ひまわり基金地域貢献賞 (新宮信用金庫 )
新宮信用金庫(浦木睦雄理事長)は17日、同金庫エリアで地域社会貢献活動を行っている3団体にひまわり基金地域貢献賞を贈った。受賞したのは「ほたるを守る会」(蔵本一範代表)、「絵本の会 よむよむ」(山縣いずみ代表)、「阿田和交流会」(松本有希代表)。
同金庫は地域貢献事業を行うことを目的に1999(平成11)年4月に「しんぐう信金ひまわり基金」を設立。地域振興や環境保全などのボランティア活動に努める団体を毎年表彰し、活動を助成している。新宮市徐福のステーションホテル新宮で開催された総代懇親会席上で、浦木理事長が出席した代表者らに賞状と目録を手渡した。
「ほたるを守る会」はほたるが飛び交う美しい紀宝町を目指し発足。今年で活動24年目となる。小学校での講演やほたるが光る時季のパトロールなど、年間通してさまざまな活動を行っている。蔵本代表は「思いもかけず栄えある賞を頂いて驚いている。これを機に、もう一度改めて頑張りたい」と喜びを示した。
「絵本の会 よむよむ」は1997(平成9)年の設立以来、那智勝浦町内で子どもの読書を推進する活動を行っており、子どもの発達教育や人格形成、コミュニケーション能力の成長に貢献している。2016(平成28)年に文部科学大臣賞を受賞。翌年に伊藤忠記念財団助成金対象に選出された。山縣代表は「設立して20年が経過した。いつまでも若い気持ちで、カタツムリの歩みのごとく活動を続けていきたい」。
「阿田和交流会」は三重県御浜町阿田和地区の伝統文化の保存と継承に尽力。4月の阿田和例大祭での獅子舞の奉納や盆時期の初盆宅への供養訪問、9月には子ども神輿の手伝いなどのボランティア活動を行っている。同会は「若手が減っていく中、OBが手を取り合って頑張っている。こんな素晴らしい賞を頂いてうれしい」と感謝の言葉を述べた。
(2019年6月19日付紙面より)
太地町婦人会が総会
太地町婦人会(坂下富貴子会長、会員45人)が17日、同町公民館で令和元年度総会を開催した。出席者30人、委任状15人で総会が成立し三軒一高町長、宇佐川彰男教育長が来賓として出席。本年度の予算案、事業計画など全ての議案が承認された。
坂下会長は「私たち婦人会も変革の時代を迎えている。知識と教養を深め、自己の研さんに努め、組織の強化と事業活動の活性化を図って地域発展のために頑張っていきたい」とあいさつ。三軒町長は町の30年構想や本年度事業で8~12月の間にオープンする福祉の殿堂「梛」について触れ、300円の食事や配達サービスや入浴施設、洗濯設備が整った施設であることを紹介した。2021年4月に建て替えとなる防災複合施設を兼ね備えたJR太地駅や10年以内に整備する公園兼無料駐車場、22年に建設される日本鯨類研究所支所について説明し、「合併することなく、さまざまな設備が行き届き、公園の中に住民が住んでいる理想のまちにしようと思う」と語った。
本年度予算では収入・支出ともに150万円(前年比24万3476円減)、事業計画では▽道路美化清掃(8月)▽いさな通学合宿(10月)▽くじら祭参加(11月)▽ねんりんピック紀の国マラソン交流大会への立哨員としての参加(11月)▽炊飯実習(1月)▽くじら浜公園駅伝大会への立哨員としての参加(2月)―などが挙げられた。質疑応答後、合田孝子副会長のあいさつで総会が締めくくられた。
(2019年6月19日付紙面より)
トルコ事務所長が講演 (JICA )
国際協力機構(JICA)トルコ事務所の安井毅裕所長が14日、県立串本古座高校や串本町文化センターで講演に臨み、現在のトルコ共和国の実像やJICAの活動の様子などを伝えた。
これらの講演は、JICA関西の働き掛けにより実現した機会。安井さんは同事務所を軸にした各種支援事業に加え、国交の強化と発展を見据えた「大学出前講座」を精力的にこなすことで現地メディアの注目を集めている。その才覚を次は日本とトルコの友好発祥地であり2020年東京五輪に出場するトルコ共和国選手のホストタウンとなる串本町~那智勝浦町域で発揮し、受け入れへの理解と機運を高めるため一時帰国して串本町を訪ねるに至った。
同センターの講演は、JICA関西から共催の申し入れを受けた同町トルコ文化協会(伊藤アイシェギュル会長)が事前告知と会場設定に協力する形で実施。約60人が来場し、伊藤会長は雨にもかかわらず貴重な話を聞きに来てくれたことに感謝し気さくに聴講を促しながら安井さんを迎えた。
安井さんは1年半前に人生初の中東となるトルコ共和国へと赴任。現地生活から見える最近のトルコの国勢や国民性、社会の実像とその印象などをさまざまな話題を織り交ぜてざっくばらんに伝えるとともに、JICAが世界でどのような支援を展開しトルコ共和国とはどのような関係を築いているかを紹介した。
併せて串本町が7月にトルコ共和国メルシン市へ中学生7人を派遣する点を踏まえて治安情勢も報告。同市を含む中部~東部は安全だが、日本ではないので危険な場所に近づかない、一人で行動しないなど相応の心掛けをするよう促した。
▽トルコは日本の技術に高い信頼を抱いていて経済援助よりも一緒に仕事をしたがっている▽経済成長は安定期に差し掛かりつつありさらなる成長のために欧州や韓国にも関心を広げている▽友好の起源となっているエルトゥールル号の史実を教科書で学ぶ機会が減っていて知っている人の割合は10人に1人程度―などの実感も語り、友好発祥地の串本にも取り組める事柄として目に見える関係の増強の必要性を示唆して締めくくった。
以降は質疑応答もあり、▽トルコ語には慣れてきたか▽JICAと比較した際のTIKA(トルコ共和国の国際協力支援機構)の特色▽お薦めの食文化や観光交流活性化の糸口は―などの質問に答えた。
県立串本古座高校(左近晴久校長)は先立って6時間目に生徒266人と教職員が聴講。前述の大筋に加え、これからの時代を背負って立つ世代へのメッセージも寄せた。安井さんは両講演の合間に同町樫野を訪ね、エルトゥールル号殉難将士慰霊碑に献花し現地視察に臨んだという。
(2019年6月19日付紙面より)
「かわりない会」発足2カ月 (鵜殿地区 )
紀南介護保険広域連合の介護保険新地域支援事業として、紀宝町初の通所サービスが4月8日から鵜殿老人憩の家讃寿荘(さんじゅそう)で始まり、6月で2カ月がたった。地域での見守りを目的とした取り組みで、鵜殿老人クラブ讃寿会の会員を中心に組織するボランティアグループ「かわりない会」(牧戸光彦会長)が運営している。
この地域では昔から「かわりないかい?」「かわりないよ」とのあいさつが〝元気だよ〟を伝える手段だった。利用者に昔のあいさつを思い出してもらおうと名称を決めた。
毎週月曜日の午前10時から午後1時まで鵜殿地区の高齢者が集まり、昼食などを楽しんでいる。毎回、スタッフがアイデアを出し合い機能訓練を兼ねた体操や歌、ゲームなど高齢者が気軽に取り組める催しを考えている。
利用者の送迎もスタッフで行い、2カ月に1回の「お出かけ企画」もある。4月には新宮市佐野の新宮港に出向き、ツツジを見学後、スーパーで買い物も楽しんだ。6月24日には熊野市紀和町の丸山千枚田に出かける。
17日はスタッフと利用者合わせて20人以上が参加した。今回は町社会福祉協議会による福祉の店「アプローチ」の出張販売もあった。
童謡『シャボン玉』を歌いながら風船を飛ばし合い、スタッフが出題するなぞなぞクイズにも挑戦した。カラオケも楽しみ、恒例のランチタイムでは全員でテーブルを囲んで昼食を取った。参加者は「みんなで食べるお昼ご飯はおいしい」と口をそろえ、笑顔の絶えない時間を過ごした。
牧戸会長は「通所サービスが始まって2カ月がたつが、スタッフも一生懸命頑張ってくれている。『楽しかった』と言ってくれる利用者も多く、毎週月曜日を楽しみにしてくれている」と話していた。
(2019年6月19日付紙面より)
那智勝浦ゴルフ倶楽部理事長杯
県中学校春季卓球大会 (熊野川中学校 )
県中学校空手道選手権 (近大新宮中 )
熊野川町で介護予防の取り組み (新宮市 )
新宮市熊野川町内で熊野川地域包括支援センターが行う介護予防教室が地域に広がっている。高齢者が介護状態にならないよう丈夫な心身をつくろうと5年前から実施しており、これまでに同町33地区中、計20地区(合同の地区もあり)で開いている。半年間、毎月1回のペースで手軽にできる体操や口腔(こうくう)ケア、認知症予防講話、栄養講習などを指導する。
同センター職員が区長会や地区の集まりなどで紹介・提案し、希望する地区で活動してきた。▽運動機能▽口腔ケア▽認知機能▽低栄養予防―の四つを柱としている。
同町では地区と市社会福祉協議会が協力して「ふれあいいきいきサロン」を開いており、介護予防教室がきっかけでサロンを始めた地区もあるなど、介護予防だけでなく交流や見守りとしての効果もあるという。
同センターの岡崎久子さんは「みんなで集まり取り組むことで、互いに声を掛け合い継続した効果も期待できる。教室を始めてから健康に気を付けるようになり、病院に行ったという人や、区で血圧計と体重計を用意した所も。合同で実施している地区もあり、残りの全地区を回ることを目標に、1度実施した地区ではフォローアップ教室を行うことも考えたい」と話していた。
現在は日足相須・椋井と上長井で実施している。13日午後には日足相須集会所で、8人が県理学療法士協会の岸尾俊尚さんと西畑将史さんから運動を中心とした介護予防を学んだ。講師は、運動の効果に年齢は関係ないことや筋力を鍛える必要性、継続した運動の大切さなどを教えた。
参加者からは「教わることができて良かった」「毎日ラジオ体操をしているが全然違う」「映像をもらえればサロンなどの集まりで自分たちでもできるのではないか」などの感想が上がった。
(2019年6月15日付紙面より)
太地小で梅ジュース作り
太地町立太地小学校(宮本礼子校長)の5年生7人は12日、和歌山県から届いたウメを使ってジュース作りをした。
県は地産地消の取り組みの一環で平成24年から県内の小学校、特別支援学校の給食や家庭科の教材として県の主要農水産物を提供している。今年は県内小学校と特別支援学校249校に356箱のウメを送った。
ウメには食欲増進と疲労回復、食中毒防止などの効果がある。県の代表的な品種に南高梅があり、実の大きさと種の小ささ、皮の薄さなどが特徴。梅ジュースや梅酒造りに適しているという。和歌山県はウメの収穫量日本一を誇る。田辺地域を中心に栽培され、昨年度は全国のおよそ65%にあたる約7万3200㌧を収穫した。
太地小には、ウメ約10㌔が送られた。子どもたちは容量1・8㍑の瓶10本にウメと砂糖、酢を加え、梅ジュースの仕込みをした。児童たちは1人1㌔ずつ配られたウメの下ごしらえをしながら「早く飲み比べがしたい」と完成を楽しみに作業に取り組んだ。
約2週間後には梅ジュースの原液が出来上がる。完成品は7月に行われる白馬村との交流で、ウエルカムドリンクとして振る舞われる。
(2019年6月15日付紙面より)
古座区の御舟謡「河内会」 (串本町 )
古座川河口域の祭礼「河内祭(こうちまつり)」が7月27日(土)に宵宮、28日(日)に本祭を迎える。奉仕5カ区の一つ、古座区では御舟謡(みふねうた)保存会「河内会」(片山潔会長)が今月12日から稽古を開始。受け継ぐ8曲を歌い切る喉を仕上げるため、ほぼ連夜の練習に励んでいる。
「河内祭」の御舟謡は、同区が出船する御船の中で歌う近世の流行歌。元々は11曲あったとされるが、受け継ぐ過程で3曲の符号を失ってしまい、同保存会は残る▽出し▽入舟はうた▽こうてい▽御曹子▽花揃へ▽おやまくどき▽あづま▽やしま―を御船が航行するときに歌い響かせている。
稽古初日現在の会員数は12人。うち11人が御船2隻に分乗し、歌声を響かせる奉仕をするという。この日は稽古に先立って総会を開き、今年の稽古の日程と内容や着実な保存のため御舟謡の録音にも取り組むことなどを承認。続く稽古では酒類で喉を潤わせながら、▽出し▽入船はうた▽こうてい―の3曲を通し練習して今後の練習への弾みをつけた。片山会長は「この奉仕はみんなで助け合ってやるしかない」と語り、その思いを会員と分かち合いながら一丸の奮起を促している。
「河内会」の稽古場は古座区内にある勇進会館で、日曜日と荒天日を除く連夜午後7時に集まって1時間前後歌声を響かせている。会員の増強と次世代への継承を図るため、稽古は常時公開。「興味がある人はいつでも見学に来て歌声を聴いていただき、できそうならぜひ『河内会』に入ってほしい」と呼び掛けている。
今年の稽古期間は6月12日から7月24日(水)まで。「河内祭」では宵宮午後の渡御と夜半の夜ごもり、本祭午前の島周りなど御船が航行するときにその歌声を聴くことができる。問い合わせは直接稽古場まで。
(2019年6月15日付紙面より)
熊野那智大社「紫陽花祭」 (那智勝浦町 )
那智勝浦町の熊野那智大社(男成洋三宮司)で14日、梅雨の無病息災を祈り、自然の恵みへ感謝をささげる「紫陽花(あじさい)祭」が営まれた。
神事では神前にアジサイを供え、男成宮司が祝詞を奏上。アジサイの小枝を手に、2人のみこが「豊栄の舞」を奉納した。雨模様の中たくさんの参拝者が訪れ、その様子を見守った。
東京都小笠原諸島の父島から訪れた打込みゆきさん(54)は「季節の花を持って舞うみこさんを初めて見て、とても美しかった。衣装も素敵だった」と話した。
祭典後、旧宮司職舎前の「紫陽花園」が一般公開された。6月末まで自由に鑑賞できる。職舎付近や参道、車道沿いにもガクアジサイ、ヤマアジサイ、タマアジサイなど約10種類2000株のアジサイが咲き、参拝者を楽しませている。
(2019年6月15日付紙面より)
新高弓道部OB会「第7回百射会」
和歌山県空手道選手権 (剛柔流空手道志彰会 )
スポーツウェルネス吹矢大会 (那智勝浦町体育協会 )
県中学校空手道選手権
「みなとフェスタ」で登録証授与式 (新宮港 )
国土交通省は2日、新宮市佐野の新宮港エリアを「みなとオアシス」として登録した。同日、同港で開催された「新宮港みなとフェスタ」記念式典で登録証授与式が行われ、国交省の菊地身智雄技監が田岡実千年市長に登録証を手渡した。登録により港湾の付加価値を高め、地域住民や観光客、クルーズ旅客などの交流と休憩、情報提供、災害時支援や商業機能などの役割を担っていく。
式典は三輪崎郷土芸能保存会の「三輪崎の鯨踊」で開幕した。新宮港40周年記念実行委員会委員長の垣内宏・新宮港振興会長が「登録に合わせて、次なるステップへとつながる機会を頂いた」と感謝を示した。新宮港港湾管理者の仁坂吉伸県知事が「クルーズ・オブ・ザ・イヤー2018特別賞を頂いたのも、このたびのみなとオアシスの登録も、新宮市の皆さんの努力が評価されたから」と述べた。
来賓として招かれた自民党の二階俊博幹事長が「親切な気持ちでお客さんを迎えることが大事だと思います。新しい時代の幕開けのために、皆さんと協力し合うことを誓いたい」とあいさつ。続いて鶴保庸介参議院議員、菊地技監、国立研究開発法人海洋研究開発機構(JAMSTEC)の平朝彦理事長がそれぞれ祝辞を述べた。
登録証を受け取った同実行委員会副委員長の田岡市長は「クルーズ船の見送りや港の清掃、管理をしてくださった皆さまのおかげ。登録を機に、さらに多くの方々にこの港に集っていただき、港が活性化し発展していくために官民一体となって頑張っていく所存」と決意を示した。
式典では、新宮港に多大な貢献をしたとして、JAMSTECの平理事長、和歌山県クルーズ振興協議会会長の浅見尚史・県県土整備部港湾空港局長、北越コーポレーション(株)の岸本晢夫・代表取締役社長、須川輝一さん、椋野玲史さんに、田岡市長から感謝状と記念品が贈られた。
(2019年6月4日付紙面より)
地元・キナンのガルシアが山岳賞 (第21回ツール・ド・熊野 )
熊野地方を舞台に5月30日から4日間の日程で開催された、国際自転車競技連合(UCI)公認の国際自転車ロードレース「第21回ツール・ド・熊野」が、2日に太地町で行われた第3ステージで全日程を終えた。
レースは逃げ切った5人でのゴール前スプリントを制したフェデリコ・ズルロ(ジョッティ・ヴィクトリア)が2時間38分28秒で優勝。2位に孫崎大樹(チームブリヂストンサイクリング)、3位に入部正太朗(シマノレーシング)が入った。
この日はスタートと同時に雨が降り始め、前日までとはうって変わって肌寒さを感じる中でのレースとなった。
序盤、マルコス・ガルシア(キナンサイクリングチーム)と入部がメイン集団と30秒差で先行するも、チーム右京勢の追走により5周目までに吸収された。
中盤6周目には入部、孫崎、中井唯晶(シマノレーシング)、鈴木龍(宇都宮ブリッツェン)、フェデリコ・ズルロ、トマ・ルバ(キナンサイクリングチーム)、ロビー・ハッカー(チーム右京)の7人が先行し、メイン集団との差を2分以上に広げた。
最終10周目を前に中井と鈴木が遅れ、残る5人での優勝争いに。メイン集団との差が縮まりながらも逃げ切り、ゴール前でのスプリント決着となった。
第3ステージが終了し、自転車競技(ステージレース)最大の名誉とされる個人総合優勝は、第1ステージを制し、第2、第3ステージと安定した走りを見せたオールイス・アウラール(マトリックスパワータグ)が7時間32分49秒で制し、併せてポイント総合賞も獲得した。
山岳総合賞はマルコス・ガルシア、U23個人総合は個人総合4位のコービン・ストロング(セントジョージコンチネンタルサイクリングチーム)、チーム総合はマトリックスパワータグが獲得した。
個人総合優勝のアウラールは「とてもうれしい。チームメートや応援してくれた皆さんに『ありがとう』と伝えたい」と喜びを語った。
大会終了後、角口賀敏(よしとし)実行委員長は「今年からUCIレース一本に絞り不安な部分もあったが、選手の頑張りのおかげで、中身が濃くレベルも高く、タイムも縮まるなど良い大会になったと思う。大会は、多くのボランティアの皆さんや地域の皆さんに支えてもらっている。交通規制で迷惑を掛けているが、ご理解いただいた上で応援もしていただいているので、われわれはそれを励みに、今後も続けていきたい」と話した。
また、キナンサイクリングチームについては「第1ステージがふがいない結果に終わってしまったが、選手は地元のチームとして『このまま終われない』と、第2、第3ステージはとても頑張ってくれた。来年に向けて個人総合を取れるように頑張っていきたい」と話した。
(2019年6月4日付紙面より)
二色地内で農事「虫送り」 (串本町 )
串本町二色地内で1日夜に農事「虫送り」があり、たいまつを掲げて各水田を巡りながら海を目指す一行が区民の注目を集めた。
「虫送り」は、乗っているウマが稲刈り後に残った株につまずいて倒れたところを敵に討たれた武将・斉藤実盛が稲虫になって稲を食い荒らす、という伝承にちなんだ慣習。夕暮れ時にたいまつの明かりで田畑の虫を引き寄せ、海まで引き連れていく形が定着している。
二色地内は、地元の水利組合(坂本渡組合長)が二色区(高岡勲区長)の協力を得て世話役を務める形で同行事を続けている。今年も水利組合の坂本組合長ら世話役がタケを長さ約1㍍で切り出し一方の端に灯油を染み込ませた芯を詰めたたいまつを準備して子どもの協力を呼び掛けた。子ども23人がたいまつを手にし、「実盛殿は万代の虫をお供に連れてお通りなされ」と唱えあたりかねを2回、ほら貝を1回「カン、カン、プー」と鳴らす流れを繰り返しながら二色川の上流から各水田を巡り、河口まで歩いた。
河口そばにある浜へ着くと、たいまつを砂浜に立てて終了。ほどなくしてたいまつを浜で焼き、子どもはお礼として菓子をもらい奉仕を締めくくった。坂本組合長は「今年はいつもより大勢参加してくれて、それだけ(害虫を引き連れる)たいまつが増えてありがたかった。子どもが頑張ってくれたのだから豊作をと願うし、そうなるよう自分も頑張らなければと励みをいただけた」と子どもの協力を喜んだ。
(2019年6月4日付紙面より)
新宮市佐野の夏の風物詩、「佐野柱松」。8月16日(金)の開催に向けて、実行委員会(瀬古尊夫会長)のメンバーが、2日、寄付回りを開始した。佐野区民の他、企業を訪問して運営資金の寄付を募る。
佐野柱松は五穀豊穣(ほうじょう)などを願う同区の伝統行事。戦時中に一時中断、1948年に再開したが、資金、人手不足で59年に再び中断。93年に同実行委員会が復活させ、27年目となる。明治時代には木本の花火と並ぶ催しという記述もあったという。
瀬古会長は「柱松は皆さんの寄付で成り立っている。頂いたご厚意を無駄なく楽しいイベントとしてお返しする。思いを伝えるために頑張っていきたい」。
「元号が変わり、令和初の柱松の新たなスタートと、会員一同取り組んでいます。今年は役員改選もあり、新体制で初の柱松でもあり、手探りな部分もありますが、30回、40回と続けられるように頑張りたいので協力をお願いしたい」と話していた。
(2019年6月4日付紙面より)