新宮市の熊野川川舟下り
新宮市の熊野川川舟下りの外国人乗船客数が本年度11月末現在で1422人と過去最高だった昨年度を116人超えた。全体では昨年10月の台風21号や熊野川の渇水の影響で運航日数が減ったため887人少ない3240人となっている。
外国人客は2014年度512人だったが、15年度に1055人と倍増。16年度は1306人だった。本年度の客を国別にみると、最も多いのがアメリカで377人。次いでオーストラリア250人、イギリス134人、ドイツ98人、フランス76人などとなっている。イスラエル33人、ベルギー20人、ポーランド3人など国籍不明含め計37カ国の外国人が乗船している。
2005年9月の運航開始からの総乗船客数は4万9609人となっていて、来年度で5万人を突破する見込みだ。最も多かった年度は07年の5670人。紀伊半島大水害があった11年度が2426人と最も少なく、その後2千人台が続いていたが、14年度に3千人台に回復。昨年度は水害後最高の4127人を記録した。
世界遺産の熊野川を巡る川舟下りは、新宮市熊野川町田長の道の駅「瀞峡街道熊野川」から同市の熊野速玉大社裏の河原までの約16㌔を約1時間30分かけて下る新宮市の観光の目玉の一つ。語り部が川沿いの滝や島について解説する。
新しい熊野川川舟センターの完成式と定期乗合便運航開始式が3月3日(土)午前9時から、道の駅「瀞峡街道熊野川」敷地内で行われる。地元保育所園児による踊り、テープカットなどを予定。語り部のしの笛演奏とともに平安衣装の女性たちや一般客が乗船する。
新センターの建設場所は道の駅と熊野川物産販売所「かあちゃんの店」の間の敷地で面積は372平方㍍。床面積96・14平方㍍の木造平屋建て。世界遺産の熊野川沿いで、吉野熊野国立公園内にあることから景観に配慮し、熊野材をふんだんに使用している。施設内のロビーは道の駅施設を兼ねていて、乗船客の待合室や情報発信スペースとして活用する。土地購入費を含め事業費は約3200万円。
同地にあった旧川舟センターは大水害で壊滅的な被害を受け解体。事務所は同町日足の熊野川総合開発センター1階に移していた。
(2018年2月22日付紙面より)
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西国三十三所草創1300年記念し3月から
日本最古の巡礼所33寺院で構成する「西国三十三所札所会」は2018年に西国三十三所草創1300年を迎えたことを記念して2020年まで記念事業を展開している。2月から3月にかけて和歌山県や大阪府、奈良県などの11寺院で「早春の特別拝観」を行う。第一番札所の那智山青岸渡寺では「那智山経塚出土仏像」を特別公開する。
青岸渡寺での特別公開は3月24日(土)~5月7日(月)。午前10時~午後3時。白鳳(はくほう)時代から平安時代にかけてつくられた経塚群「那智山経塚」から出土した仏像5体を本堂で特別に公開する予定。拝観料無料。
第二番札所の金剛宝寺(和歌山市紀三井寺)は通常は入ることができない本堂の内陣を特別公開する。薬師如来、阿弥陀(あみだ)如来など平安から江戸時代まで各年代の仏像を拝観できる。特別拝観料200円。入山料別途。3月24日~4月8日(日)の毎日。4月14日(土)~5月6日(日)の土・日・祝日のみ。午前9時~4時(正午から午後1時と祈とう回向実施時間帯は休止)。
第三番札所の粉河寺(紀の川市粉河)では眼病平癒に御利益があると伝わる「薬師如来座像」(平安時代後期作)を特別に公開。期間中は薬師如来を表す梵字(ぼんじ)をモチーフにしたご朱印を押印するほか、眼病平癒の祈とうも受け付ける。特別拝観料は無料。ご朱印料300円。3月24日~5月6日。午前9時~午後4時。
特別拝観の情報は西国三十三所札所会の公式サイト(http://www.saikoku33.gr.jp/)でも得られる。
■西国三十三所
718(養老2)年、観音菩薩(ぼさつ)が人々を救うために示したと伝わる観音霊場のルーツ。「観音菩薩は33の姿に身を変えて人々を救う」という教えのもと「西国三十三所」と総称され、各寺院は「札所」となって順番に参拝する巡礼文化を生んだ。総距離は約1000㌔に及び、和歌山県、大阪府、奈良県、京都府、滋賀県、兵庫県、岐阜県の2府5県を包括するように伸びている。その3分の1が中世日本の首都・京都に集中していることを背景に「西国三十三所」が生んだ観音信仰と巡礼文化は全国に広がった。観音菩薩の美しさは海外の注目も集め、多くの外国人が訪れる巡礼道となっている。
(2018年2月22日付紙面より)
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捕鯨文化訪ねウオークツアー (串本町 )
串本町古座で18日、熊野灘捕鯨文化継承協議会が主催するウオーキングツアーが開かれた。日本遺産「鯨とともに生きる」のウオークルートモニターツアーの第3段で、「河内祭の御舟行事と捕鯨文化の謎を探る」と題して古座街道に並ぶ古民家や善照寺、古座神社、御舟倉庫などを巡った。新宮市を中心に近隣市町から9人が参加した。
古座では「鯨とともに生きる」の構成文化財として「河内祭の御舟行事」、「九龍島」などが指定されている。装飾された御舟はかつて捕鯨が地域の生活を担う誇るべき産業であったことを今に伝えるとしている。
ガイドは熊野古道大辺路刈り開き隊の上野一夫さんが担当した。参加者はJR古座駅に集合。最初に古い家並みが続く古座街道を歩いた。河内祭保存会の活動に長年携わる橘由規夫さんの作業場では古い鉋(かんな)などを見せてもらい、木を削る体験もした。
密集した家々が並ぶ古座街道では上野さんが「この辺りの家の神棚や仏壇は上流にある河内様の方を向いている」、「河原にはいかだがたくさん浮かんでいて子どもたちがその上で遊び、大人に叱られた」など生活の息づかいが感じられるような解説を加えながら歩いた。善照寺では山本昭隆住職から寺の来歴と修復が進んでいる仏画「阿弥陀三尊像」(国指定重要文化財)などの話を聞いた。参加者は興味深い寺の由緒に耳を傾けていた。
古座神社では「鯨とともに生きる」の構成文化財に追加登録された「古座組鯨方石宝」を見学。石宝は古座組鯨方の信仰の対象だった石製の祠(ほこら)。紀州藩から派遣された役員、喜多野又兵衛が不漁になり赤字が続いていた鯨組の再興に力を尽くした功績が記された板書が納められていた。ツアーの最後には河内祭で使われる御舟の倉庫を見学。参加者らは多くの木造船に驚いた様子だった。
上野さんは「参加者から古座の街並みはとても風情があるという感想が寄せられた。楽しんでもらえたと思う」と話した。
モニターツアーの第1弾は1月14日に太地町で開かれ、11人が参加。今月4日の新宮市三輪崎のツアーでは15人が歩いた。同協議会では「参加者のアンケートなどを基に検討を加え、今後ツアーの商品化を目指していきたい」と話していた。
(2018年2月22日付紙面より)
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シベリアチョウザメ研究公開 (近大水産研新宮実験場 )
新宮市高田の近畿大学水産研究所新宮実験場は20日、新たに開始したシベリアチョウザメの飼育研究を公開した。近大キャビア量産に向けた取り組みで、5年後の商品化を目指す。今後は味の良いキャビアを作る研究やメスだけを産み分ける研究などを実施していく。
昨年12月にドイツから受精卵1万粒を輸入した。ふ化した稚魚7000匹は現在3㌢ほどに成長し、飼育状況が安定したことから公開した。5年後には全長は約70㌢まで成長する見込み。
同研究所では1999年からオオチョウザメとコチョウザメの交配種であるベステルチョウザメの飼育を始めた。2008年から卵を利用し「近大キャビア」として販売している。ベステルは完全養殖ではなく、採卵できるまでには約7年を要すなど年月とコストがかかる。繁殖能力などへの懸念があった。
シベリアは環境の変化に強く、全世界で最も多く養殖されている。ふ化後約5年で卵を産み、繁殖が比較的容易。養殖のキャビアとして主流になりつつある。
近畿大学水産研究所の稻野俊直准教授(52)は同実験場で実施してきたチョウザメの養殖を紹介。キャビアの品質は卵の大きさで決まる。世界でもシベリアのキャビアは、ベステルと比較しても遜色はないことや、産み分けのための今後の取り組みなどを説明した。
現在国内でシベリアの養殖に取り組んでいるのは宮崎県の一地域。稻野准教授は同県で20年以上養殖に携わってきた。「今回のシベリアチョウザメの養殖は国内でも後発の部類になるが、先発の養殖に追い付くように頑張りたい。先発での経験を生かしていけると思う」と語った。
山本慎一・場長代理は「自然界の純粋な種類を導入することで、完全養殖からキャビアの量産が可能になり、広く提供することができればと思います」と話していた。同実験場は淡水魚養殖の研究施設。チョウザメの他、アユやアマゴ、サツキマスの養殖に取り組んでいる。
(2018年2月22日付紙面より)
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第2回下里Thanks CUP
市議会総務建設委で質問 (新宮市 )
新宮市議会の総務建設委員会(松本光生委員長、7人)が14日、市役所であり、大西強委員が昨年10月の台風21号でのり面が崩落した同市熊野川町日足の避難路について報告を求めた。当局は工事で地下水脈を遮断したことが崩れた原因の可能性が高いとし、水はけに配慮した復旧工事を進めていると説明した。
市立熊野川小学校から新宮市さつき公園へ続く水害用の避難路の一部。市道坪井猿掛線から日足避難路にかけて延長51㍍、高さ最大9・7㍍崩れた。もともとあった同線は、日足避難路につなげるため山斜面を削り、道幅を3㍍から5㍍に拡幅した。台風後、道路を覆っていた土砂は取り除いていて通行に支障はない。
大西委員は、紀伊半島大水害で避難所にいた人が亡くなり、逃げ遅れた知人が助かった例を紹介し「避難場所が崩れると不安で逃げられない。台風21号の雨量がすごかったというが、そういう時のために避難路を造ったのではないのか。何のために造ったのか分からない」と指摘。福田讓委員は「あの山は軟らかく、水を含んでいる。市民が不安にならないようにしてもらいたい」と訴えた。
熊野川小学校―神丸団地間の避難路は昨年9月3日に完成。延長800㍍、幅5㍍。事業費は約4億1300万円。
海抜約60㍍の山の上にある公園も同日完成。紀伊半島大水害での浸水被害を教訓に水害時の一時避難場所や災害時の仮設住宅建設地としても活用できるよう整備した。
当局は工場の敷地を5年間無償で貸していることなどを理由に新宮港で養殖ブリの加工・冷凍や販売を手掛けている民間企業「食縁」の経営状況について報告した。平成28年度決算がマイナス収支だった理由について、販路拡大に時間がかかっていることや魚の仕入れ価格の高騰などが原因だったと説明。現在の収益は改善に向かっていると述べた。
大西委員は市内在住の社員は何人かと質問。当局は、全社員47人中、社員18人、パート9人計27人で、残りは那智勝浦町、田辺市本宮町などと説明した。
大西委員の「在庫が多いとの噂を聞く」との質問に当局は「現在は健全な在庫になっていることを確認している」と述べた。大西委員は、増加している大型客船の乗客に売り込むことや、ふるさと納税の返納品として商品を使うことを提案。田岡実千年市長は「学校給食にも使えないかと考えています」と述べた。
屋敷満雄委員は、世界遺産の熊野古道「高野坂」を歩く人が増えていることから広角側入口だけでなく三輪崎側入口にもトイレを設置すべきと指摘。当局は「土地所有者を調べ、現場を見てみたい」と回答した。
(2018年2月16日付紙面より)
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市野々小で県警音楽隊 (那智勝浦町 )
那智勝浦町立市野々小学校(西田好孝校長)で14日、和歌山県警察音楽隊による演奏会があった。同校の児童、井関保育所の園児や保護者ら約100人が生の演奏に触れ、楽しい時間を過ごした。
音楽隊は、演奏会を通して県民と交流することで警察官に親しんでもらい、理解と協力を広げようと活動している。同校では初の演奏会で『デイ・ドリーム・ビリーバー』に始まり、人気アニメソングのメドレーなど親しみやすい曲を披露した。市野々小学校校歌の演奏もあり、同校児童らが斉唱した。
演奏の合間にはフルートやクラリネット、トロンボーンなど、吹奏楽で使われる楽器を音とともに紹介した。カラーガード隊のフラッグパフォーマンスなど、楽器を演奏しながらさまざまな隊形を作るドリル演奏に盛大な拍手が送られた。井関駐在所警察官の東明洋さんから、登下校中の安全確保についての呼び掛けがあり、児童生徒らは元気よく返事をしていた。
音楽隊の森敏三楽長は「紀伊半島大水害で災害活動に来た隊員もおり、復興支援としても演奏した。音楽を聞いてもらうと子どもたちの純粋な喜びが伝わってくる。大変やりがいがあります」と話していた。
(2018年2月16日付紙面より)
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高校生対象に企業説明会 (新宮市 )
ふるさとUターンフェア実行委員会は14日、新宮市立総合体育館で「地元企業知っとこガイダンス2018」を開催した。銀行業、地方公共団体、運輸業など19社が会社の概要を説明し、新宮東牟婁地域の高校生約120人が参加した。
高校生たちに地元で働くことの良さを知ってもらい、若年層の都市部への流出を抑止しようと新宮市、那智勝浦町、新宮商工会議所、南紀くろしお商工会、新宮地区職業安定協会で組織する同委員会が昨年初めて開催。昨年は高校1、2年生を対象としていたが、今回は3年生も加えた。
生徒たちは事前に希望していた3社のブースを回り各企業の担当者から説明を受けた後、気になったことについて質問した。県立新翔高校2年の宇津木涼大君(17)は「仕事の体制や人出が不足していることなど、いろいろと参考になりました」と話していた。
(2018年2月16日付紙面より)
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応援寄付前年度の10倍に (串本町 )
串本町ふるさとのまちづくり応援寄付の本年度寄付総額が1月末現在で、前年度総額の10倍規模、約3億1575万円に達した。同町は平成28年10月に仕組みを大幅にリニューアル。謝礼品の充実と年次的な見直し、ポイント制の採用、専門サイトへの登録など時代相応の形にし、その効果が絶大に現れている状況だ。
この寄付制度は、ふるさと納税の一種として平成20年度に創設。日本トルコ友好125周年の機運の高まりに加え、全国的なふるさと納税ブームも追い風となり、25年度に件数が対前年比10倍以上に跳ね上がり26年度は2240件のピークに達した。しかし27年度は1222件で総額も減少。仕組みが時代に乗り切れていない感もあり、リニューアルに踏み切ったという経緯がある。
リニューアル後の半年を含む28年度は件数こそ1276件だが、総額は26年度を上回る過去最高3197万円となった。そして29年度は1月末現在で3772件、総額は3億1574万7260円。2カ月を残すタイミングで件数は約3倍、総額は約10倍となっていて、本年度末時点でどこまで伸びるかが注目されているところだ。
同町議会の平成30年第1回臨時会が15日にあり、当局は本年度の同応援基金への積立額を5000万円から4億円に変更し、同時に謝礼費用など約2億5574万円を同基金から一般会計に繰り入れる補正予算案を上程し承認を受けた。謝礼費用は半額を基準にして計算しているが、ポイント制の導入により年度を繰り越してポイントを利用するケースがあるため、謝礼費用は半額以上の幅を持たせて計上し、余った額を再度同基金に戻す形をとっている。
積立額と切り崩し額の差額が本年度の実質的な積立額で、同町企画課によると予算上における上記の承認直後の同基金総額は約1億8297万円。この寄付は目的別に寄せられているが、各項目とも同基金増により活用幅が広がっていて、同課は各項目に関係する各課に有効活用の検討を促し、頂くばかりでなく寄付者の期待にもしっかりと応えていきたいと話している。
(2018年2月16日付紙面より)
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5部門に分かれて熱戦を展開
第22回黒潮親善卓球大会
新宮弓友会主催の月例射会
和歌山県高校サッカー新人大会 (新宮市やたがらすサッカー場 )
英語アナウンスなどスタート (熊野地域の4社 )
世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」を訪れる外国人観光客の増加に対応しようと熊野地域内で路線バスを走らせている4社が1日から、車内で英語アナウンスなどを始めた。外国人にも分かりやすいよう会社ごとに異なっている時刻表、路線図、バス停名、車内外の案内表示の統一なども進め、さらなる誘客、再訪を目指していく。
和歌山県と国土交通省近畿運輸局の呼び掛けで明光バス、熊野交通、龍神自動車、奈良交通の4社とJR西日本が昨年、「熊野外国人観光客対策推進協議会」を設置。外国人観光客を対象に地域内のバス停や宿泊施設でアンケート調査を実施したところ、路線図などの案内表示に対する意見が最も多かった。
アンケート結果を踏まえ、4社は2カ所に分かれていた「本宮大社前」バス停を世界遺産センター前の1カ所にまとめたほか、バスの外からでも行き先が分かるよう系統番号の表示も順次進めていく。
乗り換えポイントとなる紀伊田辺駅、本宮大社前、新宮駅、那智駅、紀伊勝浦駅の5カ所には、鉄道情報を含めた熊野地域全体の路線図を一つにまとめて掲示。英語で乗車方法も紹介している。路線図や観光地の周遊ルートを記載したガイドマップも作成する予定となっている。
温泉と古道歩きが目的で田辺市からバスに乗り、本宮大社前で降りたオーストラリア人のマーカス・ルードリックスさん(60)は「熊野へ来るのは2回目。最初の時はバスに乗るのが複雑に感じましたが、今回は英語のアナウンスがあり分かりやすかった。大きな進歩だと思います」と話していた。
(2018年2月3日付紙面より)
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北山小学校で租税教室 (北山村 )
北山村立北山小学校(松本広明校長、児童15人)で1月29日、新宮税務署の野々口寧人さんを講師に迎え租税教室が開かれた。6年生3人が受講し、税の種類や税金の用途について学んだ。
野々口さんは児童らに「日本には約50種の税があります。どんな税を知っていますか?」と質問し、児童らが答えた消費税、関税などを含む身近な税を紹介した。
児童らは税が無い世の中を描いたアニメーション教材を鑑賞し、税金が道路、消防、ごみの収集など自分の生活に必要なものに使われていることを学んだ。
野々口さんは税金用途の具体例として北山小学校も税金で建設されたことや12年間の義務教育では1人当たり約1000万円の税金が使われることを挙げ、児童らが税の役割を実感できるように説明した。
受講した栗林祐朗君は「税金の使い道を知れてよかった。買い物をするときにも税を意識するようになると思う」と話していた。
(2018年2月3日付紙面より)
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三輪崎小で薬物乱用防止講座 (新宮市 )
新宮市立三輪崎小学校(芝﨑勝善校長)で1日、6年生62人を対象に薬物乱用防止講座が開かれた。講師に和歌山県薬剤協会の小林仁さんを迎え、たばこや酒の害、薬物の危険性について学んだ。
小林さんは、たばこには200種類もの有害な物質が含まれていると紹介。発がん性のあるタールや、体に酸素を送りづらくする一酸化炭素、依存性のあるニコチンを挙げ、ニコチン中毒のサル、喫煙者と非喫煙者の肺の模型などの画像や動画、データを用いて、成長や運動機能の低下、学力にも影響をおよぼすと説明を受けると、児童らは驚いた様子だった。
過剰な飲酒は脳や肝臓の病気になる確率が高くなる他、暴力、暴言、重大な事故を巻き起こすこともあると話した。
薬物の乱用とは、覚せい剤、麻薬、大麻、危険ドラッグなどを不正に使用することで、継続的な使用で幻覚作用や思考能力の低下などが起こり、場合によっては命を落とす危険性もあるとし、「楽しいことはやめたくない、嫌なことはやりたくないと思うはずだが、薬物はそれを勘違いさせてくれるわな」だと説明。
最後に「誰もが持っている心の隙間につけ込んでくるのが、薬物。『やらない』。それが自分を大切にすること。今、皆さんの体はとても大切な時期。できることが増えてきます。自分の力、可能性を信じ、自信を持って日々を過ごして」と呼び掛けた。
(2018年2月3日付紙面より)
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宇久井小児童が草花染め (那智勝浦町 )
那智勝浦町立宇久井小学校(山本健策校長)の児童43人が1月30日、同町の宇久井ビジターセンターで草花染めを体験した。生活科の合同授業で1年生28人と2年生15人が木綿のハンカチ(55㌢×55㌢)を使い、世界で1枚だけのオリジナル作品作りに励んだ。
今回の染料はタマネギの皮。ミョウバンを加えて煮出しした染色液に、あらかじめ用意したハンカチを入れてさらに煮出しすれば、濃い黄色に染めあがった。染色液を水道の水で洗い流すことが必要で、1年男子児童の一人は「冷たい」とぶるぶる。それでもハンカチを乾かすときは、自分だけの作品の完成に全員がご機嫌の様子。2年生の川瀬ららさんも「うまくできたと思う。壁に貼ろうかな」と使い道に頭をひねっていた。児童たちは待ち時間を利用してセンター裏手の芝生でダンボールを使っての滑りも楽しみ、笑顔と歓声が弾んだ。
草花染めは同センターを拠点に、宇久井半島の自然素材で体験教室を展開する「宇久井海と森の自然塾協議会」のメニューの一つ。この日も4人の女性会員が指導に携わった。毎週末を中心にさまざまな教室を展開しており、希望者はこの草花染めも体験できる。問い合わせは同センター(電話0735・54・2510)まで。水曜休館。
(2018年2月3日付紙面より)
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POSとドローン支援協定 (新宮市 )
新宮市は1月31日、株式会社POS(本社・同市下本町、堀哲也社長)と「災害時におけるドローン(小型無人機)の運用に関する協定」を結んだと発表した。市の要請を受け同社は無償で情報収集に協力する。同社は昨年11月、東牟婁郡の4町村とすでに同じ協定を締結している。
同社は映像、イベントの制作会社。4Kカメラを搭載したドローンを2機所有している。上空150㍍、半径5㌔の範囲で撮影でき、最高速度は90㌔。土砂崩れで入れない地域などでの活躍が期待できる。
田岡実千年市長は記者発表で「災害が発生した際に被害状況などを迅速、的確に把握し、対応策を素早く実行することが重要。ドローンは災害対応に大きく寄与するもの。防災訓練を通じて連携を密にしていきたい」と感謝した。
同社は、2011年9月の紀伊半島大水害の時には那智勝浦町内で被災現場を空撮している。堀社長(64)は「わが社だけで広域をカバーするのは難しいですので、ドローンを所有する人たちと連携し、将来協議会のようなものを立ち上げ、協力することができれば」と話していた。
(2018年2月2日付紙面より)
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熊野地方でも観測
満月が全て地球の影に入る「皆既月食」が1月31日、日本各地で見られ、熊野地方でも観測された。
午後9時ごろ、満月が欠けだし、同10時前には赤銅色と呼ばれる赤黒い姿になった。
皆既月食は太陽、地球、月が一直線に並び、月が全て地球の影に入る現象で、2015年以来3年ぶり。次に日本全国で部分食の始めから終わりまで見ることができるのは2022年11月8日。
(2018年2月2日付紙面より)
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串本町大島にある水門(みなと)神社(猪野久次宮司)で1日、「おみくじ祭り」が営まれた。10日(土)に本宮を迎える例大祭「水門祭」の役者を決める儀礼で、今年は北中組(島本栄一組長)の仕切りで神くじをし、奉仕者を決めて奉告した。
「おみくじ祭り」は役者を志願する人が多かった頃、公平に人選を行うために取り入れた儀礼で、米を張った一升マスの上に氏名が書かれた紙片を並べ、宮司が筆状の神具でなでて最初に引っ掛かった紙片の名を奉仕者とする。
今年は世代交代で初奉仕となる猪野宮司(68)が引き当て、島本組長(66)が蘭陵王の描かれた扇で紙片を受けて名を発表した。その様子は稲田賢区長や小山一壽総代長らに加え、役者に志願した子どもやその家族らも見守り、公正を確かめながら結果を受け止めた。
着々と進む祭典準備を見守る稲田区長(68)は「今日は稚児などの役者を決めたが、ご覧のとおり小さな子どもからお年寄りまで区民全体で力を合わせないと執行していくのが難しい時代になっている。皆さんの力をお借りして少しでも長続きしていけるよう頑張りたい」。初奉仕の猪野宮司は「大島の皆さんがこの水門神社のご祭神の力を必要としている。その気持ちと神様をつなぐのが私の仕事だと心得て、間違いのないようにしたい」と来る例大祭への思いを語った。
(2018年2月2日付紙面より)
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バレンタインに向け
バレンタインデーに向け新宮市内の大型スーパーはチョコレートコーナーを設置している=写真。ガラスケースの中などにさまざまな種類のチョコが並び、子どもから高齢者まで幅広い女性が品定めを楽しんでいる。
イオン新宮店は1階に先月10日からコーナーを設け、『メリーチョコレート』など有名メーカーやスターウォーズのキャラクターなど約500種類を並べている。担当者は「例年よりも動きが早く、今のところ客層は30~40代の主婦が多いです。最近はハンカチや肌着などのプレゼントを付ける人が増えています」。
スーパーセンターオークワ南紀店は正面玄関入り口付近に先月10日からコーナーを設け、『モロゾフ』など約1800種類を並べている。担当者は「今年はケースを増設し、ブランドチョコを増やしました。新たに有名人がデザインしたチョコも置いています。すでに4分の1の商品が売れています」と話していた。
コーナーを見ていた30代の女性は「夫に毎年あげています。『ゴディバ』にしようかなと思っています」。70代の女性は「2人の息子用と自分用の3つ買う予定です」と話していた。
(2018年2月2日付紙面より)
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那智勝浦ゴルフ倶楽部1月度月例杯