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2021年07月27日
1 同定や見分け方など学ぶ
 日本クマノザクラの会が観測会  (那智勝浦町 )

 「日本クマノザクラの会」(勝木俊雄会長)は23日、那智勝浦町二河の那智勝浦町教育センターで観察会と講習会および役員会を開いた。同会の役員ら約15人が参加。勝木会長がクマノザクラの見分け方や標本の作り方などを解説した。

 クマノザクラはバラ科サクラ属の樹木で、2018年に新しく公表された野生種で、勝木会長が発見、命名した。紀伊半島南部の3県に分布。早咲きで花が美しいことから観賞用の利用が期待されている。

 同会は、国内で約100年ぶりに新種と確認されたクマノザクラの利活用や保全活動を目指し2月に発足。会員同士が連携し、和歌山、三重、奈良の3県にまたがる自生地で広域的な活動に取り組むことを目的としている。

 観察会では、同センター敷地内や近隣のソメイヨシノ、ヤマザクラを観察しつつ、勝木会長が植物の同定(生物の分類上の所属や種名を決定すること)やそれぞれのサクラの特徴などを説明。「長枝ではなく短枝で見る」「観察したものの特徴を言葉で表していく」「五感を使って植物の特徴を捉える。見る項目を増やすことでより確かな同定ができる」などを観察のポイントとして挙げた。

 同会員が所有する、同センター近隣にあるクマノザクラ観察地では、勝木会長が「葉っぱが他のサクラより幅が狭く、裏が淡い緑色」などとクマノザクラの特徴を解説し標本用の木を採取。「同定には写真と標本が必要だがそれだけでは不十分。現場でできる限り多くの視点で観察し、情報を持ち帰ることが大事」とし、「標本は採ってもいい場所で採取を」と呼び掛けた。

 講習会では、勝木会長は植物分類学の基礎などについて説明。学名や属名、標準和名などにも言及し「原則として学名と標準和名は対応する。クマノザクラは学名が付いたことで初めて世界共通となった」。

 クマノザクラの同定に関して、花序や苞(ほう)、短枝、葉柄などの判断材料をソメイヨシノやヤマザクラなどと比較し特徴を解説。「花びらの形や色、葉の鋸歯(きょし)など、年齢や環境でも大きく変わってくる。同定に使えるくらい安定しているものを見極めていくことが大きなポイントとなる。場数を踏んで覚えていくしかない」と説明した。

(2021年7月27日付紙面より)

サクラの見分け方などを学んだ=23日、那智勝浦町二河
勝木俊雄会長が同定方法などを説明した=同日、那智勝浦町教育センター
2021年07月27日
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2021年07月27日
3 最先端の話題世界へ発信 第3回宇宙シンポin串本 (和歌山県)

 県主催の大会「第3回宇宙シンポジウムin串本」が24日にホテル&リゾーツ和歌山串本であり、宇宙の最先端の話題などを会場聴講とオンライン聴講の2系統で世界へ向け発信した。

 国内初の民間小型ロケット発射場「スペースポート紀伊」と地域を結び付けて印象付けるためおととし、県と射点がある串本町が両輪となって立ち上げた大会。以降はコロナ禍の情勢により県主催で年1回開く形が続いていて、今回も会場聴講を第1回比で約3分の1の規模に抑え代替のオンライン聴講を受け付けるなど感染症予防対策を講じて参加を募り、両聴講合わせて1500人規模の申し込みを得たという。

 開会に当たり仁坂吉伸知事は同発射場と地域の最近の主な動向を伝えつつ聴講を歓迎。テレビ和歌山が進行役を務め、来賓の紹介を経て序盤から中盤は基調講演、終盤はパネルディスカッションを実施した。

 基調講演の登壇者は▽山崎直子さん(宇宙飛行士)▽津田雄一さん(JAXAはやぶさ2プロジェクトマネジャー)▽小山浩さん(三菱電機株式会社電気システム事業本部主席技監)▽遠藤守さん(スペースワン株式会社最高顧問)。

 前3人はそれぞれの立場から宇宙との関わりを振り返り、周囲を取り巻く状況やそれらと向き合うときの姿勢を示し同発射場や有する地域への期待を寄せるなどした。遠藤さんはスペースワン社の事業概念や中核となる小型ロケット「カイロス」の開発段階や同発射場建設の進捗(しんちょく)を報告。「カイロス」はシステム試験段階、同発射場はおおむね完成段階だと伝え、和歌山の新たな魅力としての宇宙を地域と一緒になって盛り上げたいと貢献の思いを掲げて事業に対する地域の協力を求めた。

 パネルディスカッションは東京大学大学院の中須賀真一教授がモデレーターを担当。基調講演登壇者に県産業技術政策課の大原眞晴課長を加えた5人をパネリストに迎え、中須賀教授は宇宙と関わるようになったきっかけ、人工衛星事業・アルテミス計画・国際連携による有人探査の展望、地域の状況対応や今後の人材育成など状況活用の展望などをざっくばらんに探り明かした。

 会場から質問を受け付ける時間もあり、県立串本古座高校の清野健太郎君(1年)が「串本町は宇宙に希望や夢を抱いている。皆さんにとって宇宙とは何か」と質問して中須賀教授を含めた6人それぞれの思いを引き出した。最後にパネリストが今後に向けたメッセージをそれぞれ掲げて締めくくった。

  □     □

中高生なども聴講し支援も



 この日は県立桐蔭中学校科学部や県立串本古座高校のCGS部カイロス応援隊・雑賀和さん(1年)と生徒有志2人など次代を担う若い世代も複数、引率の教職員や家族と共に会場聴講に参加。同高校の生徒はその延長で同隊が準備した缶バッジをパネルディスカッション登壇者や仁坂知事に進呈し、残りを先着順で手分けして会場聴講参加者に配った。

 この缶バッジはロケット事業に対する地域包括的支援として生産を始めた。手軽でかさばらず思い出になる土産物として、さらにはコレクション需要による見学リピーター拡大ツールとして今後は「カイロス」打ち上げを節目にしてシリーズ生産しその原資を得るため販売を目指すとしている。

(2021年7月27日付紙面より)

第3回宇宙シンポジウムin串本、パネルディスカッションの様子=24日、ホテル&リゾーツ和歌山串本
CGS部カイロス応援隊の缶バッジを会場聴講参加者へ配る串本古座高校の生徒有志ら
2021年07月27日
4 現金給付し生活状況確認
 職員ら協力し全町民宅訪問  (太地町 )

 太地町は新型コロナウイルス感染症対策の一環として25日、全町民に対して現金1万円の給付を行った。町や町社会福祉協議会の職員らが協力して町民宅を訪問し現金を手渡した。

 同町ではこれまで、全町民に対してマスクや米を支給し、現金5000円と1万円の給付も行ってきた。

 同給付金の予算は6月定例会において議決されたもので、予算額は3000万円。財源の一部は国の新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金を活用している。

 この給付には町民の生活環境や健康状態などの確認も目的に含まれているという。給付や職員が訪問する旨は町内放送や町防災メールの登録者へのメールで周知を促した。

 当日朝、町や社協の職員ら42人が集まり、役場庁舎内で訪問時の注意や不在時の対応などの打ち合わせを行った。職員らは10班体制で、9地区の1565世帯2960人に現金を届けた。

 森尾伸総務課長は「生活支援として3度目の給付となる。コロナ禍において、町民の皆さまの生活状況や健康状態を確認することが給付の本来の目的です」と話した。

 現金を受け取った平見地区の上中綾子さんは「本当にありがたい。コロナ禍で子どもが外に出て行けないため、屋内で遊ぶことのできるものを購入したいと思う。職員の皆さんが各戸のことに詳しく、『子どもさんは元気ですか』など、お声掛けもしてくれるので安心感があります」と話していた。

(2021年7月27日付紙面より)

給付金を手渡すとともに町民の生活状況などを把握した=25日、太地町内
2021年07月27日
5 5歳児が「夕涼み会」楽しむ 鵜殿、井田両保育所で (紀宝町)
2021年07月27日
6 井田海岸で清掃に汗流す  にっこりクリーンフェスタ  (ウミガメ公園 )
2021年07月27日
7 総勢150人で溝掃除  業者らも協力し町内美化  (新宮市 )
2021年07月27日
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2021年07月27日
9 なんだろうこの花?  西さん宅の不思議植物  (那智勝浦町 )
2021年07月27日
10 ゲーム通じて絆深める  新高田会館で親子行事  (新宮市 )
2021年07月27日
11 加寿地蔵尊で初の納涼会  祠の新築祝し奉納神楽  (那智勝浦町 )
2021年07月27日
12 「えび太くん」がデビュー  包括支援セの案内役として  (古座川町 )
2021年07月27日
13 お悔やみ情報
  
2021年07月18日
14 10人の新議員決まる
 太地町議選  

7月18日21時02分確定【定数10】

当落得票数候補者名年齢党派現元新
296筋師 光博63
257塩崎 伸一71
223福田 忠由44
201花村  計47
189三原 勝利83
181水谷 育生64
180漁野 尚登64
158久原 拓美73
142森岡 茂夫70
142海野 好詔67
115宮川  茂70


当日有権者数 2,661人

投票者数 2,105人

無効投票数 21票

投票率 79.11%


2021年07月18日
15 クジラと空間を共有
 くじら浜海水浴場でイベント  (太地町 )

 太地町のくじら浜海水浴場で17日から、ハナゴンドウと一緒に泳げるイベント「くじらに出会える海水浴場」が始まった。初日には家族連れなど112人が訪れ、クジラと触れ合った。時間は午前11時からと午後1時からの1日2回で各15分程度。期間は8月17日(火)まで。無料。

 ネットで仕切った入り江の海水浴場に2頭のハナゴンドウを入れたいけすを設け、1日2回このいけすからハナゴンドウを放す。海水浴を楽しみながら自然に近い状態で小型クジラが観察できる。2008年から始まり、今年で13回目。

 ハナゴンドウは雌のニール(体長291㌢、推定体重380㌔、推定18歳)と、雄のシロ(297㌢、推定体重380㌔、推定25歳)の2頭。

 今年は新型コロナウイルス感染防止対策で網いけすに特設ステージは設置しない。

 13日、クジラを搬入した際に同館の稲森大樹副館長は「今年は感染症対策を設けた上でのオープンとなる。お客さまとクジラが同じ空間を共有できるので楽しんでほしい」と語っていた。

(2021年7月18日付紙面より)

クジラを間近で観察できる=17日、太地町のくじら浜海水浴場
2021年07月18日
16 献血への協力呼び掛け
 保健所、赤十字血液センターが啓発  (和歌山県 )

 7月は「愛の血液助け合い運動」月間。期間中の17日、新宮市佐野のスーパーセンターオークワ南紀店では新宮保健所と和歌山県赤十字血液センターの職員らが啓発活動を実施。買い物客らに献血への理解と協力を呼び掛けた。

 厚生労働省が都道府県、日本赤十字社と協力して実施する運動で、期間中には国内の血液事業を安定的・継続的に維持し、血液製剤の国内自給を確保するための取り組みが全国各地で行われている。

 厚労省によると、近年では少子高齢社会の影響などにより、10年間で10~30代の献血者数が約34%減となるなど、若年層の献血者が減少傾向にあり、今後少子高齢化が進むと、ますます将来の安定供給に支障を来す恐れがあるとされている。

 この日の啓発では、新型コロナウイルス感染防止の観点から、物資配布による活動を自粛。手持ち看板などを手にした職員らが、マスク越しに献血への協力を呼び掛けたほか、献血バスによる献血も受け付けた。

 県赤十字血液センター紀南出張所の北川裕基主事は、長引くコロナ禍で人が集まるイベントの自粛が続いていることにより、移動献血を実施する機会が減少しているといった現状に触れ「献血は不要不急の外出には当たりません。ぜひご協力を」と呼び掛けている。

 同所における次回の献血は8月21日(土)。時間は午前10時~正午と午後1時~4時まで。和歌山県土地家屋調査士会新宮支部が主催する。

(2021年7月18日付紙面より)

献血への協力と理解を呼び掛けた=17日、新宮市佐野のスーパーセンターオークワ南紀店
2021年07月18日
17 50人が熊野へ
 「WEST EXPRESS 銀河」運行開始  (JR西日本 )

 観光を中心とした西日本エリアの活性化のためにJR西日本が運行する長距離列車「WEST EXPRESS 銀河」紀南コースの運行が16日から始まった。乗客50人を乗せた列車は17日に当地方入り。JR紀伊勝浦駅で16人、新宮駅で34人の観光客が降り立った。

 車両は117系6両1編成。定員は約100人(全車指定席)だが、新型コロナウイルス対策のため乗客を半数としている。「多様性」「カジュアル」「くつろぎ」をキーワードに、鉄道の旅の実現を目指し、1両ごとに異なる座席タイプを配置している。車窓からは沿線の風景を楽しめるような座席配置となっている。

 新宮駅では、市のツイッターキャラクター「めはりさん」、県PRキャラクター「きいちゃん」も駆け付け、田岡実千年市長をはじめとした関係者約50人が、「ようこそ 新宮市・北山村へ」と書かれた横断幕や旗を手に第1便を出迎え。乗客らに熊野速玉大社の霊符「梛(なぎ)の葉」を手渡した。構内では新宮市、北山村の産品販売コーナーが設けられ、観光客らの興味を誘っていた。

 天王寺駅から乗車したという60代夫婦は「抽選に当たって乗車することができた。乗り心地もよく、窓から見える海もきれいだった。今回の旅ではレンタカーを借りて熊野三山を巡る予定です」と話していた。

 同列車は18日正午に京都に向けて新宮駅を発車する予定。

 「WEST EXPRESS 銀河」ツアーへの申し込みは抽選で、JR西日本によると、7月の予約倍率は12・8倍(上り下り合算)だったという。現在は10月1日(金)から31日(日)の受け付けを実施している。

  □     □

■スタンプラリーも実施

 「WEST EXPRESS 銀河」受入協議会(会長=田岡市長)では、同列車の周知や地域での周遊などを目的に、協議会加盟7自治体を周るスタンプラリーを実施している。期間は来年1月10日(月・祝)まで。

 台紙は新宮市、北山村、那智勝浦町、太地町、古座川町、串本町、すさみ町の各観光案内所や役場観光担当課、東牟婁振興局企画産業課で配布されており、▽新宮市観光協会▽北山村観光センター▽那智勝浦町観光案内所▽太地町観光案内所▽古座川町観光協会▽南紀串本観光協会▽すさみ町観光協会―に設置されているスタンプを重ねて押印すると一つの絵柄が完成。全7カ所の押印達成者の中から、抽選で35人に当地域の特産品が贈られる。

(2021年7月18日付紙面より)

50人が熊野地方に降り立った=17日、JR新宮駅
2021年07月18日
18 水難事故から命を守る方法学ぶ
 5、6年生が着衣水泳  (神内小 )

 紀宝町立神内小学校(道中朋孝校長、児童68人)は15日、同校プールで水難防止訓練を実施。5、6年生と3、4年生の2グループに分かれて着衣水泳に取り組んだ。

 児童たちは服や靴を身に着けたままプールに入り、水に落ちた際、無理に動かず浮かんで助けを待つことなど、命を守る方法を学んだ。

 夏休みを前に、子どもたちの水の事故を防ごうと例年行っている。昨年は新型コロナウイルスの影響でプール授業が中止となったが、おととしまでは5、6年生が尾鷲海上保安部の職員から指導を受けてきた。

 5、6年生計21人の訓練で道中校長は「万が一、服を着たまま川や海に落ちてしまった場合に、慌てず自分の命を守る行動が取れるよう着衣水泳に取り組みます」と説明した。

 普段着のままプールに入った児童たちは、「重くて泳ぎにくい」「泳いでも進まない」などと話し、水にぬれた服の重さを実感した。

 指導した5年生担任の木下雄介教諭は「泳ぐと疲れてしまうので、助かる場所までたどり着けない場合は力を抜いて浮くことが大事」と伝えた。浮輪代わりに服に空気を入れて浮く対処法などを学んだ児童は「浮くことはできた」と話していた。

(2021年7月18日付紙面より)

着衣水泳に取り組む児童たち=15日、紀宝町立神内小学校
2021年07月18日
19 旅客船の繁忙期を前に点検  コロナ予防対策も確認  (勝浦海事事務所 )
2021年07月18日
20 「たか田んぼ」で草取り  高田小中と地域住民が  (新宮市 )
2021年07月18日
21 木本は雨天で再試合  全国高校野球三重大会  
2021年07月18日
22 今年も浴衣反物が届く  大嶽部屋から名古屋場所の番付表も  (熊野市 )
2021年07月18日
23 横断歩道では「よく見てね」  うどの幼稚園で交通安全教室  (紀宝町 )
2021年07月18日
24 いよいよ投開票迫る  結果判明は18日午後9時ごろか  (太地町議選 )
2021年07月15日
25 例大祭、静かに営まれる
 コロナ禍での「那智の扇祭り」  (熊野那智大社 )

 那智勝浦町の世界遺産、熊野那智大社(男成洋三宮司)で14日、例大祭「那智の扇祭り(火祭)」(国重要無形民俗文化財)が営まれた。昨年に引き続き、今年も新型コロナウイルス感染拡大防止のため、行事を一部中止し、規模を縮小。神職や祭典関係者など50人で静かに神事が斎行された。

 扇祭りは、大社にまつられている12柱の神々を12体の扇神輿(みこし)にうつし、那智の滝前に里帰りさせて神霊、神力を奮い起こし、万物の生成発展を祈る神事。

 サカキに紙垂(しで)を取り付けた御幣(ごへい)12本に御霊(みたま)をうつして木製の辛櫃(からひつ)に納め、参列者が担いだ。昨年は中止となった扇神輿と大たいまつだが、今年は2体ずつが出された。

 本社大前の儀、渡御祭の後は子の使い、前駆神職、馬扇、大たいまつ、扇神輿、辛櫃、神職の順で滝を目指した。

 飛瀧(ひろう)神社に到着後は別宮大前の儀が斎行された。男成宮司が五穀豊穣(ほうじょう)や国の繁栄などを願うとともに、コロナの終息に祈りを込めて祝詞を奏上した。その後、本殿で還御祭が営まれた。

  □     □

■宵宮祭で那智の田楽を奉納



 13日夕方には宵宮祭が本殿で営まれた。その後、境内に設置された田楽舞台で五穀豊穣を祈る「那智の田楽」の奉納があった。

 田楽は室町時代に流行した田楽踊りを伝える貴重な文化遺産として、「那智田楽保存会」が古来の姿を伝えている。

 1976年に国の重要無形民俗文化財、2012年にユネスコの無形文化遺産に登録。今年は一度途絶えた田楽が復興し100周年を迎える。

 昨年はコロナ対策で大和舞とともに中止となったが、今年は田楽のみ実施。舞人は新調された舞台で22節の演目を踊り、その様子は動画投稿サイト「ユーチューブ」でライブ配信された。

 男成宮司は「『那智の田楽』は世界に誇る伝統芸能。次の世代に伝え続けていかなくてはならない。お祭りに来ることができない方のためにも今後のライブ配信も検討している」と話した。

(2021年7月15日付紙面より)

一行が那智の滝前を目指す=14日、那智勝浦町の飛瀧神社前
2021年07月15日
26 ほぼ全員がコロナ抗体獲得
 接種後実施の検査結果発表  (くしもと町立病院 )

 くしもと町立病院が13日、新型コロナワクチン接種済みの職員147人が新型コロナウイルスに対する抗体を獲得したと判断できる検査結果を得たことを発表した。

 医療従事者など優先接種を3月上旬~4月上旬に実施した同病院。接種後最初の健康診断時に新型コロナウイルスの抗体検査を提示し、承諾した職員を対象に実施して同病院臨床検査部が結果を取りまとめた。

 同部の亀井聡技師長によると、この抗体検査はおおむね接種から1~2カ月後のタイミングで実施。用いたロシュ社の抗体定量検査試薬の指標に基づき147人全員が抗体を獲得、うち143人が感染症回復期の血漿(けっしょう)分析から得た発症予防可能な量以上に高まっていると判断した。後者に含まれない4人のうち、2人は諸事情で1回のみ接種、他2人は免疫抑制剤などの治療を受けていると要因を解析。接種済みの職員全員が抗体検査を受けておらず断定できないため、ほぼ全員が抗体を獲得していると今回の取りまとめを結論づけている。

 結果からは若い年齢層ほど抗体量が高まる傾向もうかがえるという。同接種では若い年齢層で2回目の接種後に副作用(発熱など)が強く出る傾向があり、亀井臨床検査技師長はこれら傾向の相関を示唆しつつ「1~2日の発熱などで打たないより、副反応を踏まえて打った方が後に安心できると思う」と見解を示した。

 同病院事務部の名田倍也事務長は広く言われている接種後の変化と同じ結果が院内でも得られたとし、この発表が町民の安心材料となり8~9月に行う一般(16~64歳)対象集団接種において若い世代を含む町民多数が抗体を獲得する展開を期待している。

 同部は獲得量が低かった職員を対象に接種3カ月後の再検査、147人全員を対象に同6カ月後の再検査をして抗体量の変化を追跡する考え。併せて同じ年齢層で抗体量の偏差が生じる要因の分析も進めたいとしている。他方、同病院としては変異株の出現など情勢を見据えてこの結果に安心することなく、従来と同等かそれ以上の感染予防対策継続を意識するとしている。

  □     □

接種後の抗体検査希望を受け付け中



 くしもと町立病院は、新型コロナワクチン接種後の抗体獲得状況の確認を目的にした抗体検査の希望を受け付けている。

 この検査は、同町が接種するファイザー社製の新型コロナワクチンが産出を促す抗体に着目した手法。結果が陽性で示される値(=抗体価)が15以上であれば発生を予防するだけの抗体がついていると考えられるという。

 利用は2回目の接種から3週間以上経過していることが条件。対象は目的に沿って利用したい人全般で、検査方法は血液検査、検査料4000円(税込み)は自費負担となっている。

 利用は任意。申し込みや問い合わせは同病院(電話0735・62・7111、平日午前8時30分~午後2時)まで。

(2021年7月15日付紙面より)

2021年07月15日
27 「電子ホタル」が光った
 紀宝子ども元気塾で工作  

 紀宝町学校支援本部「元気キッズ」主催の紀宝子ども元気塾が10日、同町の鵜殿ふれあい会館で開かれ、小学生が科学工作教室で物作りを楽しんだ。

 町内の小中学生を対象に、一年間を通して行う登録制の教室。科学工作と生け花、陶芸の「3つの教室」を来年3月まで続ける。新型コロナウイルス感染防止のため、3密(密閉・密集・密接)回避などの対策を徹底。できるだけ少人数での開催としている。

 この日は、7人が参加。同町成川の岡部俊雄さんが講師を務め、前回に続いて「電子ホタル」をテーマに掲げた。

 トランジスタ回路を使って発光ダイオード(LED)を光らせる工作で、子どもたちは配線にチャレンジ。土台に草花を取り付け、夜空をイメージした黒色のボードも組み合わせて完成させた。

 ホタルの生息地がある紀宝町。スイッチを入れるとLEDが点灯・点滅し、保護者も一緒に「ホタルが舞っているみたい」と大喜びしていた。

 岡部さんは「子どもの頃から工作に親しみ、科学の不思議に触れてもらえれば」と話していた。

(2021年7月15日付紙面より)

物作りを楽しむ参加者=10日、紀宝町の鵜殿ふれあい会館
完成した「電子ホタル」
2021年07月15日
28 「自転車の安全利用を」
 マナーアップ推進活動スタート  (新翔高 )

 新宮市の県立新翔高校(藤田勝範校長)で14日、自転車マナーアップ推進リーダー活動がスタートした。新宮警察署から委嘱を受けた吹奏楽部(木下綾子部長、部員40人)とバドミントン部(小田原楓真部長、部員14人)が正門に立ち、登校してくる生徒にあいさつをしながら反射板や鍵などの啓発物資を手渡した。

 自転車マナーアップ推進リーダーの委嘱は、2015年の道路交通法の改正による自転車運転者講習制度の施行を受けて県内で初めて実施し、今年で7回目を迎える。

 同校では自宅や駅から全校生徒312人の約4分の1が自転車で通学しており、朝のあいさつ運動を通じて登校時の自転車・歩行者マナー向上や「自転車安全利用五則」の周知を図る。生徒らの安全を守るため▽イヤホンをして運転しない▽傘を差して運転しない▽スマートフォンを見ながら運転しない▽二人乗り運転をしない▽校門では自転車を降り、自転車を押して駐輪場に行く▽自転車に鍵をかける▽歩きながらスマートフォンを見ない―の七つも呼び掛けている。

 この日は部員や顧問約30人が参加し、週2回のあいさつ運動に取り組む生徒会も協力。「ちゃんと鍵をかけて」「反射板を使って」と声を掛けた。木下部長は「校内でも校外でも、安全にルールを守ってほしい」。小田原部長は「自転車に鍵をかけることで、盗難防止に貢献できたら」と語った。

 部員らは今後も毎月第2、4水曜日に活動を継続していく。

(2021年7月15日付紙面より)

反射板や鍵を手渡す部員=14日、新宮市の県立新翔高校
2021年07月15日
29 中口・久司組が優勝
 なちかつGGCペア大会  (那智勝浦町 )
2021年07月15日
30 大倉・岡組が優勝
 塩崎・倉脇組も3位と健闘  (近畿ソフトテニス選手権大会 )
2021年07月15日
31 東牟婁地方中学校総体① 卓球・剣道 
2021年07月15日
32 新宮、初戦突破ならず  高校野球和歌山大会  
2021年07月15日
33 期日前投票始まる  立候補者は11人で確定  (太地町議選 )
2021年07月15日
34 詐欺被害未然に防ぐ  コンビニ店員に感謝状  (新宮警察署 )
2021年07月15日
35 𦚰口水産が那智田楽保存会に寄付  三十三銀行SDGs私募債  
2021年07月15日
36 1位に佐古さん、垣本さん  写連紀南支部7月例会  
2021年07月15日
37 楽しい夏のひととき  南大居保で夕涼み会  (那智勝浦町 )
2021年07月15日
38 8地域の支え合い活動展示  新宮市福祉センターで  
2021年07月15日
39 候補者に聞く  太地町議選  
2021年07月15日
40 中湊で自動運転技術紹介  招待協力を得てOST社  (串本町 )
2021年07月15日
41 男子が優勝、女子は準優勝  中体連・バスケットボール  (矢渕中 )
2021年07月15日
42 早朝から会員30人が草刈り  讃寿会が中曽公園で  (紀宝町 )
2021年07月15日
43 骨髄バンク啓発動画完成  JRC部制作、勇気の会紀州支部が感謝状  (紀南高 )
2021年07月15日
44 地区防災計画への活動開始  津本自主防が防災訓練  (紀宝町 )
2021年07月15日
45 お悔やみ情報
  
2021年07月06日
46 ようこそ、新宮駅へ
 「WEST EXPRESS 銀河」が試運転  (JR西日本 )

 16日(金)から本格的に運行を開始するJR西日本の長距離列車「WEST EXPRESS 銀河」の試運転が4日に行われ、JR新宮駅には午前9時37分に到着。新宮駅、新宮市、市観光協会の職員など関係者約30人が横断幕などを持って出迎えた。

 「銀河」は、観光を中心とした西日本エリアの活性化のためにJRが運行する長距離列車。当地方では新宮、紀伊勝浦、太地、古座、串本の各駅に停車する。

 車両は117系6両1編成。定員は90人程度で全車指定席。「多様性」「カジュアル」「くつろぎ」をキーワードに、鉄道の旅の実現を目指し、1両ごとに異なる座席タイプを配置している。車窓からは沿線の風景を楽しめるような座席配置となっている。

 試運転では、京阪神の報道関係者などが乗車。3日午後9時15分に京都を出発した。到着を歓迎し、市職員らは「ようこそ 新宮市・北山村へ」と書かれた横断幕で迎え、新宮駅構内では日本酒「太平洋」の試飲コーナーや新宮市、北山村の産品販売コーナーが設けられた。

 「銀河」受入協議会長の田岡実千年市長は「予約状況も好調とのことでうれしく思っている。多くの人に熊野地方の魅力を感じていただき再訪いただけるように、各駅でおもてなしを実施するなど、各自治体ともに頑張っていきたい」と話していた。

(2021年7月6日付紙面より)

関係者らが新宮駅入りを歓迎=4日、新宮市
「ようこそ 新宮市・北山村へ」田岡実千年市長(左)も出迎え
2021年07月06日
47 「危機管理責任者として」
 市長が余剰ワクチン接種  (新宮市 )

 新宮市の田岡実千年市長は4日、市役所別館で実施された新型コロナウイルスワクチン集団接種会場で1回目の接種を受けた。

 本年度中に65歳に達する高齢者に対する最後の集団接種(1回目)となったこの日、会場では510人が接種を受けた。接種を希望する高齢者と、一部前倒しとなったこの日の接種を希望する高齢者施設等従事者合わせて508人が1回目の接種を済ませた。

 市長のワクチン接種は余剰分ワクチンを活用したもので、当日キャンセル分を含む余剰ワクチンは、市職員が高齢順で接種した。

 これまで、感染リスクを回避するため、延期や中止の措置を講じてきた、市長の感染拡大地域への公務出張。現在、他の自治体においては首長の接種状況などを踏まえ徐々に公務出張が再開されているという。

 そういった状況を鑑み、市においても今後の公務出張および危機管理の責任者として対応していくために市長のワクチン接種を決定した。田岡市長は今月中旬以降、要望活動などで大阪や東京への3回の公務出張を予定しているという。なお、2回目の接種は3週間後の25日(日)を予定している。

 接種を受けた田岡市長は「(注射は)全く痛くなかった。普段からいろいろな方々とお会いする機会も多い中、危機管理責任者として一安心といったところ」と感想。

 「7月中に接種を希望する高齢者の方々の接種が無事に完了することに安堵している。これから始まっていく第3、4順位の方々に対してもスムーズに接種いただけるように務めていきたい」と話していた。

 市では8月7日(土)に、第3順位となる基礎疾患を有する人と施設等従事者の集団接種を予定しており、今月7日(水)に接種クーポン券を発送する。12~64歳の一般向け接種に関しては14日(水)にクーポン券を送付。ワクチン供給状況などを勘案し、接種態勢を整えていくとのこと。

(2021年7月6日付紙面より)

田岡実千年市長が1回目のワクチンを接種=4日、新宮市役所別館
2021年07月06日
48 完成を祝い各課配置公開
 新庁舎で竣工式や内覧会  (串本町 )

 串本町が4日、役場新庁舎の竣工(しゅんこう)式を営み招待者や職員ら約100人で念願の完成を祝った。その後は一般対象の内覧会もあり、約250人(同町発表)が各課配置など内容を確かめた。

 この庁舎は2005年の自治体合併時に各課集約を前提にして建設が位置付けられ、11年の東日本大震災を経て高台への建設議論が本格化。最終的にくしもと町立病院奥にある造成地に建設用地を得ておととし9月に着工し、今年5月に完成した。総事業費は約32億円で、合併特例債約4億円、緊急防災・減事業債約24億円などを当てている。

 開庁日は今月26日(月)。現在は段階的に分散する各課機能の移転を進めるさなかにあり、備品等搬入直前の段階で竣工式を開き庁舎内を公開することとした。

 式典には田嶋勝正町長ら職員や町議会の鈴木幸夫議長ら議員、町内主要団体代表者や地元選出の二階俊博衆議院議員、世耕弘成参議院議員、鶴保庸介参議院議員、仁坂吉伸知事や佐藤武治県議会議員、谷洋一県議会議員、近隣市町村長らが出席。田嶋町長は各課集約や災害対応の特色に触れつつ「町民に親しまれ、『ロケットの町串本』の玄関口として、大規模災害発生時には多くの人命を助ける司令塔になると確信する」と自負を掲げ、その実現に鋭意努力するとして支援を呼び掛けた。

 株式会社綜企画設計と谷地建設株式会社への感謝状贈呈や祝辞・祝電の披露を経て、田嶋町長は来賓代表諸氏と共にテープカットに臨んで町政発展半世紀超の計を支える新庁舎の完成を喜び、その第一歩に大きな弾みをつけた。以降、招待者は新庁舎を内覧。昼休憩を挟んで午後2時~4時30分に一般対象内覧会を実施した。

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新庁舎開庁は7月26日



 現本庁舎本館は1958年に旧串本町が建築。町政発展とともに手狭となり新館が増築され、旧古座町と合併して誕生した現串本町においては両館を本庁舎、旧古座町役場を古座分庁舎として活用してきた。社会福祉の多様化により地域保健福祉センター内に保健センターと地域包括支援センターを設置し、社会教育・体育運営のため文化センター内に教育委員会教育課社会教育グループを配置するなど現在の各課配置は複数の施設に分散した状態だが、新庁舎開庁後は企画課ロケット推進室を除き位置付けに基づいて集約される。

 同時に文化センターと役場古座分庁舎に各種証明書等発行など利用頻度が高い行政サービスを提供する窓口を設置。現本庁舎は後の津波緊急避難対応県営住宅建設のため解体、役場古座分庁舎はロケット振興拠点としてリノベーションされる。

 経路となる町道サンゴ台7号線とすさみ串本道路串本インターチェンジ(仮称)アクセス道路の一部は竣工式に合わせて供用開始となった。コミュニティバスは開庁に合わせて運行形態を変更し、役場新庁舎までの交通を確保。賃貸により入居する紀陽銀行串本支店は8月2日(月)に現店舗から移転し営業を始める。

 集約により現状でいずれも低地にある各課は海抜約50㍍の高台かつ耐震設計の新庁舎に集約される。鈴木議長は「災害のリスクがなくなる進展は慶賀に堪えない」と評し、新庁舎の鋭意活用を職員の今後に期待した。

(2021年7月6日付紙面より)

一般対象内覧会。各課の配置などを確かめる町民ら=4日、串本町役場新庁舎
竣工式。テープカットで完成を祝い、第一歩への弾みをつけた
2021年07月06日
49 野球楽しんで全力プレーを
 活躍願いOB会が激励金  (新宮高硬式野球部 )

 県立新宮高校硬式野球部OB会の井上信也会長は3日、同校を訪れ「第103回全国高校野球選手権和歌山大会」に出場する現役部員たちの活躍を願い、加藤迅(じん)主将に激励金を手渡した。

 OB会の3人が訪問し、部員たちを前に井上会長が「3年生にとっては最後、1年生は初めての夏の大会を迎える。この硬式野球部で培ったことを紀三井寺球場で精いっぱい発揮してほしい。緊張や失敗もあるかもしれませんが、気持ちを切り替えて、監督の下『野球を楽しむ』という思いを忘れず全力でプレーしてください」とエールを送った。

 髙須崇監督は「多くの方々に支えてもらい、チームとしても勇気を頂き大変感謝しています。困ったときには相談にも乗っていただいている。はつらつとしたプレーを見せて、少しでも恩返しがしたい」と話した。

 加藤主将は「いつも現役部員たちを気に掛けてくれてありがたい」と感謝し、「大勢の人が喜んでくれるような結果でお礼ができるように頑張ります」と決意を伝えた。

 和歌山大会は39校が参加し、9日(金)に開幕。26日(月)の決勝戦までの15日間で熱戦が繰り広げられる。同校は大会5日目の13日(火)午前9時からの第1試合で和歌山東と対戦する。

(2021年7月6日付紙面より)

加藤迅主将(左)に激励金を手渡す井上信也会長=3日、県立新宮高校
2021年07月06日
50 新記録目指して
 東牟婁地方中学校総体陸上競技  
2021年07月06日
51 短冊に願いを込めて  七夕の飾り付けを楽しむ  (紀宝町 )
2021年07月06日
52 最高の仲間と力出し尽くす  中学校総合体育大会  (熊野市・南郡 )
2021年07月06日
53 河川愛護モニター委嘱  紀南河川国道事務所  
2021年07月06日
54 農家の顔見えるふれあい市  みくまの農業協同組合  (新宮市 )
2021年07月06日
55 五色の短冊に願い込めて  新宮市内5児童館で七夕行事  
2021年07月06日
56 会員19人で約170点出品  町立体育館で黒洋画会展  (串本町 )
2021年07月06日
57 尾鷲で今年初の猛暑日  各地でも真夏日続く  
2021年07月06日
58 お悔やみ情報