手を合わせた。

 旧暦8月17日の「御十七夜」は各地の観音霊場で法要が営まれており、青岸渡寺では盆に当たる新暦8月17日に本尊を開帳している。開帳は節分(2月)、開山祭(4月)と盆の年3回。

 昨年と同様にコロナ対策として、地元の那智山観音講の信者のみが法要に参列。一般参拝者は3密を防ぐために本尊より距離を取る形で外陣(げじん)からの参拝となった。

 午後7時から髙木住職が追善供養と所願成就を祈り、参列者も般若心経を詠唱。本尊を前に信者が御詠歌を唱え、夜の境内に鐘の音と歌声が流れ響いた。

 先月開かれた晋山式にて、正式に住職の任命を受けた髙木住職は「正式な形で住職となってからは初の御十七夜法要を務めさせていただいた。観音信仰の布教に全身全霊を込めて務めていくが、私一人ではできない。多くの皆さまのご協力と、神仏の御神徳が成せるもの。変わらず、精進していきたい」と話した。

 同町市野々から参拝に訪れた女性は「コロナ禍のため、3年ぶりに観音様にお参りができた。心が洗われるようでした」と話していた。

(2022年8月20日付紙面より)

開帳された本尊を前に手を合わせる信者=17日夜、那智勝浦町の那智山青岸渡寺
外陣から参拝を行う一般参拝者
髙木亮英住職
2022年08月20日
20 道徳教育の在り方考える
 文化セで教育講演会聴講  (串本町教育研究会 )

 串本町教育研究会(会長=水上茂秀・潮岬小学校校長)が17日、同町文化センターで本年度教育講演会を開き町立の小中学校に勤務する教員ら約150人が資質を高めるため聴講した。

 「ふるさとを愛し、串本の未来を担う子どもを育てる」をテーマにして年1回実施している研修の機会。新型コロナウイルスの情勢によりおととしは中止、昨年はオンライン実施とし、今年は感染対策を講じつつ3年ぶりに平年通りの集合研修として開いた。

 開会に当たり水上会長はテーマ達成のための活動方針として▽連携▽実践交流による指導力の向上▽学ぶ姿勢の大切さ―の3点を掲げ、部会活動と全体活動のハイブリッドによる研究と修養を推し進める自主研究団体が町教研だと位置付け、今回のめあてを示して教職員の資質向上の努力を後押しした。

 演題は「子どものための授業づくり」で、兵庫教育大学大学院の淀澤勝治准教授が講師として登壇した。淀澤准教授は道徳教育・幼児教育専攻で2021~22年度文部科学省「道徳教育の抜本的改善・充実に係る支援事業」の指定に基づき潮岬中を軸にしてさまざまな助言を寄せていることで接点がある人材。この日は副題として「教科化によって道徳授業をどう変えるか?」を掲げ、▽豊かな感性▽豊富な教養▽学び続ける力―といった着眼点で体験による実感を託しながら教科化の背景や児童生徒みずからが考え議論する道徳授業を作る上での要点を伝えるなどしたという。

(2022年8月20日付紙面より)

3年ぶりに集合研修の形で開いた教育講演会=17日、串本町文化センター
道徳授業の在り方についての提言を受け止める町立小中学校の教員ら
2022年08月20日
21 感謝を忘れず日々躍動を
 サッカー部15周年記念事業  (近大新宮 )
2022年08月20日
22 和歌山選抜が全国制覇
 堀愛菜さん、結菜さんが優勝に貢献  (ガールズトーナメント )
2022年08月20日
23 テッポウユリが出迎え  下里神社の境内入り口  (那智勝浦町 )
2022年08月20日
24 カメムシきらいにならないで!  昆虫研究家・浜際康太さん  (こども新聞 )
2022年08月20日
25 中学校国語・理科に課題  全国学力・学習状況調査  (和歌山県 )
2022年08月20日
26 東北・北陸の大雨災害  福祉センターで義援金募集  (新宮市 )
2022年08月20日
27 連日催行で序盤の利用好調  ジオモニターツアー始まる  (熊野御坊南海バス )
2022年08月20日
28 特賞~4等の当選者決める  本年度のサマー抽選会実施  (串本リリースタンプ会 )
2022年08月20日
29 教育の現場も交え形探る  学校づくり協議会が発足  (串本町 )
2022年08月20日
30 幼児教育・保育の課題に対応  保育所のあり方検討委員会  (紀宝町 )
2022年08月20日
31 お悔やみ情報
  
2022年08月20日
32 ママも子どもも笑顔になる「疲れない食育」
 【第52回】リボベジで食育を!  

 お盆も過ぎましたが、今年は残暑が厳しい日々が続きますね。

 暑くて、キッチンに立つのも嫌だし、お買い物に行くのも嫌!という方が多いのではないでしょうか? そんな方にお勧めの食育があります。それが「リボベジ」です。リボベジとは「リボーンベジタブル」の略で再生野菜のこと。普段料理で捨ててしまう野菜のヘタや根の部分を再生して育てることをいいます。例えば、豆苗(トウミョウ)。豆苗って、根っこから1~2㌢くらいをカットして、残った根を水につけていると、またニョキニョキと生えてきますよね? そしてそれを収穫して食べますよね。あれこそまさに「リボベジ」なんです。豆苗やカイワレ大根以外にも「リボベジ」できるものはたくさんあるんです。

 例えば根菜。根菜は葉が生えているヘタ部分(2~5㌢の厚さにカットしたもの)を切り口がつかる程度の水に浸しておくと、2週間ほどで葉っぱが生えてきます。大根やニンジン、カブなんかも再生可能です。ニンジンの葉っぱは、なかなか食べない方も多いと思いますが、パセリ代わりの料理の彩りに使えます。大根の葉は、炒めてふりかけにしてもいいですし、おみそ汁の具にするのもお勧めです。玉ネギも再生可能です。玉ネギの芯の部分を水に浸しておくだけでもニョキニョキと緑色の芽が生えてきます。特に味にクセもなく、万能ネギ代わりに使うことができます。

 葉野菜も実は「リボベジ」することができます。根の部分から3㌢ほどを水につけておくと、10日間ほどで葉が生えてきます。ホウレン草やチンゲンサイもできます。根っこが残っていなくても、根に近い部分を残して水に浸すと、成長するんです。野菜の生命力はすごいですよね。

 リボベジには、幾つか注意点があります。一つめは「水を小まめに替えること」これが一番大切です。新鮮なお水でないと元気には育ちません。1日1回は必ずお水を替えて、使っている容器のぬめりや、水につかっている部分のぬめりも、きれいに洗ってあげてください。二つめは「日光を当て過ぎないこと」基本的には日陰がお勧めです。そして三つめは「新鮮な野菜を使うこと」元気な野菜の切り口でやらないと、うまくいかないのが「リボベジ」です。

 正直「リボベジ」は、野菜代の節約になる!というほどの収穫は期待できません。どの野菜も、少しだけ成長した部分を収穫して、食卓にちょこっと使える程度です。でも、野菜の生命力を感じることができたり、簡単に野菜の成長を日々観察できるので、食育にはもってこいなのです。手間もたった2週間ほどですし、土も必要ありません。野菜を畑で育てて、収穫して食べる体験というのは、すぐにできることではないですが、誰でも家で簡単に野菜を栽培して、実際に食べる体験ができるのだから、最高ですよね。

 ぜひお子さんと一緒に「リボベジ」に挑戦して毎日変わる野菜の様子を観察してはいかがでしょうか? 夏の自由研究としても、とってもお勧めの食育です。

(2022年8月20日付紙面より)

2022年08月19日
33 さまざまな違法行為を想定
 追い込み漁前に海保が訓練  (太地町 )

 9月から始まるイルカなどの小型鯨類追い込み漁を前に第5管区海上保安本部は17日、太地町の太地漁港および周辺海域で反捕鯨団体による違法行為を想定した12回目の事案対処訓練を実施した。田辺海上保安部、串本海上保安署、太地町漁業協同組合などから約30人が参加し、官民一体で訓練に取り組んだ。また、訓練前には串本海上保安署太地町臨時駐在所の披露式もあった。

 同町へは2010年以降、過激な環境保護団体などが多く訪れ、港の無許可撮影などの嫌がらせ行為が続いていた。

 保安部によると、昨年度は同町における反捕鯨活動家の違法行為の確認はないが、ドローンを用いて上空から漁の様子を撮影する事例があったという。

 田辺海上保安部の真部克彦部長は新型コロナウイルスによる入国制限の解除により、外国人活動家が入国しこれまでと同様の活動を行うことが懸念されるとし「最近では交流サイト(SNS)を活用し、自己主張を世界中に配信する活動が確認されている。惑わされず、冷静かつ毅然(きぜん)とした態度で警備活動を行うことが求められる。地域住民の安心のためにも、万全の体制を取るように努めていただけたら」とあいさつ。

 この日はゴムボートによる操船や、漁の様子をドローンで撮影する活動家に対する警備、カヤック乗艇者の転覆救助、違法行為者の海上追跡や捕捉の訓練に取り組んだ。

 訓練を終え、海上保安庁警備救難部警備課の坂本誠志郎課長が「高度な技能や練度の高さを見せていただいた。新しい臨時駐在所近くには和歌山県警の特別警戒本部現地警戒所もあり、連携も深まる。町民の安心と安全を守っていただくようお願いします」と講評した。

 来月1日(木)から追い込み漁を控える太地いさな組合の小畑充規組合長は「ドローンで船上を飛行されて危険を感じたこともあった。訓練は非常にありがたい。今年もコロナ禍で価格面など大変な状況は続くが、これまで通り仕事に取り組んでいきたい」と話した。

  □     □

■臨時駐在所

 串本海上保安署は太地漁港内に臨時駐在所を設置していたが、建物の老朽化や津波対策を踏まえて、多目的センター近くの同町小長井に新臨時駐在所を建設した。建物面積が63平方㍍、敷地面積が100平方㍍。

 会議などに使用する待機スペースやシャワー室、トイレを完備。すでに開始されている海上のパトロールやさまざまな事案対応などの拠点となる。正式運用は28日(日)から。

(2022年8月19日付紙面より)

漁期に向け、第5管区海上保安本部が訓練を実施=17日、太地町の太地漁港周辺
新しい串本海上保安署太地町臨時駐在所の披露式もあった=同町小長井
2022年08月19日
34 今年も追善花火が夜空染める
 熊野市で合同初精霊供養  

 熊野市木本町の七里御浜海岸で17日、合同初精霊供養が営まれた。例年、8月17日に開催される「熊野大花火大会」は、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、おととし、昨年に続き中止となったが、追善花火が熊野の夜空を染めた。

 300年余りの伝統を誇る熊野大花火大会は、お盆の初精霊供養に花火を打ち上げ、その花火の火の粉で灯籠焼きを行ったのが始まりといわれている。

 現在の花火大会でも初精霊供養の灯籠焼きや追善供養の打ち上げ花火などがプログラムに組み込まれている。3年前は、三尺玉海上自爆や鬼ヶ城大仕掛けなど1万発の花火が観客を魅了した。

 3年連続で花火大会が中止となったが、市観光協会(中平孝之会長)が初精霊供養を実施。法要後に追善花火が打ち上がり、遺族らが故人をしのび大輪の花を見上げていた。

 同協会の紀の川良子副会長は「今年も熊野大花火大会が中止になる中、伝統を絶やさぬため花火の原点である初精霊供養を営むことができて良かった」と話していた。

(2022年8月19日付紙面より)

合同初精霊供養の追善花火=17日、熊野市の七里御浜海岸
海面と夜空を染める花火
2022年08月19日
35 自身の在り方を意識して励む
 潮岬でリーダー養成キャンプ  (県青少年育成協会 )

 本年度地域ユース・ジュニアリーダー養成キャンプが17日に和歌山県立潮岬青少年の家であり、同リーダーや一般参加の小中学生(=地域ユース)29人が自身の在り方を意識しながらグループ活動に励んだ。

 このキャンプは県と県青少年育成協会が主催するリレー式次世代健全育成事業の一環で、異年齢集団における自身の役割を考えて相応の自覚や責任感、地域で活躍するためのリーダシップを高めることを目的として夏季と冬季の年2回実施している。

 今回は夏季の巡りで、三つある県立の各青少年の家を会場とし最寄りのジュニアリーダーも自身の研修を兼ねて関わりながらそれぞれの日程と内容を計画している。潮岬の同キャンプは当初例年通り1泊2日での実施を計画して参加を呼びかけたが、新型コロナウイルスの情勢により急きょ感染症予防対策を心がけながらの1日実施に内容を変更して行う形となった。

 参加者の内訳は中学生~高校生で結成するジュニアリーダーズクラブ「ドルフィン(西牟婁振興局管内)」「ビー・スター(東牟婁振興局管内)」所属のメンバー16人と、一般参加の小中学生13人。内容の圧縮により、今回は▽アイスブレーキング▽野外炊事〈たき火おこしや飯ごう炊さんなど〉▽クラフト〈レジンアクセサリー制作〉―といった活動に取り組んで、前述した目的や個々の目標の達成を目指した。

 一般参加の小中学生はジュニアリーダーと接することで目指すべきリーダー像を考え、ジュニアリーダーは接する小中学生の求めるところに応えて導く筋道を考える、と近しい異年齢間で双方向に気付きをリレーし合う点もこのキャンプの特色。ジュニアリーダー4年目で野外炊事の主導を経験した岩本遥香さん(串本古座高1年、ビー・スター所属)は「いろいろな子が集まると、どうしても一人になってしまう子が出てくる。せっかくこのキャンプに来ているのにそれで思い出がつくれないのは悲しいことなので、今回はいろいろな子に話しかけて誰も一人にならないよう心がけた」と活動するに当たって意識した点などを語った。

(2022年8月19日付紙面より)

火おこしや飯ごう炊さんをこなす参加者=17日、串本町の県立潮岬青少年の家
ジュニアリーダー(左席)とペアになってクラフトに挑戦
2022年08月19日
36 今年も元気に咲いたよ!
 ひまわりの絆プロジェクト  (マリア保育園 )

 新宮市の保育所型認定こども園「マリア保育園」(三浦恒久園長)で、今年も「ひまわりの絆プロジェクト」のヒマワリが咲いた。16日にはきしゅう君と新宮警察署の警察官が来園し、園児たちに交通ルールを守ることの大切さを伝えた。

 2011年に京都府内で発生した交通事故で亡くなった男児=当時(4)=が育てていたヒマワリの種を引き継ぎ、全国で開花させるプロジェクト。命の大切さや交通事故の被害者支援への理解を深めるため、新宮警察署管内でも多くの保育園や小中学校が取り組んでいる。

 マリア保育園で咲かせるのは今年3年目。昨年開花したヒマワリから種を取り、5歳児たちが水やりなどの世話をし、9輪が咲いた。

 本田斗生多警部補は園児たちに「飛び出しは危険!一度止まって安全確認をしよう」などの言葉が描かれた下敷きなどを手渡し「お父さんやお母さんと交通ルールについてよく話し合いましょう」と約束。

 登園、降園の時間帯に園児たちの安全を見守っている三浦園長は「園の前の道は自転車の通行も多いですから、子どもたちには送り迎えの時に急に飛び出さないよう話しています。種から花が咲くというのは、子どもたちにとっては不思議で面白い体験となったのでは」と話していた。

(2022年8月19日付紙面より)

きしゅう君と一緒に敬礼=16日、新宮市の保育所型認定こども園「マリア保育園」
2022年08月19日
37 3日間、救急法を学ぶ  木本、紀南両校の生徒が参加  (熊野市 )
2022年08月19日
38 コロナ禍でも供養の機会を  あすか斎苑で初精霊送り  (新宮市 )
2022年08月19日
39 ご当地ナンバー継続審査へ  各課が所管事務を報告  (新宮市議会総務建設委 )
2022年08月19日
40 笑顔で新型コロナ退散!  佐野おやじの会が縁日体験  (新宮市 )
2022年08月19日
41 コロナ収束など祈願 王子神社で夏の例祭 (新宮市)
2022年08月19日
42 健康増進向上の一助に  19日から「大人の部活」開始  (那智勝浦町 )
2022年08月19日
43 お悔やみ情報
  
2022年08月18日
44 遺族らが冥福を祈り
 初精霊船を見送る  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町の勝浦初精霊送り実行委員会(大嶽勝司委員長)は16日、同町築地の勝浦漁港で勝浦地区の初精霊送りを営んだ。参列した遺族らは静かに手を合わせ冥福を祈り、初精霊船を見送った。

 勝浦地区では1955(昭和30)年に当時の青年会が、海を汚さない配慮から合同での行事を始めたという。現在は同実行委員会が中心となり、勝浦6区の区長や運営委員が協力。海翁禅寺、正念寺、法泉寺の住職が出仕し、地域を挙げての盆行事となっている。

 昨年に引き続き、アルコール消毒やマスクの着用に加え、各世帯最少人数での参列、一般焼香は行わないなど新型コロナウイルス感染症対策を呼びかけた。

 今年の初精霊は34柱だった。住職らの読経が始まり、各世帯の代表者が焼香を行った。灯籠を乗せて進む初精霊船に遺族が静かに手を合わせ見守った。

 また、実行委員会の高齢化などに伴い、昨年から追悼花火は業者に依頼。打ち上げられた花火が町の夜空を照らした。

 大嶽委員長は「天候に恵まれた。昨年より初精霊が少なかったことは良かったことだと思う。多くの皆さまにご参列いただけるように、早期のコロナ終息を願っています」と話していた。

(2022年8月18日付紙面より)

初精霊送りが営まれた=16日夜、那智勝浦町の勝浦漁港
多くの遺族が初精霊船を見送った
2022年08月18日
45 常設エコ広場、10月から開始
 各課が所管事務を報告  (新宮市議会教育民生委 )

 新宮市議会の教育民生委員会(濵田雅美委員長、6人)が16日、新宮市役所であった。市立医療センターや健康福祉部、教育委員会などが所管事務を報告した。

 医療センターからは、奨学金貸し付けや入院・外来患者の状況などについて報告があった。4月に開設した高度治療室(HCU)の利用率は7月末で63・9%(累計390人)であり、分娩(ぶんべん)予定者数は7月末現在で来年3月までで91人であるとした。委員は8月から開設した助産師外来の状況や看護師数、新型コロナウイルス感染症患者受け入れに伴う病棟の現状などについて確認した。

 健康福祉部からはコロナ関連相談者数、住民税非課税世帯等に対する臨時特別給付金の支給状況、低所得の子育て世帯に対する子育て世帯生活支援特別給付金の支給状況などについて各課が報告。旧王子幼稚園舎を活用した放課後児童クラブの開設については、早期開設に向けて検討を進めていくとした。

 保健センターは、3年ぶりの実施となった骨密度測定について、4回の実施で320人が参加したと説明。新型コロナワクチン接種推進室は、8月7日現在で4回目接種の対象者(60歳以上)1万2373人のうち、31・16%に当たる3856人が接種済みであるとした。

 委員は各支援金などに関して「相談しやすい窓口の設置を」。また、重症化を防ぐため3回目接種を推進する取り組みの必要性を訴えた。

 市民生活部・市民窓口課はマイナンバーカード交付率などの推移やマイナンバーカードが保険証として利用可能な医療機関などについて報告。委員からは「交付率向上を目指すならまずは市職員からでは」「メリットの周知や市民の不安を払拭する取り組みを」などの声が上がった。

 生活環境課は、燃やせるごみの減量化と市民の利便性の向上を目指して開設する常設エコ広場について、10月3日(月)からの運用開始を目指して現在、市役所第4駐車場内にシャッター付きプレハブ倉庫を建設していると話した。分別品目は通常のエコ広場と同様の燃やせるごみを除く18品目。開設日・時間は市役所開庁日の午前9時~午後4時を予定しているという。

 また、教育政策課からは和歌山県市町村課から市財政課に対し、市立丹鶴幼稚園の定員を実利用人数に合わせて見直すよう通知があったと報告。9月議会に収容定員について規定した市立幼稚園条例の一部改正議案を提出し、令和5年度から定員を105人から70人に変更する予定であるとした。

 文化振興課は、市文化複合施設「丹鶴ホール」内、文化ホールの使用率や市立図書館の利用状況などについて説明。委員からは、文化ホール使用時の図書館や熊野学エリア利用者の動線に配慮を求める意見もあった。

 施設内の床のひび割れやつなぎ目が隆起している部分があるのではといった指摘に対し当局は「表面が乾き、ひびが割れてしまうのはコンクリートの性質状仕方がないことだと聞いているが、建築業者と協議して対処していきたい」と述べた。

(2022年8月18日付紙面より)

教育民生委員会の様子=16日、新宮市役所
2022年08月18日
46 盆前に2回計145匹が誕生
 ウミガメ類のふ化始まる  (串本海中公園 )

 串本町有田にある串本海中公園センター水族館(森美枝館長)で今年も、展示飼育するウミガメ類が産んだ卵のふ化・脱出期が始まった。今年は7月24日までにアカウミガメの産卵を12回ほど確認。飼育担当の吉田徹副館長は9月下旬まで稚ガメの誕生(=脱出)が続くとみて、今後も観察を続けるという。

 同館は屋外の大型水槽「ウミガメプール」でウミガメ類の大型個体を展示飼育。この水槽には後に人工産卵場が追加整備され、繁殖もできる環境となっている。

 近年は毎年のように産卵があり、今年はアカウミガメの完全飼育第2世代「くしもトリオ」(12歳の雌3匹)のもーちゃんが6月9日に産卵したのを皮切りに、アカウミガメの産卵が続いたという。

 今年最初の稚ガメ誕生は8月11日夜で6月9日産卵分から65匹、次いで8月12日夜に6月10日産卵分から80匹が砂中から這(は)い出た。ふ化直後の稚ガメは3~4日ほど母親が作った産卵巣にとどまり砂の中から這い出るタイミングを見計らうとされ、逆算して今回誕生した稚ガメがふ化するまでに要した日数は60日弱。吉田副館長は予想より1週間ほど早く、加えて過去の実績平均でふ化率3割前後となる飼育環境にあって高いふ化率でもあることから、これらの卵はかなり好条件に恵まれたと状況を語る。

 今年は「くしもトリオ」のしーちゃんの産卵も確認し稚ガメ誕生を注視中。くーちゃんは今年も産卵をしていないが、砂を掘って産卵巣を作る行動を確認しているそうで、「くしもトリオ」はいずれも成熟に達したと判断している。16日時点の今年誕生した稚ガメの数は145匹で、20日(土)をめどに館内の稚ガメ用水槽で展示飼育を始める予定。館内のトピックス水槽でアカウミガメの卵も展示中で、併せて観察してもらえればとしている。

 昨年、4年ぶりに誕生したアオウミガメの親は2年周期で産卵する傾向にあり、今年は傾向に沿うように産卵が確認できていないという。

(2022年8月18日付紙面より)

今年誕生したアカウミガメの稚ガメ(母親はもーちゃん)=16日、串本海中公園センター水族館
2022年08月18日
47 コロナ収束などを祈願
 天御中主神社で神事斎行  (新宮市 )

 新宮市佐野の天御中主(あめのみなかぬし)神社(髙橋正樹宮司)で16日、新型コロナウイルス感染症の収束などを祈る神事が営まれた。佐野柱松実行委員会(瀬古尊夫会長)の役員ら6人が参列し、神様をたたえて地域の平穏無事を願った。

 同委員会は例年、8月16日に新宮港緑地公園で「佐野柱松」を実施しているが、感染症拡大の影響により2020年から3年連続で中止を余儀なくされた。

 柱松は害虫駆除などを願い、元は江戸時代から続く伝統的な火祭り。戦時中に一時中断し、1948年に佐野青年会が再開させたものの58年に途絶えていた。その後、佐野区の有志区民たちが「祭りをよみがえらせたい」との思いから93年に復活させて以来、27年連続で開催を続けてきた。かつては「木本の花火か佐野の柱松」と語られており、地区の夏の風物詩になっている。

 神事では髙橋宮司が祝詞を奏上した後、瀬古会長をはじめ参列者がコロナウイルスの収束や五穀豊穣(ほうじょう)、地域住民の健康などを祈願し、玉串を供えていった。

 瀬古会長は「無事に神事を終えて安心しました。3年連続の中止で残念な思いが大きいが、今も最前線でコロナに向き合ってくれている医療従事者の皆さんの苦労を考えると、密をつくりリスクを高めるわけにはいかない。『来年こそ』という気持ちを諦めず、また盛大に祭りを行えるのを信じて頑張っていければ」と話していた。

(2022年8月18日付紙面より)

神事に参列した皆さん=16日、新宮市佐野の天御中主神社
会員たちが玉串をささげた
2022年08月18日
48 思春期教育の推進など  紀南地域母子保健医療推協  (実務委員会 )
2022年08月18日
49 硬式球の感触確かめる  野球教室に中学3年生参加  
2022年08月18日
50 美しい顔立ちのフヨウ  夏を代表する花、咲き誇る  (紀宝町 )
2022年08月18日
51 おどりおどれよ薬師の庭で  平尾井薬師堂で「夏の大祭」  (紀宝町 )
2022年08月18日
52 有事のスムーズな開設目指し  職員らが避難所設営訓練  (新宮市 )
2022年08月18日
53 益栄丸が優勝飾る  三輪崎公民分館「盆野球大会」  (新宮市 )
2022年08月18日
54 目標に向かって歩み進めて  二十歳を祝う会に9人  (田辺市本宮町 )
2022年08月18日
55 夏の成人式で門出祝う  式簡素化し年度ごとに開催  (太地町 )
2022年08月18日
56 チーム「下克上」が優勝  第18回串本町盆野球大会