民生児童委員協が総会 (新宮市 )
新宮市民生委員児童委員協議会(福田行男会長)は23日、市福祉センターで本年度総会を開き、事業や予算などを承認した。福田会長は地域の誰もが笑顔で安全に安心して暮らせる社会づくりのために委員活動が期待されるとし「民生委員児童委員は専門職ではなく、行政や専門機関とのつなぎ役だと意識することが大切。無理なく市の福祉の増進に協力を」と呼び掛けた。
出席委員全員で民生委員の歌『花咲く郷土』を斉唱し、5カ条の民生委員児童委員信条を朗読。来賓として出席した田岡実千年市長は「地域でのネットワークがこれからの地域福祉を発展させる上で大切になる。民生委員児童委員の尽力なくては実現できない。今後とも地域住民の心の支えとして、変わらぬお力添えを」とあいさつした。
本年度の重点目標は「さまざまな関係機関団体と連携し、課題を抱える住民の支援に積極的に取り組む」「児童問題について早期に対応するため、子育て家庭に対しての情報提供や支援活動に積極的に取り組む」の2点。
本年度事業計画は▽地区民児協活動の推進▽「民生委員・児童委員の日」活動強化週間の取り組み▽高齢者福祉事業の推進▽児童福祉と母子福祉事業の推進▽研修会の開催―など。「こんにちは赤ちゃん訪問事業」「さわやか朝の声かけ運動」などへの参加協力も行う。本年度一般会計予算は508万4000円。
(2019年4月25日付紙面より)
マナーアップキャンペーンで高校生ら (JR新宮駅 )
通学中の列車内や駅構内など、公共の場でのモラルとマナーの向上を呼び掛ける「きのくに・さわやかマナーアップキャンペーン」が24日朝、新宮市徐福のJR新宮駅(林正樹駅長)で実施された。高校生や関係者らが利用者に啓発グッズを配布した。
同キャンペーンは、学生が公共の場所で座り込みや大声で騒ぐなどのマナー違反行為が横行し社会問題となった平成15年から継続している。
この日は新宮高校と近畿大学附属新宮高校の生徒、新宮警察署、少年補導員、少年相談センター、JR新宮駅社員などが参加。角野敦彦副駅長が「今日お集まりいただいた生徒さんはすでに思いやる心を持っている方々だと思います。取り組みを通して、思いやりのある人を増やして」とあいさつ。生徒らはキャンペーンを知らせるたすきを掛け、ティッシュやクリアファイルなどの啓発物資を渡し声を掛けた。
近畿大学附属新宮高校の山本雅也さん(2年)は「マナー違反について考えて生活していくことは大切なことだと思いました。活動を通して、県、国、世界にマナーアップの精神が広がればうれしい。またキャンペーンがあればぜひ参加したいです」。
新宮警察署少年補導員連絡会の柳本利文会長は「あいさつなどが希薄になってきたこの時代に、ちょっとした行動が心を和ませる。この機会にマナーアップに全力投球していただければ」と協力に感謝を述べた。
(2019年4月25日付紙面より)
無人航空機運用隊を発足 (串本町消防本部 )
串本町消防本部(寺島正彦消防長)が23日、無人航空機〈ドローン〉運用隊(通称・KATT=カット)を発足した。自治体のドローン運用手法として部隊を結成する形は県内初。寺島消防長は富田祐次隊長(消防司令補)ら職員6人を隊員に任命し、串本ライオンズクラブ(串本LC、小森正剛会長)が託した機体の有効運用を目指して努力するよう促した。
串本LCは昨年11月、認証55年記念事業の一環で同本部の災害対応力向上を願ってドローン(INSPIRE2)を寄贈。同本部は操縦技術を習得するため、今年1月に国土交通省所定のフライトオペレーター講習を招致して開講。修了した職員6人はその後も自主的にGPS機能がないドローン機体を購入して技術を磨き、運用手法の検討を重ねてきた。その意欲を持って同本部は部隊を発足するに至った。
通称のKATTは「KushimotoF.D Aerial Shoot Technical Team(串本町消防本部空撮専門隊)」から取ったそうで、隊員の士気を高める趣旨で用いるという。
この日は寺島消防長ら職員(隊員含む)と田嶋勝正町長、串本LCの小森会長ら3人が出席。寺島消防長が発隊宣言して隊員の任命をし、代表して富田隊長が串本LCへの謝辞を交えて意気込みを掲げた。
小森会長は託した機体をいざという時に役立てて職員が活躍すること、田嶋町長はこの機体を駆使していち早く対処することをそれぞれ期待して隊員のいっそうの奮起に期待。寺島消防長は発隊に至るまでの多方面の助力に対する感謝を掲げ「今後はわれわれの持てる力と技術、そしてこのドローンを最大限に活用し、積極果敢に現場投入して消防力向上を図り地域住民の安全安心につなげたいと思う」と訓示を述べて隊員の士気を促した。
式後は飛行展示もあり、同隊は現時点での操縦技術や機体性能を披露。撮影した映像をリアルタイムでモニター表示し、小森会長や田嶋町長らに導入効果の一端を示した。
同隊は本部指揮隊の要請により出動し、▽災害現場を上空から撮影し(広域的)情報収集▽行方不明者の捜索▽消防職員が進入困難な場所の(局所的)情報収集―などの任務に当たる。
20~30代が主体の同隊を束ねる富田隊長(44)は当面、撮影を主体にした活動を考えるとし、部隊として一刻も早く災害に対処できるよう、そして今思っている以上に幅広く使えるよう視野を広げながら、いっそうの向上に努めたいと意気込みを語った。
(2019年4月25日付紙面より)
新宮小売酒販組合(辻良治理事長)などは24日、新宮市佐野のスーパーセンターオークワ南紀店で未成年者飲酒防止・飲酒運転撲滅キャンペーンの街頭啓発を実施した。組合員や関係機関の職員ら約30人が買い物客らにチラシとティッシュを配った。
毎年4月は「未成年者飲酒防止強調月間」。和歌山県全体では2000年から、新宮組合では1993年から街頭キャンペーンを実施している。この日は国税庁のゆるキャラ「イータ君」「マイナちゃん」、県警のマスコットキャラ「きしゅう君」も参加し、買い物に来た親子連れなどに未成年の飲酒防止などを呼び掛けた。
辻理事長の開会宣言のあと、榎本伸・新宮税務署長、髙砂(たかす)浩之・新宮警察署長、田岡実千年新宮市長があいさつ。田岡市長は「未成年だけではなく、大人に対してもお酒の正しい飲み方を呼び掛けていけたら」と話していた。
啓発に参加したのは▽新宮小売酒販組合▽新宮警察署▽和歌山税務署▽新宮税務署▽大阪国税局▽新宮納税協会▽新宮市▽新宮市立少年相談センター▽新宮警察署少年補導員連絡会▽日本フランチャイズチェーン協会▽紀南酒造組合―などの皆さん。
(2019年4月25日付紙面より)
第100回紀南バレーボール連盟杯春季大会
昨年水揚げ上回る (串本港 )
深刻なカツオの不漁が続いていた串本町の串本漁港では、今年1月からの水揚げが昨年を上回り、カツオ春漁に好転の兆しが見え始めた。串本町のカツオ漁師、山崎晃さんは「東から来るカツオが取れている。このまま5月いっぱいはいけそう」と笑顔を見せた。
山崎さんはひき縄を使った「ケンケン漁」で35年、カツオ漁に従事している。最盛期と比べると20年低調が続き、「この10年はとにかくひどかった。昨年は3日に1回取れればよい方だったが、今年は毎日釣れている」。底の見えない不漁が続いていただけに喜びは大きいようだ。
和歌山県水産試験場(県水試)は毎年、カツオの盛漁期に当たる3月から5月までの沿岸カツオひき縄漁主要3港(田辺・すさみ・串本)の水揚げ総量などで来遊魚の増減を見ている。資源海洋部の武田保幸部長は、東から来るカツオについて「黒潮内側(ないそく)反流に乗って伊豆諸島方面からカツオやビンナガが来遊している」と海温図(=関東・東海海況速報)による所見を示し、「特に4月に入ってから漁が上向き出漁隻数が増えている。カツオ春漁は幸先の良いスタートです」と話していた。
初鰹(はつがつお)と呼ばれる春のカツオは、通常であれば西から東へ移動する。那智勝浦町でも、カツオが揚がり始めており、勝浦漁港近くで鮮魚店を営む大井仁さんは「初鰹は普通さっぱりしているのですが、ほどよく脂がのっていますね。2㌔くらいの小さいカツオもうまいですよ」と話していた。
(2019年4月24日付紙面より)
危機管理コアメンバー会合 (新宮港港湾 )
今年6月に大阪府で開催される主要国首脳会議「G20大阪サミット」を前に、22日、新宮市の東牟婁振興局で新宮港港湾危機管理コアメンバー会合があった。関係9機関から約20人が出席し、テロ対策を一層強化することを確認した。
21日にはスリランカでテロ事件が発生するなど、情勢は非常に厳しい状況にある。新宮港港湾危機管理担当官の星﨑隆・田辺海上保安部長は「新宮港は大阪と隣接する県内にあり、海外とのパイプを持っている。大阪へのアクセスを考えるとノーマークでいい港ではない。過去の海外でのテロ事案をみても、開催地以外での事案も発生している。翌年には東京オリンピックパラリンピックも予定されている。アンテナの感度を高くして対策にしっかり取り組みたい」。
副担当官の髙砂(たかす)浩之・新宮警察署長は「日本のテロ対策の真価が問われる大きなイベントが控えている。各機関においては、テロが差し迫った脅威であると認識し、絶対にテロリストを国内に入れないということを基本方針に情報共有、外国船への検査の徹底、保安設備整備など港湾保安対策の整備に努め、より一層の連携強化を」と呼び掛けた。
会合の参加機関は▽田辺海上保安部(串本海上保安署)▽新宮警察署▽大阪税関和歌山税関支署新宮出張所▽大阪出入国在留管理局和歌山出張所▽近畿地方整備局和歌山港湾事務所▽近畿運輸局和歌山運輸支局勝浦海事事務所▽和歌山県東牟婁振興局新宮建設部▽新宮市企画政策部▽新宮市消防本部。
(2019年4月24日付紙面より)
熊野本宮園で張り子作り (ヤタガラスプロジェクト )
田辺市本宮町の特別養護老人ホーム熊野本宮園(中岸由美園長)では、入居者たちが「ヤタガラスプロジェクト」の取り組みとして八咫烏(やたがらす)の張り子を制作している。完成した100体の張り子は、5月4日(土・祝)に熊野本宮大社で、子どもたちを中心に参拝者に配布する予定だ。
ボランティア団体「ヤタガラスプロジェクト」(児野和徳代表)は、張り子作りを通して高齢者らの社会参加を促す活動に取り組んでいる。児野代表は同市神島台の老人ホーム「シニアホーム鯨洋」で作業療法士として勤務しており、同施設では以前から作業療法の一環として張り子を制作していた。このたびの張り子は、「シニアホーム鯨洋」「ケアサポートよりそい」(田辺市)「高齢者複合福祉施設たきの里」(同)と、八咫烏の本拠地ともいえる本宮町の本宮園の入居者らで制作した。
児野代表は同プロジェクトへの参加を広く呼び掛けており、高齢者がものづくりを通して人と関わりを持つことによって社会に参加し、同時に八咫烏の張り子が地域を盛り上げてくれるのではと期待を寄せる。「熊野本宮の同園がプロジェクトに参加してくれたのは意義深いこと。地元の子どもたちにも参加していただき、高齢者と親交を深めるとともに地域活性化の一端を担っていただければ。できるだけ多くの人と活動していけたら。気軽に参加を」。
中岸園長は「プロジェクトに参加させていただいて、入居者さんたちも喜んでいます。参加呼び掛けによって多くの人に施設に来ていただき、張り子制作を通して交流していただければ」と話していた。
同プロジェクトでは、月に1度の日曜日の午後に熊野本宮園で入居者らと一緒に張り子を制作するボランティアを募集している。11月に県全域で開催される「ねんりんピック紀の国わかやま2019」の田辺市3会場で、約300個の八咫烏の張り子を配布することも決定している。問い合わせや参加希望は熊野本宮園(電話0735・42・1556)まで。
(2019年4月24日付紙面より)
勝浦観光桟橋で旅客船安全点検 (那智勝浦町 )
ゴールデンウイークを前に23日、那智勝浦町勝浦の観光桟橋で、串本海上保安署(亀田進署長)と勝浦海事事務所(吉武愼二所長)合同の旅客船安全総点検と防災訓練があった。紀の松島観光、ホテル浦島の各所属旅客船計2隻が点検を受けた。碧き島の宿・熊野別邸・中の島は従業員が参加した。
大型連休で多くの利用者が見込まれる中、旅客船の運航が適切に管理されているか確かめ、運航者の安全意識を高めて海難事故を防止するのが目的。毎年実行している。
旅客船の法定書類、救命設備、消防設備などの確認をした。近年は巨大地震に伴う津波発生時の初動態勢などの防災面に力を入れている。今回はホテル浦島の旅客船が、航行中の地震・津波発生を想定した防災訓練を実施した。航行中の船長が最寄りの避難岸壁に急行し、ホテル従業員らがライフジャケットを装着し観光桟橋に避難した。
亀田署長は「安全安心につながるよう、基本に立ち返り確認と検証の徹底を」と述べ、署員らが個別の指導にあたった。吉武所長は長年の無事故運航に敬意を表し、「安全に勝るものはない。避難誘導も機敏な動きだった。乗客が素晴らしい勝浦を楽しみ、喜んで帰ってもらえるよう継続して訓練を」と呼び掛けた。
(2019年4月24日付紙面より)
2019サン・ナンタンカップU―8
期日前投票初日は898人 (新宮市議選 )
任期満了(30日)に伴う新宮市議選(21日投開票)の期日前投票が始まっている=写真。初日の15日は898人(男369、女529)が投票した。前回の市議選(2015年4月)初日より607人多かった。
初日投票者の内訳は、市役所1階ギャラリーが871人(男352、女519)、熊野川行政局2階会議室が27人(男17、女10)。受け付けは20日(土)までで、時間は市役所が午前8時30分から午後8時まで、行政局が午前8時30分から午後7時まで。
毎選挙とも後半になるほど投票者数が増える傾向にあるが「今回は初日にしては多かった」と市選挙管理委員会職員。
90代の母と共に期日前投票をした70代女性は「一票を無駄にしたくないので期日前投票をしています。地域をちゃんとしてくれるような人を自分で選んでいます。新人が多く出て活性化されるのはいいですが、どういう人か分からない。自分に合えば入れますし、そうでなければ違う人に入れますね。市が良くなってほしいです」と話していた。
(2019年4月17日付紙面より)
太田の郷でフリマ初開催 (那智勝浦町 )
那智勝浦町南大居の交流センター太田の郷で13日、初のフリーマーケットが開催された。主催したのは同町地域おこし協力隊の谷口真実さんと太田地区集落支援員の青山愛美さんの2人。豊富な品物の数々が並び、町内外からの来場者でにぎわった。
谷口さんと青山さんは太田地区の良さや太田の郷の利活用、ランチバイキングで有名な「太田川のめぐ味」の存在を周知することを目的にフリーマーケット開催を決意。1000円の参加費で出店でき、500円相当の太田川のめぐ味の手作り弁当付きであることを打ち出し、参加者を募集。結果、予定していた30店舗を超え、三重県や串本町から40店が集まった。服や食器、アクセサリーや小物、射的などのさまざまな品物や催しがそろい、来場者らは買い物を楽しんだ。
谷口さんは「これまでマルシェの開催はあったがフリマは初。40店舗も集まってくれて感謝しています。お客さまが来るかは不安だったが、にぎわってくれてうれしい。太田の良さを分かっていただけたら」と語った。青山さんは「すごい。予想通り、多くの方が来てくれた。成功したと思います。今年秋か来年くらいに2回目の開催を企画しています」と催しの盛況ぶりを喜んだ。
NPO太田の郷の石田一事務局長は「若い2人が企画してくれた。まさかこんなに多くの出店者やお客様が集まるとはびっくりした。近隣の方はもちろん、若い世代の方もたくさん来てくれ、太田が活気づいた」とコメント。串本町から訪れた日浦伸一さん(54)は「こちらには何度か来ている。フリーマーケットが好きなので来てよかった。服を買いました」と話した。
(2019年4月17日付紙面より)
田辺市本宮町の熊野本宮大社(九鬼家隆宮司)の例大祭が15日、渡御祭(とぎょさい)で締めくくられた。晴天に恵まれ、神を移したみこしと時代行列が社殿から旧社地の大斎原(おおゆのはら)まで練り歩き、斎庭(さいてい)神事が営まれた。
主祭神の家津美御子大神(けつみみこのおおかみ)などを祭り、五穀豊穣(ほうじょう)を祈る祭り。主祭神が「我を祀(まつ)るに母神(イザナミノミコト)をも祀れ」と命じたという故事から、熊野市の花の窟(いわや)から母神を迎え、挑花(ちょうばな)と呼ぶチョウを付けた菊の造花を奉じて鼓・笛・旗をもって祭りを行うようになった。
本殿祭には約400人が参列。修祓(しゅばつ)、祝詞奏上などに続き、九鬼宮司が四方を榊(さかき)の風によってはらい清め、太陽を迎える新作神楽の男舞「熊野」を舞った。その後、神木の榊を手にした神職を先頭に、修験者やみこら約300人の行列が続いた。ほら貝や笛の音、「わっしょい」の掛け声などが響き、大勢の人たちが見守った。
大斎原では地元中学生が『大和舞』『巫女舞』を奉納し、子どもたちによる御田植神事や父と子の八撥(やさばき)神事が行われた。熊野修験者の大護摩、餅ほりもあり、多くの人でにぎわった。
九鬼宮司は「5月から令和という日本の船出が始まります。しっかりと時間をつないでいくことが大切であると実感しています」と語った。
「世界とともに日本の在り方を共有しながら、皆さんそれぞれが人生の歩み方を改めて確認する年であってほしい」と話していた。
(2019年4月17日付紙面より)
望楼の芝運営委が連日作業 (串本町 )
串本町潮岬にある望楼の芝でこのほど、キャンプ場有料期間に向けた芝刈りが始まった。喫緊では27日(土)~5月6日(月・振休)の10日間が有料期間となっていて、東側一帯を間に合わせる方向で段階的に作業を進めるという。
この芝刈りは、潮岬望楼の芝管理運営委員会(田仲康慧会長)による管理作業。今年は8日に始めたそうで、日曜を除く毎日、上限を4時間として取り組んでいる。
13日は委員8人が午前8時から作業にかかり、個人持ちの使い慣れた草刈り機や同委員会所有の芝刈り機で本州最南端の火祭り以降、奔放に伸びた芝を草丈約1㌢で刈りそろえた。
上限4時間は委員の大半が還暦超えで、体に無理をかけたくないという田仲会長の考えに基づく取り決め。天候に恵まれ順調に回数を重ねれば23日(火)の県、町、同委員会合同作業で芝地の東半分の芝刈りは完了する見込みで、その後は引き続き西側一帯の刈り込みに取り掛かるという。
本年度は近隣事業者に配慮し、有料期間時の利用料(=清掃協力金)を1人1泊1000円前後に改める予定。同キャンプ場駐車場での車中泊や日帰り利用も1泊扱いで受け入れる。期間中は環境省の許可を得て芝地の東側一帯をキャンプ場として開放し、期間外に開放されている無料キャンプ場は共同給水場とする。利用料収益を活用しキャンプで出たごみの引き受けを行うなどの仕組みは従来通り。
例年にない動きとして、本年度は新たに芝地西側そばの民宿裏に臨時駐車場所を確保し、使用する日の日中は男性の委員が交代制で車両誘導に当たる対応を検討中。5月1日(水・祝)早朝に「令和元年の初日の出」観望者の来訪が見込まれていて、委員によると日の出の位置から推して観望場所は芝地の南東一帯になるそう。少しでも見やすくするため、手がつけられる範囲で通景伐採をし水平線からの日の出が見える範囲を広げる対応も進めているという。
同キャンプ場利用時の注意事項は関係チラシの裏面を参照。同チラシは同町公式ホームページの新着情報欄にあるリンク先からダウンロードで入手できる。問い合わせは同委員会事務局(電話0735・62・0557、役場産業課内、平日午前8時30分~午後5時15分)まで。
(2019年4月17日付紙面より)
新宮の相手が高野山に決まる
県少年サッカー東牟婁ブロック予選
統一地方選挙の前半戦である和歌山県議会議員選挙が7日、投開票された。定数2に対し3人が立候補していた東牟婁郡選挙区では、自民現職の谷洋一さん(70)と無所属新人の佐藤武治さん(64)が当選を果たした。谷さんは7回目の当選。佐藤さんと敗れた無所属新人の水口崇さん(60)は、ともに元串本町議。古座川町、北山村、太地町、那智勝浦町の開票結果が出た時点では水口さんが721票差で佐藤さんをリードしていたが、最終の串本町の開票で逆転。佐藤さんが19票差という僅差で勝利し、初の県政入りを果たした。
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谷さんは那智勝浦町の選挙事務所で集まった支援者らと共に開票を待った。当確の知らせが入ると支援者らと握手を交わし、喜びを分かち合った。
支援者を前に谷さんは「7期目という、当初考えてもいなかったところまでやってきた。感謝に尽きる」と述べ、「今の時代は有言実行でなければいけない。各市町村の首長とタッグを組み、東牟婁の発展を一つの枠に県へのパイプ役として頑張っていく」とあいさつ。
「引き続き『半島性からの脱却』を元に、明日から実行に取り組む」と意欲を見せ、「農林水産や観光、防災においては遅れている地方道路の整備が重要。既存の道の改良、高速道路へのつなぎ、津波や高波対策の堤防の整備など、スピード感を持って進めていく」と話した。
前地俊秀後援会長は「6期24年の実績と経験を生かし、頑張ってくれるはず」とあいさつ。谷さんの弟・良洋さんの孫・鍋割美織莉ちゃん、瑠菜ちゃんが花束を贈呈。堀順一郎・那智勝浦町長の祝辞の後、清水重延・自民党那智勝浦町支部長が音頭を取り、万歳三唱した。
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佐藤さんの選挙事務所は開票終盤まで続いた劣勢から一転、地元・串本町の票を加えた独自集計で僅差の勝利を確信し、にわかに沸き返った。
自身の後継として支持した前芝雅嗣県議、串本町の田嶋勝正町長と結城力町議、古座川町の西前啓市町長が期待を注ぎ、佐藤さんは支持に感謝し「紀南を元気にすると言った限りは、それにまい進していきたい」とあいさつ。妻・やよ美さんと共に孫から花束を受け、万歳三唱や乾杯で支持者と喜びを共にした。
佐藤さんは来る任期に向け「自分は前芝県議の後継者であり、まずこれをしっかりとやる。子どもを育てる環境づくりとして、(町村が)若者を呼び込む施策をできるよう取り組む。観光は東牟婁全体を一つの枠と考え、各町村の関係者と連携して元気にしたい」などと語り、「応援してくれた東牟婁の人のため、死に物狂いで日々自分の力を出し切りたい」と力を込めた。
後継の当選を喜んだ前芝県議は「観光や子育てなど、たくさんある課題を満遍なくやっていただきたい。彼は十分やってくれると思う」と活躍を期待した。
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■水口崇さん敗戦の弁
水口さんの選挙事務所では、僅差での敗北が決まったことを水口さん本人が報告。支持者らは落胆の表情を浮かべた。
水口さんは「票は僅差だが、敗戦は敗戦。これまで支えていただいた皆さまに大変、申し訳ない。当選されたお二人には材料のそろった紀南地方を明るくしていただきたい」と述べ、今後については「現時点で政治の世界から離れている。一度、外部から町政や県政を見させていただきたい」と語った。
(2019年4月9日付紙面より)
「高円宮賜杯第39回全日本学童軟式野球大会マクドナルド・トーナメント」への出場権を懸けて戦う、和歌山県大会(5月18、19日/伊都支部)に向けた東牟婁支部大会の準決勝が6日、決勝戦が7日に新宮市佐野の市民運動競技場で実施された。和歌山県軟式野球連盟東牟婁支部(池田富保理事長)の学童部(大西浩二部長)が主催。
6日の準決勝で神倉少年野球クラブが勝浦ヤンキースに、串本オーシャンズが那智勝浦少年野球クラブに勝利し、7日の決勝戦へと駒を進めると同時に、県大会への出場権を獲得。7日の決勝戦では、神倉が串本を逆転勝利で下し、優勝を決めた。
決勝戦後に行われた閉会式で大西学童部長は「大会での5試合中、3試合がコールドゲームとなりましたが、今日の決勝戦は、素晴らしい試合を見せてもらいました。県大会でも頑張ってきてください」と講評し、選手の健闘をたたえた。
優勝した神倉の杉岡大飛主将は「優勝できて最高の気分です。優勝に向けての練習が大変だった。県大会では、優勝して全国大会に出ます」と話した。
(2019年4月9日付紙面より)
新宮市元鍛治町の合気道熊野塾道場(須川勉道場長)で7日、「合気道開祖 植芝盛平(もりへい)翁 50年祭」が営まれた。翁の偉業と功績を長く後世に伝承するため、国内外の合気道関係者96人が参列し翁の遺徳をしのんだ。
植芝盛平翁(1883~1969年)は西牟婁郡西ノ谷村(現田辺市)生まれ。柔術や剣術など各武術の修行成果を独自の精神哲学でまとめ直し、「和合」などを理念とする合気道を創始した。昭和初期に新宮市の久保嘉弘氏が合気道の素晴らしさに感動し、翁を招いたことがきっかけとなり1928(昭和3)年から同市で合気道の稽古が始まった。
熊野塾道場初代道場長の引土道雄氏(1923~2004年)は翁が没した4月26日を大切な日と捉え、毎月26日に欠かさず御霊魂祭を執り行い、毎年4月には年祭を営んでいた。熊野塾道場では現在も引土氏の遺志を受け継ぎ、御霊魂祭や年祭を催している。
神事は須川道場長が斎主を務めた。修祓(しゅばつ)の儀や大祓(おおばらい)詞奏上、斎主祝詞奏上などの後、須川道場長に続いて公益財団法人合気会合気道本部道場の植芝充央道場長、翁と縁が深い熊野本宮大社の九鬼家隆宮司、引土己名子(みなこ)さん、田岡実千年市長らが玉串をささげた。
翁のひ孫にあたる植芝道場長は「合気道は現在140カ国に広まっているが、開祖のことをここまで大事にしてくれる道場は他にはない。今後も思いを大切に稽古に励んでください」。九鬼宮司は「次の世代へ合気道の精神的なものを伝えていってほしい。熊野地方の学校でも、合気道を授業の一環として取り入れ、地域の方々に普及を」とあいさつ。
須川道場長は「われわれは微力だが、みんなの力でこの歴史的な道場の発展を」と呼び掛け、謝辞とした。
(2019年4月9日付紙面より)
鵜殿地区で「かわりない会」 (紀宝町 )
紀宝町鵜殿の鵜殿老人憩いの家「讃寿荘(さんじゅそう)」で8日、新地域支援事業「かわりない会」(牧戸光彦会長)がスタートした。
地域での見守りを目的とした紀南介護保険広域連合の事業。住民が中心となった通所サービスで、町内では鵜殿地区が最初に取り組んだ。
鵜殿老人クラブ讃寿会の会員19人が世話人を務める。毎週月曜日午前10時から午後1時まで鵜殿地区の高齢者が集まり、昼食などを楽しむ。
この日は開所式を行い、世話人と利用者を前に牧戸会長は「見守りと集いの場を週1回開催することになった。昔のあいさつだった『かわりないかい?』を名称にした。この会はみんなで準備して、みんなで後片付けまでします。協力して取り組みましょう」とあいさつ。事業を支援する町地域包括支援センターと町社会福祉協議会の職員が事業内容などを説明し、世話人を紹介した。
この後、利用者を迎えてレクリエーションに取り組んだ。看護師の山下たか子さんがグーパー運動やボールを使った体操などを指導し、参加者は楽しく頭と体を動かした。最後は全員でテーブルを囲んで昼食を取り、楽しいひとときを過ごした。
(2019年4月9日付紙面より)