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2021年04月29日
1 第7勝丸が今季初の漁獲
 仲買人ら新鮮なミンク入札  (太地町 )

 太地町漁業協同組合(脊古輝人組合長)の捕鯨船「第7勝丸」(32㌧、竹内隆士船長、乗組員5人)が今漁期の商業捕鯨で初漁獲したミンククジラの鯨肉の入札が26日、太地漁協地方卸売市場で行われた。地域の仲買人7業者が参加し、2業者が入札した。

 今回、日本鯨類研究所が依頼した生態調査のために日本小型捕鯨協会(貝良文会長)に所属する同町の勝丸は先月9日に太地漁港を出港。今月3日から商業捕鯨が開始されたが、天候不良のためスムーズに操業が進まなかったという。

 当初は青森県八戸沖での操業だったが、悪天候やクジラが小型のものばかりだったため、22日にむつ市沖に移動。翌23日午後2時5分ごろ、沖合50㌔付近で勝丸がミンククジラを発見。千葉県の純友丸と協働でミンククジラを捕獲した。

 同町漁協によると、クジラはメスで全長7・9㍍、内臓などを取り除いた重量が約5・5㌧。鯨肉は同町以外では北海道から九州までの全国28カ所の市場へ運ばれたという。

 太地漁協地方卸売市場では新鮮な赤身35㌔や畝須(うねす)17・5㌔が競りにかけられた。入札された肉は競り後すぐに町漁協スーパーに並んだほか、新宮市や那智勝浦町のスーパーなどにも並ぶ予定だ。

 同町漁協の貝良文専務理事は入札については「クジラが好きな町民にとっては今回のミンクは好みの色ではなかったため、初漁の割には平均的な価格になった」。

 勝丸の活躍や鯨肉につては「天候が悪い中、苦戦しながらも初漁で大きなクジラを捕ってくれてありがたい。今後も多くのクジラを捕ってくれることを期待している。近隣市町でも手に入るので新鮮なクジラをおいしく食べていただけたら」と語った。

(2021年4月29日付紙面より)

第7勝丸が今季初漁獲したミンククジラの入札があった=26日、太地漁協地方卸売市場
新鮮な鯨肉が取り引きされた
2021年04月29日
2 令和6年秋に開通予定 新宮紀宝道路 (国交省)

 国土交通省近畿地方整備局は27日、新宮市と三重県紀宝町をつなぐ「新宮紀宝道路」(2・4㌔)が2024(令和6)年秋に開通するという見通しを公表した。現在整備が進む「すさみ串本道路」(19・2㌔)は25(令和7)年春に開通する見通しだ。

 和歌山県における「防災・減災、国土強靱(きょうじん)化に向けた道路の5か年対策プログラム」で明らかにした。国交省では同プログラムに位置付けられた災害に強い国土幹線道路ネットワークについて、高規格道路のミッシングリンク(未整備区間で途中で途切れている区間)解消および4車線化、高規格道路と直轄国道とのダブルネットワーク化などによる道路ネットワークの機能強化対策を推進している。

 新宮紀宝道路(紀宝町神内―新宮市あけぼの間)は、国道42号の渋滞緩和による地域相互の振興と発展に寄与するほか、台風などによる土砂災害や南海トラフ地震などの地震災害時におけるネットワークの構築による救命活動や観光をはじめとした地域振興支援、救急医療活動の支援を主な目的とする道路。

 災害時、一般国道42号現道のうち、紀宝町の大部分の区間が津波により浸水し通行不能になると予想されており、整備により東南海・南海地震時の津波などによる浸水時には、迂回路、避難および避難場所として機能すると予想される。また、熊野川渡河部で慢性的に発生する渋滞の緩和にも期待が持たれる。

 公表を受け、田岡実千年・新宮市長は「長年の悲願が現実になった。心よりうれしく、みんなで祝いたい気持ち。熊野川河口大橋の開通により交通の便が良くなり、地域経済活性化の起爆剤になることを期待している。長年建設促進にご尽力いただいた関係機関の方々に感謝申し上げたい」と話している。

(2021年4月29日付紙面より)

令和6年秋の開通に向けて工事が進む熊野川河口大橋=27日、三重県紀宝町側
2021年04月29日
3 世界見据えて初動を固める
 推進協がオンラインで総会  (南紀熊野ジオパーク )

 南紀熊野ジオパーク推進協議会(会長=仁坂吉伸・和歌山県知事)が27日、オンライン形式で本年度通常総会に臨んだ。新任の東垣(あずま・わたる)・同パークセンター長が世界ジオパーク認定を見据えた今後の方向性を会員に示し、関連して一度打ち切った南紀熊野ジオパークガイド新規育成の再開を盛り込んだ事業計画案を承認するなどして初動を固めた。

 この協議会は、南紀熊野ジオパーク振興の中核組織として県や関係9市町村と関係諸機関・団体で結成。本年度の通常総会はコロナ禍の情勢を鑑み、串本町潮岬にある同センター内に感染症予防を考慮したサテライト拠点を置き遠方の会員をウェブ会議システムでつないで審議の場を整えた。

 当日は会員42人中31人が出席し11人が議長委任を提出。会長の仁坂知事はコロナ禍にあって同センターの教育活用が活発な状況や取り組みの高まりを期して3月に和歌山大学と連携協定を締結したことを報告し、「世界ジオパークとするためにはさらに実力を高めなければならない」と思いを掲げてあいさつ。和大を代表してアドバイザーに加わった伊東千尋学長が大学の持ち味を生かして盛り上げに協力したいという思いを掲げて会員との歩み寄りを深めた。

 東センター長は海洋研究開発機構特任技術統括を務め、同協議会のアドバイザーも務める人材。非常勤待遇での起用で、「地元が楽しんで豊かになる状況を世界に知らしめることに頑張りたい」と将来ビジョンを掲げ、前任から引き継いだ世界ジオパーク認定を目指す上での課題に対する見解、世界ジオパークや日本ジオパークの最近の傾向を踏まえて南紀熊野ジオパークや同パークセンターが果たすべき役割を論じて「できるのかではなく、話し合い汗をかきたいと思う」と同調を求めた。

 議事では前年度と本年度の事業関連諸議案を審議し承認。前述した同ガイド新規育成の再開により数と活動領域を国際的に通用する域まで増強し、世界認定に向けた弾みをつける方向性を新たに宿すことになった。その他、環境省近畿地方環境事務所が吉野熊野国立公園内におけるジオ事業の前年度実績と本年度の予定を報告し、それらの情報共有を図って終了した。

(2021年4月29日付紙面より)

感染症予防のためオンライン形式で開かれた本年度通常総会=27日、南紀熊野ジオパークセンター
着任あいさつを兼ね今後の方向性を示した東垣センター長
2021年04月29日
4 「安堵感を与えられたら」
 千鳥会が会員に支援金配布  (新宮市 )

 新宮市の町内会・千鳥会(濱優治会長)は、20日から数日かけて、新型コロナウイルス感染症の支援策として町内会67世帯に対し支援金5000円を配布した。

 長期化し、先の見えない不安に多くの人がストレスを抱えている新型コロナウイルス感染症。25日からは3回目となる緊急事態宣言が東京都・大阪府・京都府・兵庫県に発出されるなど、終息のめどはいまだ立ちそうにない。

 同町内会では、最初の緊急事態宣言が発令されていた昨年5月、「会員のために何かできないか」と一足早く独自の支援を決定。町内会員に対し現金1万円を支給した。

 このたびの支援については「コロナの時代をいかに乗り越えるか。コロナ終息に向け、町内会の存続を考えた」と濱会長。コロナ禍で役員が集まることも困難な中において、電話などで協議を重ねたという。

 支援金には町内会の予備費を充当。「少しでも安堵(あんど)感や喜びを与えられたら」との思いを込め、役員らが会員宅を一軒一軒訪ねて支援金を手渡した。なお、同町内会では昨年、災害対策として古くなった街路灯を撤去し電柱に新たに電灯を取り付ける工事を実施。工事は維持管理費の低減にも一役買っているという。

 支援金を受け取った町内会員の佐藤輝子さん(71)は「新しい電灯も支援金もありがたく、町内会のみんなが喜んでいる。心強く感じています」と笑顔。

 濱会長は「有事の時にどう気遣えるかが大事。共助の気持ちこそ町内会の在り方では。町内会の皆さんには健康で笑顔でいてくれたら」と話していた。

(2021年4月29日付紙面より)

会員に支援金を手渡す濱優治会長(右)=新宮市徐福
2021年04月29日
5 おかはな農園が優勝
 第165回職場対抗ボウリング大会  
2021年04月29日
6 那智勝浦町花火大会が中止  新型コロナ感染拡大防止のため  
2021年04月29日
7 建学の精神に立ち返る日に  近大新宮教職員が墓参り  
2021年04月29日
8 1位に松本武則さん  写連新宮支部4月例会  
2021年04月29日
9 3人が藍綬褒章を受章  令和3年春の褒章  
2021年04月29日
10 早朝から中曽公園で草刈り  讃寿会がボランティアで  (紀宝町 )
2021年04月29日
11 楽しく絵本に触れる  「紀宝はぐくみの森」で社会見学  (成川保育所 )
2021年04月29日
12 高学年が田植えを体験  地域の協力を得て2年ぶりに  (神内小 )
2021年04月29日
13 122組244人が40ホールで対戦 本年度会員交流ペア大会 (串本町)
2021年04月29日
14 一品物求める人でにぎわう  サンゴ台で「手作り五人展」  (串本町 )
2021年04月29日
15 住崎に海中こいのぼり設置  串本盛り上げの思い込めて  (串本ダイビング事業組合 )
2021年04月29日
16 4年後の春への期待高まる  すさみ串本道路予定公表で  (串本町 )
2021年04月29日
17 お悔やみ情報
  
2021年04月16日
18 中川夏希さんが全国3位
 ジュニアクイーンズレスリング選手権  (新宮高校 )

 県立新宮高校レスリング部の中川夏希さん(3年)が10、11の両日に開催された全国大会、JOCジュニアオリンピックカップ「令和3年度ジュニアクイーンズカップ・レスリング選手権大会」(東京都・駒沢オリンピック公園総合運動場)に出場し、ジュニアの部53㌔級で3位に入賞した。

 この大会での同校女子入賞は初で、顧問の藪中教諭は「コロナの影響により学校の休校や女子の大会がしばらく中止となっており、実戦感覚を養えずにつらい時期を過ごしていたように感じます。モチベーションを保つのも難しかったと思う中、努力の結果がこの成績につながった。自分のことのようにうれしいです」とたたえた。

 ジュニア競技の質的向上と、オリンピックや世界選手権大会で活躍できる選手の発掘・育成が狙い。2009年まで「全日本女子レスリング選手権大会」で行われていたが、シニア部門が「全日本選抜レスリング選手権大会」に吸収されたため、残ったカデット以下を独立した大会として翌10年に改称された。

 昨年は新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から中止。今年は小学生、中学生の両部門を取りやめ、カデット(04~05年生まれの者)とジュニア(01~03年生まれの者)のみの開催となった。

 ジュニアの部53㌔級には11人が出場した。中川さんは2回戦から登場し、2―0で勝利。準決勝で大会を制した藤波朱理さん(三重県・いなべ総合学園高)に敗れたものの、伝統の新宮高校レスリング部に新たな歴史を刻んだ。

 中川さんは日頃、指導してくれる藪顧問や周囲の人たちへの感謝を述べ「小学生以来、2度目の全国出場で結果には少し安心しました。1年半ぶりの大会で不安と焦りが大きく緊張した。それに伴って自分が思っている技が出せないなど、納得のいく試合ができませんでした。今後は技術の向上も高めたいですが、メンタル面を強化していければ」と話していた。

(2021年4月16日付紙面より)

ジュニアクイーンズカップ・レスリング選手権ジュニアの部53㌔級で3位に入った中川夏希さん=14日、県立新宮高校レスリング場
2021年04月16日
19 商売繁盛や終息を祈願
 大勝浦で「弁天祭」  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町の大勝浦地区にある弁天島で14日、弁天祭が営まれた。今年は新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から祭りを守り継ぐ弁天島保存会(猪飼伸、宏(こう)両代表)の役員5人が参列し、神事のみの斎行となった。

 弁天祭は一年で最も潮が引く旧暦の3月3日に合わせて実施しており、干潮時には磯伝いに歩いて島へ渡ることができる。例年は多くの参列者が商売繁盛や大漁、芸能の上達などを祈願する祭りで餅まきも盛大に行われている。

 弁天島は古くから「勝浦三景」の一つに数えられる景勝地で、島には「白蛇弁天」が祭られている。近年ではパワースポットとしても注目を浴びており、町外からも参拝者が訪れている。先日も大阪府在住の女性らから祠(ほこら)と祭壇の寄贈があった。

 この日は祭りの前に役員が島周辺を清掃。勝浦八幡神社の髙橋正樹宮司が神事を執り行い、役員が玉串をささげた。髙橋宮司は「年に1度のお祭り。海の安全や豊漁、商売繁盛に加え、コロナの終息を祈願しました」と話した。

 保存会の宏代表は「コロナ禍の中で祭典が無事にできたことをお喜び申し上げます。今回は私たちに世代交代してから初めての例大祭。今後も可能な限り続けていきたい」。

 兄の伸代表は「来年はコロナも終息し、通常通りに盛大にできればうれしい」と語った。

(2021年4月16日付紙面より)

神事が執り行われた=14日、那智勝浦町の弁天島
参列した役員
2021年04月16日
20 子どもの通学守る機運醸成
 交通課員ら春交安の一環で  (串本警察署 )

 串本警察署が12日にJR串本駅前で自転車安全利用街頭啓発、13日に串本町の商栄会通りと新町通りの交差点で子ども見守り活動(=街頭指導)に取り組み、子どもの通学を交通事故から守る機運醸成に努めた。

 春の全国交通安全運動(6~15日)に基づく諸行事の一環で、いずれも児童生徒の下校時間帯をターゲットにして実施した。

 自転車安全利用街頭啓発は同署交通課の課員2人に加え、きのくにさわやかマナーアップキャンペーンで協働関係にあるJR串本駅の三輪順平駅長も協力。3人チームで学生や自転車利用者に啓発物資を配り、後でその内容を確かめるよう呼び掛けて関心を促した。

 物資には2019年4月施行の県自転車の安全利用の促進に関する条例に明記された自転車利用者等の責務や促進する県の責務を紹介するチラシを同封。自転車は車両の一種でルールやマナーの順守が利用者に求められることや、交通事故を起こした場合に被害者への賠償責任が発生することを伝えて安全運転に努めることの大切さを考え意識してもらう内容となっている。

 13日は同署交通課の宮井大輔課長ら5人が小雨決行で交差点一帯に立ち、交差点は歩行者の横断を最優先とすることを交通整理によりドライバーへ意識付けた。宮井課長によると幹線から外れた交差点だが交通量が多く、かつ通学路になっている点で交通事故の危険度が高いため今回の街頭指導に踏み切ったという。

 この日は可搬式オービス(速度違反自動取締装置)を持ち込み、ゾーン30の意識付けも試みる計画だったが、雨天のため中止。取り締まりは実施できなかったが、この行動を通して危険相応に機運が高まることを願い、できる活動を展開した。

(2021年4月16日付紙面より)

啓発物資を配り自転車の安全利用の意識を促す啓発員=12日、JR串本駅前
交差点での歩行者最優先をドライバーに印象付ける署員=13日、串本町串本
2021年04月16日
21 嶋津で筏師の道を散策
 紀宝町山歩き部会に22人が参加  

 紀宝町山歩き部会は11日、新宮市熊野川町嶋津で筏師(いかだし)の道を散策するツアーを開催。最高齢86歳を含む22人が約4・5㌔を3時間かけて歩いた。

 筏師はかつて、北山川流域で伐採された木を筏に組み、熊野川を経て下流の新宮まで運んだ。筏師が下流から自宅まで歩いた山間の道が「筏師の道」と呼ばれ、70年ほど前まで使われていた。

 北山川の筏は600年以上の歴史があり、激流を下る筏師の技術は全国でも有名だったという。

 嶋津は三重県と奈良県の県境にある和歌山県の小さな飛び地で北山川沿いの山村。嶋津観光協会の平野皓大さんが案内した。参加者は嶋津で筏師の歴史を学びながら、山を越えて対岸の熊野市紀和町木津呂にあった渡し場まで歩いた。

 毎月楽しみにしていると言う参加者は「コロナ禍で外出する機会が少なくなってきているので、こうして月に1度集まって歩くのはとてもありがたい」と話していた。

 次回の山歩き部会は、尾鷲市の馬越峠からおちょぼ岩を歩く健脚コースを予定しているという。

(2021年4月16日付紙面より)

山歩き部会のツアーに参加した皆さん(同部会の福田将志さん提供)
熊野の歴史が詰まった筏師の道を歩く(同提供)
2021年04月16日
22 家族2人の感染を確認  御浜町で新型コロナウイルス  
2021年04月16日
23 道路標識確認の徹底を  小学生の登下校時間帯に  (新宮市 )
2021年04月16日
24 5月20日から休館へ  移転に向けボランティアも募集  (新宮市立図書館 )
2021年04月16日
25 鮮やかなテッセンの花  新宮市街地で見頃  
2021年04月16日
26 「春の花束できたよ」  中央児童館でミニブーケ作り  (新宮市 )
2021年04月16日
27 国家平安とコロナ終息願い  福島県の佐藤さん、般若の木彫り奉納  (熊野速玉大社 )
2021年04月16日
28 宿泊特化して地域と協業  道の駅ホテル開業迎える  (串本町 )
2021年04月16日
29 感染症対策呼び掛ける  西田町長がメッセージ  (紀宝町 )
2021年04月16日
30 こいのぼりの「つるし飾り」  寺子屋分校「楽しい手芸教室」  (紀宝町 )
2021年04月16日
31 ツツジが見頃迎える  新宮港第二期緑地帯で  
2021年04月06日
32 「声」がつなぐ心の交流 「声の文庫」200号を刊行 (新宮市)

 「春近く 送られしテープ 座友の宝」。新宮市の音訳ボランティアグループ「声の文庫」の亀田滋子さん(89)は、リスナー(利用者)から寄せられた句を見せてくれた。3月、同ボランティアグループが作成する音訳テープが刊行200号を迎えた。大前嘉助代表(78)は「200号までいくことは珍しいことだと聞く。これからも続けていければ」と笑顔を見せる。

 音訳テープとは、地域の新聞やニュース、俳句、書籍などを音訳し吹き込んだカセットテープ。文字通り「声の文庫」として、テープを聞くことによって視覚障害者がさまざまな情報を得ることができる。

 今年6月に発足17年を迎える同ボランティアグループは2004年、亀田さんが「盲導犬クイールの一生」などを音訳したテープ第1号を作成したことに端を発し活動を開始した。

 亀田さんは約25年ほど前に音訳ボランティアの存在を知り、東京のYWCA(キリスト教女子青年会)の講座を受講。その後もいくつかの講座を受け、ますます音訳の魅力に引き込まれた。

 亀田さんの「せっかく学んだことを地元に還元したい」との思いに引き寄せられる形で、現在は会員8人が毎月1度、亀田さんの自宅で吹き込みや編集などの作業を行っている。中学・高校生時に演劇部に所属していた大前代表は、男性の読み手を求める声に応え2009年に入会。演劇の経験を生かし「蝉(せみ)しぐれ」(62号)で初めて参加した。

 「会員さんは和気あいあいと作業をしてくれている。(音訳は)楽しい。苦労はない」と亀田さん。「私にいつも話しかけてくれるのはテープだけでした」「優しい声の文庫は私の唯一の楽しみです」―。リスナーから届く直筆や点字の手紙も励みになると目を細める。

 しかし、一時は多くいたリスナーも、高齢化に伴う施設入所や逝去などで現在は4人に。大前代表は「リスナーの声が活動の指針となり励みとなる」と、「声」と「声」がつなぐ青写真に期待を込め、「視覚障害者の方に限らず、もっと多くの人に聞いていただきたい。次に目指すは300号ですね」と笑顔を見せた。

(2021年4月6日付紙面より)

音訳ボランティアグループ「声の文庫」の皆さん。大前嘉助代表(中央)を囲んで=4日、新宮市
2021年04月06日
33 滝をバックにイベント楽しむ
 飛雪の滝で春の滝フェス  (紀宝町 )

 紀宝町浅里の飛雪の滝キャンプ場で3日、「春の滝フェスティバル」が開催された。新型コロナウイルス感染対策が取れる屋外イベントを中心に、たくさんの参加者がたい茶漬けの振る舞いやベリーダンスのステージを楽しんだ。

 キャンプ場の運営が町から民間の㈲楽らくに移行したことに伴い、オープニングイベントとして企画した。

 たい茶漬けの振る舞いでは、東京の有名店「鮨(すし) 心」の料理長が鯛炙(たいあぶ)りが入ったお茶漬けを提供。ベリーダンスでは和歌山オリエンタルダンス協会(Eva.香陽代表理事)のメンバーが滝をバックに舞い、観客を魅了した。ヨガ体験では参加者が飛び入りで参加する姿も見られた。

 新商品である2種類のキャンピング・スパイスのプレゼントやオリジナル限定グッズの販売もあり、楽らくの笠野健太さんは「これまで町がしてきた取り組みを引き継ぎ、地域おこし協力隊OBや地域の方々に教わりながら新しいことに挑戦し、地域を盛り上げていきたい」と意気込みを見せる。

 新宮市から家族4人で参加した井上俊作君(6)は「鯛茶漬けがおいしかった」。母親のひとみさんは「知り合いを通じてイベントを知った。キャンプ場に来るのは2年ぶりだが、子どもたちもすごく楽しそうに過ごしていた」と話していた。

(2021年4月6日付紙面より)

滝前で華やかなベリーダンス=3日、紀宝町の飛雪の滝キャンプ場
たい茶漬けに舌鼓
絶景楽しみつつヨガ体験
2021年04月06日
34 アクティビティなどを再開
 橋杭ビーチ3季活用始まる  (串本町 )

 串本町くじ野川にある橋杭ビーチの3季活用が3日から始まった。運営委託するビーチハウス・ラパンの営業が始まり、期間向けの各種アクティビティのレンタル等提供が再開している。

 おおむね7~8月に開設する橋杭海水浴場が環境省「快水浴場百選」の選定を受けている橋杭ビーチ。その環境を年間2カ月しか活用しないのは惜しいと感じた南紀串本観光協会が各種アクティビティを導入し、その担い手として同ハウスの運営を委託し4~10月(春~秋)を期間とするこの活用を図っている。

 海水浴と各種アクティビティ、その両方を支える同ハウスによるアウトドア拠点化が目指すところ。前身の旧串本町観光協会が着手し後の南紀串本観光協会も思いを受け継ぎ、今年は通算5期目となる。

 レンタル等提供する各種アクティビティは▽シーカヤック系▽フィッシングカヤック系▽スタンドアップパドルボート系―の3系統で、カヤック系はツアー企画も提供。レンタル時に希望すればスタッフのレクチャーを受けることもできるなど、初体験でも気軽に挑戦できる環境を整えている。

 同ハウスは海の家として飲食も提供。こちらは各種アクティビティとは別に利用可。中軸のスタッフ・青木寛さんによると、今期は序盤から修学旅行など教育利用の事前予約があり、4~6月で20件超の利用となる見込みで「コロナ禍が続くのはつらいが、この状況はありがたい。一般利用とのバランスを取りながら受け入れに頑張りたい」と意気込みを語る。

 レンタルやツアーは有料。事前予約制で、詳細は同ハウス公式ホームページ(アドレスhttp://cafe-lapin-2014.sakura.ne.jp/sea)を参照。資機材持ち込みによる同ビーチの利用も受け入れていて、初日はウインドサーフィンを楽しむ様子が見られた。

 同ハウスの営業時間は午前9時~午後5時で、基本水曜定休。同協会は利用に弾みをつけるため、25日(日)にイベント「橋杭ビーチオープンフェスタ」を開く方向で検討している。各種アクティビティの事前予約や問い合わせは同ハウス(電話090・3356・8305)まで。

(2021年4月6日付紙面より)

3季活用5期目のシーズンインを迎えた橋杭ビーチやビーチハウス=3日、串本町くじ野川
2021年04月06日
35 桑野智行さんが就任
 高田村つくり推進事業地域おこし協力隊  (新宮市 )

 高田村つくり推進事業地域おこし協力隊と集落支援員の就任式が5日、新宮市役所であった。このたび、地域おこし協力隊員として桑野智行さん(23)が着任。「公益性を持って課題に取り組み、地域のために尽くしたい」と誓いの言葉を述べた。任期は最長で3年。

 地域おこし協力隊は、都市地域から過疎地域等の条件不利地域に移住して「地域協力活動」を行いながら、その地域への定住・定着を図る総務省の事業。

 高田地区では、高齢化などに伴う地域の課題や現状を打破すべく「高田村つくり推進事業実施要綱」をまとめ地域おこし協力隊や集落支援員制度を活用しつつ地域づくりを進めている。

 桑野さんは兵庫県尼崎市出身。大学卒業後、警備会社に約1年間勤務。協力隊を希望した経緯については「新宮市からは都市部に近く、高田は環境的に自分になじんだ」。

 狩猟免許を有し「獣害対策に取り組みたい」と抱負を述べ「地区の人と親密な関係性をつくっていきたい」と思いを語った。

 桑野さんからの着任のあいさつを受け、田岡実千年市長は「隊員就任により集落支援員の方々もより一層地域の活性化に取り組めるのでは」と同席した葛藪高盛総区長や坪井辰実・高田支所長らに伝え、「これからも高田地区の皆さまと協働して地域の活性化に取り組めることを大変うれしく思っています」と話していた。

 集落支援員には前年度に引き続き、輪野利明さん、中道活好さん、金子史法さん、溝口ももさんが就任した。

(2021年4月6日付紙面より)

地域おこし協力隊に着任した桑野智行さん(中央)らが田岡実千年市長(左から2人目)に就任のあいさつ=5日、新宮市役所
2021年04月06日
36 3月度月例杯の結果
 那智勝浦ゴルフ倶楽部  
2021年04月06日
37 3人が各種目で優勝
 和歌山陸上競技協会記録会  
2021年04月06日
38 6チームが出場し開幕
 第41回学童軟式野球大会  (マクドナルド・トーナメント )
2021年04月06日
39 建築史家らが旧児玉家を調査  紀州藩や水野家との関わりも  (太地町 )
2021年04月06日
40 10周年記念シングル発売  ご当地アイドル「Fun×Fam」  
2021年04月06日
41 特選に野中誠一さん  写連紀南支部3月優秀作品  
2021年04月06日
42 総合優勝は今西康雄さん  紀州愛蘭会の春蘭展示会  (新宮市 )
2021年04月06日
43 8年間の労をねぎらい  水谷智行さんに感謝状  (太地町 )
2021年04月06日
44 みんなで新生活スタート  太地こども園で入園式  
2021年04月06日
45 楽しくいっぱい遊ぼうね  白梅保で入園式  (新宮市 )
2021年04月06日
46 5人が課長級に昇任  熊野市  
2021年04月06日
47 AMドリームスが県大会へ  地区代表決定戦で勝利  (少年野球 )
2021年04月06日
48 熊野の想い届けよらい  ユーチューブで動画配信始まる  
2021年04月06日
49 串本町の令和3年施政方針①   
2021年04月06日
50 式典などで礼を尽くす  中湊の稲荷神社が例祭  (串本町 )
2021年04月06日
51 お悔やみ情報