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2021年10月27日
1 展示に向け制作進む
 最後の「紀の国トレイナート」  (31日から )

 本州最南端・紀伊半島を舞台に2014年から7年間続いてきた「紀の国トレイナート」が今年、ラストランを迎える―。「紀の国わかやま文化祭2021(第36回国民文化祭・わかやま2021、第21回全国障害者芸術・文化祭わかやま大会)」の地域文化発信事業に位置付けられている今年のトレイナートは31日(日)から11月21日(日)にかけて開催。現在、御坊市から新宮市までのJRきのくに線と紀州鉄道の列車内と駅舎、沿線地域では、31日の開幕式に向け参加アーティストによる制作が進んでおり、突如現れたアートが道行く人たちに驚きと興味を与えている。

 新宮市のJR三輪崎駅付近の海沿いの土地では、現代美術家・中村岳さんが21日から木材を使用した作品制作に取り掛かった。22日の取材時にはピンク、青、黄色、紫色に着色した木材が約5㍍もの高さに組み上がり、通り過ぎる歩行者や運転手らの目を引いていた。

 「“場所”がキャンバス。景観に合わせて自由に発想し創っている」と中村さん。「現代美術家にとって、人を驚かすことはある種の使命」と話す。

 作品について「絵画では2次元に3次元的要素を持たせる。いわば虚構の世界。立体物だが絵を描くように、空間に線を描いているイメージ」と説明。

 木材は築100年を超える古民家を解体した際の廃材を使用しているそう。「ノーコンセプトでノープラン。場所に5分立つとイメージが湧く」と語るように、当初ピンク一色で予定していた作品は、アザミやススキ、セイタカアワダチソウなどの野草と海の青色に触発され色を増やした。

 トレイナート初年度の2014年にも三輪崎駅舎前で作品を展開した中村さん。熊野について「素朴で景色もきれい。人なつっこくてアーティスティックでしゃれた人が多い。魅せられてます」と話していた。

  □     □

 那智勝浦町の湯川海水浴場では23日、建築家で東京理科大学教授・和歌山大学客員教授の広谷純弘さんが、作品「時の舟」を設置。協賛する㈲白樫木材、実行委員会メンバーら5人が協力した。

 広谷さんが約20年前に設計した建築のデッキが老朽化したため、板を張り替えた際に取り外した古い板を使用して完成した「時の舟」。古材は取り外されるまでの15年間を経て、アート作品として新しい航海に出て行く舟に生まれ変わった。

 2019年、同作品で参加した際には、台風で作品が波にさらわれた。地元の人たちにより引き上げられた作品はこのたび、内部の板にアルミ箔を貼るなどの改良を加えたことにより、海の青と空の青を映し、万華鏡のようにキラキラと輝くオブジェに。

 1本のワイヤで引っ張ることによって成り立つ作品は、板同士がお互いを支え合い、柔らかい空間を演出。古材を利用したリサイクルアートとして、環境問題にも訴え掛ける。

  □     □

 同町のブルービーチ那智に突如現れた、巨大なショッピングカート。そこに住む人々の暮らしや文化との関係を、カラフルでポップな姿で表現したという。カートの着色は町立勝浦小学校の児童らが協力。作家の深尾尚子さんは「ビーチに合う元気な作品になりました。ワークショップに参加した子どもたちをはじめ、計画や設置の段階でも多くの皆さんの協力を頂き完成するこができました」とコメントを寄せている。

  □     □

 臨時アート列車「紀の国トレイナート号」走行日は11月6日(土)。御坊―新宮間を巡る。期間中は各地で関連イベントや沿線のまちへのローカルダイブも行われる。問い合わせは同実行委員会事務局(電話080・5786・2652、0739・22・5064)まで。

(2021年10月27日付紙面より)

巨大アートの制作を進める中村岳さん=22日、新宮市三輪崎
作品を設置する広谷純弘さんと協力者ら=23日、那智勝浦町の湯川海水浴場周辺
巨大なショッピングカートが出現=23日、那智勝浦町のブルービーチ那智
2021年10月27日
2 太地城の歴史や役割説く
 令和3年度生涯学習講座  (太地町 )

 太地町公民館は22日、町公民館で令和3年度生涯学習講座「太地城と戦国時代の熊野」を開いた。町内外から35人が参加。和歌山城郭調査研究会代表の白石博則さんが講師を務め、太地城跡の歴史や他の城との違い、当時の人々の暮らしについて講話した。

 白石さんは同町には、森浦地区の頼子(よろこじ)城、太地地区の太地城、東上野地区の和田城の三つ城跡があると説明。今回は太地城をテーマに講演した。

 白石さんによると、太地城は、勢力争い(戦)と海を行き来する船から料金(津料)を徴収する二つの役目があったと説明。戦については、状況証拠を基に天正9年から13年まで太地氏らは新宮の堀内氏に属していたという。

 堀内氏が日高郡の湯河氏、三前郷・古座の高河原氏と抗争が進む中、太地の武士である和田蔵人と太地隠岐守らが太地城を築いて、それらと戦ったと説明した。

 河口に港があって城が築かれることは多いが、太地城は湾に港があって城があることから珍しいと主張。航行する船からスムーズに津料を徴収することと、徴収者の安全を保障するために必要なシンボル的存在だったのではと解説した。

 太地城について▽主郭とやや離れた駐屯部がある▽海上や湊が見えることに加え、太田川流域への山道も押さえることができる▽北西からの侵入は多重の堀切で遮断する―などの特徴を挙げた。

 安宅氏や周参見氏、西向小山氏などの他の熊野の水軍領主の城館と比較し、太地城は周参見の藤原城にも共通する主郭以外に少し離れて別の曲輪を持っているとし、「湾の奥に位置し、湾内を見下ろす太地城の在り方はこの太地の地に生きた人々の存在形態やなりわいと関係する可能性があるのでは」などと説いた。

 白石さんは太地城は町にとっても価値のある城跡と評価して活用を呼び掛けたほか、「太地町は古式捕鯨で有名な町。それ以前の歴史もしっかりとあるが資料は少ない。その部分の歴史にも興味を持っていただけたら幸いです」と締めくくった。

 12月開催分の講座では太地城の現地見学を行う。

(2021年10月27日付紙面より)

多くの参加者が太地城について学びを深めた=22日、太地町公民館
白石博則さん
2021年10月27日
3 子ども集まり催し盛況 太田の郷でハロウィーンフェス (那智勝浦町)

 那智勝浦町南大居の交流センター太田の郷で24日、「HALLOWEEN FESTIVAL(ハロウィーンフェスティバル)」があった。当初の予定人数を超え、子どもと保護者合わせて約50人が参加。ゲームなどさまざまな催しで盛り上がった。

 ハロウィーンにちなみ、仮装する子どもの姿もあった。はじめにフェースペインティングが行われ、子どもたちは「月」「コウモリ」「虹」など、自身の好きな模様を選んで関係者にペイントを施してもらった。

 続いて、景品がもらえるボウリングや輪投げ、菓子作りやビンゴゲームなどを楽しんだ。ボウリングに熱中していた子どもたちは「やった、当たった」「もう1回したい」「景品がもらえてうれしい」など、笑顔ではしゃいでた。

 太田の郷によると、最近ではバイキングの再開や、ヨガや太極拳などの各教室の利用者が増加するなど、施設の利用の幅が広がってきたという。

 石田一事務局長は「予想以上に人が集まってくれてありがたい。コロナの影響で各地のイベントも少ない状況もあり、子どもたちの喜ぶ姿を見ることができてうれしいです。現在は状況も落ち着いてきているので、コロナ対策は徹底し、今後のクリスマスなどのイベントも開催していきたい」と語った。

(2021年10月27日付紙面より)

ボウリングに夢中=24日、那智勝浦町の太田の郷
フェースペインティングも楽しんだ
輪投げにも挑戦した
2021年10月27日
4 子育て支援の取り組みを確認
 第1回紀宝町総合教育会議  

 本年度の第1回紀宝町総合教育会議が25日、同町神内の紀宝はぐくみの森であった。委員らが各種取り組みを確認し、施設内の町立図書館、子育て支援センターを見学した。

 会議は2015年4月1日施行の地方教育行政の組織及び運営に関する法律の改正により、町長と教育委員会が協議・調整を行う場として設置。教育施策の一層の充実につなげることが狙い。同町では、西田健町長、西章教育長と大岡春雄、山中富行、大前妙子、柳澤進の各教育委員で構成。

 冒頭、西田町長が「図書館は4月にリニューアルオープンした。地域子育て支援センターと連携した総合的な施設として事業を展開し、子どもの読書活動の推進や生涯学習の充実を図っていく」とあいさつした。

 町立図書館は岸葉子館長が、子どもの発達と図書館の読書活動推進事業との関わりを紹介。現在、ブックスタート事業、子育て支援講座、絵本よみきかせボランティア養成講座、赤ちゃんのおはなし会などを展開しており、今後は赤ちゃんの読書会、幼年文学の読み聞かせ、わらべうた講座、百人一首大会などを予定しているという。

 子育て支援センターの事業は淡海順子センター長が説明。主に未就園児を対象に遊び場の提供、育児についての相談、母親同士のコミュニティーの場の提供などを目的に09年度に設立した。

 子育てを助けてほしい人の要望に応じて、子育ての手伝いができる人を紹介し、地域で子育てをサポートする「ファミリーサポートセンター」は、年々利用者が増加しているという。

 淡海センター長は「子育ての孤立化を防いでいくため、センターを利用されていない方への支援も行っていきたい。子育て支援とは、子育て世帯を丸ごと受け入れ、一緒に子育てする仲間をつくること」と伝えた。

(2021年10月27日付紙面より)

図書館を視察する西田健町長ら=25日、紀宝町神内のはぐくみの森
2021年10月27日
5 10月度月例杯の結果
 那智勝浦ゴルフ倶楽部  
2021年10月27日
6 山田俊弘さんが優勝
 令和3年度シニア選手権競技  (那智勝浦ゴルフ倶楽部 )
2021年10月27日
7 神倉少年野球クラブが制す
 新熊野少年野球大会など  
2021年10月27日
8 宇久井が接戦制し優勝
 イオンSSカップサッカー大会  
2021年10月27日
9 家族一丸となって奉仕  献血への協力呼び掛け  (新宮LC )
2021年10月27日
10 さらなる市の発展のために  市選管が当選証書付与  (新宮市 )
2021年10月27日
11 日本一美しい?サツマニシキ  奥村育美さんが発見  (新宮市 )
2021年10月27日
12 大きなお芋がゴロゴロ!  宇久井ビジターで芋掘り  (那智勝浦町 )
2021年10月27日
13 「超ミニコンサート」盛り上がる  「丹鶴ホールの唄」も披露  (那智勝浦吹奏楽団 )
2021年10月27日
14 御浜ファームで子牛を観察  井田小1、2年生が見学  (紀宝町 )
2021年10月27日
15 コロナからの立て直しを  5選の河上敢二氏に当選証書付与  (熊野市 )
2021年10月27日
16 ハロウィーン制作楽しむ  子育てサロン「ふれんZOO」  (紀宝町 )
2021年10月27日
17 ワクチン3回目の準備など  第4回臨時会で3案件承認  (古座川町議会 )
2021年10月27日
18 アマゴ親魚150匹放流  手分けして管内8カ所へ  (七川漁協 )
2021年10月27日
19 実習で学び交流図る  7人参加し離乳食教室  (串本町 )
2021年10月27日
20 ふるさと串本に著書託す  出身者の堀勝義さん執筆  (串本町 )
2021年10月27日
21 大会目指し合同練習開始  ジュニア駅伝の選手候補  (串本町 )
2021年10月27日
22 お悔やみ情報
  
2021年10月21日
23 三輪崎海岸で海洋ごみ調査
 南紀熊野ジオパーク探偵団  (新宮市 )

 南紀熊野ジオパークをフィールドに中高生が自然や環境について調査・研究活動を行う「ジオパーク探偵団」(団長=東垣(あずま・わたる)・南紀熊野ジオパークセンター長)の漂着海洋ごみ調査が17日、新宮市の三輪崎海岸で行われた。探偵団には県立新宮高校の希望生11人も参加しており、海岸のごみを拾い集めながら種類や数、重さなどをつぶさに記録した。

 同探偵団は本年度初の試み。「think locally,act globally(地域で考え、地球規模で行動)」の視点に立ち、地元が抱える問題の解決に向けて自立的に考え、世界に情報を発信していくことを目指している。

 本年度の研究テーマは「海洋環境を考える」。日本に44あるジオパークの5分の4が海岸に面し、「日本ジオパークネットワーク」内でも海洋ごみ問題に取り組む機運が高まっていることを受け、全国に先駆けて活動を立ち上げた。

 この日は京都大学学際融合教育研究推進センターの島村道代さん(地球環境科学博士)ら専門家が調査をサポート。探偵団メンバーは2グループに分かれ、漂着したプラスチックや布、菓子袋、缶などを収集した。

 両チームとも数が多かったごみの1位はペットボトル、2位は食品容器。同海岸は無数の小石で構成される砂礫(されき)海岸で、波浪が強いという特徴があり、打ち上げられる際にボロボロに砕けた数百個の硬質プラスチック片も回収された。

 田中千遥さんは「高校の総合学習でごみ問題について調べており、興味があった。海岸からごみが次々に出てきて拾いきれず、数の多さが印象的だった」。

 東団長は「目の前にあるものを分類し、比較し、その理由を探るという活動は科学そのもの。今後取り組みが全国に広がっていけば、五島列島や隠岐など他の地域との比較も可能になってくる」と展望を語る。

 今後は白浜町の志原海岸で現地調査を行ったメンバーとオンラインで情報を共有して考察を進め、来年1月ごろに発表を行う予定にしている。

(2021年10月21日付紙面より)

三輪崎海岸で現地調査をしたメンバー=17日、新宮市(一時的にマスクを外して撮影)
海洋ごみを収集するメンバー
2021年10月21日
24 アサギマダラの飛来願って
 困難越えフジバカマ初開花  (御浜町 )

 御浜町上野の国道311号沿いにあるフジバカマ畑が見頃となり、旅するチョウとして知られるアサギマダラが飛び交っている。地元出身の有志二人が今春に苗を植え、病気で半数以上が枯れてしまう困難を乗り越えながら、初めての開花シーズンを迎えた。

 アサギマダラの飛来を願って同町阿田和の山田俊弘さんと紀宝町井田の上ノ谷久さんが休耕田を無償で借り受け、3月に約150株を植えた。苗は知人らの協力を受け、挿し木もして増やしたという。

 梅雨時期に病気にかかったが、株と土に薬を施し、約60株が開花した。畑にはアサギマダラとフジバカマを解説するプレートを設置。アサギマダラは、移動距離や通過地を明らかにするため羽に印を付けるマーキングが行われることがあるが、羽が傷付く恐れがあるとして、「これから長い旅を続けるチョウです。この場所でマーキングをしないで」とのメッセージも書いた。

 山田さんによると、5日に2匹が初めて飛来し、14日には50匹が確認できた。フジバカマの甘い香りが漂う中、近郊のカメラマンも訪れ、美しい姿を狙ってシャッターを切っている。

 山田さんは「人を怖がらず、優雅に飛んでいる。来年はもう少し畑を広げたい」と話していた。

 アサギマダラはチョウ目タテハチョウ科・マダラチョウ亜科。羽は濃い茶色地で青白い斑紋がある。長距離移動する渡りのチョウとして知られ、春に台湾付近から北上し、日本で夏を過ごした後、各地から再び南下する。

(2021年10月21日付紙面より)

フジバカマで羽を休めるアサギマダラ=15日、御浜町上野
見頃を迎えているフジバカマ畑
2021年10月21日
25 串本の海を伝えて半世紀
 21日に開館50周年の節目  (串本海中公園センター )

 串本の海を伝えて半世紀―。串本町有田にある串本海中公園センターが21日、開館50周年の節目を迎える。新型コロナウイルス感染症という厳しい情勢の中でも「串本の海を伝える」という使命を半世紀にわたって貫き通し、51年目へと踏み出そうとしている。

 日本初の旧海中公園(現海域公園)10区域が1970年7月に指定され、その一区域に選ばれた串本海中公園。世界最北限となるサンゴ群落を有する豊かな生態系を潜らずして伝える施設として翌71年10月21日、同センターが開館した。

 初年度は水族館、海中展望塔、レストランの3機能を有し、後にグラスボート(現在は半潜水型海中観光船ステラマリスが運行)、トンネル水槽、ダイビングパークなどの仕組みも加わり現在の形となる。水族館はマリナリウムではなくパビリオンの位置付けとなっていて、関わる飼育スタッフは串本の海を伝える水族館というコンセプトに基づき生き物を飼育展示している。

 その象徴種・ウミガメ類の飼育にちなんで近年、史上最大種とされるウミガメ類「アーケロン」の推定実物大木製模型も導入。その設置場所となっている館内Bゾーンは企画展示の場として活用し、串本の海への関心を強める趣向が重ねられる場となっている。

 観光のみならず教育旅行や遠足や社会見学、環境イベントの舞台としても定例的に利用を集める同館。半世紀の節目を迎え、水族館を預かる森美枝館長は「記念行事などの予定はないが、コンセプトを胸にこれからも努力していきたい」と意気込みを新たにしている。

  □     □

海中フォトコン受賞作品展開始



 そのような節目に係るタイミングでこのほど始まったのが、特別展・「第29回串本海中フォトコンテスト受賞作品」展。24点を写真やスライドショーで紹介する内容となっている。

 海をじかにのぞく海中展望塔もあるがさらに接近。実際に潜ったダイビング客が目の当たりにする串本の海の様子を伝える企画として、同コンテスト実行委員会と連携して適時開いている企画でもある。来年1月30日(日)までの実施で、「串本の海の美しさ、生き物の素晴らしさ、ダイビングの楽しさを表現した作品がそろっている」として鑑賞を呼び掛けている。

 串本の海を親しみやすくするべく飼育スタッフが創意工夫を注いでいるAゾーントピックス水槽では今月末(予定)まで、ツノメガニを飼育展示中。3Dウミガメシアターやバックヤードツアーなど一部の企画は新型コロナウイルス感染症予防のため休止しているが、同予防対策への協力を求めできる範囲で開館している。

 営業時間は午前9時~午後4時30分で年中無休。利用時は入館料が必要(チケット販売は閉館の30分前まで)となる。問い合わせは同センター(電話0735・62・1122)まで。

(2021年10月21日付紙面より)

開館50周年の節目を迎えつつある串本海中公園センターの水族館=19日、串本町有田
Bゾーンで実施中の特別展「第29回串本海中フォトコンテスト受賞作品」展
トピックス水槽で飼育展示中のツノメガニ。寂光の下で様子を観察できる
2021年10月21日
26 食学びインバウンド対応向上
 部会員ら専門家から学ぶ  (那智勝浦観光機構 )

 一般社団法人那智勝浦観光機構(NACKT)は19日、那智勝浦町の体育文化会館でNACKT飲食・宿泊部会員と、参加希望者を対象とした「インバウンド対応力向上サポートプロジェクト」を開催した。株式会社ワントリップ、オイシージャパン株式会社代表取締役の片岡究(きゅう)さんが講師を務め、「~食の多様化に対応して、新たなお客さまを受け入れよう!~フードダイバーシティ・セミナー」と題し、インバウンド(訪日外国人観光客)の食や料理メニュー開発のポイントなどを伝えた。

 同プロジェクトはアフター・コロナのインバウンド客回復を視野に入れ、町内飲食店のインバウンド対応力向上をサポートすることが目的。部会員らはインバウンド客に多い、ベジタリアンやハラル(イスラム教)など、食の多様性に関する知識を得て、ニーズに対応する方法を学んだ。

 観光機構の堀千寿子さんは同プロジェクト実施について「現在は世界から和歌山県が注目されている。皆さまに外国人の受け入れ体制を整えていただくために開いた」と開催の経緯を説明した。

 片岡さんはセミナーで▽世界の最新食事情▽インバウンドについての食を知ろう!(ベジタリン、ハラルなど各国宗教食について)▽欧米豪、台湾、香港からのお客さまについて▽顧客動線に合わせた販売方法について▽料理メニュー開発のポイント―などについて、詳しく解説した。

 片岡さんは「世界との往来に先駆けて未来の旅行者への食について知識を広げ、魅力的で選ばれる地域になることを目指しましょう」と語った。

 観光機構によると、今後は参加した店舗に対し、専門家から個別に助言を得て、対応メニューの作成などをサポートするという。さらにNACKT公式ウェブサイトなどでのプロモーションへつなげていくとした。

(2021年10月21日付紙面より)

食の多様化について学ぶ部会員ら=19日、那智勝浦町の体育文化会館
片岡究さん
2021年10月21日
27 帯締めのキーホルダー  寺子屋分校「楽しい手芸教室」  (紀宝町 )
2021年10月21日
28 10議席に現職、新人の9陣営  町議選立候補予定者説明会  (御浜町 )
2021年10月21日
29 優秀賞は久保君、池内さん  地域安全ポスター  
2021年10月21日
30 審査終え、入賞者決まる  11月3・4日、「丹鶴ホール」で新宮市展  
2021年10月21日
31 思い思いに筆動かす  神倉小5年生が写生会  (新宮市 )
2021年10月21日
32 協力しあい、盛り上げる  高田連合運動会開催  (新宮市 )
2021年10月21日
33 候補者に問う  新宮市議補選アンケート  
2021年10月21日
34 3人の考えを聞く  新宮市長選候補者アンケート㊦  
2021年10月21日
35 大前の儀執行し礼尽くす  有田上の有田神社で例祭  (串本町 )
2021年10月21日
36 車いすの操作など学ぶ 串本西中3年が体験で (串本町)
2021年10月21日
37 未来へ繋ぐ 日本の祈り  「新宮の速玉祭」、厳かに  (熊野速玉大社 )
2021年10月21日
38 お悔やみ情報
  
2021年10月17日
39 河上敢二さん、無投票で5選
 熊野市長選  

 任期満了に伴う熊野市長選挙が17日告示され、現職の河上敢二さん(65)=無所属=以外に立候補の届け出がなく、河上さんが無投票で5回目の当選を果たした。


2021年10月17日
40 神馬渡御式、厳粛に 熊野速玉大社例大祭「新宮の速玉祭」 

 国の重要無形民俗文化財(重文)の指定を受ける熊野速玉大社(上野顯宮司)の例大祭「新宮の速玉祭(はやたまさい)」の神馬(しんめ)渡御式が、15日午後から営まれた。主神の熊野速玉大神(くまのはやたまのおおかみ)の御神霊を上野宮司が懐に抱き、弓、剣などの神宝を手にした神職が神社関係者らと共に阿須賀神社へと向かった。

 例年なら多くの参拝者が列を成し、まちなかを練り歩く神馬渡御式。今年は新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から昨年同様、参列者を例年の5分の1程度とし順路を短縮して斎行した。

 阿須賀神社での神事後、御神霊を神馬に奉安して熊野速玉大社へと還御。本殿に奉安して神事を行った後、再び御神霊を神馬へと遷(うつ)し、熊野川河原の乙基(おとも)の御旅所(おたびしょ)へと渡御した。御旅所では、「杉ノ仮宮」に御神霊が遷されると、神子が「鈴剣の舞」を舞って御神霊を鎮めた。

 その後、熊野権現が新宮鎮座に向かう途中に大島地区の権現島で休憩を取ったという伝承に基づき、串本町大島地区の代表と水門(みなと)神社総代により献上された権現島周辺で捕れたタイとススキの穂、「オミタマ」という特別な神饌(しんせん)などが供えられ、赤々と燃え盛るたいまつの明かりを受けて、上野宮司が神恩感謝、皇室、国家の安泰と新型コロナウイルスの収束、世界平和への祈りをささげた。

 今年の神子は昨年に引き続き、石原凜さん(神倉小5)と前川真由さん(同)の2人が務めた。

(2021年10月17日付紙面より)

御神霊を乗せ御旅所へと向かう神馬=15日、新宮市の熊野速玉大社
御旅所で祝詞を奏上する上野顯宮司
2021年10月17日
41 新駅舎で初の避難訓練
 南海トラフ想定し森浦地区で  (太地町 )

 太地町は15日、同町の本浦を除く森浦地区を対象に今年5月末に竣工(しゅんこう)した駅舎防災複合施を初めて使用した津波避難訓練を実施した。発生が懸念される南海トラフ巨大地震を想定し、地区住民らが真剣に訓練に取り組んだ。

 今回の訓練は午前9時に震度7の地震が発生し、大津波警報が発令されたことを想定。対象人数は173人98世帯で、防災行政無線の放送を受け、33人が地区内にある津波浸水域外の一時避難所6カ所に避難した。

 警報解除後、駅舎防災複合施設に近い住民は徒歩で、遠い住民はバスで施設に駆け付けた。2階の防災施設兼集会所に集合し、施設の案内や炊き出し訓練が行われた。

 施設2階は12㍍あり、想定津波高より4㍍高い。一時避難人数は200人を想定し、多機能トイレや自家発電機、避難階段を完備。集会所内には避難時に必要な水や備品が保管できる住民専用の棚も設置されている。

 新型コロナウイルス感染症対策を講じた上で、町職員が非常食などについて説明。住民28人はアルファ米の炊き出しに取り組み、試食も行った。

 同町担当者によると、集会所は平常時、施錠されていて、鍵の管理の問題もあるため、震度感知式の鍵ボックスを設けるという。鍵ボックスは震度5弱以上の揺れを感知すると、ボックスの扉が開き、鍵が取り出せるもの。12月末に設置予定。

 町総務課で防災係の山下真一企画員は「災害は夜間や悪天候にも発生するため注意が必要。今日、皆さまが避難に要した時間は良い結果でした。南海トラフによる津波は最大13㍍、3分ほどで到達するともいわれている。安全な高台に素早く避難し、自身の命を守ることが重要。普段から防災意識を高めておいてください」と講評した。

 由谷唯吉区長は「施設は広く、雨風もしのげて、食料の備蓄もしてくれており感謝している。自分の命は自分で守る必要がある。落ち着くまで山などの高台に逃げた後に、施設へ向かう。その後は地域福祉センター梛(なぎ)に移動することも視野に入れている」と話した。

 なお、町内一斉の避難訓練は新型コロナウイルス感染症の現状を鑑みながら、計画を進めており、実施は来年初めを予定しているという。

(2021年10月17日付紙面より)

非常食の炊き出し準備を行う住民ら=15日、太地町の駅舎防災複合施設
施設に避難する住民ら
2021年10月17日
42 地域ぐるみで詐欺被害撲滅へ
 見守り隊と紀南高生が街頭啓発  (紀宝、御浜町 )

 「特殊詐欺撲滅の日」の15日、紀宝町と御浜町で街頭啓発活動があった。両町のスーパーで啓発チラシを配布し、来店者に声掛けするなどして地域ぐるみで詐欺被害撲滅を呼び掛けた。

 紀宝町高齢者地域見守り隊(小田原徳子代表)は、同町鵜殿の主婦の店で啓発活動を行い、買い物客に詐欺被害に遭わないよう呼び掛けた。

 高齢者を被害から守る取り組みで、毎月実施している。年金は偶数月の15日に振り込まれるため、特に注意を促す狙いがある。

 この日は、はがきやメールによる架空請求、火災・地震保険を勧誘する業者とのトラブルについて書かれたチラシと、啓発物品のウェットティシュを配り、買い物客に声を掛けていった。

 チラシによると、「火災保険が使える」などを誘い文句に故意に屋根を壊し、「保険金の請求は任せて」と勧誘するトラブルが増えているという。不審なことがあれば、加入している保険会社へ連絡するよう呼び掛けている。

 御浜町では、紀南高校生徒会(大西輝人(きらと)会長)の役員4人、同町防犯委員、紀宝署の署員が参加し、パーク七里御浜ピネで実施した。

 生徒らは「特殊詐欺に気を付けてください」などと来店者に呼び掛け、全国地域安全運動、還付金詐欺の手口などを記したチラシ2枚と啓発物品を配布した。

 還付金詐欺のチラシは「STOP!ATMでの携帯電話の使用」と題し、「公的機関が電話で還付のために、ATMの操作を求めることはありません」「家族構成や口座番号など、個人情報を尋ねることはありません」などと記している。

(2021年10月17日付紙面より)

買い物客にチラシを手渡した=15日、紀宝町鵜殿
啓発活動に取り組んだ紀南高校生徒会役員ら=同日、御浜町
2021年10月17日
43 緊急時に備え知識深める  千穂第一地区民児協が救命学習会  (新宮市 )
2021年10月17日
44 「明るく豊かなまちへ」  市長選立候補予定者3人招き公開討論会  (新宮JC )
2021年10月17日
45 宇久井半島の歴史を学ぶ  宇久井中1年が校外学習  (那智勝浦町 )
2021年10月17日
46 17日告示、無投票の公算大  現職のみが立候補を表明  (熊野市長選 )
2021年10月17日
47 さぁ、明日(17日)告示  三つどもえの戦いか  (新宮市長選・市議補選 )
2021年10月17日
48 お悔やみ情報
  
2021年10月15日
49 楽しい地域、つくろらよ
 「わがら広角」が設立  (新宮市 )

 地域に寄り添い、地域と向き合い、楽しい「わがら広角」を作り上げていく―。このたび、新宮市の広角地域(広角、広角梅ノ木、広角谷地)住民の結束と地域の活性化や振興に寄与することを目的に第2層協議体「わがら広角」(木下進会長)が発足した。13日、同市新宮の広角会館で発足後1回目の会議があり、地域住民や市社会福祉協議会、市、県職員など約20人が出席。クリスマス会をはじめとした今後の事業展開について意見を出し合った。

 農業に特化した地域として、農作物の生産にいそしむ傍ら、地域の守り神である「廣津野神社」例祭、過去には盆踊り大会などの地域行事が農業従事者などによって支えられてきた同地域。

 しかし、近年の高齢化により農業はもとより、多様化する住民意識の変化などによって地域活動に参加する人が減少。地域行事などに担い手不足が生じ、運営主体が同じメンバーに偏るなどが地域の課題となっている。

 一方で、紀伊半島大水害(2011年)以降、高台である同地域には若い世代(約30世帯)が転入。そういった状況を鑑み、同組織は若い世代の人と交流を深めることにより一人でも多く地域行事などに関わることが地域活性化の重要な特効薬と考え、さまざまな活動やボランティアなど、身近なことを中心とした事業(行事)を積極的に推進することを目的に設立の運びとなった。

 地域住民の結束を強調し主体が住民にあることを表現するため、組織名には「わがら」を使用。仲間意識や地域への思いを、慣れ親しんだ方言に込めた。

 今後、同組織は目的達成のため▽高齢者などの見守り活動と地域福祉の推進▽防災、減災など安全安心のための活動▽運動と健康、娯楽と教養およびボランティア活動などの実践▽関係機関、他団体との連携―などの事業を展開していく。

 木下会長は「昔のような、活気ある広角を作り上げたい」と思いを語った。

 市における協議体の設立は、熊野川町の「チームくまのがわ」(2018年設立)に続いて2組織目。旧市内では初となる。

(2021年10月15日付紙面より)

「わがら広角」が発足した=13日、新宮市新宮の広角会館(一時的にマスクを外して撮影)
2021年10月15日
50 和気あいあいと集いの場
 南大居でサロンスタート  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町の南大居会館で13日、南大居いきいきサロンがスタートした。地域住民20人が運動や口の健康の大切さについて学び、今後どのように活動していくのかを話し合った。

 いきいきサロンは、地域の歩いて行ける所にある会館などに集い、おしゃべりやゲーム、健康体操で楽しい時間を過ごす交流活動。引きこもり防止や生きがいづくり、高齢者の見守り活動につなげる狙いがあり、町社会福祉協議会が活動を支援している。

 初回は町地域包括支援センターの理学療法士・櫻井良恵さんがベンチウオーキングやスクワットなどの簡単な運動を指導。▽硬い物が食べにくい▽汁物でむせる▽入れ歯の調子が悪い―などの小さな口の不調が低栄養や筋力低下、認知機能低下といった心身衰弱を招く「オーラルフレイル」に陥らないよう注意を促した。

 参加者は和気あいあいとサロンを楽しんだ。管理栄養士の大下亜紀子さん、保健師の須川亮さんへの健康相談もあった。

 世話人の一人である太田則夫さんは「こんなゲームがしたいなどのアイデアがあれば、ぜひ教えてください。今後も第2水曜日に開催していきたいと思いますので、よろしくお願いします」と呼び掛けた。

 自分たちの地域でサロンを始めたい人、興味がある人は、町社協(電話0735・52・5252)まで。

(2021年10月15日付紙面より)

脳トレゲームをする参加者=13日、那智勝浦町南大居
理学療法士の櫻井良恵さんが講話
2021年10月15日
51 主だったジオサイト巡る
 ガイド養成講座現地実習  (南紀熊野ジオパーク )

 本年度南紀熊野ジオパークガイド養成講座の現地実習が9、10日の2日間、南エリアの串本町や古座川町であり受講生10人が主だったジオサイトを巡って見識を深めるなどした。

 この講座は同パーク推進協議会が南紀熊野ジオパークの大地と関わる人々の営みを伝える人材育成を目的として実施。修了後に同ガイドとして活動できる人を対象とし、同パーク内の東西南北4エリアのどこで活動したいかを踏まえて受講登録を受け付けた。

 結果、5年ぶりの実施となる今回は東西南の各エリアで定員いっぱいの10人、北エリアで5人が登録しているという。序盤は新型コロナウイルス感染症拡大防止のためオンラインで説明会や必修教養科目2講座(全体講座とエリア講座)を実施。その内容を知識として携え、エリア別に現地実習に取り組む段階へと差し掛かっている。

 南エリアの現地実習は同パークセンターの福村成哉研究員が講師を担当。2日間をかけて▽潮岬の火成岩▽和深海岸▽サラシ首層▽江田海岸▽橋杭岩▽真砂の舟着き場▽古座川の一枚岩▽滝の拝▽高池の虫喰岩▽清暑島(通称・河内様=こおったま)―を訪ね、地質・地形としての特色やエピソードなどを解説した。併せて砂岩、泥岩、礫(れき)岩、火成岩や化石などの特徴を実物で確かめ、案内ルートの安全確保や緊急避難路の確保などガイドとして現地で配慮すべき事柄なども説明、受講生も将来の活動を見据えた志を持つ人材とあって現地で気になった点を都度質問して詳細解説を求めるなど、熱心に理解を深めていた。

 受講生は実習後、訪ねた先から2カ所を選んでレポートを提出して評価を受ける。今後は普通救命講習(過去1年以内に修了していない受講生対象)やジオツアーの企画研修にも取り組んで来年1月中旬に認定試験に受験、合格すると2月中旬実施予定のイベント「同パークフェスタ」内で修了証の交付を受け同ガイドとして活動できるようになるという。

 他のエリアの現地実習は今月12~13日に東、18~19日に西、23~24日に北でそれぞれ実施予定。

(2021年10月15日付紙面より)

露頭した砂岩層、泥岩層、礫岩層の違いを実物で学ぶ受講生ら=9日、串本町和深
2021年10月15日
52 3年生と最後の全国に挑む
 県で唯一、日本コンテ中学S部門へ  (矢渕中吹奏楽部 )

 コロナ禍で活動が制限される中、紀宝町立矢渕中学校の吹奏楽部は、2日に引退した3年生と最後の全国大会「第27回日本管楽合奏コンテスト」への出場が決まった。

 コンテストには小学校部門と中学校、高校のA、B、S各部門に全国から応募があり、音源審査による予選を通過した学校のみが参加する。矢渕中は三重県で唯一、中学校S部門に出場する。

 本年度は新型コロナウイルスの影響で全国大会が動画審査となったため、3年生の引退公演となった2日の「第13回定期演奏会」で全部員12人が演奏した「テルプシコーレ舞曲集より」の動画で挑む。審査は11月20日(土)に行われる。

 定期演奏会をもって引退した3年生はフルートの髙野結梨さん、クラリネットの杉岡紗矢さん、岡本怜奈さん、サクソフォンの増田あおいさん、トランペットの北野孝明君、チューバの宇城颯夏さん、パーカッションの亀石沙來さん。

 部員たちは本年度、JSECC第9回日本学校合奏コンクール2020グランドコンテスト全国大会や全日本中学生・高校生管打楽器ソロコンテスト三重県選考会中学校の部などで金賞を獲得し、輝かしい活躍を見せた。

 8日には3年生も集まり、コンテストのパンフレット用写真を撮影。前部長の岡本さんは「コロナで制限された時期も多くあったけど、3年間、楽しい部活でした。久しぶりに人前で演奏した定期演奏会は緊張したけど、みんなで楽しめた」と話していた。

(2021年10月15日付紙面より)

3年生(前列)と共に最後の全国大会に出場する矢渕中学校吹奏楽部
2021年10月15日
53 近隣住民に理解求める  一般国道42号新宮道路事業説明会  (新宮市 )
2021年10月15日
54 大きな芋がゴロゴロ!  井関保でサツマイモ収穫  (那智勝浦町 )
2021年10月15日
55 新入団員らに辞令交付  令和3年第2回消防団員任命式  (新宮市 )
2021年10月15日
56 生徒6人が受検し合格  第2回漢字能力検定で  (ECC古座教室 )
2021年10月15日
57 愛好者193人参加して競う グラウンドゴルフ競技の秋季大会 (県立潮岬青少年の家)
2021年10月15日
58 実践通じルール学ぶ  大島小学校で交通安全教室  (串本町 )
2021年10月15日
59 元気いっぱいバトンつなぐ  潮岬こども園でかけっこ教室  (串本町 )
2021年10月15日
60 ヘリ夜間離着陸を安全に  県職員が防災拠点で灯火器の訓練  (熊野市 )
2021年10月15日
61 例大祭に向け準備進む  杉ノ仮宮など設営  (熊野速玉大社 )
2021年10月15日
62 お悔やみ情報
  
2021年10月09日
63 柳家禽太夫さんが落語披露
 下里小で青少年劇場  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町立下里小学校(泉一代校長)で7日、全校児童75人を対象とした青少年劇場小公演「はなしの伝統芸能『落語』」があり、噺(はなし)家の柳家禽太夫(きんだゆう)さんが落語の面白さや社会におけるルールの大切さを訴えた。

 公益財団法人日本青少年文化センターが都道府県と連携して実施している事業。子どもたちが一流の芸術に触れる機会をつくることで、豊かな人間形成の一助とすることが目的。

 禽太夫さんは柳家小三治に入門し、「小のり」の名で初高座。2001年に真打に昇進し、全国各地の落語会や東京都内の寄席に出演するなど、精力的に活動している。

 禽太夫さんは落語の基礎について優しく説明。筆や紙などを表現する際に扇子と手拭いを用いるとし、顔が左右を向くことで別人を演じているなどと解説した。

 まんじゅうを食べるしぐさなども紹介して笑いを取り、「しぐさでいろんなものに見立てていくことや、頭の中に情景を思い浮かべてもらうのも落語の特徴」と述べた。

 6年生の菅浩士君、川口慶次君、桃井勇起斗(ゆきと)君の3人も小話に挑戦。1人ずつ高座へ上がり、小話を見事にやり遂げ笑いを取った。

 最後は犬が人間になった様子を描いた落語「元犬(もといぬ)」を禽太夫さんが披露し、児童は笑い声を上げ、拍手を送った。

 禽太夫さんは「見たり、聞いたりして集中している時は人の邪魔をしないようにしましょう。邪魔をすると人の時間やお金を奪ってしまうことになる。ルールを守れる大人になってください」と締めくくった。

 児童を代表して児童会役員の小谷恵菜さん(6年)が「面白い落語を聞かせていただきありがとうございます。とても面白かったです」と感謝を述べた。

 柴原寛教頭は「全学年が笑える楽しい時間を持つことができた。公共のマナーについてのお話もしていただき、学校としてもありがたい」と話していた。

(2021年10月9日付紙面より)

禽太夫さんから落語を学ぶ児童=7日、那智勝浦町立下里小学校
落語を楽しんだ
柳家禽太夫さん
2021年10月09日
64 秋山裕由医師に知事表彰
 救急医療功労たたえ伝達  (くしもと町立病院 )

 くしもと町立病院の院長代理を務める秋山裕由(ひろゆき)医師(63)が7日、本年度の救急医療功労者に対する知事表彰の伝達を受けた。

 この表彰は関係者の意識高揚による救急医療対策の推進を目的とし、その功績が特に顕著な個人や団体を対象にして1994年度から贈呈している。本年度は医師10人を被表彰者として選び、新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から例年の表彰式は取りやめて順次被表彰者を訪ねて表彰状などを伝達する形で功績をたたえている。

 秋山医師は大阪府大阪市出身。近畿大学大学院を修了して医学博士となり、94年4月に南和歌山医療センターへ赴任、2012年8月から院長代理として同病院へ赴任し現在に至る。呼吸器内科担当医として27年にわたり県内の地域医療に貢献する中、後進の育成や福祉施設との信頼構築による円滑な救急医療の充実に努め、最近では新型コロナウイルス感染症対策面でも陣頭指揮を執って地域における感染拡大防止にも尽力している。それら功績が評価され、本年度の被表彰者として選ばれた。

 この日は新宮保健所の和田安彦所長らが同病院を訪問し、同病院側が整えた会場で秋山医師に表彰状と記念の盾を伝達。秋山医師は「この表彰は私の名前だが、今まで診療に携わってこられた方々全てで受けたものと理解する。人間至る所に青山ありの節目としてありがたく拝受し、今日より明日への励みとして診療を続けていきたい」と述べて感謝した。

 共に診療に当たった専門家集団と患者やその家族から力を頂き時には慰めも頂きながら育てたからこそ今がある、と27年の歩みを振り返る秋山医師。今後は人間到る所青山ありにどこまで迫れるかを医の道で目指すこと、自分の良心の声に従い続けることを心掛けて頑張りたいと心境を語った。

(2021年10月9日付紙面より)

救急医療功労者に対する知事表彰の伝達を受ける秋山裕由医師(左)=7日、くしもと町立病院
2021年10月09日
65 「地域のことは地域で考える」
 鳥羽市長が鮒田区の防災を視察  (紀宝町 )

 鳥羽市の中村欣一郎市長と防災担当を含む各課職員が8日、紀宝町鮒田地区を訪れた。鮒田自主防災会の東口高士会長から2011年9月に発生した紀伊半島大水害の被害状況を聞き、避難所や高台に完成した一時避難場所などを視察した。

 当時、県議会議員だった中村市長は紀伊半島大水害後、熊野市紀和町でボランティアに携わり、鮒田地区にも視察で訪れている。

 鮒田構造改善センターで西田健町長は、当時の広報きほう、町防災情報共有システム、各種防災関連事業を紹介し「広報には災害支援制度を掲載し活用していただいた。大きな災害を受けて、多くの皆さまに支えていただき、復旧・復興につながった。地域のご努力が一番ありがたかった。地域と連携して今後も防災・減災につなげたい」と話した。

 中村市長は「10年前のご縁があって訪問させていただいた。広報12月号の写真にインパクトがあり、現地に出向こうと思っていた。紀宝町との共通点もあり、多くのことを学びたい」と述べた。

 水害発生時、鮒田地区は約13㍍浸水し、家屋の全壊が5棟、大規模半壊128棟、半壊41棟などの被害を受けた。多くの住民が深夜に避難所から山頂まで歩いて逃げた。

 東口会長は「水門、輪中堤があり大丈夫だと思い込んでいたが、昔からの言い伝えで助かった人もいる。現場は地元の判断が大切」と振り返り、水害を教訓にした地区タイムラインを説明。「地域のことは地域で考える。生活の中に防災を組み込むことが大切」と共助の必要性を示した。新型コロナウイルス対策として、山口建設から寄贈があった「抗原検査キット」も備蓄しているという。

 高台の一時避難場所で防災倉庫や備蓄品などを確認した中村市長は「当時は被害の状況だけを見たが、今回、視察して持続可能な準備ができていることが分かった。地域の力を付ける総合力になっており、地域共生社会そのものだと感じた」と話していた。

(2021年10月9日付紙面より)

高台に完成した一時避難場所を視察する鳥羽市の中村欣一郎市長(右から2人目)=8日、紀宝町鮒田
2021年10月09日
66 「舞台からの景色楽しんで」
 文化ホールを一般開放  (新宮市 )

 新宮市は8、9の両日、市文化複合施設「丹鶴ホール」(同市下本町)内文化ホールを一般開放している。8日には市内外から大勢が来館し、新しいホールと舞台の広さや完成度を確かめた。

 3日に記念式典の開催をもって開館した同施設。5日から通常業務を開始したが、文化ホールは安全管理上、イベント開催時以外は開放していない。

 このたびの一般開放は、新型コロナウイルス感染症の影響で8月に予定していた施設内覧会が中止となる中、普段見る機会の少ない舞台側からの景色を楽しんでもらおうと企画。2日にわたって開放し、新ホール披露の機会とした。

 文化ホールでは今後、多くの自主事業や貸館事業が控えているほか、今月30日(土)から和歌山県を舞台に開催される「紀の国わかやま文化祭2021(第36回国民文化祭・わかやま2021、第21回全国障害者芸術・文化祭わかやま大会)」の舞台の一つとなる。

 ホール貸館の本年度の予約率は58・8%。土・日・祝日は75・9%。10~12月の間では77・3%で土・日・祝日は80・8%(9月6日現在)。新型コロナの影響で若干のキャンセルが出ているという。

 9日の舞台一般開放時間は午前10時~正午(最終入場11時30分)と午後1時~4時30分(同4時)。市は、新型コロナ感染防止対策への協力と、体調がすぐれない場合は来場を控えるよう呼び掛けている。

(2021年10月9日付紙面より)

舞台からの景色を楽しんだ=8日、新宮市下本町の「丹鶴ホール」
2021年10月09日
67 県大会出場争いも終盤に
 後期ホップリーグ3日目  (和歌山県サッカー協会 )
2021年10月09日
68 大山さん、小川さんが優勝
 那智勝浦町総体グラウンドゴルフ大会  
2021年10月09日
69 足踏み式脱穀機で作業  明神小児童らが米作り体験  (古座川町 )
2021年10月09日
70 思い思いに「○」描く 紀伊有田駅でワークショップ (紀の国トレイナート)
2021年10月09日
71 新たなつながりの構築を  地域支え合いにかかる勉強会  (新宮市 )
2021年10月09日
72 地域住民らが芝生手入れ  太田小学校で運動会に向け  (那智勝浦町 )
2021年10月09日
73 サギ?コウノトリが飛来  本紙確認分で6羽目か  (那智勝浦町 )
2021年10月09日
74 世界遺産の魅力感じて  熊野川小・中が川舟下り  (新宮市 )
2021年10月09日
75 推奨像に安全運転誓う  カーネットヨロクマから川上組へ伝達  (熊野警察署 )
2021年10月09日
76 お悔やみ情報
  
2021年10月09日
77 ママも子どもも笑顔になる「疲れない食育」
 【第41回】孤食のフォロー法  

 食育の話をすると、「孤食」という言葉をよく見ると思います。孤食はいけない!といわれていますよね。確かに、食卓でのコミュニケーションは、子どもたちのメンタルにとてもいい作用があります。一人で食べる子どもより、家族と会話をしながら食べている子どもの方が、自己肯定感が高いという研究結果もあります。では、孤食の何が問題なのか、それはズバリ「子どもが孤独に感じること」なんです。一人でテレビを見ながら食べる食事は、大人だっておいしいとはなかなか思えないですよね。大勢でわいわい食べる食事は、何を食べてもおいしく感じるものです。一人で食べることで、寂しいと感じてしまうことが、一番子どもにとってつらいことだと思います。

 孤食とひと言で言っても、色々なタイプがあると思います。大人が近くにいて一人で食べる。一人で何かを買って食べる。親が用意してくれた食事を食べる。兄弟・姉妹と一緒に食べる。大人が近くにいると孤食ではないと考える人もいるかもしれませんが、私は、これも孤食だと思っています。どれだけ近くにいても、膝を突き合わせて、会話をできる状況でなければ孤食になります。子どもにとって、共食とは大人と一緒に会話をしながら食事をするということなんです。

 では仕事の都合やさまざまな事情で子どもに孤食をさせなければいけなくなった場合、どうフォローをすればいいのでしょうか? まず、お勧めしたいのが、コミュニケーションのフォローです。食事の時間に一緒にいられなくても、帰宅後お茶でも飲みながら、今日あったことなどを話してみてください。会話をする時間があれば、それは食事の時間でなくても大丈夫。話をたくさん聞いてあげるようにしましょう。きちんと向き合って、会話ができていて、わかってくれていると子どもたちが感じることができれば、孤食も怖くありません。孤食をさせてしまった日は電話でもメールでもいいので、必ずコミュニケーションを取ることにしましょう。その日がどうしても無理な場合は翌日いつもの倍コミュニケーションを取れば、大丈夫です。

 そして、さらに意識してほしいのが翌日の食事です。やむを得ず孤食をさせてしまった場合は、できるだけ翌日、家族でゆっくり食事を取るようにしてください。朝食でも夕食でも大丈夫。家族がそろう時間の食事を大切にしてあげてください。孤食は続くほど、子どもには悪影響です。

 そして最後に忘れないでほしいのが、声がけです。一人で食事をさせたときは「ありがとう助かった」「一人で食べさせてごめんね」と必ず声をかけてあげてください。私もまだまだ勉強中ですが、調べれば調べるほど、子どもたちは親の声がけを聞いていないようできちんと聞いているのです。

 慌ただしく忙しい毎日の中ですが、どうか頑張りすぎず、罪悪感を持たず、笑顔で子どもと向き合ってあげてください。それが、子どもたちにとっては一番の栄養剤であるはずです!

(2021年10月9日付紙面より)