無償で自宅へ弁当配達 (太地町 )
太地町は21日、町独自の取り組みとして、新型コロナウイルスの影響で休校となった町立太地こども園、太地小・中学校の園児や児童、生徒らに弁当を配達するサービスを開始した。配布は5月1日(金)まで。休校期間中の平日に、子どもたちに手作りの昼食が届けられる。
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同町教育委員会によると、配達サービスは休校中の子どもたちに栄養のある昼食を提供するとともに、保護者らの負担軽減を目的としたもの。17日に関係者が集まり決定。その後、関係者らは期間中に弁当が不必要な日があるかや、自宅以外の待機場所などを確認した。
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調理は普段から子どもたちに給食を作っている調理員と栄養士が町地域福祉センター梛において実施。栄養バランスの取れた、慣れ親しんだ味の弁当をこども園、小・中学校の教職員が自宅まで届ける。弁当は子どもたちや教職員の分合わせておよそ200食作られるという。
配達の際はウイルスの感染拡大防止や食中毒予防の観点から「安全性の厳重チェック」「弁当をビニール袋で包む」「届け先では長居せず、必要最低限のコミュニケーションのみ」などを徹底するという。
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宇佐川彰男教育長は弁当配達について「無償での配達をすぐに実現できたのは町がこども園と小・中学校の給食を無償化にしていたからこそ。そして指導主事や協力してくれる教職員の皆さまのおかげ。感謝しています。町としては、子どもたちには賢くて丈夫で思いやりのある人物に育ってほしいと考えている」。
自宅待機する子どもたちについては「各校で出されている課題に取り組み、読書習慣をつけるなど有意義に過ごしてほしい。そのための援助として昼食を提供したい」と語った。
(2020年4月22日付紙面より)
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体調管理の重要性鑑み (県立医科大学など有志一同 )
和歌山県立医科大学情報基盤センターや京都大学、㈱ヘルステック研究所などの有志一同がこのほど、新型コロナウイルス感染症の健康観察を記録できるアプリ「健康日記」を開発。無償提供を行っている。
このアプリは、発熱やせきなどの風邪症状や、新型コロナ流行地域や濃厚接触者、感染のリスクがある人の健康観察に活用されており、和歌山市保健所では市内で発生したクラスター(感染者集団)に対する健康観察に利用されているほか、複数の大学で活用が始まっている。
感染者の出ていない東牟婁、南牟婁地方においての利用実績はないが、登録されたデータは学校や会社、自治体にワンクリックでCSV形式でメール送信することができ、蓄積されたデータを個人で振り返ることも可能。記録可能項目は▽体温▽症状▽薬の服用▽検査の有無・結果―の4項目。
新型コロナに関わる学生や教職員、職員らの健康状態を一括管理することができ、個人単位では自身の日々の体温や症状などの健康状態を一元管理し、必要な相手先に必要な期間の情報を選択して共有することができる。
保健所での健康フォローアップで3月から継続的な利用実績があり、活用例としては「発熱・せきなどの風邪症状を生じた場合の健康管理(症状がなくなるまでの経過観察、公欠や公休管理への活用)」や「イベントなどへの参加後の健康管理(潜伏期間である14日間の観察)」など。
アプリ利用に当たっては、アプリストアで「健康日記」と検索してインストールする必要がある。また、管理者はヘルステック研究所の新型コロナの健康観察アプリページ(https://www.htech-lab.co.jp/covid19)を開き、連絡フォームから申し込んだ上で管理者パックをダウンロード。送信先メールアドレスを対象者に周知する流れとなる。
また、アプリでは日々の歩数や体重、血圧、血糖なども入力でき、自発的な健康状態の記録や把握にも活用可能。詳細は前述の健康観察アプリページで確認を。
(2020年4月22日付紙面より)
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アマビエステッカー (熊野速玉大社 )
新宮市の熊野速玉大社(上野顯宮司)の境内授与所で疫病退散祈願の「アマビエ」ステッカー=写真②=が販売されている。同大社が依頼し、熊野川町の芸術家・平野薫禮(ひらの・ぐれ)さんが作成したもの。新型コロナウイルスの災禍が去り、平穏な暮らしが戻るよう祈りを込めた。
アマビエとは江戸時代の肥後国(現在の熊本県)に現れたとされる伝説上の生き物。夜ごと海中に光る物が現れ、正体を確かめに行くと「我は海中深く住むアマビエと申す。当年より六年は諸国で豊作が続くが、疫病もまたはやるゆえ、我の姿を描き早々人々に見せよ」との予言を残し、海に帰って行ったという。
新型コロナの感染拡大に伴い会員制交流サイト(SNS)でイラストが投稿されるようになり、話題を呼んでいる。
上野宮司は「熊本県も熊野神社の多い所。姿は諸説あるが、海から来たというところから魚の姿で、光り輝くという記述から優美なソデフリウオをモデルにした。新型コロナの終息を祈っています」と語った。
(2020年4月22日付紙面より)
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山の光工房で鳥獣などを供養 (古座川町 )
古座川町月野瀬にある同町鳥獣食肉処理加工施設「KOZAGAWA GIBIER 山の光工房」で20日、供養祭があり関係者14人が生活に供した動物の冥福を祈るなどした。
同施設が開所した平成27年2月、自然から頂く生命の尊さを忘れないため、敷地の南側に町内で供した諸々の動物を弔う鳥獣類・畜類・魚類供養塔を建立。以来年1回の頻度で法要を営み、供した生命への感謝を交えてその尊さを胸に刻む節目をつけている。
前年度は諸事情で機を逸して営めなかったため、今回は約2年ぶりの実施となる。高池にある龍谷山霊巌寺の小原征雄住職を迎え、西前啓市町長を筆頭に関係者14人が新型コロナウイルス対策を取りながら参列。小原住職が般若心経を唱えた後、順次手にした線香を同碑に手向けて合掌し、感謝と冥福の祈りを注いだ。
役場地域振興課の集計による前年度の有害駆除報告匹数は▽シカ1160匹▽イノシシ78匹▽サル126匹▽タヌキ21匹▽アライグマ17匹▽アナグマ8匹▽ハクビシン3匹。うちシカ375匹とイノシシ37匹を同施設で引き受けた。同施設は一定の条件を定めて町外近隣からも引き受けていて、前年度はシカ492匹、イノシシ120匹、計612匹を処理加工した。
同施設は現在、通称を前面に押し出し持ち味を生かした販路開拓を進めていて、精肉「古座川ジビエ」や企業・法人限定の最高ランク精肉「古座川清流鹿 金もみじ」、加工肉「こころうたれるシリーズ」(ステーキ〈鹿肉〉、コロッケ〈イノシシ肉〉、ハンバーグ〈同〉、焼き肉〈同〉)やサラダジビエ「ビュートミートシリーズ」(スタンダードとプレミアムの2種)といった商材を提供。本年度から地域おこし協力隊としてドイツ公認の食肉マイスター資格を持つ森田裕三さん(34)が職員に加わり、さらなる開発に取り組む状況にあるという。
(2020年4月22日付紙面より)
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那智勝浦剣友会に所属 (伝達式 )
田辺市本宮町の熊野本宮大社(九鬼家隆宮司)で13日から15日にかけて、例大祭が営まれた。新型コロナウイルス感染症の影響で一部中止、規模縮小となったが、最終日の15日の渡御祭(とぎょさい)では、御霊(みたま)を抱えた九鬼宮司と時代行列が社殿から旧社地の大斎原(おおゆのはら)まで練り歩いた。最後は熊野修験道による「採燈大護摩(さいとうおおごま)」も執り行われ、新型コロナ終息が祈願された。
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例大祭は、主祭神の家津美御子大神(けつみみこのおおかみ=スサノオノミコト)の故事に倣う祭典とされる一年の豊穣(ほうじょう)を願う祭り。
15日午前は本殿前において神職や氏子総代など関係者のみが参列し、本殿祭が営まれた。
この日は特別に新型コロナ終息を願い、疫病よけとして、力強く太鼓をたたきながらの「大祓詞(おおはらえのことば)」が唱えられた。
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渡御祭では新型コロナの感染拡大防止の観点から、中学生による大和舞や巫女(みこ)舞、御田植神事なども中止となった。例年400人が参加した行列も40人ほどに縮小となったが、「挑花(ちょうばな)」と呼ばれるチョウを付けた菊の造花が祭りに花を添えた。
また、御霊を移す神輿(みこし)も中止となっため、今回は「厨子(ずし)」と呼ばれるヒノキ製の箱に御霊を移し、九鬼宮司が抱え渡御した。この形式での渡御は初だという。大斎原に到着後は宮司が祝詞を奏上し、参列者らが玉串をささげた。
その後、熊野修験道による「採燈大護摩」が行われ、参列者の家内安全や、コロナウイルスの終息が祈願された。
九鬼宮司は「コロナにによって現在、国難といわれる状況になっている。飲食業や宿泊業などさまざまな業種の方々も生活が戻るように頑張っている。皆さま方の思いを受けながら今回の祭りは祈り一辺倒でさせていただいた」。
来年の例大祭については「祭りは地域活性化につながる大きな行事。来年は今まで以上に力強い祭りにできれば」と語った。
(2020年4月17日付紙面より)
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総務建設委員会でコロナ対策 (新宮市議会 )
新宮市議会の総務建設委員会(福田讓委員長、7人)が15日、市役所であった。4人の議員が出席し、全国的に猛威を振るう新型コロナウイルス感染症に対する市の対応などについて質問した。
三栗章史委員は、市庁舎内で感染があった場合、部署が閉鎖になる可能性があるとし、対策について質問。当局は、職員から感染者が出た場合や濃厚接触者と判明した場合、所管事務が滞らないように業務を継続していくとしながらも、多数の感染者が出る可能性を想定し、課を2班に分けて勤務する準備を進める必要があるとした。
市におけるマスク不足に対して当局は「市でも在庫がなく職員には個人で負担してもらっている。市民に配布できる備蓄もない」と理解を求めた。
上田勝之委員は▽感染予防、防止▽感染者が発生した場合の対応▽経済的困窮者への支援―について質問した。感染防止の観点から、ゴールデンウイークに他府県から帰省する人に対して2週間の自宅待機を強く要請するメッセージを出すべきと提言。市長から簡潔に広く市民に訴えかけるべきとした。
紀宝町の備蓄用マスクの配布や那智勝浦町の事業所に対する消毒液の配布などを挙げ「市からの発信が市民の不安解消につながるように早急な対応を」と求めた。
生活困窮者に対する国の支援制度について「方向性が定まれば市役所は混乱するのではないか。支給に該当しないケースも出てくるし書類も煩雑する可能性がある」。これに対し田岡実千年市長は、17日から市役所別館に相談窓口を開設することを報告した。
静岡県御殿場市が、損失額を保証した上で市内のバーなどに対し休業要請したことを例に挙げ「市として支援、助成のために思い切った対策を」と訴えた。田岡市長は「市内1800軒の商店、1000軒の飲食店に支援をするのは市の体力ではなかなか難しい」とし、国が打ち出す経済施策に期待したいと述べるにとどまった。
固定資産税などの支払い猶予や減免を望む意見に対して、当局は国では地方税法の一部改正を予定しており、全ての地方税を対象に徴収猶予や減免措置が設けられるなどと説明した。田岡市長からは水道料金の支払期間の猶予を水道事業所に指示をしているとの報告があった。
竹内弥生委員は、緊急事態宣言発令後の先週末、夜のまちに大勢の人が湧いていたと聞いたと危惧。「ストレスや自粛疲れなどで人があふれてくるのは必然。その第一波はゴールデンウイークで次はお盆時期と考える。他府県から帰省してきた人たちに対し、再度強く2週間の自宅待機を促すべき」と強く要望した。
また、夜の飲食店において「飲食店は消毒液さえあれば工夫をしながらなんとかやっていけるが接近を伴う夜の店は難しい。お金があれば休業できるという個人事業主も多い」と述べ、相談窓口でのしっかりした誘導と、飲食店に対する消毒液の配布を求めた。
福田委員長は「市民の安全を守るために相談窓口は土日いつでも対応できるようにしていただきたい」と要望し、市民に対する情報の発信を含め、できることは早急に対応をと呼び掛けた。
委員らからの意見を受け、田岡市長は飲食店など市内事業所に対して、除菌効果のある次亜塩素酸ナトリウムの希釈液を配布すると明言。16日実施の市新型コロナウイルス感染症対策本部会議で方向性を定めるとした。
(2020年4月17日付紙面より)
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本年度2回目のアユ放流 (古座川漁協 )
古座川漁業協同組合(大屋敏治組合長)が16日、本年度2回目となる稚アユ放流に取り組み500㌔を管内流域各所へ分散して放った。
この放流は、アユ資源の安定増強を目的とした県内水面漁業協同組合連合会委託事業の一環。同組合は例年並みの天然遡上(そじょう)に対し基準量1・5㌧を設定し、これを2回に分けて管内流域に放っている。
2回目は古座川町内の児童に体験提供する形が恒例になっていて、事前に呼び掛けたところ新型コロナウイルス対応に伴う制約がかかる中、県道を挟んだ向かいにある清流・古座川を生かしたふるさと学習を計画する同町立明神小学校(速水和美校長、児童10人)が学習の足掛かりとするため提供を希望した。
同校前の河原で組合員らと合流した児童は、井口一副組合長のあいさつを受け持参したバケツで体長10㌢弱のアユを預かって静かに川へ注ぎ放った。
高学年はホースを使って行う放流も経験。大西泰平君(5年)は「今年のアユは前より大きかったけどあまり跳ねなくておとなしかった。元気に、健康に育ってほしい」と話し、川で群れるアユを見送った。
本年度の天然遡上はここ数年では平年並みで、放流量は1・5㌧として今後の状況を見るという。児童は今後も同組合に釣りなどを教わる予定で、井口副組合長は「大きくなってまた古座川で遊ぶ時に『こういうことあったなー』という思い出をしっかりとつくってもらえれば。アユが遡上できる自然豊かでふるさとの誇りでもある古座川。これからも古座川漁協として引き続き保全に頑張っていきたい」と子どもの今後に期待しつつ語った。
同漁協は本年度もアユ漁(友釣り漁)の解禁日を6月1日(月)と設定して準備を進めている。
(2020年4月17日付紙面より)
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萩千取美惠さんが箏曲奉納 (熊野速玉大社 )
新型コロナウイルス感染症の終息を願い、和歌山市在住の萩千取美惠(はぎちどり・みえ)さんが15日、新宮市の熊野速玉大社(上野顯宮司)で箏(そう)曲と唄を奉納した。
萩千取さんは幼い頃から箏(こと)と三味線を習い、生田流京都當道(とうどう)会萩延(はぎのぶ)会の萩侑加代子さんに師事。世界平和を祈って熊野地方を中心に各地の神社で演奏し、古曲を伝承する活動を続けている。
熊野地方を訪れたのは14日で、毎月15日の月次祭(つきなみさい)に合わせて飛び込みで奉納することとなった。「若菜献饌」「春の曲」「千鳥の曲」を演奏し「今日は周囲に人がおらず、自然と一体になり、神様が聴いてくださっていると感じることができた」と語った。
上野宮司は「すがすがしく、素晴らしい演奏だった」と評し「人に聞かせるために演奏するのと、神様に奉納するのは全く次元の違うこと。この場所で演奏するのはひとしおで、熊野速玉大社は神気一体となり、魂をよみがえらせる地。われわれも新型コロナが終息するよう、祈っております」と感謝した。
(2020年4月17日付紙面より)
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熊野那智大社で「桜花祭」 (那智勝浦町 )
那智勝浦町那智山の熊野那智大社(男成洋三宮司)は14日、自然の恵みに感謝し、五穀豊穣(ほうじょう)を祈る「桜花祭(おうかさい)」を営んだ。桜の花のかんざしを挿した巫女(みこ)が那智の滝前で「浦安の舞」を優雅に奉納した。
平安時代に花山法皇(968~1008年)が那智山で千日間の山ごもりをした際に、「木のもとをすみかとすればおのづから花見る人となりぬべきかな」と桜の美しさを詠んだという故事にちなんだ祭典。
神事は本社拝殿と別宮飛瀧(ひろう)神社斎場でそれぞれ営まれた。宮司以下神職の烏帽子(えぼし)や巫女の髪飾りにはサクラの小枝が付けられ、長さ約1㍍のヤエザクラの枝を幣帛(へいはく)として奉献した。
男成宮司は祝詞の終わりに新型コロナウイルスの一日も早い終息を祈願し「いろいろなところに大きな影響が出ていますが、季節はいつもと同じように新緑の美しい時季になりました。自然をめでる気持ちと希望を持ち、落ち着いた行動を取っていただければと思います」と話していた。神事の後、参列者には桜餅が振る舞われた。
(2020年4月15日付紙面より)
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民間ロケット発射場周辺地域活性化協議会 (那智勝浦町 )
串本町で建設が進む民間ロケット発射場「スペースポート紀伊」周辺の行政機関や関係団体などで組織される「民間ロケット発射場周辺地域活性化協議会」(会長・下宏副県知事)の第2回通常総会が13日、那智勝浦町の体育文化会館であった。17人が出席し、ロケット打ち上げ時における周辺地域の交通対策について中間報告が行われた。
同協議会は初の打ち上げとなる2021年に向け、見学場の整備や想定される渋滞への対策について協議するため、昨年10月21日に設立された。
総会には下会長をはじめ、田嶋勝正串本町長、堀順一郎那智勝浦町長らが出席。下会長は新型コロナウイルスに触れ、県の状況などを報告した。ロケットについては「令和3年中に1号機の打ち上げを計画している。見学場の設置や想定される渋滞対策について交通対策部会が議論している。今回は中間報告についてご意見を頂きたい」とあいさつした。
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同協議会内には警察や国、町観光協会などのメンバーで構成される交通対策部会があり、これまで3回、課題解決に向け対策を協議してきた。鹿児島県肝付町でロケットが打ち上げられた際のデータを基に、串本町でのロケット1機目の打ち上げ時には2万人の来訪者と自動車8000台が訪れることを想定しているという。
江住中学校前交差点(すさみ南IC出口)および、市屋交差点(那智勝浦新宮道路出口)を先頭に、両道路や国道42号では潮岬西入口と東入口交差点(大島入り口部分)から橋杭岩信号間の串本町の町中、ロケット射場と公式見学場付近での渋滞発生も課題となりそうだ。
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県では▽事前予約制で有料の公式見学場を用意する▽マイカーではなく、公共交通機関(鉄道)やパークアンドライドによる移動を前提とする▽公式見学場予約者以外のマイカー来訪者による渋滞緩和のため、看板や中継車などによる交通誘導を行い、「全体的な交通量の抑制」「42号線における来訪自動車の通過交通の円滑化」―などを対策として行う方針だ。
県商工観光労働部企業政策局産業技術政策課の柴田和也課長によると、予約客以外の来訪者に対し、「渋滞緩和を目的に抑制しすぎるのは地域のためにならないという意見もあった」。「各地域の観光資源とどう組み合わせていくかが重要だが、問題となる渋滞対策を進める必要がある」と見解を示した。
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有料の公式見学場については、現在那智勝浦町が旧浦神小学校の見学場整備を進めており、基本計画策定のために予算300万円を先月の町議会定例会で計上し可決された。
県によると、見学場には来訪者が見学しやすく、輸送しやすい立地が必要だという。同町だけでなく、射場が建設される串本町でもロケットの見学に絡めたさまざまなオプションの検討や見学場の構想があると説明した。
(2020年4月15日付紙面より)
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300㌔超えの大物など55本水揚げ (勝浦地方卸売市場 )
国内有数のマグロはえ縄船の基地、那智勝浦町の勝浦地方卸売市場で13日、300㌔を超える大物を含めクロマグロ(本マグロ)55本が揚がった。前日分を合わせると30隻以上の入港船があった。
同市場一日の水揚げでは、近年まれに見るクロマグロの本数となったものの、国が7日に発表した7都府県の緊急事態宣言の影響からか高級魚のクロマグロを筆頭に需要が冷え込んでいる。
和歌山県漁業協同組合連合会(JF県漁連)勝浦市場の太田直久市場長は「全体の相場は4月初めまで安定していましたが、先週中頃から下がり出し、メバチ、キハダも安いですね」と話す。一方、スーパーなどで出回ることの多い大衆魚のビンチョウマグロは比較的高値で取引されている。
クロマグロを買い付けた仲買人からは「歴史的な安値になった。質も良いのに料亭やすし屋が営業していないから売れない。ビンチョウと変わらない値段で出回るかも」などの声が多くあった。同市場関係者らは「せっかく漁師さんが苦労して釣ってくれた本マグロ。今こそ産地の家庭で食べてもらえれば」と地元での消費を呼び掛けている。
(2020年4月15日付紙面より)
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御幸町全龍寺線で (新宮市 )
新宮市新宮の本廣寺近くの道路が13日午後、陥没した=写真。陥没直前にオートバイで現場脇を通過した40代男性は「通過して2、3秒後にドカーンとすごい音がして、振り返ったら大きな穴が開いていた。驚いた」と興奮混じりに話す。
男性によると、通過中から道がへこんでいると感じたとのこと。道路が落ちる音に驚いた近隣住民が次々に家から飛び出してきたという。道は駐車場に面しており、車で道に出ようとしていた別の男性は「危ないとは思っていたがまさか道が落ちるとは」と驚きを隠せない。
市によると、もともとアスファルトにクラック(ひび)があり地面が下がっていたことから、3月末から同所を通行止めにしていた。最近の調査で床版の亀裂が目立っていたことなどを受け、市は6月の補正予算に工事費を盛り込む計画を立てるとともに、鉄板で道の補強を予定していたという。
現在のところ対応は決まっておらず、落ちたアスファルト片を早急に撤去するとともに、人が通行できるように処置を急ぐ方針だ。
(2020年4月15日付紙面より)
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拳武館新宮空手道スポーツ少年団代表・青山富男さん
新宮神社でさくら祭 (熊野速玉大社 )
新宮市の熊野速玉大社(上野顯宮司)境内にある新宮神社で3日、例祭(さくら祭)が執り行われた。大社崇敬会の杉本義和会長や敬神婦人会の久保あや子会長ら約30人が参列し、桜の枝を玉串として奉奠(ほうてん)した。
新宮神社は明治40年、神社合祀(ごうし)令により、新宮町内にあった18社18柱の祭神を大社境内の金刀比羅(ことひら)宮に合祀したのが始まり。中でも最も位の高い渡御前(わたりごぜん)社の主祭神・神武天皇の例祭に合わせて、毎年4月3日に営まれている。同神社は昨年から御代(みよ)替わりの年の記念事業として修復工事を行っている。鬼瓦と拝所の瓦は、当時(江戸時代のものとされる)のものを利用しているという。
祭典では、上野宮司による祝詞奏上の後、桜の小枝を髪に挿した巫女(みこ)たちが、桜の木を背に優雅に「浦安の舞」を奉納した。
上野宮司は参列者らに対し「新型コロナウイルス感染症のことで気がめいるが、一人一人が食物を大切にし、しっかり栄養を取って体力をつけ、元気な気持ちを持って健康に留意を」と呼び掛けた。
祝詞奏上では、コロナウイルスの早期の終息を願ったと話し「本来なら春で心麗しい時だがコロナ災禍で気を病んでいる人も多いのでは。そういった気を吹き飛ばし、一日でも早く心の底から花をめで、祭りを楽しむことができるようにお祈りをしました」と話していた。
祭典終了後には、関係者らにより、参拝者や地域住民らに厄払いの餅が配られた。
(2020年4月4日付紙面より)
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一枚岩のセッコクが開花 (古座川町 )
古座川町相瀬、一枚岩の壁面に根付くセッコクの開花が始まった。2日現在でごく一部が白い花を付けている状況。ここ数年では特に早いシーズンインとなっている。
セッコクはラン科の多年草で、温帯域の岩や木に着生し複数本の節がある茎を伸ばして繁茂する。一枚岩には点々と小さな虫食い状のくぼみがあり、その一部に根付いている。
草丈は20~30㌢、花は約3㌢。一枚岩の巨大な壁面に比べるとごく小さい存在だが、花盛りを迎えると対岸からでも咲いているのが見て取れるようになる。
セッコクの花のシーズンは一般に約1カ月とされ、今年はゴールデンウイーク半ばが終盤にかかりそうなタイミング。19日(日)とその前後3日間の午後5時前は風物詩「一枚岩の守り犬の影」が上流側の壁面に映り込む時期で、天候が良ければ花と影を併せて観賞できる好機でもある。
道の駅虫喰岩の施設は本年度から運営者が変わり5月1日(金)にcamp &Food「monolith」がオープン予定。先行して今月3日から30日(木)まで屋台の出店が始まっている。昨年まであった単眼鏡が今年はないので、セッコクを観賞するときは各自で望遠鏡を持参すると役立つ状況だ。
(2020年4月4日付紙面より)
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紀宝町鵜殿の讃寿会グラウンドゴルフ部(福本稔夫部長)は3日、鵜殿グラウンドで本年度最初の活動を実施した。部員約30人が参加し、和気あいあいと楽しんだ。
新型コロナウイルス感染症対策を取りながら、健康維持のため毎週金曜日に活動を続けている。この日は桜を眺めながら8ホールを4周し、元気いっぱいにプレーした。
女性最高齢の辻本ミサエさん(92)は「グラウンドゴルフが大好き。これが生きがい」。男性最高齢の中井清さん(90)は「これからも続けたい」と笑顔を見せていた。
福本部長は「町の了解を得ながらグラウンドを使用し、部員の健康のために活動を続けている。皆さん、楽しんでくれていますよ」と話していた。
(2020年4月4日付紙面より)
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新宮市仲之町に就労支援センター開所 (NPO法人ぷろぼのくまの )
新宮市仲之町で中高生向け「くまのチャレンジスクール」と社会人向け「くまのジョブトレスクール」を運営するNPO法人ぷろぼのくまの(柴田哲弥理事長)はこのほど、同町に新施設「くまの就労支援センターヨリドコ」を開所した。休校措置が終了し次第、社会人のパソコン(PC)スキルの獲得支援などを展開していく。
開所に当たり、同法人は昨年9月13日から12月2日にかけて、改修資金を集めるために、インターネットを通じて資金調達するクラウドファンディング(CF)を実施。CFを通じ139万円の支援を受けたほか、203万円もの寄付が直接届けられたという。総額は342万円で目標金額の350万円をほぼ達成した。柴田理事長は「こんなに集まるとは思っていなかった。還元がない中でこれだけの寄付を頂き感謝しかないです」と話す。
新型コロナウイルス感染症の影響で開所式はなし。小中学校の休校措置に伴い、利用者が体を動かせるようにと、3月上旬から改修工事と並行して空間の利用を開始した。バランスボールや小型トランポリンなどを配置し、夕方までのPC教室が終了次第、子どもたちが遊びや学びに利用している。
同所での開所にこだわった理由は「まちなか」。「まちの真ん中で困っている人を受け入れ、社会性を身に付けてもらうために間口を広くした」と柴田理事長。「誰かのよりどころとなるように」との思いを込め「ヨリドコ」と命名した。道沿いに上がりスペースを設け、テーブルと座布団を配置。「生きづらさを感じている人限定ではなく、利用者、商店街を歩く人が交流できる施設になれば」と期待を寄せた。
(2020年4月4日付紙面より)
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【第9回】今こそ食育のチャンス!
新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、さまざまな影響が広がっていますね。
不安な状況が続いて、ご自宅で過ごす時間も増えているのではないでしょうか? そこで、私が今こそ提案したいのが、食育です! それどころじゃないよという声も聞こえてきそうですが、お子さんたちと過ごす時間が増える今こそ食育のチャンスだと思うんです。
自宅で長い時間を過ごすとなると、ついついお子さんとご両親で別々の時間を過ごしてしまいがちですよね。でも、長い休校と春休みで、子どもたちも退屈していると思います。そんなときに、お料理をイベントにして、一緒に作るというのは、いかがでしょうか? クッキーやドーナツなどのスイーツを作るのも楽しそうですし、ギョーザを皮から作ったり、ピザを焼いてみたり。普段やらない手間のかかるお料理を一緒にするのは、本当にオススメです。
一緒に作るときに、ぜひ心掛けていただきたいポイントが幾つかあります。一つ目は一緒に思い切り楽しむということです。上手くできないことを笑い合ったり、会話を楽しみながら作ってください。とにかく「お料理は楽しい!」と思ってくれるように、演出することが大切です。小学生の家庭での調理経験を研究した論文では、「食事を楽しんでいる児童ほど、調理や食事の準備をよく行っている」と報告されています(小学生高学年の食生活と学習態度や意欲との関連性、大阪教育大学紀要、2007)。お料理を楽しめる子は、食事を楽しめる子ということですね。また、「調理経験は自尊感情のうち【他者への思いやり】に最も強く影響を及ぼす」という論文もあります(小学生の家庭での調理経験が食事観、自尊感情、教科に対する関心に及ぼす影響、栄養学雑誌、2018)。つまり調理経験のある子どもは、人に優しい子になる可能性が高いということです。これは、人との関わりに大きく関連していると思うのですが、楽しい経験が優しさを生み出すという側面もあると考えています。
もう一つのポイントは、とにかく褒めてあげてほしい!ということです。調理工程でもそうですが、一緒に食べて「おいしい!」「ありがとう!」と言ってあげてほしいのです。「自分で作ったものを家族や友達に食べてもらい、『おいしい』と言ってもらえたときの喜びは、【自分が大切なものである】という自尊感情につながる」(高学年児童の学校給食への関心と学習態度・意欲や健康状態との関連、日本食育学会誌、2018)という報告があるくらい、作ったものを褒めてもらうことは、子どもたちにプラスになるんです。
最後のポイントは一緒に考える!です。お料理は大人とやると、指示されたことをする「お手伝い」になりがちです。私は、大人が子どもと一緒に「味どうかな?」「どうやったらおいしくなるかな?」と考えながら作ることで、子どもの思考力や自尊心の向上につながるのではと考えています。ぜひ、巣ごもり中の楽しいイベントの一つとして、お料理を取り入れてみてはいかがでしょうか。
(2020年4月4日付紙面より)
くじらの博物館で供養祭 (太地町 )
太地町立くじらの博物館(林克紀館長)で2日、飼育中に死亡した鯨類や魚類などの冥福と飼育動物の長生きを祈る供養祭が営まれた。館内にある供養碑前で順心寺の関雄峰住職が読経を行い、職員約30人が静かに手を合わせた。
供養祭は同館が開館した1969年4月2日の記念日に合わせ、41年前から毎年行っている。供養碑前にはサバ、ニシン、ホッケ、花が供えられた。
同館には現在、鯨類がコビレゴンドウ、オキゴンドウ、ハナゴンドウ、バンドウイルカ、カマイルカ、スジイルカ、マダライルカ、カズハゴンドウ、シワハイルカの9種35頭おり、クエなどの魚類48種275匹、ミズクラゲなど無脊椎動物16種202匹を飼育展示している。また、ハナゴンドウのシロ(推定24歳)が飼育年数19年目と最も長いという。
本年度より副館長となった稲森大樹さんによると、「今年は死亡数が少なかった。水温が暖かったことが、動物にとって良かったかもしれない」と説明した。
林館長は「コロナウイルスがまん延しないように、それにより閉館しないように祈った。職員には不要不急の外出を控え、自覚や責任を持って行動してほしいと伝えた。新しい副館長を若い皆さんで支え合って一年間乗り切ってほしい」。
「初心に帰り、動物に異常ないか健康管理など観察をしっかりと行うなど、基本を大切にしてストレスないように飼育していきたいと思う」と話した。
(2020年4月3日付紙面より)
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ベテスタと備蓄用パンの供給協定 (太地町 )
南海トラフ大地震など大規模災害の発生に備えて太地町は3月27日、同町役場で社会福祉法人ベテスタ(李在一(リ・ジェイル)理事長)=三重県松阪市=と災害時における食料供給に関する協定を結んだ。これにより、被災時には同法人が製造する備蓄用缶詰パンが優先的かつ速やかに町へ届けられる。
同法人は障害者支援施設「こいしろの里」を開設し、2000年から施設入所や生活介護事業など幾つかの支援に取り組んでいる。缶詰パンもその一環として、就労継続支援B型事業所で製造している。5年間の長期保存ができるそうだ。昨年12月6日には、那智勝浦町とも同様の協定が結ばれている。両町とも松阪市に本店を置く第三銀行が仲介し、締結が実現した。
締結式には漁野洋伸副町長、森尾伸総務課長、李理事長、第三銀行営業本部の清水久史地域振興課長、山本浩櫛田支店長、橋本勇紀勝浦支店長ら合わせて10人が出席。李理事長(60)は「知的障害があってもパン製造で社会に貢献でき、施設利用者の皆さんは喜んでいる。感謝以外ありません」と喜び、町総務課の下津公広主幹(47)は「缶詰パンは長く置けるし、コストダウンになる。備蓄数も増やしたい」と話した。
(2020年4月3日付紙面より)
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入社式開き新入5人迎える (串本福祉会 )
串本町や古座川町の多くの事業所が1日、新年度を迎えた。串本町二色にある社会福祉法人串本福祉会(和田利文理事長)は地元の串本古座高校新卒者を含む新入職員5人を迎えて入社式を営み、理念や社是を共有して第一歩を踏み出した。
同法人は昨年度、同校魅力化プロジェクト関係で3年次選択科目「介護福祉」の外部講師を担当。130時間相当の授業や実習をし、介護職員初任者研修の修了者を育てた。同校からはそのうちの3人と未履修の1人が同法人への就職を希望し、本年度は5人を新規採用するに至ったという。
式は完成間もない特別養護老人ホームにしき園本館1階ホールで、新型コロナウイルスの感染予防対策を講じながら実施。和田理事長は同法人の沿革と理念や行動規範を伝え、とりわけ笑顔を大切にして利用者の気持ちに寄り添い、串本福祉会の職員として親しまれるよう頑張ることを期待しながら辞令を交付。新入職員を代表して宮下清流(きよら)さん(18)は「未熟な社会人一年生でまだまだ分からないこともありますが、笑顔で心を込めた処遇に努めるという経営理念を忘れず精いっぱい頑張りたい」と決意を述べて応えた。
同法人各施設の管理職あいさつを経て、和田吉男施設長は団塊の世代の後期高齢者入りに伴う近い将来の人材不足が懸念される中で5人の新入職員を迎えられたことに歓喜。自身が感じている介護職の職業観と理念を実現するために職員が意識している心構え「一灯照隅(いっとうしょうぐう)」の意味を説き、「それぞれの立場を照らして全体を明るくする、その一員になってほしい」と励まして入社を歓迎した。
(2020年4月3日付紙面より)
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「じゃばらいず北山」がスタート (北山村 )
北山村の特産品であるじゃばら事業のさらなる発展と地域づくりに寄与することを目的に昨年10月29日に設立した「じゃばらいず北山」(池上輝幸代表取締役社長)が1日、民営化しスタートを切った。所在地は同村下尾井。資本金3000万円(同村が出資)。18人の従業員で、じゃばらのさらなるブランド価値の向上を図っていく。
同村のじゃばらは、1982(昭和57)年にパイロット事業をスタートさせた。当時は赤字産業だったが2001(平成13)年度の花粉症のモニター調査を機に売り上げが増加。地域づくりの成功事例としてたびたび紹介されるまでに成長した。19年度の売り上げは約4億7000万円を見込んでいる。
新会社名に込められた意味は「じゃばらが飛び立っていく、じゃばらは北山村のもの」。昨年9月の公募により決定した。今後はじゃばらのブランド化をより進めるために▽収穫量増加のため作付面積の拡大▽都市部の百貨店などでの取扱店舗の拡大▽よりおいしい、より機能性を追求した新商品の開発▽自社加工場でHACCP(ハサップ)の衛生管理導入▽大学と提携し機能性の研究調査▽ECサイトでの通販事業の拡大―などに取り組んでいく。
また、来年秋の完成に向け同村七色に新工場の建設を予定しており、一層の生産性や安全性の向上を図っていく。
設立に当たり、池上社長は「今までは予算や雇用制約などがあり動きが取りにくい部分があったが、民営化によって解消されるのでは」と期待を寄せる。
新型コロナウイルス感染症の影響を受け、書き入れ時である3月の売り上げが減少。「荒波からのスタートとなりそう」としながらも、「波はあるとは思っているがみんなで協力して乗り切っていきたい。じゃばらは村の経済にとって大きな柱。高品質で安心安全、家族みんなで楽しめる『北山のじゃばら』を届けていけたら」と意気込みを語った。
同社では設立を記念し、希釈タイプの皮入りじゃばらドリンク「北山村のじゃばらこまき」(500㍉㍑、税別1800円)を数量限定で販売している。インターネット(https://kitayama-jabara.jp)や電話(0120・928・933)で注文できる。限定品のため、なくなり次第終了。
(2020年4月3日付紙面より)
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那智勝浦ゴルフ倶楽部
新宮ジュニアレスリングクラブ代表・中川真一さん
官公庁で辞令交付式
官公庁で1日、辞令交付式があり、新年度がスタートした。熊野地方の各自治体の首長たちは、昇任した幹部職員や新規採用職員らを前に「地域活性化のために一丸となって職務に」などと奮起を促した。
新宮市では、田岡実千年市長が課長以上の管理職員、医療職、新規採用職員などと分けて人事発令通知書を一人一人に手渡した。幹部職員には「極めて厳しい時期ではありますが、全ての職員が一致団結し、課題に向き合いまちづくりを推進していかなければならない。そのためには皆さんのリーダーシップが何より重要」と訓示。
新規採用職員には「現場はあなた方の斬新な発想と、活気に満ちあふれた熱意を心待ちにしている」と激励し「大きな志を存分に発揮し、新宮市を元気なまちにしていきましょう」と呼び掛けた。
新規採用職員を代表して宣誓書を読み上げたのは、就職氷河期世代の新規採用者である金澤愛さん(42)。昨年、同市は県内の市では初の取り組みとして、就職氷河期世代を対象に職員を追加募集していた。
金澤さんは地元新聞社員を経て、市臨時職員や社協、市嘱託職員として勤務。職員試験に合格し、このたび正職員として採用となった。「嘱託職員の時に引き続き税務課での勤務になるが、正職員としてより踏み込んだ仕事ができれば」と意気込みを見せ、「市民の皆さんに分かりやすく、親しみの持てる税務行政を」と新年度の誓いを新たにした。
(2020年4月2日付紙面より)
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生徒にイースターを紹介 (ECC古座・串本教室 )
ECCの古座教室(北本淑鈴指導員)と串本教室(名田真佐美指導員)が3月29日、串本町古座にある消防団拠点施設でイベント「イースターパーティー」を開いてネーティブとのコミュニケーションや慣習「イースター(イエス・キリストの復活祭)」に親しむ機会を生徒に提供した。
このイベントは、培った英会話を生かして英語圏の文化に触れ感性を高めることが狙い。両教室が連携するのは2007年のイベント「ハロウィンパーティー」以来で、内容を準備する中でECCの県スピーチコンテスト審査員を務めるニュージーランド人、マシュー・ビッグスさん(通称・マット先生)をゲストに迎えることになったという。
ビッグスさんは約16年にわたって県内に定住し、幼児教育を本業として生活している。両教室はネーティブと交流できる貴重な機会だが、昨今の新型コロナウイルス感染拡大抑止の観点で大人数を集められないことも考慮。普段は認めている一般参加を今回に限り見合わせ、ビッグスさんの得手を踏まえて教室生徒の乳幼児~児童のみに呼び掛ける制限をしつつ参加を呼び掛けた。
当日は乳幼児~児童9人とその保護者5人が参加。窓を開けて換気を保ちながら開会し、ビッグスさんは自己紹介を経て色をテーマにした紙芝居やミニゲームで子どもと交流。その後に慣習「イースター」を紹介し、イースターエッグのイラストを着色して貼ったカードを作る形で文化の一端を体験するなどした。
名田指導員は「日本ではクリスマス(イエス・キリストの生誕祭)がよく知られているが、イースターはまだまだ知られていない。対の文化としてこの機会に関心を持ってくれれば」と参加者の今後を期待。北本指導員は「マット先生の力で幼い子どもさんにも英語の楽しさがしっかりと伝えられれば」と願って参加者とビッグスさんのコミュニケーションの後押しに努めていた。
(2020年4月2日付紙面より)
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東正寺で子ども坐禅会 (紀宝町鵜殿 )
紀宝町鵜殿の醫王山(いおうさん)東正寺(とうしょうじ、片野晴友住職)で、春休み恒例の「子ども坐禅(ざぜん)会」が開かれている。
春休み中の子どもたちに規律正しい生活を送ってもらおうと39年前から毎年行われている。新年度が始まった1日には学年が一つ上がった小学生4人、中学生1人が参加した。
雨の中、午前7時から始まり、ラジオ体操で体をほぐした後、坐禅堂に入堂した。合掌、互いに礼をしてから壁に向かって座り、約20分の坐禅を行った。
坐禅後は本堂でお経をあげた。片野住職は「信仰を基盤とした青少年の健全育成を願って、毎年、春休み期間中に行っています。今年は新型コロナウイルスの影響で休校措置が取られている。子どもたちの生活リズムが狂わないよう、早寝早起きを心掛けてほしい」と話していた。
保育所年長児から通い、本年度から中学生になる榎本健志君(12)は「中学校では勉強と部活を頑張りたい」と笑顔を見せていた。
子ども坐禅会は坐禅堂や本堂の換気、アルコール消毒など新型コロナ感染防止対策を取りながら5日(日)まで行われる。午前7時から8時までで、対象は小中学生。会費は無料。
(2020年4月2日付紙面より)
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利便性を考慮し運用開始 (那智勝浦町 )
那智勝浦町のJR那智駅前やその周辺にあった3カ所のバス停留所(以降、バス停)が1日、「道の駅なち」に統合され運用が開始となった。地域住民や外国人観光客の利便性・安全性の向上を目的に整備したもので、民間と町営バスの円滑な利用が期待される。
これまで那智駅舎前に熊野御坊南海バス那智山線と町営バス色川線・太田線が、国道42号を挟んで熊野御坊南海バス新勝線のバス停があった。国道は車両の通行も多く危険であることや、外国人観光客からバス停の利用が分かりにくいなどの意見があったという。
各公共交通機関や国土交通省、和歌山県などで構成される「熊野外国人観光客交通対策推進協議会」の作成したガイドに従い、町はバス停を「道の駅なち」への1本化を検討。そのためには道の駅の駐車場を区画整備する必要があるため、町は県観光交流課と共に管轄元となる国へ要望活動を行い今日に至った。
同町観光企画課は「バスや列車の交通拠点となる那智駅の整備を行った。民間や町営のバスを地元や観光客の方々に、より一層利用していただけたら幸いです」と話している。
(2020年4月2日付紙面より)
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