ニュースアーカイブ|ARCHIVES
アーカイブ検索で表示されるグレーのリンクのない記事については、熊野新聞紙面をご覧ください。
ご購読のお申し込み
過去2年分の熊野新聞は、
SHIMBUN ONLiNE
でご購読頂けます。
新聞オンライン(電子新聞)
カレンダー検索:76件の記事がありました
【検索ステータス】 
2021年10月28日
1 祭事保存会が文科大臣表彰
 新宮市の熊野速玉大社  

 令和3年度地域文化功労者表彰(文部科学大臣表彰)が25日に発表され、本紙エリアからは熊野速玉大社祭事保存会(会長・上野顯宮司)が「民俗芸能の伝承」分野で選出された。和歌山県内では同保存会と和歌山市のピアニスト・宮下直子さんのみ。

 同表彰は、全国各地において芸術文化の振興、文化財の保護に尽力するなど、地域文化の振興に功績のあった個人・団体に対し、その功績をたたえ文部科学大臣が表彰するもの。

 同保存会は、同大社を中核として周辺地域の氏子や関係団体と協力して長年にわたり祭礼の執行や運営を行い、伝統文化の継承と地域の活性化に努めており、また熊野の世界遺産を生かした観光や魅力発信など、地域振興にも重要な役割を果たしているとして受賞対象となった。

 同保存会は祭事の伝承や地域の文化交流推進などを目的に1964年に組織。同大社を中心とする「新宮の速玉祭(はやたまさい)・御燈祭(おとうまつ)り」は、2016年に国の重要無形民俗文化財に指定されている。

 受賞の決定を受け、上野宮司は「大変うれしく、責任も感じる。祭りを支えていくのが会の大きな目的。祭りの様子が海外に発信されるなど、一地域のものだった祭りや日本の文化が世界に共有されるのは喜ばしいこと」と話す。

 コロナ禍の影響で今年の御燈祭り、そして速玉祭は2年連続の縮小に。そういった状況において「神に対する畏れや感謝、祭りを紡いできた先人たちに思いをはせ、祭事を執り行ってきた」とし「関係者、氏子、奉仕者、全国の崇敬者に支えられて『ハレの舞台』がつくられている。自然との共生といわれるが、自然がないと祭りができない。神がそれを教えてくれていると感じる。自然の中で祭りができる喜びを感じている」。

 社会の変化や、新型コロナウイルスの影響を受け、祭りを見学する人が減少している昨今の状況について言及し「どの祭りも尊い。その中で代表として表彰を頂いただけ。多くの人に地域の祭りの価値に気付いてほしい」と話した。

 表彰式は11月1日(月)、京都市の府立府民ホールで開催される。

(2021年10月28日付紙面より)

新宮の速玉祭(2019年10月撮影)
新宮の御燈祭り(2020年2月撮影)
2021年10月28日
2 スロープ設置や停留所移動
 バリアフリー化で供用開始  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町は7月末から役場庁舎玄関前で実施していた駐車場やスロープ設置などの整備工事をこのほど終了し、18日から供用を開始している。

 同町によると、これまでの旧スロープは急な傾斜だったことから、車椅子で庁舎に入るには補助が必要だったという。今回は現在の基準に合わせた傾斜が緩やかなスロープが付き、階段の高さも以前より低くなった。

 駐車場は、車椅子の使用や歩行困難な来庁者が庁舎近くに駐車できる屋根付きの「おもいやり駐車場」と2台分の来庁者用駐車場も整備。その横に公用車用駐車場をつくることで、庁舎向かいの来庁者駐車場の駐車台数が数台分増となった。

 さらに入り口付近には屋根付きの駐輪場も完備されたほか、町営バスの停留所が庁舎前に移動。玄関前と庁舎内にベンチも設置された。担当者は「雨風などを防ぐことができることから、町民の皆さまからは喜びの声も頂いています」と説明した。

 塩﨑圭祐総務課長は「工事中、ご迷惑をお掛けしまして誠に申し訳ございませんでした。今回の工事で、妊婦の方々などにも使用していただけるおもいやり駐車場も設けました。利用証は和歌山県に申請していただく必要があります」。

 駐輪場やバスの停留所については「町民の皆さまが庁舎や町営バスを利用しやすいように、駐輪場の設置や停留所の移動も行いました。快適なご利用につながれば幸いです」と話している。

(2021年10月28日付紙面より)

バリアフリー化となり供用が開始された階段やスロープ=20日、那智勝浦町役場
駐輪場も完成し、バスの停留所も移動された
2021年10月28日
3 色づき遅いが実は大きめ
 今年のユズの搾汁始める  (古座川ゆず平井の里 )

 古座川町の農事組合法人古座川ゆず平井の里(宇田篤弘代表理事)が27日、今年採れたユズの搾汁を始めた。

 同法人は、昭和30年代から町内で数を増したユズ生産農家の共同体として2004年に発足。現在は94人が組合員となり、生産したユズの実を同法人の出荷場へ集荷している。

 今年は55戸が順次集荷する予定。色づきが若干遅れ気味だが実は大きめで、宇田代表理事(63)は平年並みの作柄と評価し80㌧弱の集荷総量を見込んでいる。

 搾汁作業初日のこの日の集荷量は約1・5㌧。同法人は近年、基準を設けて青みが残る果実も受け入れていて、この日はその実を主に搾汁した。今後は色づきが良く傷が少ないなど秀品は生果として紀ノ川農業協同組合へ出荷し、冬至向けの需要に資する。残りが搾汁対象で、11月30日(火)を集荷の最終として作業を進める。搾汁後の皮もきれいなものは加工品の材料とし、残りは堆肥化するなど極力無駄を出さない状況を目指すという。

 搾汁で得た果汁は飲料や調味料など、同法人産加工品30品目の原材料として利用する。同町産の果汁は香りの良さで定評があり、一部は希望する大口へも出荷する。

 宇田代表理事は、組合員の生産努力もあるが自然に恵まれた中で栽培できるのも町産ユズの強みだと自負。消費者に商品を利用していただくことで組合員も元気になりみんなで喜べる状態ができていると発足から約17年を経た今を振り返り、今後について依然としてコロナ禍に伴う運営の厳しさがあるが負けず考えて取り組んでいきたいと意気込んでいる。

 加工品の情報など問い合わせは同法人(電話0735・77・0123)まで。

(2021年10月28日付紙面より)

今年採れたユズの実を集荷する組合員ら=27日、古座川町平井
搾汁機へ洗浄後のユズの実を流し入れ。周囲にユズの芳香が広がった
2021年10月28日
4 家族で落花生収穫体験
 くまの里山の恒例行事  (那智勝浦町 )

 和歌山県の「耕作放棄地再生活動協働モデル事業」を活用し、休耕地の再生に取り組む那智勝浦町高津気の「くまの里山」(西美恵子代表)は23日、高津気地区の畑で落花生の収穫体験を楽しんだ。集まった会員や家族連れ約50人は収穫を喜び、作業に汗を流した。

 「くまの里山」は2007年に組織された「高津気竹灯りの会」が母体。数年前に現在の「くまの里山」に改称した。農業を身近なものとし、里山に残る食文化や先人の教えを次世代につなぐとともに、耕作放棄地の再生と里山の保存のために活動している。

 同収穫体験は今年で3年目。落花生は今年6月上旬に作付けを行ったもの。参加した家族連れは笑顔で土を掘り、「うわー、採れた」「いっぱい採れたよ」「良かったね」と収穫を楽しんだ。その後、参加者は会員らが用意したゆでたサツマイモを味わった。

 くまの里山によると、今回の落花生はカラスなどの鳥獣被害を受け、収穫量が減少してしまったという。次回の収穫のためにも今後の打開策を検討するとした。

 西代表は「私たちくまの里山は、子どもたちが自然に触れ合うことができることと、美しい里山を次世代に残すことが目的。喜んでいただけているのはうれしい。落花生の味を好んでくれている人もいるので今回は申し訳ない限り。次回は対策も施し、頑張りたい」と話した。

(2021年10月28日付紙面より)

落花生を収穫した=23日、那智勝浦町高津気
多くの参加者が体験を楽しんだ
2021年10月28日
5 須川新仁さんが優勝
 令和3年度クラブ選手権競技  (日本ダイヤモンドゴルフ倶楽部 )
2021年10月28日
6 野球の魅力を感じて
 勝浦ヤンキースが体験会  (那智勝浦町 )
2021年10月28日
7 山口酒店が優勝 第171回職場対抗ボウリング大会 
2021年10月28日
8 新宮高女子が関西大会へ
 全日本高校女子サッカー和歌山大会  
2021年10月28日
9 ぴったりの一足を編もう  福祉センターで草鞋作り講座  (新宮市 )
2021年10月28日
10 1位に小阪享志さん  写連新宮支部10月例会  
2021年10月28日
11 リュウキュウマメガキ  浮島の森遊歩道沿いで実る  (新宮市 )
2021年10月28日
12 思い思いに楽しく作製  中央児で「ハロウィーンクッキーづくり」  (新宮市 )
2021年10月28日
13 秋の花々に触れ笑顔に  福祉センターで生花教室  (新宮市 )
2021年10月28日
14 父から娘に伝わった味  「たこ焼 紀伊」オープン  (那智勝浦町 )
2021年10月28日
15 下古谷奏明君、本選突破  兄弟一緒に全国大会へ  (日本クラシック音楽コンクール )
2021年10月28日
16 薄暮風雨下で技術発揮  潜水隊が夜間潜水訓練  (串本町消防本部 )
2021年10月28日
17 分団単位で計画して臨む  本年度の消防団実働訓練  (古座川町 )
2021年10月28日
18 愛情の大切さなど知る  町内小学校で命の授業  (串本町 )
2021年10月28日
19 人見建設が串本中へ寄贈  紀陽CSR私募債還元で  (串本町 )
2021年10月28日
20 和気あいあいとサシェ作り  子育てサロンで楽しむ  (紀宝町 )
2021年10月28日
21 モリンガの収穫最盛期に  ブライトライフ合同会社  (御浜町 )
2021年10月28日
22 南京玉すだれや皿回し楽しむ  カフェいっぷく亭に15人  (紀宝町 )
2021年10月28日
23 全員で戦い花園へ!  ラグビー部が全体練習再開で意欲  (木本高校 )
2021年10月28日
24 実験できれいな「虹」つくる  第2回わくわく科学教室  (紀宝町 )
2021年10月28日
25 お悔やみ情報
  
2021年10月24日
26 市長選、田岡実千年さんが4選
 市議補選は大石元則さんが当選  (新宮市 )

新宮市長選挙 10月24日22時01分確定



当落得票数候補者名年齢党派現元新
6,984田岡実千年60
5,944松畑  玄49
3,596上田 勝之56


当日有権者数 23,582人

投票者数 16,789人

無効投票数 264票

投票率 71.19%

  □     □

新宮市議会議員補欠選挙 10月24日22時25分確定【定数1】



当落得票数候補者名年齢党派現元新
7,234大石 元則67
5,340中山 忠吏51
3,005月輪 匡克54


当日有権者数 23,582人

投票者数 16,785人

無効投票数 1,205票

投票率 71.18%


2021年10月24日
27 自慢のしめ縄を作ろう
 緑丘中育友会がもの作り講座  (新宮市 )

 新宮市立緑丘中学校(宮本雅史校長)育友会(小田島佳会長)、文化部(堅田裕見子部長)は21日夜、同校図書館でもの作り講座「しめ縄作り」を開催した。同校生徒の保護者や教職員ら10人が参加。堅田部長からわらの扱い方などを学び、それぞれ趣向を凝らしたしめ縄作りに取り組んだ。

 昨年、新型コロナウイルス感染症の影響で文化祭の開催を中止とした同校。代わりに文化芸術鑑賞会(文化芸術による子供育成総合事業)の実施をもって終えた。今年は11月2日(火)の開催を予定しており、同会文化部が作ったしめ縄は文化祭に併せ校舎内に展示するという。

 同市元鍛治町で自営業を営む傍ら「御燈祭(おとうまつ)り」で上(あ)がり子たちが履く草鞋(わらじ)の制作を担う堅田部長。この日は堅田部長が事前に用意したわらを編む工程からスタート。参加者らはまずタオルを使って編み方を学び、試行錯誤しながら縄状にしていった。

 その後、参加者らは円形に整えた縄に、それぞれ好みの折り紙で作った扇や紙垂(しで)、水引、百円均一で購入した造花などで飾り付け。正月らしいものやクリスマスシーズンでも飾れるようなリース風のものなど、個性あふれるオリジナルのしめ縄を完成させた。

 小田島会長は「新型コロナの影響で保護者同士、交流を図ることも困難だったが、このたびやっと機会を設けることができた。わらに触れることは少なく貴重な体験。子どもたちに教えられる機会があればと思う。(展示が終わったしめ縄は)もちろん家に飾って自慢します」と笑顔で話した。

(2021年10月24日付紙面より)

自慢の作品を手に「はい、ポーズ」=21日夜、新宮市立緑丘中学校
堅田裕見子部長(左端)からしめ縄作りを学ぶ参加者ら
2021年10月24日
28 介護保険で笑顔支える
 いきいきサロン三四朗  (那智勝浦町 )

 勝浦三区と四区が中心となって立ち上げた「いきいきサロン三四朗」(松本一良代表)は18日、那智勝浦町勝浦のコミュニティ消防センターで10回目となるサロンを開いた。同町在住の元ケアマネジャーの湯峰アヤコさんが「みんなの笑顔をささえる介護保険」と題し講話を行い、参加した20人は介護保険の詳細や各サービスの種類などを学んだ。

 はじめに同サロン役員で防災士の藤社和美さんが災害から身を守るため、プロのノウハウとして「家具の転倒や物の落下による負傷を回避するため、自宅や職場では胸より高い位置に物を置かない」「断水になった際の生活用水として使用するため、自宅の浴槽の水を空にしない」「地震が発生したら、落下物から身を守り、揺れが収まってから出口へ向かう」「消火器を日頃からそばに置き、料理中の場合、火の始末は激しい揺れが収まってから」などを紹介した。

 藤社さんは「何回も同じことをお話ししますが全て重要なこと。パニックにならずに、冷静に行動ができるようになってほしい」と話した。

 湯峰さんは▽介護保険制度を運営する市町村(保険者)と40歳以上の対象者(被保険者)、県などの指定を受けたサービス事業者、介護予防や地域の高齢者の総合的な相談の拠点である地域包括支援センターとの関係▽介護保険のしくみ▽介護保険料▽利用者の負担▽在宅サービスの費用▽利用の手順▽在宅サービスや施設サービス―などを解説した。

 湯峰さんは「今後も那智勝浦町で安心して年を重ねていくためにも介護保険を知って、利用していただければ。分からないことや不安なことがあれば、町地域包括支援センターに相談してください」と締めくくった。

(2021年10月24日付紙面より)

介護保険について学ぶ参加者=18日、那智勝浦町のコミュニティ消防センター
湯峰アヤコさん
2021年10月24日
29 5カ月間の集団接種が終了
 対象者の約57%が利用  (紀宝町 )

 紀宝町生涯学習センターまなびの郷で、5月15日から5カ月間にわたって実施してきた新型コロナウイルスワクチンの集団接種が今月17日に終了した。町内12歳以上の接種対象者9800人に対し、約57%に当たる1回目5607人、2回目5578人が集団接種を利用した。

 接種は80歳以上の高齢者から開始し、毎週土、日曜日に実施。密にならないよう1日12回ほどに分けて、最大360人を受け入れた。

 紀南病院や町内医療機関、在宅の看護師と医師の協力を得て、役場職員を加えた30人態勢で運営。感染症対策を徹底した集団接種会場では、サーモグラフィーで検温した対象者をスタッフが会場に案内し、予診票に記入漏れがないか確認。予診室で医師が問診し、看護師が接種を担当してきた。

 今月18日には役場職員4人がいすや机などを消毒し、会場の撤収作業を行った。

 町担当課では「集団接種は終了しましたが、町内医療機関で個別接種を行っており、予約は紀宝町ワクチン接種専用ダイヤルで一括して受けています」と話している。町ワクチン接種専用ダイヤル(電話0735・33・0363)では平日午前9時から午後5時まで接種予約を受け付けている。

(2021年10月24日付紙面より)

撤収作業に取り組む職員=18日、紀宝町の生涯学習センターまなびの郷
2021年10月24日
30 新翔が快勝、2回戦へ
 新宮、串本古座は敗れる  (高校サッカー和歌山大会 )
2021年10月24日
31 ウィズ・コロナの経営手法  三科公孝さんがDXについて講話  (新宮市 )
2021年10月24日
32 思い思いに楽しく作製  中央児で「ハロウィンカードをつくろう」  (新宮市 )
2021年10月24日
33 元気いっぱいの姿見せる  天満保で第69回運動会  (那智勝浦町 )
2021年10月24日
34 ハロウィーンをテーマに  華道部がフラワーアレンジ  (新宮高校 )
2021年10月24日
35 思いやりと助け合い大切に  新宮警察署防犯学童軟式野球大会  (新宮市 )
2021年10月24日
36 かじ取り役は誰に?  24日、有権者の審判  (新宮市長選・市議補選 )
2021年10月23日
37 景観を損なわずきれいに
 那智勝浦RCが清掃活動  

 那智勝浦ロータリークラブ(那智勝浦RC、後誠介会長)は21日、那智勝浦町の熊野古道・大門坂の石碑周辺で清掃活動を実施した。会員10人が、草刈り機やはさみ、ほうきなどを手にして草刈りやごみ拾いに取り組んだ。

 同クラブ恒例の社会奉仕活動の一環で、毎年行われている。「大門坂」の石碑は高さ約2・5㍍で地元の自然石(火成岩)で作られており、同クラブ創立50周年と世界遺産登録を記念し2004年に寄贈された。現在では古道を歩く観光客たちにとって人気の撮影ポイントとなっている。

 後会長は「大門坂の玄関として修学旅行生や観光客の皆さんが写真を撮影するスポットにもなっています。新型コロナの影響で人は少ないですが、きれいな景観を保つため今後もしっかりと取り組んでいければ」と話していた。

(2021年10月23日付紙面より)

清掃活動に参加した皆さん=21日、那智勝浦町の大門坂(一時的にマスクを外して撮影)
協力して作業を進めていった
2021年10月23日
38 ロケットの独自ロゴを活用
 商材第1弾の取り扱いも開始  (南紀串本観光協会 )

 南紀串本観光協会(島野利之会長)がこのほど、ロケットを取り入れた独自ロゴの活用を始めた。商材活用の第1弾としてロゴをプリントしたトートバッグの取り扱いも開始。当面は同協会公式グッズ開発の中で活用を進め、ロケット振興機運の高揚に資するという。

 スペースタウン串本ロゴやスペースポート紀伊エンブレムなど公のデザインの使用許諾申請が受け付けられる中、同協会からも追い風が起こせないかと考え同町出身のデザイナー兼プランナー・山中崇生さん=東京・株式会社「CLUB DO NUTS」代表=に制作を依頼。コンセプトを伴うデザイン4種類(TypeA=スタンプ型、同B=ピクトグラム型、同C=ポップアート型、同D=花札風)が仕上がり、まずは同協会関係の名刺にワンポイントとして取り入れる形で活用を始めてきた。

 トートバッグは①マチあり(ロゴはTypeB)②マチなし(ロゴはTypeC)―の2種類があり、いずれも1袋2000円(税込み)で販売する。生産数は各200袋。長く使えるよう綿のキャンバス生地(=帆布)を意識して選んだという。

 取り扱い窓口は同協会串本事業所と同古座事業所の2カ所で、今後はさらに増やしていく考え。その他の商材活用は同日現在未定だが、商材収益は同協会と同社の双方に還元する仕組みを考えていてその方向性を今後も鋭意模索していきたいとしている。問い合わせは同協会(電話0735・62・3171)まで。

(2021年10月23日付紙面より)

独自のロゴをプリントしたトートバッグなどを披露する職員=21日、南紀串本観光協会串本事業所(ロゴは左からTypeB、A、D、Cの順)
2021年10月23日
39 物資配布し周知図る 薬物乱用防止の早朝啓発活動 (新宮市)

 新宮保健所は22日、県立新宮高校校門前で薬物乱用防止などを目的とした早朝啓発活動を実施した。同保健所や新宮地区協議会に所属する薬物乱用防止指導員、同校生徒会ら約20人が登校する生徒に啓発物資を配布し周知を図った。

 10月は「麻薬・覚醒剤・大麻乱用防止運動」および「薬と健康の週間」に係る運動月間。警察庁によると、青少年による薬物、中でも大麻の乱用が増加し、昨年度は大麻事犯の摘発が5034人で過去最多となった。20歳未満では887人で、このうち高校生が159人、中学生が8人となっており、若年層を主に深刻な社会問題となっている。

 大麻についてはインターネットを中心に「安全だ」「依存性がない」などの誤った情報が流れているのが原因の一つなのではといわれている。そうした状況を鑑み、同保健所では青少年に対して薬物や医療などの正しい知識を持ってもらおうと実施に至った。

 参加者は通学する生徒たちに「おはようございます。よろしくお願いします」と声を掛けながら薬物乱用防止のパンフレットとポケットティッシュやクリアケースなどの啓発物資、約600個を手渡した。

 生徒会長の小阪輝大君(2年)は「新生徒会として初めての活動で、協力しながら無事に啓発を終えることができてよかった。薬物に手を出してしまうと、抜け出せなくなるという怖さを改めて知ってもらい、今後も呼び掛けていければ」と話していた。

 26日(火)には、那智勝浦町立下里中学校校舎校門前で活動が行われる。

(2021年10月23日付紙面より)

啓発物資を配布し薬物乱用防止を呼び掛ける参加者=22日、県立新宮高校校門前
2021年10月23日
40 紀伊半島大水害の被災体験聞く
 民生委員児童委員協議会が研修  (紀宝町 )

 紀宝町民生委員児童委員協議会(濵口啓会長)の定例会が19日、町福祉センターであった。委員25人が参加し、紀伊半島大水害で被災した紀宝町浅里の木下起査央さん(紀宝町社会福祉協議会長)から体験を聞いた。

 浅里地区は熊野川沿いにある集落で、2011年の台風12号による水害時には土石流や浸水被害が発生し、県道小船紀宝線の寸断で孤立。住民らは長く地区外での避難生活を送った。

 この日の研修は「紀伊半島大水害台風12号の被害を忘れない」と題し、木下さんが作成した資料を基に当時の状況が詳しく説明された。

 急に水位が上がり始め、自宅より高台にある空き家に避難し、「バケツをひっくり返したような大雨」の中、携帯ラジオでニュースを聞きながら一夜を過ごした。

 翌日に外に出ると、自宅は半分ほど浸水し、県道付近の住宅は水につかって一帯は「湖のようになっていた」。熊野川の堤防を越える浸水は、堤防が築かれてから初めてのことだったという。

 危険にさらされながら一命をとりとめた人から聞いたという話も紹介し、早めの避難の大切さを呼び掛けた。また、住民同士や自衛隊などによる救助活動の様子や、鵜殿のふれあい会館で送った避難生活、多くのボランティアに助けられたこと、浅里地区タイムライン(事前防災行動計画)、さまざまな復興事業なども説明。リニューアルされた飛雪の滝キャンプ場は、コロナ禍でのアウトドアブームを受け、多くの観光客でにぎわいを見せていると伝えた。

 委員らは木下さんに質問するなどして、防災への思いを新たにしていた。

(2021年10月23日付紙面より)

定例会に出席した委員ら=19日、紀宝町福祉センター
被災体験を話した木下起査央さん
2021年10月23日
41 実りの秋を体験  4、5歳児がサツマイモ収穫  (潮岬こども園 )
2021年10月23日
42 晴天の下記録更新目指す  町内小学校連合運動会  (古座川町 )
2021年10月23日
43 束縛は愛?デートDV防止を  新宮高校定時制で出前講座  (新宮市 )
2021年10月23日
44 自分らしさを大切にして  津村雅稔さんが多様な性語る  (新宮・東牟婁圏域自立支援協議会 )
2021年10月23日
45 南和奏さんにふれあい賞  「家庭の日」絵画コンクール  (和歌山県 )
2021年10月23日
46 「本がいっぱいあるね」  丹鶴幼園児が図書館見学  (新宮市 )
2021年10月23日
47 日本一の悪役目指したい  俳優・久原雅史さんを取材  (串本町 )
2021年10月23日
48 半年ぶりにプレー楽しむ  グラウンドゴルフ新米大会  (紀宝GG )
2021年10月23日
49 コロナ終息願って浦安の舞  阿田和神社で秋季例大祭  (御浜町 )
2021年10月23日
50 防げる死から守るために  熊野市消防署救急合同訓練  
2021年10月23日
51 市政への関心、反映なるか  前回投票率、戦後2番目に低い68・62%  (新宮市長選 )
2021年10月17日
52 河上敢二さん、無投票で5選
 熊野市長選  

 任期満了に伴う熊野市長選挙が17日告示され、現職の河上敢二さん(65)=無所属=以外に立候補の届け出がなく、河上さんが無投票で5回目の当選を果たした。


2021年10月17日
53 神馬渡御式、厳粛に 熊野速玉大社例大祭「新宮の速玉祭」 

 国の重要無形民俗文化財(重文)の指定を受ける熊野速玉大社(上野顯宮司)の例大祭「新宮の速玉祭(はやたまさい)」の神馬(しんめ)渡御式が、15日午後から営まれた。主神の熊野速玉大神(くまのはやたまのおおかみ)の御神霊を上野宮司が懐に抱き、弓、剣などの神宝を手にした神職が神社関係者らと共に阿須賀神社へと向かった。

 例年なら多くの参拝者が列を成し、まちなかを練り歩く神馬渡御式。今年は新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から昨年同様、参列者を例年の5分の1程度とし順路を短縮して斎行した。

 阿須賀神社での神事後、御神霊を神馬に奉安して熊野速玉大社へと還御。本殿に奉安して神事を行った後、再び御神霊を神馬へと遷(うつ)し、熊野川河原の乙基(おとも)の御旅所(おたびしょ)へと渡御した。御旅所では、「杉ノ仮宮」に御神霊が遷されると、神子が「鈴剣の舞」を舞って御神霊を鎮めた。

 その後、熊野権現が新宮鎮座に向かう途中に大島地区の権現島で休憩を取ったという伝承に基づき、串本町大島地区の代表と水門(みなと)神社総代により献上された権現島周辺で捕れたタイとススキの穂、「オミタマ」という特別な神饌(しんせん)などが供えられ、赤々と燃え盛るたいまつの明かりを受けて、上野宮司が神恩感謝、皇室、国家の安泰と新型コロナウイルスの収束、世界平和への祈りをささげた。

 今年の神子は昨年に引き続き、石原凜さん(神倉小5)と前川真由さん(同)の2人が務めた。

(2021年10月17日付紙面より)

御神霊を乗せ御旅所へと向かう神馬=15日、新宮市の熊野速玉大社
御旅所で祝詞を奏上する上野顯宮司
2021年10月17日
54 新駅舎で初の避難訓練
 南海トラフ想定し森浦地区で  (太地町 )

 太地町は15日、同町の本浦を除く森浦地区を対象に今年5月末に竣工(しゅんこう)した駅舎防災複合施を初めて使用した津波避難訓練を実施した。発生が懸念される南海トラフ巨大地震を想定し、地区住民らが真剣に訓練に取り組んだ。

 今回の訓練は午前9時に震度7の地震が発生し、大津波警報が発令されたことを想定。対象人数は173人98世帯で、防災行政無線の放送を受け、33人が地区内にある津波浸水域外の一時避難所6カ所に避難した。

 警報解除後、駅舎防災複合施設に近い住民は徒歩で、遠い住民はバスで施設に駆け付けた。2階の防災施設兼集会所に集合し、施設の案内や炊き出し訓練が行われた。

 施設2階は12㍍あり、想定津波高より4㍍高い。一時避難人数は200人を想定し、多機能トイレや自家発電機、避難階段を完備。集会所内には避難時に必要な水や備品が保管できる住民専用の棚も設置されている。

 新型コロナウイルス感染症対策を講じた上で、町職員が非常食などについて説明。住民28人はアルファ米の炊き出しに取り組み、試食も行った。

 同町担当者によると、集会所は平常時、施錠されていて、鍵の管理の問題もあるため、震度感知式の鍵ボックスを設けるという。鍵ボックスは震度5弱以上の揺れを感知すると、ボックスの扉が開き、鍵が取り出せるもの。12月末に設置予定。

 町総務課で防災係の山下真一企画員は「災害は夜間や悪天候にも発生するため注意が必要。今日、皆さまが避難に要した時間は良い結果でした。南海トラフによる津波は最大13㍍、3分ほどで到達するともいわれている。安全な高台に素早く避難し、自身の命を守ることが重要。普段から防災意識を高めておいてください」と講評した。

 由谷唯吉区長は「施設は広く、雨風もしのげて、食料の備蓄もしてくれており感謝している。自分の命は自分で守る必要がある。落ち着くまで山などの高台に逃げた後に、施設へ向かう。その後は地域福祉センター梛(なぎ)に移動することも視野に入れている」と話した。

 なお、町内一斉の避難訓練は新型コロナウイルス感染症の現状を鑑みながら、計画を進めており、実施は来年初めを予定しているという。

(2021年10月17日付紙面より)

非常食の炊き出し準備を行う住民ら=15日、太地町の駅舎防災複合施設
施設に避難する住民ら
2021年10月17日
55 地域ぐるみで詐欺被害撲滅へ
 見守り隊と紀南高生が街頭啓発  (紀宝、御浜町 )

 「特殊詐欺撲滅の日」の15日、紀宝町と御浜町で街頭啓発活動があった。両町のスーパーで啓発チラシを配布し、来店者に声掛けするなどして地域ぐるみで詐欺被害撲滅を呼び掛けた。

 紀宝町高齢者地域見守り隊(小田原徳子代表)は、同町鵜殿の主婦の店で啓発活動を行い、買い物客に詐欺被害に遭わないよう呼び掛けた。

 高齢者を被害から守る取り組みで、毎月実施している。年金は偶数月の15日に振り込まれるため、特に注意を促す狙いがある。

 この日は、はがきやメールによる架空請求、火災・地震保険を勧誘する業者とのトラブルについて書かれたチラシと、啓発物品のウェットティシュを配り、買い物客に声を掛けていった。

 チラシによると、「火災保険が使える」などを誘い文句に故意に屋根を壊し、「保険金の請求は任せて」と勧誘するトラブルが増えているという。不審なことがあれば、加入している保険会社へ連絡するよう呼び掛けている。

 御浜町では、紀南高校生徒会(大西輝人(きらと)会長)の役員4人、同町防犯委員、紀宝署の署員が参加し、パーク七里御浜ピネで実施した。

 生徒らは「特殊詐欺に気を付けてください」などと来店者に呼び掛け、全国地域安全運動、還付金詐欺の手口などを記したチラシ2枚と啓発物品を配布した。

 還付金詐欺のチラシは「STOP!ATMでの携帯電話の使用」と題し、「公的機関が電話で還付のために、ATMの操作を求めることはありません」「家族構成や口座番号など、個人情報を尋ねることはありません」などと記している。

(2021年10月17日付紙面より)

買い物客にチラシを手渡した=15日、紀宝町鵜殿
啓発活動に取り組んだ紀南高校生徒会役員ら=同日、御浜町
2021年10月17日
56 緊急時に備え知識深める  千穂第一地区民児協が救命学習会  (新宮市 )
2021年10月17日
57 「明るく豊かなまちへ」  市長選立候補予定者3人招き公開討論会  (新宮JC )
2021年10月17日
58 宇久井半島の歴史を学ぶ  宇久井中1年が校外学習  (那智勝浦町 )
2021年10月17日
59 17日告示、無投票の公算大  現職のみが立候補を表明  (熊野市長選 )
2021年10月17日
60 さぁ、明日(17日)告示  三つどもえの戦いか  (新宮市長選・市議補選 )
2021年10月17日
61 お悔やみ情報
  
2021年10月09日
62 柳家禽太夫さんが落語披露
 下里小で青少年劇場  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町立下里小学校(泉一代校長)で7日、全校児童75人を対象とした青少年劇場小公演「はなしの伝統芸能『落語』」があり、噺(はなし)家の柳家禽太夫(きんだゆう)さんが落語の面白さや社会におけるルールの大切さを訴えた。

 公益財団法人日本青少年文化センターが都道府県と連携して実施している事業。子どもたちが一流の芸術に触れる機会をつくることで、豊かな人間形成の一助とすることが目的。

 禽太夫さんは柳家小三治に入門し、「小のり」の名で初高座。2001年に真打に昇進し、全国各地の落語会や東京都内の寄席に出演するなど、精力的に活動している。

 禽太夫さんは落語の基礎について優しく説明。筆や紙などを表現する際に扇子と手拭いを用いるとし、顔が左右を向くことで別人を演じているなどと解説した。

 まんじゅうを食べるしぐさなども紹介して笑いを取り、「しぐさでいろんなものに見立てていくことや、頭の中に情景を思い浮かべてもらうのも落語の特徴」と述べた。

 6年生の菅浩士君、川口慶次君、桃井勇起斗(ゆきと)君の3人も小話に挑戦。1人ずつ高座へ上がり、小話を見事にやり遂げ笑いを取った。

 最後は犬が人間になった様子を描いた落語「元犬(もといぬ)」を禽太夫さんが披露し、児童は笑い声を上げ、拍手を送った。

 禽太夫さんは「見たり、聞いたりして集中している時は人の邪魔をしないようにしましょう。邪魔をすると人の時間やお金を奪ってしまうことになる。ルールを守れる大人になってください」と締めくくった。

 児童を代表して児童会役員の小谷恵菜さん(6年)が「面白い落語を聞かせていただきありがとうございます。とても面白かったです」と感謝を述べた。

 柴原寛教頭は「全学年が笑える楽しい時間を持つことができた。公共のマナーについてのお話もしていただき、学校としてもありがたい」と話していた。

(2021年10月9日付紙面より)

禽太夫さんから落語を学ぶ児童=7日、那智勝浦町立下里小学校
落語を楽しんだ
柳家禽太夫さん
2021年10月09日
63 秋山裕由医師に知事表彰
 救急医療功労たたえ伝達  (くしもと町立病院 )

 くしもと町立病院の院長代理を務める秋山裕由(ひろゆき)医師(63)が7日、本年度の救急医療功労者に対する知事表彰の伝達を受けた。

 この表彰は関係者の意識高揚による救急医療対策の推進を目的とし、その功績が特に顕著な個人や団体を対象にして1994年度から贈呈している。本年度は医師10人を被表彰者として選び、新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から例年の表彰式は取りやめて順次被表彰者を訪ねて表彰状などを伝達する形で功績をたたえている。

 秋山医師は大阪府大阪市出身。近畿大学大学院を修了して医学博士となり、94年4月に南和歌山医療センターへ赴任、2012年8月から院長代理として同病院へ赴任し現在に至る。呼吸器内科担当医として27年にわたり県内の地域医療に貢献する中、後進の育成や福祉施設との信頼構築による円滑な救急医療の充実に努め、最近では新型コロナウイルス感染症対策面でも陣頭指揮を執って地域における感染拡大防止にも尽力している。それら功績が評価され、本年度の被表彰者として選ばれた。

 この日は新宮保健所の和田安彦所長らが同病院を訪問し、同病院側が整えた会場で秋山医師に表彰状と記念の盾を伝達。秋山医師は「この表彰は私の名前だが、今まで診療に携わってこられた方々全てで受けたものと理解する。人間至る所に青山ありの節目としてありがたく拝受し、今日より明日への励みとして診療を続けていきたい」と述べて感謝した。

 共に診療に当たった専門家集団と患者やその家族から力を頂き時には慰めも頂きながら育てたからこそ今がある、と27年の歩みを振り返る秋山医師。今後は人間到る所青山ありにどこまで迫れるかを医の道で目指すこと、自分の良心の声に従い続けることを心掛けて頑張りたいと心境を語った。

(2021年10月9日付紙面より)

救急医療功労者に対する知事表彰の伝達を受ける秋山裕由医師(左)=7日、くしもと町立病院
2021年10月09日
64 「地域のことは地域で考える」
 鳥羽市長が鮒田区の防災を視察  (紀宝町 )

 鳥羽市の中村欣一郎市長と防災担当を含む各課職員が8日、紀宝町鮒田地区を訪れた。鮒田自主防災会の東口高士会長から2011年9月に発生した紀伊半島大水害の被害状況を聞き、避難所や高台に完成した一時避難場所などを視察した。

 当時、県議会議員だった中村市長は紀伊半島大水害後、熊野市紀和町でボランティアに携わり、鮒田地区にも視察で訪れている。

 鮒田構造改善センターで西田健町長は、当時の広報きほう、町防災情報共有システム、各種防災関連事業を紹介し「広報には災害支援制度を掲載し活用していただいた。大きな災害を受けて、多くの皆さまに支えていただき、復旧・復興につながった。地域のご努力が一番ありがたかった。地域と連携して今後も防災・減災につなげたい」と話した。

 中村市長は「10年前のご縁があって訪問させていただいた。広報12月号の写真にインパクトがあり、現地に出向こうと思っていた。紀宝町との共通点もあり、多くのことを学びたい」と述べた。

 水害発生時、鮒田地区は約13㍍浸水し、家屋の全壊が5棟、大規模半壊128棟、半壊41棟などの被害を受けた。多くの住民が深夜に避難所から山頂まで歩いて逃げた。

 東口会長は「水門、輪中堤があり大丈夫だと思い込んでいたが、昔からの言い伝えで助かった人もいる。現場は地元の判断が大切」と振り返り、水害を教訓にした地区タイムラインを説明。「地域のことは地域で考える。生活の中に防災を組み込むことが大切」と共助の必要性を示した。新型コロナウイルス対策として、山口建設から寄贈があった「抗原検査キット」も備蓄しているという。

 高台の一時避難場所で防災倉庫や備蓄品などを確認した中村市長は「当時は被害の状況だけを見たが、今回、視察して持続可能な準備ができていることが分かった。地域の力を付ける総合力になっており、地域共生社会そのものだと感じた」と話していた。

(2021年10月9日付紙面より)

高台に完成した一時避難場所を視察する鳥羽市の中村欣一郎市長(右から2人目)=8日、紀宝町鮒田
2021年10月09日
65 「舞台からの景色楽しんで」
 文化ホールを一般開放  (新宮市 )

 新宮市は8、9の両日、市文化複合施設「丹鶴ホール」(同市下本町)内文化ホールを一般開放している。8日には市内外から大勢が来館し、新しいホールと舞台の広さや完成度を確かめた。

 3日に記念式典の開催をもって開館した同施設。5日から通常業務を開始したが、文化ホールは安全管理上、イベント開催時以外は開放していない。

 このたびの一般開放は、新型コロナウイルス感染症の影響で8月に予定していた施設内覧会が中止となる中、普段見る機会の少ない舞台側からの景色を楽しんでもらおうと企画。2日にわたって開放し、新ホール披露の機会とした。

 文化ホールでは今後、多くの自主事業や貸館事業が控えているほか、今月30日(土)から和歌山県を舞台に開催される「紀の国わかやま文化祭2021(第36回国民文化祭・わかやま2021、第21回全国障害者芸術・文化祭わかやま大会)」の舞台の一つとなる。

 ホール貸館の本年度の予約率は58・8%。土・日・祝日は75・9%。10~12月の間では77・3%で土・日・祝日は80・8%(9月6日現在)。新型コロナの影響で若干のキャンセルが出ているという。

 9日の舞台一般開放時間は午前10時~正午(最終入場11時30分)と午後1時~4時30分(同4時)。市は、新型コロナ感染防止対策への協力と、体調がすぐれない場合は来場を控えるよう呼び掛けている。

(2021年10月9日付紙面より)

舞台からの景色を楽しんだ=8日、新宮市下本町の「丹鶴ホール」
2021年10月09日
66 県大会出場争いも終盤に
 後期ホップリーグ3日目  (和歌山県サッカー協会 )
2021年10月09日
67 大山さん、小川さんが優勝
 那智勝浦町総体グラウンドゴルフ大会  
2021年10月09日
68 足踏み式脱穀機で作業  明神小児童らが米作り体験  (古座川町 )
2021年10月09日
69 思い思いに「○」描く 紀伊有田駅でワークショップ (紀の国トレイナート)
2021年10月09日
70 新たなつながりの構築を  地域支え合いにかかる勉強会  (新宮市 )
2021年10月09日
71 地域住民らが芝生手入れ  太田小学校で運動会に向け  (那智勝浦町 )
2021年10月09日
72 サギ?コウノトリが飛来  本紙確認分で6羽目か  (那智勝浦町 )
2021年10月09日
73 世界遺産の魅力感じて  熊野川小・中が川舟下り  (新宮市 )
2021年10月09日
74 推奨像に安全運転誓う  カーネットヨロクマから川上組へ伝達  (熊野警察署 )
2021年10月09日
75 お悔やみ情報
  
2021年10月09日
76 ママも子どもも笑顔になる「疲れない食育」
 【第41回】孤食のフォロー法  

 食育の話をすると、「孤食」という言葉をよく見ると思います。孤食はいけない!といわれていますよね。確かに、食卓でのコミュニケーションは、子どもたちのメンタルにとてもいい作用があります。一人で食べる子どもより、家族と会話をしながら食べている子どもの方が、自己肯定感が高いという研究結果もあります。では、孤食の何が問題なのか、それはズバリ「子どもが孤独に感じること」なんです。一人でテレビを見ながら食べる食事は、大人だっておいしいとはなかなか思えないですよね。大勢でわいわい食べる食事は、何を食べてもおいしく感じるものです。一人で食べることで、寂しいと感じてしまうことが、一番子どもにとってつらいことだと思います。

 孤食とひと言で言っても、色々なタイプがあると思います。大人が近くにいて一人で食べる。一人で何かを買って食べる。親が用意してくれた食事を食べる。兄弟・姉妹と一緒に食べる。大人が近くにいると孤食ではないと考える人もいるかもしれませんが、私は、これも孤食だと思っています。どれだけ近くにいても、膝を突き合わせて、会話をできる状況でなければ孤食になります。子どもにとって、共食とは大人と一緒に会話をしながら食事をするということなんです。

 では仕事の都合やさまざまな事情で子どもに孤食をさせなければいけなくなった場合、どうフォローをすればいいのでしょうか? まず、お勧めしたいのが、コミュニケーションのフォローです。食事の時間に一緒にいられなくても、帰宅後お茶でも飲みながら、今日あったことなどを話してみてください。会話をする時間があれば、それは食事の時間でなくても大丈夫。話をたくさん聞いてあげるようにしましょう。きちんと向き合って、会話ができていて、わかってくれていると子どもたちが感じることができれば、孤食も怖くありません。孤食をさせてしまった日は電話でもメールでもいいので、必ずコミュニケーションを取ることにしましょう。その日がどうしても無理な場合は翌日いつもの倍コミュニケーションを取れば、大丈夫です。

 そして、さらに意識してほしいのが翌日の食事です。やむを得ず孤食をさせてしまった場合は、できるだけ翌日、家族でゆっくり食事を取るようにしてください。朝食でも夕食でも大丈夫。家族がそろう時間の食事を大切にしてあげてください。孤食は続くほど、子どもには悪影響です。

 そして最後に忘れないでほしいのが、声がけです。一人で食事をさせたときは「ありがとう助かった」「一人で食べさせてごめんね」と必ず声をかけてあげてください。私もまだまだ勉強中ですが、調べれば調べるほど、子どもたちは親の声がけを聞いていないようできちんと聞いているのです。

 慌ただしく忙しい毎日の中ですが、どうか頑張りすぎず、罪悪感を持たず、笑顔で子どもと向き合ってあげてください。それが、子どもたちにとっては一番の栄養剤であるはずです!

(2021年10月9日付紙面より)