王子ヶ浜にアカウミガメ上陸 (新宮市 )
新宮市の王子ヶ浜で16日早朝、アカウミガメの今期初産卵が確認された。午前5時ごろ、ウミガメの保護活動を続けている新宮市王子ヶ浜を守る会(速水渉会長)の榎本晴光さんが卵を発見した。
同浜は絶滅危惧種・アカウミガメが訪れる世界でも数少ない海岸の一つ。同守る会では、波浪流失や小動物の捕食被害から守るため、卵を海岸に隣接するふ化場に移して安全に保護する活動をしている。秋には子どもたちを招き放流会を開いている。
産卵場所は、市立総合体育館(大浜体育館)前の海岸で波打ち際から約30㍍付近。深さ約60㌢の穴から、ピンポン球大の卵約150個が見つかった。同守る会は一つ一つを丁寧に採取。ふ化場へと移した。
アカウミガメは1回の産卵で平均120個の卵を産み、約60~80日でふ化する。5月中旬から8月半ばまで上陸シーズンが続く。
このたび150個の卵が見つかったことから、速水会長は「大型のウミガメだったのでは」と推測。「砂利の多い浜によく上陸してくれた。1頭でも上がってくれたらボランティアとしてありがたいこと」と話していた。
同浜では昨年、1度の上陸で85個の産卵が確認されている。同守る会が保護し21匹がふ化した。
(2020年7月17日付紙面より)
道の駅くしもと橋杭岩 (串本町 )
串本町くじ野川にある道の駅くしもと橋杭岩が、旅行口コミサイト「トリップアドバイザー」の企画「旅好きが選ぶ!日本人に人気の道の駅ランキング2020」において3位にランクインした。
この企画は、2019年6月~20年5月の口コミの5段階評価と投稿数をサイト運営会社の独自アルゴリズムで集計してランキングする内容。その最新版が9日に発表され、くしもと橋杭岩の評価が明らかになった。
同町産業課によると1日現在で国内には1180の道の駅があり、くしもと橋杭岩はその中で3位にランクインした状況。前回も15位に入っていて、高評価の度合いが一層増す結果となっている。
口コミの内容にはロケーションへの評価を軸にして道の駅としては標準的な規模ながら土産や飲食、現地解説や接客、施設自体の真新しさなどへの評価が多彩にうかがえ、それら一つ一つの努力の総和で駅全体の好印象をつかんでいる。
今回のランクインについて、チーフ級のスタッフは「前回15位に選んでいただいて以降、ベストテンに入りたいという思いで接客に力を入れてきた。今回3位という連絡を頂いた時はうれしく、また驚いた。橋杭岩の景観あればこそとも思うが、自分としては今回の評価の一番の要因はスタッフみんなで頑張ってきたことにあると思いたい。上司からも『順位を落とすな』という励ましを頂き、さらに気を引き締めて大勢のお客さまに喜んでいただける道の駅運営に努めていきたい」と気持ち改まるところを語った。
(2020年7月17日付紙面より)
ブルービーチ那智、23日から (那智勝浦町 )
レジャーシーズンの到来に伴い、那智勝浦町は15日朝、同町浜ノ宮の那智海水浴場(ブルービーチ那智)周辺でクリーン作戦を実施した。23日(木・祝)の海開きを前に、関係する団体や町民ら約100人が清掃活動に取り組んだ。
クリーン作戦は毎年実施しており、今年は各団体に参加を依頼したほか、町内放送でも呼び掛けた。参加者らは協力しながら、海藻や流木などの漂着物を拾い集め汗を流した。
矢熊義人副町長は「本日は多くの方々に参加いただき、本当にありがとうございます。23日のオープンに備えてしっかりと準備ができたと思う」。
「今年は新型コロナウイルスの影響で厳しい海開きになると思う。安心安全な海水浴場とするため、万全の感染症予防対策を行います。楽しい一日を過ごしていただきたい」と話した。
町内の海水浴場はブルービーチ那智と玉の浦海水浴場の2カ所で、期間は8月23日(日)まで。ブルービーチ那智は、スタッフを常時配置して手指消毒の徹底や3密の防止を呼び掛けるとともに、更衣室は開所するができるだけ自宅か車での着替えを促すという。
なお、これまで遊泳可能だった宇久井海水浴場、湯川海水浴場の2カ所は本年度から閉鎖となった。
町が参加を依頼した団体は次の通り。順不同。
▽那智勝浦町観光協会▽那智勝浦観光機構▽南紀勝浦温泉旅館組合▽南紀くろしお商工会▽那智勝浦町民宿組合▽那智勝浦町建設業組合▽勝浦ライオンズクラブ▽那智勝浦ロータリークラブ▽和歌山東漁業協同組合那智支所▽熊野御坊南海バス株式会社勝浦営業所▽浜ノ宮区▽なちかつ古道を守る会▽かつうら渚の会▽和歌山県東牟婁振興局▽那智勝浦町役場各課
(2020年7月17日付紙面より)
北山村長選も無投票で山口さん再選 (太地町議補選は宮川さんが初当選 )
任期満了に伴う太地町長選挙と、議員の死去に伴う同町議会議員補欠選挙(欠員1)が7日告示された。町長選は現職の三軒一高さん(72)=無所属=以外に立候補の届け出がなく、三軒さんが無投票で5回目の当選を果たした。町議補選は新人の宮川茂さん(69)=無所属=が無投票で初当選した。
また、任期満了に伴う北山村長選挙も同日告示され、現職の山口賢二さん(70)=無所属=以外に立候補の届け出がなく、山口さんが無投票で2回目の当選を果たした。
新宮市は6日、新宮市役所別館で令和2年度第1回「ごみ減量等推進審議会」を開いた。同審議会の開催は平成24年の一般廃棄物処理基本計画策定以降7年ぶりとなる。田岡実千年市長の諮問機関として今後、一般廃棄物処理基本計画の改定に伴う一般廃棄物の減量および再利用の促進などについて審議を行っていく。
市では、廃棄物の減量化などの課題を解決するため、平成14年度のクリーンセンター建設に併せ、ごみ袋の一部有料化やエコ広場方式による資源物の分別収集を実施。以降、可燃ごみの25%減量、資源物の61%増量を達成したが、その後は緩やかなごみ減量にとどまっている。
このたびの諮問は、クリーンセンター建設から17年が経過し、少子高齢化や人口減少などの影響でエコ広場の運営にも支障を来している現状を鑑み、市の抱える課題を検証し将来の展望を模索するために今後の施策を審議するのが目的。8回の審議会を経て意見を取りまとめ、来年3月に田岡市長に答申を行う予定。
第1回の開催に当たり、田岡市長から委員らに委嘱状が伝達された。また、会長に榎本義清さんが、副会長に中納哲史さんが選任された。
当局からは、今後のスケジュール案や市のごみ処理の現状などについて説明があった。和歌山県内30市町村と比較し「ごみ総排出量が8位なのに対し、直接搬入量は2位」「リサイクル率が27位」などを市の特徴として挙げた(平成29年度実績)。
また、▽エコ広場収集方式について、継続する方向で広域連携組織で協議を行う▽現状より分別の精度が上がるような施策を協議する▽クリーンセンターの建て替えについて、PFI方式(公共施設などの建設、維持管理、運営などを民間の資金、経営能力および技術的能力を活用して行う新しい手法)の導入も視野に入れた協議を行う―など、前回計画改定時の次期改定に向けた懸念事項の紹介もあった。
(2020年7月8日付紙面より)
ターラマントラダンスを奉納 (熊野速玉大社 )
新宮市の熊野速玉大社(上野顯宮司)で5日、ターラマントラダンスの奉納があった。北は北海道から南は沖縄まで、小嶋さちほさん(沖縄県在住)と地引知子さん(那智勝浦町在住)の呼び掛けによって集まった約20人が、歌や楽器、舞で新型コロナウイルス感染症や自然災害、争いなどの終息を願った。
ターラ(多羅菩薩)は仏教で信仰される女性の尊格。チベット仏教では観音菩薩の流した涙より生まれたとされており、衆生を救うため、愛や喜び、慈悲、癒やし、怒りなど21の変化身が伝えられている。
奉納では、歌と舞でターラの21の姿を表現。生きとし生ける者への祈りをささげた。本来は5月の奉納を予定していたが、新型コロナの影響を鑑み延期となっていた。有志らはこれまで熊野那智大社、熊野本宮大社で舞を奉納しており、同大社での奉納をもって結びとした。
奉納を終え、上野宮司は、同大社の主祭神である熊野夫須美大神(くまのふすみのおおかみ)の本地仏が千手観音、熊野速玉大神が薬師如来であると説明した。ターラの21の姿に言及し、熊野牛王宝印(ごおうほういん)では同大社は48羽の烏(からす)文字で描かれていることなどを紹介。小嶋さんに対し「信仰の面でも沖縄のことを大切に思っている」と伝え、「これからも活動を続けてください」と激励した。
熊野地方を自身の魂のふるさとと話す小嶋さんは「さまざまな不安は怖れから来る。他人の軸で考えるのではなく、女性は特に自分の軸をしっかり持って真実を見極める強さが必要。こんな時だからこそ本質的なつながりを活発にしていたいといった祈りを込めました」。
地引さんは「優しさ、慈愛、力強さなど、自分の中の女神性が母なる地球とつながってエネルギーが生まれる。地球に感謝しながら共生していくことが大切」。助け合う時に強い力が生まれると述べ、学びのためにも活動を続けていけたらと話していた。
(2020年7月8日付紙面より)
地震・津波想定して訓練 (相野谷中 )
紀宝町立相野谷中学校(佐藤光一校長)は2日、地震・津波を想定した本年度最初の避難訓練を実施。全校生徒20人が学校から約400㍍離れた高台に各自で逃げた。
地震、地震・津波、火災の三つを想定して年3回の訓練を計画。山間部に位置する同校は津波被害の危険性は低いが、今回の訓練を通して学校生活外で地震が発生した際、高台に避難する意識を持ってもらうことが狙い。
「緊急地震速報」が校内放送で流れると、生徒たちは強い揺れに警戒して机の下で身を守った後、ヘルメットをかぶってグラウンドに避難した。集合後、津波警報が発令され、すぐさま二次避難行動を開始。倒壊物を想定してヘルメットをかぶったまま高台まで走った。
約5分で高台避難が完了し、佐藤校長は「訓練でも真剣に取り組むことが大切。地震津波が発生したら自分の命は自分で守る。相野谷地区での津波発生はないかもしれないが、地区外で地震に遭ったらすぐに高台に逃げる。周りの人、地域の人など一人でも多くの命を守れるよう行動してほしい」と呼び掛けた。
(2020年7月8日付紙面より)
勝浦認定こども園で七夕集会
7月7日は七夕。天の川で離れ離れになった織り姫とひこ星が1年に1度だけ再会できる日だ。那智勝浦町立勝浦認定こども園(井沼弘子園長、園児60人)では七夕集会が開かれ、園児たちが願い事を書いた短冊で笹を飾り、ゲームで楽しいひとときを過ごした。
園児たちは「たなばたさま」を歌い、クラスごとに「お医者さんになれますように」「大きくなったらお母さんみたいにおいしい料理を作れるようになりたい」などの願い事を発表。ゲームでは一人一人が星形の画用紙をビニールテープに貼り付け、天の川を完成させた。
教職員はブラックシアターで七夕行事の由来を話し、天の川に橋を渡すカササギの羽がぬれないよう、園児たちと「今夜は晴れますように」と願い事をした。
(2020年7月8日付紙面より)
東牟婁支部大会が開幕 (県軟式野球連盟東牟婁支部学童部 )