6日間の休業に入る
官公庁で28日、仕事納め式があった。各首長らが職員たちの一年の労をねぎらい、新年からのさらなる飛躍に期待の言葉を掛けた。ほとんどの官公庁は1月3日(木)まで6日間の休業となっている。
新宮市役所で行われた式には、屋敷満雄市議会議長、濵田雅美副議長をはじめ職員約50人が出席。田岡実千年市長は、市民が来庁した際の職員の対応について「今年は苦情よりお褒めの言葉を多く頂いた。接遇の気持ちが高まっているとうれしく思う」とねぎらいの言葉を掛けた。
12月の「わかやま冬の交通安全運動」初日の1日と翌2日に市内で連続して交通死亡事故が発生したことに触れ「いつ自分たちが加害者になるか分からない。一瞬の気の緩みが事故につながる。安全、思いやり運転を心掛け、4日に皆で元気よく一年をスタートできれば」と呼び掛けた。
小谷充総務部長が今年一年に実施した主な事業などを振り返り紹介。向井雅男副市長は閉会の辞を述べ、最後は一本締めで締めくくった。
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那智勝浦町では、役場2階の大会議室で仕事納め式が開かれた。
町歌斉唱後、町職員約80人を前に、堀順一郎町長が訓示。職員らにねぎらいの言葉を掛け、5月21日の就任以降を振り返った。「新クリーンセンターの建設にある一定のめどが付いたが、町には懸案、課題が多くあると感じている。今後も5年、10年先を見据えた町民のための施策を推進する」と話した。
式典の後は勤続20年表彰があり、柳川敦子さんら8人の職員に堀町長が賞状を手渡した。
(2018年12月30日付紙面より)
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年末の帰省ラッシュピーク (熊野地方 )
年末の帰省ラッシュがピークを迎え、正月を故郷や観光地で過ごそうとする人や車の姿が多く見られる。29日、JR新宮駅では午前中に特急列車の2便が、京都・大阪方面と名古屋方面から到着。大きな荷物を持ち帰省してきた人たちが次々と改札を通り、迎えに来た家族の車に乗り込む姿などが見られた。Uターンのピークは1月3日(木)とみられる。
改札付近にはお見送り&お迎えコーナーを設置し、駅員らからの温かなメッセージが利用客らを出迎えた。東京から帰省した40代女性は「正月は実家でゆっくりと過ごそうと思います」と話していた。
和歌山県警では渋滞中の追突事故防止として「間隔が空いてしまったと思い、急に速度を上げると先行車が思いもかけずに急停車したりすることもある。渋滞中は、しっかりと前の車の動きを見て適切な車間距離を保ってください」と呼び掛けている。
日本道路交通情報センターによると、年末年始の期間中、高速道路は1月6日(日)まで、一般道路は1月中旬まで故郷への帰省や観光地への行楽などで交通量が増加し、高速道路を中心に激しい渋滞の発生が予測される。
(2018年12月30日付紙面より)
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消防本部と消防団が年末警戒 (新宮市 )
市民らが安心して新年を迎えることができるようにと、新宮市消防本部(川嶋基正消防長)と同市消防団(竹内由定団長)は28日から消防年末警戒に当たっている。30日(日)までの3日間、午後8時から午前0時まで市内を巡視する。
火を使用する機会の多いこの時季に毎年実施している。市消防本部は市全域、消防団は各分団の担当地区の巡視や防火広報に取り組んでいる。初日の28日夜には市消防本部と熊野川消防出張所で出陣式があった。
市消防本部での出陣式には、旧市内七つの消防団から計51人が出席。整列した団員らを前に田岡実千年市長は「日頃から昼夜を問わず、市民の安心安全のために尽力いただき感謝している」と述べ、1年間の活動をねぎらった。
屋敷満雄市議会議長が「警戒に当たって体調管理に留意し、市民の皆さんが良い新年を迎えることができるようよろしくお願いします」とあいさつ。濱口太史県議は「自身の防寒にも気を付けて任務に当たってください」と述べ、大髙圭司新宮警察署長が「年末警戒は地域の安心安全を支える大きな活動。警察にとっても大変ありがたい」と激励した。
式後、団員らは消防車両に乗り込み、市長らに見送られる中、担当地域へ出発。竹内団長は「毎年恒例だが、今年も市民の安心と安全を守るために警戒に当たっていきたい」と話していた。
(2018年12月30日付紙面より)
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中央・くろしお児童館で大掃除 (新宮市 )
新宮市野田の中央児童館と同市佐野のくろしお児童館で28日、大掃除があった。同館を利用する児童らは、一年を楽しく遊んだ感謝の気持ちを込めて、館内を隅々まで掃除した。
中央児童館では遊びに来ていた33人が集合。職員からの説明を受けた子どもたちは六つの班に分かれ、「わんぱくルーム」や「ゲーム室」「図書室」、廊下や階段、玄関などの場所を分担し、窓やいつも遊ぶ遊具を丁寧に磨き、協力しておもちゃを整理していた。
初めて参加した畑有羽梨(ゆうり)さん(10)は「普段から本を読んでいて破れているのが多く気になっていたので、整理ができて良かった。来年から新しい気持ちで遊びに来たいです」と掃除に励んでいた。
くろしお児童館では30人が参加した。職員の説明を受け、子どもたちは各部屋を分担して拭き掃除。遊戯室の雑巾がけが始まると、みんなで横一列に並び「よーい、どん!」の合図で一斉にかけだし、往復を競争するなどしてにぎわった。
田原拓真君(7)は「初めて参加して、みんなで汚れを落とせて良かった。きれいになった児童館で来年も遊びたい」と話していた。
年始は両館とも1月4日(金)から利用できる。
(2018年12月30日付紙面より)
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新宮信用金庫理事長杯卓球大会
竹内結賀さん、弓友会Bが優勝 (新宮弓友会 )
紀宝町出身の坊ノ内希愛さん (神戸弘陵高校女子サッカー部 )
小、中学校で終業式 (新宮・東牟婁地方 )
新宮・東牟婁地方の小中学校で21日、終業式があった。児童生徒らは約2週間の冬休みに入った。
新宮市立緑丘中学校(橋爪健校長)では、終業式前に全校集会があり、「第38回全国中学生人権作文コンテスト」和歌山県大会で最優秀賞、中央大会で奨励賞を受賞した小西柚さん(3年)や、運動部、文化部で成績を収めた生徒らに表彰状が送られた。
同校生徒会長の﨑山翔太君(2年)が「一年間で最も長い2学期が今日で終わります。文化祭では一人一人が努力し素晴らしいものになりました。クリーン作戦では地域の方々と共に協力し合い、街がとてもきれいになりました」と述べ、スライドで2学期の思い出を振り返った。
終業式では校歌斉唱後、橋爪校長が「冬休みの間に年が替わります。何かが変わる時は一つの大きなきっかけとなる。今年できなかったことに取り組む良い節目になります」とあいさつ。「年末年始は帰省する人も多く、車も増えます。勉強や運動ももちろん大事ですが、第一に健康面と安全面に気を付けて過ごしてください」と呼び掛けていた。
(2018年12月22日付紙面より)
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下露で動物駆逐用煙火講習 (古座川町 )
古座川町下露にある七川総合センターふるさとで15日、動物駆逐用煙火使用の講習会があり、22人が受講して同煙火を使用する要件を満たした。
この講習会は、同町地域振興課が主催。鳥獣被害防止対策として平成26年度から導入している同煙火「T―3」は、サルなどの有害鳥獣を追い払う用途で伊藤煙火工業株式会社=三重県亀山市=が生産していて、市販されている花火よりも火薬量が多いため同町は、不正使用や不正流通の防止も兼ねて同講習会の受講を使用の要件とし修了者に対して無償配布し対策の実践を求めている。
この日は同社の伊藤照雄代表取締役会長が「T―3」の開発経緯や仕組み、専用ホルダーを用いた使用方法や注意事項などを説明し、その後は屋外に出て実技指導もした。参加者も実際に試射して、同煙火がどういうものかを確かめた。
同課によると、この講習会はこの日を含めて計7回開いていて延べ427人(重複受講を含む)が受講している。無償配布は専用ホルダーも含めて役場本庁や各出張所を窓口にして実施していて、平成29年度中の配布本数は全体で933本だったという。同煙火による鳥獣被害防止対策の問い合わせは同課(電話0735・72・0180)まで。
(2018年12月22日付紙面より)
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紀州勝浦漁協がイセエビ奉納 (熊野那智大社 )
那智勝浦町那智山の熊野那智大社(男成洋三宮司)で19日、紀州勝浦漁業協同組合(片谷匡組合長)によるイセエビの奉納があった。地元で捕れたイセエビ約30匹10㌔を神前にささげ、海上安全などを祈願した。
イセエビの奉納は毎年この時期の恒例となっている。拝殿
には、このほど公募により決まった地元産イセエビの愛称「南紀黒潮イセエビ」ののぼりが
掲げられ、地域の発展も祈った。神事を終え、組合員の吉村泰治さんは「海上の安全を第一に、大漁を願いました」と話した。
男成宮司は「日本の漁業を取り巻く環境は厳しいものがあり、ご苦労が多いかと思いますが漁業は大事な産業。那智勝浦町のためにもご精進くださいますように。豊漁を祈ります」とあいさつした。
(2018年12月22日付紙面より)
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IWC脱退方針を歓迎 (太地町 )
日本政府がクジラの資源管理を担う国際捕鯨委員会(IWC)から脱退の方針を固めたとの報道を受け、日本小型捕鯨協会長で、太地漁業協同組合の貝良文(かい・よしふみ)参事は20日、「信じられない。われわれにとって商業捕鯨の再開は悲願だった」と喜んだ。
日本の国際機関脱退は戦後の例がほとんど無く異例なこと。クジラの食文化を守る立場の日本政府は、近年クジラの資源量は回復しているとして9月のIWC総会で、商業捕鯨の再開や改革を提案したが否決されていた。政府はIWCに加盟したままでは商業捕鯨の再開は困難と判断し、脱退の方針を固めた。来週にも表明する方針。
脱退すれば、商業捕鯨を再開できる見通しだが、南極海での調査捕鯨はできなくなる。従来の太地町での沿岸漁業に、たちまちの支障はないものの、反捕鯨国や団体からの反発は必至とみられている。
太地町は古式捕鯨の発祥地として知られている。IWCの捕獲制限により捕獲が禁止され、現在は主にIWC管理対象外の小型鯨類のツチクジラ、ゴンドウクジラなどを捕っている。貝参事は「政府からの正式発表はないが、これが事実ならばありがたい。良い風が吹いてきたように思う」と話している。
太地町では国の方針を歓迎する声が多く聞かれ、新屋敷に住む元マグロ漁師の坂口高男さん(85)は「太地はクジラで栄えてきた町。昔は多くの漁師や人でにぎやかだった。商業捕鯨の再開は町としていいことだと思う。今後の活気につながるのでは」と話した。
(2018年12月22日付紙面より)
クルーズ・オブ・ザ・イヤー特別賞 (新宮港 )
新宮港のクルーズ振興の取り組みが評価され、新宮市と和歌山県が「クルーズ・オブ・ザ・イヤー2018特別賞」を受賞した。田岡実千年市長は「新宮港が来年40周年という節目を迎える中で、このような栄えある賞を賜り、大変うれしい。クルーズ客船の入港にご尽力いただいている関係者の皆さまに感謝申し上げますとともに、今後も一層、おもてなしに磨きをかけ、クルーズ乗船客の皆さま方をお迎えさせていただきたい」とコメントしている。
市は県と共に地域振興や経済の活性化を図るため、新宮港へのクルーズ船誘致などに取り組んできた。本年度は18隻の入港予定があり、11月24日現在では13隻が入港。台風の影響で中止が3隻だった。
一般社団法人日本外航客船協会が主催、国交省や観光庁、一般社団法人日本旅行業協会が後援している「クルーズ・オブ・ザ・イヤー」。旅行業界の健全な発展に寄与したクルーズ旅行商品を顕彰するもの。モチベーションの向上、一般消費者への良質な商品とサービスの提供を目的にしている。
特別賞はその年に特にクルーズ振興や客船誘致活動に顕著に寄与したと認められる企業や自治体、団体、人物などを表彰するもの。新宮港は外防波堤の整備や波浪観測データのリアルタイム提供などハードとソフトを組み合わせた波への対策を積極的に行い、客船の入港実績を向上させ「世界遺産・熊野―海の玄関口」の定着に努めたことが認められた。
県境を越えた3市6町1村と和歌山、三重の両県からなる「新宮港クルーズ振興広域協議会」と、観光・交通・港湾などの関係者を集めた「新宮港クルーズ客船受入協議会」を組織し、広域での誘致活動や寄港地観光の開発、おもてなしの向上など積極的な活動も高く評価された。13日には東京都で表彰式があった。
(2018年12月15日付紙面より)
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岐阜県の山本久和さん (太地町へ )
那智勝浦町二河出身で岐阜県在住の山本久和さんは12日、太地町に岐阜県東濃産のスギで作った長椅子4脚を寄贈した。三軒一高町長は「高齢者にとって座れる場所は重要です。公共施設からの要望もあるので非常にありがたい」と感謝した。
山本さんは東日本大震災、紀伊半島大水害発生以後、全国の被災地のためにと長椅子を贈る活動を続けている。原木の山からの運び出しや製材など、地元の仲間の協力が活動の支えだと話す。届ける椅子の裏には『絆』『共生』『和』『支え』の文字が書かれ、山本さんらの思いが込められている。長椅子のパーツを山本さん自らが太地町公民館に運び入れ、現地で組み立てた。
長椅子は岐阜県の東濃地域で産出されるヒノキやスギを材料に、これまで80脚以上作った。長さ約2㍍の一枚板でできており、熊野那智大社や那智山青岸渡寺、紀伊勝浦駅、勝浦漁港のにぎわい市場などにも贈っている。
(2018年12月15日付紙面より)
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大鰐口などを清掃 (那智勝浦町 )
那智勝浦町那智山の西国第一番札所、那智山青岸渡寺(髙木亮享住職)で14日早朝から、1年間のほこりを払い清める年末の大すす払いが行われた。
髙木亮英副住職ら寺の職員が総出で世界遺産の本堂や鐘楼、山門などを清掃。天井はササの葉を先につけた長いタケを使い、たまったほこりを落とした。本堂につり下げられた豊臣秀吉寄進の大鰐口(おおわにぐち)を職員がはしごに乗って、丁寧に清めた。大鰐口は重さ450㌔、直径1・4㍍もの大きさで日本一といわれている。
髙木副住職は「本堂屋根の修繕も無事に終え、新しい年を迎えるため、職員一同心を込めて清掃しています」と話していた。
(2018年12月15日付紙面より)
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田辺市本宮町の熊野本宮大社(九鬼家隆宮司)で6日、迎春準備が始まり、小雨が降る中神門の大しめ縄と大絵馬の掛け替え、奉告祭があった。作業を見守った九鬼宮司は「来年は御代替わりがあり日本にとって大事な年。当地方は世界遺産登録15周年を迎える。夢を持ち、災害などがなく通常の暮らしを送ることができる平穏な年になれば」と話した。
大しめ縄は紀宝町成川の榎本政子さん(85)が家族や友人、親族らと毎年編んでいる。今年は8月下旬から準備をし、11月20日ごろから本格的に作業を始めた。コシヒカリのわら約1300束を使っており、長さ4・5㍍、縦約80㌢、重さ約270㌔。両脇には八咫烏(やたがらす)の形をしたしめ縄を飾っている。
榎本さんが同大社の大しめ縄を作り出して今年で35年目。「掛け替える頃には雨もやんで良かった。みんなで力を合わせて、かっちりしたいいしめ縄ができました」と話していた。
来年のえと「己亥(つちのとい)」の大絵馬(横182㌢、縦90㌢)は九鬼宮司が自ら作成したもの。金色の幣串(へいぐし)を背負い、ヤタガラスが描かれた装飾具を掛けたイノシシを描き、「夢」の文字を書き添えている。
(2018年12月7日付紙面より)
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高次脳機能障害学ぶ講演会 (那智勝浦町 )
新宮・東牟婁圏域自立支援協議会精神部会は11月28日、研修会を那智勝浦町立温泉病院で開いた。県立医科大学リハビリテーション科医学教授でリハビリテーション・スポーツ・温泉医学研究所所長の田島文博さんが「高次脳機能障害について」の講演を実施した。参加者らは高次脳機能障害について、さまざまな学びを深めた。
田島さんによると、知覚、記憶、学習、思考、判断などの認知過程と行為の感情などの精神機能を「高次脳機能」と紹介。病気や事故などで脳が損傷されたために障害が起きた状態を「高次脳機能障害」と説明した。その特徴に▽注意力の低下▽新しいことが覚えられない▽感情や行動の抑制が利かないなどを挙げ、日常生活に支障をきたすと話した。
医学については、60年前は命を救うことが目的で障害は対象とされておらず、初めて対象としたのは整形外科であったと報告。「医学が障害も主なターゲットにした際に登場したリハビリテーションは患者と医療のニーズから生まれた障害を直すためのもの」と田島さんは語った。
大腿(だいたい)切断の例を挙げ、「切断や麻痺(まひ)は治せなくても歩行障害を直す。そのために義足を作り、残った下肢の筋力を強くする。リハビリテーションの基本は残存機能の活用」と説いた。
田島さんは、脳が全体的に障害された意識障害においても、思い切って動かすことで改善した例もあると話し、「座らせる、立たせるなど、脳への刺激は有効。意識障害の方はベッドに寝かせておくばかりではいけない。安静は麻薬。すぐに悪影響は生じないが、確実に活動性を低くさせる」と改善策を示した。また、社会的行動障害や失語症の症状、脳血管障害に効果のある装具療法にもふれた。
田島さんは「障害者になったときは現在の自分を愛してください。障害を持った方々も、障害を持った自分を大切にしている。障害は自分の一部であり、障害の理解が最も重要」と締めくくった。
(2018年12月7日付紙面より)
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御浜町
三重県御浜町の尾呂志地区では風伝峠方面から連日のように雲が流れ落ちている=写真。北山峡で湿度を含んだ大気が放射冷却状になったときに発生した雲海が、山を隔てた尾呂志側にあふれ下る現象。通称「風伝おろし」と呼ばれている。雨が降ったあと風がやみ、気温が下がったときに発生し、数日続く。風が強かったり雨天のときは発生しないようだ。
峠の山肌を這(は)うように下る様は圧巻で大自然の驚異を感じる。秋から冬の名物となっていてこの姿を求めて多くのカメラマンも訪れる。
(2018年12月7日付紙面より)
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航空自衛隊串本分屯基地 (串本町 )
串本町須江にある航空自衛隊串本分屯基地(吉村雅美司令)が2日、創立61周年記念事業の一環で一般開放を行い、さまざまな展示を披露して地域を迎えた。
同基地は1955(昭和30)年、在日米空軍が設置し、2年後の57(昭和32)年に当時の空自9082部隊が引き継ぎを受けるため展開した。これを起点にして同基地は周年記念事業を計画して地域と積極的に接点を作り、同基地存続への理解と協力への感謝を重ねている。
61周年となる本年度は、同基地の一般開放と祝賀会を計画。一般開放では亜音速ジェット機「T―4」や救難ヘリコプター「UH―60J」といった各種航空機、水陸両用車やペトリオット(PAC―3)、重機や消防車といった各種車両の展示と、戦闘訓練やヘリによる救難訓練、野外炊飯訓練や儀じょう隊ファンシードリルショーやラッパ吹奏など隊員による披露があり、来場者の注目を集めた。
野外炊飯訓練ではチキンカレーと黒潮カレー(=同基地オリジナルレシピに基づくシーフードカレー)に加え、航空自衛隊がレシピ作りに力を入れる唐揚げ「空上げ」の同基地版を数量限定で来場者に振る舞い。子ども向けに綿あめ、自治体参加枠で太地町がくじらの竜田揚げを振る舞ったほか、軽装甲機動車など試乗や自衛隊和歌山地方協力本部によるミニ制服試着などの体験提供も利用を集めた。
同基地は大島でも特に高い場所にあり、その眺望を楽しむ機会として、庁舎屋上案内も人数限定で実施した。
祝賀会は招待者対象の行事で、同基地体育館内で開かれた。ピーク時には臨時駐車場とした樫野崎駐車場や大島小中グラウンドがほぼ満車となる来場を集める盛況。その様子を見届けた吉村司令は「この開放で航空自衛隊と串本分屯基地の活動を知ってもらい、今後も理解と支援協力を願いたいと思う。天候にも恵まれ、予定した展示や出し物を全てできた。お越しいただいた皆さんに楽しんでいただければ何よりです」と話した。
(2018年12月7日付紙面より)
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JR紀勢本線利用促進に向け (意見交換会 )
JR紀勢本線の利用促進に向けた意見交換会が3日、新宮市の市人権教育センターで開かれた。
JR西日本和歌山支社の伊藤義彦支社長、中西宏友副支社長らと串本町、古座川町、那智勝浦町、北山村、新宮市、和歌山県の関係者が出席。3回目の今回はJRが昨年6月に発表した新たな長距離列車の誘致について話し合った。
新たな長距離列車は2020年からの運行開始を目指す。エリアは京阪神~山陰方面、京阪神~山陽方面。鉄道の強みを生かした地域と一体となった観光振興を推進する。
6両編成で1両ごとに異なる座席タイプを配置し、定員は約100人。幅広い世代や訪日観光客に鉄道の旅を楽しんでもらう。
新宮市の田岡実千年市長は長距離列車のエリアに熊野地方が外れている理由を聞き、「熊野地方には串本町に建設されるジオパークセンターや世界遺産、勝浦のマグロなどがあり、関係10市町でおもてなし協議会も発足した。ぜひ、運行エリアに入れてもらいたい」と求めた。
北山村の山口賢二村長は「長距離列車に参加、協力したい。列車の車窓から見える川でいかだ下りをPRしたい」。那智勝浦町の堀順一郎町長は、列車と熊野古道をリンクした運行を提案した。
伊藤支社長は今後、誘致に向けた協議の場を継続的に設けることを提案。意見交換後に「このような取り組みを通して、地元との地域共生が推進できれば」とコメントした。
(2018年12月6日付紙面より)
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10日まで、人権週間
和歌山地方法務局新宮支局と新宮人権擁護委員協議会は人権週間(12月4~10日)に合わせ、人権意識の向上を促す啓発活動を展開している。6市町村で街頭啓発を実施し、各市町村8カ所に特設相談所を設けて人権に関するさまざまな相談を受け付けた。
那智勝浦町では4日、同町天満のAコープなち店前で街頭啓発を実施した。人権相談員や町、法務局職員9人がタオルやポケットティッシュなどの啓発物資を買い物客らに配布。この日は新宮市のイオン新宮店前や串本町のAコープ紀南VASEO前、太地町、古座川町、北山村でも街頭啓発が実施され、計2000個の啓発物資を配った。
法務局新宮支局の谷口栄二さんは「人権週間に合わせて多くの方の協力の下、活動を行っています。こうした機会に人権について理解を深め、意識を高めていただければ」と話した。
(2018年12月6日付紙面より)
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第22回串本町中学校音楽会が4日に同町文化センターであり、町立5中学校の生徒や教員が合唱や合奏を発表し鑑賞するなどして交流した。
同町教育研究会と同会中学校音楽部会が主催する初冬恒例の合同文化行事。町立5中学校が一堂に集まる唯一の機会として回を重ねていて、鑑賞のみながら串本中1年生も参加し、全生徒で本番を迎えた。本年度は大島中が最後の卒業生を送り出して閉校するため、5校そろっての実施は今回が最後になる。
開演に先立ち、同町教育委員会を代表して島野淳副課長は「皆さんが一つの作品を作り上げるために心を合わせて取り組んだことが、この音楽会の文化や伝統の力になる。今日は練習の成果を思う存分発揮し、最高のパフォーマンスができるよう心から祈っています」とあいさつ。潮岬中吹奏楽部の楽曲演奏でプログラムが始まり、串本中2年生、大島中、潮岬中、西向中、串本西中と順次合唱や合奏を発表。串本中3年生が最高学年の威信をかけて楽曲『旅立ちの日に』『手紙~拝啓 十五の君へ~』を合唱し、力強い歌声を同センターホールに響かせた。
今回はゲストとして新宮市出身の声楽家で大阪成蹊短期大学准教授の熊谷綾子さんが出演し、楽曲『魔王』『旅立ちの日に』を披露。最後は教員が舞台に上がり生徒や家族ら観客も含めた全員で楽曲『翼をください』を合唱して音楽の良さを分かち合った。
閉演に当たり、主催者を代表して町教研の沖洋副会長(串本西中学校長)が「感性を豊かにし、心を育み、調和をもたらす音楽は、人間教育において大きな役割を果たす。ポップスもあればクラシックもあり、人数の多い少ないに関係なくどの学校も素晴らしい発表で、皆さんの音楽やまなざしは観客の皆さんにも深く届いたと思う。芸術文化の秋を歌声と演奏で締めくくることができた」と講評し、実施に協力した各位に感謝を示しつつ締めくくった。
(2018年12月6日付紙面より)
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初の男性料理教室開催 (新宮市 )
新宮市社会福祉協議会は4日、同市の浮島隣保館で「男性料理教室」を開いた。8人がめはりずしや豚汁、揚げギョーザ作りに参加し、雑談を交えながら料理を楽しんだ。
市と市社協は今年5月に開催した「地域支え合いフォーラム」を受け、有志を対象にした研修会を開いてきた。その中で、男性の集まる機会が少ないという声が多く上がったことから同教室を企画した。男性の社会活動を促し、居場所や生きがいを作ることを目的としている。
この日は栄養士の和田町子さんが「料理が初めての人も得意な人もいると思いますが、交流しながら楽しくお料理をしましょう」と呼び掛けた。2班に分かれた参加者らは包丁の使い方などを教わりながら次々と野菜を切っていった。手際良くニンジンをいちょう切りにしていた参加者は「さっき先生が切り方を教えてくれたから」と笑顔。参加者らは会話を楽しみながら料理を進めていた。
出来上がった料理を試食した参加者らは「おいしい」「気持ちがこもっているからね」。蜂伏から参加した里際学さん(70)は「大変よかったです。最近まで料理をしたことはなく、めはりも豚汁も初めて作った。これからも続けてもらえれば」。王子町の若林春次さん(78)は「料理は初めて。健康と食を考えて参加しようと思いました。料理は難しく、知らない言葉もあって、一つ一つの動作も初めて。今後も続けてほしい。料理もそうだが、みんなと交流し、情報交換や話ができるのがいい」と話していた。
次回は3月上旬に予定している。
(2018年12月6日付紙面より)
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那智勝浦町ジュニア駅伝チーム
県大会目指し東・西の両ブロック激突
試割オープン選手権大会 (北道院拳法和歌山支部 )
日本生命硬式野球部による野球教室
丹鶴公民分館が防災訓練 (新宮市 )
新宮市の丹鶴公民分館(髙山孝史分館長)は2日、平成30年度丹鶴地区防災訓練「命を守る練習をしよう!」を開催した。丹鶴体育館では消火器の扱い方や車いす体験、救急救命講座、備蓄品の展示啓発などがあり、大勢の地域住民が防災意識を高めた。
今年で7回目となる取り組みで、地域住民の防災意識を高める目的。市、市消防本部、消防団丹鶴分団、市社会福祉協議会、日赤奉仕団、丹鶴婦人防火クラブ、乳幼児の命を守る会、丹鶴地区連合会が協賛している。
会場では新宮市役所防災対策課による出前講座「地震に対する心構えと準備」があった。参加者らは講演を聞き、人形を使った心肺蘇生法と自動体外式除細動器(AED)の体験、搬送法、車いす体験などに挑戦した。炊き出し練習では豚汁と五目ご飯の試食があり訪れた人たちが味わった。アルミポンチョや非常食など災害時に役立つお土産も配布された。
浦手世志子さん(90)は「災害が起きたらどうするか、年に1度では忘れてしまうこともあるので訓練に感謝します」。
髙山分館長は「町内や地域の人に防災の意義や命を守るための意識を深めてほしいと感じています。経験を積み対処ができるようになれば。町内会長などに来てもらい、それを各町内に持ち帰って指導してもらえればありがたい。毎年結構な人数が来てくれている。さまざまな年齢の人に来てもらいたく、いざというときに自分にできることを頭に入れて行動してほしい」と話していた。
(2018年12月5日付紙面より)
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高田交流センターで教養講座 (新宮市 )
新宮市の高田公民分館(竹内伸生分館長)は2日、高田交流センターで教養講座を開いた。地域住民ら30人以上が参加し、NPO法人地域再生ネットワーク鳥獣害対策部の原裕さんが「一から学ぶ獣害対策」を演題に講演した。
原さんは一部の動物のふんや足跡をクイズ形式で紹介した後、シカ、イノシシ、サルの性格や特徴など生態を解説した。里や村に下り、庭に入り込んでくる状況が全国各地で起こっていると説明した。
シカ、イノシシの一般的な対策として「ネットや電気柵、ワイヤーメッシュで畑を守る『防護』、木々を無くし見通しをよくする『環境整備』、増えすぎた動物を捕る『捕獲』をバランスよく行うことが基本」と述べた。サルの対策では▽習性を知る▽居心地を悪くする▽追い払う▽箱わなで捕獲―などを挙げ、長期戦であることを語った。
原さんの地元である那智勝浦町色川では、住民有志らによる色川鳥獣害対策協議会が被害の集中する7~9月に「サル追い払い隊」を立ち上げ活動していると話し「日替わりでサルの動向調査を行い、発見時は花火で追い払って近隣住民の注意喚起とメール配信を実施している」と紹介した。
屋外では実際に設置してある柵やわなを前にしての解説があり、参加者らは原さんに質問するなど知識を深めた。
講演前には市農林水産課の小林徹央さんが市で実施している柵の設置などに対する補助制度についての説明もあった。
参加した中村八十八さんは「皆さん知識はあると思いますが、細かなところが参考になりました」。金子史法さんは「多くの人が集まってくれ、感謝と同時に関心の高さを実感しました。講習を通じて今後の対策への知識を深め、生きがいや楽しみを分かち合えれば」と話していた。
(2018年12月5日付紙面より)
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冬の交通安全運動街頭啓発 (串本町 )
わかやま冬の交通安全運動街頭啓発が3日、串本町くじ野川にある橋杭海水浴場駐車場であり、啓発員36人が国道42号を利用するドライバーに運動の趣旨を伝えて理解と実践を求めるなどした。
この運動は、全国規模で展開される春秋の交安運動に加え県警管内で独自に取り入れている。夏と冬の2期があり、今期は12月1日~10日(月)を期間として諸行事が計画されている。
この日の啓発は、交通事故をなくする県民運動推進協議会串本地区連合会(会長・池上敏之東牟婁振興局串本建設部長)が主催。同部と串本警察署、同町役場と同町消防本部、同町交通指導員協議会と県交通安全協会串本支部、交通安全母の会、航空自衛隊第5警戒隊、国土交通省串本国道維持出張所の各職員が啓発員として参加した。
実施に当たり池上会長は、今期の重点項目として▽飲酒運転の根絶▽子どもと高齢者の安全な通行の確保と高齢運転者の交通事故防止▽夕暮れ時と夜間の歩行中・自転車乗用中の交通事故防止▽全ての座席のシートベルトとチャイルドシートの正しい着用の徹底―の4点を挙げ「運動趣旨を十分に伝達し交通安全に大きな成果が得られることを期待したい」とあいさつ。清野武志副町長と串本警察署の中弥泰典署長もあいさつし、中弥署長は信号機がない横断歩道における歩行者優先の徹底をしたい(理念の広報啓発と横断歩行者等妨害等違反の取り締まりを行う)考えを掲げつつ実りのある活動を期した。
同署署員が田辺市方向へ走行する車両を同駐車場に誘導し、停車を求めた上でドライバーにチラシなどの啓発物資を手渡しながら安全運転に努めるよう促した。啓発後は県警交通機動隊の白バイや同署車両の同運動関係活動に向けた出発式も行われた。
(2018年12月5日付紙面より)
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PTA連合会で生馬選手が講演 (太地町 )
新宮・東牟婁PTA連合会は1日、太地町公民館で講師にパラ陸上競技で活躍する生馬知季(いこま・ともき)選手(26)を招き教育講演会を開いた。2020年の東京パラリンピック出場を目指す生馬さんが、車いすスポーツから得た「ハンデを強みと捉える強い心」、夢や目標を持つことの大切さを説き、約100人が聴講した。
生馬さんは和歌山県有田市出身。岡山県の株式会社グロップサンセリテ・ワールドアスリートクラブに所属し、日々の練習に取り組んでいる。同クラブは車いす陸上競技選手を雇用・育成し、障害者スポーツを通して、地域社会への貢献を目的としている。
両下肢に先天性の障害があり、腕だけを使って幼少期を過ごしたという生馬さんは、障害を感じることなく楽しく過ごした小学校時代から、一転して引きこもりになってしまった中学校時代に焦点を当てた。きっかけは下校途中に掛けられた「かわいそうに。頑張るんだよ」という一言。「その人の意図が理解できなかった。それまで『かわいそうな自分』を意識したことが無かったのです。他者と自分を比較する考えが生まれ、劣等感が育ちました」と振り返った。
その後、両親の勧めで車いすバスケに出会い「せまい考えから抜け出し、夢中になれた。練習中に『陸上競技向きの体形』と言われ、自分の体を前向きに表現してもらったことが、何よりうれしかった」。この言葉を励みに、陸上競技に転向した生馬さんは、才能が一気に開花。17年世界パラ陸上競技選手権大会ロンドンでは日本代表に選ばれ、日本人として唯一100㍍決勝進出を果たした。
(2018年12月5日付紙面より)
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第14回太地町勇魚空手道大会
東牟婁支部学童軟式野球新人大会