周辺地域協の臨時総会で発表 (スペースワン株式会社 )
串本町田原~那智勝浦町浦神にまたがる民間ロケット射場「スペースポート紀伊」を運営するスペースワン株式会社(豊田正和代表取締役社長)=東京都=が19日、ロケット「カイロス」初号機の打ち上げを来年2月末ごろに再延期することを公式発表した。
同日、串本町サンゴ台のホテル&リゾーツ和歌山串本で開催のスペースポート紀伊周辺地域協議会(会長=下宏・和歌山県副知事)臨時総会に出席した同社の阿部耕三取締役が事業の経緯や現時点での進捗(しんちょく)と併せて報告したもので、国際情勢に伴う物流の停滞が想定以上で期待する時期に必要な部品が届かないなどの諸課題に苦慮し、それらの対処をすると今年12月末ごろの打ち上げは厳しいとの判断に至ったとして理解を求めた。
同総会では初号機打ち上げ時の公式見学場の全体管理を担う株式会社JTBも報告に臨み、会場運営の概要や集客窓口とするホームページ「ロケット『カイロス』初号機打ち上げ応援サイト」の事前登録状況やオフィシャルツアーに伴う宿泊施設の配分などを伝えた。
今回の議事は2社の報告のみ。下副知事は「残念だが、現在の状況などを考えるとやむを得ないと思う。引き続き支援をし、ぜひとも初号機の打ち上げを成功させていただきたい」と総括した。
当初の2021年度内から今年12月末ごろ目標、さらに来年2月末ごろ目標と再延期したことについて阿部取締役は「楽しみにしていただいた地元の皆さまには大変申し訳ないと思っています。引き続きご支援ご声援をお願いしたい」とコメント。来年2月末ごろという期日は関係各者と話し合う中で総合的に判断し示した目標で、実現に向け全力で取り組むとしている。
発表を受け副会長の田嶋勝正・串本町長は「来年2月の閑散期にずれ、商売人は助かりファンも来やすい状況になると思う。渋滞対策などよりいっそう充実し、多くの方を迎える状況をつくっていきたい」。
副会長の堀順一郎・那智勝浦町長は「期間が少し延びたところをうまく活用し、もっと盛り上げて多くの方々に喜んでいただけるような地域振興につなげる期間として前向きに捉えたい」とそれぞれ語った。
(2022年10月21日付紙面より)
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笑福亭鶴笑さんが講話 (新宮高校 )
新宮市の県立新宮高校(東啓史校長)で19日、全校生徒561人を対象に人権全体鑑賞会が開かれた。落語家でNPO法人「国境なき芸能団」代表の笑福亭鶴笑さんが、パペット落語などを通じて笑いを届け、難民キャンプで暮らす子どもたちや戦争、平和に対する思いを語った。
鶴笑さんは笑福亭一門の落語家で、世代や国境、言語の壁を超えて世界中の人々が楽しめる新型落語「パペット落語」を考案。戦争や内乱、災害、疫病によって生活を破壊された人々や、紛争地で生まれ育った子どもたちに励ましの「笑い」を届けるためNPO法人を設立し、アフガニスタンやイラク、カンボジアといった国々へ赴いている。
鶴笑さんは、枕として難民キャンプを訪れた経験を紹介し「最初は外国人への不信感からキャンプ内への立ち入りを拒否されたが、芸で子どもたちを笑わせたことがきっかけとなってコメディアンとして認めてもらえた」と語った。戦争の絶えない世界の現状を憂い「なぜ戦争が起きてしまうのか。いろんな人の意見を聞いて視野を広げて。人間らしさを取り戻すためにも笑いが大切。皆さんの家庭や学校生活に楽しい笑いがあふれるように」と語りかけた。
手作りのパペットで1人4役を演じるオリジナルの落語「立体西遊記」では、登場人物たちの軽妙な掛け合いに、生徒たちに笑いが広がった。
弟子の笑音(しょうと)さんも登場し、灯油シュポシュポやパイプ椅子、熊手、クレンザーボトルなど身近な素材を改造した手作りの笛を披露。塩ビパイプで作ったトロンボーンでは「ぞうさん」を演奏した。
山田倫加さん(3年)は「初めて落語を聞いたが、面白かった。大学で海外のことを学びたいという思いが強くなった」。松下穂乃果さん(同)は「難民キャンプの話を聞き、海外でも落語が受け入れられて、笑ってもらえること、人と仲良くなれることを聞いて感動した」と話していた。
(2022年10月21日付紙面より)
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紀伊半島沖で採集の2種 (串本海中公園 )
紀伊半島西南沖で採集されたイバラスナヒトデとケムシヒトデが標本に基づく記録として国内2例目となることがこのほど判明し、その報告論文が先月20日発行の学術誌「Biogeography」24号に掲載された。
イバラスナヒトデは、串本海中公園センター水族館の平林勲係長が2019年12月30日に有田沖で展示生物の採集をしていた時に発見。見慣れないヒトデ類だったため水産研究・教育機構の木暮陽一主幹研究員に精査を求めたところ、沖縄県の1標本のみ記録されているイバラスナヒトデだと判明した。
木暮主幹研究員は生体調査に加え過去に採集され標本として収蔵されている未同定種も対象として研究をしている専門家。1975年にすさみ町沖で採集され大阪市立自然史博物館に未同定種として収蔵されていた標本を昨年に見つけ、形態観察をした末に小笠原諸島兄島でのみ記録されるケムシヒトデだと判断。紀伊半島西南沖で採集されたこれらヒトデ類は貴重な標本と感じ、平林係長と連名で論文を書き学術誌掲載で公表するに至った。
平林係長によるといずれも南方系に分布するヒトデ類で、公表により分布北限が紀伊半島へと更新される結果になったそう。木暮主幹研究員はこれら2種が採集される背景に越冬を含め生息可能な環境が紀伊半島沖で成り立っている状況を洞察し、いずれもこれまで本州には記録がなく貴重な標本だと評価している。
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以降、平林係長は今月3日に田並沖でのイセエビ刺し網漁で混獲された生物を調査中にケムシヒトデと思われる個体を見つけ、その場で交渉し譲り受けた。
後に確かめたところ間違いなく、希少なヒトデ類として17日から館内Aゾーンで生体展示を始めている。平林係長は「木暮さんが論文で公表した直後に生きた状態で見つかったのはまさに奇跡。国内ではほぼ目にすることがないケムシヒトデを生体展示でじかに知ってもらいつつ、生態の解明にもつなげていきたい」と意気込んでいる。
串本町沖での採集は初で、すさみ町沖で採集されて以来47年ぶりとなる標本記録。木暮主幹研究員は「生体展示をしているのは、自分が持つ情報の中では世界でも同館だけ。何を食べるかさえ分からないほど知見が乏しいが、餌が分かり飼育ストレスを小さくすれば長生きできると思う。ヒトデ類は脚光を浴びることが少ないが、海を描くとほぼ登場するほど意識されている生き物。うまく飼育できたら目玉の一つになると思う」と長期飼育の成功を期待して語った。
(2022年10月21日付紙面より)
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新宮保健所による「薬物乱用防止等を目的とした校舎校門前早朝啓発活動」が19日、那智勝浦町立那智中学校であった。新宮保健所職員、新宮地区協議会所属の薬物乱用防止指導員、関係機関職員8人のほか、那智中生徒会の役員5人が参加。登校する生徒に啓発物資を手渡し、乱用防止を呼びかけた。
近年、青少年による薬物乱用、特に大麻乱用が増加しており、令和3年の全国における、大麻事犯の20歳未満の検挙人員が994人、うち高校生が159人、中学生が8人となっている。「大麻は安全で依存性がない」などの誤情報も流れている。
また、10月は「麻薬・覚醒剤・大麻乱用防止運動」および「薬と健康の週間」に関連する運動月となっている。これらのことから新宮保健所は昨年、下里中学校と新宮高校で啓発活動を実施、今回は2年目となる。那智中のほか、21日に新翔高校でも実施を予定している。
那智中では、薬物乱用防止の啓発標語が書かれたポケットティッシュやばんそうこうのほか、薬と健康の週間の啓発ボールペンなどを配布。登校する生徒に対して「薬物乱用防止の啓発です」と伝えながら、啓発物資を手渡していた。受け取った生徒は標語を眺めるなどしながら、校舎へと入っていった。
生徒会長を務める、2年生の小井谷美央さんは「麻薬を使ったり、犯罪に手を出したりしないよう、啓発活動を通して知ってほしい」と語った。新宮保健所衛生環境課の勝山亮さんは「薬物乱用は遠い世界、都会の出来事として捉えがちだが、インターネットなどで身近に危険があることを感じてもらえれば」と述べた。
(2022年10月21日付紙面より)
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初の近畿大会に向け練習に励む (近大新宮 )
とちぎ国体レスリング競技 (新宮高校 )
新熊野少年野球大会など
「ロケット展」が開幕 (那智勝浦町 )
串本町と那智勝浦町の共催で開催中の「宇宙ウィーク2022」のイベントの一つである「宇宙と星とロケット展」のオープニングセレモニーが14日、那智勝浦町天満の体育文化会館であった。両町代表者などがテープカットを行い、開催を祝った。ロケット模型の展示などが、16日(日)まで続く。
「宇宙ウィーク2022」は、串本町田原のスペースポート紀伊でのスペースワンのロケット発射に向け、気運を高めるもの。12日から16日の期間中に両町で、展示や体験、講演など、さまざまなイベントが実施される。
「宇宙と星とロケット展」では同会館で、スペースポート紀伊から発射されるロケット「カイロス」の模型や、カイロス実物大の18㍍の垂れ幕、解体移動式の小型プラネタリウム、宇宙服、人工衛星模型などが展示される。予約不要で参加無料、開館時間は午前9時から午後6時、ただし16日のみ午後5時までとなっている。
オープニングセレモニーには、那智勝浦町の堀順一郎町長、串本町の平井治司副町長、勝浦こども園の5歳児14人、コニカミノルタプラネタリウムの藤掛曜平副社長などが参加した。
堀町長はあいさつで「ロケット発射による波及効果を高めたい。(イベントは)地域振興に役立てたり、子どもらに興味を持ってもらうことが目的。多くの子どもが宇宙に興味を持ち、よく知ってもらう機会になれば」と話した。
(2022年10月15日付紙面より)
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新宮市観光協会(里中陽互会長)による、観光功労者表彰式が13日、新宮市徐福の熊野御坊南海バスであった。2団体と個人2人に対して表彰状を手渡し、観光振興に向けたさらなる協力を呼びかけた。
新宮市の観光振興に貢献した個人や団体を表彰することにより、観光の発展やサービスの向上を図ることを目的としたもので、毎年実施している。表彰式は例年であれば同協会の通常総会に先立って行われていたが、コロナ禍の影響で書面決議となったため、別に場を設けた。
今回は、団体の部で新宮信用金庫(浦木睦雄理事長)とくまの鐵道倶楽部(中瀬古友夫代表)、個人の部で下地正規さん(熊野観光開発)と山野上晶子さん(熊野御坊南海バス)が選ばれた。新宮信金の浦木理事長は所用のため、和平幸勝業務部長が代理で出席した。
表彰に先立ち、里中会長があいさつ。新型コロナの水際対策の緩和や「全国旅行支援」のスタートなどに言及。「観光の回復が期待される。新宮市でも外国人観光客などを見かけるようになり、戻り出していると感じている。一日も早く災禍を乗り越え、再興に努力したい」と力を込めた。受賞者に対しては「今後も培った知識、経験を発揮し、新宮市の観光振興に尽力をお願いします」と呼びかけた。
この後、里中会長が受賞者に対し、表彰状と記念品を手渡した。受賞者を代表して和平業務部長が、浦木理事長の謝辞を代読。「このような場で表彰していただき、ありがとうございます。受賞を励みに、今後も魅力ある新宮市のイメージアップのため、微力ながら業務に精進していきます」と述べた。
(2022年10月15日付紙面より)
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防災学習で避難所運営 (鵜殿小 )
紀宝町立鵜殿小学校(前田幸利校長)で13日、県教育委員会の学校防災アドバイザーによる防災学習があり、6年生39人が災害時の避難所運営の中で自分たちにできることを考えた。
鵜殿小では学年ごとにさまざまな防災学習に取り組んでおり、今回は県教委教育総務課学校防災・危機管理班の学校防災アドバイザー・大須賀由美子さんを講師に迎えた。避難所で起こるであろう問題を考え、小学生の自分たちに何ができるのかを考えてもらうのが狙い。
大きな災害が起こったときの避難所運営について、三重県では市町、施設管理者、住民の3者で運営することになっているが、「役場など行政の職員もけがをしているかもしれないし、やらなければいけない他の仕事がたくさんあり、避難所は自分たちで運営しなければいけません」と説明。
電気や水道、ガスが止まり、多くの人と共同生活を送る避難所では、乳幼児、高齢者、外国人、着替えや授乳をする女性など「気を付けてあげた方がいい人がたくさんいる」と伝え、「皆にできることはたくさんある。まず何に困っているか聞いてあげて。これまで大人に助けてもらうこともあったと思うけれど、人を助けられる人になってください」と呼びかけた。
児童らは4人ほどのグループになり、カードで避難所運営を考える「避難所なんナン?」に挑戦。トイレや食事をテーマに「あったらいいな」と思うものや場所をたくさんのカードの中から選び、友達と意見を交わした。これを踏まえて、自分たちにできることを具体的に話し合った。
食事については、乾パンなど似たメニューが続くため、「温かく栄養のある食事も大切」と結論付け、自分たちが取り組めることとして、材料を調理場に運んだり、調理を手伝ったり、料理を運んだり、後片付け用のごみ箱を用意したり、食事の時間を伝えたりすることができるなどと発表し、考えを巡らせていた。
(2022年10月15日付紙面より)
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東牟婁議員連盟協議会設立 (南紀熊野ジオパーク )
東牟婁郡5町村の議会議長が13日、南紀熊野ジオパーク東牟婁議員連盟協議会を設立した。互選により串本町議会の鈴木幸夫議長が会長に着任。各議会と同パーク推進協議会の情報交換や連絡調整を図り、相互連携の推進と各地域の持続的な発展、加えてジオパークの理念の普及拡大を目指すという。
同議員連盟協議会は、昨年秋ごろに必要性を感じた串本町議会が同パーク内にある他の市町村議会へ働きかけて設立を目指してきた団体。結果、まずは東牟婁郡内で立ち上げて実績を積み、その成果をもってさらなる裾野の拡大を目指す方向で動き出す形となった。
この日は串本町潮岬にある南紀熊野ジオパークセンターで設立総会を開き、規約や本年度の事業計画と予算を定め互選で鈴木会長以下、古座川町議会の谷久司議長と太地町議会の水谷育生議長が副会長、那智勝浦町議会の荒尾典男議長と北山村議会の久保學議長が監事と役員体制を固めて設立へとこぎ着けた。
引き続き設立報告会を開き、東牟婁郡町村議会議長会主催の全議員研修会参加のため同センターへ集まった各町村議会の議長を除く議員40人と来賓の谷洋一県議会議員、串本町の田嶋勝正町長、東牟婁振興局の酒井清崇局長、県環境政策局の田堀国浩局長が出席。来賓からの期待を受けつつ役員体制を報告し、代表して監事の久保議長が設立を宣言した。
会長の鈴木議長は南紀熊野ジオパークと同協議会設立の経緯を報告しつつ「本協議会の勉強会や意見交換会を通じて東牟婁郡内各議会の緻密な連携を図り、さらなる盛り上げを構築していきたい」と思いを掲げ、同協議会を軸とした今後の結束を求めた。
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全議員研修会は同協議会事業を取り入れる形で実施。同センターの福村成哉副主査研究員が「ジオパークの魅力と活用~大地と人々の関わり~」を演題に掲げて登壇し、ジオパークの概念や経緯、南紀熊野ジオパークの成り立ちや人々の暮らしとの関わり、目下展開中のさまざまなジオパーク活動などを伝えて議長も含めた出席議員の理解を深めたという。
(2022年10月15日付紙面より)
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総合スポーツ大会グラウンドゴルフ (ゆうゆうクラブ )
全日記念イベント4年生大会
市制施行記念日に伴い (新宮市 )
新宮市制施行記念日(10月1日)に伴う令和4年度市政功労者表彰式が1日、市役所別館であった。田岡実千年市長が地方自治や社会福祉、消防水防などで市に貢献した個人12人と1団体を表彰。賞状と記念品を贈った。
この日をもって、旧新宮市が市制を施行して89年、旧熊野川町が町制を施行して66年、2005(平成17)年に旧新宮市と旧熊野川町が合併し、新しい新宮市が誕生してから17年を迎える。
この表彰は1977(昭和52)年度から始まり、本年度を含め個人1012人と102団体を表彰。2011(平成23)年のみ、紀伊半島大水害の被害を考慮し中止となっている。
式典では田岡市長が一人一人に表彰状を贈呈し「各分野で献身的な活動をいただき、地域社会の発展や住民福祉の向上、市の発展に多大なご貢献をいただき敬意を表します」とあいさつ。
新型コロナウイルス感染拡大防止に対する協力に感謝し「これまで先人たちが営々として築いてくださった故郷を守り、愛する新宮市のさらなる飛躍を切に念願したい」と述べた。
榎本鉄也・市議会議長は「今日の市政は、皆さま方が長年にわたって培ってこられた豊かな経験と弛まぬ努力、地道な活動の支えがあって築かれたもの。今後も豊富な経験を存分に生かし、変わらぬお力添えを」。
濱口太史・県議会議員は「皆さまのご活動はそれぞれの仕事の傍ら、市政や市民のためにボランティア精神を発揮されており尊いもの。市民の見本として引き続きご活躍を」と祝辞を述べた。
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表彰を受けたのは次の皆さん。
【社会福祉功労】
▽榎本友子=民生委員・児童委員として社会福祉のために尽力
▽中野末子=同
▽苅屋企世子=同
▽タウンガーデン=ボランティア活動を通じて地域の活性化・清潔な環境づくりに尽力
【産業経済功労】
▽打越 保=熊野川舟下りの船頭として観光産業の発展・振興に尽力
▽前田英利=農業委員として農家の地位向上と農業振興に尽力
▽植 豊治=同
【消防水防功労】
▽津呂 進=消防団員として消防防災活動に積極的に従事
▽中道活好=同
【保健衛生功労】
▽松本欣士=健康づくり地域推進員として健康増進活動に尽力
▽木下かや=学校の薬剤師として学校保健・健康教育に尽力
【教育文化功労】
▽湊川大介=教育委員として教育行政の向上に尽力
【特別功労】
▽(故)小池㬎二=新宮港埠頭株式会社で専務取締役・代表取締役社長として新宮港発展に尽力
(2022年10月2日付紙面より)
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新宮市下本町の市文化複合施設「丹鶴ホール」で9月25日に開催された令和4年度読書推進フォーラムの中で、シンポジウム「ことばの力で想像力を~読書のむこうでみんなとつながる~」が開かれた。
佐藤春夫記念館の辻本雄一館長をコーディネーターに、那智勝浦町絵本の会「よむよむ」の伊藤松枝代表、「Youth Libraryえんがわ」留守番係の並河哲次さん、元新宮市立図書館司書の山﨑泰さんが登壇した。
「読書のむこうでみんなとつながる」というテーマについて、伊藤さんは「子どもは絵本や昔話から、その物語を自分の中に意味付けして取り込む力がある」と語り、紙芝居や絵本を通じてさまざまな感情と対峙し、共感力を育んでいく読み聞かせの重要性に改めて言及した。
辻本館長が「昔は『言葉』と『暴力』は対立的概念だったように思う。しかし昨今、特にインターネットの世界で『言葉の暴力』という問題が広がっている。言葉とは非常に難しく、恐ろしい一面を持っている」と問題提起。並河さんは「インターネットや資源の輸出入などで否応なく世界とつながっている時代だからこそ、コミュニケーションが重要」と述べ、「ふとした瞬間に本や読書と出合える場があることで、そこで言葉を獲得し、対立や分断を乗り越えていくきっかけになるのでは」と語った。
山﨑さんは、多くの郷土資料に当たって滝廉太郎が旧新宮女子高等小学校の祝賀歌を作曲した経緯を探ったエピソードを紹介し「郷土資料を残した人の多くは既に亡くなっている過去の人々だが、読書を通じて多くの著者と対話し、自分の中に多様性を育んでいくことができる。その多様性こそ、言葉の暴力にあらがう一番の基礎」と話していた。
(2022年10月2日付紙面より)
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「銀河」3日から運転開始 (JR西日本 )
新宮市徐福のJR新宮駅で1日、長距離列車「WEST EXPRESS 銀河」の車両見学会があった。事前申し込み・抽選の上、見学の機会を得た親子連れや鉄道ファンなど約100人が参加し、瑠璃紺色の車体とくつろぎ感あふれる内装を見学。列車での旅に思いをはせた。
観光を中心とした西日本エリアの活性化のためにJR西日本が運行する長距離列車。「多様性」「カジュアル」「くつろぎ」をキーワードに、鉄道の旅の実現を目指し、1両ごとに異なる座席タイプを配置している。紀南コースは昨年7月16日に運行を開始し、12月22日までの約5カ月間にわたり、延べ約3000人が乗車した。
紀南コース2年目の運行は3日(月)からで、今回は、海側座席を倍増するなど進化。県を挙げた「おもてなし」を充実させるなどして、さらに鉄道の旅と当地方の魅力のPRを図っていく。
運行開始初日は、午後9時15分に京都駅を出発し、翌4日(火)午前9時37分に新宮駅に到着する。新宮駅発の初便は5日(水)午前9時50分。新型コロナウイルス感染症の状況により変更となる場合があるが、来年3月8日(水)までの間で夜・昼行それぞれ36本の運行を予定している。
運行開始に先立ち、JR西日本では試運転期間中であるこの日に車両見学会を企画。100人の定員で希望者を募ったところ、県内外から201通565人の申し込みがあった。
この日、同駅では参加者らが7班に分かれて見学。「きれいやね」「広い」などと口にしながら、スマートフォンやカメラを手に写真や動画を撮影していた。また、駅前では見学会に併せて和歌山大学・自主学生プロジェクト「きのくに線活性化プロジェクト(きの活)」が、鉄道玩具「プラレール」を用いた交流会を実施。子どもたちは興味深げにジオラマの町並みを疾走する電車に見入っていた。
(2022年10月2日付紙面より)
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熊野古道巡礼旅復活プロジェクト
伊勢神宮から熊野那智大社までの200㌔を歩く「熊野古道巡礼旅復活プロジェクト」の参加者が9月30日、紀宝町を踏破した。10月2日には那智勝浦町の青岸渡寺を目指す。
熊野古道伊勢路は伊勢から熊野にわたる全長200㌔余りの長い巡礼路で、一部に世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」が含まれている。昭和初期まで実際に巡礼利用されてきたといわれ、現在も熊野街道・熊野古道と結ばれ、当時から続く1本の道が続いている。
伊勢から熊野への巡礼旅の未来の可能性を探ることを目的とした、大杉谷自然学校(大西かおり校長)によるプロジェクトの第1弾。9月20日からスタートし、伊勢を出発して11日かけて紀宝町入りした。
この日は6人が世界遺産の七里御浜、熊野川沿いを歩き自然豊かな風景を満喫。鮒田から三反帆(さんだんぼ)の川舟に乗り、御船島を1周して新宮市の熊野速玉大社に出向いた。
三重県を踏破した大西校長は「豪雨の中を歩いた日もあったが、熊野川に着いて感慨深い思いがある」と話していた。
(2022年10月2日付紙面より)
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