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2023年03月29日
1 「ひみつきち」が完成!
 太地こども園の林内に  

 太地町立太地こども園(森尾扶佐子園長)の敷地にある林内に、子どもたちの「ひみつきち」が完成した。竹で造った小屋や樹木を利用したアスレチックが広がっており、27日には卒園を控えた5歳児17人の楽しげな声が響いた。

 森尾園長は「自然の中でのびのびと遊んでほしいとの思いから、ずっと造りたいと思っており、木登りやどんぐり拾いで利用していた林に造ることに。子どもたちはツリーハウスのような高さのある囲まれた空間が大好き。集団で保育士が計画したことをやるのも大事だけれど、自然の中で自由に遊ぶことで、発想力や想像力を伸ばしてほしい」と思いを語る。

 昨年から用務員の垣内司人さんの協力を得てアスレチックの整備を始め、竹太鼓や登りロープ、ブランコ、ネットなどを設置。今年の2月に小屋の製作に着手した。完成後も子どもからの「小屋が狭い」との声を受け、テントを設置するなどの改良を加えている。看板やテントの絵は、5歳児が描いたものだ。

 27日の遊びでは、小屋の窓枠の竹に前日の雨水がたまっているのを発見して「お花屋さんごっこ」がスタート。パンジーや野菊を摘んでは小屋中に飾り「お花はいかが?」「配達のお花が届きましたよ」と元気な声が響いた。アスレチックでも、竹太鼓を打ち鳴らしたり、ネットに寝転がってサクラを見上げたりと思い思いに遊んでいた。

 りょうのしおりちゃん(6)は「お花、きれいでしょ」とにこにこ。ながおはなちゃん(6)は「ネットで遊ぶのが一番好き」と話していた。

(2023年3月29日付紙面より)

ひみつきちで記念撮影する5歳児たち=27日、太地町立太地こども園
お花屋さんごっこを楽しむ
2023年03月29日
2 スケジュールを協議
 全国棚田サミット実行委  (那智勝浦町 )

 全国棚田(千枚田)サミット那智勝浦町実行委員会(会長=堀順一郎町長)の第3回会議が27日、同町役場であった。委員16人中で14人が参加、11月に開催されるサミットのスケジュールなどを決めた。

 同サミットは、11月の18日(土)と19日(日)に、同町での実施を予定している。同実行委は、町、町議会、県、同町棚田の関係者、有識者などで構成。この日はサミット当日と開催日前後のスケジュールや、それに必要となる予算案などを協議した。

 開会に当たり、同実行委員会の堀会長があいさつ。「サミットの内容について、ほぼ固まったので、これを説明します。これから全国からお客さんを受け入れ、町の良さを知ってもらい、また棚田を守る会の取り組みを発信できるようにしていきたい。ご提案を頂き、より良いものをつくりたい。本日はよろしく」と呼びかけた。

 同実行委員会の事務局が、当日のスケジュール案を説明した。18日に同町体育文化会館で基調講演、町内ホテルで分科会を実施。19日に同町小阪での現地見学会や、町内各所でのエクスカーション(体験型見学会)、同町体育文化会館での閉会式を行うとした。基調講演は、島根県中山間地域研究センター研究企画員による「次世代に引き継ぐための地域の体制づくり」の講話を提案した。

 委員からは「特定の分科会に参加者が集中するようなことがないように」との注意喚起があった。当日のスケジュール案は、全会一致で可決承認された。このほか委員からは「サミットで何人ぐらいの来町を見込んでいるのか」との質問があった。事務局は「参加者400人を想定」と応じた。

(2023年3月29日付紙面より)

開催日のスケジュールなどを協議した=27日、那智勝浦町役場
2023年03月29日
3 橋杭園地の防砂ネット撤去
 3季運用開始に向け関係者  (串本町 )

 串本町くじ野川にある橋杭園地で27日、防砂ネットの撤去作業があった。間もなく始まる3季運用(4~10月)に向けた準備の一環で、南紀串本観光協会(島野利之会長)の会員や職員、町産業課の職員計13人が一丸で設置場所から回収した。

 夏の海水浴に加えて春~秋のアウトドアレジャー機運を定着させ利用頻度を高める目的で、同協会は2017年度から同園地の3季運用をしている。遊泳区域に面する施設「ビーチハウス・ラパン」を拠点にし、カヤックやSUPなど各種マリンアクティビティーや飲食などを提供。イベントの主催や誘致も重ねて実績を積み上げている。

 防砂ネットは冬場の強風による遊泳区域一帯の砂の目減りや近隣居住区への飛散を抑える目的で、3季運用のシーズンオフ中に設置。最近では昨年12月22日に樹脂ネット(長さ17㍍、幅1㍍)20枚を数㍍間隔で、波打ち際に対してほぼ垂直となるよう砂浜へ張り並べていた。撤去作業では手分けしてネット外しやその回収、支柱の引き抜きなどの作業を進め、設置物がない状態に戻した。

  □     □

4月1日に浜開き



 次のシーズンは4月1日(土)を浜開きとし、前述した施設の営業を始める。提供するサービスの詳細は「ビーチハウス・ラパン」公式ホームページを参照。イベント関係では9日(日)に誘致企画「第3回全日本カヤックフィッシングトーナメント」、23日(日)に主催企画「橋杭ビーチオープンフェスタ」が実施予定で、海開き(海水浴場開設)は7月1日(土)を予定しているという。

 シーズンインに向けて島野会長(55)は「直近の同フェスタはまだ2類のタイミングなので従来に比べてこぢんまりと開くが、これを行動の弾みにして5類引き下げ以降は3年間の自粛や中止の影響を取り戻す気持ちで従来のイベントを積極的に開いていければと思う。新たな試みはないが、従来に輪をかけて頑張りたい」と思いを語った。

 同アクティビティーの利用は事前予約制。問い合わせは「ビーチハウス・ラパン」(電話090・3356・8305)まで。

(2023年3月29日付紙面より)

砂浜に設置した防砂ネットを回収=27日、串本町くじ野川の橋杭園地
2023年03月29日
4 トルコのために役立てて
 商工会女性部が救援金届ける  (那智勝浦町 )

 南紀くろしお商工会女性部の大林幸子部長らが27日、那智勝浦町役場を訪問し、「2023年トルコ・シリア地震救援金」に係る救援金20万円を堀順一郎町長に手渡した。救援金は日本赤十字社を通して寄付される。

 長きにわたり、地域活性化のために尽力し、多くの活動を展開している女性部。ウクライナ人道支援に係る寄付金の支援なども行っている。

 この日は、大林部長、辻本圭子副部長、中村美紀子副部長と同商工会の向井正樹事務局長らが訪問。救援金は、女性部が過去に「南の国の雪まつり」や「まぐろ祭り」で、マグロを用いた商品などを販売して得た収益や事業資金から捻出したという。

 大林部長は「マスコミを通して、トルコ・シリアの悲惨な状況を目の当たりにしている。地震の被害に加え、厳しい寒さもあると聞く。何かしたい、お役に立ちたいと思った。本来ならば、カイロなどを届けたいが、それはかなわないため、救援金を持ってきた。微々たるものだが、役立ててほしい。今後も人の集まる機会を利用して、募金活動を行います」と語った。

 受け取った堀町長は「トルコ・シリアの地震では、5万人以上が亡くなったと聞いている。国内でもいつ巨大地震が起きるか分からない。互いに助け合うことが大事。救援金、本当にありがとうございます。女性部の皆さまのお気持ちがトルコに伝わると思います」と感謝を述べた。

(2023年3月29日付紙面より)

南紀くろしお商工会女性部が救援金を堀順一郎町長に手渡した=27日、那智勝浦町役場
2023年03月29日
5 新宮弓友会が優勝
 月例射会に35人が参加  
2023年03月29日
6 剣道の良さを知って
 新宮道場で体験会  (新宮剣友会 )
2023年03月29日
7 春季リーグで活躍誓う
 近畿大学体育会卓球部が合宿  (那智勝浦町 )
2023年03月29日
8 コロナ前の8割超まで回復  令和4年観光客動態調査  (和歌山県 )
2023年03月29日
9 世界遺産や生マグロ堪能  ONSEN・ガストロノミーウォーキング  (那智勝浦観光機構 )
2023年03月29日
10 レザークラフトに挑戦  児童がペンケース作る  (新宮市熊野川町 )
2023年03月29日
11 会社と地域の発展に寄与  優良従業員23人を表彰  (新宮市 )
2023年03月29日
12 永年継続企業と優良店舗表彰  第156回議員総会で  (新宮商工会議所 )
2023年03月29日
13 第1回定例会一般質問②  串本町議会  
2023年03月29日
14 宇宙など感じる名称案募集  旧分庁舎活用再開に向けて  (串本町 )
2023年03月29日
15 思い出たくさんできたね  花道歩き「お別れ会」  (紀宝町 )
2023年03月29日
16 竹刀で素振りなども  紀宝剣道が体験会開く  
2023年03月29日
17 協賛企業などに感謝状贈る  防災避にゃんセットに協力  (紀南高 )
2023年03月29日
18 備蓄倉庫に必要な物を  飯盛自主防が「防災のつどい」  (紀宝町 )
2023年03月29日
19 「森の釣り人」が開花  宇久井半島にウラシマソウ  (那智勝浦町 )
2023年03月26日
20 地域防災のリーダーに
 王子ヶ浜少年消防クラブ卒団式  (新宮市 )

 新宮市消防本部で24日、令和4年度「王子ヶ浜少年消防クラブ卒団式」があった。クラブ員第10期となる市立王子ヶ浜小学校6年生14人が、市幼少年婦人防火委員会会長(垣内一男消防長)代理の古根川喜一・市消防本部予防課長から表彰状や記念品を受け取った。

 同クラブは、地域や家庭における防火防災を図るため、同小6年の少年少女により組織。火災予防など防火について学習し、正しい防火・防災知識を身に付けるとともに、活動を通して規則正しい明るく元気な少年少女に育つことを目的に結成された。

 本年度、同クラブには14人が入部した。はしご車乗車体験や消火器取り扱い、心肺蘇生法、人権学習など、10回にわたり防火防災に関する知識の習得に取り組んできた。

 卒団する子どもたちを前に、古根川課長は「中学生になっても地震や火事などについて勉強すると思いますが積極的に取り組んでほしい。大人になった時、まちの防災リーダーになってくれることを願っています」とこれまでの活動をねぎらった。

 「先生」として子どもたちの指導に当たった、予防課の亀井剣太さんは「皆さん、元気に頑張ってくれた。学んだことを忘れずに今後に生かしてほしい。皆さんが将来、地域防災の担い手になってくれることを期待しています」と言葉をかけた。

(2023年3月26日付紙面より)

卒団式に出席した10期生の皆さん=24日、新宮市消防本部
表彰状や記念品を受け取った
2023年03月26日
21 教えすぎない子育て論
 和高教講演会で岩出雅之さん  (新宮市 )

 和歌山県高等学校教職員組合(和高教)第5支部は21日、新宮市下本町の市文化複合施設「丹鶴ホール」で教育文化のつどい講演会を開いた。県立新宮高校出身で、帝京大学ラグビー部前監督の岩出雅之さんが「平成生まれの子育て論~教えすぎない~」を演題に講話。約200人が聴講した。

 和高教は、高等学校の教職員による労働組合。労働条件向上のほか、子どもたちが幸せに生きるための教育を目指し活動している。「教育文化のつどい」は生徒や地域住民を対象に35年以上前から展開。これまで元プロ野球選手や政治家、歌手など多彩なゲストを迎え、コンサートや講演会を開催してきた。

 郷土が生んだラグビー界の名将・岩出さん。1958年、新宮市に生まれ、監督として帝京大学を大学選手権10回の優勝に導いた。現在は同大学スポーツ局長やスポーツ医科学センター教授を務める。著書に「負けない作法」「逆境を楽しむ力」などがある。

 岩出さんは「幸せの定義を持っているといい結果が生まれてくる」と述べ「青年期の若者との向き合い方」「自律型人材が育つ組織づくり」を柱に、自ら学び成長する心を導くマネジメント論を展開した。

 「発言」や「行動」は「思考」がつくると定義し「自分とは何者か、どう生きるか。自分との向き合い方を考えることが大事」。Z世代の若者への関わり方について▽自律▽目的▽可能性―を若者が納得する基本ポイントとし、「分かる」「好奇心」「自律心」「やる気」が「考える力」を養うための基本要因であるとした。

 自己効力感、前向きな肯定感を高めていく関わり方が重要と述べ「思う存分力を出し切れる人の集まりにいかにしていくかが必要」。「理解できているつもり」は実は「理解できていない」ことであるとし、内省のステップを紹介。「振り返り、行動や結果に加えて前提に気付かせる。思い込みに気付くことが新しい考え方や取り組みにつながる」と話した。

 自律型人材をつくる組織づくりについて「経験学習により考える力が高まる。精神的余裕のある組織づくり、幸せを感じる組織づくりも大事」と話し、脱体育会構造・環境改革は多様な価値観からのイノベーションや思いやりの文化づくりに好影響を及ぼしたと説明。

 何でも言い合える関係性のためには誠実さと対話が重要とし「応答・対話をやめないことが責任を果たすということ」。同大学の教え子らに対し「苦しさや悔しさなどを財産にして、次のステージに向かってくれると思う」とエールを送った。

(2023年3月26日付紙面より)

岩出雅之さんが子育て論について講話=21日、新宮市の「丹鶴ホール」
約200人が聴講した
2023年03月26日
22 4年ぶりの開催へ、準備進む
 熊野大花火大会に向け試し打ち  (熊野市 )

 熊野市は24日夜、「熊野大花火大会」に向けて、木本町の鬼ヶ城などから花火の試し打ちをした。新型コロナウイルスの影響で、市の一大イベント熊野大花火が3年連続で中止となっていたが、今年は8月17日の開催に向けて準備を進めており、4月上旬に決定する予定だという。

 市観光協会の中平孝之会長は「3年連続で熊野大花火が開催できていない。大花火の原点は精霊供養。これまで規模を縮小して供養花火は続けてきたが、本格的に御霊(みたま)をしっかり供養したい」と話していた。

 試し打ちには、地元熊野市の和田煙火店をはじめ、伊藤煙火工業(亀山市)、紀州煙火(和歌山県有田川町)が参加。3~7号玉の160発の花火を打ち上げ、漆黒の夜空を鮮やかに染めた。

 浜辺には一目見ようと、多くの見物客が詰めかけ、熊野大花火大会の4年ぶりの復活を心待ちにしていた。

(2023年3月26日付紙面より)

夜空に打ち上がる試し打ち花火=24日、熊野市木本町
2023年03月26日
23 コウノトリが飛来
 2羽が休耕田で羽休める  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町中里の休耕田付近に22日、2羽のコウノトリが飛来した。2羽のコウノトリは場所を少しずつ移動し、餌をついばんでいた。

 コウノトリは、日本の代表的な大型水鳥で、国の特別天然記念物。国際自然保護連合(IUCN)によって、絶滅危惧種に指定される国際的にも希少な鳥だ。

 体長は約110㌢で、翼を開くと200㌢にも及ぶという。河川や湿地、水田などで、魚類やカエルなどの小動物を補食する。近年、同町では毎年のように、目撃されている。

 コウノトリを保護増殖し、科学の理論に基づき野生復帰を実践している兵庫県のコウノトリの郷に、2羽の足環の特徴を伝えたところ、2歳の雌と3歳の雄であることが判明した。どちらも徳島県で足環を装着した個体だという。

 担当者は「休耕田などは敵も少なく、安心して食事ができるのだと思う。2羽でいるからといって、必ずしもつがいではない」と話していた。

 偶然、コウノトリを発見したという町内在住の男性は「見るのは2度目。羽を休める姿がかわいらしい」と笑顔で語った。

(2023年3月26日付紙面より)

コウノトリが飛来=22日、那智勝浦町中里
2羽が行動を共にしていた
2023年03月26日
24 教職員の異動発表㊤ 和歌山県教育委員会 
2023年03月26日
25 児童を交通事故から守る  レッスンバッグを寄贈  (JAみくまの )
2023年03月26日
26 演奏で感謝を伝える  吹奏楽部が第12回定演  (近大新宮 )
2023年03月26日
27 「先生、ありがとう」  わかば保育園で卒園式  (那智勝浦町 )
2023年03月26日
28 楽しい思い出がいっぱい  天満保育園で7人が卒園  (那智勝浦町 )
2023年03月26日
29 シダレザクラにオウバイ満開  那智山の観光客ら楽しむ  (那智勝浦町 )
2023年03月26日
30 新宮市の人事異動(終)   
2023年03月26日
31 東牟婁振興局長に鳥羽真司氏  本紙エリア関係の人事異動  (和歌山県 )
2023年03月26日
32 新規採用は5人  紀宝町の人事異動  
2023年03月26日
33 ソメイヨシノ45本植樹  サクラの名所、大里親水公園に  (大里桜愛好会 )
2023年03月26日
34 思い出いっぱい抱え  4保育所で修了式  (紀宝町 )
2023年03月26日
35 お悔やみ情報
  
2023年03月17日
36 「35年間、ありがとう」
 新宮支局、歴史に幕  (和歌山放送 )

 和歌山放送新宮支局は、17日の放送をもって新宮単独放送を終了する。新宮スタジオの開設から35年。新宮市の一角から地域に密着した情報を届けてきたその歴史に幕が下ろされる。

 和歌山放送は1959年4月1日午前5時30分、「県下の皆さま、おはようございます。~略~県下の皆さまの放送局として皆さまと共に歩んでゆきたいと考えております」と第一声を放送。県民からの期待を受け、開局した。

 時代が昭和から平成へと移り変わろうとしていた88年。「県都中心の情報より、地域密着の情報を」との要望に応える形で「新宮スタジオ」が開設。新宮・串本単独放送を開始した。新宮スタジオの開設により、現在の本社、田辺支局、新宮支局の3局体制が完成。地域に寄り添った放送を住民に届けてきた。

 しかし、今年3月、放送機器の中核であるマスター設備の更新に伴う設備投資を実施するに当たり、現在の3元放送の維持が困難に。新宮単独放送をやむなく終了するという決断に至った。

 現在、17日にかけて「ありがとう! お世話になりました! 感謝感謝の35年!!『ラジオDE元気!』」が放送されており、歴代パーソナリティーが日替わりで番組に登場。秘蔵音源の紹介などをもって番組の歴史を振り返りながら、リスナーらへの感謝を伝えている。

 小田川和彦さん(75)は、初代パーソナリティーとして1993年9月まで放送の中核を担った。中上健次が後に設立した「熊野大学」の前段階であった「熊野大学準備講座」や御燈祭(おとうまつ)り、那智の原生林、四十八滝、当時のリスナーからのはがきなど「思い出は山ほど」と振り返る。

 「住んで、いろいろな人と出会って、生活を共にして熊野の魅力を感じた。親切を受けたことも数多い。熊野は古来から多くの人を受け入れてきた優しい土地で優しさは熊野の本質だと思う」。

 一方、「妻との結婚を決めるきっかけともなった新宮市への赴任は、人生の中で一番大きな転機だった」と語るのは93年10月から98年3月まで、2代目パーソナリティーを務めた小川孝夫さん(56)。

 「阪神・淡路大震災の時は繰り返しの情報を伝えるだけで、力のなさを感じた」と回顧しつつも「新宮で生まれた娘は、私が出演する明日16日に入籍する(取材は15日)。当時、ここは楽しくて子育てに最適な所だと思った」。

 現在も同放送局で和歌山県地域密着アイドルグループの冠番組のディレクターを担当する小川さん。「何らかの形で携われることができてうれしいです」と話していた。

 最後のラジオカーリポーターによるインタビューに応じた田岡実千年市長は「長きにわたり、いろいろな思いを届けていただいてありがたい限り。さみしくなるが、これからも県民の放送局として活躍を期待しています」と語った。

 最後の放送は17日午後1時から。3代目パーソナリティーの平井理弘さんが出演する。

(2023年3月17日付紙面より)

(前列左から)小川孝夫さん、小田川和彦さん、引本孝之さん、(後列左から)柿白享子さん、尾崎さとみさん=15日、オークワ仲之町店内の新宮スタジオ
最後のインタビューに応じる田岡実千年市長=同日、新宮市役所
2023年03月17日
37 外国人観光客の防災
 町内事業者集め研修  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町は15日、那智勝浦観光機構の協力の下、町内事業者を対象にした「外国人観光客に向けた防災研修」を行った。約10人が参加、災害発生時の外国人観光客への対応をどうすべきかを学んだ。

 初の取り組みとなる。同町役場防災対策室の柴田通仁さんが、和歌山県による災害発生時の外国人への避難所対応の講習を受け、これを避難所以外の外国人観光客にも応用できるのではと発想。那智勝浦観光機構の協力を得て実施に至った。柴田さんが「もしもの時の外国人観光客への対応や情報提供について」を演題に講話した。

 柴田さんは、外国人観光客の特性として▽日本語が話せない▽土地勘がない▽災害の基本知識を持たない▽文化・宗教の違いにより災害時行動や避難所でトラブルの可能性あり―と説明。「外国人観光客に災害関連情報の入手方法を確認しておいてもらう必要がある」と話した。

 そのために普及啓発を行うべき災害関連アプリとして「セーフティティップス」を紹介。「緊急地震速報や津波警報などを通知する無料アプリで、14カ国語15言語で提供する。この案内板を店内などに掲示し、QRコードも表示すれば、外国人観光客にも役に立つ」と語った。

 翻訳アプリ「ボイストラ」も紹介。「31言語に翻訳してくれる。日本語で話して翻訳してもらい、相手に何語が話せるかをタップしてもらえば、会話が始まる。ポイントは、やさしい日本語で話しかけること。難しいと誤訳が多くなる」と述べた。

 一般財団法人自治体国際化協会のサイトにある▽災害時多言語表示シート▽災害時用ピクトグラム(案内用図記号)▽多言語指さしボード―に言及、有効性を伝えた。

 和歌山県が行う「外国人サポートメール」についても「空メール送信で登録できる。印刷して外国人観光客に配布していただければ」と勧めた。

 また町や観光機構としても「観光客への災害情報の伝達や、宿泊を伴わない観光客への避難案内を実施する」とした。「事業者さまも災害時のご協力を」と呼びかけた。

 熊野別邸中の島の長谷川文平取締役は「研修を受け、ピクトグラムの準備が足りていないと分かったので、そこをどう拡充させていくかが旅館としての課題かと思った。ただ、一番怖いのは津波。5分ぐらいで来るともいわれているので、今後の検討課題として、適切なやり方を考えていきたい」と話した。

(2023年3月17日付紙面より)

柴田通仁さんの説明を聞く参加者=15日、那智勝浦町役場
2023年03月17日
38 クマノザクラ楽しんで
 みなと橋やゆかし潟で満開  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町二河の国道42号沿いのみなと橋すぐ横に植わっているクマノザクラが満開を迎えている。また、ゆかし潟周辺のクマノザクラも同じく満開を迎え、地域に彩りを添えている。

 クマノザクラはバラ科サクラ属の樹木で、2018年に新しく公表された野生種。森林総合研究所の勝木俊雄博士らが新種として命名、発表した。紀伊半島南部の3県に分布し、早咲きで花が美しいことから観賞用の利用が期待されている。

 みなと橋横の木は秋にも花を付け、二度咲きすることでも知られている。クマノザクラの利活用や保全活動に取り組む「日本クマノザクラの会」では、「みなと橋小春」と命名している。

 そこから少し離れたゆかし潟沿いの歩道にも小さなクマノザクラが確認できる。この木は「ハート型の汽水湖」としても有名なゆかし潟のハート上のくぼみ部分から対岸に位置しており、花びらは背を見せているのが特徴だ。

 同町湯川の喫茶きよもんの駐車場からは、ゆかし潟を見渡すことができ、周辺に植わる多くのクマノザクラが楽しめる。

 同会会員の大江伸二さんによると、現在、各地で確認できるサクラのほとんどがクマノザクラであるという。その確認方法として「一つの花芽に2個の花が付く」「花柄は比較的短くて毛が生えていない」「葉身が卵形で幅が18~36㍉と細長く、鋸歯が粗い」などの特徴を挙げた。

 大江さんは「背を見せているクマノザクラは、佐藤春夫が命名したゆかし潟のゆえんでもある『奥ゆかしさ』を感じさせる。『ゆかし桜』と名前を付けてみた。いろんな見方で楽しめるのでは」と笑顔。

 観賞については「ゆかし潟は1周2・1㌔あって、30~40分のほど良い散歩コース。ジオパークの説明書きがある場所にも車を止めることができる。歩きながら多くのクマノザクラを楽しんでほしい」と話していた。

(2023年3月17日付紙面より)

みなと橋横のクマノザクラが満開=13日、那智勝浦町二河の国道42号
奥ゆかしさを感じさせる『ゆかし桜』
喫茶きよもんからは多くのクマノザクラが楽しめる
2023年03月17日
39 劔持家に伝わる「慶喜奏聞書」
 「丹鶴ホール」で展示中  (新宮市 )

 新宮市下本町の市文化複合施設「丹鶴ホール」2階の「熊野サロン」で、「江戸幕府一五代 徳川慶喜奏聞書 写(うつし)」の特別展示が始まった=写真。4月末まで展示している。

 江戸幕府かつ日本史上最後の征夷大将軍、徳川慶喜。江戸末期、「薩長同盟」が成立し倒幕への動きが加速する中、慶喜は1867(慶応3)年10月に政権を朝廷に返上した。

 奏聞書は、慶喜から明治天皇に宛てたもので、慶喜に対する辞官納地の決定に激昂した主戦論派の幕閣によって作成され、京都に持ち込まれたもの。

 岩倉具視らの抑止で天皇への提出には至らなかったが、旧幕府側では江戸城に召集された諸大名・重臣らに老中から本書の写しが渡され、また早々に兵を率いて集まるようにと呼びかけられた。

 紀州藩においては「南紀徳川史」に、老中から江戸の紀州藩家老に渡されたと記載があり、これが水野家中でも写され、水野家が新宮城領主として入部した際に側用人として浜松から入国したという劔持家に伝わることとなったとされる。

 今回の展示は、市が同市下本町の劔持幸代さんより預かった奏聞書を一般公開するもので、市が所蔵する「御広間三番方勤役日記」(1867年)も併せて展示。同書は城主の命により赤井武左衛門らが記した水野家中の日記で、城中の出来事や、城主・家臣の動きなどが記されている。

(2023年3月17日付紙面より)


2023年03月17日
40 1位に野中誠一さん  写連紀南支部3月例会  
2023年03月17日
41 親子でプログラミング学ぶ  県教委が方法や思考教える  (那智勝浦町 )
2023年03月17日
42 焼き肉モリモリおいしいね  わかば保育園で卒園前に  (那智勝浦町 )
2023年03月17日
43 小学校でも頑張ってね  丹鶴幼でお別れ会  (新宮市 )
2023年03月17日
44 一回の使用も駄目  薬物乱用防止教室  (三輪崎小学校 )
2023年03月17日
45 「適切な生活設計を」  那智中学校で消費者教育  
2023年03月17日
46 あ、今年もこの臭い…  ヒサカキの花が咲く  (那智勝浦町 )
2023年03月17日
47 串本町へトルコ義援金寄託  組合長自ら目録読み上げて  (和歌山東漁業協同組合 )
2023年03月17日
48 4組が演奏を響かせる  町民音楽祭バンドの部  (串本町 )
2023年03月17日
49 校区に義援金など呼びかけ  大島小児童が受け付け寄託  (串本町 )
2023年03月17日
50 サイクルツーリズムの推進を  東紀州サイクリング活用推進協  
2023年03月17日
51 鵜殿長照、町のPRに  紀宝町議会一般質問③  
2023年03月17日
52 自宅への不審電話に注意  すぐに相談窓口へ連絡を  (紀宝町 )
2023年03月17日
53 第2期入選作品を発表  新宮市インスタグラムフォトコンテスト  
2023年03月17日
54 トルコ地震に救援金  団員有志が善意の寄付  (新宮赤十字奉仕団 )
2023年03月17日
55 お悔やみ情報
  
2023年03月05日
56 一般会計は31億898万円
 出産祝金30万円やバス無料化  (太地町が新年度当初予算案発表 )

 太地町の三軒一高町長や幹部職員らが3日、町公民館で会見を開き、令和5年度当初予算案を発表した。新年度の一般会計は31億898万3000円で、前年度より3億4396万円(9・96%)減となった。

 新年度予算案は「生まれた子ども1人につき、30万円」「中学生、高校生等の通学定期券の購入に係る費用の全額補助」など、子育て世帯への支援を拡充しているほか、自動運転車両の路線延長や町内を運行するじゅんかんバスの完全無料化により町民だけでなく、観光客も無料で利用できるなどの多くの事業を盛り込んでいる。

 前年度より予算額が減少した理由は、(仮称)国際鯨類施設(以後、鯨類施設)整備事業や向嶋船揚場改修事業に係る事業費の減少などが要因となった。

 クジラ文化の継承や鯨類研究の先進地となるための鯨類施設の工事の進捗(しんちょく)率は今月末で約40%となり、今年8月末の完成に向けての整備を進めるとした。

 さらには森浦湾周辺の本浦駐車場や園地、町道など整備を行い、高齢者のための買物支援事業にも取り組むとした。

 三軒町長は「30年の計画を立てて19年目。ようやく住民サービスが拡充できるところに落ち着いてきた。町民はもっとサービスを受ける権利がある。今後も住民自身が『町が良くなっている』ことを実感してくれるような町づくりを進めたい」とあいさつした。

 予算案は8日(水)開会の町議会に上程する。

  □     □

■歳入



 町税は個人町民税、法人町民税の減少が見込まれるが、平見地区の新築増加による固定資産税の増加や観光客の戻りによる入湯税の増加などを考慮。前年度比130万7000円の増を見込み、2億848万円とした。

 国庫支出金は前年度の未来技術社会実装事業に係る補助金の減少もあり、40・6%減の1億6543万2000円となった。

 全体の40%を占める地方交付税は近年の状況を踏まえて10・1%増の12億5000万円となった。県支出金は62・4%減の1億5423万9000円。これは、鯨類施設の事業費が減少したことが要因。

 町債は鯨類施設整備や向嶋船揚場改修などの事業費が減少したため、18・4%減の6億5950万円となった。

 歳入に占める町税や分担金、財産収入などの自主財源は25・76%、地方譲与税や町債などの依存財源は74・24%。

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■歳出



 歳出全体を占める割合が25・9%と最も多い物件費は前年度比3508万8000円の増で、平見地区高台造成計画の策定やふるさと納税事業の委託料増、町道平見1号線改良のための予備設計が主な要因。

 民生費の0・9%増は出産祝金などの新規事業や障害者自立支援給付費の増加によるもの。補助費等は23%増の2億1633万9000円で、姉妹都市交流事業(ブルーム)および通学定期券購入補助事業の実施などが主な要因となった。

 投資的経費は前年度比5億484万7000円の減で、減少した要因は鯨類施設事業や向嶋船揚場改修に係る事業費の減少によるもの。

 森浦湾整備事業に係る起債の元金償還が始まるため、公債費は前年度比8740万8000円増の4億7844万3000円となった。

(2023年3月5日付紙面より)


2023年03月05日
57 「学生版蟻の熊野詣」目指し 京都橘大学へ親善ツアー (那智勝浦町)

 「一枚の広告が僕の人生を変えた。体が動いて元気なうちに実現したい。熊野三山やこの地に学生があふれるような『学生版の蟻(あり)の熊野詣』を」。そう目を輝かせるのは那智勝浦町にある熊野カフェのオーナー・畑中卓也さんだ。畑中さんは同町と「大学のふるさと」として地域連携協定を結ぶ京都市の京都橘大学との絆を強固とし、学生たちが自身の意思で町を訪れ町を知ることで、将来再び来町してもらえるような観光への取り組み「学生版蟻の熊野詣」を目指し、日々奮闘している。

 京都橘大学は、前身である京都女子手藝学校が京都御苑の西に位置しており、京都御所紫宸殿にある有名な「左近の桜・右近の橘」にちなみ、「日本の文化に根ざした香り高き人材を育成する」誓いを託し、校名を「橘」と命名。自立・共生・臨床の知を教育理念に掲げ、人文・教育・社会・医療系の多様な学部・学科を設置し、日々、教育・研究に取り組んでいる。

 元・町職員だった畑中さんは現職時代の2001年に、ある新聞広告を目にして衝撃を受けた。それが、同校の文化政策学部開設予定と記されたものだった。町の観光にも何か生かせるのではと考え、個人的に同校とコンタクトを図るとともに、同校にも訪問した。 

 それらの努力の継続と各関係者らの協力の下、町と大学の協定が結ばれることとなった。その後は町に学生らを迎え、インターンシップや植樹など、さまざまな催しなどにも取り組んできた。

 職員退職後も、その関係や絆を大切にしてきたという畑中さんは「学生版蟻の熊野詣」の実現には、学生をもてなす町内事業者(民間)の協力が必須だと語る。

 まずは同校学生が学生証を提示することで、町内の飲食店や土産物、宿泊施設などで、割引などの優遇が受けられる仕組みづくりを行う。

 来町した学生が町の歴史や文化、商店や人などに触れることで、町のファンを増やすとともに、将来再び、来町してもらえる「未来の観光」につなげることが目的だという。

 畑中さんは「まず民間が動き、行政が後押ししてくれるのがまちづくりの本来の姿だと思う。いにしえより京の都から多くの人々が熊野詣を行った。まずは学生に、自分の意思で町に来てもらい、良い思い出をつくってもらうことが重要。大河の一滴のような取り組みだが、成功事例を重ねて、将来は京都全ての大学の学生にも来てもらえるようになればうれしい」と語った。

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■4月4日に親善見学ツアー実施

 畑中さんは4月4日(火)に、京都橘大学での親善見学ツアーを予定している。

 「学生版蟻の熊野詣」実現のために、学生をもてなす各事業者などが対象で定員は約20人。当日は貸し切りバスで同大へ向かい、午前中は関係者らと交流を深める。午後は自由時間を設けるとし、ツアー自体は日帰りとなる。

 畑中さんは「観光は受け入れる人で大きな差ができる。これだけの熱意を持った人たちが学生を歓迎しているということや、町についてPRしていただけたら」と話している。

(2023年3月5日付紙面より)

那智勝浦町と地域連携協定を結んでいる京都橘大学(畑中卓也さん提供)
蟻の熊野詣に向けてすでに取り組んでいる熊野カフェ
2023年03月05日
58 教育課題など共有
 市長、教委が意見交換  (新宮市総合教育会議 )

 令和4年度新宮市総合教育会議(議長・田岡実千年市長、6人)が2月27日、市役所別館であった。中学校統合に向けた経過や市文化複合施設「丹鶴ホール」の活用状況などについて当局が報告。委員らが質問や意見交換するなどした。

 同会議は「地方教育行政の組織及び運営に関する法律」の一部改正(2015年4月1日施行)に伴い、市長と教育委員会が十分な意思疎通を図り、市の教育の課題やあるべき姿を共有し、同じ方向性の下に連携して教育行政を推進していくために設けられている。

 会議には田岡市長、速水盛康教育長、中村八十八さん、鈴森早有美さん、石原貞代さんの3人の委員らが出席。開催に当たり田岡市長が「本年度も学校運営をはじめ各所管業務において、新型コロナウイルス感染症の影響により、難しい対応を迫られる中で柔軟に対応いただいた」と感謝を伝えた。

 当局は、GIGAスクール構想に伴う1人1台端末の活用について説明。「一斉」「個別」「協働」のそれぞれの学習場面から、その活用状況を報告し、情報モラル的観点や長時間使用に伴う健康被害に対して「使用に当たっては各校で使用時間やルール作りも進んでいる。持ち帰りの際には電源を入れる時間帯を設定することができる」などと話した。

 緑丘・城南中学校の統合に関して、当局は経過やスケジュール案を説明。「必要事項は保護者の皆さんに適宜報告していきたい」と述べた。田岡市長は「広報が足りていない可能性もあるのでは。保護者だけではなく市民全体への広報活動も必要では」と意見した。また、委員からは「説明会にもっと来ていただける取り組みを」といった声もあった。

 当局は「丹鶴ホール」における令和4年度の主な市主催事業や活用状況を報告。文化ホールの稼働実績について、全日の利用率は55・8%、土・日・祝日は79・6%。図書館の利用状況(~1月31日)は入館者数7万4912人、貸し出し実績(同)は2万7801人であったと話した。委員は「いろいろなアーティストの人に来ていただき、多くの市民が鑑賞できれば」「2月19日の人権啓発映画上映会はとても良かった」などと意見。

 当局は「昨年10月のBRAHMANのコンサートの際には、ホテルも予約しづらい状況だったと聞いている。3月5日に実施予定の声優朗読劇に関しても関東方面の人からも問い合わせを頂いており、地域活性化にも役立っていると感じている」などと報告した。

(2023年3月5日付紙面より)

教育課題について意見交換をした=2月27日、新宮市役所別館
2023年03月05日
59 2人で新しい地図描く
 卒業後も一緒に制作  (紀南高校元美術部の室未来さん、久保桜さん )

 1日に県立紀南高校を卒業した室未来さん(18)と久保桜さん(17)。翌日からも、御浜町阿田和の道の駅「パーク七里御浜」正面玄関で「シャッターアート」の制作を続けた。

 2人は元美術部。卒業記念に、2月中旬から熊野地方の観光案内図をシャッターに描いてきた。作業は来年度も続く予定で「私たちは地図を完成させて、名所や観光地の絵は後輩たちに託します。全て完成したら見に来たい」と笑顔を見せた。

 正面玄関にある案内図が老朽化したことから、パーク七里御浜が「使わないシャッターや壁に新しい地図を描いてほしい」と依頼したことが始まり。

 平日の午前中、高さ3㍍、幅1・8㍍ほどのシャッターをキャンバスに、脚立に乗ったり、しゃがんだりして筆を進め、熊野灘を青色、陸地をクマノザクラのピンク、熊野古道を茶色で描いた。

 古い案内図は、旧鵜殿村などが描かれていて、観光施設の情報も少ないことから、道の駅「紀宝町ウミガメ公園」、飛雪の滝キャンプ場などを新たに追加する予定だ。

 進学、就職を控え、3日が2人そろっての最後の作業となった。美術部で出会い、3年間を共に過ごしてきた。高校生活を終え、室さんは「コロナで1年生の1学期はほとんど通学できなかった。学校が再開してからは、いろいろな作品を作った」、久保さんは「絵が好きなので入部した。出品期限が迫ったときは放課後に残って仕上げた。楽しい3年間でした」と振り返った。

 案内図の続きは、新3年生にバトンタッチし、別々の道を歩む2人は自分たちの〝新しい地図〟を描いていく。

(2023年3月5日付紙面より)

観光案内の地図を描く室未来さん(左)と久保桜さん=御浜町のパーク七里御浜
老朽化した観光案内図
2023年03月05日
60 数学で全国平均上回る  中学校学習到達度調査  (和歌山県 )
2023年03月05日
61 新宮高校で定員超え  県立高校最終出願状況  (和歌山県教委 )
2023年03月05日
62 新宮署長に井田昌樹氏  和歌山県警春の人事異動  
2023年03月05日
63 川湯温泉に目を向けて  「旅の宿しば」がブロンズアワード受賞  (田辺市本宮町 )
2023年03月05日
64 卒業控え球技楽しむ  ドッジボールで対戦  (神倉小学校 )
2023年03月05日
65 吸い殻や空き箱など拾う  たばこ組合紀南支部が清掃  (那智勝浦町 )
2023年03月05日
66 本紙エリア2人が優秀賞  中学生人権作文和歌山県大会  
2023年03月05日
67 新宮市民の健康づくり  計画委員が進捗確認  
2023年03月05日
68 知識や活用学び情報発信  職員ら対象にSNS講座  (太地町漁業協同組合 )
2023年03月05日
69 紀宝柔道会、相野谷スポ少が活躍  柔道大会  
2023年03月05日
70 学校適正配置計画策定に向け  総合教育会議で進め方を説明  (紀宝町 )