ニュースアーカイブ|ARCHIVES
アーカイブ検索で表示されるグレーのリンクのない記事については、熊野新聞紙面をご覧ください。
ご購読のお申し込み
過去2年分の熊野新聞は、
SHIMBUN ONLiNE
でご購読頂けます。
新聞オンライン(電子新聞)
カレンダー検索:93件の記事がありました
【検索ステータス】 
2020年11月29日
1 歴史や伝統学んで
 宇久井小で伝統継承活動  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町立宇久井小学校(芝﨑勝善校長、児童155人)で26日、4、5、6年生を対象に「地域伝統文化継承体験活動」があった。宇久井青年会(柴原寛会長)のメンバー5人が講師を務め、児童68人が獅子舞や笛、太鼓に触れ、地域の歴史や文化を学んだ。

 地域学習の一環として、児童が地域の伝統や文化を体験し学ぶことで、地域への興味や関わりを自分自身で考え、継承につなげることが目的。

 柴原会長は祭りや獅子舞について▽宇久井地区には青年会と秋葉会の獅子舞がある▽青年会は伊勢獅子を学び、ゆっくりとした舞が特徴▽秋葉会は串本町の古座獅子の流れであり、速さと元気の良い舞▽宇久井神社例大祭はいつから始まったのか詳細は不明▽江戸時代には巨大地震による津波のため100年間、祭りが途絶えた―などと説明した。

 続いて、例大祭前日に町内を巡り実施する「地下(じげ)まわし」の演目を披露。迫力ある華麗な舞に児童は大きな拍手を送った。

 児童は獅子舞、笛、太鼓の三つのグループに分かれ、基本の舞や太鼓や笛を実際に演奏するなど各体験を楽しんだ。

 最後はメンバーが宇久井地区の場所や歴史が歌詞に盛り込まれた「宇久井音頭」を披露した。

 児童は「笛を吹くのが難しかった」「初めて太鼓をたたいたが楽しかった」などの感想を述べ、全員で「宇久井の伝統を教えてくれて、ありがとうございました」と感謝を述べた。

 自身も同小在学時に校内で両団体の獅子舞に感動し入会したという柴原会長は「先人たちが伝え守ってきた歴史や文化が宇久井地区にもあるということを知ってほしい。そしてこの宇久井をもっと好きになっていただけたら」と語った。

 芝﨑校長は「本来は全学年に体験してほしかったが、新型コロナの感染防止のために人数を減らす形となった。子どもたち自身にさまざまな考えを持っていただき、文化をつなげてもらいたい」と話した。

(2020年11月29日付紙面より)

地域の伝統文化を体験する児童=26日、那智勝浦町立宇久井小学校
太鼓の演奏にも取り組んだ
2020年11月29日
2 歴史ある地蔵のほこら新設
 中里区民らが供養  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町中里区の原見の谷にある通称「一本木の地蔵さん」がこのほど、区民の手によってきれいに磨かれ、ほこらも新設された。

  □     □

■ほこらを新設した思い



 「今まではお参りする場所も狭かった。大雨や台風が来るとお地蔵さんが水につかってしまい、かわいそうだった」―。

 そう話すのは同区在住の太田平悟(ひらのり)さんだ。太田さんによると、これまでは地蔵のほこらが低く、設置の向きも違ったため、地元以外には知られていなかったという。

 過去に同地蔵のために普請をしてきた人々に続き、太田さんも行動に移した。地蔵や手水鉢(ちょうずばち)のコケやさまざまな汚れをきれいに洗い流し、ほこらの向きを変えた。さらに元々あった土台を用いた上で参拝しやすいようにほこらを高くし屋根も新設した。

 社の破風板(はふいた)などに取り付けられる飾り板の懸魚(げぎょ)をほこらに付けてはと同区の生駒善一さんが提案し、新しい屋根に懸魚が取り付けられた。

  □     □

■地蔵の歴史



 熊野古道の一つで串本町田原と那智勝浦町を結ぶ「八郎峠」付近に同地蔵がある。生駒さんや大江淑允(よしちか)さんらによると、区民はこれまで古道周辺の区有林や町有林の手入れなどに取り組んできた。作業の集合場所は必ず「一本木の地蔵さん」だったという。

 前述の新設の際にきれいになった手水鉢には「奉再建地蔵」「みぎはやまみち」「ひだりはこざみち」の文字があり、左面には「願主 孫治郎」、右面には「文政5年正月」の文字があった。さらに奥の四角い石の台座には「奉 再建地蔵」、左面には「明治32年正月 世話人 大野辰平 畑中繁松」と確認できた。

 地蔵は子どもを抱き、けさ懸け姿で10枚以上のハスの葉と思われる円形の台座石と一体に彫られた精巧なつくりとなっている。

 同区によると、地蔵本体は200年以上前に設置されたもので、1822(文政5)年に孫治郎氏が手水鉢を再建。その77年後の1899(明治32)年に大野氏と畑中氏が世話人となり、台座石と石積みのほこらを再建したのではと推察しているという。

  □     □

■中里区民らが供養



 ほこらの新設に伴い、区民や関係者など40人が集まり、地蔵に手を合わせ供養を行った。

 「なちかつ古道を守る会」の太田耕二代表も参列し、八郎峠が昔の田原串本方面への主要な街道であったことなど、古道の詳細を説明。区役員の太田憲男さんが地蔵の詳細を話した。

 現在、上田原と中里をつなぐ道路の工事が行われているが、供養の際は2事業者も作業を止め、参列した。上田原区の杉本百生区長から田原側の工事の進捗状況について報告があったという。

 なお、同区の大江敏之さんらが毎年、紅葉を楽しみにしているモミジの木が工事現場にあったことから今後の所在を懸念していたが、現在は地蔵近くに移植されたため区民一同、喜んでいるという。

 大江清一区長は「お地蔵さんの形状からすると昔、古道を歩いていた子どもが行き倒れたのを供養するために作られたのだと思う。太田平悟さんの思いや行動は本当にありがたいです」と語った。

(2020年11月29日付紙面より)

ほこらが新設された一本木地蔵と中里区の皆さん=26日、那智勝浦町中里区
供養が行われた際の様子(中里区提供)
2020年11月29日
3 コロナ対応のボラセン運営
 第6期災害ボラコ養成講座  (紀宝町 )

 第6期紀宝町災害ボランティアコーディネーター養成講座の最終講座が24日、町福祉センターであり、受講生9人と災害ボランティアコーディネーターら27人が災害ボランティアセンター(ボラセン)設置訓練に取り組んだ。

 2月から始まった全6回の講座で、これまで避難生活における新型コロナウイルス対策、災害医療の課題、町の風水害タイムラインなどを学んできた。

 今回の設置訓練では、県内で初めて「災害ボランティアセンター受付・ボランティア保険Web加入システム」を活用した。QRコードを通して事前登録すると、システムを採用した被災地の災害ボラセンでの受け付けがスムーズに行えるという。

 町災害ボランティアコーディネーター連絡会の久原章作会長が「災害状況をボランティアセンターで説明し、資材を貸し出して現場に派遣する」と流れを説明し、「コーディネーターはニーズとボランティアのベストマッチングを考えることが大切」と伝えた。

 震度7の巨大地震が発生した2日後に災害ボラセンを設置したとの想定で開始。受講生が新型コロナに対応した受付や加入システム、マッチング、資材貸し出しなどの担当業務を経験した。

 終了後は、5回以上受講した全9人に修了証を交付した。今後、同コーディネーターに登録するという。

(2020年11月29日付紙面より)

災害ボランティアセンターの設置訓練に取り組む=24日、紀宝町福祉センター
2020年11月29日
4 新酒の仕込みが本格化
 尾﨑酒造で初搾り  (新宮市 )

 熊野地方唯一の地酒メーカー、新宮市船町の尾﨑酒造株式会社(尾﨑征朗(いくろう)社長)で新酒の仕込み作業が本格化している。来年4月初旬までに一升瓶で約8万本を造る予定で、正月用の太平洋しぼりたて生原酒、大吟醸、純米酒など約30種類の銘柄になる。

 同社は紀伊半島の和歌山県田辺市以南から三重県松阪市周辺までの間で唯一、本州最南端の蔵元。6代目の尾﨑社長(76)が「地元の皆さんにかわいがってもらえるお酒を」と1880(明治13)年から140年の伝統を守っている。

 熊野川の伏流水や地元産「コシヒカリ」を使用するなど、地元「熊野」にこだわった酒造りを続けており、新宮出身の文豪・佐藤春夫や中上健次も愛飲していたことで知られている。代表銘柄「本醸造太平洋」は「ワイングラスでおいしい日本酒アワード」で2017年、18年2年連続の最高金賞を受賞するなど、数々の栄冠に輝いている。仕込みは先月25日から始まり、杜氏(とうじ)を務める小林武司さん(46)らがタンクに入ったもろみを櫂(かい)でかき混ぜる「櫂入れ作業」などに取り組んでいる。

 27日には初搾りが行われた。出来上がったもろみを機械に入れて酒かすと清酒に分離。清酒を利き猪口(ちょこ)にすくい、色や不純物の有無などの品質を確認した。新酒は「太平洋」の搾りたて生原酒として12月中旬に店頭に並ぶ予定となっている。

 小林さんは「温度管理が難しかったですが、ちゃんとおいしくできており安心しました。今年もすっきりとした味わいに仕上がりました」。尾﨑社長は「今年は新型コロナウイルスの影響から外出してお酒を飲むことが少なくなったと思う。制限が多い中ではありますが、お正月には自宅で新酒を味わってもらえれば」と話していた。

(2020年11月29日付紙面より)

もろみをかき混ぜる「櫂入れ作業」=27日、新宮市船町の尾﨑酒造株式会社
2020年11月29日
5 なおちゃん弁当が優勝 第160回職場対抗ボウリング大会 
2020年11月29日
6 県新人大会初優勝を報告
 那智中バレー部が町長訪問  (那智勝浦町 )
2020年11月29日
7 5チームが参加し開幕
 県軟連東牟婁支部学童部新人大会  
2020年11月29日
8 模擬議会で一般質問㊦  生徒が当局と議論  (太地町 )
2020年11月29日
9 遠足で神倉山の山頂へ  丹鶴幼稚園の5歳児が  (新宮市 )
2020年11月29日
10 受賞した児童生徒らを表彰  人権・同和啓発作品  (那智勝浦町 )
2020年11月29日
11 児童・生徒の力作を展示  紀南児童生徒図画習字作品展  
2020年11月29日
12 熊野姫まつりをオンライン配信  那智勝浦町  
2020年11月29日
13 お悔やみ情報
  
2020年11月25日
14 感謝込めたコンサート
 那智勝浦吹奏楽団  (那智勝浦町 )

 那智勝浦吹奏楽団(大江一恵団長)は22日、那智勝浦町体育文化会館で「ありがとう~勝吹ファミリー感謝コンサート~」を開催した。団員家族や支援者など約120人を招待。地元団員ら35人が演奏やパフォーマンスを通してさまざまな「ありがとう(感謝)」を伝えた。

 毎年、県内外から多くの来場者でにぎわう同楽団の定期演奏会。今年は11月1日に25回目の演奏会を開催する予定だったが、新型コロナウイルス感染症の影響で無期延期が決定していた。

 同楽団では長期間に及んだ練習自粛中に今後の演奏会の形を模索。これまで、多くの人々の支援により活動できていたことを再確認し、今回楽団にとって身近な関係者を集めて感謝の気持ちを表現しようとコンサート開催に至った。

 コロナ対策に重点を置いてのコンサートとなった。会場ではマスク着用を呼び掛け配布するほか、検温、アルコール消毒を徹底。客席の間隔を取るほか、団員間は2㍍を確保し団員と客席を5㍍離すなどのソーシャルディスタンスを実践した。演奏者以外のマスク着用も心掛け、常時換気を行った。

 オープニングファンファーレでコンサートは幕を開け「ナイルの守り」や「大河ドラマ『麒麟(きりん)が来る』のテーマ」、医療従事者と新型コロナ終息への思いを込めた「日曜劇場『JIN―仁』メインテーマ」などに加え、大人気アニメ「鬼滅(きめつ)の刃(やいば)」の主題歌「紅蓮華(ぐれんげ)」や「パプリカ」などを披露した。

 また、楽器紹介や人気ドラマ「半沢直樹」メインテーマの演奏に合わせた寸劇も会場を湧かせた。いきものがかりの「ありがとう」では、「あ」「り」「が」「と」「う」と一文字ずつ書いたパネルを持った団員が登場。演奏とともに感謝を伝えた。

  □     □

■楽団の思いや今後に向けて



 コンサートを終え、大江団長は「自分たちだけではコンサートはできない。家族やボランティアなど多くの方々にいつも支えていただいている。その感謝を伝えたかった」。

 来年の定期演奏会や今後の活動について「コロナの状況を鑑みながら、プロを呼んでのレベルの高い演奏会を開催したい。そして今回のコンサートが今後の楽団の活動を模索する形になれば」と語った。

(2020年11月25日付紙面より)

感謝を込めて演奏を披露=22日、那智勝浦町体育文化会館
コンサートを楽しむ来場者
2020年11月25日
15 オンラインで熊野姫まつり
 YouTubeで配信  (那智勝浦町 )

 加寿(かす)地蔵尊世話人会(中田勝康代表)は22日、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から恒例の「熊野姫まつり」をオンラインで開催した。催し自体は熊野古道大辺路「駿田峠」の加寿地蔵尊(同町湯川笹ノ子)で実施し、YouTube(ユーチューブ)でもリアルタイムで配信した。

 熊野姫まつりは例年、多くの来場者でにぎわう催し。同会によると、動画はパソコンやスマートフォンなどから同世話人会のYouTubeチャンネルで視聴できる。この日の催しに加え、同町などの観光PR動画も紹介されているという。

 この日は奈良・金峯山寺の富岡秀清さんのほら貝に合わせ、平安行列が出発し、参列者や関係者らが加寿地蔵尊に祈りをささげた。

 その後は藤紀流藤紀和会やTeam雅龍、江戸芸かっぽれ勝浦芳紀会、平野恵子さんらによる踊りや笛の演奏が披露された。また、会場内の来場者から最高齢者を選び、長寿を祝うとともに加寿姫まんじゅうを贈った。

 祝いを受けた三重県紀宝町在住の田野上之保さん(95)は「90年前に母と加寿地蔵尊にお参りに来た。20年前から再びお参りに来ています。長寿を祝っていただきうれしい。長生きしてこれからも参りに来たい」と話した。

 中田代表は「熊野地方の安寧を祈りました。自分たちの機材を使い、手作りで動画配信をしました。全国の方々に見ていただけたら」。

 来年については「コロナの様子を見ながら、春の祭りや姫まつりに向けて協議を進めていきたい」と意気込みを語った。

 なお、動画や動画を収めたDVDの販売に関する問い合わせは同世話人会(電話0735・52・3071)まで。

(2020年11月25日付紙面より)

来年への期待を込め、熊野姫まつりが行われた=22日、那智勝浦町の加寿地蔵尊
2020年11月25日
16 本州最南端で練習などに励む
 ラグビー日野RDがキャンプ  (串本町 )

 ジャパンラグビートップリーグの一角、日野レッドドルフィンズ(RD)が22日、串本町総合運動公園でキャンプを始めた。滞在期間は28日(土)までの7日間。ラグビークリニックの実施など地域交流もしながら本州最南端で来季に向けた調整を進めている。

 日野RDは日野自動車株式会社を母体とするラグビーチーム。1950(昭和25)年の創部から数えて70周年の節目となる本年度は、日本のラグビー界でレジェンドとたたえられている箕内拓郎さんをヘッドコーチ(=監督)に迎えて来年1月から始まる次期リーグに向けた調整を積んでいる。

 今回のキャンプはその一環で、温暖な場所を探す中で宿所から徒歩圏内に練習場があり雨天やトレーニングにも対応する環境を持つ同公園を最適と判断し、キャンプ地として選んだという。

 利用は初で、初日は同町の潮﨑伸彦教育長や教育委員会教育課員とホテル&リゾーツ和歌山串本の久保幸彦総支配人や串本町B&G海洋センターの林亨所長(スポーツクラブNAS株式会社の同センター統括責任者)らスタッフ、県ラグビー協会の土井雅史理事長が差し入れを贈りつつ歓迎。

 選手を代表して堀江恭佑キャプテンは「この素晴らしい環境(での練習)を楽しみにしている。串本町の良いところもたくさん知り、シーズン後に自分たちは串本で成長したと言える合宿にしていきたい」と抱負を掲げてキャンプを始めた。

  □     □

地元高校生対象にクリニックも



 日野RDの理念は「ラグビーを通じて社内外の人々の心身の健全な発達と地域社会の発展・活性化に貢献し、社会的課題を解決する」。翌23日は県ラグビー協会の仲介によるラグビークリニックを開き、新宮、新翔、星林の各高校ラグビー部選手計25人が箕内ヘッドコーチ監修のメニューに沿って指導陣や選手有志と一緒に練習に励んだ。

 時間にして75分の貴重な交流の機会を得て、新宮の佐野正往君(2年)は「細かく教えていただいたテクニックを今後の練習に生かしていきたい。緊張する僕たちに積極的な声掛けをしてくれたプロの皆さんのコミュニケーションも印象的で、自分もそのようにやっていきたいと思いました」、新翔の斉藤雅功(がく)君(同)は「今までも練習には真剣に取り組んできたけれど、プロの人と一緒に練習してその一つ一つに意味を持つことが大切だと感じました」、同じく太田翔大(しょうた)君(同)は「プロの方の何事にも真剣な姿がとてもかっこ良くて、自分も同じように真剣に学び元気にやっていきたいと思いました」と高まった気持ちを語った。

 日野RDの選手数は53人。指導陣らスタッフを含め73人で以降の練習などに励んでいる。

(2020年11月25日付紙面より)

地元からの歓迎に感謝する日野RDの箕内拓郎ヘッドコーチ=22日、串本町総合運動公園
近隣の高校ラグビー選手を対象にしたクリニックの様子=23日、串本町総合運動公園
2020年11月25日
17 本宮大社で迎春準備 大しめ縄と大絵馬掛け替え 

 田辺市本宮町の熊野本宮大社(九鬼家隆宮司)で24日、迎春準備が始まり、神門の大しめ縄と大絵馬の掛け替え、奉告祭があった。新しいしめ縄を前に九鬼宮司は「毎年、いろいろな思いでしめ縄を見せていただいているが、今年は疫病をなぎ払うかのような勢いのあるシャープなしめ縄」と感想を述べた。

 大しめ縄は紀宝町成川の榎本政子さん(87)が家族や友人、親族らと毎年編んでいる。今年、九鬼宮司は新型コロナウイルス感染症対策を実施する上で早めの迎春準備を予定していたことから、6、7月ごろに榎本さんに制作を依頼。8月ごろから作業を始め、稲わら約1200束を使用し、長さ4・5㍍、重さ約250㌔に及ぶ大しめ縄が今月23日に完成した。

 榎本さんが同大社の大しめ縄を作り出して今年で37年目。「自然の神様の力を借りて、疫病が退散するような力のあるしめ縄を作りたかった」。

 「悪いことは続かない」とつぶやき「みんなで力を込めて作ったのできちっとしたものができた。多くの人に幸せになってもらいたいと願いを込めました」と笑顔で語った。

 来年のえと「辛丑(かのとうし)」の大絵馬(縦113㌢、横232㌢)は九鬼宮司が作成したもの。新型コロナの一刻も早い終息と国内外の医療関係者への感謝をささげ青い丑を描いた。

 「困難な中にあっても新たな目標を掲げ、自分の歩幅で進んでほしい」と願いを込め、金と銀の鈴の付いたくらに「歩」、そして大きく「前進」の文字を書き添えている。

(2020年11月25日付紙面より)

神門のしめ縄の掛け替え作業=24日、田辺市本宮町の熊野本宮大社
2020年11月25日
18 那智、下里が優勝 男子第70回・女子第34回駅伝競走大会 (東牟婁地方中学校体育連盟)
2020年11月25日
19 図書館で過ごす一日  「本気フェス」にぎわう  (那智勝浦町 )
2020年11月25日
20 各企業の社員集まり学ぶ  JMAMのラーニング  (太地町 )
2020年11月25日
21 さつまいも交流会に向け  熊野川中2年生が芋掘り  (新宮市熊野川町 )
2020年11月25日
22 渚の会がブルービーチを清掃  ごみゼロ認定後初の活動  (那智勝浦町 )
2020年11月25日
23 押し絵のタペストリー  寺子屋分校「楽しい手芸教室」  (紀宝町 )
2020年11月25日
24 サツマイモの収穫を体験  熊本商会が紀南学園の子ども招き  (御浜町 )
2020年11月25日
25 保育所などで砂の入れ替え  建設業組合が地域貢献活動  (紀宝町 )
2020年11月25日
26 学習発表や焼き芋大会も  鵜殿、神内、井田、相野谷の各小で  (紀宝町 )
2020年11月25日
27 21日に約300人が利用  潮岬望楼の芝キャンプ場繁忙  (串本町 )
2020年11月25日
28 小テーマ掲げて23点を出品  写真家・續木政男さん個展  (串本町 )
2020年11月25日
29 お悔やみ情報
  
2020年11月22日
30 「サクサクしておいしい」
 給食に「熊野なまず」登場  (新宮市 )

 新宮市で、市の第三セクターである新宮港埠頭株式会社(小池㬎二(けんじ)社長)が同市木ノ川の養殖場で完全養殖を手掛ける「熊野なまず」の給食提供が始まった。市立丹鶴幼稚園(下岡容子園長)では20日、「熊野なまずのフライ」が献立に登場。園児らは「お魚大好き」「サクサクしてる」などと感想を口にしながら、熊野なまずの味を堪能した。

 「熊野なまず」は同社が不純物のない地下水を使用し、産卵から稚魚の育成、成魚に至るまでを完全養殖している。国内で販路を広げる傍ら、アメリカ、EUのHACCP(ハサップ)を取得するなど、海外への輸出も視野に入れた取り組みを展開している。

 昨年から市内小中学校の教員や保護者、管理栄養士らへの試食を繰り返し学校給食への採用につながった。今週から熊野川小・中学校、高田小・中学校で提供が始まっており、来週には佐野保育所の献立に登場する。旧市内の小・中学校では来年1月からの提供を予定している。

 同社食品部の池内正巳・営業課長は、新型コロナウイルスの世界的流行の影響で、製品の海外輸出や、国内のホテルや飲食業者との取引が厳しい状況であるとしながらも、県内特産物の給食への積極的活用を促す(公財)和歌山県学校給食会への登録を済ませ、県内各校にサンプルを送るなどして給食への採用を広く呼び掛ける活動を実施。

 「調理しやすい」「骨がなくて食べやすい」「おいしい」など、各校や栄養士、給食センターの職員らからの評判は上々。最近では県内の介護施設にも納入を行い、施設利用者からも好評を得たという。

 丹鶴幼稚園では、「熊野なまず、おいしいですか」の質問に対し、園児らが「おいしいです」と元気に返答。下岡園長は「以前に試食をしたところ臭みがなくてびっくりした。食べやすく、子どもたちも喜んでいると思います」と話していた。

(2020年11月22日付紙面より)

「お魚大好き」熊野なまずの味を堪能=20日、新宮市立丹鶴幼稚園
2020年11月22日
31 免震オイルダンパーを交換
 新宮市庁舎  

 東洋・海邊特定建設工事共同企業体は21日、新宮市庁舎地下に設置されている免震オイルダンパーの交換工事を開始した。

 免震オイルダンパーは油の粘性を利用して建物の揺れを軽減する装置。2018(平成30)年、KYB株式会社およびカヤバシステムマシナリー株式会社が製造した免震・制振オイルダンパーに、検査データの改ざんが行われていたことが判明。問題の表面化に伴い、市庁舎に同社製品が使用されていることが分かった。庁舎地下1階に4基が設置されている。

 以降、市は施工業者である東洋・海邊特定建設工事共同企業体を交え、KYB側と協議を進めており、KYBの負担で全て交換することが決定していた。同社製品を使用した建築物は全国で1000近くに及ぶという。

 工事工程は▽免震オイルダンパーの搬入▽交換(4本すべて)▽旧免震オイルダンパーの搬出▽資材搬出・片付け。この日は全長2・7㍍、重さ505㌔の免震オイルダンパー4基が庁舎地下に搬入された。

 工事期間は23日(月・祝)まで(予定)で、搬出に伴い市役所駐車場の一部が利用できない場合がある。

(2020年11月22日付紙面より)

クレーンを使った搬入作業の様子=21日、新宮市役所
1基ずつ地下に運ばれる免震オイルダンパー
2020年11月22日
32 思いやりを行動に移す
 児童が高齢者疑似体験  (太地町社協 )

 太地町社会福祉協議会(岡本研会長)が福祉教育推進校に指定している太地町立太地小学校(宮本礼子校長)で18日、今年度3回目の福祉学習があった。4年生児童5人は同町社協や地域包括支援センターの職員の指導の下、高齢者の疑似体験に取り組んだ。

 福祉学習は児童がさまざまな人の立場や人生を体験することで、課題を自身で考えて福祉への学びを深めることが目的だという。

 1回目は全盲の体験や点字学習を、2回目は聴覚障害や手話を学んだ。

 岡本会長は「高齢者の方々の疑似体験を通してどんなことやどんなときが不便なのかを感じて考えてほしい。そしてその内容を聞かせてください」とあいさつ。

 同センターの谷口徹さんが福祉やその考えについて講話を行い、「けがが治らず歩けなくなってしまった場合に、『歩かなくても仕事ができる』『学校に通える』方法を考えることが大切になる。今日、疑似体験をする皆さんがお手伝いできることもあります」と述べた。

 続いて、児童は2人一組となり、片側の腕や足に重りや腰が曲がった状態をつくる装具を、視界が悪くなるゴーグルやイヤーマフなどを装着。もう一人の児童が起き上がりや歩行などの介助を実践した。

 そのほか、利き手の指にテープを装着し、指が使いづらい状態で箸を使用したり、自転車が後方から近づいた際の感覚などを学んだ。最後は車いす体験に取り組んだ。

 宮本校長は「福祉学習は良い機会になっています。体験を通して声掛けや介助の重要性を学んでいただき、優しい思いやりの心を身に付けてほしい。そしてその思いやりを行動に移す子どもになっていただけたら」と語った。

(2020年11月22日付紙面より)

高齢者の疑似体験を行う児童=18日、太地町立太地小学校
車いす体験にも取り組んだ
2020年11月22日
33 エ号遺跡などが国史跡に
 文化審議会が指定を答申  (串本町 )

 国の文化審議会(佐藤信(まこと)会長)が20日、串本町にある県指定史跡「樫野埼灯台及びエルトゥールル号遭難事件遺跡」を国の史跡として指定することを文部科学大臣に答申した。今後の官報告示をもって指定が発効する流れとなり、田嶋勝正町長は「同事件から130周年という大きな節目に国の史跡として指定されることをうれしく思う」と喜んでいる。

 同町内では熊野参詣道大辺路に続き2例目となる指定。「樫野埼灯台及びエルトゥールル号遭難事件遺跡」は▽遭難者墓地▽遭難者上陸地▽船甲羅▽樫野埼灯台旧官舎▽樫野埼灯台―を構成文化財とし、指定地面積は遭難海域も含むため約8万6238平方㍍となっている。

 史跡としての起点は1959(昭和34)年の「トルコ軍艦遭難者墓地」(=トルコ軍艦遭難慰霊碑一帯)の県史跡指定にあり、後に構成文化財としてエ号が座礁した岩礁・船甲羅(周辺海域を含む)と遭難者上陸地と樫野埼灯台旧官舎が加わり史跡名は「エルトゥールル号事件関連遺跡群」、さらに樫野埼灯台が加わり「樫野埼灯台及びエルトゥールル号遭難事件遺跡」と変遷。同審議会文化財分科会が現在の枠組みで審議をして国の史跡に指定することを決め、この日の答申に至った。

 国指定史跡としての位置付けは「近代における大規模かつ国際的な海難とその後の防災意識や日本とトルコとの国際交流・慰霊の歴史を明らかにする貴重な遺跡」となっている。

 田嶋町長は今回の指定の背景には樫野埼灯台旧官舎の整備や語り部による史実の顕彰、大島小児童をはじめとする住民による清掃活動など、さまざまな関わりを通して史跡を大切にしていることへの評価も含まれると捉え、各当事者に感謝。

 同事件は国際的な海難事故に対する全国的な支援活動として語り継ぐべきものだと認識を掲げ、今後について「関係団体と連携して史跡の維持管理に努め、ロケット打ち上げに伴う来訪者の増加も見込まれる状況なのでいっそう親しみやすい環境整備も意識しながらPRをしていきたい」と話した。

(2020年11月22日付紙面より)

史跡「樫野埼灯台及びエルトゥールル号遭難事件遺跡」の主な構成文化財
2020年11月22日
34 地域で働く卒業生から学ぶ  新翔高校で「先輩が先生」  (新宮市 )
2020年11月22日
35 「ジェームズ・ボンドの思い出」  ショーン・コネリーさん逝去に伴い  (那智勝浦町 )
2020年11月22日
36 高野坂で自然や歴史満喫  いきいきサロン東敷屋  (新宮市 )
2020年11月22日
37 紀伊半島一周の早期完成を  東紀州に高速道路をつくる会  (要望活動 )
2020年11月22日
38 建設地、尾鷲市営野球場で合意  東紀州ごみ処理施設の報告会  (紀宝町 )
2020年11月22日
39 必要なサービスを1冊に  社会資源ガイドブックを作成  (紀宝町 )
2020年11月22日
40 古座川町観光協会フォトコンテスト  令和2年度の入賞作品を紹介①  
2020年11月22日
41 2回目の引き換え始まる  生活支援商品券交付事業  (串本町 )
2020年11月22日
42 作品「慈愛」が県展で入選  潮岬の作家・杉本紘子さん  (串本町 )
2020年11月22日
43 170点の力作展示  第74回和歌山県美術展覧会  (新宮市 )
2020年11月22日
44 お悔やみ情報
  
2020年11月20日
45 本会議さながらの鋭い質問 中学生11人が模擬議会 (太地町)

 太地町役場議場で17日、町立太地中学校(山田貴也校長)の3年生による恒例の中学生議会(模擬議会)が開かれた。生徒は各自の目線で町の課題などをまとめ、本会議さながらの鋭い一般質問を行った。

 同校によると、今回は議員や議長は立候補によって決定。新型コロナウイルス感染拡大の影響から準備期間も短かったという。

 議長は磯崎咲良さん、副議長は山下なぎささんの2人が務めた。浪花晟秀(せいしゅう)君、關杏珠(あんず)さん、岩口怜生(れお)君、脊古宗昌(ときまさ)君、森本愛美さん、奥村汐莉さん、東純平君、脊古颯羅(さら)さん、小濱晟暉(てるき)君の9人が議員として一般質問に臨んだ。

 三軒一高町長は暮らしやすい町づくりを目指し、現在16年目に突入した長期計画を説明。長きにわたりクジラと関わっていることに触れ、「令和のわれわれは学術的にクジラを利用し、クジラの学術研究都市をつくる。皆さんが将来、誇れる理想の町をつくるために頑張っていきたい」とあいさつした。

 模擬議会では議長と副議長が交代しながら円滑な議会運営に努めた。議員役の生徒からは「新設される太地駅に売店を設置しては」「避難場所への誘導看板の設置状況」などの質問が挙がった。

 対して当局は「現時点で、売店の設置スペースはない。将来的には駅前広場の整備を行い、無料駐車場の設置やコンビニの誘致を考えている」「地図の付いた看板で提示するのは一つの方法だと思う。検討していきたい」と答弁した。

 議長を務めた磯崎さんは「緊張した。今日を通して実際の議会がどのように進められているか知ることができた。町政に興味が湧きました」。

 議員役の浪花君は「町長さんとお話ができ、良い経験になった。町がより良くなるために皆さんが努力されていることを学べた」と語った。

 この日は同じく中学生議会(未来議会)を実施する橋本市の教育委員会が視察に訪れた。

(2020年11月20日付紙面より)

模擬議会を終え記念撮影=17日、太地町役場議場
一般質問の様子
2020年11月20日
46 ボールに触れ魅力を知る
 はまゆう・こども園でラグビー体験  (新宮市 )

 新宮市の保育所型認定こども園「はまゆう・こども園」(遅越拓郎園長)で18日、本年度最初のラグビー体験があった。新宮ラグビーフットボールクラブ(鈴木雄一代表)の林英明さんらメンバー3人が来園し、4、5歳児24人にルールや魅力などを伝え、ゲームなどをして楽しいひとときを過ごした。

 同クラブは県立新宮高校ラグビー部OB会が中心となって活動。体験を通じてボールに触れ、ラグビーの魅力などを知ってもらおうと昨年度から実施している。

 体験を前に、林さんは実演を交えながら「ラグビーでは後にいる人にパスを出す」「前方にボールを落とさない」など、競技やルールを説明。子どもたちはかけっこで体をほぐすと、2グループに分かれてメンバーからパスを受けたボールを抱えてゴールまで運ぶ「トライ」やボールを守るために片手で相手を突き放す「ハンドオフ」に挑戦した。

 後半にはラグビーのルールを取り入れた鬼ごっこもあり、決められた枠内を駆け回り「めっちゃ楽しい」などの声が上がり、盛り上がりを見せた。

 林さんは「昨年のラグビーワールドカップのことを知っている子どもたちも多く、少しずつ浸透していると感じた。新型コロナウイルスの感染状況次第ですが、今後もラグビーおよびスポーツを好きになってもらえるよう、継続して活動していければ」と話していた。

(2020年11月20日付紙面より)

「ハンドオフ」に取り組む園児=18日、新宮市の保育所型認定こども園「はまゆう・こども園」
ラグビー体験に参加した4、5歳児と新宮ラグビーフットボールクラブメンバーの皆さん
2020年11月20日
47 教授と一緒に疑問考える
 明神小6年生遠隔授業で  (古座川町 )

 古座川町立明神小学校(速水和美校長)の6年生3人が16日、和歌山大学による遠隔授業に参加した。

 同校は本年度、和歌山大学教職大学院が実施する小規模校教育実習の受け入れに協力し9日から20日まで院生2人を迎えている。その縁で大学とつながる授業ができないかと要望したところ、和大も応えて実現の挑戦が始まった。

 串本古座高校地域協議会が和大と連携して取り組む「和大オンラインくろしお塾」の企画者・豊田充崇教授が橋渡し役となり、児童が今学んでいる事柄に合わせて内容を計画。適任者の此松昌彦教授ら教授陣と6年生をウェブ会議システム「Zoom(ズーム)」でつないで授業ができる環境を整えた。

 授業のテーマは「理科・大地のつくりと変化」。此松教授は『地学博士』として6年生と接し、オンライン上の橋渡し役は元教諭の貴志年秀特任教授が担当した。

 お互いに自己紹介をして、児童が地学関係で最近勉強したことや地層を作る実験で気付いたことを報告。3人は町内の6年生合同で地質見学に臨んだ時に観察したフェニックス褶曲や橋杭岩、タービダイト(和深海岸)、さらし首層について写真を交えながら紹介し、「タービダイトはどうやってできたのか」「さらし首層に露出する岩はどうして丸いのか」などを此松教授と一緒に考えて疑問を解消するなどした。

 直接授業には関わらなかったが和大側は此松教授のゼミ生も同席。豊田教授によると、児童がどのように関心や疑問を抱くかを考える糸口を探ったという。互いに利のあるこの授業には明神小で実習に臨む院生2人も立ち会い、豊田教授と共に進行を支えた。

 コロナ禍により現在オンライン講義が主流になっている和大。そのピークとなる時間帯での実施は通信が安定せず内容の全てを実施できなかったが、児童の理解を深める成果はあったと豊田教授は分析。「県南部は和大から遠い分接する機会が少ないが、この方法なら貢献ができる」と実感を語り、通信の安定化など克服すべき課題も見据えて手法の確立に意欲を見せていた。

(2020年11月20日付紙面より)

オンラインで此松昌彦教授と一緒に地学の疑問を考える6年生ら=16日、古座川町立明神小学校
2020年11月20日
48 不屈の文字を書き添えて
 来年のえと「丑」の色紙  (熊野那智大社 )

 那智勝浦町那智山の熊野那智大社(男成洋三宮司)で来年のえと「辛丑(かのとうし)」の色紙作りがピークを迎えた。男成宮司が直筆で1枚ずつ、色紙に「不屈」の文字を書き添えている。今週中に1300枚を完成させる予定。

 色紙には勇ましい黒い牛と初日を配した那智の滝が描かれており、8月に原画が完成した。

 同社によると、穏やかなイメージのある牛だが、てこでも動かないような忍耐強さは不屈の精神に通じると解説。新型コロナウイルス感染拡大の現在においても困難にめげずに頑張っていこうという願いが込められているという。

 この日は毎月18日に営まれる権現講祭の後に作業に取り掛かった。男成宮司が文字を書き入れた色紙に巫女(みこ)が社印を押して仕上げた。

 男成宮司は「今年は厳しい年だったが、治療や体制も当初よりは進んできたと思う。来年はコロナを乗り越え克服して、今まで通りの世の中になるように切に願っています」と語った。

 発送および社頭での授与は12月上旬から。1枚2000円。送料は2枚以下600円、3枚以上は1200円。申し込みは、はがき、またはFAXで受け付けている。〒649―5301 那智勝浦町那智山1、熊野那智大社(FAX0735・55・0643)。

(2020年11月20日付紙面より)

「不屈」の文字を書き添える男成洋三宮司=18日、那智勝浦町の熊野那智大社
2020年11月20日
49 初冬の風物詩・サネカズラ  浮島の森で真っ赤に色づく  (新宮市 )
2020年11月20日
50 土屋文明直筆の短冊など寄贈 21日から一般公開 (新宮市立図書館)
2020年11月20日
51 「地域活性化の拠点に」  勝浦地方卸売市場で完工式  (那智勝浦町 )
2020年11月20日
52 子どもたちの成長祝う  天満保で幼児祝福式  (那智勝浦町 )
2020年11月20日
53 半島の自然に親しむ  宇久井半島で家族連れが「磯遊び」  (宇久井海と森の自然塾 )
2020年11月20日
54 高校の楽しいところは?  高田中で「ようこそ先輩」  (新宮市 )
2020年11月20日
55 タイへ甘いミカンを  JA柑橘統一選果場で輸出検査  (御浜町 )
2020年11月20日
56 子どもたちが楽しく体動かす  ACP活用した運動遊び  (紀宝町 )
2020年11月20日
57 懐かしの名曲口ずさむ  再開した「カフェいっぷく亭」  (紀宝町 )
2020年11月20日
58 災害への正しい知識を  鵜殿、相野谷小で防災研修  (紀宝町 )
2020年11月20日
59 川湯温泉の謎を探る  環境省のイベントに22人参加  (田辺市本宮町 )
2020年11月20日
60 旧市内の名所・旧跡探訪  光洋中1年が郷土学習  (新宮市 )
2020年11月20日
61 5種目の結果まとまる  町内小学校連合運動会  (古座川町 )
2020年11月20日
62 次期町長選への立候補表明  元医師の町民・小野惠さん  (串本町 )
2020年11月20日
63 日に日に黄葉の度合い増す  光泉寺「子授けイチョウ」  (古座川町 )
2020年11月20日
64 お悔やみ情報
  
2020年11月15日
65 花山法皇の故事にちなみ
 古式ゆかしく紅葉祭  (熊野那智大社 )

 那智勝浦町の熊野那智大社(男成洋三宮司)で14日、平安時代に那智山で修行した花山法皇の故事にちなんだ「紅葉祭(もみじまつり)」が営まれた。

 花山法皇が986(寛和2)年に那智山の二の滝付近で千日行をした時、秋の陽光に映える紅葉をめでて歌を詠み、その短冊を小枝に結んで滝に流したと伝わる。

 大社拝殿と那智の滝前では神事を執り行った。男成宮司が祝詞を奏上し、冠に紅葉の飾りを付け正装に身を包んだ神職や巫女(みこ)が秋の自然の恵みに感謝をささげた。

 続いて、巫女2人が紅葉の小枝を手に「豊栄(とよさか)の舞」を舞った。那智の滝前には多くの参拝者が訪れ、古式ゆかしい神事を見守った。

 大阪府から友人と共に訪れた50代男性は「お滝前で厳かなお祭りを見ることができた。今日こちらへ来られて本当に良かった」と話していた。

 男成宮司は「今年は新型コロナウイルスの影響でいつもとは違う厳しい一年だったと思う。そんな中、自然は移ろい、紅葉の美しい季節となった。自然に感謝するとともに滝の神様に変わらずのご加護をお祈りいたしました」。

 観光客の入り込み数や先日、大社周辺で発見された幻のヘビ「シロマダラ」については「団体客も増え、昨年並みに近づいてきたように思う。シロマダラは初めて見たが、来年は良い年になるのでは」と語った。

 なお、同大社によると、新年の参拝方法についてはコロナ対策を踏まえながら現在、検討中だという。

(2020年11月15日付紙面より)

那智の滝前で「豊栄の舞」を奉納した=14日、那智勝浦町の飛瀧(ひろう)神社
2020年11月15日
66 納税は「頑張った証し」
 田邉さんと久司さんに新宮税務署長納税表彰  

 新宮税務署長納税表彰がこのほど発表され、田邉毅一(きいち)さん(78)と久司博嗣さん(80)が受賞した。13日には石橋裕・新宮税務署長が2人の元を訪れ、申告納税制度の普及発展への感謝と功績をたたえて表彰状を手渡した。

 国税庁は「税を考える週間」(毎年11月11~17日)に納税意識の向上を図る取り組みを展開。納税表彰(および租税教育推進校等表彰)は税への理解を深めてもらおうと、同週間に合わせて毎年実施している。今年は新型コロナウイルスの影響で「納税表彰並びに感謝状贈呈式」は行わず、各地方の国税局長や各管轄の税務署長が個別に表彰状を手渡した。

 田邉さんは「税を納めることは当然の義務。それを果たしてきたまでのことです。まさか、このような賞を頂けるとはと驚き、うれしくもある。今後とも、さらにしっかりとした納税に励んでいきます」。久司さんは「自分が賞を頂いて良いものかと感じていますが、受賞については光栄に思っています。税金を納めた後には喜びを感じ『頑張った証し』と思える。今後も感謝の気持ちを忘れず納税の大切さを伝えていきたい」と語った。

 石橋署長は「納税道義の高揚に長年努めていただき本当に感謝しています。引き続き模範となって継続してもらいたい。コロナ禍で対面での領収よりもダイレクト納付が可能なため、積極的に協力してくれる方が多くなっているので今後ともよろしくお願いします」と話していた。

(2020年11月15日付紙面より)

石橋裕・新宮税務署長(左)から表彰状を受け取る田邉毅一さん=13日、那智勝浦町湯川のホテルなぎさや
受賞した久司博嗣さん(左)=同日、同町天満の有限会社久司商店
2020年11月15日
67 町の暮らしや祭りなど紹介
 副読本「わたしたちの紀宝町」  

 紀宝町教育委員会は、小学校社会科3、4年生用の副読本「わたしたちの紀宝町」(全32㌻)を作成。本年度から町内全5小学校で授業に取り入れている。

 小学3、4年生の社会科は「地域学習」が多く、主な学習対象を身近な地域に求めていることから、町教委では現在使われている教科書の流れに沿って副読本を作成。教科書で習う全国的な事柄を町に置き換えた形で掲載した。

 「わたしたちの住んでいるところ」「わたしたちの安全なくらしを守るために」「自然災害から人びとを守る活動」など9章で構成。教科書と似たレイアウトにしたことで、児童が教科書と副読本の内容を比較しやすいよう工夫した。

 町章や町花、木、公式キャラクター、地域に伝わる祭り、世界遺産の熊野川、御船島、七里御浜も紹介し、学校周辺や町の様子は航空写真を用いた。また、町の移り変わりが分かるよう、各小学校の昔と現在の校舎の写真を載せた。

 13日には西田健町長、西章教育長、教育委員が成川小学校を訪れ、副読本を使用した授業を見学した。同校では、新型コロナウイルス感染防止による臨時休校期間に家庭学習資料として活用した経緯もあり、児童たちは副読本のデータを見ながら、安全な暮らしを守る工夫について考えた。

(2020年11月15日付紙面より)

紀宝町教育委員会が作成した副読本
副読本を活用した授業を見学=13日、紀宝町立成川小学校
2020年11月15日
68 災害から身を守る方法提案
 市野々小学校で授業参観  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町立市野々小学校(中西健校長、児童31人)で13日、授業参観があった。5、6年生9人が保護者に向けて防災学習で学んだ内容を発表し、災害から身を守る方法を提案した。

 2011年9月の紀伊半島大水害で甚大な被害を受け、児童1人が亡くなった同校では、毎年授業参観を兼ねた特別授業「市小(いちしょう)防災の日」を開催している。本年度は台風の影響で中止となったが、今回の授業参観で発表のみ実施した。

 児童は一人一人、那智勝浦町総務課防災対策室の寺本斉弘室長や和歌山県土砂災害啓発センターの坂口隆紀所長から学んだ内容をスライドにまとめて発表。6年生は過去に起きた地震災害の教訓を生かし「屋内で地震が起きたときは、玄関にいる方が安全。玄関周りは物を少なくしておくといい」「家族による防災会議を開き、避難場所や安全な経路、非常持ち出し袋の確認をしておく」など減災につなげる方法を提案した。

 参観に訪れた保護者は「本当によく調べていて驚いた」と感心。教職員は地震・津波時の避難場所や緊急連絡先を記入する「避難カード」付きの「和歌山県防災ガイド」の冊子を渡し、家庭での防災活動に役立てるよう呼び掛けていた。

(2020年11月15日付紙面より)

防災学習で学んだことを発表=13日、那智勝浦町立市野々小学校
2020年11月15日
69 弦楽器の音色楽しむ  十六夜弦楽三重奏団招き演奏会  (新宮RC )
2020年11月15日
70 紅葉進む布引の滝  熊野市紀和町  
2020年11月15日
71 適切な行動に感謝  初期消火で北村さん夫妻を表彰  (新宮市 )
2020年11月15日
72 機転利かせ詐欺被害防ぐ  コンビニ店員に感謝状  (新宮警察署 )
2020年11月15日
73 消防士の仕事を学ぶ  相野谷小3年生が見学  (紀宝町 )
2020年11月15日
74 イチョウの葉色づく  能城山本の泉蔵寺  (新宮市熊野川町 )
2020年11月15日
75 お悔やみ情報
  
2020年11月06日
76 「世界津波の日」各地で避難訓練
 みんなで防災意識高める  (丹鶴幼で地震津波避難訓練 )

 「世界津波の日」(11月5日)前日の4日と5日、県内全域で地震・津波避難訓練が実施された。国や県、市町村、教育機関、自治会などが取り組み、適切な避難の定着を図った。

 「世界津波の日」は2015(平成27)年12月に国連総会で制定。1854(安政元)年11月5日に、安政南海地震による津波が現在の和歌山県広川町を襲った際、濱口梧陵(ごりょう)が稲むらに火をつけ、津波から逃げ遅れた村人を高台へ導いて多くの人の命を救った「稲むらの火」の故事にちなんでいる。

  □     □

 新宮市立丹鶴幼稚園(下岡容子園長、園児56人)は5日、地震、津波の避難訓練を行った。園児たちは経路をたどり、落ち着いて避難した。

 同園では子どもたちに防災や防犯意識を高めてもらおうと火災、地震、津波、不審者を想定した各訓練を定期的に実施している。この日は午前10時に地震発生を知らせるアナウンスが流れた。園庭で遊んでいた子どもたちはその場に座り、手で頭を覆って身を守った後、職員の指示に従って近隣にある市保健センター隣の花壇・タウンガーデンへと逃げた。

 下岡園長は「今日は上手に逃げることができました」と講評。「部屋にいるときには丈夫な物の下にもぐり、外で遊んでいる場合は『ダンゴムシのポーズ』で体を守ってくださいね」と呼び掛けた。

 「真剣に取り組むことが大切。そのために、しっかりと避難できるように訓練しています」と語り、「押さない」「走らない」「しゃべらない」「戻らない」「泣かない」の「お・は・し・も・な」を守るよう伝えた。

 訓練後にはみんなで園に戻り、遊戯室で災害にまつわる紙芝居「稲むらの火」を見た。

(2020年11月6日付紙面より)

職員の指示に従い避難する園児=5日、新宮市立丹鶴幼稚園
2020年11月06日
77 地震や津波の理解深める
 中央公民館で防災講演会  (古座川町 )

 古座川町が3日、中央公民館で津波避難総合センター完成記念防災講演会を開いた。和歌山大学災害科学・レジリエンス共創センターの客員教授・後誠介さんを講師として迎え、約50人が聴講して防災意識を高めるなどした。

 津波避難総合センターは下部区内で5月に完成したが、コロナ禍に伴い落成式を営めず。「何かをしたい」という思いは持ち続け、できることとしてこの講演会を思いついた。同日午後にあった同センターの内覧会と対の行事に位置づけ、町民対象で定員60人程度とするなど感染症予防対策を講じつつ参加を呼び掛けたという。

 落成式だけでなく防災行事の機会もコロナ禍で減っている同町にとっては、久しぶりの意識喚起の機会。開会に当たり西前啓市町長は同センター設置の経緯を伝えつつ「(今後も町内の)防災力向上を図り、町民の皆さまが安全に安心してもらうためまい進していきたい」と意気込みを示して講師の登壇と聴講を歓迎した。

 演題は「地震・津波災害に備える」。後さんは昭和19年東南海地震、昭和21年南海地震を振り返って地震や津波のイメージを組み立て、本質は地下で大きなずれが起こる点にある、と視点を誘導。紀伊半島付近の地下にある二つのプレートの固着域(破壊域)を震源とし、両プレートのずれが東に広がれば東南海、西に広がれば南海、それ以上に広がった先に国が想定する南海トラフ巨大地震があると印象づけた。

 来る地震は単発か連動か巨大地震のいずれかで、マグニチュードが大きくなるほど被災地が広がり救援の手が遅れて長期(持久)戦が強いられる。その時は体力を温存しながら復興に臨む姿勢も必要になるなど規模相応に対処する発想の柔軟さを促しつつ、現在の予測状況を同町に当てはめて紹介した。

 地震・津波対策の盲点として県内の耐震化や家具転倒防止の普及の鈍さを懸念し、これらは続く津波避難時に自身や助けてくれる周りの人に負担を掛けない点で大切だと推奨。まとめとして▽来る地震は3種類▽防災意識が高い地域は犠牲者が少ない▽耐震化の大切さ―を振り返って話を締めくくり、質問に答えるなどした。

(2020年11月6日付紙面より)

地震や津波の話を通して防災意識を促す後誠介さん=3日、古座川町中央公民館
2020年11月06日
78 率先避難で命を救え 下里中で防災学習と避難訓練 

 那智勝浦町立下里中学校(久保敏晴校長、生徒73人)では4日、南海トラフ巨大地震を想定した防災学習と裏山への避難訓練があった。

 毎年実施している取り組みで、本年度は家庭での防災意識向上にも役立ててもらおうと、プリントや無料の連絡網サービス「マチコミ」を使った情報発信にも力を入れている。

 生徒たちは防災学習で「想定にとらわれるな」「最善を尽くせ」「率先避難者たれ」の津波避難3原則を学習。家族分も含めた「避難カード」が配られ、分かる範囲で地震・津波時の避難場所や緊急連絡先を記入した。

 1年生のクラスでは南隼太教諭が「皆さんが率先して避難することが、家族や友人など周囲の人の命を助けることにつながる。緊急時に家族の安否が確認できるよう、具体的な避難先や連絡先を家族と話し合い、一緒に『避難カード』を作成して」と呼び掛けていた。

(2020年11月6日付紙面より)

避難カードを作成する生徒たち=4日、那智勝浦町立下里中学校
2020年11月06日
79 東日本大震災の教訓学ぶ
 宇久井小・中・保が避難訓練  

 那智勝浦町立宇久井小学校(芝﨑勝善校長、児童155人)、中学校(坊信次校長、生徒62人)、保育所(山田有美所長、園児83人)は5日、合同避難訓練を実施した。

 午前9時50分に地震を知らせる校内放送がかかると、児童、生徒、園児は机の下に避難。地震がやんだ後、児童・園児は救命胴衣を身に着け、生徒はヘルメットを着用して一次避難場所の中学校グラウンド(海抜約26・6㍍)に集合した。

 芝﨑校長は「2011年の東日本大震災では多くの人が津波の被害に遭い、命を失った。その教訓を生かそうと今日の避難訓練がある。宇久井は海の近くなので、津波が来れば大きな被害が出る可能性がある。いざというときのため、今後もしっかりと訓練に取り組んで」と呼び掛けた。

 なお、本年度は3密防止のため、二次避難場所である中学校校舎屋上への避難は実施しなかった。

(2020年11月6日付紙面より)

一次避難場所のグラウンドへ集合=5日、那智勝浦町立宇久井中学校
2020年11月06日
80 「太平洋食堂」再々開店  12月2日から、オンラインでも視聴可  (メメントC+「太平洋食堂を上演する会」 )
2020年11月06日
81 将来の生活設計を考える  新翔高でマネーコネクション  (新宮市 )
2020年11月06日
82 開運招福とコロナ終息祈願  那智七福大黒天祭法要  (那智勝浦町 )
2020年11月06日
83 「天の剣を託された男」出演者を募集  紀の国わかやま文化祭に向け  (熊野新宮ミュージアム )
2020年11月06日
84 元気に徒競走やダンス  市立3小学校で運動会  (新宮市 )
2020年11月06日
85 パトロールや交通安全教室  きたやま保でひまわり隊が  (北山村 )
2020年11月06日
86 心ひとつに頑張ろう  市庁舎で応援メッセージ展示  (新宮市社協 )
2020年11月06日
87 上空から被害状況を把握  新宮警察署がヘリで視察訓練  
2020年11月06日
88 「秋の大運動会」楽しむ  ショートステイセンターつどい  (紀宝町 )
2020年11月06日
89 熊野道路も順調に  熊野尾鷲道路(Ⅱ期)は来夏完成へ  (紀勢国道事務所 )
2020年11月06日
90 Jアラート活用し一斉に避難  緊急地震速報の全国的な訓練  (紀宝町 )
2020年11月06日
91 串本町観光フォトコンテスト  令和2年度入賞作品紹介②  
2020年11月06日
92 グランプリなど20点が入賞  本年度フォトコン結果発表  (古座川町観光協会 )
2020年11月06日
93 お悔やみ情報