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【検索ステータス】 
2017年02月15日
1 次世代担う子どもたちに
 太地漁協といさな組合が育英会に寄付  

 太地町漁業協同組合(脊古輝人組合長)と太地いさな組合(小畑充規組合長)は13日、太地町(三軒一高町長)の育英会奨学金に100万円ずつ、計200万円を寄付した。

 同町育英会は町と那智黒の育英会が合併した組織。現在の形になって10年になる。高校、専門学校、短期大学、4年制大学への進学希望者を対象に利息無しの貸し付け型で奨学金を出している。4年制大学進学者からの申し込みが多く、現在15人に年間合計550万円貸し付けている。今年は13日現在で4人の申し込みがあった。

 太地漁協は平成19年に約86億円もの負債を抱えていたが、町の協力と組合役員の尽力で立ち直らせた経緯を持つ。漁協では、1月の役員会で育英会の奨学金制度を知り、町との連携と恩返しから寄付を決定した。これまでには、東北大震災で200万円相当支援し、飛鳥神社の社務所再建に1000万円寄付した。これらの他、スポーツ関係でも支援を行っている。育英会には、可能であれば今後も寄付を継続したいとしている。

 贈呈式には太地漁協の脊古組合長と貝良文参事、太地いさな組合の小畑組合長が出席した。

 脊古組合長は「こうした形で協力できることを、とても誇りに思っている。今後も町と組合で連携プレーを取り、さらに協力していきたい」と町の発展に寄与する意を示した。

 三軒町長は「漁協の再建は町に大きなインパクトを与えた。命懸けで漁に従事する人が子どもたちのために寄付していただいたことは、本当にありがたい」。

 宇佐川彰男教育長は「しっかりとした管理の下、有効に使わせていただきます」と感謝を述べた。

(2017年2月15日付紙面より)

三軒一高町長(右)に寄付金を手渡す脊古輝人組合長ら=13日、太地町役場
2017年02月15日
2 観光筏の安全を祈願
 北山村不動明王で例祭  

 北山村大沼で11日、不動明王例祭が営まれた。山口賢二村長、筏師、中弘也大沼区長をはじめ約50人が参列し、修験者の資格も持つ岡田基(もとい)さんが神職を務めた。この例祭には、釜で沸騰させた湯にもち米を入れて釜が音を立てるか否かで今年の吉凶を占うという神事が含まれている。

 岡田さんがサカキ、塩とほら貝の音で場を清めて読経し釜にもち米を入れると、釜はうなるような大きな音を奏で今年は「吉」という結果が出た。参列者も次々にもち米を釜に入れ玉串を奉てんした。

 護摩たき、どんど焼き、餅まきも行い区民の無病息災を祈った。その後、公民館に移動し酒宴が開かれ、例祭は無事終了した。

 参列した筏師の所和宏さん(31)はこの例祭が「筏の安全運航を願う機会でもあり、区内の祭りなので区民の家内安全を祈る機会になっている」と話した。村議の前岡武津雄さん(68)によれば、元来ここにお祭りされていたのは川の神様でこの祭りは筏師の安全を祈願するものだったという。前岡さんは「子どもの頃は筏で川を渡ってここに来て夜店を楽しんだ。今は5月から始まる観光筏の観光客の皆さんに楽しんでもらえるよう安全を祈っている」と話した。

(2017年2月15日付紙面より)

護摩たきに参列する大沼区の皆さん=11日、北山村大沼
釜にもち米を入れ吉凶を占う岡田基さん
2017年02月15日
3 トルコの副知事ら町長表敬
 JICA研修で樫野を視察  (串本町 )

 トルコ共和国の副知事や郡長11人が13日、串本町の田嶋勝正町長を表敬した。JICA北海道が実施する研修プログラムの一環でトルコ軍艦エルトゥールル号(エ号)遭難の地を訪ねるのが来町の目的で、一行を代表してキャーズム・テキン郡長は「串本はメルシンやサムスン(ヤカケント町を含む県)と友好を結んでいると聞く。今後、11のまちが友好関係に加わると思う」と述べて田嶋町長との親交を深めた。

 一行は国土交通省北海道開発局と公益財団法人はまなす財団が協力する同プログラム「地域開発に係る地方行政官の能力開発プロジェクト」に参加。地域間格差是正に有益な知見を得る狙いで日本の地域開発の考え方や事例に触れ、自国に当てはめてアクションプランを取りまとめることを目指している。

 人員の内訳は副知事2人、郡長は和歌山県の振興局長に相当する役職で9人。研修の場は主に道内とされ、道外では唯一串本町の視察がプログラムに組み込まれ、実践のため12日に串本町入りした状況だ。

 一行の表敬を受けて田嶋町長は「遭難したエ号の乗組員を当時の島民が救援したことが最初の友好であり礎だといわれていることがうれしく、心から誇りに思う。町長として毎月16日に慰霊碑へ献花をしているが、(亡くなられた)587人は今も守り続けているので安心してほしい」などと述べて来町を歓迎。

 テキン郡長は「長年の友好や信頼に基づき、近年は両国政府の政治的つながりや経済的協力関係が増し心強く思う。アジアの大国日本と中近東の重要国トルコが手をつなぐことは非常に大きな力になると思っている。このプログラムを手配してくれたトルコ内務省やJICAに感謝して、串本に敬意を表したい」と謝辞を寄せた。

 同町がトルコ人女性を職員として起用していることへの感謝やトルコ人観光客の来町状況などざっくばらんに懇談が進む中、特に同町の防災施策が大きな話題になり同町の取り組みの状況とその意図に関係する田嶋町長の説明に真摯(しんし)に耳を傾けた。併せて双方、訪問の記念となる品を交換し合って歩み寄りを深めた。

 一行は表敬後に樫野を訪ねてトルコ記念館や殉難将士慰霊碑、遭難現場の岩礁(通称・船甲羅)などを視察。同日中に北海道へ向けて離町した。

(2017年2月15日付紙面より)

一行に町の防災施策の状況と考え方を説明する田嶋勝正町長=13日、串本町役場本庁舎
来町した副知事や郡長ら
2017年02月15日
4 港でバイオマス事業
 新宮市が土地売却を検討  

 新宮市の田岡実千年市長は13日、新宮市井の沢のセンタービルであった市議会総務建設委員会で、新宮港第2期工業用地で木質バイオマス発電事業が始まる可能性があると報告した。現在4社から申し入れがあるという。土地の面積などから4社全ての受け入れは不可能で、今後、各社から具体的な計画を示してもらい検討していく。

 田岡市長は、事業が始まる際には地域住民の理解を得、環境への影響を調査するなど慎重に進めていくと述べた。久保智敬委員は、バイオマス発電は「今後も伸びていくのか」と質問。田岡市長は「まだまだ増えてくる発電と思っている」と回答した。

 大石元則委員の「地域住民との話し合いはいつか」との問いに向井雅男・企画政策部長は「土地の売却の前に説明会が必要と思います」と回答した。山本茂博・企業立地推進課長は「雇用、地元林業の振興など当地にとっては有意義な事業になると思っています。排水などの環境については勉強していきたい」と述べた。

■地域おこし協力隊



 北村奈七海委員は、熊野川町内で地域おこし協力隊員が取り組んでいるゲストハウスの状況を聞いた。丸石輝三・熊野川行政局住民生活課長は、施設は9割完成していて、来月には営業を始める予定と説明。「来年度は隊員を募集するのか」との問いに伊藤順司・熊野川行政局長は「各課と協議し、できれば人数を増やしたい」と述べた。

 屋敷満雄委員は、隊員が関わった旧九重小学校での活動を支援し、有名ブランドだった「九重茶」を復活できないかと質問。向井部長は「(九重小の活動は)地域になくてはならない存在になっており、できるだけ支援していきたい」と述べた。

■新しい総合計画



 当局は、新しい総合計画策定に向け、市民3000人を対象にアンケートを実施し、901人から回答があったと報告した。現在、集計、分析を行っていて、市内3高校の2年生対象にもアンケートを実施している。

 庁内では若手、中堅職員によるワーキング活動などを実施していて、外部有識者も含めた市民代表による「新宮市総合計画審議会」の人選を進め、本年度内に設置する。

 北村委員は、審議会委員の人選について「年齢などに偏りがないように」と指摘。新谷嘉敏・企画調整課長は「極力考慮して人選にあたっている」と回答。大西強委員の「策定にはなるべく予算をかけず、若手の勉強の一環として作って」との要望に新谷課長は「コンサルを入れず、手作りで議論している」と述べた。

■庁舎落成は3月19日



 当局は新庁舎の落成式を3月19日(日)午前10時から挙行すると報告した。同日午前11時から午後3時まで内覧会を実施する。

(2017年2月15日付紙面より)

2017年02月15日
5 宇久井、王子Aが優勝
 寒風の中でJA杯少年サッカー大会  
2017年02月15日
6 過ごしやすい学校に 城南中、ネット・スマホのルール作り 
2017年02月15日
7 商売繁盛など祈り 熊野那智大社、御縣彦社で初午祭 
2017年02月15日
8 6人の力作たたえる  石垣記念館特別絵画展の表彰式  
2017年02月15日
9 まちの20年後見据える 新宮市、立地適正化計画案を説明 
2017年02月15日
10 カワヅザクラが開花  宇久井ビジターセンター園地  
2017年02月15日
11 マジックや落語で 新宮市丹鶴地区ふれあい交流会 
2017年02月15日
12 お菓子まきに歓声  三輪崎保育園で初午行事  (新宮市 )
2017年02月15日
13 魚と格闘する姿に圧倒  宇久井中の漁業体験  (那智勝浦町 )
2017年02月15日
14 山﨑儀子さん100歳に 古座川町長の祝い受け「感無量」 
2017年02月15日
15 親子でケーキ作りに挑戦  バレンタインデー料理教室  (串本町 )
2017年02月15日
16 大柳のコースで完走に挑む  明神小伝統のマラソン大会  (古座川町 )
2017年02月15日
17 多彩な奉仕奉賛で活気  水門神社例祭「水門祭」  
2017年02月15日
18 お悔やみ情報
  
2017年02月08日
19 熊野に春呼ぶ御燈祭り
 新宮市神倉神社  

 熊野地方に春の訪れを告げる「御燈祭り」が6日夜、新宮市の熊野速玉大社(上野顯宮司)の摂社、神倉神社で営まれた。今年は1957人(主催者発表)の上がり子(祈願者)たちが、神倉山に集まり、山頂付近にあるご神体「ゴトビキ岩」の下でご神火を授かり、下山した。

 1400年以上前から続くと伝わる全国でも珍しい女人禁制の火祭り。今年は昨年3月に国の重要無形民俗文化財に指定されてから初めての祭りだった。白装束に荒縄を胴に巻き、草鞋(わらじ)を履いた男たちが、ご神火の付いた燃えさかるたいまつを手に神倉山を駆け下り、太鼓橋付近で大勢の観客が迎えた。

 初めて祭りに参加した九州大学2年の池山草馬さん(22)は「すごく寒かったですが、たいまつに火が付いた瞬間、空気が揺らぐのが見えました。心も体も熱くなり、自然と声が出てしまいました」と話していた。

(2017年2月8日付紙面より)

山門から勢いよく飛び出す先頭集団=6日午後8時ごろ
2017年02月08日
20 「とくし丸」で地域見守り
 JAみくまのと協定書締結  (那智勝浦町 )

 JAみくまの(村上幸弘代表理事組合長)と那智勝浦町(寺本眞一町長)は6日、「移動スーパー・とくし丸」を用いた高齢者等地域見守り活動に関する協定書を締結した。同町と太地町を範囲に、21日(火)から事業をスタートさせる。

 社会問題となっている「買い物難民(買い物弱者)」に関してJAみくまの管内でも確認されており、見守りが必要な65歳以上の人口が約38%強に上っているという。

 これらの問題を受けてJAみくまのは誕生15周年を機に移動スーパー事業を計画した。志の熱いことを意味する「篤志」から名付けた軽トラック「とくし丸」で買い物難民対策を施すと同時に、販売パートナーを「見守り隊」として機能させる狙いがある。住民に異変が見られた場合は、地域包括支援センターに連絡し、職員が訪問する。

 移動スーパーは、Aコープで売られている総菜や生鮮品、日用品など約300品目1400点を取り扱う。訪問は1週間に2回で、注文にも対応。販売担当者と直接顔を合わせ、会話することで買い物を楽しめる。

 現在はトラック1台で那智勝浦町の下里、太田と太地町の平見の個人宅約120軒を巡回する予定だが、要望があれば台数増加や対象地区拡大を検討するという。

 寺本町長は「われわれの町でも年数件、孤独死が起きており、対策を福祉課と考えている。このような状況でこういった協定が結ばれ、連絡が頂けるのはとてもありがたく、心強い。町としても、お互いの組織の連携がスムーズかつ効率的になるよう頑張っていきたい」と述べた。

 村上代表理事組合長は「移動販売車によって地域の人と接する機会が増えると思う。孤独死や体調不良で動けない人が見つかる確率も上がる。行政と手を結び、見守り活動を進めていきたい」と話した。

(2017年2月8日付紙面より)

締結に握手を交わす寺本町長眞一町長(左)とJAみくまのの村上幸弘代表理事組合長=6日、那智勝浦町役場
2017年02月08日
21 耳の地蔵など信心集める
 湯の花霊場の地蔵尊例祭  (古座川町 )

 古座川町添野川、湯の花温泉そばにある地蔵尊の例祭が5日日中にかけて営まれ、正午の法要には区内外から約30人が参列して信心を注いだ。

 この地蔵尊は七川ダム建設に伴い水没を免れるため、現在の湯の花温泉そばに引き上げられた。参道下から順に▽弁財天▽薬師如来▽徳本上人供養塔▽如意輪観世音菩薩(ぼさつ)―と安置され、中でも薬師如来は明治の中ごろに耳をわずらった子どもの平癒を願掛けしたところすぐにかなったという縁起があり、以来「耳の地蔵さん」として区内はもとより区外からも根強い信心を集めているという。

 現在は添野川集落にある善光寺の境外地蔵とされ、近隣住民が雨天日などを除くほぼ毎日通い、参道を清掃するなどして護持している。例祭は旧歴1月17日とされるが、昨今は区外の参拝利便も考えて最寄りの日曜日に日取りを定めてほこらを開扉している。

 今年はまれな雨天下で例祭を迎え、世話役筆頭の山本照一さん(82)はパラソルで雨をしのぎながらあらかじめ準備しておいた耳の地蔵さんの供え物「セミの抜け殻」「穴の開いた木片」(抜けの良さにあやかった慣習の品)を配り、南真次区長(63)もほこらへ誘うなどして参拝者を歓迎。正午には善光寺を兼務する小川宝音寺の伊藤収工住職が弁財天から順に法要を営み、般若心経を唱える中で参拝者一同、順次焼香して信心を注いだ。

 区民が耳の地蔵さんにささげた餅や菓子は例年、法要後にお下がりとしてまかれるが、今年は雨天のため袋に小分けして配った。山本さんは「雨が降るのは本当に珍しくて、今日は朝から『お祭りはやるのか』と問い合わせがあって大忙しだった。足元が悪いのに大勢の皆さんに来ていただけてうれしいし、それぐらい親しまれている耳の地蔵さんなので、今後もこのお祭りを続けていこうと思う」と話した。

(2017年2月8日付紙面より)

「耳の地蔵さん(薬師如来)」に信心を注ぐ伊藤収工住職ら参拝者=5日、古座川町添野川
セミの抜け殻や穴の開いた木片などが供えられたほこら内
2017年02月08日
22 15チーム72人が熱戦 冬季ソフトバレーボール大会 (男子・なちB、女子・なちDが優勝)
2017年02月08日
23 6日夜、那智勝浦町などで停電   
2017年02月08日
24 白一色の給食味わう 新宮市、御燈祭りに合わせ特別献立 
2017年02月08日
25 串本で研修会を予定 裏千家淡交会南紀学校茶道連絡協が総会 
2017年02月08日
26 ラグビーやってみよう!  近鉄ライナーズの選手と体験  (新宮市 )
2017年02月08日
27 豆まきで鬼退治  上野山保育園、最後は仲良く  (串本町 )
2017年02月08日
28 木山さんの畑で大根収穫  潮岬幼稚園の4、5歳児  (串本町 )
2017年02月08日
29 お悔やみ情報
  
2017年02月02日
30 「予定通り粛々と建設」
 文化複合施設委で田岡市長  (新宮市議会 )

 新宮市議会の文化複合施設建設に係る遺構発掘調査および都市再構築戦略事業調査特別委員会(上田勝之委員長、12人)が1月31日、新宮市井の沢のセンタービルであった。遺跡保存のための建設計画の大幅な変更を求める声に対し、田岡実千年市長は「平成33年の完成を目指し、これ以上建設が遅れないようスケジュール通り粛々と進めていきたい」とあらためて決意を述べた。

 市教委は12月末、県教委に丹鶴幼稚園跡地で実施した遺跡の確認調査の成果を報告した。南由起・文化振興課文化財係長は、第1次調査と同程度の高い評価が示され、図面や写真としてデータのみを残す「記録保存」以上の保存の検討を求められたと報告した。

 北村奈七海委員は「市としては今回の結果をどのように考えているのか」と質問。畑尻賢三・文化振興課長は「遺跡を破壊せずにどれだけ残せるか、費用なども考えながら県と協議しながら進めていく」と回答した。

 上田委員長は、建設地の変更を考えていないのかと確認。田岡市長は「今の土地以外にないと考えている。県と協議しながら丁寧に進めていきたい」。楠本秀一教育長は「残念ながら残せない遺跡もあるが、しっかりと記録を後世に残していく」と理解を求めた。

 並河哲次委員は、今後の発掘でさらに重要な遺跡が出土する可能性を考慮し、他の土地への建設を含めた代替案を検討すべきと主張。田岡市長は「予定地に予定通り建てていく」と繰り返した。

 並河委員は、今回出土した遺跡に対する有識者たちの評価を提出してもらいたいと要望。畑尻課長は「可能な限り早く提示させていただきたい」と回答した。

■文化ホールは1000席いるのか



 並河委員は、市民ホールに1000席必要な根拠を示してほしいと質問。田岡市長は「紀南の中心のまちとして、しっかりとしたホールを造りたい。800席でも1000席でもランニングコスト(維持管理費)はあまり変わらない」と回答。「ランニングコストの差は」との質問に田岡市長は「細かい数字は把握していない」と述べた。

 松畑玄委員は「800席、1000席などのパターンで建設費や維持管理費を示してもらわないと判断できない。ランニングコストはいつ出してくれるのか」と質問。畑尻課長は「施設規模が決まってから」と述べた。

 並河委員は当局の財政シミュレーションで示されているランニングコスト約1億円の想定が甘いと述べ、「希望的観測ではなく、将来やっていけるという具体的な根拠を示してもらわないと議論の意味がない」と訴えた。

 上田委員長は「席数を減らすと建物の高さが抑えられ、建設費もランニングコストもだいぶ抑えられるのではないか」と質問。田岡市長は「もしかしたらイニシャルコスト(初期費用)の面から席数を変更する可能性は否めない」と述べた。

 委員会を傍聴していた榎本鉄也市議会議長は「全く議会の意見を聞き入れてもらっていない。比較検討すらしていないし、議会を納得させる資料もない。議会は熊野学センターの先送りを認めていない。この委員会を作ったのは熊野の宝となる遺構が出て、いろいろなアイデアが出てくるかもしれないということだったが、いつの間にか市民会館と図書館の建て替えになってしまった」と嘆いた。

 田岡市長は「議員の皆さんの意見がなければ、予定通り3棟案で走っていた。ありがたいと思っています。来年度の当初予算に上程する基本設計費は今のところ1000席ですが、イニシャルコストがオーバーするようであれば、800席と比較検討しなければならない」と述べた。

(2017年2月2日付紙面より)

旧丹鶴小学校と市民会館の解体がほぼ完了した文化複合施設建設予定地=1月31日、新宮市下本町
2017年02月02日
31 柔軟な思考と発想で活動を
 東牟婁老人クラブ指導者研修会  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町体育文化会館で1月31日、「平成28年度東牟婁地方単位老人クラブ指導者研修会」(同クラブ連合会主催)が開かれた。那智勝浦町、太地町、古座川町、串本町、北山村の老人クラブから約70人が参加し、講演や研修を受けた。

 単位老人クラブ指導者(会長・副会長クラス)の研修会を実施することで、指導者の資質向上とクラブ活動の充実、発展を目指す。東牟婁には103クラブがあり、4167人の会員が活動している。

 連合会の玉置之一会長は「介護保険制度が変わったため、会員増強運動のほかに新たな地域支援事業に取り組まなければならなくなった。全老連の3大運動『健康』『友愛』『奉仕』で先人たちが取り組んできた生活支援や地域見守り支援、外出支援を行っていけばよい。柔軟な思考と発想で新事業と会員増強に努めていきましょう」と会員たちに協力を求めた。

 来賓の寺本眞一町長は「県の高齢化率は30㌫を超え、東牟婁の町村は全てトップ10入りしている。私たちにとっては福祉生活の充実化が重要な課題。町は地域の農協と安否確認の見守り協定を結び、来年度からサービスとして始める。安心安全を得る道具として利用していただけたら」とアピールした。

 こころ元気研究所の鎌田敏所長が「元気な毎日、元気な心」と題して講話。「よいコミュニケーションは健康につながる」と話し、じゃんけんゲームを楽しみながら交流について教えた。

 高齢者虐待の啓発ビデオを鑑賞した後は新宮警察署の岡本光泰交通課長の交通安全教室があり、「高齢で車を運転される人は身体機能の低下を自覚し、慎重な安全確認を実践してほしい」と求めた。

(2017年2月2日付紙面より)

新事業の協力を求める玉置之一会長=1月31日、那智勝浦町体育文化会館
元気な日々の過ごし方について話す鎌田敏所長
2017年02月02日
32 神くじで祭典諸役決める 北組奉仕し「おみくじ祭り」 (「水門祭」を前に)

 串本町大島にある水門(みなと)神社の祭事「おみくじ祭り」が1日、参道下の社務所で営まれた。例祭「水門祭」の祭典諸役を決める儀礼で、古田康郎宮司と今年の当番組・北組の尾崎太組長が「神くじ」と呼ばれる慣習で当選者を決め、一同で神前に奉告した。

 この祭事は、例祭の一端「ツルの儀」などで奉仕する当番組の役者を決めるにあたり、人口が今より多かった時代は役者志願者も多かったため人選に公平を期すため取り入れた。今は大島区内にある4組とも担い手不足で人選に苦労していて、「当番組は立てるが奉仕は大島区を挙げて」と申し合わせて欠員を非当番組が支援する形で当番組の奉仕を支えている。

 当日は稲田賢区長や小山一壽総代長らが立会人となり、役者志願者やその家族約20人が見守る中で「神くじ」による人選が行われた。生米を盛った升の上に志願者名が記された紙片を小さく丸めて乗せ、宮司が刷毛状の神具でなで最初に絡みついた紙片を当選とする内容で、尾崎組長が「蘭陵王」が描かれた扇子で紙片を受け、当選者名を明かした。その後は神前に今年の役者名を奉告し、一同で神酒と生米を口にして奉仕に向け気持ちを高めた。

 例祭は近年、祭員確保と負担緩和の観点から2月第2土曜日を期日とする。丸半日がかりの奉仕の翌日を休日(日曜)にすることがそのねらいだが、今年の期日は久しぶりに本来の本祭日(2月11日)と一致する。尾崎組長(60)は「人が少ないのは執行するにあたって大変なこと。諸役についてはいろいろとあたって集め、他の組からもお手伝いいただく形でやっている。組の皆には一致団結して祭りを成功させようと呼び掛けている。できるだけ伝統を守っていきたいという思いだ」と話した。

(2017年2月2日付紙面より)

神前で「神くじ」を営み祭典諸役を決める=1日、串本町大島
2017年02月02日
33 熊野銘菓「ゴトビキ岩」
 新宮市観光協会が開発  

 新宮市観光協会は甘酒風味の洋菓子「熊野銘菓ゴトビキ岩」を開発した。丹羽生会長は「お菓子のまち新宮の新しい名物になってくれれば」と期待している。

 ゴトビキ岩の形をイメージしたブッセで、表面にしめ縄、石段、鳥居の焼き印を押している。地元・尾﨑酒造の酒かす、熊野川町産のショウガを使用。南紀熊野ジオパーク推進協議会の活動促進事業を活用した。

 開発に携わった「御菓子処つくし」(同市谷王子)の立岡聡視(たつおか・さとみ)店長は「酒かすの風味を生かすのに苦労しました」。パッケージなどのデザインを担当した「平八工房」(同市熊野川町嶋津)の平野薫禮(ぐれ)さんは「お菓子を食べながら説明文も読んでもらいたい」と話していた。

 試食した上野顯・熊野速玉大社宮司は「古代からの思いがふわっと出てくるようなロマンチックな感じ。とてもおいしい」と開発者たちに感謝した。

 プレーン、チョコ、干しぶどうの3種類の味があり、税別で3個入り500円、6個入り900円、12個入り1800円。4日(土)からつくしで販売される。

(2017年2月2日付紙面より)

開発した立岡聡視さん(右)と平野薫禮さん=1日、新宮市の熊野速玉大社
2017年02月02日
34 勝浦産生マグロのおいしさPR!  「第23回まぐろ祭り」にぎわう  
2017年02月02日
35 地域から力作18点  太地町立石垣記念館の絵画展  
2017年02月02日
36 地元団体が共に要望  高速道延長の熱意伝える  
2017年02月02日
37 若い力で啓発活動  交通指導員に柴原和志さん  (那智勝浦町 )
2017年02月02日
38 会員の拡大が急務 新宮青年会議所、一期一会をスローガンに総会 
2017年02月02日
39 交通事故防止に努める 新宮地方交通指導員会連、5人に感謝状や表彰状 
2017年02月02日
40 手作りの節分の集い  新宮市中央児童館  
2017年02月02日
41 新春を新たな気持ちで  萩原きもの総合学院で初釜と香道の初稽古  (新宮市 )
2017年02月02日
42 成長した姿を披露  王子幼稚園でお茶ごっこ  (新宮市 )
2017年02月02日
43 小雨乗り越え完走果たす 串本古座高校串本校舎校内マラソン大会 
2017年02月02日
44 ツクシ顔出す  熊野古道「高野坂」  
2017年02月02日
45 お悔やみ情報