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2020年03月17日
1 卒園控え思い出づくり
 休園前最後のお別れ会  (新宮市立王子幼稚園 )

 本年度を最後に休園となる新宮市立王子幼稚園(山本眞也園長)で16日、お別れ会があった。卒園を迎える園児11人がダンスやゲームで楽しいひとときを過ごし、園生活での思い出をつくった。

 同園は園児数の減少と、応募者が少なかったことから本年度で休園措置となった。お別れ会は園児の思い出づくりの機会にと、卒園式前に毎年行われていた催し。

 子どもたちは「椅子取りゲーム」「ジャンケン列車」「腕相撲」「コマ回し大会」など、さまざまなゲームに挑戦。○×ゲームでは園にちなんだ問題が出され、「どっちかな?」と迷いながら移動して正解を発表するたびに歓声を上げ盛り上がった。

 お菓子バイキングもあり、園児は籠に用意されたお菓子を一人ずつ袋に入れていき、職員や友達と会話を弾ませて仲良く味わった。会の後は園庭でドッジボールをしてにぎやかに過ごした。

 丸山紗生(さき)ちゃん(6)は「ドッジボールが楽しかったです。幼稚園でみんなと会えなくなるのは少し寂しい。1年生では、鉄棒が上手になりたい」。

 山邉智也君(6)は「みんなで話をしながらお菓子を食べてうれしかった。小学生になったら、友達をいっぱいつくって勉強を頑張りたい」と話していた。

 同園は1958(昭和33)年1月9日に開園。開園式には51人の園児が出席した。ピーク時の79(昭和54)年には、138人の園児がいたという。

(2020年3月17日付紙面より)

「ジャンケン列車」で盛り上がる園児ら=16日、新宮市立王子幼稚園
息の合ったダンスを披露
2020年03月17日
2 渚の会が初の清掃活動
 町内の海岸の環境守る  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町の住民有志によって発足された「かつうら渚(なぎさ)の会」(猪飼伸会長、会員35人)が15日、同町勝浦のお蛇浦(じゃうら)周辺の海岸で初の清掃活動を実施した。20人が集まり、町の名所である同所で発泡スチロールやプラスチックごみなどの回収に汗を流した。

 同会は町内の海などを定期的に清掃活動することで、景観や環境を保持し、啓発していくことを目的に発足された。今後も2カ月に1回は活動を行うという。

 この日はお蛇浦や26日(木)に営まれる弁天祭を控えた弁天島周辺の範囲で作業。両所は町民や観光客にも人気の名所であり、外国人もよく訪れているという。

 地形的にもごみが漂着しやすいことから、これまでも近隣住民や町内のボランティア団体「なちかつ古道を守る会」(太田耕二代表)などが長年、有志で清掃に取り組んでいる。

 猪飼会長は「勝浦の良い魚も釣れ、景観も良い。できるだけそのきれいな海を子どもから孫、子孫へとつなげていけたら」。

 今後については「同町の各所の海で活動していきたい。要請があればほかの団体の方々のご協力もしていきたい」と語った。

(2020年3月17日付紙面より)

渚の会が景観保持のために初の清掃活動に取り組んだ=15日、那智勝浦町のお蛇浦
猪飼伸会長
2020年03月17日
3 樹木医と一緒に親しむ
 タイプ木ガイドツアー  (古座川町観光協会 )

 古座川町観光協会(須川陽介会長)主催のクマノザクラのタイプ木ガイドツアーが14日にあり、約60人が満開を迎えたタイプ木などに親しむ一助として参加した。

 同協会が展開する帯企画「古座川桜フェア」=29日(日)まで=の一環。新型コロナウイルス感染症の拡大予防機運が広まる一方、タイプ木は開花が進むにつれ断続的ながらも町内外からの観賞を集めている状況で、その後押しとして計画通り取り組むこととした。

 樹木医・矢倉寛之さんをガイドとして迎え、午後1時30分と3時の2回、同協会事務所がある道の駅虫喰岩を拠点にして実施。前半は38人が参加し、矢倉さんは分類の考え方や町域にはヤマザクラとクマノザクラの2種類が野生種としてあり両者が開花時期をずらして共存していることが異なる種と考えるきっかけになったこと、その両者の交雑は起こり得る仕方のないことだがソメイヨシノやオオシマザクラなどよそから持ち込んだ品種との交雑は絶滅に追い込む危険があるとし植樹の責任の重さを参加者と一緒に実感する機会も持った。

 道中の山腹には時間差や色彩の濃淡もさまざまなクマノザクラが開花し、クローンのソメイヨシノが一斉に咲き出すのに対し野生種のクマノザクラは1本1本に個性があると説明。お気に入りの1本を決めてよく観察し、他の木はどう違うのだろうと比較して個性への理解を深めてもらえればとした。また陽樹のクマノザクラはたき木を得るための伐採後に新天地を得て種をつないできたが、最近はその機会がなく植林ではない場所は極相林に向け遷移が進んでいる。クマノザクラの多くが窮屈そうに生えているのは他の木との競争に負けているからだとし、今後どう残していくかが考えるべき課題の一つであることも示唆した。

 この日のタイプ木は、多少雨に打たれたもののほぼ満開。利用した人は木の全体や花を手持ちのカメラで撮影するなどしながら観賞した。

 矢倉さんは「生態系のことを考えて植樹をすることをきちんと認識するためには、ペットを山に捨てないのと同じように理解することが必要」と今回の案内に込めた思いをコメント。「きれいだと思うのはもちろん、プラスアルファでじゃあそのきれいさを守っていくには何が必要かをそれぞれの言葉で話してもらえたら、今日の観察会は有意義になると思う」と参加者の今後を期待した。

 同フェアにおける同協会主催行事はこの日のツアーで終了。同協会事務所内では関係企画として、同協会カレンダーの原画を担当したフォトグラファー・濵口恵美さんによるクマノザクラの写真展を引き続き開いている。その他取り組みとして、同町小川にあるKii Gardenのスイセンの広報や案内に協力している。問い合わせは同協会(電話0735・70・1275)まで。

(2020年3月17日付紙面より)

樹木医の矢倉寛之さんと一緒に満開を迎えたタイプ木を観賞する利用者=14日、古座川町池野山
2020年03月17日
4 動画でウミガメの魅力紹介
 YouTubeチャンネル開設  (紀宝町ウミガメ公園 )

 国内外で新型コロナウイルス感染症の影響が広がる中、紀宝町井田の道の駅「紀宝町ウミガメ公園」も25日(水)まで営業時間を短縮した。一方、臨時休校で自宅学習中の子どもたちにウミガメの魅力や知識を伝えようとYouTube(ユーチューブ)公式チャンネル「紀宝町ウミガメ公園」を開設し、新たな取り組みにも挑戦している=写真

 動画を見た子どもたちにウミガメや環境問題に興味を持ってもらおうと、地域おこし協力隊で飼育員の伊藤柊也さんと本紙が合同で企画した。

 16日現在、「ぶくぶくするアカウミガメ」「世界一可愛い餌の取り合い」「呼ぶと来るスッポンモドキ」など、伊藤さんが撮りためていた動画がアップロードされている。

 伊藤さんは「ずっと観察していないと見られない瞬間や啓発授業の様子も紹介していくつもり。ぜひチャンネルを見てください。新型コロナ終息後にはウミガメ公園に足を運んでほしい」と話している。

 チャンネルは、YouTubeで「紀宝町ウミガメ公園」と検索する。

 同公園の飼育プールは24日(火)まで改装工事中だが、園内の屋外プールでウミガメと触れ合うことができる。飼育プールでは、普段アカウミガメ、アオウミガメ、タイマイを観察できる他、ネコザメなどの海洋生物や数種類の淡水ガメを展示している。ウミガメの保護啓発、ストランディング(死亡漂着)個体調査、混獲個体の保護、上陸・産卵調査にも力を入れている。

  □     □

■営業時間短縮

 紀宝町ウミガメ公園は25日まで、全館の閉館時間を午後3時とする。1階の情報共有コーナーは午後5時まで開放する。

 これまでもアルコール消毒液の設置や接客時のマスク着用などの対策をして業務に当たっていたが、10日に三重県内で新たな感染者5人が確認されたことにより、今回の措置に踏み切った。

 23日(月)時点で状況の改善が見られない場合は、町役場と協議の上、期間を延長する可能性もある。

(2020年3月17日付紙面より)


2020年03月17日
5 園庭駆け抜けシュート  飯盛保でサッカー教室  (紀宝町 )
2020年03月17日
6 6000体が市内を彩る  熊野街道ひなめぐり  (熊野市 )
2020年03月17日
7 新型コロナ詐欺に注意  県警防犯メールでも注意喚起  
2020年03月17日
8 春の山菜芽吹く  ツクシが顔を出す  
2020年03月17日
9 18日から午前の授業を再開  16日付で保護者へ文書通知  (古座川町 )
2020年03月17日
10 お悔やみ情報
  
2020年03月15日
11 下里の視点から歴史見る 懸泉堂文書まとめた小冊子 (那智勝浦町)

 那智勝浦町教育委員会は和歌山大学と連携し、文豪・佐藤春夫の父・豊太郎(とよたろう)の生家である同町八尺鏡野(やたがの)の下里懸泉堂(けんせんどう)に残された文書などをまとめた冊子「文豪 佐藤春夫のルーツ『下里懸泉堂 懸泉堂文書への誘(いざな)い』」をこのほど発行した。

 下里の視点から当時の日本やその歴史などを捉えた内容となっており、4月末までは同町役場下里出張所で、5月以降は町教育センターで配布する。

  □     □

■冊子作成の経緯



 代々、医者の家系であった佐藤家。春夫の曽祖父の百樹が私塾を開いていた懸泉堂は谷川瓦が用いられた主屋と大正期に建築されたといわれる洋館とで成立し、建築的価値は高いとされる。

 室内にはさまざまな貴重な文書・史料が存在することから、同委員会では下里の歴史文化に触れることのできる小冊子の作成を検討。所有者や関係者の協力の下、和大と県立文書館、県立博物館などに依頼して2015年7月に一次調査を実施した。

 さらに詳細な調査を進めるために17年1月に文書を和大に運んでくん蒸処理を行い、整理作業を開始。江戸時代に書かれた文字も含め、一つ一つ文書を開いて内容を確認し、目録を作成したという。全12箱2273点の興味深い史料の一部が小冊子に掲載されている。

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■小冊子の内容



 出来上がった小冊子は▽佐藤家の家系図▽懸泉堂立面図・平面図▽春夫の自筆原稿▽豊太郎の作品▽春夫の書簡▽「鉄道問題」▽春夫作品「環境」▽三好達治の懸泉堂滞在▽谷崎潤一郎「厠(かわや)のいろいろ」▽黒船の噂(うわさ)▽ポサドニック号事件▽鳥羽伏見の戦い▽維新後の京都▽鯨の肉のフシギ▽下里の学び舎―など、豊富な内容となっている。700部を作製した。

 執筆者は新宮市立佐藤春夫記念館館長の辻本雄一さん、和束町史編さん室専門員の渡邉久仁太さん、和大クロスカル教育機構・教養協働教育部門准教授の橋本唯子さん。

 同委員会の里際聖さんは「町民の方々に佐藤春夫のルーツや、当時の文化を知っていただけたら」。

 岡田秀洋教育長は「地元以外の情勢に関心を寄せていた佐藤家の人々の様子が見られると同時に東牟婁の豊かな歴史を感じる。地方の点と都市の点が線となり、面になっていく様子を表している資料。大きな価値があると思う」と語った。

(2020年3月15日付紙面より)

懸泉堂の小冊子が発行された=那智勝浦町の懸泉堂
当時の貴重な文書などが多く掲載されている
2020年03月15日
12 全議案可決で閉会
 太地町議会3月定例会  

 太地町議会(塩崎伸一議長、10人)の3月定例会が13日、一般質問終了後に閉会した。12日は一般会計や同町国民健康保険事業予算など特別会計の予算審議があった。追加議案はなく、令和2年度一般会計予算含む17議案全てが可決された。

 議員からは今年4月から施行される会計年度任用職員制度や、防災機能を備え観光振興にも寄与する駅舎防災複合施設建設、令和2年度から稼働する「くじらの海事業」の森浦湾海上遊歩道においての保険や安全管理業務などの運営費用と予備網の購入費用などについて質疑を行った。

 一般会計予算案では漁野尚登議員が評価できる予算としながらも、「私が反対した副町長と教育長の給料や期末手当が入っている。くじらの海事業の安全管理業務費用に毎年700万円発生すること、駅舎より役場を建て替えるほうが優先であるため、原案に反対」と反対の立場で討論。

 三原勝利議員が新型コロナウイルスの町の対応や人事評価をどのような形で行うか、共通した考え方が必要と一言述べた上で「一般会計はかなり苦労されて出来上がっていると思う。一部に疑義があったとしても私は積極的に推進していただきたい」と賛成討論を行い、賛成多数で可決された。

 なお、現行の「過疎地域自立促進特別措置法」が令和3年3月末で失効することから「新たな過疎対策法の制定に関する意見書(案)」を花村計議員(賛成者は三原勝利、水谷育生、山本真一郎の各議員)が提出した。同案は可決となり、意見書は内閣総理大臣、総務大臣、財務大臣、農林水産大臣、国土交通大臣に提出される。

(2020年3月15日付紙面より)

太地町議会の3月定例会
2020年03月15日
13 「遊んでくれてありがとう」
 丹鶴幼・蓬莱保でお別れ会  (新宮市 )

 新宮市立丹鶴幼稚園(下岡容子園長、園児66人)と蓬莱保育所(上路三四所長、園児89人)で13日、卒園を迎える5歳児とのお別れ会があった。春の陽気の中、園児たちは歌やゲームで楽しく過ごし、園生活での思い出をつくった。

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■丹鶴幼稚園



 丹鶴幼稚園では、○×ゲームに挑戦。4歳児が司会進行をして園にちなんだ問題を出した。園児たちは「どっちかな?」と迷いながら移動し、正解を発表するたびに歓声を上げ盛り上がった。

 在園児が「おひさまになりたい」「あしたははれる」を歌い、「いっぱい遊んでくれてありがとう。大好きだよ」と思いを伝えた。5歳児は歌「ゆうきをだして」を元気いっぱい披露。3、4歳児から手作りのメッセージ付きネックレスのプレゼントもあった。

 在園児の大家爽智(さち)ちゃん(5)は「ほし組のみんなはたくさん遊んでくれて優しかった。小学校になっても頑張ってほしい」。卒園を控えた射場俊成(しゅんせい)君(6)は「みんなと一緒に遊べてうれしかった。小学校では勉強を頑張りたい」と語った。

 下岡園長は「子どもたちの楽しそうな姿が見られました。進級し成長していくことを感じてもらえれば」と話していた。

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■蓬莱保育所



 蓬莱保育所は、新型コロナウイルス感染症対策のため屋外で実施。在園児がライオン組(年長児)20人に「バスごっこの手遊び」や合奏「ドレミの歌」などを披露し、一緒に○×クイズを楽しんだ。

 卒園遠足で太地町立くじらの博物館を訪れたことにちなみ、5歳児へのプレゼントとしてクジラを描いた写真入れを手渡し、感謝の気持ちを伝えた。5歳児たちは「ありがとう」と応えた。

 会の後は、ソーセージピラフやエビフライ、パリパリサラダなど特別メニューの給食を食べ、4、5歳児対教職員でドッジボール大会をした。

 上路所長は「いい天気で良かった。保育所生活の最後に、たくさん遊んで思い出をつくってほしい」と話していた。

(2020年3月15日付紙面より)

在園児からのプレゼントを受け取る5歳児=13日、新宮市立丹鶴幼稚園
○×クイズを楽しむ5歳児たち=13日、新宮市立蓬莱保育所
2020年03月15日
14 𠮷良和子さんが最優秀賞  世界遺産についての作文  (新宮ユネスコ協会 )
2020年03月15日
15 町の工事や人口減少対策など議論  太地町議会一般質問  
2020年03月15日
16 偽ブランド品などに注意を  知的財産侵害物品の取締強化  (大阪税関 )
2020年03月15日
17 認知症との接し方考える  高池小の4~6年生33人  (古座川町 )
2020年03月15日
18 古典芸能を楽しむ  野村萬斎さんらが「狂言の夕べ」  (熊野市 )
2020年03月15日
19 4月の入園に向け準備  シューズ入れなど手作り  (寺子屋広場 )
2020年03月15日
20 お悔やみ情報
  
2020年03月03日
21 「太平洋」が最高賞受賞
 第1回ミラノ酒チャレンジ2019  (尾﨑酒造 )

 新宮市船町の尾﨑酒造株式会社(尾﨑征朗社長)の「本醸造太平洋」が、イタリアのミラノで昨年11月に開催された酒品評会「第1回ミラノ酒チャレンジ2019」(イタリア酒ソムリエ協会主催)の本醸造部門で、最高賞であるプラチナ賞を受賞した。

 現在、イタリアでは、日本酒をベースにしたカクテルや、イタリア料理と日本酒を合わせるなど、日本酒がイタリア食文化に急速に取り入れられているという。同品評会は、今後イタリアでの日本酒市場のさらなる開拓や、日本国内での販売PRやブランディングにも役立ててほしいとの思いから発足した。

 審査員は、同協会認定の酒ソムリエ資格を持つレストランオーナーやシェフ、バーテンダーなど、イタリア在住でイタリアの飲食に強く関わる人を中心に構成。試飲審査とデザイン審査が同時に行われ、本醸造部門や純米大吟醸部門など8部門で味、香り、後味、印象などのポイントが集計された。

 品評会後には試飲会も行われ、飲食店・バー経営者や販売業関係者、メディア関係者、ジャーナリスト、一般人など約700人が参加。フードペアリングによる酒の飲み方や、酒ソムリエによる説明などが行われ、熱心に利き酒を楽しむイタリア人の姿が見られたという。

 2月7日に東京都港区の東京青山リーデルショールームで開かれた結果報告と受賞酒試飲会に出席した尾﨑社長(76)は「当社の本醸造がイタリア料理に合うと改めて証明された。業界が日本酒に注目していることを感じました」。

 同社は熊野地方唯一かつ本州最南端の蔵元。熊野川の伏流水、地元産の米を使用するなど地元「熊野」にこだわった酒造りを続けている。南国・熊野地方の地酒が世界に通用すると再認識したと述べ「昔から地域の恩恵を頂いている。イタリアでの第1回目の品評会で最高賞を頂けたのは非常にありがたいこと」と喜びを語った。

 「本醸造太平洋」は、「ワイングラスでおいしい日本酒アワード」で2017年、18年と2年連続の最高金賞を受賞するなど、数々の栄冠に輝いている。

(2020年3月3日付紙面より)

表彰状を手にする尾﨑征朗社長(左)と杜氏(とうじ)の小林武司さん=2月29日、新宮市船町
2020年03月03日
22 283人が思い出胸に 規模縮小して卒業式挙行 (木本高校、紀南高校)

 県立木本高校(大森雅彦校長)と紀南高校(森典英校長)で1日、卒業証書授与式があり、計283人が巣立った。例年、在校生が見送っているが、今年は新型コロナウイルスの感染予防のため規模を縮小した。

  □     □

■木本高校



 木本高校は第72回卒業式を開催し、190人(普通科114、総合学科76)が未来への一歩を踏み出した。新型コロナウイルスの影響もあって、在校生や来賓の出席がない式典となったが、保護者と教職員たちは前途ある旅立ちを心から祝福した。

 卒業証書を授与後、大森校長は「自分に何が求められ、何ができるかを考えて言動を。木高の卒業生としての誇りを胸に、感謝と思いやりを忘れず自分らしい人生を」と式辞を述べた。在校生を代表して速水唯斗君が、「高校での経験や仲間たちとの思い出は、先輩たちを育んでくれたと信じています。私たちも建学の精神に磨きをかけ、本校をさらに発展させます」と力強く約束した。

 答辞は硎屋孝也君が読み上げた。友と一緒に学んだ高校生活を振り返りながら、「短い期間でもできることはたくさんあり、新しいこと、やりたいことが見えてくる。悔いのないように」と後輩を激励し、「さまざまな困難に出会ったときは、木高で培った力を信じて前に進みたい」と誓って母校に別れを告げた。

  □     □

■紀南高校



 紀南高校は、同校体育館で卒業式を挙行。卒業生93人(男子54、女子39)は夢や目標を胸に、3年間を過ごした学びやに別れを告げた。

 保護者と生徒会長の平山歩夢君(2年)、旗手を務めた平瀬博翔君(2年)、来賓の藤根正典県議、大畑覚御浜町長、西田健紀宝町長らと教職員が拍手で卒業生を迎えた。国歌、校歌の演奏に続き、森校長が卒業証書を授与し、各クラスを代表して平山瑠夏さん、上西琴さん、島田慎平君が受け取った。

 式辞を述べた森校長は「多くの方々に感謝の気持ちを持ち、自分自身の幸せを求めて豊かな人生を送ってほしい」とエールを送った。

 皆勤賞9人を表彰し、在校生を代表して平山君が「紀南高校で学んだことを礎にご活躍ください」と送辞を述べた。卒業生を代表して西美咲さんが答辞を読み上げ、「毎日の心の支えになってくれたクラスメートへ。あなたたちと高校生活を過ごすことができて、私はとても幸せでした」と振り返り、涙を浮かべながら家族、教職員に感謝の気持ちを伝えた。

(2020年3月3日付紙面より)

国歌と校歌の演奏を聴く卒業生=1日、熊野市の県立木本高校
卒業証書を受領する和田飛海君=木本高校
式に臨む卒業生93人=1日、御浜町の県立紀南高校
卒業証書を受け取る平山瑠夏さん=紀南高校
2020年03月03日
23 共生できる社会を目指し
 那智勝浦町で地域猫対策セミナー  (和歌山県 )

 和歌山県は2月29日、那智勝浦町福祉健康センターで「地域猫対策セミナー」を開いた。NPO法人ワンニャン会理事長の中本宣子さんが「地域猫対策の進め方」を演題に講話。野良猫に困っている人や自治会、今後地域猫対策を考えている人など約20人が聴講し、不幸な猫を増やさないための取り組みなどを学んだ。

 同法人は1996年に活動を開始。県内において不幸な動物を減らし、人と動物との絆の重要性を社会に発信、行動し、動物を通じて思いやりのある地域社会づくりに尽力している。

 中本さんは地域猫対策を行うに当たり、必要な心構えやポイントなどを紹介。「野良猫問題は地域の問題として、住民、ボランティア、行政の三者協同で進めることが重要」などと述べた。

 対策を進めるポイントとして▽地域の人々に積極的にあいさつを行う▽現場に足を運び、できれば地域の人々に猫に関して困っていることがないかなど声掛けをする―を挙げた。「猫も命あるもの」「猫が毒殺された」「あの人は猫が嫌い」など、ボランティアを行う上での禁句についても言及した。

 野良猫からの被害軽減対策や猫トイレの作り方なども紹介。「野良猫問題」に関して「餌をあげる人が悪い、我慢できない人が悪い、行政が悪いと誰かを責めても解決しない。できることをできる人から始めましょう」と呼び掛けた。

 講演に先立ち、県食品・生活衛生課の担当者が、県が取り組む「不幸な猫をなくすプロジェクト」の進捗(しんちょく)状況などについて説明した。

 保健所や動物愛護センターに収容される犬の数は年々大幅に減少しているが、猫に関してはほぼ横ばいとなっている。そういった現状を受け、県では野良猫による生活環境への被害を減らし、殺処分される猫をなくすための取り組みを進めている。「地域猫対策」は猫を排除するのではなく、今いる野良猫と上手に付き合いながら数と被害を減らしていく方法として考案された。

 担当者は地域猫対策の成果について、取り組み前の2015年度から18年度までの各指標の推移を報告。殺処分数は2478匹から30%減の1753匹、苦情数は1752件から25%減の1311件などと説明した。収容数や死体回収数も共に減少しているとした。

(2020年3月3日付紙面より)

地域猫対策について学びを深めた=2月29日、那智勝浦町福祉健康センター
中本宣子さん
2020年03月03日
24 タイプ木実生苗3本を植樹 「古座川桜フェア」始まる (古座川町観光協会)

 古座川町観光協会(須川陽介会長)の帯企画「古座川桜フェア」が1日から始まった。この日は町民約30人の協力を得てクマノザクラのタイプ木から得た実生苗3本を池野山公園に植え、同協会の思いを伝えるなどした。

 このフェアは、同町が誇るクマノザクラや七川ダム湖畔を彩るソメイヨシノの開花を広く町内外に宣伝するのが目的。本年度は新型コロナウイルス感染症の拡大を防止するため規模を縮小しているが、今回の植樹には同協会の特別な思い入れがあり実施する選択をした。

 この日植樹したのはオープニングイベント用の1本と、高池小6年生卒業記念植樹用の2本。同町洞尾在住の樹木医・矢倉寛之さんが2年生で樹高約80㌢まで育った実生苗を提供し、町民として参加した同6年生11人が男女に分かれて各1本、西前啓市町長や池野山区の橋本和士区長ら他の町民が1本を植えた。

 矢倉さんは植樹先が造成地で将来的に何らかの課題が出るかもしれないとし、それも含めて見守り育てるよう呼び掛け。森武志副会長は「本物のクマノザクラを少しずつでも増やしたい。いろいろと課題もあるだろうが、そのように未来に向かっていきたい」と述べて締めくくった。

 今回の植樹について須川会長は「クマノザクラが注目される一方で、失われつつある植物や祭事もあるのが今の古座川町の状況。だからこそ本協会は受け継ぐ自然や文化を未来へつなげるという思いの象徴として、この植樹だけは今しておきたかった」とコメント。

 周囲にあるシダレザクラは交雑防止のため、同協会の責任において今後他所へ移植する方向で植樹者の了解を得ているという。

(2020年3月3日付紙面より)

クマノザクラの苗木植樹に協力する町民=1日、古座川町池野山
矢倉寛之さん(左)と一緒に植樹する高池小6年生
2020年03月03日
25 楽しい思い出つくる  休校措置を前に小中学校で  (紀宝町 )
2020年03月03日
26 仙人風呂が今期終了  年末年始は例年以上の入り込み  (田辺市本宮町 )
2020年03月03日
27 学生らと那智山ツアー  「たいジオ」支援のアプリを改良  
2020年03月03日
28 生まれる素晴らしさ学ぶ  市野々小で「命の授業」  (那智勝浦町 )
2020年03月03日
29 入学前に仲良くなろう  宇久井小で交流会  (那智勝浦町 )
2020年03月03日
30 車両2台で各区巡り啓発  春季火災予防運動始まる  (古座川町 )
2020年03月03日
31 臨時休校措置を説明  緑丘中で全校集会  (新宮市 )
2020年03月03日
32 お悔やみ情報