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2020年04月29日
1 ガンバレ、ニッポン。負けるな、熊野。
 「コロナに負けるな」  (手作りマスクに込めた思い )

 新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、マスク不足が叫ばれるようになってはや2カ月。いっときに比べマスク不足解消の兆しは見えつつあるものの、いまだ入手できない人が多いのが現状だ。

 そんな中、マスク不足を払拭(ふっしょく)しようと、趣向を凝らしたマスクを手作りする人が増加。好みの布で作ったマスクを身に着ける人々が、春、そして間もなく初夏を迎えようとするまちなかに彩りを与えている。

  □     □

 困難な状況にあっても女性のおしゃれ心は健在だ。「ガーゼが品薄」「耳に掛けるゴムが手に入りにくい」。そんな情報が流れるごとに誰かが代替案や代用品を提案し、手法などがアップデートされていく。今ではインターネットで「手作りマスク」と検索すると、無料型紙や彩り豊かな手作りマスクの画像などが日々更新されている。中には国が配布する布マスクの俗称「アベノマスク」を「ベツノマスク」「ウチノマスク」としてリメークしてしまうつわものも。

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 100年前のパンデミック(世界的大流行)「スペイン風邪」では、当時の日本の総人口約5600万人に対し約2400万人が感染したとされ、終息には丸2年を費やした。スペイン風邪の大流行をきっかけに、当時、主に炭鉱などで働く人たちの粉じんよけとして使用されていたマスクが一般に普及したという。

 しかし当時もマスクの供給が需要に追い付かず値段が高騰。さらに困難な状況に一山当てようと、マスクの「不正商人」が横行したという。

  □     □

 いまだ終息のめどの立たない新型コロナウイルス禍。このたびもマスクなどの転売が社会問題となったが、いつの時代も暴利商法を用いて不正を働く者がいる一方、しなやかに、そしてたくましく困難に立ち向かう人々の姿もある。このコーナーでは、鮮やかなマスクを身に着けた人々の笑顔にスポットを当てたい。

 「コロナに負けるな」。「手作りマスク」には、そんな人々の思いが込められているのではないだろうか。

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■マスクの写真募集中



 本紙では、自慢の「手作りマスク」を着用した写真を募集しています(マスク単体でも可)。あなたのすてきな「手作りマスク」の写真をお送りください。画像は「手作りマスク」コーナー宛てで、熊野新聞社フェイスブックもしくはメール(info@kumanoshimbun.com)でお送りください。

(2020年4月29日付紙面より)


2020年04月29日
2 会員に空間除菌剤を配布
 中止事業の予算を活用し  (古座川町老連 )

 古座川町老人クラブ連合会(奥根公平会長)がこのほど、全会員に首掛け式の空間除菌剤1個を配ることを決めた。近々入荷予定で、単位老人クラブ会長経由で会員に届けるという。

 24日にあった役員会で、新型コロナウイルス感染予防の観点から本年度前半の行事をすべて中止する判断をした同町老連。関係予算の新たな有効活用の方法を話し合う中で奥根会長(88)が身に着けている空間除菌剤が話題になり、それを全会員へ配って感染予防意識を喚起する方向へとまとまった。

 その空間除菌剤は薬局を営む娘夫婦が感染予防に役立てばという思いで託した品で、薬剤師として近隣の病院に勤めた経験を持つ夫・尾鷲恭二さん(68)は医療従事者が身に着けている状況を見て自身も3年ほど前から使っているという。奥根会長は「手洗いや消毒、マスクなど基本の対策の上乗せとして、人が集まる場所へ行かなければならないときに使っている」と利用の状況を語り、ただ配るのではなく感染予防の説明をし日頃の心掛けを高めながら配るとしている。

 同町老連事務局の同町社会福祉協議会によると、会下には12の単位老人クラブがあり総会員数は300人弱。今回は予備分も含めて320個を購入し、会員の感染予防に役立てるとしている。

(2020年4月29日付紙面より)

会員に配る空間除菌剤を紹介する尾鷲恭二さん(左)と奥根公平会長=27日、古座川町池野山
2020年04月29日
3 新型コロナ対策で独自支援
 事業主らに応援金など支給  (紀宝町 )

 紀宝町は27日、独自の新型コロナウイルス対策として、町に住民票または法人登記を有し県外に事業所、店舗などを構える中小企業・小規模事業者に支援金を、三重県の協力金交付対象外の全ての町内食事提供施設に応援金を支給すると発表した。

 県では「緊急事態措置」として、対象施設に休業または営業時間を午後8時(アルコール提供午後7時)まで短縮するよう要請し、協力した県内中小企業・小規模事業者(個人事業主含む)に協力金を交付している。

 同町は和歌山県と隣接し、県外で事業を展開する事業主などが多いことから、町では県外事業者向けの支援金として1事業者当たり最大25万円を交付する。29日から5月6日(水・振休)まで休業や営業時間の短縮といった三重県の要請に協力することなどが条件となる。

 応援金は、町内で喫茶店や飲食店など食事提供施設を経営し、県の休業要請に当てはまらない事業者に10万円を交付する。

 受け付けはいずれも5月18日(月)から6月5日(金)までで、郵送での申し込みとなる。申請書は町のホームページでダウンロードできるほか町産業振興課、町商工会でも入手できる。支援金、応援金ともに申請要件が異なるため、詳しくは町産業振興課(電話0735・33・0336)まで問い合わせを。

 町では5月13日(水)の臨時議会に一般会計補正予算として計上し、可決されれば5月末から交付を開始する。

 会見した西田健町長は「紀宝町に住民票を有しながらも県外で活躍する人が多い。厳しい状況にある施設の皆さんに町として応援金を交付し、持続・継続できるよう支援したいという強い思いを持って提案した」と述べた。

(2020年4月29日付紙面より)

独自の施策を発表する西田健町長=27日、紀宝町役場
2020年04月29日
4 手作りの桜で花見楽しむ
 グランドール紀の風  (新宮市 )

 新宮市佐野のサービス付き高齢者住宅グランドール紀の風(鈴木幹啓代表取締役、中村光德施設長)は23日、職員らが手作りした紙製の桜を飾った同施設内のテラスで「テラスでお花見お茶会」を開いた。マスク着用や互いの距離を空けるなど新型コロナウイルス感染対策を取った利用者は笑顔で外の空気を味わい、花見を楽しんだ。

 同施設では毎年、同市の黒潮公園で花見を行っているが、新型コロナの影響で実施できない状況となったため、今回の花見を計画した。

 桜の花は柔らかい折り紙で作成。利用者も手伝い、竹と段ボールで木の幹や枝を再現した。準備は1カ月ほど要したという。

 花見はグループごとに行われ、職員がシャボン玉を飛ばし、お茶やお菓子でもてなした。

 利用者は晴天の下、日光浴をしながら手作りの桜を鑑賞。「本当にきれい」とうれしそうに目を細めていた。また、花見待ちの利用者はバルーンアートなどを楽しんでいた。

 催しを企画した同施設管理者の森晶平さんは「新型コロナの影響で利用者の方が屋外へ出ることができないため、少しでも楽しんでもらおうと考えた。今回の催しが今後の良い思い出になってくれたら」と話した。

 中村施設長は「新型コロナの影響で面会が禁止になっているため、入居者の方やご家族にはご不便をかけ心苦しく思う。こんな時だからこそ、感染拡大には細心の注意を払いながら、笑顔でいられる環境を提供したい。その様子を写真に収めてご家族に送らせていただきます」。

 「来年こそは利用者の皆さまに屋外で思い切り空気を吸ってもらい、お花見を楽しんでもらいたい。そして最高の笑顔をつくっていきたいと思う」と語った。

(2020年4月29日付紙面より)

新型コロナ対策を取りながら手作りの桜の花見を楽しんだ=23日、新宮市のグランドール紀の風
順番を待つ利用者がバルーンアートに取り組んだ
2020年04月29日
5 村民に除菌スプレー配布  北山村が新型コロナ対策  
2020年04月29日
6 医療従事者支援の宿泊施設  新型コロナ対策で募集中  (和歌山県 )
2020年04月29日
7 漁業者などへの資金繰り支援  和歌山県が新型コロナ対策で  
2020年04月29日
8 運転免許更新業務休止  和歌山県警  
2020年04月29日
9 全国中学校体育大会中止へ  県中体連理事会は5月8日に会議  
2020年04月29日
10 高齢者や妊婦、優先的に  オークワが混雑緩和策  
2020年04月29日
11 経済支援策を審議  市のコロナ対策など議論  (新宮市議会 )
2020年04月29日
12 サツマイモ畑の整備進む  チームくまのがわも協力  (熊野川中 )
2020年04月29日
13 2人が藍綬褒章を受章  令和2年春の褒章  
2020年04月29日
14 不適切処理説明文書発出  住民説明会延期の旨交え  (古座川町 )
2020年04月29日
15 個々に気を付け健康守る  内外見据えて対策重ねる  (古座川町 )
2020年04月29日
16 一丸で国難を乗り切ろう  町長自ら町民に呼び掛け  (串本町 )
2020年04月29日
17 お悔やみ情報
  
2020年04月28日
18 花火大会の中止決定
 熊野徐福万燈祭運営委員会  (新宮市 )

 熊野徐福万燈祭運営委員会(委員長・田岡実千年新宮市長)は27日、市役所別館大会議室で今年1回目の委員会を開いた。第57回熊野徐福万燈祭(新宮花火大会)の事業報告と収支決算などを承認したほか、令和2年度の開催について審議。新型コロナウイルス感染症の全国的な拡大を鑑み、全会一致で中止が決定した。

 熊野徐福万燈祭は、秦の時代に渡来したと伝わる徐福の遺徳をしのぶために始まった花火大会。毎年8月12日に同市徐福の徐福公園で徐福供養式典が営まれ、翌日に熊野速玉大社下の熊野川河川敷を舞台に花火大会が催され、大輪の花火が夜空を彩る。昨年は約4万人(主催者発表)の観客が会場に訪れた。

 田岡市長は中止の意向について、新型コロナ感染症拡大と、それに伴う緊急事態宣言の全国拡大を受け「当市での感染例は報告されていないが、このような状況の変化と収束時期が予測できないこと、また、観客や関係者の方々の健康と安全確保を第一と考え決定した」と報告。徐福供養式典については、予定通り12日に規模を縮小し、関係者のみで実施する旨が伝えられた。

 委員からの「仕方がない」「やむを得ない」などの声を受け、田岡市長は「市民の皆さま、ご協賛いただいている皆さま、関係者の皆さまにこのような決定の報告をしなければならないのは苦渋の決断。一日も早く事態が収束し、来年は多くの方々にご来場いただき楽しんでいただけるような花火大会になるように努力していきたい」と思いを語った。

(2020年4月28日付紙面より)

昨年の花火大会の様子
熊野徐福万燈祭運営委員会で中止が決定した=27日、新宮市役所別館
2020年04月28日
19 町民にマスク10枚配布 3密注意など対策万全に (太地町)

 太地町は26日、新型コロナウイルス対策として町内4カ所の屋外で町民1人当たり10枚のマスクを配布した。3密を避けるため、引き換えを待つ町民が座る椅子は間隔を空けて設置、消毒液を各所に準備するなど万全に予防対策を取った。

 同町は7日に町コロナウイルス対策本部を立ち上げ、マスクの配布や緊急経済対策として、町民1人当たり5㌔の米を支給することを決定。24日に開かれた記者会見で三軒一高町長は「コロナ対策の基準は町民全員に行き届くこと」と話しており、今後も状況を見ながらさらなる施策を打ち出していくという。

 太地漁港ふれあい広場(通称・東の浜)には対象の大東区、小東区、新屋敷区の住民が集まった。住民は引換券を渡し、町職員からマスクを受け取った。

 小東区の網野美紀さん(28)は「最近はどこへ行ってもマスクが手に入らない状況だった。家族の分も頂けたので、すごくありがたい」と笑顔。今後、追加で配布されるマスク50枚や米5㌔の支給については「コロナの影響で仕事ができず、収入が減った世帯もあると思う。米やマスクの追加支給は本当に助かる。太地町民で良かったです」と語った。

 森尾伸総務課長は「コロナ対策として第1弾がマスク、続いて米の支給となるが今後も町民の意見を取り入れながら施策をどんどん進めていきたい」。懸念する点としては「高齢者の引きこもりを防ぎ、元気で過ごしていただくための福祉事業などがコロナでストップしている。高齢者の方々の健康被害を危惧しているため、一日も早い終息を願っている」と話した。

(2020年4月28日付紙面より)

マスクの配布が行われた=26日、太地町の太地漁港ふれあい広場
3密注意などコロナ対策が取られた会場
2020年04月28日
20 おウチで学べる学習サイト
 文科省がインターネットで支援  

 文部科学省は、学習支援コンテンツポータルサイト「子供の学び応援サイト」(https://www.mext.go.jp/a_menu/ikusei/gakusyushien/index_00001.htm)を開設し、臨時休業期間における学習に役立つコンテンツを紹介している。

 同サイトでは、さまざまな学習支援情報を小・中・高校生別、学習分野ごとに集約しており、学習レベルなどに合った内容を選択できる。

 内容は▽子供の読書キャンペーン~きみの一冊をさがそう~▽マスクの作り方▽子供の運動あそび応援サイト▽わくわくサイエンスリンク集―など盛りだくさん。また、奨学金・授業料などの減免に関する情報や、幼児教育、特別支援教育などの参考サイトも紹介されている。学校教師や保護者に対するリンクも充実している。

 LINE(ライン)で公式アカウントを友だち登録すると、自分に合った情報が送信されてくる。

 同サイトでは子どもたちに対し「学校の休業中は、夏休みや冬休みなどと同じようにいつも通りの生活リズムで過ごしましょう。必要のない外出はやめて、健康に気を付けましょう。家庭学習を行う場合には、このウェブサイトを参考にして、自分に合った学習内容を選びましょう。分からない場合は学校の先生や保護者の方などに相談しましょう」などと呼び掛けている。

(2020年4月28日付紙面より)

「子供の学び応援サイト」トップページ
LINEで友だち登録すると、自分に合ったコンテンツが送られてくる
2020年04月28日
21 GW見据えコロナ予防広報
 分団軽車両使い3日間実施  (串本町消防団 )

 串本町消防団(稲田賢団長)が26日、新型コロナウイルス感染予防広報に取り組み始めた。同日と5月2日(土)、4日(月・祝)の3日間、午前9時~正午に巡回広報をする内容。初日は出発式を営み、11ある分団にじかに思いを託して送り出した。

 全国的に感染が拡大する状況を受け、管内住民の予防を促すのが狙い。同ウイルスに対して町民の安全、安心を守るためにできることはないかと意識する中で田嶋勝正町長や寺島正彦消防長から提案があり、各分団が機動力に優れた可搬型小型ポンプ積載車(軽車両)を出動させる体制を整えて実働にこぎつけた。

 差し迫るゴールデンウイーク(GW)期間を見据え、わずか3日間で今回の体制を構築。出発式は同町サンゴ台にある消防防災センターであり、提案者の田嶋町長は施設閉鎖や事業自粛の状況とGW繁忙の懸念を振り返り「この地域から感染者を出さないこと、そして感染が全国的に収まることを願い、皆さんと共にこの連休の間を頑張っていきたい」、稲田団長は「町民の生命と財産を守るのが与えられた責務。串本町から感染者を一人も出さない意気込みで広報活動をする」と今回の広報にかける思いを寄せ、井道一馬副団長の指揮で出動する同積載車を送り出した。

 串本と潮岬の両分団は単独で3日間、有田・田並・和深と大島・須江・樫野と西向・古座・田原はチームを組んで3分団管内を各1日ずつ回る形で成果を目指すという。広報のアナウンス内容は4月が帰省の自粛や他都道府県からの帰省や転勤時の2週間の自宅待機、5月が不要不急の外出自粛や3密回避による感染予防の呼び掛けとなっている。

  □     □

消防本部も救急車両で予防広報



 串本町消防本部(寺島正彦消防長)も現在、救急車両を用いた同ウイルス感染予防広報を定期的に重ねている。

 この取り組みは、職員から複数挙がっている感染予防を目的としたアイデアの一つで、手のつけやすさからさっそく実働している。同町域は17日、24日と5月1日(金)の3日間、古座川町域は今月21日と28日(火)の2日間、同本部に予備車として備えている救急車両を午前9時~午後4時に出動させ、アナウンス巡回をしているという。

 寺島消防長は「防災行政無線でも呼び掛けをしているが、消防車両や救急車両による巡回広報は注目度が高く同無線以上に関心を持ってもらいやすいと思う。予備車を保守目的で走らせるときに併せてアナウンスを流すのが今回のアイデアで、予備車を使うので本来の救急業務が圧迫されることもない。新型コロナウイルスの感染予防は今とても大切なこと。この取り組みが一人でも多くの住民の皆さまの意識の高まりにつながることを願っている」と語った。

(2020年4月28日付紙面より)

分団車両を新型コロナウイルス感染予防広報へ送り出す田嶋勝正町長ら=26日、串本町サンゴ台
2020年04月28日
22 楽しさを伝える指導を
 新宮バドミントンスポーツ少年団代表・奥田清二さん  
2020年04月28日
23 ヤマドリゼンマイ立派な姿に  浮島の森のシンボル  (新宮市 )
2020年04月28日
24 接待の手土産で再び特選  主力商品「紀州梅真鯛梅」  (株式会社岩谷 )
2020年04月28日
25 「ひきこもりは特別じゃない」  紀宝町社協がDVD作成  
2020年04月28日
26 移動自粛を強く求める  大畑覚御浜町長  
2020年04月28日
27 感染防止に向けて重要な時期  大型連休中の外出、帰省は控えて  (西田健紀宝町長 )
2020年04月28日
28 ハマヒルガオが花の盛り  新宮市・王子ヶ浜海岸  
2020年04月28日
29 お悔やみ情報
  
2020年04月24日
30 那智勝浦町花火大会が中止
 新型コロナ感染拡大防止のため  

 新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、8月11日(火)に予定されていた那智勝浦町花火大会の中止が決まった。町の夏の風物詩である花火大会が現在の形式になってからの中止は初。

 同町によると、感染拡大防止のため、花火大会実行委員会の会議は設けず書面による決議で中止を決定した。賛成多数だったが、委員からは「延期での検討はできないか」「終息後に開催しては」などの意見も上がったという。

 花火大会は、町民手作りの大会を基本理念に、これまで13回開催されてきた。那智湾を舞台に1万発の花火が大輪を咲かせ、昨年は海の章、追善供養、山の章、フィナーレの4部構成で多くの観客を魅了した。

  □     □

■那智勝浦町花火大会の中止について



 中止に当たり、堀順一郎町長と花火大会実行委員会の大江清一会長は連名で次の通りコメントを発表した。

 令和2年8月11日に開催予定の那智勝浦町花火大会は、新型コロナウイルス感染拡大防止のために中止することを決定いたしました。

 新型コロナウイルス感染症は、当地域での感染例は報告されていないものの、収束が見通せない状況が続き、4月16日には緊急事態宣言の対象が全国に拡大されております。このような状況を鑑み、実行委員にもご意見を頂いたうえで、中止することとなりました。

 「住民手づくりの花火大会」として本町の夏の恒例行事である花火大会を中止するのは断腸の思いでありますが、現時点で8月での収束を見込むことも難しく、最優先すべきは町民の生命、安全との考えからこのような判断に至りました。

 例年の開催に当たりご支援、ご協力を賜っております企業や関係者の皆さま、何より花火大会を楽しみにしていただいている町民の皆さまには誠に申し訳ございませんが、ご理解賜りますようお願い申し上げます。

 一日も早く事態が収束することを願うとともに、収束後には何らかの形で皆さまに楽しんでいただける花火大会が実施できないか検討してまいりますので、引き続き皆さまのご支援、ご協力をお願い申し上げます。

(2020年4月24日付紙面より)

昨年の那智勝浦町花火大会の様子
2020年04月24日
31 支援やリーダーシップ求め
 教育民生委が市長に申し入れ  (新宮市議会 )

 新宮市議会の教育民生委員会(濵田雅美委員長、7人)は23日、田岡実千年市長に対し、新型コロナウイルス感染症対策に関する申し入れを行った。濵田委員長、屋敷満雄副委員長、前田賢一議長、東原伸也副議長が田岡市長を訪問。「市民の生命と生活を守るため、感染予防と感染拡大防止に向けた対策が急務」と申し入れ書を提出した。

 同委員会は、市の新型コロナウイルス感染症対策に関する調査のため、同日に委員会の開催を予定していたが、国の緊急事態宣言の全国拡大を受け中止。代わりに、委員からの提言などを取りまとめ、申し入れ書の提出へと至った。

 前田議長は田岡市長に対し「各自治体がさまざまな政策を取っているが、市独自でできることもある。申し入れ書の趣旨をご理解いただき、少しでも市民が希望を持てるような対応を」。濵田委員長は「危機感から恐怖感に変わってきた人もいる。一人でも感染者が出ると医療・介護崩壊を招く恐れもある。市民の命を守るために市長のリーダーシップが必要」と呼び掛けた。

 東原副議長は、20日の防災行政放送を使った田岡市長の呼び掛けに対して「市長の声でメッセージを送ると重みが違う」。屋敷副委員長は「市長の声が一番市民には分かりやすい。1日1回でもメッセージを発信すべき。県から情報をいただき、市民の不安を払拭(ふっしょく)できるよう体制を整えて」などと求めた。

 田岡市長は「市医療センターからは、保健所と連携を図り、たとえ数人の感染者が発生した場合でも対策を講じていると聞いている」と報告し、「貴重な意見、申し入れを踏まえてできる限りの施策を実行していきたい」と述べた。

  □     □

■申し入れ事項



▽防災行政無線や広報車両等を活用して、保健センターからの感染予防対策や感染症の発生状況等の情報を頻回に広報し、市民への啓発を行うこと。またその内容は、市のホームページやSNS等でも発信すること。

▽本地域で感染が拡大した場合の医療体制や軽症者等に対する宿泊療養の受入体制を早急に確立し、市民の不安払拭に努めること。

▽医療・介護従事者へのマスク、防護服、ゴーグル等の医療資材を確保すること。

▽特定警戒都道府県からの帰省者や転勤者、外国からの帰国者に対し、県への登録と2週間の自宅待機の徹底を求めるとともに、保健所との連携を強化し、本市に関する情報の把握に努めること。

▽医療的ケアが必要な子ども、障害のある方、高齢者や支援を必要とする方、妊娠中の方等に十分配慮した感染症対策を講じること。

▽外出自粛等に伴う生活の変化やストレスによるDVの増加、ひとり親家庭における保護者の感染など、懸念される様々な問題に対する相談体制の強化を図り対策を講じること。また、家で一人で過ごす時間が増加し、不安やストレスを感じている子どもたちへのケアについても、十分な配慮を行うこと。

▽小中学校等における感染症対策の長期化に伴う子育て家庭の負担増に対し、市独自の支援策を講じること。

▽医療崩壊・介護崩壊という事態は絶対に招いてはならないという観点から、改めて市民への不要不急の外出自粛を徹底するとともに、事業者等には市独自の支援策を講じること。

▽国が実施する全ての市民1人当たり10万円の給付(特別定額給付金〈仮称〉)については、5月中に給付できるよう早急に取り組むこと。

▽事業者から市が徴収している使用料(テナント料)等については、減免等の措置を講じること。減免等の措置を講じること。

▽妊娠中の女性職員や基礎疾患を有する職員に十分配慮した対策を講じること。

▽市長においてはリーダーシップを発揮し、危機感をもって情報やメッセージを市民に強く発信することで、感染拡大の防止と市民の不安払拭に努め、何よりも「市民の命を守る」ための政策に全力で取り組むこと。

(2020年4月24日付紙面より)

教育民生委員会が田岡実千年市長(中央)に申し入れ書を提出=23日、新宮市役所
2020年04月24日
32 2施設の大規模改修が完了
 鵜殿、神内の福祉センター  (紀宝町 )

 紀宝町が昨年度から町福祉センターと神内福祉センターで進めてきた大規模改修工事がこのほど、完了した。両施設とも老朽化が進み、施設の長寿命化を目的に初めて大規模改修に着手。内装修繕や各設備の改修などにより、福祉施設の中核として利便性が向上した。

 旧紀宝町と旧鵜殿村が合併した2006年以降、町社会福祉協議会が二つの福祉センターで機能を分担してきた。

 築33年が経過した神内福祉センターは主にデイサービス機能の施設として活用。ボイラーの更新や施設の利用に合わせた空調設備の整備、大ホールの改修などを行った。町福祉センターは築26年がたち、雨漏りなどの防水対策を施したほか、照明をLED化して天井や壁を張り替えて明るい雰囲気になった。

 西田健町長は「素晴らしい新築のような施設になった。新型コロナウイルスの影響で多くの町民の皆さんに見ていただけないのは残念だが、社協と力を合わせて福祉の増進を進めたい」と話していた。

(2020年4月24日付紙面より)

新しくなった紀宝町福祉センターのホール
床を張り替えた神内福祉センターのデイサービスルーム
2020年04月24日
33 23日から当面の間運休  くしもと観光周遊バス  (串本町 )
2020年04月24日
34 児童生徒にマスクを寄贈  ゆかりある釣り仲間6人  (串本町 )
2020年04月24日
35 近隣住民の皆さまへ  紀南病院・加藤弘幸院長  
2020年04月24日
36 「編みぐるみ」を楽しむ  紀宝町鵜殿・橋本純子さん  (趣味日和 ~生活に、彩りを。~ )
2020年04月24日
37 「来年はお茶会も開きたい」  和泉さん宅のフジの花満開  (那智勝浦町 )
2020年04月24日
38 お悔やみ情報
  
2020年04月21日
39 大切な人の命守るため
 高校生が休校求めネットで署名活動  (新宮・東牟婁 )

 新型コロナウイルス感染症の拡大で、和歌山県が東牟婁地域の県立学校4校を除く県立学校に対し臨時休業措置を要請したことに対し、要請対象となっていない新宮高校の生徒が感染拡大防止のために4校(新宮・新翔・串本古座・みくまの)の休校を求め、署名活動を展開している。活動はキャンペーンサイト「Change.org」で実施されており、20日午前11時現在で477人の賛同を集めている。

 県教育委員会は16日、国の緊急事態宣言全国拡大措置を受け、県立4校を除く県立学校に5月6日(水・振休)までの休業措置を要請。新宮・東牟婁に関しては感染者が確認されていないことから、その対象外となっている。

 発信者の新宮高校3年の女子生徒は同サイトで「授業を再開している学校の中には特別支援学校も含まれており、医療的ケアを必要とする子どもたちもいる。医療体制が脆弱なため、感染者が一人でも出ると、瞬く間に医療崩壊につながる危険性がある」などと警鐘を鳴らしている。

 通学電車は3密の状態であり、教室は感染予防対策が十分になされておらず、また、万が一生徒の中に無症状の感染者がいた場合、地域全体に感染が広がり、高齢化率の高い当地域において重症化する人があふれ、医療崩壊につながる恐れがあるとも意見。

 「私たちは大切な人の命を守りたいです」と結び、5月6日までの休校を求めている。署名は21(火)正午に締め切り、同日夕方に県教育庁紀南教育事務所会に提出する予定だ。

  □     □

■休校求めストライキも



 茨城県では「教育崩壊を防ぐ」として、10市町に限定して県立高校に臨時休校を求めたことに対し、対象となっていない日立市の県立高校生徒有志らが、全県立高の休校や学習支援を求め、8日から10日にかけて登校せずにストライキを展開。反発を受け、同県の大井川和彦知事は方針転換。13日に県内全ての県立高校を5月6日まで休校にすると発表した。

(2020年4月21日付紙面より)

20日午前11時現在で477人の署名が集まっている
2020年04月21日
40 地道な手入れを得て開花
 滝の拝そばの藤棚見頃  (古座川町 )

 古座川町小川、滝の拝のそばにある藤棚が花の時期を迎えている。一本仕立てとしては町内屈指の大きさで、手入れする川端善行さん(69)によると24日(金)ごろが見頃のピークになりそうだという。

 この藤棚は古座川支流小川の右岸、集落中ほどの川沿いにある。継ぎ足し感がある棚は長さ約30㍍、幅約15㍍、高さ約2㍍で仕立てられ、枝はその全体に張って花房をつけている。

 川端さんは自然の花を愛好する中でこの藤棚を知ったが、最近になって手入れが追いつかない状況をもったいないと感じ、持ち主にボランティアでの協力を申し出た。植えられているのは山から持ち帰ったノダフジだそうで、推定樹齢は約70年。一時期手入れが追いつかなかったことで花の天敵・フジツボミタマバエがついてしまい、今時期は寄生したつぼみを摘んで取り除く手間を重ねている。

 「薬を使えば楽だろうが、ここは滝の拝のすぐそばだから」。寄生したつぼみは変形して花らしく咲くことなく落ちるそうで、放置して来年の寄生につなげることなく、寄生していないつぼみは残すなどの考え方で自宅がある串本町串本から通い、地道に手間をかけているという。

 寄生がほとんどない花房は19日現在で3割程度が咲いた状態。フジの花には大型のクマバチや小型のニホンミツバチがよく集まるが、危害を加えなければ蜜集めに夢中になる温厚な花蜂なので刺激をせずに観賞することが望ましい。

(2020年4月21日付紙面より)

広く張った枝先で咲く花=19日、古座川町小川
2020年04月21日
41 紀宝町役場で分散勤務
 新型コロナ感染防止対策  

 新型コロナウイルスの感染拡大防止対策として紀宝町は20日から、職員が別の建物で業務に当たる分散勤務を開始した。役場庁舎に隣接する防災拠点施設5階の防災研修室とフロアにワークスペースを設け、各課の職員約20人が業務に取り組んでいる。

 庁舎内の正規職員80人のうち、理事と課長を除く各課2人程度を同施設に移した。期間は6月19日(金)までの約2カ月で、2週間のローテーションで職員を入れ替える。

 同施設1階にタイムレコーダーを設置し、エレベーターを使用せず階段を使うなど密接を避ける工夫もした。

 本庁舎では窓口に飛沫感染防止のビニールカーテンを設置。職員はマスク着用、アルコール消毒、検温など健康管理マニュアルに沿った感染防止対策を取っている。

 また、町では新型コロナに対応した事前行動計画(タイムライン)を策定しており、担当課長は「現在、県内や近隣県で感染者が確認されたステージ3だが、引き続き、町内での発生に備えて対策を継続していく」と話している。

(2020年4月21日付紙面より)

紀宝町役場で分散勤務始まる=20日、紀宝町防災拠点施設
2020年04月21日
42 安全と大漁祈る
 目覚山水底神社で明神祭  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町の目覚山水底(めさめやまみそこ)神社で19日、海上安全と大漁を祈願して明神祭が営まれた。

 同社は弘安9(1286)年鎮座と伝えられ、白蛇がご神体。文覚上人が帰依し、霊験あらたかとも伝えられる。元来、宇久井区や新宮市三輪崎の漁業関係者から厚い信仰を集めていた。

 1990(平成2)年の9月から10月、相次いで紀伊半島に上陸した台風で社殿が全壊し、92(平成4)年4月に再建された。95(平成7)年からは、宇久井区が祭事を執り行い4月の大潮の時期、日曜に催されるのが習わしとなっている。

 神前には、中路進宇久井総区長や漁業関係者らが参列。熊野那智大社から出仕の神職が神事を進め、宇久井青年会(柴原寬会長)が獅子舞を奉納した。

 玉串をささげた中路総区長は「一刻も早い新型コロナウイルス感染の終息を祈った」と話していた。

(2020年4月21日付紙面より)

宇久井青年会が神前で獅子舞を奉納した=19日、那智勝浦町宇久井
神事の後、参列者がそろい記念撮影
2020年04月21日
43 河内祭のジオラマを移設  南紀熊野ジオセンターへ  (串本町 )
2020年04月21日
44 国道沿いを「ミカン並木」に  3種類60本の苗木を植樹  (御浜町 )
2020年04月21日
45 新型コロナでチェーンメール  デマ拡散に注意  
2020年04月21日
46 村民1人にマスク10枚配布  北山村が新型コロナ対策  
2020年04月21日
47 事業者に消毒液配布  新宮市  
2020年04月21日
48 「商店街も頑張っている」  新型コロナに負けず営業継続  (那智勝浦町 )
2020年04月21日
49 「仏心の中を歩む」  横田南嶺老師が本出版  
2020年04月21日
50 県産30種の魅力をPR  日本酒マッピング図  (和歌山県 )
2020年04月21日
51 フレイル(虚弱)の進行を予防しよう  自宅でできる運動で筋肉維持を  (新宮市保健センター )
2020年04月21日
52 いつの時代も食は大切  みつの地域活性化協議会・南本安信さん  
2020年04月21日
53 レンゲソウが花盛り  那智勝浦町長井  
2020年04月21日
54 お悔やみ情報
  
2020年04月16日
55 第7勝丸がミンクを漁獲
 仲買人ら新鮮な鯨肉を入札  (太地町 )

 太地町漁業協同組合(脊古輝人組合長)の捕鯨船「第7勝丸」(32㌧、竹内隆士船長、乗組員5人)が商業捕鯨で漁獲したミンククジラの鯨肉の入札が14日、太地漁協地方卸売市場で行われた。地域の仲買人7業者が参加し、3業者が入札した。

 勝丸は5日から操業が開始された商業捕鯨に合わせ、3日夜に太地漁港を出発。天候の関係もあり、7日から漁を開始した。勝丸は宮城県や千葉県などほかの3隻と協力し、宮城県沖でこれまで3頭を漁獲している。

 そのうち1頭は11日に勝丸が単独で漁獲したもので、全長約5㍍の雄のミンククジラ。鯨肉は同町以外では仙台や鮎川、四国の市場などに運ばれた。

 太地漁協地方卸売市場では新鮮な赤身や畝須(うねす)、皮など約30㌔の鯨肉が競りにかけられ、入札された肉の一部は那智勝浦町のスーパーなどに並ぶという。

 同漁協は「新型コロナウイルスの影響を受けて鯨肉の価格が良くないが、地元売りは値段が良いと思う」と期待を込めた。東欣哉同漁協総務課長は「良い値段がついてよかった。商業捕鯨なので調査捕鯨の時と比較して肉質が良くなっている。全国発送する形にしているため、これでクジラの食文化が広がってくれたらうれしい。勝丸には今後もたくさん捕っていただき、より良い肉を提供していけたら」と語った。

(2020年4月16日付紙面より)

ミンククジラの鯨肉の入札が行われた=14日、太地漁協地方卸売市場
商業捕鯨により新鮮な鯨肉が並んだ
2020年04月16日
56 飲食店に「期限付酒類小売業免許」
 酒類のテークアウト販売可能に  (国税庁 )

 国税庁は9日、新型コロナウイルスの感染拡大で大きな影響を受けている飲食店に対し、在庫酒類を料理と一緒にテークアウトできるように、期限付きの酒類小売業免許を付与すると発表した。

 酒税法では、酒場、料理店その他酒類を自己の営業場で飲用に供する業を行う場合には販売業免許は必要ないが、テークアウト用など営業場以外の場所で飲用に供されるための酒類を販売する場合には、販売場ごとにその販売場の所在地の所轄税務署長から販売業免許を受ける必要がある。

 コロナウイルスの感染拡大と外出自粛を受け、客数や売り上げの大幅な減少が起きている飲食店では、テークアウトの強化などで売り上げ確保を図っている。

 これに起因し、国税庁は飲食店などが酒類小売業免許を取得しようとする場合、申請手続きの簡素化、免許処理の迅速化を図る観点から、一般の酒類小売業免許とは別に、新たに「期限付酒類小売業免許」を設け対応。飲食店のテークアウト用の酒類販売が可能となった。

 期限付酒類小売業免許は6月30日(火)までに提出のあった免許申請書に限る免許で、免許は付与されてから6カ月が期限。自治体などから各種の要請などがある場合、これに従うことが条件。また、期限付酒類小売業免許で販売できる酒類は、既存の在庫をはじめ既存の取引先からの仕入れの販売に限る。

 申請方法は国税庁ホームページ(https://www.nta.go.jp)から申請用紙をダウンロードし、住民票か登記事項証明書(法人の場合)とともに所轄の税務署へ提出する。

(2020年4月16日付紙面より)

(写真はイメージ)
2020年04月16日
57 建物部分ほぼ仕上がる
 津波避難総合センター  (古座川町 )

 古座川町高池の下部区内で建設中の津波避難総合センターの建物工事が完了間近となり、外観が見て取れるようになった。新型コロナウイルスの影響で工期が若干押しているが、外構工事も4月中に発注予定。同町総務課は新型コロナウイルスの影響でめどがつかない状況となっているが、一日も早い完成に努めるとしている。

 このセンターは同町複合センターそばに立地を得て昨年7月20日に建物部分の工事が着工。大地震に伴う津波の到達を前提にし、平成23年紀伊半島大水害時の浸水位も加味して2階部分を260人対応の避難場所とする形で設計されている。

 鉄筋コンクリート2階建て。13人乗りエレベーターや自家発電設備(20㌔㌾㌂、72時間想定)を備えるため屋上の一部が塔屋となっていて、残りは屋外階段と屋内階段の2系統で接続する避難フロアとしても利用できるようになっている。

 1階は洋室と調理室、2階は和室〈18畳〉2室と会議室とシステムキッチンなどがあり、延べ床面積は約548平方㍍。1階部分は複合センターの更新施設として建物工事と外構工事が完了次第常用を始めるとし、需要があれば2階の会議室も含めるとしている。

 建物部分の工期は当初今年3月25日までだったが、新型コロナウイルスの影響の一端で全国的に課題となっている便器不足に巻き込まれるなどし、やむなく工期を繰り越し延長して入荷を待つなどしている。

 3月下旬まで建物を覆っていた足場などが外され、現在は建物の外観が見られる状態。間もなく発注する外構工事の工期も影響の予測がつかずいつ完成とは言い難いという。

(2020年4月16日付紙面より)

足場などが外され、外観が見て取れるようになった津波避難総合センター=13日、古座川町高池
2020年04月16日
58 色とりどりのマスク寄贈
 婦人団体連絡協が寿楽荘に  (新宮市 )

 新宮市婦人団体連絡協議会(仲富美子会長)と新宮市新宮赤十字奉仕団(同委員長)の仲会長らは14日、同市木ノ川の市立養護老人ホーム「寿楽荘」(松畑理荘長)を訪れ「少しでも役に立てていただければ」と会員らが制作した手作りマスク80枚を寄付した。

 マスクは会員4人が2日間かけて制作したもの。ゴムひもやガーゼが品薄となっている中、自らのハンカチなどを使用し創意工夫を凝らして作り上げた。会員らは、やはり材料集めに苦労したとしながらも「少しでも喜んでいただけると作ったかいがあります」と笑顔で話す。

 「作っているとカラフルなマスクが増えていきうれしくなります」と会員。その言葉通り、贈られた中にはチェック柄や和柄、水玉柄など彩り豊かなマスクが並ぶ。

 仲会長は「こんな時だからこそ、せめて口元だけでも明るくなれば。そして、手作りマスクの輪が広がればいいですね」。

 松畑荘長は「ありがたい。なかなかマスクが購入できず困っていたところ大変助かりました」と感謝を示した。

(2020年4月16日付紙面より)

仲富美子会長(右から2人目)らが松畑理荘長(左)にマスクを手渡した=14日、新宮市木ノ川(寿楽荘提供)
色とりどりのマスクが並ぶ(同提供)
2020年04月16日
59 貸し出しが多かった本  新宮市立図書館に特設コーナー  
2020年04月16日
60 元気に登下校する姿  臨時休校明け新学期  (新宮市 )
2020年04月16日
61 バスやタクシーに使用  福祉乗車券交付開始  (那智勝浦町 )
2020年04月16日
62 温泉病院が面会禁止に  コロナウイルス対策で  (那智勝浦町 )
2020年04月16日
63 次期町長選への立候補表明  元町議会議員の矢本和久氏  (古座川町 )
2020年04月16日
64 動画でクラブ活動を紹介  1年生が各クラスで視聴  (矢渕中 )
2020年04月16日
65 一層、交通安全に努める  安全運転管理推奨像を伝達  (紀宝町社協へ )
2020年04月16日
66 スポーツ活動も自粛へ  小中学校の臨時休校受けて  
2020年04月16日
67 お悔やみ情報
  
2020年04月04日
68 春の訪れを祝う
 新宮神社でさくら祭  (熊野速玉大社 )

 新宮市の熊野速玉大社(上野顯宮司)境内にある新宮神社で3日、例祭(さくら祭)が執り行われた。大社崇敬会の杉本義和会長や敬神婦人会の久保あや子会長ら約30人が参列し、桜の枝を玉串として奉奠(ほうてん)した。

 新宮神社は明治40年、神社合祀(ごうし)令により、新宮町内にあった18社18柱の祭神を大社境内の金刀比羅(ことひら)宮に合祀したのが始まり。中でも最も位の高い渡御前(わたりごぜん)社の主祭神・神武天皇の例祭に合わせて、毎年4月3日に営まれている。同神社は昨年から御代(みよ)替わりの年の記念事業として修復工事を行っている。鬼瓦と拝所の瓦は、当時(江戸時代のものとされる)のものを利用しているという。

 祭典では、上野宮司による祝詞奏上の後、桜の小枝を髪に挿した巫女(みこ)たちが、桜の木を背に優雅に「浦安の舞」を奉納した。

 上野宮司は参列者らに対し「新型コロナウイルス感染症のことで気がめいるが、一人一人が食物を大切にし、しっかり栄養を取って体力をつけ、元気な気持ちを持って健康に留意を」と呼び掛けた。

 祝詞奏上では、コロナウイルスの早期の終息を願ったと話し「本来なら春で心麗しい時だがコロナ災禍で気を病んでいる人も多いのでは。そういった気を吹き飛ばし、一日でも早く心の底から花をめで、祭りを楽しむことができるようにお祈りをしました」と話していた。

 祭典終了後には、関係者らにより、参拝者や地域住民らに厄払いの餅が配られた。

(2020年4月4日付紙面より)

巫女たちが「浦安の舞」を奉納=3日、新宮市の熊野速玉大社
上野顯宮司や参列者が桜の枝をささげた
2020年04月04日
69 壁面のくぼみに白花揺れる
 一枚岩のセッコクが開花  (古座川町 )

 古座川町相瀬、一枚岩の壁面に根付くセッコクの開花が始まった。2日現在でごく一部が白い花を付けている状況。ここ数年では特に早いシーズンインとなっている。

 セッコクはラン科の多年草で、温帯域の岩や木に着生し複数本の節がある茎を伸ばして繁茂する。一枚岩には点々と小さな虫食い状のくぼみがあり、その一部に根付いている。

 草丈は20~30㌢、花は約3㌢。一枚岩の巨大な壁面に比べるとごく小さい存在だが、花盛りを迎えると対岸からでも咲いているのが見て取れるようになる。

 セッコクの花のシーズンは一般に約1カ月とされ、今年はゴールデンウイーク半ばが終盤にかかりそうなタイミング。19日(日)とその前後3日間の午後5時前は風物詩「一枚岩の守り犬の影」が上流側の壁面に映り込む時期で、天候が良ければ花と影を併せて観賞できる好機でもある。

 道の駅虫喰岩の施設は本年度から運営者が変わり5月1日(金)にcamp &Food「monolith」がオープン予定。先行して今月3日から30日(木)まで屋台の出店が始まっている。昨年まであった単眼鏡が今年はないので、セッコクを観賞するときは各自で望遠鏡を持参すると役立つ状況だ。

(2020年4月4日付紙面より)

一枚岩の壁面のくぼみで咲き始めたセッコクの花=2日、古座川町相瀬
2020年04月04日
70 和気あいあいとプレー楽しむ 新型コロナ対策取りながら (紀宝町)

 紀宝町鵜殿の讃寿会グラウンドゴルフ部(福本稔夫部長)は3日、鵜殿グラウンドで本年度最初の活動を実施した。部員約30人が参加し、和気あいあいと楽しんだ。

 新型コロナウイルス感染症対策を取りながら、健康維持のため毎週金曜日に活動を続けている。この日は桜を眺めながら8ホールを4周し、元気いっぱいにプレーした。

 女性最高齢の辻本ミサエさん(92)は「グラウンドゴルフが大好き。これが生きがい」。男性最高齢の中井清さん(90)は「これからも続けたい」と笑顔を見せていた。

 福本部長は「町の了解を得ながらグラウンドを使用し、部員の健康のために活動を続けている。皆さん、楽しんでくれていますよ」と話していた。

(2020年4月4日付紙面より)

グラウンドゴルフを楽しむ部員=3日、紀宝町の鵜殿グラウンド
2020年04月04日
71 まちなかの交流に貢献
 新宮市仲之町に就労支援センター開所  (NPO法人ぷろぼのくまの )

 新宮市仲之町で中高生向け「くまのチャレンジスクール」と社会人向け「くまのジョブトレスクール」を運営するNPO法人ぷろぼのくまの(柴田哲弥理事長)はこのほど、同町に新施設「くまの就労支援センターヨリドコ」を開所した。休校措置が終了し次第、社会人のパソコン(PC)スキルの獲得支援などを展開していく。

 開所に当たり、同法人は昨年9月13日から12月2日にかけて、改修資金を集めるために、インターネットを通じて資金調達するクラウドファンディング(CF)を実施。CFを通じ139万円の支援を受けたほか、203万円もの寄付が直接届けられたという。総額は342万円で目標金額の350万円をほぼ達成した。柴田理事長は「こんなに集まるとは思っていなかった。還元がない中でこれだけの寄付を頂き感謝しかないです」と話す。

 新型コロナウイルス感染症の影響で開所式はなし。小中学校の休校措置に伴い、利用者が体を動かせるようにと、3月上旬から改修工事と並行して空間の利用を開始した。バランスボールや小型トランポリンなどを配置し、夕方までのPC教室が終了次第、子どもたちが遊びや学びに利用している。

 同所での開所にこだわった理由は「まちなか」。「まちの真ん中で困っている人を受け入れ、社会性を身に付けてもらうために間口を広くした」と柴田理事長。「誰かのよりどころとなるように」との思いを込め「ヨリドコ」と命名した。道沿いに上がりスペースを設け、テーブルと座布団を配置。「生きづらさを感じている人限定ではなく、利用者、商店街を歩く人が交流できる施設になれば」と期待を寄せた。

(2020年4月4日付紙面より)

商店街内に開所した「くまの就労支援センターヨリドコ」=3月30日、新宮市仲之町
2020年04月04日
72 香波書道教室作品展  20日まで、新宮信用金庫本店  
2020年04月04日
73 「熊野姫旅手帳」vol.8発行  熊野三山観光協会  
2020年04月04日
74 令和元年度の合格状況  近大附属新宮高校  
2020年04月04日
75 感謝の気持ちを込めて  新翔高で離任式  (新宮市 )
2020年04月04日
76 すさみ串本道路に98億円  国の本年度予算が成立  
2020年04月04日
77 「どなたでも花を楽しんで」  佐藤さん宅のオープンガーデンが見頃  (那智勝浦町 )
2020年04月04日
78 新入児19人が登園  たづはら保で入園式  (新宮市 )
2020年04月04日
79 3月定例会一般質問④  串本町議会  
2020年04月04日
80 令和元年消防統計まとまる  町公式HPでPDFを公開  (串本町消防本部 )
2020年04月04日
81 交番と駐在所でも免許返納  利便性向上図り窓口拡大  (三重県警 )
2020年04月04日
82 九州・屋久島の風景描く  中川忠司さんによる個展  (熊野市紀和町 )
2020年04月04日
83 ママも子どもも笑顔になる「疲れない食育」
 【第9回】今こそ食育のチャンス!  

 新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、さまざまな影響が広がっていますね。

 不安な状況が続いて、ご自宅で過ごす時間も増えているのではないでしょうか? そこで、私が今こそ提案したいのが、食育です! それどころじゃないよという声も聞こえてきそうですが、お子さんたちと過ごす時間が増える今こそ食育のチャンスだと思うんです。

 自宅で長い時間を過ごすとなると、ついついお子さんとご両親で別々の時間を過ごしてしまいがちですよね。でも、長い休校と春休みで、子どもたちも退屈していると思います。そんなときに、お料理をイベントにして、一緒に作るというのは、いかがでしょうか? クッキーやドーナツなどのスイーツを作るのも楽しそうですし、ギョーザを皮から作ったり、ピザを焼いてみたり。普段やらない手間のかかるお料理を一緒にするのは、本当にオススメです。

 一緒に作るときに、ぜひ心掛けていただきたいポイントが幾つかあります。一つ目は一緒に思い切り楽しむということです。上手くできないことを笑い合ったり、会話を楽しみながら作ってください。とにかく「お料理は楽しい!」と思ってくれるように、演出することが大切です。小学生の家庭での調理経験を研究した論文では、「食事を楽しんでいる児童ほど、調理や食事の準備をよく行っている」と報告されています(小学生高学年の食生活と学習態度や意欲との関連性、大阪教育大学紀要、2007)。お料理を楽しめる子は、食事を楽しめる子ということですね。また、「調理経験は自尊感情のうち【他者への思いやり】に最も強く影響を及ぼす」という論文もあります(小学生の家庭での調理経験が食事観、自尊感情、教科に対する関心に及ぼす影響、栄養学雑誌、2018)。つまり調理経験のある子どもは、人に優しい子になる可能性が高いということです。これは、人との関わりに大きく関連していると思うのですが、楽しい経験が優しさを生み出すという側面もあると考えています。

 もう一つのポイントは、とにかく褒めてあげてほしい!ということです。調理工程でもそうですが、一緒に食べて「おいしい!」「ありがとう!」と言ってあげてほしいのです。「自分で作ったものを家族や友達に食べてもらい、『おいしい』と言ってもらえたときの喜びは、【自分が大切なものである】という自尊感情につながる」(高学年児童の学校給食への関心と学習態度・意欲や健康状態との関連、日本食育学会誌、2018)という報告があるくらい、作ったものを褒めてもらうことは、子どもたちにプラスになるんです。

 最後のポイントは一緒に考える!です。お料理は大人とやると、指示されたことをする「お手伝い」になりがちです。私は、大人が子どもと一緒に「味どうかな?」「どうやったらおいしくなるかな?」と考えながら作ることで、子どもの思考力や自尊心の向上につながるのではと考えています。ぜひ、巣ごもり中の楽しいイベントの一つとして、お料理を取り入れてみてはいかがでしょうか。

(2020年4月4日付紙面より)