那智勝浦町出身で歌手・音楽家の広瀬香美さんがこのほど、同町初の「那智勝浦ふるさと大使」に就任した。今後は町の魅力を全国に発信するとともに、知名度向上やイメージアップを図っていくとしている。
旧町立温泉病院で産声を上げたという広瀬さんは、父の転勤のため、生後半年ほどで引っ越すことに。1992年にデビューし、「愛があれば大丈夫」「ロマンスの神様」「ゲレンデがとけるほど恋したい」などがヒット。冬の楽曲がテレビCMなどを通して広がり、「冬の女王」として親しまれている。
ピアノ弾き語りコンサートやBANDツアーの傍ら、ボイストレーナーや動画投稿サイト「ユーチューブ」での活動も展開している。
大使委嘱は昨年10月に和歌山県が主催したオンラインイベント「わかやまLIFE CAFE」に、広瀬さんがゲスト出演したことがきっかけ。
堀順一郎町長も参加し、インターネット上で広瀬さんと親交を深めた。その際に広瀬さんは「町の観光大使になって、町のPRに貢献したい。そちらで歌を歌いたい」と話していた。
その後、大使委嘱について堀町長が広瀬さんの元を訪ね快諾を得た。現在は広瀬さんのホームページでも大使委嘱の件が紹介されている。
広瀬さんは「ふるさと大使に就任させていただき大変光栄です。那智勝浦町は私の生まれ故郷。温泉や熊野古道、世界遺産である紀伊山地の霊場と参詣道など、たくさんの歴史と豊かな自然に恵まれた土地です。生マグロや紀州梅も私の大好物。魅力あふれる那智勝浦町を世界中に広めていきたい」とコメントしている。
堀町長は「このような著名な方に大使を務めていただけるのは大変ありがたいこと。広瀬さんのご両親に対しても感謝している。新型コロナウイルス終息後になると思うが、当町でのコンサートを実施していただくとともに、マグロや温泉をPRしていただけたら」と語った。
(2021年7月31日付紙面より)
30日より順次案内発送 (新宮市 )
新宮市は、8月8日(日・祝)から市役所別館で、64歳以下の新型コロナワクチン集団接種を進めていく。今月28日まで実施していた接種希望調査の結果では、12~64歳までの対象者1万2244人のうち5934人(48・5%)が接種を希望しているという。
8月は基礎疾患のある人や高齢者施設等従事者、学校・児童福祉施設等関係職員の一部優先枠を設けた上で接種を実施する。高年齢順で接種を進めていく予定で、接種を希望する該当者には30日以降、随時接種案内を発送していくという。
希望者の内訳は▽10代約730人(うち、12~18歳は約660人)▽20代約580人▽30代約935人▽40代約1320人▽50代約1600人▽60代(~64歳)約750人。
市新型コロナワクチン接種推進室によると、集団接種は基本的に土・日曜に実施予定(状況により変更の場合あり)で、接種は市立医療センターの医師や看護師が行っていく。
11月ごろの接種完了を予定しているが、予定より接種希望者が少なかったことや新宮保健所管内で感染者が増えているといった状況を鑑み、また今後のワクチン供給状況や感染状況などの動向を見定めつつできる限り前倒しで接種完了を目指していくという。12~18歳の接種時期や会場については現在検討中。
対象者への接種希望調査に関しては、郵送もしくはウェブで現在も受け付けている。回答には市から郵送されている接種券番号が必要。
ワクチンや接種希望調査に関する問い合わせは同推進室(電話0735・22・5070)まで。
(2021年7月31日付紙面より)
真夏恒例の一光景活発化 (古座川町 )
古座川町小川にある滝の拝で今年も、「渓流のアルピニスト」と形容されるボウズハゼの滝越えが見られるようになった。
ボウズハゼはハゼ科の淡水魚。アユ同様に川で生まれた後は一度海へ下って越冬し、春に遡上(そじょう)し餌となる藻が豊富な場所を縄張りにして定着する生活環を持つ。
ハゼ類は腹びれを吸盤のように使って岩に吸い付くことができるが、ボウズハゼは加えて口唇も吸盤のように使える。これらを使って垣間見せるのが岩をよじ登る行動。滝の拝では増水の要因となる梅雨が明け水量が落ち着いた時期にこの行動で滝越えに挑む様子が時折見られ、真夏恒例の一光景となっている。
観察の狙い目は本瀑(ばく)ではなく水量が少なくほそぼそと落ちる支瀑。滝際のしぶきなどで湿った岩肌をよじ登る。垂直以上の傾斜でもじわじわと進み、時間をかけて落差8㍍ある滝を越える。岩の割れ目でつかえて群がっていることもあるが、左右に移動して通れそうなところを見つけるとそこを通って再びよじ登り始める。
滝の拝ではボウズハゼだけでなくヨシノボリも滝越えに挑戦することがある。ヨシノボリは腹びれしか吸盤のように使えないため、尾びれを激しく振って跳ねては腹びれで吸い付く動作を繰り返す。登り方の違いで両者を見分けることができる。
(2021年7月31日付紙面より)
公立小中学校で終業式 (新宮市 )
新宮市内の公立小中学校で30日、一斉に1学期終業式が開かれ、児童・生徒が8月31日(火)まで32日間の夏休みに入った。
市教育委員会による2019年の夏期休業日変更に伴い、他の市町村より1週間ずれての夏休み入り。長期休業前に復習や補充学習期間を設けることで、児童・生徒の学力保障につなげることが目的。
市立王子ヶ浜小学校では、放送集会で式を実施。谷口幸生校長は「始業式では『自分も友達も家族も好きになる』『よく食べ、よく寝て、よく遊ぶ』『笑顔で元気にあいさつ』などのお願いをしました。これからも頑張ってくださいね」と話し、夏休み中もできるだけ規則正しい生活を送るよう呼び掛けた。
新型コロナについて「もし自分が知っている人が感染しても、その人を責めたり嫌なうわさ話をしたり絶対にしないで。一番つらいのは感染した本人ですから、お願いします」と伝えていた。
1年生の教室では初めての成績表が配られ、担任教諭が「いろんなことをよく頑張りました」「朝はもう少し早く来られるようにしましょう」と一人一人に振り返りを伝えた。クラスメートと4カ月間一緒に過ごした1年生は「なんだかさみしくなってきた」と夏休み入りを惜しんでいた。
(2021年7月31日付紙面より)
日本クマノザクラの会が観測会 (那智勝浦町 )
「日本クマノザクラの会」(勝木俊雄会長)は23日、那智勝浦町二河の那智勝浦町教育センターで観察会と講習会および役員会を開いた。同会の役員ら約15人が参加。勝木会長がクマノザクラの見分け方や標本の作り方などを解説した。
クマノザクラはバラ科サクラ属の樹木で、2018年に新しく公表された野生種で、勝木会長が発見、命名した。紀伊半島南部の3県に分布。早咲きで花が美しいことから観賞用の利用が期待されている。
同会は、国内で約100年ぶりに新種と確認されたクマノザクラの利活用や保全活動を目指し2月に発足。会員同士が連携し、和歌山、三重、奈良の3県にまたがる自生地で広域的な活動に取り組むことを目的としている。
観察会では、同センター敷地内や近隣のソメイヨシノ、ヤマザクラを観察しつつ、勝木会長が植物の同定(生物の分類上の所属や種名を決定すること)やそれぞれのサクラの特徴などを説明。「長枝ではなく短枝で見る」「観察したものの特徴を言葉で表していく」「五感を使って植物の特徴を捉える。見る項目を増やすことでより確かな同定ができる」などを観察のポイントとして挙げた。
同会員が所有する、同センター近隣にあるクマノザクラ観察地では、勝木会長が「葉っぱが他のサクラより幅が狭く、裏が淡い緑色」などとクマノザクラの特徴を解説し標本用の木を採取。「同定には写真と標本が必要だがそれだけでは不十分。現場でできる限り多くの視点で観察し、情報を持ち帰ることが大事」とし、「標本は採ってもいい場所で採取を」と呼び掛けた。
講習会では、勝木会長は植物分類学の基礎などについて説明。学名や属名、標準和名などにも言及し「原則として学名と標準和名は対応する。クマノザクラは学名が付いたことで初めて世界共通となった」。
クマノザクラの同定に関して、花序や苞(ほう)、短枝、葉柄などの判断材料をソメイヨシノやヤマザクラなどと比較し特徴を解説。「花びらの形や色、葉の鋸歯(きょし)など、年齢や環境でも大きく変わってくる。同定に使えるくらい安定しているものを見極めていくことが大きなポイントとなる。場数を踏んで覚えていくしかない」と説明した。
(2021年7月27日付紙面より)
県主催の大会「第3回宇宙シンポジウムin串本」が24日にホテル&リゾーツ和歌山串本であり、宇宙の最先端の話題などを会場聴講とオンライン聴講の2系統で世界へ向け発信した。
国内初の民間小型ロケット発射場「スペースポート紀伊」と地域を結び付けて印象付けるためおととし、県と射点がある串本町が両輪となって立ち上げた大会。以降はコロナ禍の情勢により県主催で年1回開く形が続いていて、今回も会場聴講を第1回比で約3分の1の規模に抑え代替のオンライン聴講を受け付けるなど感染症予防対策を講じて参加を募り、両聴講合わせて1500人規模の申し込みを得たという。
開会に当たり仁坂吉伸知事は同発射場と地域の最近の主な動向を伝えつつ聴講を歓迎。テレビ和歌山が進行役を務め、来賓の紹介を経て序盤から中盤は基調講演、終盤はパネルディスカッションを実施した。
基調講演の登壇者は▽山崎直子さん(宇宙飛行士)▽津田雄一さん(JAXAはやぶさ2プロジェクトマネジャー)▽小山浩さん(三菱電機株式会社電気システム事業本部主席技監)▽遠藤守さん(スペースワン株式会社最高顧問)。
前3人はそれぞれの立場から宇宙との関わりを振り返り、周囲を取り巻く状況やそれらと向き合うときの姿勢を示し同発射場や有する地域への期待を寄せるなどした。遠藤さんはスペースワン社の事業概念や中核となる小型ロケット「カイロス」の開発段階や同発射場建設の進捗(しんちょく)を報告。「カイロス」はシステム試験段階、同発射場はおおむね完成段階だと伝え、和歌山の新たな魅力としての宇宙を地域と一緒になって盛り上げたいと貢献の思いを掲げて事業に対する地域の協力を求めた。
パネルディスカッションは東京大学大学院の中須賀真一教授がモデレーターを担当。基調講演登壇者に県産業技術政策課の大原眞晴課長を加えた5人をパネリストに迎え、中須賀教授は宇宙と関わるようになったきっかけ、人工衛星事業・アルテミス計画・国際連携による有人探査の展望、地域の状況対応や今後の人材育成など状況活用の展望などをざっくばらんに探り明かした。
会場から質問を受け付ける時間もあり、県立串本古座高校の清野健太郎君(1年)が「串本町は宇宙に希望や夢を抱いている。皆さんにとって宇宙とは何か」と質問して中須賀教授を含めた6人それぞれの思いを引き出した。最後にパネリストが今後に向けたメッセージをそれぞれ掲げて締めくくった。
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この日は県立桐蔭中学校科学部や県立串本古座高校のCGS部カイロス応援隊・雑賀和さん(1年)と生徒有志2人など次代を担う若い世代も複数、引率の教職員や家族と共に会場聴講に参加。同高校の生徒はその延長で同隊が準備した缶バッジをパネルディスカッション登壇者や仁坂知事に進呈し、残りを先着順で手分けして会場聴講参加者に配った。
この缶バッジはロケット事業に対する地域包括的支援として生産を始めた。手軽でかさばらず思い出になる土産物として、さらにはコレクション需要による見学リピーター拡大ツールとして今後は「カイロス」打ち上げを節目にしてシリーズ生産しその原資を得るため販売を目指すとしている。
(2021年7月27日付紙面より)
職員ら協力し全町民宅訪問 (太地町 )
太地町は新型コロナウイルス感染症対策の一環として25日、全町民に対して現金1万円の給付を行った。町や町社会福祉協議会の職員らが協力して町民宅を訪問し現金を手渡した。
同町ではこれまで、全町民に対してマスクや米を支給し、現金5000円と1万円の給付も行ってきた。
同給付金の予算は6月定例会において議決されたもので、予算額は3000万円。財源の一部は国の新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金を活用している。
この給付には町民の生活環境や健康状態などの確認も目的に含まれているという。給付や職員が訪問する旨は町内放送や町防災メールの登録者へのメールで周知を促した。
当日朝、町や社協の職員ら42人が集まり、役場庁舎内で訪問時の注意や不在時の対応などの打ち合わせを行った。職員らは10班体制で、9地区の1565世帯2960人に現金を届けた。
森尾伸総務課長は「生活支援として3度目の給付となる。コロナ禍において、町民の皆さまの生活状況や健康状態を確認することが給付の本来の目的です」と話した。
現金を受け取った平見地区の上中綾子さんは「本当にありがたい。コロナ禍で子どもが外に出て行けないため、屋内で遊ぶことのできるものを購入したいと思う。職員の皆さんが各戸のことに詳しく、『子どもさんは元気ですか』など、お声掛けもしてくれるので安心感があります」と話していた。
(2021年7月27日付紙面より)
太地町議選
7月18日21時02分確定【定数10】
当落 | 得票数 | 候補者名 | 年齢 | 党派 | 現元新 |
---|---|---|---|---|---|
当 | 296 | 筋師 光博 | 63 | 無 | 新 |
当 | 257 | 塩崎 伸一 | 71 | 無 | 現 |
当 | 223 | 福田 忠由 | 44 | 無 | 現 |
当 | 201 | 花村 計 | 47 | 無 | 現 |
当 | 189 | 三原 勝利 | 83 | 無 | 現 |
当 | 181 | 水谷 育生 | 64 | 無 | 現 |
当 | 180 | 漁野 尚登 | 64 | 無 | 現 |
当 | 158 | 久原 拓美 | 73 | 無 | 現 |
当 | 142 | 森岡 茂夫 | 70 | 無 | 現 |
当 | 142 | 海野 好詔 | 67 | 無 | 新 |
115 | 宮川 茂 | 70 | 無 | 現 |
当日有権者数 2,661人
投票者数 2,105人
無効投票数 21票
投票率 79.11%
くじら浜海水浴場でイベント (太地町 )
太地町のくじら浜海水浴場で17日から、ハナゴンドウと一緒に泳げるイベント「くじらに出会える海水浴場」が始まった。初日には家族連れなど112人が訪れ、クジラと触れ合った。時間は午前11時からと午後1時からの1日2回で各15分程度。期間は8月17日(火)まで。無料。
ネットで仕切った入り江の海水浴場に2頭のハナゴンドウを入れたいけすを設け、1日2回このいけすからハナゴンドウを放す。海水浴を楽しみながら自然に近い状態で小型クジラが観察できる。2008年から始まり、今年で13回目。
ハナゴンドウは雌のニール(体長291㌢、推定体重380㌔、推定18歳)と、雄のシロ(297㌢、推定体重380㌔、推定25歳)の2頭。
今年は新型コロナウイルス感染防止対策で網いけすに特設ステージは設置しない。
13日、クジラを搬入した際に同館の稲森大樹副館長は「今年は感染症対策を設けた上でのオープンとなる。お客さまとクジラが同じ空間を共有できるので楽しんでほしい」と語っていた。
(2021年7月18日付紙面より)
保健所、赤十字血液センターが啓発 (和歌山県 )
7月は「愛の血液助け合い運動」月間。期間中の17日、新宮市佐野のスーパーセンターオークワ南紀店では新宮保健所と和歌山県赤十字血液センターの職員らが啓発活動を実施。買い物客らに献血への理解と協力を呼び掛けた。
厚生労働省が都道府県、日本赤十字社と協力して実施する運動で、期間中には国内の血液事業を安定的・継続的に維持し、血液製剤の国内自給を確保するための取り組みが全国各地で行われている。
厚労省によると、近年では少子高齢社会の影響などにより、10年間で10~30代の献血者数が約34%減となるなど、若年層の献血者が減少傾向にあり、今後少子高齢化が進むと、ますます将来の安定供給に支障を来す恐れがあるとされている。
この日の啓発では、新型コロナウイルス感染防止の観点から、物資配布による活動を自粛。手持ち看板などを手にした職員らが、マスク越しに献血への協力を呼び掛けたほか、献血バスによる献血も受け付けた。
県赤十字血液センター紀南出張所の北川裕基主事は、長引くコロナ禍で人が集まるイベントの自粛が続いていることにより、移動献血を実施する機会が減少しているといった現状に触れ「献血は不要不急の外出には当たりません。ぜひご協力を」と呼び掛けている。
同所における次回の献血は8月21日(土)。時間は午前10時~正午と午後1時~4時まで。和歌山県土地家屋調査士会新宮支部が主催する。
(2021年7月18日付紙面より)
「WEST EXPRESS 銀河」運行開始 (JR西日本 )
観光を中心とした西日本エリアの活性化のためにJR西日本が運行する長距離列車「WEST EXPRESS 銀河」紀南コースの運行が16日から始まった。乗客50人を乗せた列車は17日に当地方入り。JR紀伊勝浦駅で16人、新宮駅で34人の観光客が降り立った。
車両は117系6両1編成。定員は約100人(全車指定席)だが、新型コロナウイルス対策のため乗客を半数としている。「多様性」「カジュアル」「くつろぎ」をキーワードに、鉄道の旅の実現を目指し、1両ごとに異なる座席タイプを配置している。車窓からは沿線の風景を楽しめるような座席配置となっている。
新宮駅では、市のツイッターキャラクター「めはりさん」、県PRキャラクター「きいちゃん」も駆け付け、田岡実千年市長をはじめとした関係者約50人が、「ようこそ 新宮市・北山村へ」と書かれた横断幕や旗を手に第1便を出迎え。乗客らに熊野速玉大社の霊符「梛(なぎ)の葉」を手渡した。構内では新宮市、北山村の産品販売コーナーが設けられ、観光客らの興味を誘っていた。
天王寺駅から乗車したという60代夫婦は「抽選に当たって乗車することができた。乗り心地もよく、窓から見える海もきれいだった。今回の旅ではレンタカーを借りて熊野三山を巡る予定です」と話していた。
同列車は18日正午に京都に向けて新宮駅を発車する予定。
「WEST EXPRESS 銀河」ツアーへの申し込みは抽選で、JR西日本によると、7月の予約倍率は12・8倍(上り下り合算)だったという。現在は10月1日(金)から31日(日)の受け付けを実施している。
□ □
■スタンプラリーも実施
「WEST EXPRESS 銀河」受入協議会(会長=田岡市長)では、同列車の周知や地域での周遊などを目的に、協議会加盟7自治体を周るスタンプラリーを実施している。期間は来年1月10日(月・祝)まで。
台紙は新宮市、北山村、那智勝浦町、太地町、古座川町、串本町、すさみ町の各観光案内所や役場観光担当課、東牟婁振興局企画産業課で配布されており、▽新宮市観光協会▽北山村観光センター▽那智勝浦町観光案内所▽太地町観光案内所▽古座川町観光協会▽南紀串本観光協会▽すさみ町観光協会―に設置されているスタンプを重ねて押印すると一つの絵柄が完成。全7カ所の押印達成者の中から、抽選で35人に当地域の特産品が贈られる。
(2021年7月18日付紙面より)
5、6年生が着衣水泳 (神内小 )
紀宝町立神内小学校(道中朋孝校長、児童68人)は15日、同校プールで水難防止訓練を実施。5、6年生と3、4年生の2グループに分かれて着衣水泳に取り組んだ。
児童たちは服や靴を身に着けたままプールに入り、水に落ちた際、無理に動かず浮かんで助けを待つことなど、命を守る方法を学んだ。
夏休みを前に、子どもたちの水の事故を防ごうと例年行っている。昨年は新型コロナウイルスの影響でプール授業が中止となったが、おととしまでは5、6年生が尾鷲海上保安部の職員から指導を受けてきた。
5、6年生計21人の訓練で道中校長は「万が一、服を着たまま川や海に落ちてしまった場合に、慌てず自分の命を守る行動が取れるよう着衣水泳に取り組みます」と説明した。
普段着のままプールに入った児童たちは、「重くて泳ぎにくい」「泳いでも進まない」などと話し、水にぬれた服の重さを実感した。
指導した5年生担任の木下雄介教諭は「泳ぐと疲れてしまうので、助かる場所までたどり着けない場合は力を抜いて浮くことが大事」と伝えた。浮輪代わりに服に空気を入れて浮く対処法などを学んだ児童は「浮くことはできた」と話していた。
(2021年7月18日付紙面より)
コロナ禍での「那智の扇祭り」 (熊野那智大社 )
那智勝浦町の世界遺産、熊野那智大社(男成洋三宮司)で14日、例大祭「那智の扇祭り(火祭)」(国重要無形民俗文化財)が営まれた。昨年に引き続き、今年も新型コロナウイルス感染拡大防止のため、行事を一部中止し、規模を縮小。神職や祭典関係者など50人で静かに神事が斎行された。
扇祭りは、大社にまつられている12柱の神々を12体の扇神輿(みこし)にうつし、那智の滝前に里帰りさせて神霊、神力を奮い起こし、万物の生成発展を祈る神事。
サカキに紙垂(しで)を取り付けた御幣(ごへい)12本に御霊(みたま)をうつして木製の辛櫃(からひつ)に納め、参列者が担いだ。昨年は中止となった扇神輿と大たいまつだが、今年は2体ずつが出された。
本社大前の儀、渡御祭の後は子の使い、前駆神職、馬扇、大たいまつ、扇神輿、辛櫃、神職の順で滝を目指した。
飛瀧(ひろう)神社に到着後は別宮大前の儀が斎行された。男成宮司が五穀豊穣(ほうじょう)や国の繁栄などを願うとともに、コロナの終息に祈りを込めて祝詞を奏上した。その後、本殿で還御祭が営まれた。
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13日夕方には宵宮祭が本殿で営まれた。その後、境内に設置された田楽舞台で五穀豊穣を祈る「那智の田楽」の奉納があった。
田楽は室町時代に流行した田楽踊りを伝える貴重な文化遺産として、「那智田楽保存会」が古来の姿を伝えている。
1976年に国の重要無形民俗文化財、2012年にユネスコの無形文化遺産に登録。今年は一度途絶えた田楽が復興し100周年を迎える。
昨年はコロナ対策で大和舞とともに中止となったが、今年は田楽のみ実施。舞人は新調された舞台で22節の演目を踊り、その様子は動画投稿サイト「ユーチューブ」でライブ配信された。
男成宮司は「『那智の田楽』は世界に誇る伝統芸能。次の世代に伝え続けていかなくてはならない。お祭りに来ることができない方のためにも今後のライブ配信も検討している」と話した。
(2021年7月15日付紙面より)
接種後実施の検査結果発表 (くしもと町立病院 )
くしもと町立病院が13日、新型コロナワクチン接種済みの職員147人が新型コロナウイルスに対する抗体を獲得したと判断できる検査結果を得たことを発表した。
医療従事者など優先接種を3月上旬~4月上旬に実施した同病院。接種後最初の健康診断時に新型コロナウイルスの抗体検査を提示し、承諾した職員を対象に実施して同病院臨床検査部が結果を取りまとめた。
同部の亀井聡技師長によると、この抗体検査はおおむね接種から1~2カ月後のタイミングで実施。用いたロシュ社の抗体定量検査試薬の指標に基づき147人全員が抗体を獲得、うち143人が感染症回復期の血漿(けっしょう)分析から得た発症予防可能な量以上に高まっていると判断した。後者に含まれない4人のうち、2人は諸事情で1回のみ接種、他2人は免疫抑制剤などの治療を受けていると要因を解析。接種済みの職員全員が抗体検査を受けておらず断定できないため、ほぼ全員が抗体を獲得していると今回の取りまとめを結論づけている。
結果からは若い年齢層ほど抗体量が高まる傾向もうかがえるという。同接種では若い年齢層で2回目の接種後に副作用(発熱など)が強く出る傾向があり、亀井臨床検査技師長はこれら傾向の相関を示唆しつつ「1~2日の発熱などで打たないより、副反応を踏まえて打った方が後に安心できると思う」と見解を示した。
同病院事務部の名田倍也事務長は広く言われている接種後の変化と同じ結果が院内でも得られたとし、この発表が町民の安心材料となり8~9月に行う一般(16~64歳)対象集団接種において若い世代を含む町民多数が抗体を獲得する展開を期待している。
同部は獲得量が低かった職員を対象に接種3カ月後の再検査、147人全員を対象に同6カ月後の再検査をして抗体量の変化を追跡する考え。併せて同じ年齢層で抗体量の偏差が生じる要因の分析も進めたいとしている。他方、同病院としては変異株の出現など情勢を見据えてこの結果に安心することなく、従来と同等かそれ以上の感染予防対策継続を意識するとしている。
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くしもと町立病院は、新型コロナワクチン接種後の抗体獲得状況の確認を目的にした抗体検査の希望を受け付けている。
この検査は、同町が接種するファイザー社製の新型コロナワクチンが産出を促す抗体に着目した手法。結果が陽性で示される値(=抗体価)が15以上であれば発生を予防するだけの抗体がついていると考えられるという。
利用は2回目の接種から3週間以上経過していることが条件。対象は目的に沿って利用したい人全般で、検査方法は血液検査、検査料4000円(税込み)は自費負担となっている。
利用は任意。申し込みや問い合わせは同病院(電話0735・62・7111、平日午前8時30分~午後2時)まで。
(2021年7月15日付紙面より)
紀宝子ども元気塾で工作
紀宝町学校支援本部「元気キッズ」主催の紀宝子ども元気塾が10日、同町の鵜殿ふれあい会館で開かれ、小学生が科学工作教室で物作りを楽しんだ。
町内の小中学生を対象に、一年間を通して行う登録制の教室。科学工作と生け花、陶芸の「3つの教室」を来年3月まで続ける。新型コロナウイルス感染防止のため、3密(密閉・密集・密接)回避などの対策を徹底。できるだけ少人数での開催としている。
この日は、7人が参加。同町成川の岡部俊雄さんが講師を務め、前回に続いて「電子ホタル」をテーマに掲げた。
トランジスタ回路を使って発光ダイオード(LED)を光らせる工作で、子どもたちは配線にチャレンジ。土台に草花を取り付け、夜空をイメージした黒色のボードも組み合わせて完成させた。
ホタルの生息地がある紀宝町。スイッチを入れるとLEDが点灯・点滅し、保護者も一緒に「ホタルが舞っているみたい」と大喜びしていた。
岡部さんは「子どもの頃から工作に親しみ、科学の不思議に触れてもらえれば」と話していた。
(2021年7月15日付紙面より)
マナーアップ推進活動スタート (新翔高 )
新宮市の県立新翔高校(藤田勝範校長)で14日、自転車マナーアップ推進リーダー活動がスタートした。新宮警察署から委嘱を受けた吹奏楽部(木下綾子部長、部員40人)とバドミントン部(小田原楓真部長、部員14人)が正門に立ち、登校してくる生徒にあいさつをしながら反射板や鍵などの啓発物資を手渡した。
自転車マナーアップ推進リーダーの委嘱は、2015年の道路交通法の改正による自転車運転者講習制度の施行を受けて県内で初めて実施し、今年で7回目を迎える。
同校では自宅や駅から全校生徒312人の約4分の1が自転車で通学しており、朝のあいさつ運動を通じて登校時の自転車・歩行者マナー向上や「自転車安全利用五則」の周知を図る。生徒らの安全を守るため▽イヤホンをして運転しない▽傘を差して運転しない▽スマートフォンを見ながら運転しない▽二人乗り運転をしない▽校門では自転車を降り、自転車を押して駐輪場に行く▽自転車に鍵をかける▽歩きながらスマートフォンを見ない―の七つも呼び掛けている。
この日は部員や顧問約30人が参加し、週2回のあいさつ運動に取り組む生徒会も協力。「ちゃんと鍵をかけて」「反射板を使って」と声を掛けた。木下部長は「校内でも校外でも、安全にルールを守ってほしい」。小田原部長は「自転車に鍵をかけることで、盗難防止に貢献できたら」と語った。
部員らは今後も毎月第2、4水曜日に活動を継続していく。
(2021年7月15日付紙面より)
なちかつGGCペア大会 (那智勝浦町 )
塩崎・倉脇組も3位と健闘 (近畿ソフトテニス選手権大会 )
那智勝浦町観光振興応援団有志はこのほど、紀の松島遊覧船の存続や紀の松島の観光価値の認知を促進するために「紀の松島見どころまっぷ」を作成した。絵地図作家の植野めぐみさんが作画し、遊覧船から見える各名所や歴史などが満遍なく紹介されている。
以前、一般社団法人那智勝浦観光機構(NACKT)で観光資源の磨き上げを担当していた応援団有志代表の齋藤滋さん。自身が事務局を務めた世界遺産・熊野古道「大辺路」活性協議会でイベントプロデュースや各種マップ作成などに尽力してきた。
まっぷは今年3月20日から作成に着手。6月14日に2500部を印刷・納品した。作画料や印刷費などを含めた計約36万円は、齋藤さんが協議会に所属当時のプロデュース人件費の一部を寄付した。まっぷの裏面は協議会が作成したJR紀伊勝浦駅周辺の名所が記された「わがらの紀伊勝浦駅お散歩まっぷ」になっている。
応援団有志によると、同町の国道42号沿いには串本町などのように、海岸造形を眺望できる場所はないが、遊覧船から紀の松島をはじめ吉野熊野国立公園のダイナミックな海岸造形を見ることができる。それらを説明したマップがなかったことも作成に至った理由の一つという。
まっぷには「海岸造形」「島の名称」「平家伝説」「数々の海岸の自噴泉」「補陀落渡海を含む歴史伝承」などの内容が収められている。多くの島名については、資料によって記述内容が異なるため参考資料名を表記。完成したまっぷは紀の松島観光株式会社や宿泊施設、観光案内所、太地町の町立くじらの博物館、その他協力先に配布した。
齋藤さんは遊覧船存続には、個人観光旅行者の取り込みと地元住民の乗船促進が必要とし、市街地の無料・低価格な駐車場整備が必須と主張。町では観光客の利便性向上を目的とした公共地の駐車場の有効活用がほとんどされていないと指摘した。
まっぷや遊覧船については「町民の方々にも紀の松島の自然景観や歴史伝承価値を認識していただき、年1回は遊覧船に乗ってもらえたら。児童や生徒の課外学習にも利用していただきたい。また、太地町への二次交通の一つとしての認知と活用や、観光客の方には吉野熊野国立公園のダイナミックな海岸造形がこの町では、海から見られることを知っていただき、乗船が促進されることを期待します」と語った。
なお、まっぷの版権は齋藤さんが所持している。
(2021年7月7日付紙面より)
地域経済活性化商品券配布 (古座川町 )
古座川町が4日、地域経済活性化商品券の配布を始めた。3月3日時点で住民登録されている町民2569人それぞれに1万円相当を託す内容で、町職員が11日(日)までに対象者を一巡訪問して届け、12日(月)から10月31日(日)までの間、町内の47店舗(移動販売含む)で利用できるという。
この配布は、新型コロナウイルスにより影響を受けている地域経済の活性化を目的とし、国の同ウイルス感染症対応地方創生臨時交付金を活用して実施。対象となる町民1人につき1万円相当(500円券20枚)を託す形で準備を進めてきた。
コロナ禍の情勢により当初計画した期日より若干ずれこむ形となったが、4日は仲本耕士副町長や中道悟教育長ら町職員約40人が休日返上で参集し、手分けして高池・明神・小川地域の対象者に届けた。三尾川(みとがわ)・七川地域は11日(日)に届ける予定。当日不在時は商品券の代わりに不在票を投函(とうかん)する形で後日引き渡しの段取りをつけている。
実施に当たり西前町長は「町民も心待ちに待っていると思う。商品券の配布と兼ねて安否確認も含めて声掛けをし、2分でも3分でも話をして(職員と町民の交流を深めながら)今日一日頑張ってほしい」と呼び掛け、職員の気持ちを引き締めた。
同商品券の取扱店はその趣旨を伝えるポスターを張り出して町民にアピールをしている。商品券は釣り銭が出ない仕組みで、会計を補助する形で活用してほしいという。印刷している使用期間初日が「6月21日」となっているが、配布のずれ込みにより「7月12日」に変更となっている。利用時は商品券裏面に氏名を記入してほしい(あらかじめ記入しておくと便利)という。
問い合わせは役場地域振興課(電話0735・72・0180)まで。
(2021年7月7日付紙面より)
大雨に備え「ハザードマップ」で
3日に静岡県熱海市で発生した大規模な土石流。現在も警察や消防、自衛隊による救出や捜索活動が続いている。
2日夜から3日朝、関東地方の太平洋側で記録的な大雨となり、熱海市に土砂災害警戒情報が発令された。土砂災害警戒情報は、大雨警報(土砂災害)の発表後、命に危険を及ぼす土砂災害がいつ発生してもおかしくない状況時に発表される。
全国の各市町では、土砂災害警戒区域(イエローゾーン)、土砂災害特別警戒区域(レッドゾーン)の位置や避難場所、避難経路などを記載した「土砂災害ハザードマップ」を作成し、住民に配布するなどして日頃から災害に備えた確認を呼び掛けている。
紀宝町は各地区の土砂災害ハザードマップを作成。避難に役立ててもらうため、全地区での完成に向けて取り組みを進めている。
マップには警戒区域や避難場所を記した地図のほか、土砂災害、避難に関する情報などを掲載。避難する際は「周囲の状況や雨の降り方にも注意し、町から避難勧告などが発令されていなくても、土砂災害の前兆現象(湧き水・地下水の濁り・渓流の水量の変化など)に気付いたときなど、少しでも危険を感じたら躊躇(ちゅうちょ)することなく自主避難をお願いします。日中の雨風が激しくならないうちに余裕を持って安全な場所へ避難してください」と求めている。
町ではタイムライン(事前防災計画)発動に備え、消防団などと連携して水防点検や各課での行動確認といった事前準備に取り組んでいる。
(2021年7月7日付紙面より)
神倉小学校図書室に展示 (新宮市 )
新宮市立神倉小学校の図書室内にある「ヤタガラス子ども未来ハウス」で現在、市立図書館ボランティアの石垣幸代さんが制作した絵本の粘土細工が展示されている。
石垣さんは「子どもの絵本離れが進む中、立体化したら興味を持つきっかけになるかも」と考え、2001年に粘土細工制作をスタート。絵本の表紙や印象的な場面を題材に最初は年1~2作品を作っていたが、次第に毎月1作品を制作するようになった。
これまで毎月市立図書館に展示していたが、市文化複合施設「丹鶴ホール」への移転に向けた休館に伴い、知人の紹介を受けて神倉小学校に展示することになった。
現在展示しているのは、「てぶくろ」や「おつきさまってどんなあじ?」「からすのパンやさん」「ピノキオ」「ねずみのよめいり」などを題材にした作品で、絵本も一緒に見ることができる。
同所は7月末までの毎週土曜日午前9時~午後1時に一般開放されており、粘土細工の観覧も可能。入り口は同校の地域ボランティア玄関。利用時は新型コロナウイルス対策としてマスクを着用。学校横の駐車場に限りがあるため、できるだけ徒歩や自転車で来室する。
石垣さんは「粘土細工を見て、その絵本を読んでみようと思ってもらえたら何よりうれしい」と話していた。
(2021年7月7日付紙面より)
紀南バレーボール連盟「第73回社会人大会」