8月8日から実証実験 (那智勝浦観光機構 )
一般社団法人那智勝浦観光機構(NACKT)は8月8日(月)から10月31日(月)までの間、環境に配慮した二次交通の手段として「電動キックボード」の実証実験を行う。細やかにまちなか周遊ができる観光商品開発のために現在、職員がキックボードに乗車し試験走行を行っている。
企業とコラボレーションして行うという今回の実証実験。期間中、機構は、キックボードの販売元である株式会社ProductionA&K=広島市=から無償で、実機5台の貸し出しを受けている。
キックボードはcoswheelの商品で、原動機付自転車と同じ扱いとなり、車道において時速30㌔までの速度で走行できる。5台ともナンバープレートを取得済み。乗車には原動機付自転車資格が必要。
3時間で満充電となり、連続走行距離が最大30㌔㍍。3速の変速が可能で静音性に優れていることに加え、マイクロモビリティーのため、二酸化炭素(CO2)排出量削減の後押しにつながることも期待される。
機構によると、若者向けアクティビティーの一つとして今回のキックボードを考案。観光客が車で移動しづらい町内の名所などにもアクセスできることや、町が掲げるCO2排出量実質ゼロを目指す「ゼロカーボンシティ宣言」に沿う環境に配慮した二次交通手段の増を目的としているという。
実証実験ではモデルコースの作成に加え、町での需要や有効性、適正な利用の把握などのデータを収集する。結果次第では本格導入も行う。
機構の東竜次さんは「まちなかのメインや主要ルートに入っていない名所や隠れたスポット、美しい海、ジオパークに指定されたロケーションを楽しむために電動キックボードを利用していただけたら幸いです」と話していた。
(2022年7月31日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20220731010101.jpg)
![](../../dbm/imgdb/img200/20220731010102.jpg)
8月から助産師外来開設 (新宮市立医療センター )
新宮市蜂伏の市立医療センターは8月から「助産師外来」を開設する。妊産褥婦(にんさんじょくふ)と家族の意向を尊重しながら医師と協働し、助産師が健康診査や保健指導を行うことで、妊娠期から産褥期まで切れ目のない継続ケアを提供していく。
少子高齢化や母体合併症の増加などでチーム医療の必要性が高まる中、厚生労働省より2008年に「医師と助産師の役割分担と協働」が提唱され、09年に「院内助産ガイドライン 医師と助産師の役割分担と協働」が策定。18年にガイドラインの改定が行われた。
提唱以降、全国的に助産師外来および院内助産が普及する中、同医療センターでも産婦人科医師(常勤医師)の体制が整ったことなどを背景に助産師外来を開設。地域の中核病院として、新宮医療圏の妊産褥婦が安心・安全に子どもを産み育てることができるよう、多職種で連携していくとしている。
対象は妊娠26週と37週ごろの妊婦(産科医師の許可のある人)。内容は▽尿検査、血圧・体重測定、子宮底・腹囲測定▽超音波エコー▽妊娠・分娩(ぶんべん)・育児についての話、悩み相談―など。
日時は毎週水曜日の午前9時~正午で1人につき60分。完全予約制。妊婦健診時に産婦人科外来に申し出を。妊婦健康診査受診票(健診費用補助券)を利用することができる。
同医療センターの植田啓子看護師長は「助産師ならではの目線で、妊娠期から産後まで、お母さんと赤ちゃんに寄り添わせていただきます。ぜひご利用を」と呼びかけている。
問い合わせは同医療センター(電話0735・31・3333、代表番号)まで。
(2022年7月31日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20220731090101.jpg)
![](../../dbm/imgdb/img200/20220731090102.jpg)
今年11月の本格運用目指す (太地町 )
太地町は町営バスが通行できない対象地区3・2㌔区間(県道1・2㌔、町道2㌔)において、8月1日(月)から和歌山県で初となる自動運転車両の実証実験を開始する。29日は、町公民館で「未来技術社会実装事業」自動運転走行記念式が開かれ、三軒一高町長や下宏副知事、二階俊博衆院議員秘書の二階伸康さんらが出席し、テープカットを行った。
7月1日現在で高齢化率は44・6%に上る同町。暖海、水ノ浦、寄子路、新屋敷、小東、大東地区では、「バス停まで歩くのがつらい」などの声もあったという。車両導入は高齢者の移動手段確保が目的。エリア拡大も検討しているとした。
国が行う未来技術社会実装事業は自動運転、ドローンなどの未来技術を活用した地方創生を目指す事業で、関係省庁が支援するもの。同町は昨年に採択された。
車両購入の予算は、国の「デジタル田園都市国家構想推進交付金」を用いた。今年6月から対象区間に電磁誘導線と、車両制御などに必要なタグを埋め込む工事を実施。これらの事業費合計は約2600万円。
車両はヤマハ発動機株式会社のスローモビリティ「AR05」。5人乗りだが、安全確認や手動運転時に操作する運転補助者1人が乗車するため、乗客は4人。最高速度は12㌔で、荷物が積めるキャリアも搭載。
車両は誘導線の磁力を検知して走行。対象区間を約29分間で1周する。また、運転補助者には高齢者3人を会計年度任用職員として雇用した。
乗車賃は無料。車両の運行時間は午前8時~正午の間に45分間隔で5便、午後2時~同5時の間に45分間隔で4便となる。原則、フリー乗降で、主要施設前では停車する予定。狭い道でも走行でき役場や病院、スーパーまでの道のりをつなぐ。
9月30日(金)までの2カ月間、日曜・祝日も稼働し実証実験を行う。アンケートを集め、サービスの改善などにも努める。本格運用(実装)は当初予定よりも早くなり、最短で今年11月を見込んでいるとした。その際は車両を1台増やし、2台体制で運行する。
式典で二階さんは「夢を持つことができる事業。わくわくするような町づくりを共に歩んでいきたい」。
下副知事が「自動運転導入は日々の生活の利便性が向上する。高齢者の外出も増え、交流も増える」と祝辞を述べた。
三軒町長は関係者に感謝を伝え、「高齢者の交通手段の確保は地域課題の解決の一歩になろうかと思う。将来的には新宮市など、町をまたいだ病院間の自動運転の実現を考えている」と語った。
式典後は関係者らが車両に乗車し、役場周辺を走行した。事業を担当する総務課主査の和田正希さんは「今後は高齢者の方だけでなく、誰でも利用できる形にしていきたい。取り組みが他市町村にも波及すれば、町をまたいだ自動運転などの広域化にもつながるのでは」と話していた。
(2022年7月31日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20220731080101.jpg)
![](../../dbm/imgdb/img200/20220731080102.jpg)
オープンスクール開催 (近大新宮 )
新宮市の近畿大学附属新宮高校・中学校(池上博基校長)で30日、オープンスクールが開かれた。近隣市町村などから中学3年生71人が参加し、体験授業やクラブパフォーマンスを通じて高校生活に期待を膨らませた。
本年度のテーマは「新風」で、「新しく爽やかな風が吹き、自分や学校、地域、時代を変えていく」という意味を込めた。新型コロナウイルス感染対策や熱中症対策を徹底して実施した。
理科の体験授業「ゲノムウオッチング~ユスリカの幼虫のだ液腺染色体の観察~」では、プレパラートを作成し、染色体上のしま模様などを顕微鏡で観察。スーパーサイエンス部員も協力した。社会科の「古墳時代を体験しよう」には、当時の服を再現した衣装を身に着けた生徒も登場した。
クラブパフォーマンスはメディア部の学校紹介動画でスタートし、空手部、なぎなた部、ダンスサークル、書道部、吹奏楽部が登場。それぞれのクラブの活動や挑戦、今後の目標について語った。最後に高校生徒会の田岡結会長が「来年、皆さんと学校生活を送れることを楽しみにしています」と呼びかけた。
この日は、入試に向けた個別相談会や寮の見学会も開かれた。翌31日には、小学5、6年生向けのオープンスクールも開催する予定だ。
(2022年7月31日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20220731010201.jpg)
![](../../dbm/imgdb/img200/20220731010202.jpg)
三輪崎支所で落成式 (新宮市 )
新宮市三輪崎で16日、市役所三輪崎支所新庁舎落成式と施設見学会があった。田岡実千年市長や市議会議員、消防団関係者、地元自治会長、工事関係者らが出席。施設の完成を祝うとともに、19日(火)からの業務開始に向け士気高揚を図った。
大規模災害発生時においても、地域の防災拠点施設としての役割を十分に果たすことをコンセプトの一つに、優れた耐震性を確保。1階に三輪崎支所、2階に市消防署三輪崎消防派出所と消防団三輪崎分団詰所を配置するとともに、非常用自家発電設備や600㍑の燃料タンクを設置。災害時には施設内の非常用電源接続機器に3日間の電源供給が可能となる。
津波一時避難スペースも確保されており、2階屋上(海抜16㍍)に約140平方㍍、1階屋上(同12㍍)約80平方㍍の計約220平方㍍に約440人の避難者の受け入れが可能。駐車場北側には消防本部において、60立方㍍の耐震性貯水槽を埋設している。
また、期日前投票や確定申告の会場としても使用予定の多目的スペースや、窓口には車いす対応のローカウンター、オストメイト対応の多目的トイレを配備している。
敷地面積は1170・48平方㍍、建築面積249・34平方㍍、延床面積388・11平方㍍。鉄筋コンクリート造りで駐車台数は10台、株式會社中村一級建築士事務所が設計。株式会社海邊組が建築、共栄電設株式会社新宮支社が電気、株式会社仲西水道工事店が機械の施工を請け負った。
なお、旧三輪崎支所庁舎は完成から55年、三輪崎消防吏員派出所は建築後69年が経過していた。
式典では、田岡市長が市民と関係者の協力に感謝し「より一層市民の皆さまのご期待に添うべく、安全・安心のまちづくりに全力を傾注したい」とあいさつ。
地元選出の濱口太史県議は、旧庁舎や派出所の思い出を振り返りつつ「施設の完成を機に、地域が盛り上がっていくことを期待している」と祝辞を述べた。
施工業者への感謝状贈呈後には田岡市長、濱口県議、酒井清崇・東牟婁振興局長、榎本鉄也市議会議長、中谷健兒消防団長がテープカット。閉会に当たり、榎本議長が「市議会としても当局とともに、地域に愛される施設となるよう努めていきたい」と誓いを新たにした。
(2022年7月17日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20220717010101.jpg)
![](../../dbm/imgdb/img200/20220717010102.jpg)
関係機関が情報共有
田辺海上保安部(真部克彦部長)や新宮警察署(田原正士署長)などで組織する、新宮港港湾危機管理コアメンバーの会合が14日、和歌山県東牟婁振興局であった。19人が参加、新宮港におけるテロ対策強化について意見を交わした。
田辺海保や新宮署のほか▽大阪税関和歌山税関支署新宮出張所▽大阪出入国在留管理局和歌山出張所▽近畿地方整備局和歌山港湾事務所▽近畿運輸局和歌山運輸支局勝浦海事事務所▽県東牟婁振興局新宮建設部▽新宮市企画政策部▽新宮市消防本部―の代表者で組織する。会合は何もなければ年1回、およそこの時期に実施している。
開会に当たり、新宮港港湾危機管理担当官である、田辺海保の真部部長があいさつ。「今回は各機関から、新宮港港湾管理の取り組みを説明いただき、その内容を共有し、自由に議論いただき、今後に生かしていきたい。われわれ関係機関の連携もさらに深まるものと思う」と話した。
コロナ禍に関して、日本では外国人観光客の受け入れが徐々に再開されており、今後は新宮港での外国客船の入港が再開すると思われること。世界各国でも大規模イベントが少しずつ再開していること。国内の観光地で客足が戻りつつあることなどを説明した。
一方で、アメリカ独立記念日の銃乱射事件、安倍晋三元首相の銃撃事件、ロシアのウクライナ侵攻にも言及。「(これらが)われわれの港湾危機管理を含め、さまざまな活動にどのような影響が及ぶのかは知れないが、新宮港における危機管理は、関係機関と連携し、一丸となり、守り抜いていきたい」と語った。
(2022年7月17日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20220717130101.jpg)
見守り隊と紀南高生が街頭啓発 (紀宝、御浜町 )
「特殊詐欺撲滅の日」の15日、紀宝町と御浜町で街頭啓発活動があった。両町のスーパーで啓発チラシを配布し、来店者に声かけするなどして地域ぐるみで詐欺被害撲滅を呼びかけた。
紀宝町高齢者地域見守り隊(伊藤俊介代表)は、同町鵜殿の主婦の店で啓発活動を実施。「コロナの影響で売り上げが減り困っている」と電話勧誘で金額に見合わない商品を売りつけるトラブルが急増しているとして、注意するよう買い物客に求めた。
国民生活センターによると「新型コロナウイルスの影響で商品が売れないので支援してほしい」、強引に「買ってもらわないと困る」などと勧誘され、海産物を購入したが、金額に見合わない商品が届いたという相談事例がある。代金引換で一方的に商品が届くこともあるという。
トラブルに巻き込まれないポイントとして▽おかしいと感じたらはっきり断る▽クーリングオフ制度の利用▽一方的に届いても支払わず、受け取らない―などを挙げている。
不審な電話や訪問に関する相談は紀宝警察署(電話0735・33・0110)、紀宝町地域包括支援センター(電話0735・33・0175)、消費者ホットライン(電話188)まで。
御浜町では、防犯ボランティア団体として活動する紀南高校生徒会の役員7人、同町防犯委員、紀宝警察署の署員らが参加し、パーク七里御浜ピネで実施。生徒らは「特殊詐欺に気を付けてください」などと来店者に呼びかけ、還付金詐欺に注意するよう求めるチラシなどを配布した。
同署によると、6月末現在、架空料金請求詐欺24件(被害額約9320万円)、オレオレ詐欺11件(同約1990万円)など59件(前年同期比9件増)の特殊詐欺が発生し、被害総額は約1億5080万円(同約6450万円増)に上った。
管内では5月13日に架空請求詐欺があり、10万円の被害が発生した。
(2022年7月17日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20220717030101.jpg)
![](../../dbm/imgdb/img200/20220717030102.jpg)
ブルービーチ那智が海開き (那智勝浦町 )
一般社団法人那智勝浦観光機構(NACKT)は16日、那智勝浦町浜ノ宮のブルービーチ那智で海開きに伴う安全祈願祭を営んだ。新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から来賓は招待せず、機構の清水貞吾理事長や堀順一郎町長、町職員らのみで神事が執り行われた。遊泳期間は8月16日(火)まで。
雨の中、神事は熊野那智大社の出仕を得て、小賀真樹禰宜(ねぎ)らがシーズン中の安全と活気を祈念した。
同町によると、感染症対策として、ウオータースライダーなどは設置しない。
シャワーや更衣室は使用できるが、密を回避するためロッカーの間引きや屋外に簡易的なシャワーを準備し、消毒液も配備する。また、水難事故を防ぐために海上と陸上に監視員を配置するとしている。
堀町長は「県内でも有数のビーチを活用していく。水難事故がないように協力いただきたい」。
藤原健一事務局長は「イベントなどは実施できないが、ご家族で海や温泉を楽しんでいただけたら」と話した。
清水理事長は「海開きとなって、町の繁忙期である夏が始まる。コロナの感染状況は不安だが、感染防止や水の事故に注意しながら、夏の思い出をつくていただけたら」と語った。
遊泳時間は午前9時から午後4時30分まで。駐車場は西側(熊野体験博跡地)約150台、東側(JR那智駅側)約100台が駐車可能で有料1台500円。8月17日(水)以降は無料。同ビーチ以外では粉白地区の玉の浦海水浴場が遊泳できる。
(2022年7月17日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20220717010201.jpg)