近大新宮、新宮高校で体育祭
新宮市の近畿大学附属新宮高校・中学校(池上博基校長、生徒477人)と県立新宮高校(東啓史校長、生徒561人)で29日、それぞれ体育祭が開催された。ブロック、学年、クラブ対抗でさまざまな競技が行われ、生徒たちが青春の一ページを輝かせた。
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近大新宮は、中学校生徒会副会長の速水救(たすく)さん(3年)が開会宣言。高校生徒会の𠮷良和子副会長(1年)は「体育行事を通じて他学年との交流や体を動かす充実さなどを学べるのではないかと思います」とあいさつし「コロナの感染対策を徹底し、各ブロックで優勝を目指し、思いっきり楽しみましょう」と呼びかけた。
中学校体育委員長の仲森陽音(はると)さん(3年)が力強く選手宣誓し、競技がスタートした。
体操で体をほぐした生徒たちは100㍍走や8の字大縄跳び「みんなでジャンプ」、網引きなどさまざまな種目で競い合い、汗を流した。中学生によるダンスや集団行動、高校生の応援合戦などでそれぞれが練習の成果を発揮。保護者や他の生徒が声援を送っていた。
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新宮高校の体育祭(尾﨑玄多・実行委員長)は雨天の影響で1日延期して開催された。スローガンは彩雲(あやぐも)祭(文化祭)と同じく「今できることを全力で!~『協力』が成功と楽しさの源~」。
開会式で東校長が「今日一日、競技に出場する人も裏方をする人も、一生懸命頑張って。皆さんは、その一生懸命さに価値や喜びを見いだすことができるはず」と伝え「若いパワーで躍動を」と激励した。
競技は5ブロック対抗の綱引きで開幕。学年対抗タイヤ引きや大縄跳び、生徒会企画のバラエティーレース、ブロック対抗ダンスなど、多彩な競技が繰り広げられた。
感染症対策を取りつつ、3年ぶりに保護者の観覧を可能とし、わが子や孫の姿をビデオカメラに収める姿もあった。
(2022年9月30日付紙面より)
1年生対象の防災学習 (矢渕中 )
紀宝町立矢渕中学校(立嶋信雄校長)は26日、「防災学習」を開き、1年生56人が防災啓発車による地震体験や、災害時の警察活動を学んだ。
災害時の警察活動を知り、地震発生時の安全な行動を身に付けることが目的で、紀宝警察署の署員を招いて初めて開催。午前中の4限目に「防災ノート」を活用した事前学習にも取り組んだ。
午後からは体育館に集合後、紀宝署で防災を担当する署員が講話。災害は身近にあるとした上で、2011年に発生した東日本大震災の被害写真などをスライドに映し「三重県警察も被災地の救助活動などに派遣された」と紹介した。
同年の紀伊半島大水害では、県内で2人が死亡、1人が行方不明、17人が負傷、5081人が避難したと説明。当時の写真で災害を振り返った。
県内で想定される災害として「南海トラフ地震」を挙げ「今後、30年以内に70~80%の確立で発生するといわれ、県による人的被害は約5万3000人と想定されている。訓練の大切さを再認識してほしい」と語った。
災害発生時には警備本部を設置し、避難誘導、自衛隊や自治体と連携した救出・救助活動、生存者・行方不明者の捜索、交通対策、避難所での被害者支援、検視活動、警戒パトロールなどに取り組むことを説明。「警察に興味のある方は紀宝署に連絡を」と呼びかけた。
生徒たちは、負傷者を1人で背負う「パックストラップキャリー」、2人一組で担ぐ「ヒューマンチェーン」など、災害時に役立つ搬送法を実践。県が所有する起震車で南海トラフ地震の最大震度6強~7の揺れを体験した。
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防災学習には、紀宝警察署協議会の委員5人と同署の福田利章署長らが訪れ、生徒たちの取り組みを見学した。視察後、同署で本年度2回目の協議会を開催した。
視察した委員は「熊野市には津波到達地点に碑が建っている。地震体験をきっかけに、過去、津波が来たことを知ってほしい」「被害を減らすための対策や心構えが大切」「体験することの大切さを知った。各学校に広がることを願っている」などと述べた。
福田署長は「南海トラフ地震が発生した際、最大11㍍の津波が到達すると想定されている。警備課を中心に、先般、災害警備本部の設置訓練を実施した。発災時に素早く対応できるよう、署員には普段から意識を持つよう伝えた。大雨や土砂災害に向けて地域と連携した避難誘導訓練、講話なども実施したい」と伝えた。
県内で刑法犯認知件数、交通事故による死者が増加しているとし「県民の安全安心の確保に向け、皆さんの意見・要望を反映させ、地域の実情に応じた活動を展開したい」と述べた。
子どもの安全対策への要望に「学校、行政、警察も含めて行方不明事案が発生しないよう、広報啓発活動などで取り組みを進めたい」と示した。
(2022年9月30日付紙面より)
日本ジオパーク委が公表 (南紀熊野ジオパーク )
日本ジオパーク委員会が28日、南紀熊野ジオパークを日本ジオパークとして再認定するもユネスコ世界ジオパークへの国内推薦は見送ることを公表した。
南紀熊野ジオパークは2014年に日本ジオパークとして初認定を受け、現在は上富田町、白浜町、すさみ町、串本町、古座川町、太地町、那智勝浦町、新宮市、北山村、奈良県十津川村の一部をエリアとし、調査研究、教育普及、資源活用などさまざまな形で振興を図るところとなっている。
最初の認定から8年が経過し、本年度は4年に1度の再認定審査年に当たる。同パーク推進協議会は同審査と併せてユネスコ世界ジオパーク国内推薦を日本ジオパーク委員会に申請。5月にプレゼンテーション、8月に中田節也委員長ら委員3人の現地調査を受け入れて現況を伝え可否の判断を待っていた。
この日は同委員会の第46回会合があり、南紀熊野ジオパークの国内推薦と再認定、霧島ジオパークの新規認定〈エリア拡大〉申請について審議。同日付で前述した結果を公表した。
串本町潮岬にある南紀熊野ジオパークセンターで中田委員長から結果の電話連絡を受けた同パーク推進協議会の橋爪正樹事務局長(県環境生活総務課ジオパーク室室長)は、「国内推薦については残念な結果となったが、もっと頑張れというメッセージを頂いたと前向きに捉えてこれからも進んでいきたい」とコメント。同協議会として思うことは全てやってきたと今までを振り返り、今後はさらなる発想に耳を傾けて新たなことを始めていきたいとした。
白浜町の井澗誠町長とともに同協議会副会長を務める古座川町の西前啓市町長は「再認定は喜ばしいが、推薦の見送りは残念としか言い様がない。諦めず続けることが大切だ」と語り、将来の再度申請を目指して頑張る今後を見据えた。橋爪事務局長の傍らで結果を確かめた南紀熊野ジオパークガイドの会の伊藤幸子会長は「(世界へ)打って出るにはもう少し時間が要ると内心感じていた。正直少し残念だが助かったという思いもある」と話し、ガイドの体制はほめられているので今後もみんなで頑張る気持ちを大事にしたいとした。
同委員会は推薦を見送る事由として▽地質遺産の国際的な価値の共有が不十分▽管理運営体制の改善が必要▽世界文化遺産やラムサール条約登録湿地との相乗効果を生み出せていない―などの課題を挙げている。
(2022年9月30日付紙面より)
第36回新人陸上競技大会
軟式野球部「第6回大会」 (那智勝浦町体育協会 )
JAみくまの旗学童軟式野球大会
新翔高で生徒らが啓発活動 (新宮市 )
「秋の全国交通安全運動」(21~30日)期間中の28日朝、新宮市の県立新翔高校(藤田勝範校長)の校門前で交通ルールの順守などを呼びかける啓発活動が行われた。新宮警察署や藤田校長、同署から「自転車マナーアップ推進リーダー」に委嘱されている「新翔地域未来づくりプロジェクトチーム」のメンバーらが参加し、登校中の生徒らに自転車・歩行者マナー向上などを訴えた。
同推進リーダーは道路交通法の改正による自転車運転者講習制度の施行を受け、2015(平成27)年に県内で初めて実施。校内での自転車の交通マナーの向上や「自転車安全利用五則」の周知、若者の交通安全活動への参画などを主導し事故防止を図ることを目的としている。
今年は吹奏楽部とプロジェクトチームが推進リーダーとして委嘱されており、朝のあいさつ運動を通じて登校時の自転車・歩行者マナー向上や「自転車安全利用五則」の周知を図っている。
なお、同署と推進リーダーらは23日、同市佐野のコメリパワー新宮店で自転車利用者らに対する街頭啓発を予定していたが、荒天に見舞われ計画を断念していた。
この日、正門前に集合したメンバーや教員らは交通安全を呼びかけるたすきをかけ、あいさつをしながら啓発物資を手渡した。
藤田校長は「生徒たちが率先して啓発を行ってくれる姿は頼もしい限り。大人だけではなく、同じ年代の人からのあいさつや声かけは受け入れやすいと思う」と話していた。
(2022年9月29日付紙面より)
2期連続の無投票当選 (御浜町長選 )
任期満了(10月9日)に伴う御浜町長選挙が27日に告示され、現職の大畑覚氏(71)=無所属=のほかに立候補の届け出がなく、2期連続の無投票で大畑氏が3選を果たした。
同日午前9時に出陣式を行った大畑氏は、選挙カーで町内を巡った。午後5時前、選挙事務所に戻り、同5時の立候補届け出の締め切りで他の候補がないことを確認。
妻の良子さん(71)、長男の真介さん(46)らと万歳三唱し、花束を受け取った。近隣市町の首長、県議、御浜町議らも駆け付け、支持者と喜びを分かち合った。
大畑氏は「自分の信念で町政をもう1期進めさせていただきたいとの思いで立候補した。厳しい4年間になると思うが、あと4年間、政策を進めていきたい」と決意を示した。
2期8年の実績を基に3期目は、第6次御浜町総合計画(前期基本計画)に示された三つの重点プロジェクト▽暮らしに穏やかさを感じる「安全・安心の確保」▽暮らしの活力を生み出す「地域経済の活性化」▽暮らしを未来につなげる「人口減少への挑戦」―に取り組む。「安全安心、地域経済の活性化、人口減対策の三つを中心に施策を展開したい。オール御浜で次世代につなぐまちづくりをキーワードに、全ての施策を次世代につなげたい」と述べた。
(2022年9月29日付紙面より)
公民館の歴史・自然講座 (太地町 )
太地町公民館で22日、生涯学習講座歴史・自然講座「世界一周のお話会~旅の報告会~」があり、約20人が参加した。那智勝浦町の集落支援員・谷口真実さんが講師を務め、自身が2015年から18年まで世界を旅した際の体験談などを講演した。
同町公民館主催の取り組みで、革細工やヨガなどの「一般講座」と町の歴史・文化・自然を学ぶ「歴史・自然講座」を展開している。
谷口さんは母の影響で世界に興味が湧いたとし、高校時代から海外ボランティアなどに参加。その際に言葉の壁を超える友人ができ、生活の違いなどを新たに感じ取ったという。社会人になり、働いて貯金に励んで、世界一周の旅へと出発した。
自身はリュックサックを背負って旅をするバックパッカーであったとし、メインバッグやサブバッグに加え、防犯上の観点から貴重品などを収納したマネーベルトや靴の中に米ドルを隠していたと話した。
旅の際は「ドミトリールームなど町一番安い宿に宿泊、野宿もある」「移動は公共交通機関や徒歩、ヒッチハイク」「現金は全て持ち歩かず、各国のATMを利用する」などを徹底したと述べた。
旅の気づきや出来事について▽エチオピアは世界と7年遅れていて、現在は2015年▽現地の民族の現状や事実▽宿代支払い後、理不尽な理由で宿を追い出された▽発砲や竜巻に遭遇した▽資金が尽きて、ワーキングホリデーで資金を蓄えた―などを紹介し、当時の日記も読み上げた。
谷口さんは「旅は楽しいだけでなく常に、自分の命や貴重品を守りながら、寝る場所や移動手段を考えなくてはいけない。危険な目にも遭った」。
旅の醍醐味(だいごみ)は「人との出会い」だとし、イランやコロンビア、オーストラリアなどで出会った人々との思い出を語った。また、帰国したい思いに駆られた時期があったとし、その際に作曲した「Perfect Light」を熱唱。拍手が送られた。
谷口さんは「旅をしたことに後悔はない。送り出してくれた両親に感謝している。楽しいこともつらかったことも、私の経験となっている。日々も人生の旅、どこにいても、何をしていても旅の途中。私も皆さんも人生の旅を楽しんでいけたら」と締めくくった。
質疑応答では参加者から、旅の内容や疑問点、食事などについて、多くの質問があった。
(2022年9月29日付紙面より)
明神小が大柳区で稲刈り (古座川町 )
古座川町立明神小学校(濵地久夫校長、児童11人)が26日、大柳区内で稲刈りに取り組んだ。
北裏説朗区長の協力でおととしから始まった稲作体験の一環。北裏区長は本年度も広さ約2㌃の水田を提供して同体験を支援していて、児童は代かき直後の水田で泥遊びを体験させてもらった後に一丸でもち米「ヒデコモチ」の苗を田植えし、収穫を目指してきた。
新型コロナウイルスの情勢でおととしは田植えこそできなかったものの稲刈りは体験したため、今回は3回目の実施。北裏区長から鎌で刈る方法を教わった児童は横一線で時間が許す限りのこぎり鎌で手刈りをし、残りは5、6年生と濵地校長が稲刈り機で刈り取った。
手刈りした分はあらかじめたたいてほぐしたわらで4株ずつ束にし、5、6年生と北裏区長で組んださがりに掛けるところまで経験してこの日の作業を終えた。今後はイネがほどよく乾くのを見計らって足踏み式やコンバインによる脱穀も体験するそう。採れた米は3学期の給食の食材にし、明神中生徒にも振る舞いつつ味わうという。
3年間稲刈りを経験し、鎌の刃を株に合わせて丸く滑らせると刈りやすいなどのコツをつかんだという山本凛君(6年)は「自分で稲作をする自信はまだないけれど、北裏さんに教えてもらってだいぶ慣れてきたと思う。今年も自分たちで作った米を食べるのが楽しみ」とコメント。北裏区長は「普段食べているお米がこんな感じで作られていることを楽しく学習してくれれば十分。こうして自然と接する楽しさも感じてもらえたら」と児童の今後を期待した。
(2022年9月29日付紙面より)
御浜町長選
任期満了に伴う御浜町長選挙が27日告示され、現職の大畑覚氏(71)=無所属=以外に立候補の届け出がなく、大畑氏が無投票で3回目の当選を果たした。
自動車教習所でドライブコンテスト (新宮警察署 )
新宮警察署(田原正士署長)は26日、那智勝浦町宇久井の那智勝浦自動車教習所で「シニアドライバーセーフティドライブコンテスト」を開催した。65歳以上の高齢ドライバー24人が参加。実車や学科試験などに挑み、安全運転の大切さを再認識する機会とした。
「秋の全国交通安全運動」(21~30日)の取り組みの一環として同署が企画して今年で2回目の実施。一般的に年齢を重ねることにより身体機能が変化するといわれる中、高齢者世代のドライバーに自身の運転特性を理解し、把握してもらうことを目的としている。
なお、県内では8月末現在で人身交通事故は896件発生しており、うち高齢者ドライバーが関係する事故は303件(約34%)で、新宮署管内では44件中16件と、約36%を占めている。
また、今年に入って管内では3件の死亡事故が発生しているが、うち2件が80代の高齢者ドライバーによる単独事故となっている。
開催に当たり、嶝口知宏交通課長が管内の交通情勢や開催趣旨について説明。新型コロナウイルス感染症と熱中症予防に対する協力を呼びかけ「楽な気持ちで安全第一で臨んでいただければ」とあいさつした。
参加者らは3班に分かれ、実際の仮免許学科試験や実車試験、反応速度や俊敏性、動体視力などを計測した。試験・測定後には人形を使用した衝突実験を見学。交通課交通係の山元洋輔警部補は事故を減らすために「かもしれない運転」「見えるなら見る、見えないなら速度を落とす」などを心がけるよう呼びかけた。
また、日産プリンス和歌山販売㈱新宮店と㈱スズキ自販和歌山新宮営業所による安全運転サポート車の展示や紹介もあった。
試験と計測結果は点数化され、上位3人に表彰状が贈られた。閉会に当たり、田原署長は「免許証の返納も必要だが、車がないと不便といった地域の実情もある。今日のコンテストを通して気付きを得、安全に運転していただければ」と講評した。
コンテストで見事1位となった那智勝浦町の山下伯親(のりちか)さんは「コンテストなので普段より安全運転に努めたが、これを励みに今後、一層の安全運転を心がけたい」と話していた。
(2022年9月28日付紙面より)
新宮市下本町の市文化複合施設「丹鶴ホール」で25日、令和4年度読書推進フォーラム「だから読書はおもしろい!~読書を通して育む『ことば』の力~」が開催された。167人が来場し、絵本ライブやシンポジウムに熱心に耳を傾けた。
開会に当たり和歌山県教育庁紀南教育事務所の大堀和美所長は「秋と言えば読書。読書は言葉を学ぶだけでなく、感性を磨き、表現力を高め、想像力を豊かにする、私たち人間がより深く生きていく上では欠かせないこと。大人から子どもまで、読書の面白さについて考える機会となれば」とあいさつ。
絵本作家・長谷川義史さんによる絵本ライブでは、最初に「たこやきのたこさぶろう」を朗読し、即興で「和歌山うまいもんのうた」を制作。絵を描きながら落語「うなぎにきいて」を披露した。
沖縄県出身の安里有生さんの詩を基にした「へいわってすてきだね」を朗読し「私たち大人が、子どもたちに生きていく状況をバトンタッチするのだから、最低限戦争にならないようにしなければ。その大切さを小学1年生の男の子の詩が教えてくれた。絵本を読んでもらうのは、大人にとってもいい経験。そういう機会が増えればうれしい」と結んだ。
一般社団法人熊野新宮ミュージアムはアトラクションとして朗読劇「鳩ぽっぽ誕生秘話~東くめと基吉 夫唱婦随の大仕事~」を上演。佐藤春夫記念館の辻本雄一館長をコーディネーターに迎えたシンポジウム「ことばの力で想像力を~読書のむこうでみんなとつながる~」もあった。
親子4人で参加した田古良真有香さんは「子どもが寝る前には、毎晩絵本の読み聞かせをしている。3歳の娘に『赤ちゃんってなんで生まれてくるの?』と聞かれた時に『おへそのあな』を読んだことがある。温かい絵で、改めて長谷川先生の声で読んでいただき、とても楽しめた」と話していた。
(2022年9月28日付紙面より)
勝浦ナイトマーケット2022
那智勝浦町の駅前本通り商店街と南紀くろしお商工会青年部(由谷恭兵部長)は24日夜、駅前本通りやいざかた通り、勝浦地方卸売市場で「勝浦ナイトマーケット2022」を開催した。7月末に開催予定だったが、新型コロナウイルスの感染状況を鑑み、延期となっていた催しには多くの来場者が訪れ、にぎわった。
夏の思い出づくりの場や商店街の周知、活性化を目的に実施され、今年で2回目。来場者はコロナ対策として、会場入り口で検温とアルコール消毒終了後、蛍光性のブレスレットを着用。そのほか、マスク着用やごみの持ち帰りなどの協力を呼びかけた。
催しは「食べる」「見る」「遊ぶ」のブースに分け、豊富な飲食販売やジャンピングホエール、ヨーヨー釣りなどに加えて、地域で活動する各グループによるダンス披露やめはり音頭などが盛大に行われた。
また、会場内には大漁旗が掲げられたほか、町内や太地町の園児、児童、生徒が「夏の思い出」をテーマに絵を描いたちょうちんがいざかた通り商店街にライトアップされた。
駅前本通り商店会の中西毅会長は「若い方々の企画・立案・実行の力がすごい。これだけ多くの人たちが勝浦の通りに集まるのはうれしい。めはり音頭を盛大にやっていただけるのも昔に回帰するよう」と話した。
催しを中心的に計画・実行してきたのは「Cafeアマアイ」の鳥羽山恭平さんと「kitchen nicori」の奥田裕也さんの2人。
鳥羽山さんは「1度延期となり、急きょ開催する形となったため、出店者さんも本来より減ってしまった。しかし、コロナも減って晴天の下、開催できた。多くの人でにぎわうことができて結果的に良かったと思う」。
奥田さんは「延期もあって、当初は1000人規模の来場者を想定していたが、それ以上の来場があって手応えを感じた。コロナの関係で現在はテイクアウトの形式だが、その場で飲食できるようにするなど、その年の状況に合わせてイベントの形を変えていきたい」と語った。
串本町から家族と訪れた30代男性は「友達から聞いて家族で来た。楽しいイベントです。コロナに注意しながら、今後は各地でもどんどんイベントをやっていってほしい」と話していた。
(2022年9月28日付紙面より)
老ク連250人が奉仕活動 (新宮市 )
新宮市老人クラブ連合会(上廣正幸会長)は「老人の日・老人週間」の全国一斉奉仕活動に合わせて27日朝、浮島の森駐車場や鴻田会館周辺、緑ヶ丘会館前など市内17カ所で清掃活動を行い、同会に所属する約250人が参加した。
清掃奉仕は「花のある町、ゴミのない町」をテーマに実施。美しい環境で公共施設を利用してもらおうと毎年、草引きやごみ拾いの活動に取り組んでいる。
同市神倉の県立新宮高校旧校門前では、西道楽天会(河上政方会長)のメンバー19人が手分けして周辺の草を引き、協力しながら紙くずや落ち葉、空き缶を拾うなどして汗を流した。
河上会長は「天候の心配もありましたが、無事に清掃を終えることができ安心しました。落ち葉や雑草はどうしても多くなるが、以前に比べると年々、紙くずや空き缶などは格段に少なくなった。日頃から住民の皆さんの美化意識やマナーの良さの表れ。これからも地域全体で『自分たちの町をきれいにする』という気持ちを忘れず、通りがかった人たちが爽快な思いになってもらえるような景観を保っていきたい」と話していた。
(2022年9月28日付紙面より)
第75回ダブルス大会 (紀南テニス協会 )
鶴岡一人記念大会 (南紀ボーイズ )
高校生クイズ in English (和歌山県 )
和歌山市の和歌山マリーナシティで11日に開催された「第11回わかやま高校生クイズ in English」で、新宮市の県立新宮高校1年の小西汰知さん、藤野遥さん、川端天人さんのチームが初優勝を飾った。
和歌山県、日本、世界に関する幅広い知識やなぞなぞを問う英語のクイズ大会で、和歌山県教育委員会主催。近畿大学附属新宮高校や県立新翔高校をはじめ、県内13校から33チーム96人が出場した。クイズは全て英語で出題・解答を行い、○×クイズの予選、早押し3問先取の準決勝を経て、4チームが決勝へ進出した。
決勝戦は早押し5問先取で、新宮高校チームは県立桐蔭高校と4ポイントずつで並ぶ接戦となったが「私の目は三つあり、赤と青と黄色。私は誰?」というなぞなぞに協力して「traffic light(信号機)」と解答して優勝をつかんだ。
チームリーダーの小西さんは「問題文が全然聞き取れない問いもあったが“three(3)”“shrine(神社)”“crow(カラス)”の三つの単語から『ヤタガラス』と答えることができ、ここから流れがつかめた」と振り返る。「英語が大好きで、同じESS部の2人を誘った。実用英語技能検定やTOEICにも挑戦しているが、最近は伸び悩んでいたので、県大会で優勝できてうれしい。将来は英語の教師になりたい」と目標を口にした。
藤野さんは「これまでの優勝校は進学校ばかりで、まさか優勝できるとは思っていなかった。先生方に予想問題を作ってもらい、練習したおかげ」。川端さんは「他の2人に助けられた。いつか海外で働いてみたい」と語った。
英語科の小川茜教諭は「引っかけ問題も多い中、3人で知恵を出し合い、チームで闘ったことが優勝につながったのでは」と話していた。
(2022年9月15日付紙面より)
全町民への配布を承認 (太地町議会 )
太地町議会(水谷育生議長、10人)9月定例会が13日、太地町役場の議場で開会した。9人の議員が出席。町民1人当たり1万2000円の商品券配布事業費や、ドローン活用の映像販売の実証実験事業費などを含む、一般会計補正予算案などを可決承認した。会期は22日(木)までの10日間、一般質問は21日(水)から。
新型コロナウイルスの感染で療養中の三軒一高町長に代わり、漁野洋伸副町長が議案の提案理由説明を行った。内容は報告2件、議案2件、決算認定7件であることを紹介。「詳細は各担当者より説明させる」と伝えた上で、慎重審議を呼びかけた。
商品券配布事業は、国の交付金を活用したものであることが、町当局から説明があった。筋師光博議員は「事業の詳細は。執行はいつを予定か」と問うた。当局は「1人1万2000円分の商品券を2920人分、計上している。10月9日に配布を予定。使用期限は令和5年の1月15日まで。可決されたら、協力店舗を募集したい」と答えた。
海野好詔議員は「(商品券ではなく)現金では駄目なのか」と確認。当局は「現金にしたいが、それだと国の基準で交付金対象にならない」と理解を求めた。
ドローン活用事業についても町当局より、国の補助金を活用したものであることが報告された。森岡茂夫議員は「ドローン事業の内容はどういうものか」と質問。当局は「森浦湾でのシーカヤックの様子を空撮して、スマホに配信したり、シーカヤックやサイクリングの拠点にドローンで弁当を配達したりする事業を考えている」と伝えた。
これを受けて漁野尚登議員は「お金をとるのか」と尋ねた。当局は「配信料や配達料を考えているが、今回はあくまで実証実験。アンケートをとるなどして検討する」と述べた。
一般会計補正予算案は、3億2080万2000円を追加するものだった。全会一致で可決となった。
(2022年9月15日付紙面より)
玉川大学観光学部の学生 (古座川町 )
玉川大学観光学部リージョナルリーダーコースの1年生11人が7日から10日までの4日間、古座川町観光協会(鈴木貴裕会長)協力の下でフィールドワークに取り組んだ。
同コースの専門科目「地域創生プロジェクト」の一環。履修する11人は持続可能な開発目標(SDGs)を意識しながらツーリズムによる地域活性化の手法を学んでいて、その学びを現地で生かす経験を積むためこのフィールドワークに臨んだ。
同科目を担当する小林等准教授はテーマとして「古座川町の特定エリア(空き地)を活(い)かし、Z世代を対象に、地域が活性化する魅力あるアイデアをプレゼンせよ!」を設定。前年度に大学生対象スタディーケーションの実証実験に臨んだ経緯がある同協会に受け入れを求め、同協会は過去の実績を生かして場を整える協力をした。
11人は四つのグループに分かれ、初日は合同で南紀熊野ジオパークセンターや町内にある虫喰岩(むしくいいわ)、一枚岩、滝の拝などのジオサイトを見学。2日目はグループそれぞれの小テーマに基づいて現地の現況を調べ、バーベキュー交流会を開いて住民との意見交換にも取り組んだ。3日目は古座川ジビエ山の光工房を見学し、現地でできる体験に選択参加。以降は発表の準備に専念した。
4日目は南紀月の瀬温泉ぼたん荘いろり館でグループごとにプレゼンテーションを実施。現況から課題を抽出し、フィールドワークのテーマに沿って解決策の提案をするという流れを基調にして発表を重ねた。様子は会場聴講とオンライン聴講の2系統で伝え、現地や同大学の関係者が質問や感想、意見を寄せて11人の経験を後押しした。
現地を代表して同町地域振興課の下村賢一課長、同協会の鈴木会長と須川陽介理事(前会長)が講評。それぞれの立場から感じた事柄を伝え、提案に感謝するなどした。
現地実習を終えて小林准教授は「学びを生かす経験は大学の4年間にとどまらず、以降の人生においても役に立つ。非日常がある場所を訪ねてみたり人脈につながったりと今回はいい経験をさせていただき、学生は久しぶりに旅の良さも感じられたと思う」と語った。
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※Z世代=生まれた時点でインターネットやデジタル技術があり親和性が高い世代。現時点のおおむね10~25歳を指す。
(2022年9月15日付紙面より)
わかやま12湯サミット (那智勝浦町 )
「第2回わかやま12湯サミットin南紀勝浦温泉」が12日、那智勝浦町勝浦のホテル浦島で開かれた。和歌山県内の12温泉地の旅館ホテルの女将(おかみ)を中心に、関係者52人が参加。県内温泉地の活性化を目指し情報を交換し、交流を深めた。
わかやま12湯推進協議会(青木査稚子会長)の主催。県の温泉の魅力PRなどのために2020年に組織した団体で、女将が前面に立ち、温泉地のある市町村や観光協会、観光地域づくり法人(DMO)などと連携して活動を行っている。
加盟の温泉地は▽わかやま温泉▽みなべ温泉▽白浜温泉・椿(つばき)温泉▽すさみ温泉▽串本温泉▽龍神温泉▽川湯温泉▽渡瀬温泉▽湯の峰温泉▽南紀勝浦温泉▽湯川温泉▽太地温泉。第1回のサミットは昨年10月に、田辺市の龍神温泉で開いていた。
今回は、多くが浴衣姿での参加だった。各温泉地の女将など女性4人が語るパネルディスカッションが「注目される和歌山の温泉のここが好き‼」をテーマに開催された。自分がいる温泉地ではなく、他所の温泉地をアピールするという条件があった。
「渡瀬や川湯など山あいの温泉は、雨でも山がきれい」「椿は白浜ほど開けていなくて、人に温かみがある」「いろんな人が友人のように話しかけてくれる。地元の人との交流が魅力の一つ」「川湯は出た後も体がずっとぽかぽかする」「湯川は化粧水にずっとつかっている感じ」などの意見があった。
パネルディスカッションに先立ち、南紀熊野ジオパーク推進協議会学術専門委員も務める和歌山大学の後誠介客員教授による「わかやま 温泉の謎を解く」の講演もあった。「温泉は岩石を煎じ詰めた漢方薬のようなもの」「もとは雨水。100年以上前の水が温泉となっている」などと伝えた。
同町の堀順一郎町長のあいさつもあった。「意見交換など行い、県全体で誘客できるような取り組みにつながれば」と述べた。
(2022年9月15日付紙面より)
例大祭に向け事故防止協議会 (熊野速玉大社 )
熊野速玉大社(上野顯宮司)の例大祭「新宮の速玉祭(はやたまさい)」=10月15日(土)、16日(日)=に向けた事故防止協議会が1日夜、同大社双鶴殿であった。大社・祭り関係者、新宮警察署職員ら約30人が出席。早船競漕(きょうそう)を含め、従来に近い規模で斎行していくことなどを確認した。
例大祭は同大社の主神、熊野速玉大神(くまのはやたまのおおかみ)の御神霊が神馬(しんめ)で阿須賀神社へ渡御(とぎょ)し、熊野川河原の乙基(おとも)の御旅所(おたびしょ)へ渡る「神馬渡御式」と、熊野夫須美大神(くまのふすみのおおかみ)の御神霊が神輿(みこし)でまちを練り、神幸船(しんこうせん)で御船島を回る「神輿渡御式」からなる祭り。
2月の御燈祭(おとうまつ)りと合わせ、「新宮の速玉祭・御燈祭り」として2016年3月、国の重要無形民俗文化財(重文)に指定された。
例大祭は2020年以降、新型コロナウイルス感染拡大状況を鑑み、渡御式の参列規模を縮小し、御船渡御に伴う早船競漕を中止とするなどして斎行。
今年も大神輿の代わりに神幸船神輿を使用の上、神輿渡御のルートを昨年同様縮小し、神馬渡御式のルートも同様に縮小。直会(なおらい)を中止とするなどの感染対策を講じる計画としているが、早船競漕の実施は実に3年ぶりとなる。
なお、神輿奉仕員と御船出船区こぎ手は、16日に簡易検査キットを使用して検査を実施。万が一陽性者が出た区は出船を控えるとする。
上野宮司は「コロナ禍ではあるが、伝統ある神事をできる限り伝えていきたい」と述べ、感染拡大や事故防止に向けた万全の体制に対して協力を呼びかけた。
(2022年9月3日付紙面より)
全小中学校に「電子黒板」導入 (紀宝町 )
紀宝町は町内の全小学校に計34台、矢渕、相野谷両中学校に計13台の合わせて47台の電子黒板を導入。2学期が始まった1日から各教室で使用されるようになった。
町は2020年度、GIGAスクール構想により、全小中学校に高速大容量校内LAN、全児童生徒に計796台、教師用に計65台の学習用端末(ノートパソコン)を整備。さらなる学習意欲、理解力向上、授業効率化を図るため、本年度、全普通教室に電子黒板を導入した。
電子黒板は65型カラー液晶で、タッチパネルにも対応。児童生徒のノートパソコンとも連結し、指などで書いた文字や図形などを電子的に変換することができる。
従来の黒板では不可能だったパソコン画面、資料、写真などを映し出すことができ、それらを拡大して見せることも可能。書き込んだものをデータとしてパソコンに保存でき、授業の録音もできる。
2学期から運用できるよう夏休み期間中に整備し、2日間にわたり教職員の研修会も開いてきた。
町立鵜殿小学校(前田幸利校長、児童229人)は各教室に計10台あり、1日のオンライン始業式に続き、2日の授業から活用を開始した。4年生算数のそろばん授業では、計算の仕方を動画で解説。児童たちは映像を見ながら玉をはじいた。
西章教育長は「ICT(情報通信技術)を活用して主体的、対話的、協働的、深まりのある学びの授業が可能となった。電子黒板はノートパソコンに入力した最大9人の意見を映し出すことができ、他の人の意見も見ながら学習することが容易にできる。勉強に集中する環境が整い、授業の発展性も感じる。個々に応じた授業ができる大きなツール。今後も積極的に活用してもらいたい」と話していた。
(2022年9月3日付紙面より)
10月末まで体験提供継続 (南紀串本観光協会 )
南紀串本観光協会(島野利之会長)が2日、遊泳期間が終了した橋杭海水浴場の資材撤去に取り組んだ。これによりビーチハウス・ラパンで提供する各種アクティビティーは、橋杭ビーチ前の海域全面で広々と利用可に。この状態で10月末のシーズンオフまで提供を継続する。
今年は新型コロナウイルス感染症予防ガイドラインを明示するなど対策を講じつつ7月2日~8月31日を遊泳期間とし、遊泳区域を示すロープブイや利用時に取るべき間隔の目安とする幅くい、有料駐車場を設置。管理者の町によると対前年比11・2%増の8749人が利用したという。
9月2日は設置した資材を一通り撤去して現状復帰。同協会の会員や職員と町産業課の職員12人がその作業に当たった。島野会長は今夏の観光動態について、海水浴も含め全体的に横ばい~上向きと評価。「秋の行楽シーズンも感染予防の対策を心がけ、よりたくさんの皆さんにお越しいただけるよう、前のめりの姿勢で考えていきたい」とコメントした。
町産業課によると田原海水浴場も同じ遊泳期間で設置し、1900人(対前年比16・1%増)の利用があったという。
橋杭ビーチで利用できる各種アクティビティーの詳細は同ハウス公式ホームページ(アドレスhttps://beachhouse-la-lapin.com/)を参照。事前予約や問い合わせは同ハウス(電話090・3356・8305〈青木寛代表〉)か同協会(電話0735・62・3171)まで。
(2022年9月3日付紙面より)
新宮市役所で防災展示
新宮市役所1階ギャラリーで防災展示「あの日を忘れない~未来へつなげる防災・減災~」が始まった。時間は午前8時30分~午後5時15分で、同ギャラリーでの展示は5日(月)まで。6日(火)~9日(金)は4階エレベーター前で展示予定。
当地方に大きな爪痕を残した2011年の紀伊半島大水害から11年。新宮市では、熊野川町を中心に13人の尊い命が奪われ、1人が行方不明となっている。家屋被害は、全壊・大規模半壊・半壊合わせて320棟以上となるなど、甚大な被害を及ぼした。
展示会場では、市災害記録DVD「紀伊半島大水害 豪雨」を上映。災害当時の写真をパネルで紹介しているほか、実際に避難所で展開する避難スペース(段ボールパーティション、銀マット使用)を再現し、避難所生活が体験できる「新型コロナ対策避難所体験コーナー」を設置。災害用トイレや非常持ち出し袋も展示している。
また、和歌山工業高等専門学校専攻科エコシステム工学専攻の西萩一喜さんが「和歌山県土砂災害啓発センター」(那智勝浦町市野々)の助言を受けながら開発したRPGの公開や、紀南河川国道事務所が所有するジオラマも展示されている。
(2022年9月3日付紙面より)