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2023年04月26日
1 弘法大師の命日しのび
 妙法山阿弥陀寺で御影供  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町南平野にある妙法山阿弥陀(あみだ)寺(谷宏之住職)で20、21の両日、弘法大師御尊像を前に、大師の命日をしのぶ法要「御影供(みえく)」があった。コロナ禍で数年間は一般参拝を中止していたが、今年は4年ぶりに通常通りに斎行された。

 弘法大師は真言宗の開祖・空海(774~835年)の別称で、同寺は空海が開山した寺院の一つに数えられており、平安初期に開創された。

 女人禁制のない仏域として、女性の信心を広く集めたことから「女人高野」とも呼ばれ、「御影供」と生誕日の法要「青葉祭」が年中行事とされている。

 20日夜は、室町時代の1509(永正6)年に建立された大師堂(県文化財)で、弘法大師御開帳護摩供が営まれた。

 町内外から多くの参拝者が集まり、約10㍍の長い大数珠「百万遍数珠」2本を参拝者が輪になって繰りながら般若心経を唱えた。

 三重県大紀町から家族と共に訪れた石倉里美さんは「コロナ禍前は毎年、お参りに来ていた。祖父母の供養をしてもらっている。こちらに来ると心が落ち着きます」と笑顔で話した。

 谷住職は「全ての宗教において、共通するのは祈り。人には必ず死が訪れる。それまでに日々、自分ができることや生きることをしっかりとやる。後はそれぞれの宗教や信じるものに任せるが、その際に祈りが必要。その時、人は強くなる。自分の方法で構わないので、功徳や供養になるように祈ってほしい」と語った。

 21日は、本堂で熊野地方の風習「お髪上げ」(納骨・納髪)や先祖代々の総供養も行われた。

  □     □

■大師堂や大師尊像

 大師堂は、創建当初からの姿を残している。国の重要文化財指定に向けて老朽化していた屋根の葺(ふ)き替えを終え2020年に、第一期の補修工事が完了している。

 また、御尊像は檜(ひのき)材寄木造(よせぎづくり)。このほどの解体修理で1451(宝徳3)年に完成し、京都高辻に住む大仏師・大進法橋と小仏師太夫法橋によって彫られたということが分かった。

 同寺では、重文指定に向けて今後も工事を進めていくとしている。

(2023年4月26日付紙面より)

大師の命日をしのび法要が営まれた=20日夜、那智勝浦町の妙法山阿弥陀寺
「百万遍数珠」を繰り、般若心経を唱えた
2023年04月26日
2 3年ぶり地玉の浜清掃
 宇久井海と森の自然塾  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町宇久井半島の自然保全活動を続ける「宇久井海と森の自然塾運営協議会」(湊谷幸三会長)は23日、3年ぶりに地玉(じごく)の浜の清掃活動を実施した。会員ら42人が汗を流した。

 「地玉の浜」は吉野熊野国立公園の特別地域に指定されている宇久井半島の一部で、約3億年前に形成された石英の粒「オルソコーツァイト」や地層の褶曲(しゅうきょく)、火成岩の岩壁などが観察できるスポット。新型コロナウイルス感染拡大により2020年3月以降清掃を実施できておらず、3年ぶりの開催となった。

 以前はペットボトルや空き缶、漁具といった漂着ごみが目立っていた同海岸だが、近年では海洋プラスチックごみ問題への認知の広がりから、地元住民や中学生、観光客らによる自主的な清掃の輪が広がり、きれいな状態が保たれている。

 この日もプラスチックごみはほとんどなく、清掃は流木の処理が主となった。会員たちは大きな流木をチェーンソーなどで運びやすい大きさに分けて処分。比較的小さなものは町指定ごみ袋で回収した。

 作業には同塾の会員でもある堀順一郎町長や瀧本雄之副町長も参加。休暇村南紀勝浦の職員や地域のボランティアも応援に駆け付けた。

 湊谷会長は「普段から清掃をしてくださる方がおり、浜は非常にきれいな状態。6月にも芝生の草取りを計画しており、また皆で活動できたら」と話していた。

(2023年4月26日付紙面より)

細かな流木を清掃する会員ら=23日、那智勝浦町の地玉の浜
チェーンソーで流木を処理
2023年04月26日
3 3季活用の魅力をアピール
 橋杭ビーチオープンフェス  (南紀串本観光協会 )

 南紀串本観光協会が23日、串本町くじ野川にある橋杭園地でイベント「橋杭ビーチオープンフェスタ」を実施し目下力を入れている同ビーチの春~秋3季活用の魅力をアピールした。

 7~8月の海水浴場設置以外にもっと活用できないかという思いが高じ、2017年度から本格展開している同活用。現在は4~10月をシーズンとしてフリーマーケットや釣り大会などを積極誘致し、同協会自体は事業委託先のビーチハウス・ラパンを軸にしたシーズン中の飲食と各種マリンアクティビティーの提供を通してアウトドアレジャー拠点としての活発化を図っている。

 そのイメージをシーズンインに合わせて印象づける企画が同フェスタ。17年3月にシーズン直前のプレイベントとして初実施して以降、当日の天候や新型コロナウイルスの情勢で中止が続いたため、ほぼ6年ぶりの実施となった。

 今回は感染症予防の観点で密を誘いやすいステージを中止とし、体験企画とフリーマーケットで内容を構成した。体験は小学生限定の特別メニューを追加し全4種で組んだが、当日は雨こそ降らなかったもの風が強く▽BIG SUP▽特別メニュー「ふわっと体験パラグライダー」―は中止。▽シーカヤック▽特別メニュー「モデルロケット製作・打ち上げ」―は実施した。フリーマーケットも天候に伴うキャンセルがあり規模縮小となったが、適時来場者の注目と利用を集めた。

 同ハウスは水曜日と11~3月、過度の荒天日を除き午前9時~午後5時に営業している。各種マリンアクティビティーは▽シーカヤック▽フィッシングカヤック▽SUP▽BIG SUP―をレンタル提供していて、一部はツアー利用(指導者同行)の相談にも応じている。詳細は同ハウスの公式ホームページを参照。3季活用の問い合わせは南紀串本観光協会(電話0735・62・3171)まで。

(2023年4月26日付紙面より)

体験企画「シーカヤック」の様子=23日、串本町くじ野川の橋杭ビーチ
来場者の往来を集めるフリーマーケット
2023年04月26日
4 乗車マナー向上を呼びかけ
 JR新宮駅でキャンペーン  

 通学中の列車内や駅構内など、公共の場でのモラルとマナーの向上を呼びかける「きのくに・さわやかマナーアップキャンペーン」が25日朝、JR新宮駅で実施された。高校生や警察関係者ら約20人が、通学で電車を利用する高校生らに啓発グッズを配布した。

 学生が駅など公共の場所で座り込む、大声で騒ぐなどのマナー違反行為が横行して社会問題となった2003年から、春と秋の年2回実施している。この日は新宮高校生徒会の生徒ら7人と教職員が活動に参加。新宮警察署、少年補導員、少年相談センター職員、地域安全推進員らと共に、電車内における携帯電話の迷惑使用やごみのポイ捨てなど、迷惑行為の禁止やマナーの向上を呼びかけた。

 生徒会長の磯﨑咲良さん(3年)は「活動に参加するのは初めて。自身も通学で電車を利用しているが、新入生や一般の方が入りづらいと思うので入り口付近に立たないようにしている。みんなでマナーを守って気持ちよく電車を利用することができれば」。

 生活安全刑事課の中濱智厚警部補は「座り込みや携帯電話の迷惑使用など、マナー違反について再認識してほしい。高校生が参加してくれることによって、呼びかけがより身近なものになると思う。高齢者などには席を譲ってあげてください」と呼びかけていた。

(2023年4月26日付紙面より)

新宮高校の生徒らも参加し、電車内のマナーの向上を呼びかけた=25日、JR新宮駅
2023年04月26日
5 会員ら93人が競い合う 新宮支部グラウンドゴルフ潮岬大会 (県年金受給者協会)
2023年04月26日
6 王子サッカー教室が首位
 ホップリーグ3部東牟婁大会  
2023年04月26日
7 「みそ玉」作りに挑戦  子育てサロンつむぐ  (紀宝町 )
2023年04月26日
8 全国から新規就農相談、急増  新たな視点、功を奏す  (移住×ミカン産業 御浜町の取り組み① )
2023年04月26日
9 小学生向け特設コーナーも  こどもの読書週間に合わせ  (紀宝町立図書館 )
2023年04月26日
10 市民の健康長寿目指して  健康づくり地域推進員会が総会  (新宮市 )
2023年04月26日
11 連携して沿線の環境美化を  国道168号美化協議会が総会  
2023年04月26日
12 稚アユ放流「大きくなれ」  管内流域に1700㌔  (熊野川漁業協同組合 )
2023年04月26日
13 新議員に当選証書授与  選挙から一夜明け  (新宮市選管 )
2023年04月26日
14 満開のツツジ楽しむ  黒潮公園で花見のサロン  (高田福祉委員会 )
2023年04月26日
15 創作意欲高め裾野を広げる  潮岬で第9回工芸・絵画展  (串本町工芸美術家協会 )
2023年04月26日
16 小学生ら8人が打ち上げ  橋杭園地でロケット体験  
2023年04月25日
17 大石元則氏がトップ当選
 投票率は過去最低  (新宮市議選 )

 任期満了(30日)に伴う新宮市議会議員選挙が23日、投開票され、現職9人、新人6人の計15人が当選した。トップ当選は現職の大石元則氏(68)で1276票を獲得した。投票率は64・14%(前回69・75%)で、これまで最低だった2015年の68・59%を下回り、過去最低となった。

 15の議席をめぐり、現職10人、新人7人の計17人が立候補していた。現職3人が勇退を表明する中、早々に新人が立候補の動きを見せるなど、告示前から選挙戦モードとなっていた。

 各候補者は、少子高齢化、人口減少、医療福祉、まちの活性化など、市の諸課題を争点に舌戦を展開。23日午後8時10分から市立総合体育館で行われた開票作業では、各候補の支持者らが固唾(かたず)をのんで作業の様子を見守った。結果確定は午後11時55分。当選した各陣営では、候補者と支持者らが喜びを分かち合った。

  □     □

力合わせて災害などに対応を トップの大石元則氏



 何も言うことはない。誠心誠意、皆さんの役に立ちたい、その一心で務めさせていただく。力を合わせれば、新宮市はきっと良くなると思う。日々の生活が健康で、たとえつらいことがあってもまた頑張れるようなまちを目指したい。何より大きな災害が控えている。犠牲者を出さないのは当然のことだが、何が起こっても悔いのないように準備しておくこと、そして災害が起こっても立ち直れるような、そんな新宮市であってほしい。

  □     □

防災力アップに力注ぐ 新人トップの湊川大介氏



 結果には驚いている。同級生、友人、先輩の方々。皆さん本当に一生懸命やってくれた。一票一票の重さをひしひしと感じている。特に防災、減災に力を注ぎたい。「逃げる」という訓練を積み重ね、そして各自治会で防災リーダーを育成していく。資格を取得するために補助金を出してもらうなどして防災士をたくさんつくる。まずは人の育成が必要だと思う。

(2023年4月25日付紙面より)

支持者らと当選を喜ぶ大石元則氏(右から3人目)=23日、新宮市蜂伏
新人トップの湊川大介氏(左から2人目)=同日、新宮市三輪崎


2023年04月25日
18 4年ぶりに健脚競う
 奥熊野いだ天ウルトラマラソン  

 4年ぶりとなる「奥熊野いだ天ウルトラマラソン」(同実行委員会主催)が23日、那智勝浦町の山間部をコースに開催された。和歌山県や大阪府などの近畿地方をはじめ、北海道から沖縄県までの28都道府県から485人が100㌔、80㌔、65㌔の3部門に分かれて自慢の健脚を競い合った。

 同大会は1999年に当地で催された「南紀熊野体験博」の関連イベントとして「奥熊野100㌔マラソン」の名称でスタートし、今回で第23回を迎えた。第11回大会で初めて100人を超えて以降、回を重ねるごとに参加者数は増加していたが、新型コロナウイルスの影響により2020年以降は中止となっていた。

 今大会は「ボランティアで地域力がアップする!」をテーマに行われた。レースは、100㌔の部が午前5時に那智の滝前、80㌔が午前6時45分に井鹿エイド近く、65㌔が午前8時15分に西中野川トンネルをスタートした。

 参加者は那智山や太田、色川などの各地域を巡るコースを走り、沿道からの応援やボランティアスタッフらのサポートを受けながらゴール地点の補陀洛山寺を目指し、100㌔総合で木畑貴行さん(和歌山市)が7時間40分21秒、80㌔総合で蛯原和弘さん(奈良県)が9時間13分36秒、65㌔総合で東田薫さん(大阪府)が4時間29分51秒でそれぞれ優勝を果たした。

 木畑さんは「2014年の参加以来、初めての優勝なのでうれしいです。40㌔付近が最も苦しかったが、絶対に歩かない気持ちが結果に表れたと思う。また来年も挑戦したい」。

 東田さんは「久しぶりの参加で1位になることができて最高。50㌔手前の山道がきつくて少し歩いてしまいましたが、何とか乗り越えることができました。ボランティアや地域の方々から熱い応援を頂き、温かみを感じる素晴らしい大会。来年も参加し、2連覇を目指していければ」と笑顔を見せていた。

(2023年4月25日付紙面より)

優勝を目指しスタートする100㌔の出場者=23日、那智勝浦町の那智の滝
100㌔総合トップでゴールした木畑貴行さん=同日、那智勝浦町の補陀洛山寺
2023年04月25日
19 泥んこになって田植え楽しむ
 4年ぶり、企業と地域団体が  (紀宝町 )

 パナソニックエレクトリックワークス紀南電工株式会社(外岡正博代表取締役社長)は22日、「農山村活性化の取組に関する協定」を結ぶ地域活性化団体「神内生き活き協議会」(矢熊敏男会長)の協力を得て、紀宝町神内の田んぼで田植え作業を行った。

 協定は県が2012年度から取り組む「三重のふるさと応援カンパニー推進事業」の一環で、農山漁村の豊かな地域資源を生かして、社会貢献や新規ビジネスなどに取り組む企業や地域を応援する事業。

 締結した17年4月から毎年、田植え、稲刈り体験をしてきたが、新型コロナウイルスの影響で20年から中止となっていた。

 4年ぶりの今年は従業員と家族ら106人と協議会の会員12人が参加。外岡社長が「待ちに待ったイベントの再開。今日は楽しみながら植えましょう」、矢熊会長が「皆さんの神内を応援する心で再開することができた。慣れない作業で大変ですが頑張ってください」とあいさつ。参加全員で記念撮影した。

 休耕田になる予定だった17㌃の田んぼで作業を開始。ほとんどの参加者が田植え初体験で、悪戦苦闘しながらもコシヒカリの苗を丁寧に植えた。

 1時間の作業で泥んこになった子どもは「楽しかった。稲刈りも楽しみ」と笑顔を見せていた。

 休止していた3年間は協議会が稲を育て、米を同社に届けてきた。今年は8月20日ごろに稲刈りを計画しており、収穫した新米は従業員に配り、社員食堂でも提供するという。

(2023年4月25日付紙面より)

田植えを楽しむ参加者=22日、紀宝町神内
作業を前に全員で記念撮影
2023年04月25日
20 3.2㌔の大物釣り上げ
 泉涓一さんヤエン釣りで  (串本町 )

 串本町古座、泉涓一さん(90)が18日午後に動鳴気漁港で3・2㌔のアオリイカを釣り上げた。3㌔超は20年ほど前に釣り上げて以来の大物で、90歳になっても衰えない腕前に感心する声が近所から上がり始めている。

 泉さんは20年ほど前に船釣りを引退して以降も年間を通して陸釣りを愛好している。アオリイカは陸釣り一本になったころから釣り始めたそうで、釣法はヤエン釣り。多い年には1シーズン(3~6月)で100匹ほど、その頃は7~8匹釣れた日もあったという。最近は産卵場所の海藻が減っているのか数が伸びないが、それでも昨シーズンは28匹を釣り上げ地元で今も一目置かれる存在であり続けている。

 「2㌔ちょいちょいはよく釣っている」。18日はその手応えを上回るアタリがあり、力負けして50㍍ほど糸を持っていかれたが何とか体勢を立て直し、愛用の磯竿1・5号や道糸3号をかばいつつ寄せてヤエンを投入。触腕に針がかかった状態で釣り上げた。30分ほど格闘した末の釣果で、その瞬間は「やれよと思った」という。

 16日にも2・8㌔のアオリイカを釣り上げていて好調続きの泉さんだが、「今年は近場に活アジ(=ヤエン釣りの餌)がない」と悩みも。あっても高値で、遠出をしてまとめ買いしても釣る前に死なせたら意味が無く、そのあたりのやりくりが今は大変だという。

 アオリイカのシーズンはまだ前半。泉さんは「昔は日が昇る前から釣りをしていた。今は午後に行くことが多くなったが、元気なうちは釣りを続けたい」と続投に意気込んでいる。

  □     □

沖合育ちの大型種レッドモンスター



 串本の魚に詳しい南紀串本観光協会の宇井晋介事務局長(元串本海中公園センター水族館館長)によると、泉さんが釣り上げた3・2㌔のアオリイカはレッドモンスターと通称されるアカイカ型の雄。沖合で最大5~6㌔まで育つ大型種(3㌔はまだ普通の域)で、それが動鳴気漁港に寄っているとするとさらに大物がかかるかもしれないという。

(2023年4月25日付紙面より)

3.2㌔のアオリイカと釣り上げた泉涓一さん=21日、串本町古座
2023年04月25日
21 新宮がベスト8進出
 春季高校野球和歌山県予選  
2023年04月25日
22 商売繁盛や大漁を祈願  餅や菓子も盛大にまく  (大勝浦「弁天祭」 )
2023年04月25日
23 投票者総数より1票多く  確認作業で開票確定が遅延  (新宮市議選 )
2023年04月25日
24 仏智で人生に安心を  丸山良徳さんが講演  (那智勝浦町 )
2023年04月25日
25 15人の新議員、喜びの声  新人も健闘、新しい顔ぶれ決まる  (新宮市議選 )
2023年04月25日
26 榎本、大川さんら受賞  全国書き初め展で優秀な成績  (書清会 )
2023年04月25日
27 ラベンダーの香りを抽出  福田さん招いてハーブ蒸留体験  (紀宝町立図書館 )
2023年04月25日
28 プレゼント付き特集実施  こどもの読書週間行事で  (串本町図書館 )
2023年04月25日
29 2022年度は10人に贈呈  たくさん本を読んだで賞  (串本町図書館 )
2023年04月25日
30 お悔やみ情報
  
2023年04月15日
31 那智山と晴明のゆかり知って
 切手販売で地域活性狙う  (那智勝浦町 )

 「那智山と安倍晴明にゆかりがあることを、地元地域や多くの皆さんに広く知ってほしい」―。南紀くろしお商工会の観光振興部会(明慶勝義部会長)のそんな思いが集まり、3月29日から「那智山と陰陽師『安倍晴明』」のフレーム切手が発売に至った。切手には、那智山青岸渡寺の三重塔や熊野那智大社などの那智山各所とともに晴明をイメージしたイラストが描かれている。84円切手が10枚つづりとなっており、那智勝浦町のみならず、新宮市や太地町、串本町、古座川町、北山村、白浜町などの82局と同商工会で販売されている。価格は1500円(税込み)。

 観光振興部会によると、平安中期の988(永延2)年、第65代天皇・花山法皇が那智山で、千日修行を開始。天狗(てんぐ)や悪霊の妨害に遭遇し、京より晴明を呼び寄せた。晴明が魔類を岩屋に祭って諭し、改心させたという逸話が「源平盛衰記」にも収められているという。

 「那智山瀧本事」には花山院の命を受け、北斗七星を勧請(かんじょう)したと記され、「古事談」では、晴明が那智山で千日滝行をなしたとする記述もある。同大社には「晴明堂」や「晴明橋」の絵図が数点所蔵されている。

 明慶部会長を中心に、地域活性化などに取り組む観光振興部会。2020年には、晴明と那智山の関係を周知し観光誘客につなげようと、那智山防災道路委員会らと協力し、飛瀧(ひろう)神社駐車場付近に看板を設置。現在では、看板を撮影する観光客の姿も多く見られる。

 昨年4月の部会会議で、部会員の小出豊万那智勝浦朝日郵便局長がフレーム切手を提案した。看板のイラストを手がけた同商工会の野上めぐみさんのめいで当時、神奈川県の女子美術大学に在学中だった後藤午(まひる)さん(23)に再びイラストを依頼。両寺社にも切手作製を報告した。

 日本郵便株式会社が提案書を審査し、販売に。小出局長は「素晴らしい切手を通して、町と晴明のゆかりを、多くの方に知ってほしい」。

 参拝客などがよく訪れる那智山郵便局では、発売初日から切手を購入する観光客もいたという。植地渉局長は「詳細をご説明している。ゆかりを知り、旅の記念にしていただければ」と話した。

 「那智勝浦応援団」と自称するほど、町に深い思い入れを持つ明慶部会長は「良い切手ができてうれしい。小説家の夢枕獏さんや映画の陰陽師で晴明を演じた野村萬斎さんらにも送りたい。観光資源としてPRし、町や地域の活性化につながれば」と語った。

(2023年4月15日付紙面より)

那智山と安倍晴明のゆかりを知らせるフレーム切手が販売中=3日、那智勝浦町の那智山郵便局
2020年に設置された看板
2023年04月15日
32 切れ目のない支援のために
 新設されたこども未来課  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町では子ども・子育てに関する業務を集約し、支援の体制などを強化するため1日から、こども未来課を新設した。妊娠・出産から子育て期にかけての切れ目のない支援に取り組んでいくとしている。

 子育て世代包括支援センターと、こども子育て支援係の二つからなる同課は、前述の体制強化のために福祉課を分課して新設された。名称は職員からアンケートを取り、「子どもたちの健全な未来を願いたい」という思いから名付けられたという。

 これまで2人だった保健師を1人増員して3人体制とし、計9人で業務に対応する。主な業務は、保育所や児童手当、学童、児童虐待に関する相談のほかに、住民課で行っていた「子ども医療」と「ひとり親家庭医療業務」も新たに取り扱う。

 子育て世代包括支援センターでは、妊婦・子育て家庭が安心して出産・子育てができるように取り組んでいる。身近で相談に応じ、さまざまなニーズに即した必要な支援につなぐ相談業務の充実を図っていく方針だ。

 また、住民課で転出・転入などの手続きの際に、「子ども医療」「ひとり親家庭医療業務」も関係する場合は、こども未来課の職員が同席し、対応するとしている。

 竹原大二課長は「子どもに特化した課。まだスタートしたばかりで、課題などもあるが、今後もさまざまな支援を進めていく。より利用しやすい子どもの窓口として、業務に取り組んでいきたい」と話していた。

 問い合わせは、町こども未来課(電話0735・52・2946)まで。

(2023年4月15日付紙面より)

1日から業務を開始したこども未来課=12日、那智勝浦町役場1階
2023年04月15日
33 滝の拝の魚道を跳ね上がる
 アユの滝越えシーズン到来  (古座川町 )

 古座川町小川にある滝の拝で今年も、アユの滝越えシーズンが到来した。13日は絶え間なく魚道を跳ね上がるなどし、例年になく大振りなアユも多くさっそく滝越えに成功する様子も見られた。

 水温が上がるにつれて川を遡上(そじょう)するアユ。滝の拝は落差約8㍍の渓流瀑でその急流は小さなアユには越えがたい難所だが、下流方向から見て本流の右手に落差30㌢前後の小滝が連続する人工の魚道があり、シーズン序盤はもっぱらこちら側で滝越えが観察できる。

 魚道にも相応に流れがあり、上段に行くほどアユの姿はまばら。小滝のいくつかに滝つぼを模したたまり場も設けられていて、この日は多い場所で数十匹がたまり場で踏みとどまり一段、また一段と上を目指して次々に跳ね上がり、中には水流の中を泳ぎ登る力業で挑むアユもいる状況だった。

 遡上の勢いは水量と水温に左右されると地元でよくいわれていてこの滝越えも常に見られる光景ではないが、普段は滝の拝一帯にいないアオサギやカラスがいたら魚道から跳ね逸れて打ち上がったアユ目当てなので滝越えをしている目安となる。

  □     □

今時期は最寄りの藤棚も見頃



 今時期は滝の拝橋から目に付く場所にあるフジの古木の藤棚も見どころの一つ。13日現在、全体として三分咲きで、ボランティアでこの藤棚の世話をしている川端善行さん(72)は「15日(土)の週末ごろで五分咲きぐらい、22日(土)の週末ごろは厳しく、その半ばが見頃になりそうだ」と話していた。

 アユの滝越えが見られずとも、晩春の滝の拝一帯はフジに金比羅神社のモミジの新緑と映える光景が年間でも特に多く、何かしらの感慨を持ち帰りやすい時期でもある。

(2023年4月15日付紙面より)

滝の拝の魚道を跳ね上がるアユ=13日、古座川町小川

フジの古木の藤棚。13日現在、全体として三分咲き

2023年04月15日
34 横断後に「ありがとう」
 神倉小を推進校に指定  (新宮警察署 )

 横断歩道での交通事故抑止を目的とした、新宮警察署(井田昌樹署長)による「サイン+サンクス運動」推進校の指定式が13日、新宮市立神倉小学校(藪中秀樹校長)であった。藪中校長が嶝口知宏交通課長より指定書を受け取り、児童の交通安全への意識を新たにした。

 和歌山県警察は、7日から20日(木)までを「令和5年春・こどもの交通事故防止強化期間」に設定。この取り組みの一つとして、「サイン+サンクス運動」の推進校の指定を行っている。同運動は、横断歩道を渡るときに歩行者が手を上げる(サイン)などして、運転者への横断する意思を明確に伝えることに加え、停止した運転手に対し「ありがとう」(サンクス)の気持ちを会釈などで伝えることで、運転者に横断歩行者保護の意識を向上させ、横断歩行者事故を抑止することを目的としている。

 昨年度は県内の12署管内で、13小学校を推進校に指定。うち新宮署は、三輪崎小と古座小を指定していた。本年度は神倉小のほか、宇久井小、串本小、高池小、太地小、北山小の指定を予定している。

 神倉小では、指定書、のぼり旗、啓発チラシとクリアファイルが手渡された。指定期間は、2024年3月31日まで。嶝口課長は「お互いに気持ち良く、交通安全を図っていこうという取り組み。歩行者と車(の衝突)は、重大な交通事故につながる恐れがある。歩行者の安全対策を重点的に、取り組みを続けていきたい」と話した。

 藪中校長は「子どもらの交通事故防止の大きなきっかけになる。各クラスで担任の先生に伝えてもらうとともに、全校集会でも伝えたい。児童が自分で自分の身を守る意識にもつながるかと思う。しっかり交通ルールを守ることが大事。いろいろな場を通じて子どもらに呼びかけたい」と述べた。

(2023年4月15日付紙面より)

指定書を持つ藪中秀樹校長と嶝口知宏交通課長=13日、新宮市立神倉小学校
2023年04月15日
35 新たなる出発の礎に 大斎原で合気道国際奉納演武 (田辺市本宮町)
2023年04月15日
36 古座川国際ロードレース開催決定
 ツール・ド・熊野は2ステージで  
2023年04月15日
37 道端にかれんな花  ユウゲショウ咲く  
2023年04月15日
38 ようこそ、近大新宮へ  対面式で新入生歓迎  
2023年04月15日
39 クラブの活動を紹介  在校生が新入生勧誘  (新宮高校 )
2023年04月15日
40 こいのぼりを作ろう!  下里こども園で工作  (那智勝浦町 )
2023年04月15日
41 民話の光景描く「守り犬の影」  まもなく春の出現時期に  (古座川町 )
2023年04月15日
42 松林に鳴き声の合唱響く  望楼の芝でハルゼミ羽化  (串本町 )
2023年04月15日
43 消防本部指揮車を更新整備  資機材一式搭載し運用開始  (串本町 )
2023年04月15日
44 応急手当て動画を作成  乳児や小児向けも  (熊野市消防本部 )
2023年04月15日
45 不審な電話に気を付けて  見守り隊と紀宝署が合同啓発  (紀宝町 )
2023年04月15日
46 交通量増加の予想、事故に注意  「交通死亡事故多発警報」発令中  
2023年04月15日
47 3年ぶり、子どもたちの姿戻る  井田、成川で「遊び場開放」再開  (紀宝町 )
2023年04月15日
48 ママも子どもも笑顔になる「疲れない食育」
 【第60回】塩分の取り過ぎに注意  

 添加物の話をするとき、私はよく「塩のほうが怖いですよ」という話をします。食品添加物は、使用量などを徹底的に管理されていますし、家の台所でさらに足すということはほとんどありませんが、塩は、日本の食卓にあふれていて、添加し放題だからです。「塩分の取り過ぎは体に悪い」ということは、広く知られていますが、適量はどれくらいなのか、取り過ぎると何が悪いのかは、知らない方も多いのではないでしょうか?

 厚生労働省が公開している「日本人の食事摂取基準(2020年)」によると、1日当たりの「食塩相当量」を男性は7・5㌘未満、女性は6・5㌘未満とされています。日本人はだいたい、男性で11㌘、女性で9㌘程度取っているといわれているので、基本的に「塩分を取り過ぎている人が多い」と言えると思います。和食は、栄養面でもバランスが良くて健康的な食事ですが、実はみそ汁や煮物、漬物など塩分が多いものがたくさんあるんです。では、塩分を取り過ぎると、何が起こるのでしょうか?

 塩分の取り過ぎが原因で、一番多いといわれる疾患は、ずばり高血圧です。また、この高血圧から、動脈硬化や脳出血、心筋梗塞、脳梗塞などにつながるといわれています。また、腎臓にも負担がかかるので、塩分摂取量の多い人は腎臓病のリスクが高いといわれています。食塩の過剰摂取は、尿中により多くのカルシウムを排せつしてしまうので、尿路結石や、骨粗しょう症のリスクも高まります。国立がん研究センターの研究によると、食塩摂取量が高いグループでは胃がんリスクが約2倍になるというデータもあります。食道がんのリスクを高めるともいわれています。

 それでも、塩分を取り過ぎる日は誰にでもありますよね。外食したり、麺類を食べたりすると、それだけで1日の塩分量を超えてしまうことも多々あります。そんなときの強い味方がカリウムです。カリウムはナトリウムを体の外に排出しやすくする働きがあるので、取り過ぎた塩分を調節してくれます。カリウムが豊富な食べ物は、ホウレンソウ、バナナ、ニンジン、芋類、大豆、昆布、ヒジキなどです。少し塩分が多かったなと思う日は、積極的にカリウムを取ることをお勧めします(腎臓に持病がある方には摂取量が制限されている可能性がありますのでご注意ください)。また、カルシウムも、カリウムと同じく塩分を体外へ排出する働きを持っています。ヨーグルトや、モロヘイヤ、サバ缶など、カルシウムを取るのもお勧めです。運動をして汗をかいたり、水をたくさん飲むのも有効です。

 今回は、塩分の取り過ぎの怖さと、取り過ぎた後の対処法をお伝えしました。

 次回は減塩食のヒントをお伝えしようと思います。

(2023年4月15日付紙面より)

2023年04月05日
49 600本の挑花が完成 本宮祭で使用の縁起物 (熊野本宮大社)

 田辺市本宮町の熊野本宮大社(九鬼家隆宮司)の春の例大祭「本宮祭」を間近に控え、同大社の敬神婦人会が3日、同大社の瑞鳳殿で行っていた「挑花(ちょうばな)」作りを終えた。祭典で使用する無病息災などを願う縁起物で、約600本を用意した。

 同大社の氏子総代会(榎本隆文・総代会長)の依頼を受けて毎年、敬神婦人会が手作りしている。菊を模した造花「挑花」は、直径約15㌢、高さ約60~90㌢。昨年の11月に、氏子総代会が材料となる竹を本宮町内から切り出して集め、12月から敬神婦人会の有志5人が作り始めた。赤、白、黄などの紙を花びらや葉の形に切り、接着剤などで貼り付ける。

 この日は、4人が作業を行った。慣れた手つきながらも慎重に、黙々と作っていた。本宮町請川の岸谷和代さん(86)は「新型コロナも収まりつつあり、元の生活に戻りつつある。(本宮祭の)15日は、また皆さんが熊野本宮大社へお参りいただければ。皆さんの健康を願い、一本一本丁寧に作らせていただいています」と話した。

 本宮祭は、13日(木)から15日(土)にかけて行われる。コロナ禍の影響でこれまで規模を縮小していたが、今年はコロナ禍前の規模に戻しての実施を予定している。挑花は6基の木箱に入れられ、15日の午後からの渡御祭で旧社地の大斎原(おおゆのはら)へと渡る。

 かつては大斎原で、氏子が挑花を奪い合ったが、現在は餅まきの赤餅と引き換えている。昨年はコロナ禍の影響で渡すだけだった餅も、今年はまく。授与する挑花は300本で、残る300本は同大社へと還御する。九鬼宮司は「敬神婦人会の皆さんのおかげで、多くの方に挑花をお渡しできることを感謝しています」と述べた。

 同大社の例大祭は、主祭神の家津美御子大神(けつみみこのおおかみ)(スサノオノミコト)が本宮に鎮座する際に「我を祀(まつ)るに母神(イザナミノミコト)をも同じく祀れ」と言ったという故事が起源。熊野市の花の窟(いわや)から母神を迎え、花を奉じて鼓、笛、旗をもって祭りを営むようになったと社伝に記されている。

(2023年4月5日付紙面より)

挑花を作る岸谷和代さん(右)ら=3日、熊野本宮大社の瑞鳳殿
完成した3色の挑花
2023年04月05日
50 野外音楽フェス盛況
 Go Kuma Base 2023  

 野外音楽フェスティバル「Go Kuma Base 2023」が1、2の両日、那智勝浦町天満のホテル浦島駐車場であった。両日ともに県内外から多数が来場し、有名アーティストのステージを楽しんだ。

 「Go Kumano」(福本友樹代表)の主催。昨年3月の太地町森浦の旧グリーンピア南紀南側での開催に続き、2回目となった。

 1日目は、来場者がステージ前で演奏を聞いたり、椅子に腰かけて飲食を楽しんだりしていた。会場には、飲食やグッズのブースが多数出店していた。那智勝浦町のギタリストの濱口祐自さんが出演の際は、地元ということもあり、より多くがステージ前に参集。濱口さんの演奏と語りを堪能し、盛んな拍手を送っていた。

 福本代表は「音楽イベントの開催で、新しい観光の形として、今までは来るはずのなかった人たちを呼び込むことができ、大きな経済効果を生み、地域振興に役立っていると思う。そこを理解して、応援してもらえたら」と話した。

(2023年4月5日付紙面より)

濱口祐自さんのステージを楽しんだ=1日、那智勝浦町天満のホテル浦島駐車場
2023年04月05日
51 桜奉奠、春の訪れ祝う
 さくら祭りで「今様」奉納も  (熊野速玉大社 )

 新宮市の熊野速玉大社(上野顯宮司)で3日、境内にある新宮神社の例祭(さくら祭り)が執り行われた。大社関係者ら約30人が参列。多くの観光客が見守る中、参列者らは桜の枝を玉串として奉奠(ほうてん)。併せて楽人・大谷ちえこさんと、令和の白拍子・智野莉慧さんによる「今様」(平安時代中期から鎌倉時代にかけて宮廷で流行した歌謡)の奉納も行われた。

 新宮神社は1907(明治40)年、神社合祀(ごうし)令により、新宮町内にあった18社18柱の祭神を大社境内の金刀比羅(ことひら)宮に合祀したのが始まり。中でも最も位の高い渡御前(わたりごぜん)社の主祭神・神武天皇の例祭に合わせて、毎年4月3日に営まれている。

 この日は天候不順により、祭典は本殿で斎行された。上野潤権宮司が祝詞をささげ、巫女(みこ)が「浦安の舞」を舞った。

 「今様」奉納では、34回もの熊野詣でを行った後白河法皇が編さんした「梁塵秘抄(りょうじんひしょう)」から、熊野にゆかりのある歌や、市名誉市民の文豪・佐藤春夫の「今様」も披露。智野さんは、梁塵秘抄や熊野との縁、自身が大学の論文のテーマに佐藤春夫を選んだことなどについて紹介していた。

 上野宮司は「熊野にゆかり深い歌と、そして春夫先生の歌もご披露いただき、時代を超えた今様を創っていただいた」と感謝。

 参拝者らに対し「今日は天候の関係で本殿での斎行となったが、新宮神社にもお参りいただければ」と呼びかけた。

 神事後には、大社関係者らによって参拝者や地域住民らに厄払いの餅が配られた。

(2023年4月5日付紙面より)

智野莉慧さんと大谷ちえこさんが「今様」を奉納した=3日、熊野速玉大社
上野顯宮司や参列者らが桜の枝を奉奠
厄払いの餅が配られた
2023年04月05日
52 春夫の詩を楽曲にして発信 発足記念パーティーで弾み (秋刀魚の会)

 文豪・佐藤春夫の詩を現代音楽と融合して発信する活動を支援するグループ「秋刀魚の会」(東芳史会長)が2日、串本町サンゴ台にある旧ホテル施設で発足記念パーティーを開いて今後の展開への弾みをつけた。

 春夫の旧制新宮中学校時代の同級生であり作家人生を支えた盟友・東凞市。その孫に当たるミュージシャン・東哲一郎さんと春夫研究に打ち込む東京大学の河野龍也准教授が対で試みるのが前述した活動で、それを生誕の地から応援する実動体として昨年11月、春夫生誕130年記念行事で気持ちが高まった東会長(凞市の父・常三郎〈三男〉の兄・芳太郎〈次男〉の子孫)ら有志が同会を立ち上げた。

 同日現在の会員数は、発起した有志3人。今年10月8日(日)に新宮市下本町の市文化複合施設「丹鶴ホール」でイベントを開くことを目標にして実働を始めていて、そのために会員の裾野を大きく広げるため同パーティーを開いた。

 当日は新宮市の田岡実千年市長や佐藤春夫記念館の辻本雄一館長、新宮商工会議所の関康之会頭ら約40人が来場。東さんが前述した活動の趣旨、東会長が「秋刀魚の会」発足の趣旨をそれぞれ伝えて歓迎し、辻本館長は「必要な資料提供などで協力する」と応えて同会の実働へ歩み寄った。

 以降は講演とライブの2部構成。講演は河野准教授が「秋刀魚の会に寄せて―佐藤春夫と東凞市―」と題して登壇し、台湾で歯科医として歩み出した凞市がスランプに苦しむ春夫を約2カ月にわたり招いた時期の状況などを解説し、盟友としてのつながりを明瞭にした。

 ライブは東さんが実の姉を含むコーラス隊を連れて出演した。春夫の詩が現代音楽にも通じることを▽犬吠崎の歌▽海邊の戀▽こころ通はざる日に▽ためいき―の各楽曲発表で伝え、間の2曲は東さんのこだわりに応えて東会長がリードボーカルを担当。さらに2017年4月発表の楽曲「秋刀魚の歌」を熱唱し、河野准教授もそれら詩の解説をして今後の展開への弾みをつけた。

 東さんは「地元に強力な応援体制ができた」と同会の発足を喜び、この日発表した楽曲について「自分以上に皆さんに歌っていただく形にしていきたい」と今後の展開に思うところを語った。

  □     □

 入会希望はLINE(ライン)やメール、電話などで受け付け中。問い合わせは同会事務局(電話0735・62・0888、平日午前10時~午後4時、担当は潮岬病院の北野さん)まで。

(2023年4月5日付紙面より)

楽曲「秋刀魚の歌」熱唱で今後の展開に弾みをつける東芳史会長ら=2日、串本町サンゴ台
2023年04月05日
53 紀宝柔道会が3位  第43回三重県少年柔道大会  
2023年04月05日
54 たくさん遊びましょうね  町立保育所で一斉に入所式  (紀宝町 )
2023年04月05日
55 新団長に川上辰哉さん  田尾さん、浜田さんが副団長  (紀宝町消防団 )
2023年04月05日
56 Movicパフォーマンスに拍手  yossyさんがライブ  (南紀手話サークル虹 )
2023年04月05日
57 乗客の安全第一で運航  北山村の観光筏下り  
2023年04月05日
58 習い事で生きがい創出  新宮市老連、教室開講式  (293人が受講へ )
2023年04月05日
59 色鮮やかなオンツツジ  浮島の森で花の盛り  
2023年04月05日
60 星を楽しみ幸せな気持ちに  フライングプラネタリウム  (SOLEIL訪問看護ステーション )
2023年04月05日
61 海を描いた絵画16点を飾る  特別展「黒洋画会展」始まる  (串本海中公園センター水族館 )
2023年04月05日
62 有機的に総合力を高めたい  城谷学・病院事業管理者着任  (串本町 )
2023年04月05日
63 インボイス制度の理解促す  商工会館でセミナーを実施  (串本町商工会 )
2023年04月05日
64 18人が新しい家族に  マリア保育園で入園礼拝  (新宮市 )
2023年04月05日
65 お悔やみ情報
  
2023年04月04日
66 さあ、新年度スタート!
 官公庁で辞令交付式  

 官公庁で3日、辞令交付式があり、新年度がスタートした。熊野地方の各自治体の首長たちは、昇任した幹部職員や新規採用職員らを前に「地域のために一致団結を」などと奮起を促した。

 新宮市では、田岡実千年市長が課長以上の幹部職員、新規採用職員などと分けて人事発令通知書を一人一人に手渡した。幹部職員には「本年度もやるべきことがめじろ押しだが、部や課の枠にとらわれず、全ての職員が一致団結して取り組むといった姿勢で臨んでいただきたい」と訓示。

 「多忙な一年になると思うが健康にも十分留意され、市民の幸せのためのそれぞれの責務を果たし、職務に当たっていただきたい」と呼びかけた。

 30人の新規採用職員に対しては「どの分野を担当することになっても、市民の暮らしにつながる大切な仕事。公務員という仕事を単に就職先として割り切るのではなく好きになっていただきたい。目の前の仕事を一つ一つこなしながら経験を積み重ね、一日も早く市民から信頼される職員になることを期待します」と激励した。

 新規採用職員を代表し、西川諒さんが「地方自治の本旨を体するとともに、公務を民主的かつ能率的に運営すべき責務を深く自覚し、全体の奉仕者として誠実かつ公正に職務を執行する」と宣誓。気持ち新たに、新生活の一歩を踏み出した。

(2023年4月4日付紙面より)

新規採用職員を代表し、西川諒さんが宣誓書を読み上げた=3日、新宮市役所
田岡実千年市長(左)が職員らに対し訓示をした
2023年04月04日
67 白拍子や和歌など奉納
 智野さんと大谷さん  (補陀洛山寺 )

 那智勝浦町浜ノ宮の補陀洛山寺(髙木智英住職)で3月25日、京都在住の智野莉慧さんと大阪在住の大谷ちえこさんの二人が舞と音楽の奉納を行った。大谷さんが奏でる篠笛や打楽器にのせて智野さんが、平安時代末期から鎌倉時代にかけて起こった歌舞の一種である白拍子などを舞った。

 京都を中心に国内外で活動する智野さんは、神社仏閣での歌舞の奉納や舞台出演などを行っている。過去、団体に所属していた際には、フランスやハンガリーでの海外公演の中心メンバーとして、成功に導いている。

 大谷さんは、2005年にシンギングボールと出会い、シンギングボールによるオリジナルチャクラ調整ライブなどを展開。10年からはインデアンフルートを始め、各地の神社仏閣などで奉納演奏を行っている。智野さんとの活動の際は、篠笛と打楽器を担当。

 多くの共通点があった二人は、昨年秋ごろから共に活動を開始。月に数回集まり稽古に励み、各地で奉納を行っている。

 仏画もたしなんでいた大谷さんが、新宮市で開催された仏画仲間の展示会を訪問した際に、見物に来ていた同市在住の小渕伸二さんと出会った。小渕さんが知人を介して、二人と熊野三山などをつなげ、熊野地方での奉納に至ったという。

 この日、髙木住職らが法要を営み、関係者が手を合わせた。その後、二人が歌舞や和歌を奉納。平安中期~鎌倉にかけて流行した芸能「今様」の愛好家であった後白河法皇が編んだ梁塵秘抄(りょうじんひしょう)から「今様」も披露した。

 大谷さんは「紀伊半島大水害はショックで、何度も生徒とこの地を訪ねた。熊野は特別な場所。つないでくれた小渕さんに感謝しています」。

 智野さんは「熊野の神社やお寺でご奉納できることは神仏のお計らいだと思う。ありがたい限りです」と話した。

 髙木住職は「古くからの歴史を感じることができた。ご奉納、本当にありがたい。この伝統芸能を後世に残していただきたいです」と語った。

 二人は、この日の午前に那智山青岸渡寺の信徒会館前で奉納し、翌26日は熊野那智大社と飛瀧神社、4月2日は熊野本宮大社の大斎原(おおゆのはら)で、3日は熊野速玉大社で行った。4日(火)は玉置神社で奉納を予定している。

(2023年4月4日付紙面より)

智野莉慧さんと大谷ちえこさんが歌舞などを奉納した=3月25日、那智勝浦町の補陀洛山寺
関係者らで記念撮影
2023年04月04日
68 モニュメントと手紙を贈呈
 串本町とスペースワン社へ  (和歌山ロケット応援団 )

 和歌山ロケット応援団(青木圭団長)が3月31日、串本町へ紀州材ロケット「カイロス」モニュメント、スペースワン株式会社へ串本町と那智勝浦町の小学生が描いた応援手紙約800通とそのモザイクアート作品をそれぞれ贈呈した。

 この贈呈はロケット「カイロス」打ち上げの延期に伴い苦労する関係者を応援する趣旨で前年度終盤に試みた取り組みの成果物。

 モニュメントは近隣の親子らの協力を得て製作。直径90㌢の円板に長さ140㌢のロケットのシルエットを重ねて打ち上げの瞬間を描き出した内容で、貼り付けている紀州材(スギ、ヒノキ、ケヤキ)は地元の材木店が提供した。親子らが紀南木材新緑会の会員と一緒に木片を切り出して角を取り、自分の名前を書くなどしてドット画風に配置。後に団員らが目詰めをするように木片を追加して飛び出すような雰囲気に仕上げた。

 手紙は校長会経由で1081人分のはがきを配り、応援メッセージなどを書いて同団事務局へ郵送または持ち込んでもらう形で集めた。モザイクアート作品は同社のイメージ画像を見本にし、締め切りまでに届いた646人分を人工知能(AI)による処理でレイアウトした(約4800枚構成で、淡くイメージ画像の色を上塗りして仕上げている)という。

 この日は旧串本町役場古座分庁舎内のモニュメントやモザイクアート作品を設置している場所へ田嶋勝正町長とスペースワン株式会社の村部昭憲さんを招いて除幕・寄贈式を挙行した。青木団長が寄贈の趣旨を伝え、協力した子どもの代表2人を加えた計5人で除幕し、子どもの代表6人が手紙の実物を贈呈。村部さんは「一致団結し皆さまの思いを乗せてこの場所からロケットを打ち上げたい。応援があるとその力が出るし、こんなにうれしいことはない」、田嶋町長は「夢や思いが詰まっていると感じた。ロケットは君ら(=今の子どもたち)の時代のもの。僕たち(=今の大人)も力を合わせて皆さんの夢が叶うよう頑張るので皆さんもできる限りの応援をしてほしい」と述べて寄贈に感謝した。

 モザイクアート作品は縦180㌢、横240㌢の大きさで印刷して展示。設置場所はサテライトオフィスやコワーキングスペースの出入り口となる同館2階ロビーで、同分庁舎開館中の午前9時~午後5時に随時見ることができる。モザイクアート作品は同社本社用と射場「スペースポート紀伊」用も贈呈するという。

 同式を経て青木団長は「子どもたちの思いを形として一つにでき、協力していただいた皆さまに感謝している。大勢の子どもが興味を持ってくれていることが分かったのが一番うれしいところで、これを励みにして今後もいろいろな応援を団員と話し合って継続していきたい」とコメントした。

(2023年4月4日付紙面より)

寄贈品を除幕する田嶋勝正町長や村部昭憲さんら=3月31日、旧串本町役場古座分庁舎
串本町や那智勝浦町の小学生から寄せられた手紙(実物)の一部
除幕・寄贈式に出席した皆さん
2023年04月04日
69 冥福祈り、命と向き合う
 くじらの博物館で供養祭  (太地町 )

 太地町立くじらの博物館(稲森大樹館長)で2日、飼育中に死亡した鯨類や魚類などの冥福と飼育動物の長生きを祈る供養祭が営まれた。同館敷地内の供養碑前で東明寺の関国昭住職と関宗悦さんが読経を行い、職員約40人が静かに手を合わせた。

 供養祭は同館が開館した1969年4月2日の記念日に合わせ、44年前から毎年行っている。

 同館には現在、鯨類がコビレゴンドウ、オキゴンドウ、ハナゴンドウ、カズハゴンドウ、バンドウイルカ、カマイルカ、シワハイルカ、マダライルカ、スジイルカの9種36頭おり、コショウダイやニセゴイシウツボなどの魚類55種168匹、ミズクラゲ、カイカムリなど無脊椎動物36種913匹を飼育展示している。

 同館によると、動物の死亡頭数は例年とほぼ同じで、感染症などが主な原因であるという。また、2022年度の来館者数は13万8757人に上り、10年度以降では最も多い来館者数を記録したとした。増加の要因として旅行支援などを挙げた。

 稲森館長は「われわれ飼育員はいつも動物のことを考えている。供養祭は動物の命と向き合う時間となった。残念ながら命を落としてしまった動物たちにこれまでの感謝を告げるとともに、冥福を祈った。今後も今生きている動物たちの長期飼育や繁殖、より豊かな暮らしができる環境づくりに努めていきたい」と話していた。

(2023年4月4日付紙面より)

死亡した動物たちの冥福を祈った=2日、太地町立くじらの博物館
2023年04月04日
70 楽しく笑顔で競技に挑戦
 ミニバスケ体験会  (SMILE.E.T )
2023年04月04日
71 地元勢3部門で優勝
 紀南ジュニア選手権兼青少年バド大会  
2023年04月04日
72 東牟婁大会が開幕
 マクドナルド・トーナメント  (学童軟式野球 )
2023年04月04日
73 カフェや作品展に多くが来場  くまのワーク&カレッジ  (太地町 )
2023年04月04日
74 会社と共に成長誓う  株式会社キナン入社式  (新宮市 )
2023年04月04日
75 レンゲの花が真っ盛り  那智勝浦町  
2023年04月04日
76 バリアフリー改修終え再開  「図書通帳」も発行開始  (北山村 )
2023年04月04日
77 県内の課題にどう取り組む  候補者に聞く  (和歌山県議選・新宮市選挙区 )
2023年04月04日
78 厳しい経営を予想  新年度予算など決まる  (紀南病院 )
2023年04月04日
79 伊勢路の歩き旅に向けて  「伊勢路アルベルゲ協議会」発足  
2023年04月04日
80 88人から102通の応募  みらい健康マイレージ  (紀宝町 )
2023年04月04日
81 魅力ある町へ、新入職員を激励  辞令交付式で4人が宣誓  (紀宝町 )
2023年04月04日
82 特急「カイロス号」を歓迎  ロゴを掲げて運行始まる  (串本町 )