新宮市でワクチン集団接種開始
新宮市で25日、高齢者を対象にした新型コロナウイルスワクチンの集団接種が始まった。この日会場となった市役所別館では、85~102歳の360人に対して接種が行われた。
65歳以上の高齢者を対象に先月から国内で開始されたワクチン接種。同市では接種会場を▽市役所別館▽佐野体育館▽熊野川総合開発センター▽市役所別館―に分け、接種・予約受付時期をずらすなどの対策を講じていたが、ワクチン供給量に限りがあること、供給が遅れていることなどから申し込み予約が殺到。コールセンターがつながりにくい状況が続き、同会場の接種には定員360人に対し2455人の申し込みがあった。
次の会場となる佐野体育館での接種〈1回目は5月9日(日)、申し込み予約は終了〉でも、定員360人に対し1374人が申し込んでおり、接種ボーダーラインは81歳以上となっている。なお、熊野川総合開発センター〈1回目5月23日(日)、定員180人〉は5月10日(月)から、次の市役所別館〈1回目6月6日(日)、定員360人〉は5月24日(月)からそれぞれ申し込み予約が開始する。熊野川総合開発センターでの接種は、定員を超えた場合、交通事情などの地域性を考慮し、熊野川・高田地域住民が優先となる。
この日の接種には、市職員70人、医師4人、看護師16人が被接種者の対応に当たった。会場内の混雑を避けるため15分刻みで被接種者を誘導。6時間かけて360人の接種が完了した。
市新型コロナワクチン接種推進室の山下泰司室長は「想像した以上にスムーズに接種いただけたと感じている。次の会場でもスムーズかつ安心安全にワクチンを受けていただけるように配慮していきたい」と話していた。
(2021年4月27日付紙面より)
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新型コロナワクチン集団接種 (串本町 )
串本町が24日、65歳以上の町民を対象にした新型コロナワクチンの集団接種を開始した。同町は年長優先で接種する考えで、今回は102歳~88歳の一部、計487人に通知。以降、ワクチン供給が決まり次第、接種希望者を供給数に割り当てて通知を送付するとしている。
同町12日の発表における65歳以上の町民数は7383人で、7日時点での接種希望者数は5422人(全体の約73%)。対してワクチンは第1弾487人分(1人2回で計算)と第2弾同数の供給が決まっていて、その枠で年長優先に基づき希望者へ順次通知をしている状況にある。
接種会場はくしもと町立病院で、同町は円滑に進めるため15日に運営訓練を実施。場慣れと課題抽出をし▽受け付けを時間内と時間外の二つに分ける▽医師の問診を3人体制に増強する―といった課題解消策を講じた体制で集団接種に臨んでいる。
その初回には選挙期間中で運営訓練に立ち会えなかった田嶋勝正町長も視察に訪れ、代表して午前9時~9時30分の接種希望者にあいさつし、接種と併せて引き続きの感染症予防を呼び掛け。以降は待ち時間を軽減するため指定時間を前倒しして受け付けを始め、集団接種を進めた。役場福祉課によると今回は計画した6時間枠(30分×12サイクル)にほぼ収まる形で終えられたという。
集団接種第1号となった和深在住の田野岡みほさん(90)は「痛みもなく、受けることができて良かった」とコメント。付き添いの次女・沼井恵美さん(68)によると母は一人暮らしをしていて「副作用も心配だけど、かかられたら大変」と話し、無事接種できたことにほっとしていた。
今回の接種者は3週間後の5月15日(土)に2回目の接種をする。第2弾の接種日は同月6日(木)、11日(火)、13日(木)、18日(火)に分散して1回目、その3週間後に2回目の接種を行う。同課の中田匠課長によると5月中旬ごろに1461人分の供給がある見込みで、期日が確認でき次第、通知の発送を進めるとしている。
この接種の相談や問い合わせは新型コロナワクチンコールセンター(電話0735・62・1560)まで。
(2021年4月27日付紙面より)
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ほたるを守る会が啓発看板 (紀宝町 )
紀宝町のほたるを守る会(蔵本一範会長)は25日、町内3地区7カ所にホタルの保護を呼び掛ける啓発看板を設置した。
ホタルが飛び交う美しく楽しい町を目指し、看板には「ホタルは自然環境のバロメーター」と書き、5月から6月中旬までホタル保護のため草を残していることを伝えた。
会員7人と町職員2人が3グループに分かれて作業し、ホタルが生息する井田川、神内川、相野川の各地区に掲げた。作業に合わせて、同町大里のふるさと資料館前などのビオトープの点検も行った。
同会では毎年、ホタルが飛ぶ5月1日から6月中旬まで、グループで「ほたる生息パトロール」に取り組んできたが、昨年から新型コロナウイルスの影響で個人パトロールに切り替えた。
町内にはゲンジ、ヘイケ、ヒメの3種類のホタルが生息しており、蔵本会長は「今年は桜の開花が早かったので、ホタルも今月下旬から飛び始めるかもしれない。ホタルが飛び交う美しく楽しい町のためにも活動を継続していきたい」と話していた。
(2021年4月27日付紙面より)
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那智勝浦町立下里中学校(布引伸幸校長、生徒78人)で23日、「図書館オリエンーション」が開かれた。学校司書の米地紗織里さん、小笠原若穂さん、羽根沙織さんの3人が講師を務め、1年生30人に図書の分類方法や探し方、借り方、返し方などを教えた。
学校司書は、小・中学校図書館の環境整備などを行う専門職員のこと。同町では図書館のイメージを改善し、子どもたちが本を読んでみようと思える環境づくりを行うという森崇教育長(当時)の方針の下、新宮・東牟婁地方の先陣を切って2015年度から学校司書を配置している。
現在は3人が活動。月3回ほどの頻度で町内10校の小中学校を巡回し、図書整理や新刊の選定、お薦め本のポップ作り、図書館の利用啓発などの業務に当たり、他市町村の司書らと読書の推進に関わる活動共有や情報交換をしている。
下里中の図書館は玄関を入ってすぐのロビーにあり、約5000冊を所蔵。オリエンテーションでは米地さんが「みんなで図書館マスターになろう!」と呼び掛け、日本十進分類法(NDC)による図書の分類やジャンルごとの本棚の場所、本を並べる順番などを解説。「私をみつけて!本探しゲーム」では、生徒たちが四つのヒントを基に指定の本を探した。
杉本彩華さん(1年)は▽ジャンルは数学▽ナゾトキがいっぱい!▽作者は有名大学出身▽作者のお兄さんがメンタリスト―の四つのヒントから「ひらめき王子松丸くんの ひらめけ! ナゾトキ学習」を探し出し、「ヒントを見てどの本かは分かったけれど、どこにあるか探すのが大変だった」と話していた。
(2021年4月27日付紙面より)
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新宮は延長戦の末敗れる (春季近畿高校野球和歌山県予選 )
初日は135人が来場 (那智勝浦町 )
那智勝浦町は19日、同町の体育文化会館で75歳以上の町民を対象に新型コロナウイルスワクチンの集団接種を実施した。近隣町村で最も早く、初日は135人が接種した。4月分の接種は22日(木)まで行われる。
町はこれまで会場設営や会場運営の訓練を実施している。この日は医師、看護師、保健師、消防職員、職員など計64人が従事した。
ワクチンはファイザー製で15日に1箱(195バイアル、975回接種分)が届き、26日の週に1箱配分されるとしている。
先月22日に75歳以上の町民3639人に接種券を送付。今月1日に締め切り、集団接種希望者は1800人だった。
4月の接種人数は19日135人、20日が90人、21日は130人、22日は130人の計485人のため、予定接種人数を上回ったことから高齢順で接種することとなった。
2度の接種が必要なため、次回は5月10日(月)から13日(木)まで実施。ワクチンの配分次第では、同月17日(月)の週以降は週3回、集団接種を予定している。
町によると、ワクチンの無駄を省くため、接種券持参者を対象に集団接種の当日キャンセル待ちの接種も行うという。受け付けは終了時間の1時間前まで。医療機関による個別接種は現在、準備を進めているという。
接種者は検温後、本人確認と受け付けを済ませ、問診。続いて、診察と接種を行い、「接種済証」が配布後、15~30分待機して帰宅となる。所要時間は1時間ほど。
現場を視察した堀順一郎町長は「ワクチンの数が少ないため、お待ちいただく方々には心苦しい限りです。入手次第、接種できる態勢を早急に整えたい」。
接種については「副反応の不安もあるかと思いますが、コロナ終息にはワクチンが有効。安心のためにもできる限り皆さまに接種していただきたい」と語った。
最初に接種した同町下里在住の男性(97)は「痛みはなかった。コロナは不安なので一安心できた」と話していた。
ワクチン接種などに関する問い合わせは同町役場新型コロナウイルスワクチン接種相談窓口(電話0735・29・6137)まで。
(2021年4月21日付紙面より)
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役場本庁で当選証書付与 (串本町選挙管理委員会 )
串本町選挙管理委員会(橋本新蔵委員長)が19日、前日執行の町長選挙と町議会議員一般選挙の当選証書を付与した。当選者の任期は5月1日(土)から2025年4月30日(水)までの4年間。
両選挙は13日に告示、18日に執行した。いずれも定数超の立候補があり、選挙戦を経て町長選は現職の田嶋勝正さん(62)が連続4期目の再選を果たし、町議選は最多得票の現職・清水健太郎さん(43)を筆頭に現職11人、新人2人が当選した。
一夜明けて当選証書の付与は役場本庁の一室で午後1時30分に実施。橋本委員長はまず、両選挙における投票用紙の二重交付と投票者数の計算の誤りにより確定が遅れた件について今後の対策の考えを示しつつ謝罪した。その上で「(次の4年間には)少子高齢化、さらに人口減少と私たちの未来に関わる大きな問題が待ち構えている。多くの方の付託を受けて町長や町議になられた皆さんには、まずは健康に留意していただき、町民の皆さんがこの町に生まれて良かった、住んで良かったと思えるようなまちづくりのため、共に切磋琢磨(せっさたくま)して活躍することを期待する」と述べ、町長、次いで町議の当選者一人一人に同証書を付与した。
町議については任期開始と同時にゴールデンウイークの連休に差し掛かるため、明けて早い段階で同町議会の臨時会を開いて正副議長の選出、議席の指定、各委員指名など所要の体制固めをし、次いで6月に迎える任期最初の定例会に臨む予定。
(2021年4月21日付紙面より)
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熊野市役所で交代式
熊野市消防団長交代式が市役所で行われ、退団した曲田正・前消防団長(72)に代わって、橋本智英・前副団長(66)が団長に就任。河上敢二市長がそれぞれに辞令を交付した。
橋本新団長は1978年4月、市消防団育生分団に入団し、2013年4月から副団長として団長を支えてきた。「地域のつながりを密にし、団としても地域を巡回して問題箇所がないか確認したい」と述べた。
曲田さんは1974年3月に有馬分団に入団。2015年4月から団長として活動し、退任まで47年もの長期間、市民の生命財産を守るために努めてきた。「市、消防本部、団など多くの協力で続けてこられた」と感謝した。2人は消防庁長官からの永年勤続功労賞授与や市政功労者表彰など多くの表彰歴がある。河上市長は曲田さんの労をねぎらい、橋本団長には「人望と信頼がある」と述べて防災の要、市民の代表として期待を示した。
(2021年4月21日付紙面より)
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管内不当要求対策協議会 (新宮警察署 )
新宮警察署(山田守孝署長)と県警察本部刑事部組織犯罪対策課は19日、同署で「新宮警察署管内不当要求対策協議会」を開いた。環境省や国土交通省近畿地方整備局、東牟婁振興局、新宮税務署、新宮市、那智勝浦町、太地町、北山村の各職員ら57人が出席。管内における行政機関への不当な要求や介入に対処するための意見交換を行った。
同協議会は、管内の行政機関の幹部職員が、公正な職務の遂行を妨げるなどの不当要求行為に対する対応方策を身に付け、組織として不当要求に適切かつ的確に対処するために設置。関係機関の連携を図り、情報交換や対処方針などについて協議するため、昨年8月に引き続き2回目の実施に至った。
現在の全国の指定暴力団組織数は24組織で、令和2年末現在で約2万6000人の暴力団勢力を把握している。
県内では昨年12月末現在で、指定暴力団傘下組織数7組織、約90人の暴力団勢力を把握している。おととしには自治体行政へ不当に介入し、特定の地域において公共工事を手掛ける事業者に対し、不当要求などを繰り返していたフィクサー(黒幕)的な人物を詐欺事件などで検挙している。
開催に当たり、組織犯罪対策課の阪口豊課長は「行政対象暴力は公平・公正であるべき行政をゆがめるものであり、これに屈すれば行政に対する県民の信頼を損ない、企業や住民にまで被害が拡大するおそれがある」とあいさつ。
公共事業への反社会的勢力の介入阻止は関係機関の協力なくてはなし得ないものであると述べ「引き続き反社会的勢力の排除の推進を図っていただくとともに、警察とのより一層の連携を」と呼び掛けた。
山田署長は「近年の組織犯罪情勢は、警察による取り締まりを免れつつ、経済的利益を得るためにより巧妙にその活動を変化させており、依然として社会に対する大きな脅威となっている。特に暴力団は、暴力団関係企業や共生者を隠れみのに活動実態を秘匿化・不透明化するとともに、社会経済の発展・変化に対応して資金獲得活動を多様化させており、強固な人的・経済的基盤を維持している」と懸念。
依然として反社会勢力の、企業や行政に対する企業対象暴力事犯は高水準で推移していると述べ、「行政機関相互、そして警察とが結束し一致団結して暴力団など反社会的勢力の排除につなげていきたい」と協力を求めた。
(2021年4月21日付紙面より)
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春季近畿高校野球和歌山県予選
田辺市本宮町の熊野本宮大社(九鬼家隆宮司)の例大祭が13日、始まった。神を宿すとされる稚児が主人公の神事「湯登(ゆのぼり)神事」(県無形民俗文化財)では、地元の稚児の神聖な体が地面に着かないよう父親が肩車をして練り歩き、温泉につかり身を清めるなどして子どもの健やかな成長を願った。
熊野の春の訪れを告げる同大社の例大祭。主祭神の家津美御子大神(けつみみこのおおかみ=スサノオノミコト)の故事に倣う祭典とされる一年の豊穣を願う祭り。毎年、地元住民や多くの観光客が参加・参列し、春の同町を盛大に彩る。
昨年は新型コロナの全国的な拡大状況を考慮し、神事を一部中止。規模を縮小して実施。今年は人数制限などの対策を講じつつ、緩やかに従来の規模に戻して斎行するとしている。
湯登神事に参加した子どもは2~4歳の5人。斎行に当たり九鬼宮司は「一瞬でも祭りで笑顔に前を向いていただければ。新型コロナの一日も早い終息を願って執り行いたい」とあいさつ。小雨が降る中、親子は大社本殿前で拝礼を受けた後、九鬼宮司らを先頭に参道を下り国道168号を歩いた。
湯の峯温泉では温泉につかり身を清めた後、温泉粥(かゆ)などを食べた。狩衣(かりぎぬ)や烏帽子(えぼし)で正装し、稚児の額に神の証しとして朱色の口紅で大の字を書き入れて準備を整えた。
4歳の紅埜(くれの)君と参加した同町の宮本翔伍さん(33)は「昨年は中止となって残念だった。子どもの健やかな成長と、コロナの一日も早い終息を願って参加します」と話していた。
祭りは15日(木)の渡御祭、斎庭(さいてい)神事まで続く。なお、祭りの様子は動画投稿サイト「ユーチューブ」にて配信される。
(2021年4月14日付紙面より)
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紀陽興産が新宮市に
新宮市は12日、企業版ふるさと納税の寄付に対し、和歌山市に本社を置く紀陽興産㈱(爲岡(ためおか)英喜代表取締役社長)へ感謝状を贈った。田岡実千年市長は爲岡社長の代理として市役所を訪れた問芝(といしば)陽一・新宮支社長に感謝状を手渡し「市の観光行政に寄与いただけてありがたい」と感謝を述べた。
「日頃からお世話になっている当地に少しでも貢献できれば」との思いから企業版ふるさと納税を通した寄付を実施。県内で11の自治体に対し同様の寄付を行った。寄付金額は各自治体100万円。
企業版ふるさと納税は、企業が自治体が行う地方創生の取り組みに対して寄付をすると税負担が軽減される制度。企業が寄付しやすいように損金算入による軽減効果に税額控除による軽減効果が上乗せされ、寄付額の下限は10万円と設定されている。経済的な見返りは禁止されており、寄付額は事業費の範囲内であることが必要。
このたびの寄付金は、令和2年度の地方創生拠点整備交付金活用事業「新宮市小口自然の家・新宮市小口生産施設改修計画」(令和2年5月13日~令和3年1月13日、工事費約1300万円)に充当されている。
同計画は、今後の新型コロナウイルス感染症の収束を見据え、大部屋を2部屋に分割するとともに、敷地内にある市小口生産施設を2部屋の宿泊施設として改修することで宿泊室を3部屋増やすもの。改修工事によりこれまで11だった部屋数が15部屋となった。
現在は新型コロナの影響で利用者が激減しているものの、熊野古道中辺路、大雲取越、小雲取越の中間地点に立地する同施設の利用者数は、外国人観光客を中心に年々増加しており、部屋数が不足している状況にあった。なお、令和元年度には4700人が同施設に宿泊し、うち3500人が外国人観光客だった。
感謝状を受け、問芝支社長は「いつまでもこのような状況は続かない。コロナの収束を見据えた準備のために使っていただけるのはありがたいこと。(寄付は)頑張って今後も続けていきたい」。
田岡市長は「市でもふるさと納税に力を入れて、多くの寄付を頂けるよう体制を整えようと思っていた。そんな中、多額の寄付を頂けたことで弾みがつく」と話していた。
(2021年4月14日付紙面より)
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定光山大泰寺で花祭り (那智勝浦町 )
那智勝浦町下和田の定光山大泰寺(西山十海住職)で8、10、11日の3日間、花祭りが営まれた。
花祭りは、旧暦4月8日の釈迦(しゃか)の誕生を祝う法会。本堂にしつらえた花御堂(はなみどう)の中央に釈迦立像を安置し、誕生の際に甘露が降った故事に倣って立像に甘茶をかける。
町内外から訪れた多くの参拝者らが小さな釈迦像に甘茶をかけて手を合わせた。本堂で甘茶の振る舞いもあった。
8の付く日は薬師如来の縁日であることから、同寺の花祭りでは毎年薬師堂を開放し、国の重要文化財である阿弥陀如来坐像(伝薬師如来坐像)を開帳している。
西山住職は「昨年は新型コロナウイルスの影響で配信のみの花祭りだった。今年は感染防止対策を行い、参拝していただけるようにした。皆さんがお寺に足を運ぶ機会になっていただけたら」。
今後については「来年は終息して食べ物の屋台などを出してにぎやかな花祭りにしたいと思います」と語った。
本尊の如来像の開帳は、年3回と決まっており、花祭りのほかには1月8日、13日のみとなっている。
(2021年4月14日付紙面より)
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幼児教育の新たな取り組み (紀宝町 )
幼児教育の新たな取り組みとして、紀宝町は本年度から保育所での英語活動を導入した。園児が遊びを通して楽しみながら英語を経験することにより、外国の言葉や文化に興味を持とうとする気持ちを育む環境の充実を図っていく。
「英語で遊ぼう」と題し、毎月1回、町内全保育所で英語塾講師の新田慶子さん(同町井田)が教える。13日には井田保育所(小田幸美所長)で最初の活動があり、5歳児25人が取り組んだ。
新田さんは「Good morning. My name is Keiko(おはようございます。私の名前は慶子です)」とあいさつ。
「名前を紹介するときはMy name is(マイネームイズ)から始めます。聞きたいときは What's your name?(ワッツユアネーム)」と聞きます」と教え、全員が輪になって手をつなぎ、自己紹介した。
「walk(歩く)」「jump(ジャンプ)」「run(走る)」など英語のカード5枚を用いて、それぞれのカードを体で表現した。英語の歌に合わせたゲームや絵本の披露などもあり、園児たちは楽しく英語に触れ「楽しかった」と笑顔を見せていた。
(2021年4月14日付紙面より)
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町歌と春夫の歌詞が体文へ (那智勝浦町 )
那智勝浦町は6日、ヒノキ製の町歌ボードと新宮市輩出の文豪・佐藤春夫の「秋刀魚(さんま)の歌」直筆原稿を体育文化会館に移設した。町歌ボードはアリーナの壁面に、原稿はアリーナ前のロビー壁に設置された。
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町歌は那智勝浦町制30周年を記念し、1985年4月に制定されたもので、ボードは40周年を迎えた95年に姉妹都市である長野県上松町から寄贈され、町長室に飾られていた。
今月より午後5時のチャイムが町歌に変更となったことから、町民に広く知ってもらいたいという堀順一郎町長の思いもあり、多くの人々が利用する同館への移設に至った。
□ □
新宮市出身の春夫は同町にもゆかりのある人物で、同町八尺鏡野(やたがの)には父の豊太郎の生家である下里懸泉堂(けんせんどう)もある。
直筆の歌詞原稿は、59年に紀勢本線が全通した際に記念してJR紀伊勝浦駅前に建立された歌碑の元となったもの。
原稿は91年2月に町指定文化財に登録され、長きにわたって町長応接室に設置されていた。町歌ボードと同様、多くの人に知ってもらおうと同館に移設した。
堀町長は「これまで町歌は町民の皆さまに歌っていただける機会がなかった。町のことがしっかりと盛り込まれた分かりやすい歌詞となっている。これを機会に親しんでいただき、歌っていただけたら」。
原稿については「春夫の直筆が見られることも少ないと思う。町民だけでなく、多くの方々に見てもらいたい」と語った。
(2021年4月8日付紙面より)
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新型コロナワクチン (新宮市 )
新宮市は5日、65歳以上の市民に対して、新型コロナウイルスワクチン接種券を送付した=写真。封筒にはワクチン接種までの流れや予約方法・接種会場などの説明や、ファイザー社製ワクチンの説明などが同封されている。
接種は「集団接種」「個別接種」のいずれかを選択可能。集団接種に関しては25日(日)、市役所別館での接種を皮切りに、佐野体育館(5月9日)、熊野川総合開発センター(23日)、市役所別館(6月6日)を予定している(いずれも1回目の接種日)。
25日の集団接種については、12日(月)から予約受付を開始する。25日の市役所別館と、5月5日の佐野体育館での集団接種については、定員を超えた場合は重症化リスクの高い「高年齢順」で受付を確定する。
接種会場への移動について、市はタクシーの初乗り料金(580円分)を補助。タクシー利用券も同封されている。また、集団接種会場への無料シャトルバスの支援も予定しているという。
個別接種については5月上旬からかかりつけ医(直接予約)などで接種開始予定としている。
市新型コロナワクチン接種推進室では「当初は、ワクチンの数に限りがありますので接種いただけるまでしばらくお待ちいただくこともありますが、国から順次供給される見込みで、必ず全員の方が接種できますのでご安心を。これまでの感染症対策を継続しながら、接種の時期までお待ちください」と呼び掛けている。
(2021年4月8日付紙面より)
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オンラインで姉妹都市交流 (新宮市、サンタクルーズ市 )
新宮市は7日、市の姉妹都市アメリカ・カリフォルニア州サンタクルーズ市(サ市)とオンラインをつなぎ「オンライン生徒交流会」を実施した。市内の中学校に通う4人が参加。「バーチャルホスト生徒」としてサ市の生徒9人に市の魅力などを発信。交流を深める機会とした。
両市は1974年12月25日に姉妹都市関係を結んでおり、文化交流や訪問団の派遣などを通して友好関係を築いてきた。
本来なら春の生徒訪問団が来新する予定だったが、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため昨年に引き続き相互訪問が困難な状況に。隔年で実施していた国際理解教育海外研修も、本年度は市内中学生の派遣の中止が決定している。
そういった状況の中、両市は姉妹都市間の往来と本来の交流活動の再開を願いつつ、友好関係継続のための交流方法を模索。本年度の交流事業として、市内中学校に在籍する生徒にサ市の生徒や市民との交流を持つためにオンライン交流会を実施するに至った。
交流会は10日(土)にも開催予定で、この日は小西汰知君(緑丘中2)、宮本彩音さん(近大中2)、吉良和子さん(同)、吉良佳子さん(同)が参加。
市教育委員会の雜賀まどかさんが生徒らに対し「サ市の生徒たちは新宮市に来たかったのに来られなかった人たち。今日はバーチャルホストとして新宮の魅力を伝え、顔の見えるつながりを」と呼び掛け。市姉妹都市親善協会の須崎恵美会長や外国語指導助手(ALT)らが交流会の様子を見守った。
生徒らは英語で自己紹介を行った後、ミニゲームや、折り紙を使って日本文化を紹介するなどして交流。最後にカードとプレゼントを交換し、コロナ終息後の再会を誓い合った。
吉良佳子さんは「コロナの影響でオンラインという形になったが、英語力を生かして交流できて良かった。これからも勉強してもっと交流を図れるようになれたら」と話していた。
(2021年4月8日付紙面より)
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新型コロナウイルスの影響で (熊野市 )
熊野市の七里御浜海岸で8月17日に開催を予定していた「熊野大花火大会」の中止が決まった。全国で新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、昨年に続き2年連続の中止となった。
6日に実施した熊野大花火大会実行委員会で協議し、新型コロナの影響がいまだ継続している中で観覧者や大会関係者、ボランティアなどの感染防止対策を講じての安全安心な大会運営が難しいと判断した。例年、地元や各企業からの協賛によって運営しており今年は協賛募集も中止とした。
大会本部長の河上敢二市長と大会実行委員長の中平孝之市観光協会長は連名で「毎年、熊野大花火大会を楽しみにしていただいている皆さまのためにも、開催に向けて協議を重ねてまいりましたが開催中止に至りました。新型コロナウイルス感染症が一日も早く終息し、来年は多くの方に楽しんでいただけるような熊野大花火大会が開催できるよう、実行委員一同力を合わせていく所存です」などとコメントを公表した。
熊野大花火は初盆供養として江戸時代から始まり、300年以上の歴史と伝統を誇る。全国屈指の花火大会として知られ、海上に直径600㍍の半円を描く「三尺玉海上自爆」、フィナーレの鬼ヶ城大仕掛けなど色とりどりに夜空を覆う花火が観衆を魅了している。例年、17万~18万人が訪れているが、昨年は戦後初の中止となった。
(2021年4月8日付紙面より)
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官公庁で辞令交付式
官公庁で1日、辞令交付式があり、新年度がスタートした。熊野地方の各自治体の首長たちは、昇任した幹部職員や新規採用職員らを前に「地域のために一致団結して職務に」などと奮起を促した。
新宮市では、田岡実千年市長が課長以上の管理職員、新規採用職員などと分けて人事発令通知書を一人一人に手渡した。幹部職員には「極めて厳しい時期ではありますが、全ての職員が一致団結し、課題に向き合いまちづくりを推進していかなければならない。そのためには皆さんのリーダーシップが何より重要」と訓示。
医療職に対し「地域の厳しい現状を認識し、連携を持って患者目線の診療を。コロナ禍の中、自身の健康にも留意を」。主幹・課長補佐・係長昇任者に「皆さんが持つ力の全てを結集し、組織の中心から新宮市をより良いまちに」と呼び掛けた。
また、23人の新規採用職員に対しては「まずは目の前の仕事を着実にこなしながら幅広い情報や知識を吸収し、一日も早く市民から信頼される職員に」と期待を込め、「皆さんの市職員としての一歩が、市の輝かしい未来の原動力になるものと確信している」とエールを送った。
新規採用職員を代表し、尾子瑞希さんが「地方自治の本旨を体するとともに、公務を民主的かつ能率的に運営すべき責務を深く自覚し、全体の奉仕者として誠実かつ公正に職務を執行する」と宣誓書を読み上げ、新生活の一歩を踏み出した。
(2021年4月2日付紙面より)
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校舎などの老朽化に伴い (紀宝町 )
老朽化が進む紀宝町立矢渕中学校の大規模改修が始まった。工期は12月末までを予定しており、現在は工事のための準備に取り掛かっている。
現校舎は1974年に建設され46年が経過。町では施設の長寿命化、防災機能強化を図り、安全・安心の向上を進めるとともに、教育環境のさらなる充実を図るため大規模改修を計画した。
今後、管理教室棟、技術室棟、屋内運動場、柔剣道場の改修を予定しており、内外壁、屋根、天井の塗装、トイレの洋式化、照明器具のLED化、強化ガラスへの取り換えなどを行う。
グラウンドはバックネットと防球ネットを改修し、周辺施設は生徒用駐輪場、来客用駐車場の増設を行うという。
町教育委員会では「工事は長期間になるため、生徒、教職員の安全に配慮して進めていく」としている。
(2021年4月2日付紙面より)
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少女バレーの瀧野智惠子さん (串本町 )
串本少女バレースポーツ少年団代表兼監督の瀧野智惠子さん(67)が3月31日、串本町の田嶋勝正町長から令和2年度県スポーツ少年団顕彰の表彰状伝達を受けた。
この顕彰は昨年6月22日に創設された制度で、県内のスポ少の指導や育成に10年以上貢献した指導者を県スポ少本部長名でたたえることを趣旨とする。
瀧野さんは1991年から串本少女バレースポ少における指導に打ち込み、以来30年にわたって数多くの選手を育みその家族に成長の喜びを広げてきた。現在は同町スポーツ少年団の本部長や東牟婁地方スポーツ少年団連絡協議会の副会長も務め、他の指導者の範となりスポ少活動の発展と振興にも貢献。同町教育委員会が推薦し、それら実績を総合的に評価され同制度初年度の顕彰(伝達時は「第一号」と表現)を受けるに至ったという。
伝達は同日午後1時30分に町長室であり、田嶋勝正町長は「顕彰の第一号という栄えある受賞をうれしく思う。子どもたちのため、地域発展のため今後も頑張ってほしい」とますますの活躍を期待。
瀧野さんは「新たな顕彰の第一号ということでとてもうれしい。すてきな賞を頂いたことはすでに保護者も知っていて、県スポ少創立50周年で受賞した時のように祝ってもらえるのかなと今から楽しみにしています」「串本の保護者はいい方ばかりで、いつも助けてくれる。私と選手と家族が三位一体になって頑張ってこられたのは保護者のおかげだと毎年感謝しています」と受賞の喜びを語った。
懇談では、30年来の経験で培った厳格なるも堅実に達成感を選手と家族に託す指導方針やその反響、初の経験となる4、3年生7人チームの現況やそのような状況でも夏休み期間恒例の主催大会「本州最南端串本町少女バレーボール交流大会」の実施を目指していることを報告。田嶋町長は今後の団員増を祈りつつ、県内外から参加があり県大会以上の規模となっている主催大会実施時は町も協力するので相談してほしいと歩み寄った。
(2021年4月2日付紙面より)
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