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2023年03月21日
1 景観守り流木の有効活用も
 王子ヶ浜海岸清掃  (NPO法人「環境ファースト連合会」 )

 NPO法人「環境ファースト連合会」(椋野玲史会長)は19日、新宮市の王子ヶ浜海岸(御手洗海岸)で「令和4年度王子ヶ浜海岸清掃」を実施した。連合会、新宮市、和歌山県から約400人が参加し官民一体で作業に汗を流した。今回は、資源の有効活用として、流木をまきにする試みにも新たに取り組んだ。

 紀伊半島とその他の地域におけるさまざまな問題の情報共有をし、協力して諸問題解決に向けた活動に取り組む同法人。

 王子ヶ浜は絶滅危惧種・アカウミガメが訪れる世界でも数少ない海岸の一つで、会員らは波浪流失や小動物の捕食被害からアカウミガメの卵を守るため、早朝パトロールや清掃などの活動を展開している。

 同連合会は、海岸管理者の県が公共事業として流木を処理した際に収集運搬や処理費用に多額の税金が使用されることを懸念していたという。これまで、清掃活動で収集した流木は焼却処分してきたが、有効活用について検討を重ねてきた。

 結果、再利用可能な流木を選別し、まき割り機を用いてまきを製作することに至った。完成したまきは、道の駅やキャンプ場などの希望者に無償で提供する方針だ。

 中平敦事務局長が作業の詳細を説明し「税金を無駄にせず、奉仕の精神を持ち、地域住民の手で国立公園を守っていきましょう」と話した。

 田岡実千年新宮市長は「この場所は吉野熊野国立公園でもあり、世界遺産登録された地域。いつも、皆さまに守っていただきありがとうございます。初夏には、アカウミガメが上陸し産卵するシーンも見られる貴重な海岸。今後もこの自然を守っていただく活動をお願いいたします」。

 東牟婁振興局新宮建設部の野田一彰課長は「年度末のお忙しい中、多くのご参加に感謝しております。皆さまと共に清掃させていただきます」とあいさつした。

 椋野会長は参加する関係各機関に対し、日頃からの支援や協力に感謝を述べ「事故やけがのないように注意して、手早く作業を終えてください。ご参加ありがとうございます」と話した。

 参加者は役割分担し、鉄くずやナイロン、浮子(うき)などのごみを拾い集めるとともに、集めた流木でまきを作製した。

(2023年3月21日付紙面より)

新たな試みとしてまきを製作した=19日、新宮市の王子ヶ浜海岸
各団体が協力し、清掃活動に取り組んだ
2023年03月21日
2 強み生かして地域に貢献
 ㈲岡村と見守り協定締結  (新宮市 )

 新宮市と㈲岡村(本社=三重県松阪市、西口鐵也代表取締役)は17日、「地域における見守り活動に関する協定」を締結した。同日、市役所で協定締結式が行われ、西口代表取締役と田岡実千年市長が、協定書に署名した。

 毎週決まった曜日、決まった時間帯に訪問販売を行う、同社が運営する「岡村とうふ」(移動販売)。高齢者らが住み慣れた地域で安心して生活を送ることができるまちづくりの推進を目的に、訪問エリア内の各自治体と協定を締結している。

 本社を置く三重県では28市町と締結しており、和歌山県内では今年1月26日に那智勝浦町との協定締結に至っている。

 協定内容は、高齢者の見守りと、異変を察知した際の連絡・通報に関する活動。協定締結に当たり、田岡市長は「御社は企業の強みである部分を最大限に生かすことで、地域課題の解決について、一企業の役割にとどまらない積極的な参画をされている」。

 「市民生活に密着した施策展開を進める中で相互に連携・協力し、御社の強みやこれまでの取り組みによる知見や企業ネットワークを活用させていただけることを大変喜ばしく、力強く感じている」と感謝を伝えた。

 西口代表取締役は「毎週、ほぼ決まった時間、きまった所にお伺いさせていただいており、商品を買っていただけなくても地域とお付き合いさせていただきたいと思っている。協定により、一層地域に入っていきやすくなるのでありがたい。これからもいろいろな形で新宮市に貢献させていただければ」と話していた。

(2023年3月21日付紙面より)

(左から)㈲岡村の高橋千秋顧問、西口鐵也代表取締役、
2023年03月21日
3 マグロカレーに舌鼓
 生徒発案、他校とコラボ  (新翔高校 )

 和歌山県立新翔高校(藤田勝範校長)は17日、生徒が発案し、同校と滋賀県の高校で共同開発した、マグロを使ったカレーとミートボールの試食会を開いた。新翔高校学校運営協議会(濱口仁史会長)から2人、材料提供の地元企業から3人が参加。味を確かめ、今後の展開で意見交換した。

 同校には選択授業として2年生の「観光基礎」、3年生の「観光一般」がある。すでに卒業した3年の選択生は在学中に「マグロカツサンド」を考案、学食で販売して好評を得た経緯がある。今回は、2年、3年の両方から、マグロを食材にした料理を作りたいとの要望があり、観光担当の奥田健太教諭の知人の紹介で、滋賀県彦根市の彦根総合高校と共同開発することが決定。材料のマグロはビンチョウで、那智勝浦町築地の木下水産物株式会社(木下勝之代表取締役社長)が提供した。

 カレーはマグロの骨でだしを取ったもの、ミートボールは骨と身を混ぜ合わせたものだった。参加者は試食を行い「おいしい」と舌鼓。濱口会長は「生臭くもなく、マグロの味も分かるし、香りもいい。ミートボールも歯ごたえがあり、おいしい」。木下社長は「ほんのり最後にマグロの味がする。普通は身を入れるが、身を入れず骨でだしだけなので、おおっと驚いた。ルーの味もおいしい」などと感想を述べた。同協議会の勢古啓子さんは「ミートボールはあんかけにしたり、スープに入れてもいいのでは」とアイディアを出した。

 試食後は、商品としての展開について意見交換した。学校が直接販売はできないので協力企業が必要なこと。材料とした骨も廃棄品ではないことから、商品化に際しては適正価格での買い取りが必要なことなどへの言及があった。奥田教諭は「地域のイベントで提供したり、協力企業を募ったりして、レトルトや冷凍での商品化も視野に検討することで、(発案した)生徒らの学びにつながれば」と話した。3年生は卒業したが、今後は現2年生が引き継ぎ取り組むことになる。

(2023年3月21日付紙面より)

味を確かめる木下勝之社長(左)と濱口仁史会長=17日、和歌山県立新翔高校
マグロカレーとミートボール
2023年03月21日
4 夜桜をライトアップ
 丹鶴城公園で4年ぶり  (新宮市 )

 コロナ禍の影響で4年ぶりとなる、新宮市による丹鶴城公園(新宮城跡)の夜桜ライトアップが18日、始まった。公園内の各所でちょうちんが点灯しており、4月28日(金)までを予定している。初日はまだ、サクラの開花はほとんどなかったものの、数人が会食を楽しむ姿が見られた。

 1990年に始まり、コロナ禍前は毎年開催していた。ライトアップ用のちょうちんは、本丸、鐘の丸、東側郭(くるわ)エリア、駐車場・階段に設置されている。点灯時間は午後6時から午後11時までとなっている。開花状況によっては、予告なしに期間を変更する場合がある。

 初日は、公園内のあずまやで、市内から訪れた60歳男性の3人が会食を楽しんでいた。3人は「われわれは桜を見る会。毎年集まるようにしており、以前は7、8人がいたが、今回は3人。本当なら4月1日ごろを考えていたが、都合がつかずこの日になった。サクラはまだぜんぜん咲いていないが、ライトアップがきれい。復活して良かった」などと話していた。

 なお、インターネットの多くのサイトでは、和歌山県のサクラの開花は20日ごろ、満開は26日(日)から28日(火)ごろと予想している。

(2023年3月21日付紙面より)

4年ぶりにちょうちんがともった=18日、新宮市の丹鶴城公園
2023年03月21日
5 海とのつながりより強く  常設展示に新要素加わる  (南紀熊野ジオパーク )
2023年03月21日
6 4年ぶり地域公開して実施 吹奏楽部第11回定期演奏会 (串本古座高校)
2023年03月21日
7 卓を囲んでゲーム楽しむ  健康麻雀教室、再開  (新宮市 )
2023年03月21日
8 解雇撤回求めて集会  労組つぶし目的と主張  (南紀園改善へ団体設立 )
2023年03月21日
9 地域学習で滝めぐり  市野々小5、6年生  (那智勝浦町 )
2023年03月21日
10 感謝を音楽に乗せて  第42回定期演奏会  (新宮高校吹奏楽部 )
2023年03月21日
11 かわいい人形を作る  毎月恒例の「寺子屋広場」  (紀宝町 )
2023年03月21日
12 初のモルック大会で白熱  13チームが楽しく交流深める  (紀宝町 )
2023年03月21日
13 気持ち良く浜街道など歩く  年に1回の健康ウオーキング  (紀宝町 )
2023年03月21日
14 お悔やみ情報
  
2023年03月18日
15 602人が喜びの春
 県立高校で合格発表  (和歌山・三重 )

 和歌山県と三重県の県立高校で17日、一般入学試験の合格発表があった。本紙エリアの和歌山県側は新宮高校、新翔高校、串本古座高校の3校で計380人が、三重県側は木本高校と紀南高校で計222人が喜びの春を迎え、憧れの高校生活に期待を寄せていた。

 両県ともに所定の時間に一斉に、合格者の受験番号が掲示板へ張り出された。緊張した面持ちで発表を待っていた受験生たちは、自分の受験番号を見つけると友人や教職員らと喜びを分かち、携帯電話で家族へ報告していた。新型コロナウイルスの感染拡大防止を考え合格者番号は、受験生や中学校関係者用のホームページにも掲載された。

  □     □

■和歌山県



 和歌山県側の各校の合格者数は、新宮高校全日制200(定員200)人、同校定時制5(同40)人、新翔高校85(同120)人、串本古座高校90(同120)人だった。

 新宮高校に合格した下里中出身の小谷鳳菜さん(15)は「しっかり勉強してきたので、結果が出てうれしい。勉強も運動も両方頑張って、高校生活を楽しみたい」。新翔高校に合格した宇久井中出身の堀希優さん(15)は「最高です! 新しい友達をたくさんつくって勉強も頑張る高校生活にしたい」。

 串本古座高校に合格した串本中出身の山本秀斗さん(15)は「受かってよかった。中学校の先生に感謝したい。高校ではしっかり勉強して、自分がしたい仕事に向かっていけるよう努力したい」と話した。

 定員に満たなかった学校の追募集の出願は24日(金)に受け付け、学力検査は28日(火)、合格発表は30日(木)に行う。

  □     □

■三重県



 三重県立木本高校と紀南高校は、後期選抜と内定通知した前期選抜の合格者を合わせて発表した。木本高校は全日制普通科(定員120人)に101人、総合学科(同40人)に39人、定時制普通科(同40人)に4人、紀南高校は普通科(同80人)に78人が合格した。

(2023年3月18日付紙面より)

自分の番号を見つけて歓喜=17日、新宮高校
合格者で集まり記念撮影=17日、新翔高校
手をたたき合格を喜ぶ=17日、串本古座高校
2023年03月18日
16 フーイエン省訪問団が来県
 堀町長らが那智大社を案内  (那智勝浦町 )

 ベトナム社会主義共和国フーイエン省から、フーイエン省訪問団が13、14の両日に来県し、那智勝浦町や太地町などを視察した。13日は約30人の団員たちが、那智勝浦町の熊野那智大社を訪れ、堀順一郎町長らが案内した。

 フーイエン省は、マグロや温泉、サンゴ礁、世界遺産があり、ベトナム最東端の省だ。マグロはアメリカやヨーロッパに輸出されているが、ブランド力が弱いことから、日本企業と協力(持続可能なマグロ漁)し、ブランド力の構築と日本市場への輸出を目的に今回の視察に至ったという。

 訪問団は、国会議員で省共産党のファム・ダイ・ズオン書記長を団長とし、各企業の関係などで構成される。

 この日一行は、和歌山県国際課の職員や同町職員らと共に、同町築地のにぎわい市場と株式会社ヤマサ𦚰口水産を視察。その後、那智山を訪れた。

 熊野那智大社では、正式参拝を行い、巫女(みこ)による「那智の瀧舞」の奉納後、玉串をささげた。男成洋三宮司が本殿などを案内した。

 堀町長が、那智山青岸渡寺や境内から見える那智の滝について説明した。堀町長は「本町ではすでにベトナム人の方が活躍されている。フーイエン省もマグロと温泉が有名と聞き、共通する点を感じる。今後も交流を深め、ビジネスパートナーとなれれば」と話していた。

 ズオン書記長は「那智山は景観がとても良い。町の人々も親切で歓迎してくれてありがたい。今回の訪日は、マグロに関係する事業のパートナーを探すことが大きな目的。にぎわい市場でマグロ漁について話を聞き、経済的なポテンシャルを感じた。ぜひ、ベトナムに来てほしい。和歌山県とのつながりを強化し、生かしていきたい」と語った。

 一行はその後、太地町立くじらの博物館を見学。翌14日は、串本町なども視察した。

(2023年3月18日付紙面より)

正式参拝を行った=13日、那智勝浦町の熊野那智大社
フーイエン省訪問団の皆さん(和歌山県提供)
2023年03月18日
17 消防団活動への理解に感謝
 2事業所に表示証交付  (新宮市 )

 新宮市消防本部(垣内一男消防長)は16日、同所で消防団協力事業所表示証の交付式を実施した。垣内消防長が、㈲仮屋商会(同市三輪崎)の仮屋幹代表取締役と、SWS西日本㈱新宮工場(同市佐野)の瀧谷浩一さん(下地康浩工場長の代理)に認定証を交付した。

 消防団協力事業所表示は、消防団活動に協力している事業所に対し、社会的貢献の証しとして表示証を交付する制度。事業所の活動を広く社会にアピールするとともに、消防団員の活動に対しより理解を深めてもらうことなどを目的に2017年6月に導入した。

 表示証の表示有効期間は原則2年間。現在、上記2社と、南紀プロパンガス㈱(同市清水元)、熊野観光開発㈱(同市熊野川町)の計4社が協力事業所となっている。

 交付式には垣内消防長はじめ幹部職員、中谷健兒団長らが出席した。垣内消防長は「日頃から市民の生命、身体、財産を災害から保護し、地域防災の中核として重要な役割を担っている消防団員の存在を企業として認めていただいていることは、大変ありがたい限り」と感謝。

 「今後も消防団入団促進や組織強化などさらなる発展に向けて取り組んでいきたい」と述べ、消防団活動や防災活動へのさらなる協力を呼びかけた。

 3人の職員が市消防団に所属している仮屋商会は、2018年、21年に続き3回目の交付。「引き続き、地元のために協力していきたい」。

 初めて交付を受けたSWSの瀧谷さんは「職員2人が佐野分団と高田分団に所属している。新宮市に拠点を構えて31年目。少しでも地域の安全に寄与できれば」と話していた。

 同制度の認定基準は従業員2人以上が入団していることなど。問い合わせは同本部庶務課(電話0735・21・0119)まで。

(2023年3月18日付紙面より)

消防団協力事業所表示証交付式が行われた=16日、新宮市消防本部
2023年03月18日
18 137人乗せて新宮港へ
 東海大学海洋調査研修船「望星丸」  

 新宮市三輪崎の新宮港第4岸壁に17日、東海大学海洋調査研修船「望星丸」が入港した。同大学連合後援会員や平安衣装をまとった女性らが小旗などを手に研修団を出迎えた。同船は同日、同港に停泊。18日に出港する。

 同大学が所有する、海洋調査研修船「望星丸」(全長87・98㍍、幅12・8㍍、2174国際総トン)は、1962年に日本初の開設となった海洋学部の海洋実習および調査・観測のほか、学園全体としての海外研修航海、地域社会の青少年に対する海洋思想の普及活動を目的として航行している。

 毎年、同大学、東海大学短期大学部、東海大学医療技術短期大学の在学生を対象に、異文化理解や環境保護、協調性の大切さなどを実践的に学んでもらうことを目的とした海外研修航海を実施。研修航海には、68年の第1回以降、3800人を超える学生が参加している。

 過去2年は新型コロナウイルス感染症の影響で実施を見合わせていたが、本年度はコロナ禍でも実施可能な国内航路に切り替えて再開。研修学生や教職員、乗組員、練習学生ら合わせて137人を乗せて2月19日に静岡県の清水港を出発。小笠原や沖縄、広島などを経て、新宮港に入港した。

 新宮港に降り立った学生らは、バスを利用して熊野三山などを訪問。18日には市観光協会登録ガイドによる絵解き説法を受けるほか、市内を散策する予定とのこと。

 出港は午後4時。船内でお見送りセレモニーや、市ツイッターキャラクターめはりさんらによる見送りが行われる。

(2023年3月18日付紙面より)

東海大学海洋調査研修船「望星丸」が入港した=17日、新宮市三輪崎
2023年03月18日
19 空き家活用の糸口は?  古民家再生で地域づくり  (新宮市出身の前博之さん )
2023年03月18日
20 備蓄や中村氏の顕彰問う  那智勝浦町議会一般質問㊤  
2023年03月18日
21 弁天島の景観保持に汗  「かつうら渚の会」が清掃  (那智勝浦町 )
2023年03月18日
22 高齢者が集い交流  子どもの発表など見学  (新宮市熊野川町 )
2023年03月18日
23 会員11人で114点を出展  町立体育館で第14回会員展  (串本写真倶楽部 )
2023年03月18日
24 2店舗で集めた募金届ける  串本町トルコ義援金窓口へ  (和歌山トルコ文化協会 )
2023年03月18日
25 町内愛好者63人試合に臨む 公民館杯兼老連杯グラウンドゴルフ大会 (古座川町)
2023年03月18日
26 ミツバツツジ45本を植樹  新宮港振興会が「緑の募金」事業で  (新宮市 )
2023年03月18日
27 桂文三さんの落語楽しむ  3年ぶりの下里寄席  (那智勝浦町 )
2023年03月18日
28 卒業生講師から学ぶ  受験や就活の経験談  (新宮高校 )
2023年03月18日
29 プレミア和歌山 奨励賞  ベリー工房髙田の蜂蜜  
2023年03月18日
30 地震や津波、どう対処  東日本で得た教訓語る  (森岡茂夫さん )
2023年03月18日
31 正しい薬の服用方法学ぶ  蓬莱地区福祉委員会がサロン  (新宮市 )
2023年03月18日
32 世界遺産から平和考える  優秀賞の生徒11人を表彰  (新宮ユネスコ協会 )
2023年03月18日
33 町公共交通アンケートも  紀宝町議会一般質問(終)  
2023年03月18日
34 感謝伝え、92人巣立つ  5小学校で卒業式  (紀宝町 )
2023年03月18日
35 ママも子どもも笑顔になる「疲れない食育」
 【第59回】料理は苦痛か、楽しいか  

 先日、私の知人が「子どもに料理しなくていいって言われたから、私は家事代行にお願いしてる」という話をしてくれました。お母さんが、手作りにとらわれてキリキリしてしまうのは、子どもにとって良くないと私は思っているので「それができるなら、すごくいいね」と言ったのですが「『料理は面倒だし嫌でしょ』って子どもが言ってくれて…」という話を聞いたときに「ん?」と違和感を覚えてしまいました。

 毎日義務的に料理をするのは、本当に大変ですし、家事や仕事に追われていると、とっても面倒だと思います。だからこそ、毎日手作りじゃなくていいと思っていますし、そう伝えたい!と強く思ってきました。家事代行を利用するもよし、外食や、冷凍食品や、お総菜を活用するもよし、お弁当もファストフードもいい!と。何を食べるかよりも、どう食べるか。子どもたちの自己肯定感を高めるのは「イライラしながら作る手作り」よりも、「ニコニコ食べるお弁当」だったりするよ!と。いろんな人に伝えてきました。この情報にはきちんとしたエビデンスがありますし、間違いないんです。

 そんな私が、知人の話に違和感を覚えたのは「子どもが料理を面倒で大変なことだと思っている」という点にあるのです。私は仕事で、料理人の方や、フードコーディネーターさん、料理研究家など、さまざまな食のプロに会います。そうして食に関わるお仕事をさせていただく中で「料理って面白いな」とつくづく思うのです。ほんの少しの手間や工夫で、味は大きく変わりますし、同じレシピで作っても、塩加減や火加減が異なると、仕上がりも変わります。ときには思いがけない食材や調味料の掛け合わせで、びっくりするようなおいしい一品ができることもあります。お肉を軟らかくしたり、野菜の色止めをしたりする際には、科学的な考え方が必要になりますし、何品も同時に作るには、効率よく作る段取りが必要になります。そう!つまり、本来料理はとっても頭も使うし、クリエーティブな作業で、楽しいはずなんです。

 毎日手作りをする必要も、手間をかける必要もありません。でも、子どもたちには「料理の楽しさ」をぜひ伝えてあげてほしいのです。時間がある週末や休日などに、一緒にお料理をして、楽しいね、おいしいねとコミュニケーションを取ってみてはいかがでしょうか?調味料の量を間違えても「入れすぎたね」と笑えば、それは立派な食育です。理科の実験のように、いろいろな下味を試してみたり、かつおだしと顆粒だしの飲み比べなんていうのもいいかもしれません。お料理が上手じゃなくても、嫌いでも、その楽しさや驚きを、ぜひ伝えてあげてほしいと思います。毎日作らなくても、そういう時間の共有が、将来の子どもの調理意欲をかき立ててくれます。調理体験は、子どもたちの食意識に大きく作用するという研究結果もあるのです。食べるのも作るのも楽しい! それが最大の食育だと私は感じています。

(2023年3月18日付紙面より)

2023年03月18日
36 お悔やみ情報
  
2023年03月17日
37 「35年間、ありがとう」
 新宮支局、歴史に幕  (和歌山放送 )

 和歌山放送新宮支局は、17日の放送をもって新宮単独放送を終了する。新宮スタジオの開設から35年。新宮市の一角から地域に密着した情報を届けてきたその歴史に幕が下ろされる。

 和歌山放送は1959年4月1日午前5時30分、「県下の皆さま、おはようございます。~略~県下の皆さまの放送局として皆さまと共に歩んでゆきたいと考えております」と第一声を放送。県民からの期待を受け、開局した。

 時代が昭和から平成へと移り変わろうとしていた88年。「県都中心の情報より、地域密着の情報を」との要望に応える形で「新宮スタジオ」が開設。新宮・串本単独放送を開始した。新宮スタジオの開設により、現在の本社、田辺支局、新宮支局の3局体制が完成。地域に寄り添った放送を住民に届けてきた。

 しかし、今年3月、放送機器の中核であるマスター設備の更新に伴う設備投資を実施するに当たり、現在の3元放送の維持が困難に。新宮単独放送をやむなく終了するという決断に至った。

 現在、17日にかけて「ありがとう! お世話になりました! 感謝感謝の35年!!『ラジオDE元気!』」が放送されており、歴代パーソナリティーが日替わりで番組に登場。秘蔵音源の紹介などをもって番組の歴史を振り返りながら、リスナーらへの感謝を伝えている。

 小田川和彦さん(75)は、初代パーソナリティーとして1993年9月まで放送の中核を担った。中上健次が後に設立した「熊野大学」の前段階であった「熊野大学準備講座」や御燈祭(おとうまつ)り、那智の原生林、四十八滝、当時のリスナーからのはがきなど「思い出は山ほど」と振り返る。

 「住んで、いろいろな人と出会って、生活を共にして熊野の魅力を感じた。親切を受けたことも数多い。熊野は古来から多くの人を受け入れてきた優しい土地で優しさは熊野の本質だと思う」。

 一方、「妻との結婚を決めるきっかけともなった新宮市への赴任は、人生の中で一番大きな転機だった」と語るのは93年10月から98年3月まで、2代目パーソナリティーを務めた小川孝夫さん(56)。

 「阪神・淡路大震災の時は繰り返しの情報を伝えるだけで、力のなさを感じた」と回顧しつつも「新宮で生まれた娘は、私が出演する明日16日に入籍する(取材は15日)。当時、ここは楽しくて子育てに最適な所だと思った」。

 現在も同放送局で和歌山県地域密着アイドルグループの冠番組のディレクターを担当する小川さん。「何らかの形で携われることができてうれしいです」と話していた。

 最後のラジオカーリポーターによるインタビューに応じた田岡実千年市長は「長きにわたり、いろいろな思いを届けていただいてありがたい限り。さみしくなるが、これからも県民の放送局として活躍を期待しています」と語った。

 最後の放送は17日午後1時から。3代目パーソナリティーの平井理弘さんが出演する。

(2023年3月17日付紙面より)

(前列左から)小川孝夫さん、小田川和彦さん、引本孝之さん、(後列左から)柿白享子さん、尾崎さとみさん=15日、オークワ仲之町店内の新宮スタジオ
最後のインタビューに応じる田岡実千年市長=同日、新宮市役所
2023年03月17日
38 外国人観光客の防災
 町内事業者集め研修  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町は15日、那智勝浦観光機構の協力の下、町内事業者を対象にした「外国人観光客に向けた防災研修」を行った。約10人が参加、災害発生時の外国人観光客への対応をどうすべきかを学んだ。

 初の取り組みとなる。同町役場防災対策室の柴田通仁さんが、和歌山県による災害発生時の外国人への避難所対応の講習を受け、これを避難所以外の外国人観光客にも応用できるのではと発想。那智勝浦観光機構の協力を得て実施に至った。柴田さんが「もしもの時の外国人観光客への対応や情報提供について」を演題に講話した。

 柴田さんは、外国人観光客の特性として▽日本語が話せない▽土地勘がない▽災害の基本知識を持たない▽文化・宗教の違いにより災害時行動や避難所でトラブルの可能性あり―と説明。「外国人観光客に災害関連情報の入手方法を確認しておいてもらう必要がある」と話した。

 そのために普及啓発を行うべき災害関連アプリとして「セーフティティップス」を紹介。「緊急地震速報や津波警報などを通知する無料アプリで、14カ国語15言語で提供する。この案内板を店内などに掲示し、QRコードも表示すれば、外国人観光客にも役に立つ」と語った。

 翻訳アプリ「ボイストラ」も紹介。「31言語に翻訳してくれる。日本語で話して翻訳してもらい、相手に何語が話せるかをタップしてもらえば、会話が始まる。ポイントは、やさしい日本語で話しかけること。難しいと誤訳が多くなる」と述べた。

 一般財団法人自治体国際化協会のサイトにある▽災害時多言語表示シート▽災害時用ピクトグラム(案内用図記号)▽多言語指さしボード―に言及、有効性を伝えた。

 和歌山県が行う「外国人サポートメール」についても「空メール送信で登録できる。印刷して外国人観光客に配布していただければ」と勧めた。

 また町や観光機構としても「観光客への災害情報の伝達や、宿泊を伴わない観光客への避難案内を実施する」とした。「事業者さまも災害時のご協力を」と呼びかけた。

 熊野別邸中の島の長谷川文平取締役は「研修を受け、ピクトグラムの準備が足りていないと分かったので、そこをどう拡充させていくかが旅館としての課題かと思った。ただ、一番怖いのは津波。5分ぐらいで来るともいわれているので、今後の検討課題として、適切なやり方を考えていきたい」と話した。

(2023年3月17日付紙面より)

柴田通仁さんの説明を聞く参加者=15日、那智勝浦町役場
2023年03月17日
39 クマノザクラ楽しんで
 みなと橋やゆかし潟で満開  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町二河の国道42号沿いのみなと橋すぐ横に植わっているクマノザクラが満開を迎えている。また、ゆかし潟周辺のクマノザクラも同じく満開を迎え、地域に彩りを添えている。

 クマノザクラはバラ科サクラ属の樹木で、2018年に新しく公表された野生種。森林総合研究所の勝木俊雄博士らが新種として命名、発表した。紀伊半島南部の3県に分布し、早咲きで花が美しいことから観賞用の利用が期待されている。

 みなと橋横の木は秋にも花を付け、二度咲きすることでも知られている。クマノザクラの利活用や保全活動に取り組む「日本クマノザクラの会」では、「みなと橋小春」と命名している。

 そこから少し離れたゆかし潟沿いの歩道にも小さなクマノザクラが確認できる。この木は「ハート型の汽水湖」としても有名なゆかし潟のハート上のくぼみ部分から対岸に位置しており、花びらは背を見せているのが特徴だ。

 同町湯川の喫茶きよもんの駐車場からは、ゆかし潟を見渡すことができ、周辺に植わる多くのクマノザクラが楽しめる。

 同会会員の大江伸二さんによると、現在、各地で確認できるサクラのほとんどがクマノザクラであるという。その確認方法として「一つの花芽に2個の花が付く」「花柄は比較的短くて毛が生えていない」「葉身が卵形で幅が18~36㍉と細長く、鋸歯が粗い」などの特徴を挙げた。

 大江さんは「背を見せているクマノザクラは、佐藤春夫が命名したゆかし潟のゆえんでもある『奥ゆかしさ』を感じさせる。『ゆかし桜』と名前を付けてみた。いろんな見方で楽しめるのでは」と笑顔。

 観賞については「ゆかし潟は1周2・1㌔あって、30~40分のほど良い散歩コース。ジオパークの説明書きがある場所にも車を止めることができる。歩きながら多くのクマノザクラを楽しんでほしい」と話していた。

(2023年3月17日付紙面より)

みなと橋横のクマノザクラが満開=13日、那智勝浦町二河の国道42号
奥ゆかしさを感じさせる『ゆかし桜』
喫茶きよもんからは多くのクマノザクラが楽しめる
2023年03月17日
40 劔持家に伝わる「慶喜奏聞書」
 「丹鶴ホール」で展示中  (新宮市 )

 新宮市下本町の市文化複合施設「丹鶴ホール」2階の「熊野サロン」で、「江戸幕府一五代 徳川慶喜奏聞書 写(うつし)」の特別展示が始まった=写真。4月末まで展示している。

 江戸幕府かつ日本史上最後の征夷大将軍、徳川慶喜。江戸末期、「薩長同盟」が成立し倒幕への動きが加速する中、慶喜は1867(慶応3)年10月に政権を朝廷に返上した。

 奏聞書は、慶喜から明治天皇に宛てたもので、慶喜に対する辞官納地の決定に激昂した主戦論派の幕閣によって作成され、京都に持ち込まれたもの。

 岩倉具視らの抑止で天皇への提出には至らなかったが、旧幕府側では江戸城に召集された諸大名・重臣らに老中から本書の写しが渡され、また早々に兵を率いて集まるようにと呼びかけられた。

 紀州藩においては「南紀徳川史」に、老中から江戸の紀州藩家老に渡されたと記載があり、これが水野家中でも写され、水野家が新宮城領主として入部した際に側用人として浜松から入国したという劔持家に伝わることとなったとされる。

 今回の展示は、市が同市下本町の劔持幸代さんより預かった奏聞書を一般公開するもので、市が所蔵する「御広間三番方勤役日記」(1867年)も併せて展示。同書は城主の命により赤井武左衛門らが記した水野家中の日記で、城中の出来事や、城主・家臣の動きなどが記されている。

(2023年3月17日付紙面より)


2023年03月17日
41 1位に野中誠一さん  写連紀南支部3月例会  
2023年03月17日
42 親子でプログラミング学ぶ  県教委が方法や思考教える  (那智勝浦町 )
2023年03月17日
43 焼き肉モリモリおいしいね  わかば保育園で卒園前に  (那智勝浦町 )
2023年03月17日
44 小学校でも頑張ってね  丹鶴幼でお別れ会  (新宮市 )
2023年03月17日
45 一回の使用も駄目  薬物乱用防止教室  (三輪崎小学校 )
2023年03月17日
46 「適切な生活設計を」  那智中学校で消費者教育  
2023年03月17日
47 あ、今年もこの臭い…  ヒサカキの花が咲く  (那智勝浦町 )
2023年03月17日
48 串本町へトルコ義援金寄託  組合長自ら目録読み上げて  (和歌山東漁業協同組合 )
2023年03月17日
49 4組が演奏を響かせる  町民音楽祭バンドの部  (串本町 )
2023年03月17日
50 校区に義援金など呼びかけ  大島小児童が受け付け寄託  (串本町 )
2023年03月17日
51 サイクルツーリズムの推進を  東紀州サイクリング活用推進協  
2023年03月17日
52 鵜殿長照、町のPRに  紀宝町議会一般質問③  
2023年03月17日
53 自宅への不審電話に注意  すぐに相談窓口へ連絡を  (紀宝町 )
2023年03月17日
54 第2期入選作品を発表  新宮市インスタグラムフォトコンテスト  
2023年03月17日
55 トルコ地震に救援金  団員有志が善意の寄付  (新宮赤十字奉仕団 )
2023年03月17日
56 お悔やみ情報
  
2023年03月15日
57 少子化進行が急速
 本紙エリアも減少顕著  

 厚生労働省はこのほど、2022年の国内の出生数(速報値)が80万人を割り込んだことを発表した。統計を取り始めた1899年以来で最少の数字で、コロナ禍の影響もあり推計より早く少子化が進んだことになる。状況は本紙エリアも同じとなっている。

 新型コロナウイルス感染症は、20年1月に国内で初の感染者を確認。以来、拡大と小康状態を繰り返し、大きな社会不安を引き起こした。これに伴い、結婚や出産も減少。本紙エリアではさらに、新宮市立医療センターの分娩(ぶんべん)休止もあり、混乱が生じた。

 具体的には、新宮市で19年は172人だった出生数が、20年には141人まで減少。21年には159人まで持ち直したが、22年は138人に落ち込んだ。那智勝浦町は68人、56人、58人、37人と推移。太地町は15人、6人、9人、12人で、微増と微減を繰り返した。なお、出生届は全国どこの市町村へでも提出できるため、厳密には市町民の出生を正確に表す数値とは言えないが、目安にはなる。

 10年ごとの出生数推移を見ると、確実に減少しているのが分かる。02年、12年、22年の順で、新宮市は282人、216人、138人に減少。那智勝浦町は120人、94人、37人。太地町は18人、18人、12人となった。なお新宮市は、05年に熊野川町と合併しており、02年は旧新宮市の数字となっていたため、比較検討のためにあえて熊野川町の出生数もプラスした。

 なお各市町は少子化の解消を目指し、医療費や給食の無料化、出産祝い金の創出など、さまざまな施策を打ち出している。また、結婚への支援などを打ち出す自治体もあり、今後、その効果に期待が寄せられるところだ。

(2023年3月15日付紙面より)


2023年03月15日
58 実演交え学習大賞受賞報告
 田原小4、5年生が町長に  (串本町 )

 串本町立田原小学校(山路和彦校長)の4、5年生6人が13日、共同制作した作品「輝く未来!夢と希望をのせて田原のロケット」が本年度ふるさとわかやま学習大賞に選ばれたことを田嶋勝正町長に報告した。

 この賞は、県教育委員会がふるさとへの関心を深め愛郷心を育むとともにそのためのふるさと教育の推進を図る目的で年1回、第2学期終了日を締め切りとし県内の小学校~高校や義務教育学校、特別支援学校の児童生徒に作品の応募を呼びかけている。

 田原小の4、5年生はそれぞれ総合的な学習の時間の中で校区内の大きな話題となっている民間ロケット射場「スペースポート紀伊」やロケット「カイロス」にちなんだ調べ学習をし、その成果を生かして2年前の児童がロケット関係作品で奨励賞を獲得した同大賞模造紙ポスター部門に自分たちも挑戦することを決め、昨年11月の学習発表会以降期日が差し迫る中で急ぎ作品を仕上げて応募した。

 規定の大きさの模造紙に扉をつけるなどの工夫をしつつ▽同射場が田原に造られた理由▽ロケットの概要や打ち上げるまでの過程▽町企画課ロケット推進室やスペースワン株式会社から教わった事柄▽ロケットが切り開く宇宙産業の概要▽自分たちや地域の期待の声―などの情報をぎゅっと詰め込んだ内容。4年生の岡田葵さんと西さつきさんと西脇千真君、5年生の芝峰楓太君と寺西秀君と本出晶一君がクラスの垣根を越えて一丸になり、それぞれの成果を寄せて作り上げたという。

 この日は山路校長ら教員と一緒に役場本庁舎町長室へ赴き、今月1日に届いた賞状を見てもらう形で受賞を報告。6人が役割分担してポスターセッションを実演し、作品の内容を伝えた。田嶋町長は実演や6人それぞれの調べた感想を聞いてしっかり勉強してくれていることなどが分かりうれしいと述べてこの頑張りをたたえ、共に栄えある受賞を喜んだ。

 作品は校区内でお世話になった関係先へ披露後、15日(水)から当面の間、役場本庁舎玄関で披露する予定。同校はこの機会に一人でも多くの来庁者に6人の成果を見てもらえればと話している。

(2023年3月15日付紙面より)

作品持参でふるさとわかやま学習大賞の受賞を報告した田原小4、5年生ら=13日、串本町役場本庁舎
6人が分担して作品のポスターセッションを実演し内容を紹介
2023年03月15日
59 課題解決に向けつながりを
 丹鶴地区ふれあい交流会  (新宮市 )

 新宮市の丹鶴地区福祉委員会と丹鶴地区民生委員児童委員協議会、丹鶴公民分館は12日、同市下本町の市文化複合施設「丹鶴ホール」で「丹鶴地区ふれあい交流会」を開いた。地区住民ら約160人が来場、さまざまな出し物を楽しみ住民同士の交流を深めた。

 1人暮らしの高齢者をはじめ、支援を必要とする人の日頃の見守り活動や地域のつながりを強めようと開催しており、今回で7回目。地域住民の孤立を解消し、多くの人たちと仲間づくりの輪を広げ、福祉委員や民生委員児童委員らとの関わりを深める目的もある。

 開会に当たり、実行委員長を務める西孝・同地区福祉委員長は「第2部では新宮警察による特殊詐欺講話も予定している。最後までお付き合いを」。

 市社会福祉協議会の大谷康央事務局長は、開催に尽力した関係者らに感謝を伝え「地域の課題を解決するにはつながりが大事。今日はさまざまな演目を通して近所の関係づくりにもつなげていただければ」とあいさつした。

 ステージは、ハリケーンによるライブ演奏で幕開け。続いてHulaHAPUNA(フラ・ハプナ)がフラダンスを披露し会場を盛り上げた。

 休憩を挟んで、特殊詐欺被害防止アドバイザーの楠本研さんと脊古佳さんが特殊詐欺被害防止について講話した。

 DVDを通して還付金詐欺などへの注意を促すとともに、県内の被害状況について「今年は1月末現在で9件の被害が発生し、被害総額は約1億2770万円に上る」などと説明。

 「架空料金請求詐欺」や「オレオレ詐欺」「預貯金詐欺」「キャッシュカード詐欺盗」などの手口や、個人情報を収集する手口などを紹介し「電話でお金の話が出たら電話を切り、誰かに相談を」と呼びかけた。

(2023年3月15日付紙面より)

出演者らが会場を盛り上げた=12日、新宮市下本町の「丹鶴ホール」
約160人の地域住民が来場した
2023年03月15日
60 校舎移転や卒業記念し
 本宮小学校でコンサート  (田辺市本宮町 )

 来年度の新校舎移転を控えた田辺市立本宮小学校(田中活介校長)で13日、指揮者の矢澤定明さん、コントラバス奏者の谷脇友里恵さんによるコンサートが開かれた。同校の児童や教職員、保護者、たんぽぽ保育園の園児ら計100人が来場し、生のクラシック音楽に触れた。

 同校は大塔川のほとりに位置していることから、来年度より高台への移転が決定している。田中校長と矢澤さんの縁により、現在の校舎での思い出づくりや6年生とのお別れ会を兼ねたコンサートが実現した。

 今年1月に創立70周年を迎えた田辺ロータリークラブ(新藤整市会長)も協力。4月9日(日)に田辺市の紀南文化会館で開催する記念コンサートの事前アウトリーチ活動も兼ねている。

 矢澤さんの指揮と谷脇さんの伴奏による校歌合唱で開演。谷脇さんは、バロック音楽から古典派、ロマン派へと移行していくクラシック音楽の歴史を追いつつ「アリオーソ」(J・S・バッハ)、「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」(モーツァルト)、「交響曲第9番」(ベートーベン)などを披露。子どもたちは知っている曲に体を揺らし、コントラバスの音色に聞き入っていた。

 閉会に当たり、田辺ロータリークラブの新藤会長が「現在の校舎のことを思い出し、皆さんの心に音楽の種が芽吹いてくれたら」と語った。

 和田千夏さん(6年)は「コントラバスという楽器は授業で知っていたけれど、生の演奏を聴くのは初めて。落ち着いた音色だった。中学校に行っても、目標に向けて頑張りたい」と話していた。

(2023年3月15日付紙面より)

谷脇友里恵さんがコントラバス演奏=13日、田辺市立本宮小学校
児童や園児らが鑑賞
2023年03月15日
61 本番直前、総仕上げに励む 19日、体育館で第11回定演 (串本古座高校吹奏楽部)
2023年03月15日
62 全町議会が功績たたえ  那智勝浦町議会3議員に表彰状を伝達  
2023年03月15日
63 体操で心身をほぐす  脇入区いきいきサロン  (那智勝浦町 )
2023年03月15日
64 目標達成に向けて練習  龍谷大学卓球部が合宿  (那智勝浦町 )
2023年03月15日
65 長年の功績たたえ 和歌山県消防功労者を発表 
2023年03月15日
66 映画「であること」上映  交流センター太田の郷で  (那智勝浦町 )
2023年03月15日
67 軽妙な語り口で笑い誘う  宝珠寺で「新春寄席」  (新宮市 )
2023年03月15日
68 なぎ看護学校に8年連続合格  10年連続就職率100%  (紀南高校 )
2023年03月15日
69 鮮魚やなれずしなど買い求め  恒例の紀の宝みなと市  (紀宝町 )
2023年03月15日
70 子どもの命を守る当事者に  紀南地域児童家庭支援協  (代表者会議 )
2023年03月15日
71 河口大橋連結イベントを協議  紀宝町議会一般質問①  
2023年03月15日
72 3年ぶり、友情の太鼓響く  ドイツからレギーナさん来日  (熊野水軍太鼓 )
2023年03月15日
73 鮮やかなヨウコウザクラ  ピーアップシングウで見頃  (新宮市 )
2023年03月15日
74 防災意識促しウオーク  赤十字奉仕団と地域連絡協議会  (太地町 )
2023年03月15日
75 山沿いで咲く卒業花  新宮市佐野にアオモジ  
2023年03月15日
76 お悔やみ情報
  
2023年03月09日
77 「通いの場」を見える化
 社会参加促進へ、マップ発行  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町役場福祉課高齢者支援係が3月、「通いの場マップ」を発行した。日常的に高齢者をはじめとする地域住民が集まって活動・交流している場を“見える化”することで社会参加を促し、生きがいづくりや仲間づくり、健康長寿の実現につなげることが狙いだ。

 「通いの場」は地域住民が主体となって月1回以上開き、介護予防に資する取り組みなどを行う場とされる。定期的に活動・交流の場を持つことで支え合いの輪を広げるとともに、認知機能低下や低栄養による衰弱を予防し、運動機能や口腔機能の向上につなげることができる活動として、近年、厚生労働省なども推進している。

 マップには、いきいきサロンをはじめ、ゆうゆう体操やいきいき百歳体操、茶話会、グラウンドゴルフ、カラオケ、ガーデニング、畑仕事、ヨガ、彫刻など多種多様な活動の場所や日時をまとめて掲載している。

 福祉課の桝本佳貴主査は「通いの場は地域の宝です。特別養護老人ホームやグループホームなど、高齢者を支える制度やサービスは整ってきているが、介護保険などの個別支援は高齢者の孤立につながることも。『介護の専門職に任せておけば大丈夫』ではなく、人と人がつながり、気にかけ合うような地域づくりが重要」と話す。

 マップは町役場福祉課や町福祉健康センターで配布している他、町のホームページでも公開している。福祉課高齢者支援係(電話0735・29・7039)では通いの場への参加や立ち上げ、町社会福祉協議会(電話0735・52・5252)ではいきいきサロンに関する問い合わせをそれぞれ受け付けている。

(2023年3月9日付紙面より)

マップを紹介する桝本佳貴主査(左)と生活支援コーディネーターの岩本ひろ子さん
那智勝浦町発行の「通いの場マップ」
2023年03月09日
78 浅里バイパス、新規事業化決定
 三重県知事が西田町長と対話  (紀宝町 )

 一見勝之知事が県内各市町の首長らと対談する「知事と市町長の円卓対話」が7日、紀宝町で開かれた。工事が進む熊野川河口大橋、町が事業化を要望した一般県道小船紀宝線浅里バイパスの現場を視察した一見知事は「浅里バイパスは来年度から新規事業着手する。事業説明会、用地買収があり、皆さまにご協力いただきたい」と述べた。

 対話は浅里地区の飛雪の滝キャンプ場で実施し、地元住民、藤根正典県議、町議らが傍聴。西田健町長が求めたバイパス整備に応える形で新規事業化が実現した。

 地域の諸課題に対する共通認識の醸成を目指し、知事が地域に出向いて市町長らから意見を聞き、県政に役立てるもの。知事就任以降開催しており、紀宝町では初めてとなった。

 西田町長は、災害対策のためにも高規格道路が必要とし「一日も早く紀勢線が全線開通するよう整備促進を」と求めた。一見知事は高速道路早期完成の重要性を示した。

 医療費助成、給食無償化、移住新生活応援事業、固定資産税の減免、空き家バンク制度の充実など町の人口減少対策を把握した上で、さらなる支援要望を受けた一見知事は、子どもの医療費無償化、移住・Uターン促進の重要性を伝え、県の子ども支援予算の増額、移住対策コーディネーターの設置などを紹介した。

  □     □

「子育てするなら紀宝町」 ママサークルに意見聞く



 視察後、一見知事と西田町長は紀宝はぐくみの森に移動し、ママサークル「さくらんぼ」(舛屋秀美代表)のメンバー6人と対談した。

 県民から地域課題を聞く「知事と県民の円卓対話」で、15回目となった。一見知事は「今まで以上に子育て支援に力を入れ、市町を応援する。これからも子どもに優しい三重県を続けたい」と語った。

 さくらんぼは、子育ての孤立をなくし、前向きに元気にできるよう、2012年から始まり、毎月1回、イベントを開いている。舛屋さんは「親も子も楽しめる会なので、みんなが笑顔で元気になり、家庭での楽しい会話タイムができています」と活動の様子を伝えた。

 メンバーは、ファミリーサポートセンターや子育て支援センター、歯磨き指導、乳幼児健診、医療費、子育て相談など子育ての面から町の魅力を紹介。「子育てするなら紀宝町。年々、町が好きになっている」「医療費助成、ファミサポがあり、子育てしやすい」「ファミサポの存在が安心につながっている」などと語った上で、延長保育、遊具の設置、公園整備などを要望した。

 西田町長は「16年前、子育て支援センターとファミサポを公約に掲げた。『子育てするなら紀宝町』と言っていただき、うれしく思う。皆さんのご意見を子育て支援の参考にしたい」と話した。

(2023年3月9日付紙面より)

工事が進む熊野川河口大橋を視察する一見勝之知事(右)=7日、紀宝町鵜殿
円卓対話に参加したママサークル「さくらんぼ」と一見知事、西田健町長=紀宝町のはぐくみの森
2023年03月09日
79 戦禍の子どもの思い聞く
 中央公民館で人権講演会  (古座川町 )

 令和4年度古座川町人権講演会が4日に中央公民館であり、約100人が聴講して人権意識を高める一助とした。

 この講演会は町と町教育委員会と町人権尊重推進委員会が主催、町教育会と町連合PTAが共催。新型コロナウイルスの情勢により4年ぶりの実施となった今回は、戦場カメラマンとして30年来活動するフォトジャーナリスト・渡部陽一さんを講師に迎える内容を手話通訳付きで準備し、定員120人で事前申し込みを受け付けた。

 当日は主催者を代表して中道悟教育長が「戦争は人権侵害の最たるもの。今まさにウクライナでも戦争が行われていて、教育委員会として何かできることはないかと考え昨年12月のおとなのためのピアノ教室発表会をウクライナ支援チャリティーコンサートとして開かせていただいた。世界中にはまだまだ戦争があり、今日はその現実のお話を頂き平和や人権を振り返って考えるきっかけにしていただければ」と述べて参加を歓迎した。渡部さんは「戦場からのメッセージをあなたに~ファインダー越しにみた命の現場~」と題して登壇し、戦場カメラマンとなった経緯や30年来撮影を続けて伝えようとしている事柄を紹介。戦渦に巻き込まれて将来のために学ぶ機会を失い、その境遇に悲しみ泣く子どもたちが世界のどこかに常にいることを写真で知らせ続けるのが自身の活動だと伝えて、その現実や当事者である子どもたちの思いを訴えかけた。

 ウクライナ戦争の経緯も戦場カメラマンとしての目線で解説し、数々の戦場を見てきた自分は現状でこの戦争は終結しない(長期化する)と直感していると主張。戦争の終結に結び付く世界の大きな動きが生まれることを願いつつ、自身は今後も戦禍に直面する子どもたちがいることを伝え続ける意思を掲げた。時間が許す限り質問にも答えて理解を後押しした。

(2023年3月9日付紙面より)

戦禍で将来を奪われる子どもたちの存在を伝え託す渡部陽一さん=4日、古座川町中央公民館
渡部さんが伝える子どもたちの思いを真摯(しんし)に受け止める聴講者
2023年03月09日
80 一遍ゆかりの地で神仏に奉告 他阿一浄上人就任奉告法要 (熊野本宮大社)

 田辺市本宮町の熊野本宮大社(九鬼家隆宮司)と同大社旧社地・大斎原(おおゆのはら)で6日、「時宗総本山・藤澤山無量光院清浄光寺(神奈川県藤沢市、通称「遊行寺」)、他阿一浄上人就任奉告法要」が営まれた。大社や同寺の関係者ら約50人が参列。法主に就任した遊行七十五代他阿一浄上人が、本殿や一遍上人名号碑前で登位および法灯相続を奉告した。

 鎌倉時代中期から室町時代にかけて日本全土に広まった浄土系仏教・時宗の開祖・一遍上人(1239~89年)。同大社には、布教の在り方について苦悩した智真(後の一遍上人)が同大社証誠殿の御前で祈り続け、悟りを開いた逸話が残っている。

 大斎原には、1971年に熊野権現の霊告を受け、独一念仏を開顕した開眼供養の碑「一遍上人神勅名号碑」が建立され、1289年8月23日に入寂した一遍をしのび毎月23日に一遍上人月例祭が斎行されている。

 他阿は1278年、一遍に師事して以来、一遍の諸国遊行に従い、一遍が亡くなった後にいったん解散した時衆を再結成して集団組織化し、遊行を続けた。1304年に遊行を3世の量阿に譲り、相模国に草庵(後の当麻道場金光院無量光寺)を建立して独住し、83歳で示寂。一遍と並び「二祖上人」と通称されている。

 遊行四代呑海上人の開山以来、遊行上人が住まう寺として「遊行寺」の名で親しまれている清浄光寺。他阿一浄上人は、遊行七十四代他阿真円上人の遷化に伴い、昨年1月6日に登位。同大社本殿前において仏国祭、大斎原において法楽が執り行われた。祭事後には賦算が行われ、一浄上人が参列者らに念仏札を配った。

 九鬼宮司は、一遍上人を通した時宗と同大社との縁について話し「熊野は神仏が一体となって世界の平和を祈る場所。今日は他阿一浄上人の姿を目に焼き付けていただき、熊野が神仏一体に、心を一つにして平和・平穏を祈る場所であることを改めて感じていただければ」。

 一浄上人は「このような儀を執り行っていただけたことは感激の極み」と参列者らに感謝を伝え「同大社でお参りをしながら、熊野のこの地であったからこそ、そのご神勅にありつけたのだろうと改めて感銘した。皆さまのご加護がなければ到底務まる職ではないが、この世の中が平穏であることを一心に願いながら自分の誠をささげてまいりたい」と思いを語った。

(2023年3月9日付紙面より)

本殿前の仏国祭に参列した皆さん。前列中央が他阿一浄上人と九鬼家隆宮司=6日、熊野本宮大社
一遍上人名号碑前で行われた法楽の様子=同日、大斎原
2023年03月09日
81 百歳体操で体動かす  いきいきサロン子安  (紀宝町 )
2023年03月09日
82 児童ら昔の遊びを体験  讃壽会と3年ぶり交流  (鵜殿小 )
2023年03月09日
83 4人が登壇、当局質す  新宮市議会一般質問①  
2023年03月09日
84 町営バス無料化で賛否  条例可決、予算これから  (太地町議会 )
2023年03月09日
85 捕鯨文化や歴史を学ぶ  留学生らがツアーで訪問  (太地町 )
2023年03月09日
86 自分らしい生活を送って  みくまの支援学校で卒業式  (新宮市 )
2023年03月09日
87 点検や交換を呼びかけ  火災警報器で街頭啓発  (新宮市 )
2023年03月09日
88 車両2台で管内を一巡  春の防火啓発パレード  (古座川町 )
2023年03月09日
89 トルコ義援金寄託申し出  和歌山トヨタグループ  (串本町 )
2023年03月09日
90 高池小6年生がガイド練習  クマノザクラのタイプ木前で  (古座川町 )
2023年03月09日
91 お悔やみ情報
  
2023年03月03日
92 一般会計は94億円
 新年度の当初予算案発表  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町の堀順一郎町長や幹部職員らが1日、会見を開き、一般会計94億6700万円の令和5年度当初予算案を発表した。前年度より3億4200万円(3・5%)減となった。予算案は7日(火)開会の町議会定例会に上程する。

 当初予算は防災・減災対策および子ども・子育て支援に重点を置く形となった。

 防災・減災対策では、築地地区の津波避難困難地域の解消に向けた津波避難施設の整備に取り組む。施設は住民の安心・安全を守るとともに、産業や観光の拠点として観光客も利用できるものになるとしている。

 子ども・子育て支援については、役場内の子ども・子育てに係る体制を強化するため、福祉課を分課して「こども未来課」を新設する。また、勝浦こども園内にあった地域子育て支援センターを体育文化会館内へ移設し同館の内部設備の充実、屋外遊技場を整備し、利用者の利便性向上などを図る。そのほか、結婚新生活支援事業などにも取り組むという。

 主力産業である観光産業では、アフターコロナを見据え、JR紀伊勝浦駅の利便性向上に向けた整備や熊野古道の多言語案内板の設置、新たな体験型観光コンテンツの開発支援などに取り組む方針だ。

 民間ロケットの初号機打ち上げに関連する事業では、旧浦神小学校の見学場を充実させるため、屋上の床面改修や体育館解体のための整備を進めていくとした。

 令和6年の世界遺産登録20周年に向け、同町の豊かな水資源を広報するために、オリジナルラベルの飲料水ボトルの作成を行うとした。

 林業関係では那智の滝源流域保全事業について、引き続き取り組んでいくとしている。

 堀町長は当初予算案について「5月からの新型コロナウイルスの分類が見直され、行動制限が緩和されるため、今後は停滞していた地域活動や経済活動の活性化を図っていきたい」と話した。

  □     □

■歳入



 町税収入は1217万円(0・9%)増の14億2849万円を計上。

 歳入の3分の1強を占める地方交付税は1000万円(0・3%)増の33億6000万円。国県支出金は2億7584万円(16・1%)減の14億4122万円。借り入れに当たる町債は2億4953万円(16・9%)減の12億2976万円となった。歳入の不足を補う基金繰入金では財政調整基金、減債基金合わせて6億円となった。

  □     □

■歳出



 民生費が1656万円減の26億5142万円で全体の28%を占め、続いて22・4%を占める衛生費が21億1872万円、公債費が12億2813万円となった。

 前年度と比較し大幅に増加したのは商工費で7127万円増となった。これは新規事業の木戸浦グラウンド多目的広場整備事業によるもの。さらに総務費が5565万円の増となっており、ふるさと納税事業費や民間ロケット見学場整備運営事業費の増が主な要因。

 また、諸支出金の2847万円増はふるさと納税の増加に伴い、まちづくり応援基金と那智の滝源流水資源保全事業基金の積立金増加によるもの。

 大きく減少したのは衛生費で、前年度より4億8421万円の減となった。新クリーンセンター整備事業費が減少したもので、令和4年度は入札前であり、あらかじめ算出した見込み額を計上していたため。5年度は事業費が決まり、工事の進捗(しんちょく)などを勘案し、予算計上した。

(2023年3月3日付紙面より)


2023年03月03日
93 2年ぶりシイタケの菌打ち
 宇久井ビジターセンター  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町の環境省宇久井ビジターセンターで2月26日、2年ぶりのシイタケの菌打ち体験が行われた。近隣市町から20組44人が参加し、原木120本に種駒を打ち込んだ。

 園地内の危険木を伐採した際の間伐材を利用した人気企画。シイタケは広葉樹のうちナラ、クヌギ、シデ、シイ、クリなどの倒木に発生する菌類の一種。食用になるのは、胞子を生産するための菌糸の集合体である子実体と呼ばれる部分で、うま味成分が豊富な食材として親しまれている。

 参加者たちは玉切りした原木にシイタケの菌糸がうまく広がるよう、まんべんなくドリルで穴を空け、木づちで種駒(菌糸を培養した木片)を打ち込んだ。

 原木は園地内の林下で管理を行い、早ければ今年の秋から発生が見られる。発生数が多くなるのは2回夏を越した後だという。

 紀宝町から家族4人で参加した川瀬茉広さん(7)は「シイタケがどうやってできるか知らなかった。あんまり好きじゃないけれど、収穫したら食べてみたいな」と話していた。

 現在、2021年に菌打ちした木に多数のシイタケが発生しており、収穫に訪れる姿も見られていた。

(2023年3月3日付紙面より)

種駒を打ち込む参加者=2月26日、那智勝浦町の環境省宇久井ビジターセンター
2023年03月03日
94 27人が看護師の道へ
 なぎ看護学校で卒業式  (新宮市 )

 新宮市蜂伏の県立なぎ看護学校(杉山文栄校長)で1日、卒業式が開かれた。27人が卒業証書を受け取り、看護師の道を歩み出した。

 杉山校長が一人一人に卒業証書を手渡し、特に成績優秀だった者として笠松冬生さんに学校長賞を授与した。式辞では、新型コロナウイルス感染拡大で臨地実習に行けないなどの影響が出る中、創意工夫で学内実習を行った経験を振り返り、看護師として長く活躍していくために▽感情に流されず客観的な視点を持つ▽休日にはきちんと休息をとる▽コミュニケーション能力を高める▽知識と技術をアップデートするための自己研さん―の重要性に言及。「患者さまだけでなく、同僚からも信頼される人になって」と激励した。

 卒業生代表の深瀬花歩さんは「実習では、患者さまのためにより良い看護を実践できるよう努力した。知識や技術は未熟でも、患者さまに深く関心を寄せ、心を込めた関わりを行うことで、思いは伝わることを学んだ。生命の誕生から人生の終末まで、さまざまな場面に立ち会い、生命の尊さや看護師の役割と責任の重さ、看護の楽しさややりがいを感じた」と語り、教職員や実習指導者、家族らへ感謝を述べた。

 来賓には東牟婁振興局健康福祉部、新宮市立医療センター、那智勝浦町立温泉病院、医療法人紀南会熊野病院、組合立紀南病院、尾鷲総合病院などの関係者が出席。市立医療センター副院長兼看護部長の栗原久美子さんは「困難に苦しむ人に手を差し伸べたいという思いから看護の道を志したことと思う。宣誓式での自分の言葉を振り返ってほしい。ピンチをチャンスに変えられる看護師になることを切に願っている」と祝辞を述べた。

 在校生から生花のサプライズプレゼントもあり、卒業生たちは拍手に包まれて学びやを後にした。

(2023年3月3日付紙面より)

卒業証書を手に記念撮影=1日、新宮市の県立なぎ看護学校
在校生から花束のプレゼント
2023年03月03日
95 防火意識の向上呼びかける
 春季全国火災予防運動でパレード  (紀宝町 )

 「春季全国火災予防運動」(7日まで)が始まった1日、紀宝町で防火パレードがあった。町消防団が出動し、防火意識向上を広報しながら町内を巡回した。

 火災が発生しやすい季節を迎えることから、町民の防火意識を高揚し、火災の発生を防止することが狙い。同町役場駐車場で出発式があり、逢野統一団長、竹内浩二、川上辰哉両副団長、第1~4分団の幹部団員、熊野市消防署紀宝分署の小田敏雄分署長ら12人が参加した。

 逢野団長は「空気が乾燥し、風が強い日が続き、パレードを通して防火意識を高めてもらいたい」とあいさつした。

 この後、全員が消防車両に分乗してパレードに出発。町内を走りながらスピーカーで火災予防を呼びかけた。

 熊野市消防本部管内では昨年、熊野市8件、御浜町1件、紀宝町4件の火災が発生。紀宝町では今年に入り、2件の火災が起きている。

 町消防団では新規団員を随時募集中。条件は町に居住または勤務している18歳以上の男女。詳しくは役場総務課防災対策室(電話0735・33・0335)まで。

(2023年3月3日付紙面より)

防火パレードの出発式=1日、紀宝町役場駐車場
消防車両で広報活動を展開
2023年03月03日
96 積極的かつ効果的を意識
 新年度の当初予算案発表  (串本町 )

 串本町が1日、2023年度一般会計当初予算案を発表した。総額104億8442万7千円で、田嶋勝正町長は「すさみ串本道路および串本太地道路の建設と開通、ロケット発射場開始などによる地域活性化・地方創生の機会を失することのないよう、積極的かつ効果的な施策に取り組む」と意気込む。

 対前年度で総額は2879万1千円減(0・3%減)。歳入に占める自主財源の割合は28・5%で、固定資産税や入湯税の増収により町税は6078万6千円増と見込む。寄付金も1億5000万円増で見込むが、他方で繰入金を減額しているため、自主財源全体では5538万2千円減の構成となっている。

 歳出に掲げる主な事業は▽ロケット推進事業(3348万3千円)▽古座分庁舎リノベーション事業(5654万2千円)▽地籍調査事業(9215万7千円)▽地域生活支援事業〈串本町手話講座委託料〉(15万円)▽出産・子育て応援交付金事業(500万円、国策代行)▽母子保健事業〈くしもと町立病院産科休診に伴う分担金〉(184万円〉▽有田残土処分場整備事業(8000万円)▽町単独道路事業(7250万円)▽長寿命化修繕事業〈町道橋梁(きょうりょう)分〉(5700万円)▽住宅管理経費(8888万4千円)▽消火資機材整備事業〈小型動力ポンプ付軽積載車1台分〉(674万5千円)▽新古座消防署庁舎建設事業(1億7000万円)▽適応指導教室事業(881万9千円)▽潮岬小学校増築事業(4702万円)▽統合小学校建設事業〈実施設計業務委託料や学校用地購入費など〉(4億3561万1千円)―となっている。

 古座分庁舎リノベーション事業は先月14日実施の同町議会臨時会で承認を受けた最終段階の内容にかかる計上。地域生活支援事業は9~11月に6回実施予定の同講座委託料の計上となっている。

 町単独道路事業は5カ年計画の3年目となる町道串本潮岬線改良のため、新古座消防署庁舎建設事業は上野山地内で用地を造成するための計上。潮岬小学校増築事業は教室不足解消のため特別支援教室を木造平屋で別棟増築する内容で、本棟と耐火構造で連絡する必要があり規模以上に予算が高まっているという。

 併せて14ある特別会計の当初予算案の総額と一般会計からの繰入額も発表。総額計88億3951万円、繰入額計17億1136万4千円、一般会計と合わせた新年度の当初予算案規模は193億2379万4千円で、6日(月)から始まる同町議会第1回定例会へ上程し承認を求める流れとなる。

(2023年3月3日付紙面より)


2023年03月03日
97 横領事案に被害届提出を報告  那智勝浦町  
2023年03月03日
98 令和5年度予算大綱③  新宮市・田岡実千年市長  
2023年03月03日
99 主要・新規事業など紹介  令和5年度当初予算案  (那智勝浦町 )
2023年03月03日
100 早春の森に上品な香り  コショウノキの花  (那智勝浦町 )
2023年03月03日
101 自分の意志で歩み挑戦を  新宮高校定時制で卒業式  (新宮市 )
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102 気持ち良く体動かす  3回シリーズの「筋トレ教室」始まる  (紀宝町 )
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103 卒業生59人を送り出す  第13回卒業証書授与式  (串本古座高校 )
2023年03月03日
104 華やかに演目を披露  第12回新宮市伝統芸能大会  
2023年03月03日
105 卒園前のいい思い出に  丹鶴幼稚園がお別れ遠足