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2022年04月29日
1 安全安心な運航目指し
 知床沖の事故受け緊急点検  (近畿運輸局 )

 北海道の知床沖で遊覧船が遭難した事故を受け、国土交通省近畿運輸局は管内の旅客船を対象に一斉緊急安全点検を展開している。28日には勝浦海事事務所、串本海上保安署の職員らが管内2事業所を対象に安全点検を実施。救命・消防設備などを確認した。

 今月23日、知床半島沖で26人が乗った遊覧船が浸水し遭難。これまで発見された11人全員の死亡が確認されており、事故から5日が経過した現在も行方不明者の捜索が続いている。

 緊急安全点検は事故の重大性を鑑みて展開されているもの。▽安全管理規定の順守状況▽事故予防措置▽救命設備の備え付け▽非常時の脱出手順―などの確認を含め、事故防止対策の措置状況を重点的に点検し、併せて安全指導を行った。

 那智勝浦町の勝浦観光桟橋では、紀の松島観光株式会社が運航するくじら号を対象に点検。同社では、天候が悪くなった場合には運航を中止したり、引き返したりなどの判断を船長が行っており、始発に先立って沖の状況を確認するなどの安全対策を講じているという。

 点検を終え、勝浦海事事務所の中川洋所長は「問題なく良好」と点検結果を伝え「安全を最優先に運航を。安全安心に運航していただけるようにわれわれも精いっぱい努力したい」。

 同社の鈴木哲也船長は「いろいろな所で船の事故が起きている。いつ点検に来ていただいても大丈夫なように備えはしているが、安全運航を目指して一層気を引き締めたい」と話していた。

(2022年4月29日付紙面より)

遊覧船遭難事故を受け点検を行う勝浦海事事務所の職員ら=28日、那智勝浦町
2022年04月29日
2 町の景観保ちきれいに
 県職員が道路清掃活動  (新宮市・那智勝浦町 )

 東牟婁振興局新宮建設部は26日、新宮市の国道168号と同169号、那智勝浦町の県道那智山勝浦線で本年度初となる清掃活動を実施した。職員約20人が参加し、各箇所でごみ拾いに取り組んだ。

 活動は観光客や地域住民たちの快適な道路利用や景観美化を目的に東牟婁地域の玄関口である3カ所で毎年4、8、12月の年3回行われている。

 小雨の中、参加者は2人一組となって道路を清掃。那智勝浦町では、体育文化会館やかつうら御苑などの歩道や道路沿いに落ちているたばこの吸い殻や空き缶、ペットボトルなどのごみを丁寧に拾っていった。

 同部職員は「植木の中などの見えにくい場所に空き缶や紙くずが捨てられているのが目立ちました。当地方には観光地もあり、地域の方々も日頃からきれいにしてくれていると思います。訪れた人たちが『また来たくなる町』と感じてもらえるよう、今後も取り組んでいければ」と話していた。

(2022年4月29日付紙面より)

丁寧にごみを拾っていく職員=26日、那智勝浦町の県道那智山勝浦線
2022年04月29日
3 新たな太鼓響かせる
 太地漁協が飛鳥神社へ奉納  (太地町 )

 太地町漁業協同組合(脊古輝人組合長)は27日、同町の飛鳥神社に新しい太鼓を奉納した。奉納報告祭で髙橋正樹宮司が太鼓を打ち鳴らし、町に力強い音を響かせた。

 以前神事で使用していた太鼓は1980(昭和55)年に太地水産協同組合が奉納したもの。祭典の始まりに鳴らす他、例大祭では樽神輿(たるみこし)の境内入場を知らせる重要な役割を果たしていたが、長年使う中で皮が破れてしまったため、太地漁協が中心となって新調する運びとなった。

 奉納報告祭には、脊古組合長をはじめとする漁業関係者や神社関係者が出席し、豊漁や町の発展を願って玉串をささげた。

 髙橋宮司は「大変ありがたい。祭典の始まりや神様のお出ましを告げる太鼓。新たな太鼓の響きに、神様も感応してくれたはず」と語り、脊古会長へ感謝状を贈呈。

 脊古会長は「少しでも響きが良いものをと思い、新調まで半年ほどかかったが雄牛の牛革を使用した太鼓にした。ようやく奉納できてうれしい。大漁を願い、新たな気持ちで一歩ずつ前に進んでいきたい」と話していた。

(2022年4月29日付紙面より)

奉納報告祭に参列した皆さん=27日、太地町の飛鳥神社
2022年04月29日
4 機関連携し救助活動展開
 上野山などで災害警備訓練  (新宮警察署 )

 新宮警察署(田原正士署長)が27日、防災関係4機関と合同で災害警備訓練に取り組んだ。

 大規模災害発生時の初動確立と機関連携による要救助者対応に万全を期す目的で計画。連携先として航空自衛隊串本分屯基地、串本町消防本部、串本海上保安署、串本町役場に合同参加を求めて臨んだ。

 この日午前2時に和歌山県南方沖でマグニチュード8・7の地震が発生したと想定し、訓練は発生から10時間後の設定で始めた。同保安署の巡視艇むろづきが新宮署第二機動隊5人と資機材を新宮港から串本漁港へ輸送、続き同基地の輸送トラックが要救助者のいる串本町の上野山防災広場まで輸送。到着後はただちに現地対策本部を立ち上げて防災相互通信用無線機などで串本町役場などと情報共有を図り、同隊が初動を固めるまでの間に同基地の隊員が先行して模擬倒壊家屋の進入位置を確保した。同隊はチェーンソーを使って取り除けない支障を開口し、閉じ込められた要救助者を救出し同本部救急隊や現地救護所へと引き継いだ。

 この日は小雨で時折濃霧に包まれる気象条件だったが、新宮署警備課の谷英人課長によると旧串本署が培った諸機関との連携を速やかに感得して、新宮署もこの連携を引き継ぐ姿勢を地域に示したいという思いでひるまず5機関計約40人で同訓練を敢行したそう。後半の訓練内容は1月12日に旧串本署が実施した同訓練をやや簡素化した内容で、田原署長はこの経験を今後の連携の足がかりとして持ち帰り検討して今後に生かすことを参加者に呼びかけて講評とし同訓練を締めくくった。

(2022年4月29日付紙面より)

串本町消防本部と連携し要救助者を救出する新宮警察署の第二機動隊=27日、串本町上野山
串本海上保安署(写真上)や航空自衛隊串本分屯基地(同下)とも連携
2022年04月29日
5 本紙エリアの受章者なし  令和4年春の褒章  
2022年04月29日
6 管内で感染拡大、警戒を  連休前に注意呼びかけ  (新宮保健所 )
2022年04月29日
7 描いて脳を活性化  月2回の進化絵教室  (新宮市 )
2022年04月29日
8 よろいかぶとなど展示  クマノミチの端午の節句展  (熊野市 )
2022年04月29日
9 「戦没者慰霊祭」開催へ  総会で川原田さんを会長に選任  (紀宝町遺族会 )
2022年04月29日
10 今回は1人5000円分を配布  「紀の宝商品券」5月中旬から発送  (紀宝町 )
2022年04月29日
11 14種類の石そろえて紹介  ヘンな模様の石展始まる  (南紀熊野GPC )
2022年04月29日
12 山盛りのタケノコ届く  天満保育園に円心寺から  (那智勝浦町 )
2022年04月29日
13 お悔やみ情報
  
2022年04月23日
14 青天の下、元気よく
 住民らがこいのぼり設置  (新宮市熊野川町 )

 熊野川地域フラワーツーリズム推進協議会(下阪殖保会長)は22日、新宮市熊野川町日足道路バイパス付近の水田で、毎年恒例のこいのぼり設置作業を実施。世界平和や地域活性化などへの願いを込めた。

 2011年9月の紀伊半島大水害からの復興への願いを込め、また「地域の人々を元気づけたい」との思いから、地元住民らが設置を始めて10回目。なお、今年もおととし、昨年に引き続き、災害復興イベント「鯉のぼり祭り」は新型コロナウイルス感染症の影響を鑑み、中止となった。

 11年まで町内イベントで使用し、熊野川行政局で保管していたこいのぼりは水害の際に全て流出。現在使用しているこいのぼりは、熊野川行政局が新聞などで呼びかけを行い、県内各地から集まったものだ。

 この日は会員と行政局職員ら約10人が設置作業に当たった。熊野杉の間伐材で作った高さ約12㍍のポール6本を立てて取り付けると、30匹のこいのぼりは青天の下、風を受けて元気に泳いだ。

 こいのぼり設置期間は5月13日(金)ごろまで。下阪会長は「新型コロナウイルス感染症のまん延やウクライナ情勢など暗い話題が続いている。少しでも明るい話題になれば。世界の平和と地域の活性化への思いを託して設置しました」と話していた。

(2022年4月23日付紙面より)

青空を泳ぐ30匹のこいのぼり=22日、新宮市熊野川町
会員ら約10人が設置作業を行った
2022年04月23日
15 ヒジキが広域で不漁
 一部は解禁見送りも  

 那智勝浦町の各漁業協同組合でこのほど、組合員のヒジキ漁が解禁。しかし収穫量は少なく、新宮市三輪崎や太地町の漁協は、資源量確保のため解禁自体を中止している。広域の不漁は「黒潮大蛇行」による海水温の上昇が、原因の一つと考えられている。

 和歌山東漁協浦神支所では、19日に解禁となった。解禁したばかりのため、今年の収穫量はまだ不明だが、4~5年前は5㌧から10㌧ほどあったのが、昨年は300㌔ほどに減少した経緯がある。支所の職員は「今年も200から300㌔ほどではないか」と予想している。

 浦神では初日の19日、組合員が漁港で収穫したばかりのヒジキを広げて干す姿が見られた。2日ほど干して乾燥させ、ごみなどを取り除いた後、浦神支所の市場に出すという。干す作業を行う80歳代女性は「今年は量が少なく、サイズも短い」とこぼしていた。

 なお、浦神に先だって宇久井漁協は1日に、和歌山県漁協勝浦支部、和歌山東漁協那智支所は14日に解禁。しかし宇久井は「近年も今年も収穫はなし」。勝浦や那智は19日午後4時現在で「目立った収穫は見られない」という。勝浦と那智は、昨年の収穫量は10㌔や20㌔と、ほぼ無いに等しい状態だったため「採りに行く人自体があまりいないのかも」と話していた。

 太地町漁協と三輪崎漁協は、解禁自体を見送った。太地は「見送りは3年連続。サイズが小さく、採ったら育たなくなる」。三輪崎は「去年も今年も見送り。磯枯れ(磯焼け)してしまっている」と語った。

 ヒジキ不漁は広範囲にわたっており、当地方の特産品の一つである、串本町の「姫ひじき」も、生育不良で2年連続の収穫断念となっている。同町串本にある県水産試験場は、生育不良の原因の一つを「黒潮の大蛇行」であると分析。

 黒潮の「枝」が流れ込むことで海水温が年間を通じて高くなるほか、潮流にも影響を与えていると考えられている。この状況は当然、串本町に限定ではなく、那智勝浦町、太地町、新宮市三輪崎も同じと思われる。

(2022年4月23日付紙面より)

収穫したヒジキを広げて干す=19日、那智勝浦町浦神
2022年04月23日
16 給食にも提供されるレンゲ米
 食を支える「地元産」㊦  

 熊野地域の特産品といえば、かんきつや海産物を思い浮かべるが、お米もふるさと納税の返礼品に並ぶなど人気を集めている。山間部を中心に田園風景が広がり、米作りに適した条件がそろう熊野地域にはいくつものブランド米がある。熊野市紀和町丸山千枚田の「丸山千枚田米」、御浜町尾呂志の「尾呂志米」、紀宝町の「飛雪米」「レンゲ米」などがそうだ。中でもレンゲ米は「地元産」として学校給食に提供されている。

  □     □

■レンゲ米



 コシヒカリのレンゲ米を栽培し、町レンゲ米栽培部会(中西和益代表)に所属する井賀淳也さん(38)は「12~13年前から取り組んでいる。10月には田んぼにレンゲの種をまき、花が咲く前の3月に耕運して肥料にしている。一手間多くなるが、安心な食材を届けるため今後も作り続けたい」と話す。

 かつて、春の田んぼにレンゲの花が咲く光景は珍しくなかった。レンゲ米は、昔から伝わる栽培方法「レンゲ農法」で作った米。今では苗を植える前に畑を作り、レンゲをすき込むことにより自然の窒素を土壌に発生させ、それを有機肥料として利用している。

 農薬や化学肥料を極力使わずに栽培できることから、2002年から同部会が取り組みを開始。「安心安全な地元食材を子どもたちに」との思いで、町内の学校給食に提供するようになった。

 会員5人が約1150㌃の田んぼで栽培し、昨年度は給食用に1万4400㌔を収穫した。本年度は町内7小中学校で計900食分、1日約70㌔を用いており、地元産品が学校給食を支えている。

(2022年4月23日付紙面より)

レンゲ米を栽培する井賀淳也さん=20日、紀宝町大里
町給食センターで調理されるレンゲ米=同日、紀宝町神内
2022年04月23日
17 玄関水槽などリニューアル 式典や行事開き今後に弾み (串本海中公園センター)

 串本町有田にある串本海中公園センター(鈴木一正代表取締役、黒田徳仁支配人)が22日、施設の一部改修を終えリニューアルオープンした。

 改修内容は▽水族館玄関水槽のリニューアル▽ウミガメプールデッキの作り替え▽レストラン「アクロポーラ」と水族館の連絡道の舗装替え▽同館壁面のデザイン変更と芝生広場への木製テーブル・いす配置による滞留環境創出―など。

 玄関水槽は、入って左側の水槽が築50年を経て水漏れなどが続いたため更新整備。幅4㍍、水深1㍍、奥行き1・5㍍の水槽を新たに据え、串本の海の浅海の様子を伝える展示へと変更。併せて周囲にファンタジックな海の絵柄を配して明るいイメージの演出を図っている。

 この日は開館に先だって式典があり、同センターの親会社・株式会社鈴木商会(鈴木一正代表取締役社長)を代表して高橋正志専務取締役は「運営を引き継いで以降17年間続けられたのは、串本の海の豊かさと来館者の愛好、関係者の力添えあればこそ」と感謝。鈴木社長を筆頭にしリニューアルに至った経緯を報告し「これからも愛されるよう、このリニューアルを機に心を入れ替えて串本の海を守る」と決意を掲げて引き続きの愛好を関係者らに願った。

 来賓を代表して平井治司副町長と南紀串本観光協会の島野利之会長が同センターの今後の弾みを期待しつつ祝辞を披露。高橋専務取締役と平井副町長、和歌山東漁業協同組合の垣下良夫副組合長で除幕をしてリニューアルを祝い、同館の森美枝館長は愛される水族館として今後も努める、同センターの黒田支配人は美しい海を守り次の世代に残す、とそれぞれ決意を掲げて関係者の立ち会いに感謝した。

 以降、記念行事として串本町立串本西小学校(福島恵美校長、児童39人)を招待し、館内見学やウミガメ放流の体験機会も提供した。

(2022年4月23日付紙面より)

除幕でリニューアルを祝う高橋正志専務取締役(左から3人目)ら=22日、串本海中公園センター水族館
記念行事で招待した串本西小に新しい玄関水槽を紹介
2022年04月23日
18 アキラ自動車が優勝 第177回職場対抗ボウリング大会 
2022年04月23日
19 38度以上の発熱なし  小児ワクチン、副反応報告  (新宮市医師会 )
2022年04月23日
20 町政への関心、投票率の回復は  過去45年間で減少続く  (那智勝浦町長選 )
2022年04月23日
21 青空の下でコンサート  吹奏楽部が昼休みに  (近大新宮 )
2022年04月23日
22 わかやまおもてなしPR映像完成  きのくに線活性化プロジェクト  (和歌山県 )
2022年04月23日
23 およげ!こいのぼりくん  すくすくワークショップ  (那智勝浦町 )
2022年04月23日
24 ストレッチマシンを体験  改修終えた体育文化会館で  (那智勝浦町 )
2022年04月23日
25 宿泊避難支援事業活用を  上限増額、実施期間は通年に  (新宮市 )
2022年04月23日
26 体操や歌で楽しいひととき  いっぷく亭、4カ月ぶりに  (紀宝町 )
2022年04月23日
27 連携を強めて楽しく  熊野ラグビー開校式に約50人が参加  (熊野市 )
2022年04月23日
28 児童文学の成立に触れる  かんりん文庫読書講演会  (串本町 )
2022年04月23日
29 真っ赤な「まりひめ」堪能  太田小児童がイチゴ狩り  (那智勝浦町 )
2022年04月23日
30 ママも子どもも笑顔になる「疲れない食育」
 【第48回】風景は食卓と土をつなぐ  

 食育と聞くと、農業体験が大切だと思っている方が多くいらっしゃいます。確かに、子どもたちが農業に触れて、食べ物がどんな風に育ち、どう収穫されているかを知ることは、とてもいい食育になると思います。東京でも、そのために田んぼや畑を借りて、子どもに農業体験をさせる家庭もあるくらいです。ただ、どこの家庭でもできることではありませんよね。わが家も、娘が3歳になる前にたった一度だけ、稲刈り体験をさせてみましたが、11歳の今では何も覚えてないそうです(笑)。そこからも機会があればやらせたいとは思うものの、時間もかかるし、なかなかできず、今日まできてしまいました。でも、体験だけが食育ではありません。私は、そんなご家庭に風景で食育することをお勧めしたいと思います。

 例えば今なら田植えの時期ですよね。車で走っていると、水の張った田んぼや、田植えをしている様子を目にすることができます。そんなときに、「あ、田植えをしているよ!」と子どもに声をかけて、その様子を見せるだけでも、十分食育になるのです。手で植えているのか、機械で植えているのか、農家の方はどんな服装で、どんな体勢で仕事をしているか、稲はどんな様子か。一つの田んぼにどれくらい植えられるのか。そんなことを田んぼを見ながら話すだけでも、子どもたちの中にはその風景が確実に残ります。今の時期に植えて、田んぼの水量を調節したり、雑草を抜いたり、手を入れてやっと秋に収穫できること。そこから稲刈りをして、脱穀をしてもみ取りをして、さらに精米をして、白いお米ができること。そんな説明をしてあげると最高ですよね。そして、家でお米を食べるとき、「今日見たよね」とその風景の話をもう一度してみてください。お米がいかに手間をかけて育てられているかが、よく分かると思います。1本の稲から採れるお米はたったの約70粒です。稲1株には22本の穂がついているので、1株から採れるお米は約1540粒! お茶わん1杯は、約3250粒といわれていますから、2株と少しのお米が必要です。そんなお話もぜひしてあげてください。

 田んぼでなくても同じです。畑を通りかかったら、「これはなんの畑かな」と一緒に見てみるだけで、立派な食育になります。今の季節は畑の上にできる作物もたくさんありますから、掘らなくても何の畑か分かりますよね。分からないときは、一緒にスマホで調べるのもお勧めです。農家の方に聞いてみるのもいいかもしれません。風景は、食卓と土をつないでくれる先生なのです。特に熊野地方には豊かな自然があるからその機会はとても多いと思います。

 これからゴールデンウイーク。どこかに出かけられるご家庭もたくさんあると思います。いつも見慣れた景色より、風景に目をやる機会も増えますし、子どもの印象にも残りやすいので、ぜひ一緒に探してみてください。食べ物と子どもの距離がグンと近くなると思います。

(2022年4月23日付紙面より)

2022年04月15日
31 終息や安穏を願い舞奉納
 熊野那智大社で「桜花祭」  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町那智山の熊野那智大社(男成洋三宮司)は14日、自然の恵みに感謝し、五穀豊穣(ほうじょう)を祈る「桜花祭(おうかさい)」を営んだ。桜の花のかんざしを挿した巫女(みこ)が那智の滝前で「浦安の舞」を優雅に奉納した。

 平安時代に花山法皇(968~1008年)が那智山で千日間の山ごもりをした際に、「木のもとをすみかとすればおのづから花見る人となりぬべきかな」と桜の美しさを詠んだという故事にちなんだ祭典。

 神事は本社拝殿と別宮飛瀧(ひろう)神社斎場でそれぞれ営まれた。宮司以下神職の烏帽子(えぼし)や巫女の髪飾りには桜の小枝が付けられ、長さ約1㍍のヤエザクラの枝を幣帛(へいはく)として奉献した。

 本殿や飛瀧神社では多くの参拝者が神事を見守るとともに、撮影する人の姿もあった。

 男成宮司は「7月の例大祭もご奉仕できることを祈っている。また、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻で悲惨な状況が伝えられている。コロナウイルスの終息と、一日も早く穏やかな日が訪れてほしいです」と語った。

(2022年4月15日付紙面より)

巫女が浦安の舞を奉納した=14日、那智勝浦町の熊野那智大社・別宮「飛瀧神社」
2022年04月15日
32 繁忙期控え安全点検
 熊野川川舟下り  (勝浦海事事務所 )

 国土交通省の「小型船舶の安全キャンペーン」期間と、繁忙期となるゴールデンウイークに合わせ、国交省の勝浦海事事務所(中川洋所長)は13日、新宮市の熊野川川舟センターの南檜杖係留所で、川舟の安全点検を実施した。3隻とその船頭に対し、必要な装備や書類、技量などを点検。ガイドラインに沿った運航が可能かを確認した。

 同事務所は、連休などの繁忙期を前に、安全確保と事故防止のため、管内の旅客事業者の船舶に対して点検を行っている。ガイドラインは、2011年の天竜川川下り船の事故を受けて、国交省などがまとめた、川下り船の安全対策となる。

 熊野川の川舟下りは、熊野川町ふれあい公社(代表理事=下阪殖保・同川舟センター長)が運営。川舟は4隻を登録しており、うち実際に使用する3隻の点検を受けた。

 点検には同事務所から、中川所長をはじめ4人が訪れた。所員が川舟に乗り込み、救命胴衣や浮輪、消火のための水くみバケツ、安全管理規定の書類などが備えられているかを確認した。エンジンが停止した場合に備えた、「竿(さお)」を使った操船の技量確認も行った。

 講評で中川所長は「いずれの項目もおおむね良好だった。安全運航は最大の使命であり、これに勝るものはない。熊野川の自然を満喫し、喜んで帰ってもらうためにも、安全安心な運航に努めていただければ」と呼びかけ。

 同センター職員の大濵考之さん(60)は「何より安全が第一。お客さんに無事に楽しんでもらえるよう、より一層の安全運航に努めたい」と話した。

(2022年4月15日付紙面より)

点検を受ける船頭ら=13日、熊野川川舟センター南檜杖係留所
2022年04月15日
33 企業の協力も得て900㌔
 管内流域各所で稚アユ放流  (七川漁協 )

 古座川町の七川漁業協同組合(中田善和組合長)が8日、管内流域各所で稚アユ放流に取り組んだ。

 アマゴと双翼の管理対象魚・アユの資源増強を目的とした放流。平年は県内水面漁業協同組合と連携し600㌔規模でしているが、昨年に続いて今年も大手釣り具メーカー「株式会社シマノ」の漁場活性化を目的とした協力が得られ、1・5倍量の900㌔規模で行う形となった。

 中田組合長によると、匹数に換算すると10万匹超の規模。この日は組合員ら27人が手分けして古座川本流に550㌔、同支流平井川に250㌔、同支流添野川に100㌔を分散放流したという。

 同漁協管内の今年のアユ漁の漁期は6月4日(土)から12月31日(土)までと設定。中田組合長は「七川漁協管内は水がきれいな場所。その分、アユの数が少なくないとよそほど大きくならない面もあるが、まずは環境ともどもアユ漁を楽しんでもらえたら」と来る漁期に向け語った。

 同漁協管内でアユ漁をする場合は、同漁協が発行する鑑札が必要。19歳以上は同漁協規定の遊漁料(日券で2000円など)が必要となるが、18歳以下は年齢を証明する書類を提示すれば無料で発行を受けられる。詳しくは管内にある赤いのぼりを立てた同漁協関係のおとり店などに尋ねるとよい。問い合わせは同漁協(電話0735・77・0063)まで。

(2022年4月15日付紙面より)

管内流域へ稚アユを放流する組合員(七川漁業協同組合提供)
2022年04月15日
34 45年の歴史に幕閉じる  お別れパフォーマンス  (川上邦子舞踊研究所 )
2022年04月15日
35 現役で国公立大学へ35人  2021年度の進路状況  (新宮高校 )
2022年04月15日
36 禅とはどのようなものか  横田南嶺老師が本出版  
2022年04月15日
37 春の花壇が見頃迎える  タウンガーデンで草引き  (新宮市 )
2022年04月15日
38 満開まであと数日  和泉さん宅のフジの花  (那智勝浦町 )
2022年04月15日
39 新規就農でイチゴ栽培  那智勝浦町・綿引陽介さん  
2022年04月15日
40 河内島前でほぼ花盛りに  下り道沿いのシャクナゲ  (串本町 )
2022年04月15日
41 民話のワンシーンを描く  「守り犬の影」出現時期に  (古座川町 )
2022年04月15日
42 第1回定例会一般質問(終)  串本町議会  
2022年04月15日
43 Fカヤックで釣果に挑む  橋杭ビーチ拠点で競技会  (串本町 )
2022年04月15日
44 遊び通し英語に親しむ  5歳児対象に新年度も  (紀宝町 )
2022年04月15日
45 オンツツジとフジが満開  新宮市の「浮島の森」で  
2022年04月15日
46 元気に育て 願い込め  一足早く「こいのぼり」  (新宮市 )
2022年04月15日
47 お悔やみ情報