田辺市本宮町の熊野本宮大社(九鬼家隆宮司)で29日、本宮郵便局(同町本宮)で押印される風景印第一号の奉納奉告祭があった。九鬼宮司や同郵便局の西清隆局長らが参列。新風景印の使用開始を祝った。
風景印(風景入通信日付印)は郵便局に配備されている消印の一種。1937年に制度が創設され、同年7月に現在の富士山頂郵便局と富士山北郵便局で使用が開始された。
局名と押印年月日欄と共に、地域の名所旧跡や観光地などにちなむ図柄が描かれている。通常の消印とは異なり、郵便窓口などで利用者から申し出があった場合に押印する。
本宮郵便局でも、1995年ごろの開局と同時に風景印の使用を開始。28日をもって同大社旧社地・大斎原が描かれた旧風景印を廃止し、29日から同大社の社殿・大斎原の大鳥居・八咫烏を題材にしたデザインに一新した。
この日、奉納されたのは初日1番印の特別祈念押印と印のデザイン画など。同郵便局によると、すでに全国から1000通を超える押印依頼があるという。
同大社境内に八咫ポストが設置されたのが2009年の10月29日。設置からちょうど12年後の新風景印使用開始を受け、九鬼宮司は「多くの人が風景印を押して熊野の地に思いをはせていただける。コロナ収束後には参詣や観光で熊野に訪れてくれる人が増えるのでは」と感謝。
西局長に対し「多くの方々の思いがこもった郵便を、それぞれの場所に思いを込めて届けてほしい」と伝えた。
西局長は「コロナ禍の中、どうにかして活性化に協力できないか思案し、一生懸命デザインを考えた。今後も大社や地域と一体となって本宮町を盛り上げていきたい」と話した。
同大社の八咫ポストに投函したはがきについては田辺郵便局にて処理されるため風景印は押印されない。風景印押印を希望する人は本宮郵便局窓口で申し出るか、押印の指示内容や連絡先を明記し、返信用封筒(返送先を明記し必要な切手を貼付したもの)などを送付する。問い合わせは本宮郵便局(電話0735・42・0050)まで。
(2021年10月31日付紙面より)
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ごみ散乱防止強化月間 (新宮市 )
2020年に施行された「和歌山県ごみの散乱防止に関する条例」に伴い、東牟婁振興局は29日、新宮市高田地内の国道168号で管内関係機関と協働して清掃作業を実施した。環境省吉野熊野国立公園管理事務所や市生活環境課、同振興局の新宮建設部や地域振興部、県庁廃棄物指導室、新宮保健所衛生環境課から15人ほどが参加し、国道ののり面付近に散乱するごみを回収した。
条例の施行を受けて、今年から毎年10月が「和歌山県ごみの散乱防止強化月間」に指定されている。県によると、同所のごみは車から捨てられている可能性が高く、ペットボトルや缶、瓶、弁当などの食べ物から出るプラスチックごみなどが多いという。
今回のメンバーでの清掃は2度目。職員らは急な斜面を下り、のり面に廃棄されたごみを燃えるごみと燃えないごみに仕分けながら、作業に汗を流した。
新宮保健所衛生環境課の堀内達司課長は「県では不法投棄への対策として、これまで168号沿いにごみ箱の設置などを行ってきた。ごみが捨てづらい環境をつくるために以前から撤去作業も実施している。今後も継続していきたい」と話していた。
この日回収したごみの量は約400㌔(軽トラック5台分)にも上った。
(2021年10月31日付紙面より)
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7校が協力「丹鶴ホール」 (新宮市 )
新宮市下本町の市文化複合施設「丹鶴ホール」建物沿いに、市内7校が育てた花プランターが設置され、施設に彩りを与えている=写真。
「令和3年度花いっぱい運動」の一環。和歌山県誕生150年や、30日開幕の「紀の国わかやま文化祭2021」への機運を盛り上げ、観光客らを温かく迎えるため、各学校が協力した。
協力者は▽市立神倉小学校▽市立城南中学校▽市立緑丘中学校▽市立高田中学校▽県立新宮高校▽県立新翔高校▽県立みくまの支援学校―の児童・生徒の皆さん。プランターは同文化祭期間中、11月21日(日)まで設置される。
(2021年10月31日付紙面より)
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国の重要無形民俗文化財(重文)の指定を受ける熊野速玉大社(上野顯宮司)の例大祭「新宮の速玉祭(はやたまさい)」が15日午前、秋晴れの空の下「本殿大前ノ儀」で厳かに幕を開けた。
例大祭は同大社の主神、熊野速玉大神(くまのはやたまのおおかみ)の御神霊が神馬(しんめ)で阿須賀神社へ渡御し、熊野川河原の乙基(おとも)の御旅所(おたびしょ)へ渡る「神馬渡御式」と、熊野夫須美大神(くまのふすみのおおかみ)の御神霊が神輿(みこし)でまちを練り、神幸船(しんこうせん)で御船島を廻(まわ)る「神輿渡御式」からなる。
今年は新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、昨年に引き続き一般参列を呼び掛けず神職と神社関係者のみで斎行。参列者らは検温や手指消毒、マスク着用などの対策を講じ、祭事に挑んだ。
上野宮司の祝詞奏上の後、2人の巫女が世界遺産登録記念御神楽の「神なぎの舞」を奉奏。参列者が玉串を奉奠(ほうてん)した。午後からは神馬渡御式が営まれ、神馬と一行が阿須賀神社までの道のりを渡御した。
大前ノ儀を終えた上野宮司は、令和10年に創建1900年を迎えることに言及し「長い歴史の中には疫病のまん延など艱難(かんなん)辛苦あった。そのたびにご先祖は神や国に祈りをささげた。激動の中で祭りをつないできた人々の心を受け継ぎ、ご奉仕させていただくことは何事にも代え難い喜び」とあいさつ。
「今日という日を千載一遇とし、大事にしなければ。誠心誠意心を込めてご奉仕させていただきたい」と思いを語った。
16日の神輿渡御式は午後1時30分から。同2時30分ごろから、朱塗りの神幸用船、諸手船(もろとぶね)、斎主船がゆかしく御船島を廻る御船祭が行われる。新型コロナ感染拡大防止のため、早船競漕(きょうそう)は中止となっている。
祭りの様子は同大社ホームページにてライブ配信が行われている。
(2021年10月16日付紙面より)
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第62回木霊塔建立供養式 (新宮木協 )
新宮木材協同組合(植松浩理事長)は15日、新宮市あけぼのの木材会館で第62回木霊塔建立供養式を営んだ。同組合員一同が献木した熊野川流域産100年以上のスギ(長さ4㍍、30㌢角)の木霊塔が除幕され、参列した同組合員18人が木の恵みに感謝した。
供養式は、同組合の初代理事長で名誉市民の杉本喜代松(1873~1955年)の発想にあると伝えられ1951年に創設。切られて倒れる樹木が発する断末魔の悲鳴を耳にする作業員の心情や、業者が受ける恩恵を思い始まった。当初は市内の本廣寺で挙行されていたが、72年から同会館前庭で営まれている。この日は新型コロナウイルス感染防止対策として昨年に続き紀南木材新緑会による木遣(や)り音頭や餅まき、児童生徒木工工作コンクールの表彰式を中止するなど、規模を縮小して行われた。
式典では組合員たちが除幕した後、植松理事長が木の恵みに対する感謝を述べ、木材業界の発展を祈る祭文を読み上げた。清水文雅・本廣寺住職の読経の中、参列者が焼香し手を合わせていった。
植松理事長は「無事に滞りなく式典を終えることができました。コロナ禍は業界にも影響を及ぼしており、収束後も木材の需要がどのようになるか分からない。その中でも組合員一同および業界全体で一致団結し、厳しい状況を乗り越えられるよう頑張っていきます」と話していた。
(2021年10月16日付紙面より)
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古座小学校で梅干しのお話 (串本町 )
串本町立古座小学校(山路教代校長、児童68人)で14日、県、県教委、県漬物組合連合会主催の「梅干しで元気!!キャンペーン」があった。梅干しの贈呈式とお話説明会が行われ、児童らは生産方法などを学び県産品への理解を深めた。
同キャンペーンは県食育推進月間(10月)に実施しており今年で17回目。梅干しをより一層身近なものとして食べる習慣を養い、一人一人が自分の食への関心を持つ契機にしてもらおうと、県内の全小学校と特別支援学校へ県産の梅干しと学習資料を配布している。
贈呈式とお話説明会は県内7校が対象で、新宮・東牟婁地方は同小で開かれた。
山路校長は、6年生が約一週間前に修学旅行でみなべ町の梅干し工場を見学したことに触れた。6年生はおさらいとして、5年生以下は梅干しがどのように体にいいのか学習させてもらえればとあいさつ。贈呈式では講師の株式会社梅屋=田辺市=の坂井勇人営業部長が児童会長の杉本沙羅さんに同連合会提供の梅干しを手渡した。
坂井部長はウメにはさまざまな種類があるが、県を代表する南高梅は実が大きくおいしいとして歴史や名前の由来を紹介。市販の梅干しは塩抜きをして味付けすることで塩辛さを抑え、よりいろいろな人に食べてもらえるよう工夫していることなどを話した。
クイズ形式の紙芝居もあり、児童らは全国のウメの収穫量の約60%を県が占めていることや、梅干しをつくる際の塩の量、昔は薬として使われていたことなどを学んだ。「ウメは何日くらいで育ちますか」「種類はどのくらいありますか」など、知りたいと思ったことを積極的に質問する姿も見られた。
(2021年10月16日付紙面より)
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たばこ組合紀南支部が清掃活動 (那智勝浦町 )
和歌山県たばこ商業組合紀南支部(塩崎伸一支部長)は14日、那智勝浦町役場周辺で清掃活動を実施した。会員17人が参加し、新型コロナウイルス感染予防に努めながらごみ拾いに励んだ。
同組合女性部(大谷敏子部長)を中心に、たばこのポイ捨て禁止や未成年者の喫煙防止などの呼び掛けを目的に活動。1997年度から清掃が行われており、今年で24年目を迎え、年間25回ほどのペースで取り組んでいる。7日には道の駅くしもと橋杭岩周辺で清掃を実施した。
会員たちはそろいのチョッキを身に着けて、のぼりを掲げながら紙くずや空き缶などのごみを拾い、汗を流した。
大谷部長は「会員の皆さんが、いつも率先して参加してくれることを頼もしく思い感謝しています。地域の皆さんのマナーも良く、昔に比べ未成年者の喫煙も大幅に減少した。今後も『ごみ、吸い殻ゼロ』を目指して活動していきたい」。
塩崎支部長は「全体的にごみの量が少なくなり、うれしい限り。しかし、ゼロになったわけではない。私たちが町をきれいに保つために先頭に立って活動し、意識を高めていければ」と話していた。
次回は21日(木)に新宮市立医療センター周辺で活動を予定している。
(2021年10月16日付紙面より)
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後期ホップL東牟婁ブロック大会
「人輝き、文化奏でる都市」目指して―。東に新宮城跡、北に熊野川を望む旧丹鶴小学校跡(新宮市下本町)に、市文化複合施設「丹鶴ホール」が完成。3日、同施設内文化ホールで新型コロナウイルス感染予防対策が講じられる中、開館記念式典が華々しく開催された。来賓や近隣町村長など、関係者ら約170人が出席し、テープカットなどで施設の完成および開館を祝った。
2008年、新宮市第一次総合計画後期分の特進プロジェクトとして事業が開始。11年の紀伊半島大水害や建設予定地からの遺跡の出土、そして新型コロナウイルスの拡大など、幾多の困難を乗り越えながら施設完成・開館に至った。
敷地面積は約9248平方㍍、建築面積2959平方㍍、延床面積6428平方㍍。地上4階建てで建物高さ24・5㍍。車両180台、大型バス5台の駐車場を有する。
1~3階は鉄筋コンクリート造、4階は鉄骨造で耐震構造。工期は19年4月9日~今年7月31日。総事業費は62・5億円。国費24・7億円、県交付金5億円、交付税21億円の補助金を受けており、市の実質負担額は11・8億円。
式典は、自民党の二階俊博前幹事長、世耕弘成参院幹事長(代理)、鶴保庸介参院議員らを来賓に迎え、向井雅男副市長の「開式のことば」で幕開け。田岡実千年市長は「紀伊半島大水害による2年間の事業凍結、遺跡の出土による大幅な設計の見直し、建設の是非をめぐる議会審議、建設期間中の新型コロナ感染拡大などさまざまな困難があったが、記念式典ができて感無量。文化交流発信拠点、中心市街地の活性化となるよう、しっかりと運営していきたい」と式辞。
「開館を迎えられたのは、二階先生、鶴保先生をはじめとする地元選出の国会議員、国土交通省都市局、和歌山県、市議会、そして何より完成に向け一生懸命応援いただいた市民の皆さまのおかげ。この施設が、多くの皆さまが笑顔で元気で楽しく心豊かに暮らせるきっかけとなるよう願っています」と力を込めた。
榎本鉄也市議会議長は「私たち一人一人が知恵を出し合い、市の文化振興、教育、市街地再生、市民生活の向上へとつなげていくことが最も重要。市議会としても施設が地域住民の教養の向上や情操の純化を図り、豊かな市民生活へとつながるような有効利用の奨励に努めたい」とあいさつした。
二階氏は「新宮は文化、観光あらゆる面で秀でたまち。ここから新しい文化、新しい新宮市の未来を創造していく起点として大いに活用願いたい。施設建設を機に、新宮市がますます発展できるよう、私どもも懸命のバックアップをさせていただく」。
鶴保氏は「建物に魂が入ってくるのは数年先。どうすればまちおこしにつながるのか、全国に新宮市の名をとどろかせられるのか。そういう努力がこれから始まると思う。施設が起爆剤となり新宮市がますます発展することを祈念したい」と祝辞。国交省の宇野善昌都市局長、下宏県副知事(仁坂吉伸知事の代理)、森礼子県議会議長がそれぞれ祝いの言葉を述べた。
市民を代表し、市文化協会名誉会長で旧丹鶴小学校24代校長を務めた小野俊二さんが「完成を目の当たりにし喜びで胸がいっぱい。生きていてよかったと痛感している」。
「愛称に『丹鶴』を残していただいたことは地域住民や同小卒業生にとって何よりうれしいこと。文化活動の拠点、市民の憩いの場として末永く活用いただけることを期待したい」とあいさつした。
式典では感謝状の贈呈もあり、施工関係者や寄贈者に対して田岡市長が感謝状を贈った。
休憩を挟み、第二部では㈱キナンの角口賀敏会長が寄贈したスタインウェイピアノのお披露目もあり、同市出身のピアニスト・森岡薫さんが演奏を披露。新ホールの幕開けを飾った。
なお、4日は休館日のため図書館ともに閉館。8日(金)、9日(土)には舞台が一般開放される予定。
(2021年10月5日付紙面より)
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市立図書館が開館 (新宮市 )
新宮市文化複合施設「丹鶴ホール」の開館に伴い3日、同施設4階の市立図書館が開館した。同日午後には一般開放が行われ、市内外から568人が来館。内覧をもって新図書館の使い心地などを体感した。
一般の本、新聞・雑誌視聴コーナー、インターネット閲覧席、郷土の本、こどもの本、「おはなしのへや」、熊野川や新宮城跡、市街地が一望できるデッキなどから成る新図書館。市名誉市民の芥川賞作家、中上健次の業績を紹介する「中上健次コーナー」も設置された。
1194平方㍍の開架フロアには約9万冊、別階閉架書庫(192平方㍍)に約11万冊が収蔵可能で、座席数は約100席。全面ガラス張りとなっており、開放的な空間で本の閲覧や自習が可能となっている。
この日、施設前には、新図書館を一目見ようと開館前から多くの人が列を作った。新型コロナウイルス感染症拡大予防対策としてマスク着用、検温、手指消毒、入場・時間制限に対する協力が呼び掛けられる中、来館者らは満を持して図書館に入場。配架位置や席の座り心地などを確認したほか、本の閲覧や自習に充てる時間を設けるなどした。なお、貸し出しや予約など実質的な運営は5日からとなる。
紀宝町に住む孫と来館した市内在住の60代男性は「明るくて開放的。利用したい図書館。散歩のコースに入れて気楽に寄りたいと思う」と感想。
「熊野学センターがなくなったのは残念だが、この施設がこれからの新しい新宮市の第一歩になると期待したい」と話していた。
市立図書館は午前9時~午後6時(日・祝日は5時)開館。毎週月曜(祝日の場合は翌平日)と年末年始(12月29日~1月3日)は休館。月1回館内整理日と年1回特別整理期間も休館となる。問い合わせは電話0735・22・2284、FAX0735・22・2312まで。
(2021年10月5日付紙面より)
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江戸千家宗家が献茶式 (熊野那智大社 )
那智勝浦町那智山の熊野那智大社(男成洋三宮司)別宮、飛瀧(ひろう)神社で3日、新宮生まれの茶人、川上不白(1719~1807年)を流祖とする江戸千家宗家蓮華菴による献茶式があった。今年も新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から各支部の代表などが参列。昨年10月には川上紹雪(じょうせつ)副家元としてお手前をしたが、翌月に家元を襲名。今回は閑雪(かんせつ)家元として初の献茶となった。
献茶は2007年12月、宗家所蔵の不白寿像から「宝珠双龍紋」が見つかったことから、不白の故郷の「那智の滝」への崇拝と龍神信仰があったと考えられている。このことを縁に翌08年年から同大社での献茶を続けており、今年で14回目を迎えた。なお、恒例となっている献茶後のお茶会は中止となった。
緊急事態宣言が解除される中、同神社には多くの観光客が参拝に訪れ、献茶の様子を見物。閑雪家元が茶を2椀たてて神前に献じた。
男成宮司は献茶の奉仕に感謝を述べ、「お茶にある清らかで動じない心や精神を大事にしなくてはならない。献茶を通じて、一日も早いコロナ終息をお祈り申し上げた。閑雪家元を中心に社中の皆さまはご精進を続けられ、お茶の心を広めていただきたい」と話した。
閑雪家元は「父と同じ家元の立場で、心を新たに初の献茶をさせていただきました。厳しいコロナの状況。神聖なこの場所で、早く平常に戻ることを祈り、神様にお茶をお供えしました」と語った。
不白は新宮藩主水野家に仕える藩士の次男として生まれた。32歳で江戸に出て、千家流茶道を広めた。皇族、大名、旗本から町民まで階層にかかわらず指導したことで知られる。
(2021年10月5日付紙面より)
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串本文化セで全議員研修会 (県町村議会議長会 )
県町村議会議長会(会長=松谷順功・高野町議会議長)が1日、串本町文化センター大ホールで全議員研修会を開いた。今回は新型コロナウイルス感染症対策を意識し、会場とオンラインの2系統で聴講の機会を提供。会場聴講は約160人が参加し、講師と共に持続可能な開発目標(通称・SDGs)を地方創生に導入する視点を考えるなどした。
この研修会は、町村議会に属する議員の資質向上の一助として年次実施。会場は7郡の町村議会議長会が持ち回りで整えていて、本年度は東牟婁郡町村議会議長会が設定した。会場聴講の入場数は座席総数(600席)の3分の1以下とし当日は席を一つずつ空けて座るなどして同対策を実施。オンライン聴講は希望した議員に視聴先などを伝える形で実施した。
開会にあたり松谷会長は、緊急事態宣言など発令に伴う地域産業への打撃に思いを巡らせつつ「町村は地域の特色を生かし将来を見据え、持続可能な住みよいまちづくりの実現に積極的に取り組まなければならない」と述べ、今回の研修が議員活動の一助になることを期待。
開催地を代表して田嶋勝正町長が来賓として出席し、喫緊の台風16号の影響と今昔の台風接近事情や全県的に地域おこしをもたらす小型ロケットの打ち上げなど時代の変化を示唆しつつ有益な研修となることを祈念しつつ来町を歓迎した。
続く研修講演では法政大学デザイン工学部の川久保俊教授が講師として登壇。「持続可能な開発目標(SDGs)を活かしたまちづくり」を演題に掲げて語ったという。
(2021年10月5日付紙面より)
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