新年度案を3月議会に上程 (那智勝浦町 )
那智勝浦町は2日、堀順一郎町長や幹部職員らが会見を開き、一般会計87億1900万円の令和2年度当初予算案を発表した。前年度より6億8720万円(8・6%)増となった。予算案は9日(月)開会の町議会に上程する。
現・消防本部の老朽化などに伴い、町内の駿田山に建設を予定する消防・防災センターの整備に向けた用地造成工事や同施設建設整備、町立勝浦小学校の第二グラウンドに高台造成を行うための測量設計業務委託、観光地域づくり法人(DMO)体制の推進、ロケット見学場整備基本計画の策定業務委託などに力を入れる。
堀町長は外国人向け情報サイト「ガイジンポット」で2020年に訪れるべき観光地として、同町含む熊野地域が東京を抑えて1位になったこと、「温泉総選挙2019」の歴史・文化部門で南紀勝浦温泉が1位となったことに触れ、「誘客に弾みがつくと考えていたが新型コロナウイルス感染症の終息時期によっては影響は避けられない」と懸念した。
本年度予算については「課題解決に主眼を置いた予算。より安心・安全なまちづくりを推進するため、今後の交通インフラの進捗(しんちょく)や人口の推移を見ながら、3年5年10年先を見据えて事業を実施し、『住んでよかった、住み続けたい、住んでみたい』と言っていただけるよう、事業を推進していく」と述べた。
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町税収入は336万円(0・2%)増の13億9223万円を計上。入湯税の増加と町民税、固定資産税の減少を見込んでいる。歳入の3分の1を占める地方交付税は1億4000万円(4・9%)増の30億円。国県支出金は6092万円(5・4%)増の11億8962万円。借り入れに当たる町債は2億8364万円(26・5%)増の13億5450万円となった。歳入の不足を補う基金繰入金では財政調整基金、減債基金合わせて6億円となった。
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民生費が9117万3000円増の25億9946万円で全体の29・8%を占め、続いて消防費が5億6496万円増の13億9382万円となった。消防費の主な増加要因は消防・防災センター整備に係る用地造成や防災行政無線デジタル化整備工事の費用によるもの。大きく減少したのは教育費で、1億3810万円減となった。中学校給食整備事業に係る費用が減少したことが主な要因。
(2020年3月4日付紙面より)
早大地域連携ワークショップ最終報告 (串本町 )
早稲田大学地域連携ワークショップ(WS)の最終報告会が2月28日に串本町文化センターであり、取り組んだ学生12人が集大成となるワーケーションプランを地域に示すなどした。
同大学教育連携課が地域活性化事業の一環で自治体と連携し展開する同WS。同町との連携は2年目で、今回は「地域活性化策の一環として串本町での3泊4日のワーケーションのプログラムを提案」をテーマに掲げて学生の参加を募り活動を進めてきた。
12人はA、Bの2班に分かれて事前調査に取り組み、そのプログラム案に基づいて2月24~27日に現地フィールドワークを実施した。その集大成を提案するため、地域の関係者らに参加を求めてこの報告会を開くに至った。
提案の主題はA班が「『食』を通じた社員研修」、B班が「親孝行ワーケーション」。事前調査で前提した事項とフィールドワークの概要を示し、それらから導き出したワーケーションプランを発表。学生の活動を支援した役場産業課職員を含め地域からの出席者10人余りが受け止めた。
A班は企業研修を想定した内容で行政と企業の両視点から見た期待効果、B班は社会人の子どもと退職した親を想定した内容で他地域に勝る要素を体感する視点をそれぞれ織り交ぜてアピール。それら内容への質疑応答を経て、同課の枠谷德彦副課長が講評。開会のあいさつをした同大学教務部の大前研二マネジャーが総括をして締めくくった。
(2020年3月4日付紙面より)
各種催し繰り広げる (紀宝町 )
3月3日は「ひなまつり」。桃の節句として古くから伝わる伝統行事で、ひな人形を飾ったり、行事を楽しむ姿が各地で見受けられる。
紀宝町鵜殿の老人憩の家讃寿(さんじゅ)荘で活動する「かわりない会」(牧戸光彦会長)は2日、利用者と世話人約30人がひなまつりの催しを楽しんだ。
新型コロナウイルス対策として全員がマスクを着用し、童謡「うれしいひなまつり」を歌い、お内裏さまとおひなさまのイラストにクレヨンで色を塗った。
塗り絵の最中、「孫やひ孫に見せてあげてね」「髪は今どきの色にしよう」などと会話も弾んだ。昼食時には全員で弁当とデザートの紅白桜餅を食べた。
かわりない会は毎週月曜日に開催しているが、新型コロナの措置として9日(月)から30日(月)まで活動自粛を決めた。牧戸会長は「利用者の皆さんに相談して、休止を決めた。4月以降は状況を見ながら判断したい。毎週、楽しみにしている利用者も多く、『早く再開してほしい』との声もあった」と話していた。
町内の各保育所では3日にひなまつりの集いがあり、鵜殿保育所(福島智子所長、園児93人)では、全園児が教職員によるブラックシアターを鑑賞した。園児の歌に合わせ光るひな人形が登場。ひし餅やサクラとタチバナの飾りも貼り付けた。
(2020年3月4日付紙面より)
丹鶴幼で「ひなまつり会」 (新宮市 )
新宮市立丹鶴幼稚園(下岡容子園長、園児66人)で3日、「ひなまつり会」があった。園児らは歌やクイズなどで楽しいひとときを過ごした。
子どもたちに日本の伝統文化を知り、季節感などを味わってもらおうと毎年開いている。園児は音楽に合わせて手遊びをした後、「うれしいひなまつり」を合唱。クイズでは職員から「誰の祭りですか?」「食べるお菓子は何ですか?」などひな祭りにちなんだ問題が出され、子どもたちは元気よく答えていた。
ひな祭りの由来などを表した「おひなさまになったにんぎょう」の紙芝居もあり、園児たちは物語の世界に夢中で耳を傾けた。
下岡園長は「新型コロナウイルスの対策として、時間を短縮せざるを得なかったですが、子どもたちの楽しそうな姿が見られて良かったです。催しを通して日本に伝わる文化や由来などを少しでも知ってもらえれば」と話していた。
(2020年3月4日付紙面より)