ミュージカルワークショップ (北山小・中学校 )
北山村立の小学校と中学校で15日、東京都の株式会社ヒューマンデザインが企画する音楽座ミュージカル『リトルプリンス』のワークショップが行われた。『リトルプリンス』はサン=テグジュペリの『星の王子さま』を原作とした作品で、北山小・中学校での本番は10月に公演の予定。
この音楽座ミュージカルは平成29年度文化芸術による子どもの育成事業(巡回公演事業)として文化庁に採択されたもので、特徴は舞台を使用せず、観客が出演者を360度から取り囲んで観劇する「ラボシアター形式」であり、観客を巻き込む体感型のミュージカル。ワークショップは、「体感型」を実現するために小中学生向けにあらすじや劇中歌を紹介するため行われている。
この日は、音楽座ミュージカルのメンバーである渡辺修也さん、飯田良太さん、尾関そらさんがインストラクターとして北山小・中学校を訪れた。
渡辺さんは、ミュージカルは芝居、歌、ダンスで構成されているなど基本を説明した後、「物語の舞台は地球の砂漠」とあらすじを話し始めた。「砂漠ってどんな所?」などと生徒らに質問し答えさせながら生徒の興味を物語の世界に引き込み、身ぶりやダンスを交えてあらすじを紹介しながら生徒らにも演じることを促した。指名された生徒らは、突然の配役に戸惑いながらも、きちんとせりふを言っていた。
終わりのあいさつで川口徹教頭は「殻を破るのは良い事だと思うから、本番はもっと楽しみましょう」と話した。川辺雄大君(中2)は「演じるのは恥ずかしかったけど、インストラクターの人は歌がうまくて迫力があって本番が楽しみ」と話し、杉浦琉空(りく)君(中2)は「歌詞は覚えやすかったのでいい感じで歌えるようになりたい」と話していた。
この巡回公演事業は、子どもたちに質の高い文化芸術を鑑賞・体験する機会を確保するとともに、芸術家による表現手法を用いた計画的・継続的なワークショップなどを実施する事業。『リトルプリンス』は本年度、滋賀県、三重県、和歌山県、大阪府などの24校で公演が予定されている。
(2017年5月17日付紙面より)
宇久井海と森の自然塾が総会 (那智勝浦町 )
宇久井海と森の自然塾協議会(玉置之一会長)は14日、那智勝浦町の宇久井区民会館で第14回となる平成29年度総会を開き、前年度事業と収支決算を報告し、本年度事業案と予算案を協議した。
同塾は会員91人と家族会員の22人計113人で構成し、宇久井ビジターセンター=同町宇久井=を拠点に吉野熊野国立公園の情報発信や園地保全の活動を展開している。巡視や清掃など作業活動とともに畑作りや草花染めなど体験プログラムも実施している。28年度は86教室を開き、1128人が参加した。
総会には委任状を含め、82人が出席した。本年度も管理業務や自然資源調査、体験プログラム実施などに加え、修学旅行誘致事業にも取り組むことを協議し、満場一致で可決した。新事業の開発や新会員の募集などの提案もあった。来賓の金子朗自然保護官はビジターの来館者が来年3月には10万人に達する見込みと述べ、環境省自然保護管事務所として、自然塾にできるだけの協力を申し出た。
ビジターセンターは環境省が平成18年に開設した。玉置会長は当時を振り返って区民の協力に感謝。以降、自然塾の運営に環境省、町、休暇村南紀勝浦および各会員から多大な支援があったことにも重ねてお礼を述べた。
(2017年5月17日付紙面より)
古座街道「ひだまり市」 (古座川町 )
古座川町高池下部地内の古座街道で14日、物産市「古座街道『ひだまり市』」が開かれた。昨秋に続いて2回目の実施で、今回は21店舗が出店。ミニライブや生け花の大作展示もあり、開場中は往来する人々で活気を見せた。
同地内にあるやまさき屋旅館駐車場で春秋の毎月1日に開かれていた月例市「ひだまり市」の派生企画。手作りにこだわる品を扱うという趣旨に賛同する出品者に広く参加を呼び掛け、街道筋の住民にも協力を求めて新たなにぎわいの形として昨年10月に初開場した。
今年は長らく続いた月例市を休止し、春秋2回の物産市の定着を目指すという。その第一歩ともなったこの日の市は前日の雨もやみ天候が回復に向かう中で始まった。出店者は民家の軒下やカーポート、空き地を借りてこだわりの品々の販売に努め、街道筋は品定めで巡る人々で大にぎわい。ミニライブはシンガーソングライターの藪下将人さんと藍田真一さんのユニット「ヤブシン」が出演。午前10時30分と正午の2回にわたって歌声を響かせ注目を集めた。出店のほか、宮本草豊社中が初夏の草花と流木を組み合わせた生け花の大作で一角を飾った。
世話役の同旅館のおかみ、山﨑美知子さんは「心配した雨も何とか上がり、大勢の皆さんに足を運んでもらえてうれしい。今日は流し宿(=木材運搬者のための宿泊所)があったころよりもにぎやか。これからも続けられるよう頑張りたい」と喜び、材料が尽きるまで同旅館謹製弁当を仕込み続けて来場に応えていた。
(2017年5月17日付紙面より)
年間通じふるさとの自然に親しむ (新宮市 )
熊野学研究委員会自然部会と新宮市教育委員会、一般財団法人新熊野体験研修協会主催の第34回自然探訪スクール開講式と第1回講座が14日、あった。市役所東駐車場での開講式後、参加者ら約40人が奈良県十津川村の玉置山で自然観察などを楽しんだ。
開講式で楠本秀一教育長は「歴史と文化をつくってきた雄大な自然。しっかりと自然と触れ合い、肌で感じて、いい時間を過ごしていただければ」とあいさつ。玉置山では熊野学研究委員の高塚建さんが植物などの解説をし、参加者らは緑豊かな玉置山を散策した。
同スクールは美しいふるさとの自然に触れ、親しみながらその恵みに感謝し、大自然の営みを学び、それを愛護する精神を培う目的で開いており、年間を通じ9講座を予定している。次回は6月18日(日)午前9時30分から、新宮市高田の新高田会館で「顕微鏡で見るミクロの世界」をテーマに行う。1講座500円。申し込みは市教育委員会文化振興課(電話0735・23・3368)まで。締め切りは6月14日(水)。
(2017年5月17日付紙面より)
全小バレー東牟婁地方予選