福祉委員が研修会 (新宮市 )
新宮市社会福祉協議会は12日、市福祉センターで福祉委員研修会を開いた。約40人が「サロンを通して行う見守りについて」をテーマに講話を聞き、「ワールドカフェ」形式で、グループで話し合った。
福祉委員は高齢者や障害者など福祉問題を抱えている人たちに福祉情報を提供し、問題の解決を図っていくボランティア。福祉問題の発見や情報の伝達、ネットワークづくりなどを行い、気軽に楽しく福祉のまちづくりを推進するなどの活動を行う。
この日は同協議会の生活支援コーディネーター・西典久さんが、現在は介護予防や高齢者の社会参加の促進で支え合える地域づくりが求められていると説明。組織的な見守り体制の重要性と福祉委員の役割、サロン活動も見守りの一つであると見守りの在り方について紹介した。
ワールドカフェは参加者が各テーブルに分かれて数人で話し合い、時間交代で代表者以外がテーブルを移動する。移動した人たちはその場の代表者から前の議論の要点を聞いて議論を深めることを繰り返し、最後に各代表者が全員にまとめの報告をするという討論の方法。参加者らは「サロンを通してより良い見守りをするには?」のテーマに沿って自分たちの地域での活動を交えながら話し合った。
「人とのつながりを広げ、隣近所を誘い合わせて楽しい瞬間を作る」「他地区サロンと交流」「サロンを開く場所がほしい」「イベント後に茶話会を開く」などアイデアや課題、声掛けの大切さや新しい参加者を呼び込む方法も挙がり、飲み物やお菓子を口にしながら和やかな雰囲気で意見を出し合っていた。
(2017年10月14日付紙面より)
90匹を王子幼稚園児らが放流 (王子ヶ浜を守る会 )
新宮市王子ヶ浜を守る会(速水渉会長)は13日、同市の王子ヶ浜でウミガメ放流会を開いた。市立王子幼稚園の園児ら30人が子ガメ90匹を放流し「カメさん元気でね」と見送った。
守る会は今年6月14日の初上陸、初産卵から8月10日までに10頭の上陸、7頭の産卵を確認し、860個の卵を保護した。この日は7月20日に採取した卵からかえったウミガメを放流。現時点で623個の卵から308匹がふ化しており、237個の卵が残っている。
速水会長、来賓の田岡実千年市長、紀南河川国道事務所新宮川出張所の横山孝吉所長、熊野自然保護官事務所自然保護官の金子郎さんのあいさつの後、園児らは子ガメを手に乗せてもらい「かわいい」とにっこり。優しく地面に下ろすと、子ガメはゆっくりと海に向かって歩き出した。
浅山來羽心(くうみ)さん(6)は「子ガメは泳いで入るみたいにばたばたしていて面白かった。何年後かにまた戻ってきてほしい」と笑顔を見せた。
速水会長は「毎年の事ですが、協力を頂き放流会ができた。天気が心配でしたが、滞りなく、無事に放流できうれしく思っています。これから子どもたちが成長したときに、王子ヶ浜にアカウミガメの産卵地があるというふるさとを思い出してもらえれば」と話していた。守る会は昨年、王子ヶ浜で20頭の上陸と11頭の産卵を確認。1159個の卵を保護し、約785匹がふ化した。
(2017年10月14日付紙面より)
那智勝浦町の勝浦港にある櫂(かい)伝馬保存会集会所前で7日、ギタリストの濱口祐自さんによる船上ステージライブがあった。熊野、関東、九州地方などの国内だけでなく、オランダ、アメリカ、オーストラリアから約100人のファンが集まり、情緒あふれる港町の景色とギター演奏を楽しんだ。
昨年に続く2回目のコンサートで、勝浦八幡神社例大祭の後、10月に開催。地元では恒例となった友人の林宣行さんのあいさつでスタートした。中盤には弟の濱口起年さん(櫂伝馬保存会会長)も登場し、歌を披露した。
この日は、「妙法の夕暮れ」など、30代の頃に作曲した数曲を演奏する場面もあった。近年の濱口さんのライブでは珍しい選曲で、長年のファンから歓声が上がっていた。
新宮市の松村貴代さんは「CDで何度も聞いていますが、ライブでのアレンジが毎回新鮮。音楽に対する真摯(しんし)な姿勢が感じられます」と話していた。
イギリス出身で選曲家として国内で活躍中のピーター・バラカン氏が監修する音楽祭「LIVE MAGIC!」(=21、22日・東京恵比寿ガーデンプレイス)に出演が決まっている濱口さん。新作を待つファンも多いという。当日の会場では、未発表曲のアナログEP盤を発売する。
次回地元での活動は29日(日)、同町下和田の大泰寺内で開催する野外コンサート「紀伊半島FUNKY SUMMIT」への出演を予定している。問い合わせは(電話090・3055・8734)まで。
(2017年10月14日付紙面より)
町内小学校連合運動会 (古座川町 )
古座川町一雨にある明神小学校運動場で11日、町内小学校連合運動会があり5、6年生34人が陸上各種目で自己記録に挑戦した。
この運動会は、同町教育会(濵地久夫会長)と同町教育委員会(和田充旦教育長)が主催。児童の体位、体力の向上と児童相互の親交を目的として年1回開いている陸上競技記録会で、本年度は5、6年生を対象にし3校から34人が参加した。
開会にあたり和田教育長はそれぞれの学校で練習した成果を発揮し『より早く、より高く、より遠くへ』を目指して全力を尽くすよう呼び掛けた。児童を代表して高池小6年の後口幸弘君が宣誓し、明神小6年の松林水濡君のリードでラジオ体操をこなして各種目の記録計測に移った。
児童は全員参加の100㍍走を経て、走り幅跳びや走り高跳び、ソフトボール投げや800㍍走に挑戦。終盤では34人が3校混合の4組に分かれてリレーに挑んだ。この日は家族や地域住民も観戦に詰めかけ、注目や声援で児童の挑戦を後押しした。
閉会式では各種目上位成績者の記録をみんなでたたえ合い、濵地会長は「あきらめず競技に臨む姿勢がよかった。その頑張りを明日からの学校生活にも生かしてほしい」と期待のあいさつを寄せて締めくくった。
(2017年10月14日付紙面より)
19組が参加し熱戦繰り広げる
中体連新人大会バドミントン競技
新宮・東牟婁勢の選手も大いに貢献
東牟婁地方中学校新人卓球大会
クルーズ客船が増加傾向 (新宮港 )
新宮港クルーズ客船受入にかかる広域的取組検討会議が2日、新宮市井の沢の新宮ユーアイホテルであり、田岡実千年市長をはじめ周辺自治体の首長ら13人が出席した。近年増加傾向にあるクルーズ客船の受け入れ体制を熊野地域全体で考え、活性化につなげていく「新宮港クルーズ振興広域協議会(仮称)」を設立することを確認した。
新宮市の調べでは、昨年度、新宮港に入港した客船は10隻(前年度比1隻増)で、乗客は4511人(同732人増)。本年度は14隻が見込まれている。来年度はすでに外国船籍のコスタ・ネオロマンチカ(乗客定員1572人)が3回、スター・レジェンド(同212人)が4回、寄港を予定している。
新宮港に着岸できる船は現在、5万㌧級(乗客約900人)までだが、和歌山県は来年夏には7万㌧級(乗客約2000人)、来年12月には11万㌧級(乗客約3000人)が着岸できるよう環境整備を進めている。
外国客船をはじめとするクルーズ船の入港が今後もさらに増加すると見込まれていることから、新宮市が周辺自治体に呼び掛け今回の会議を開いた。協議会は来年春の設立を目指していて、会員は新宮市、田辺市、那智勝浦町、太地町、古座川町、串本町、北山村、熊野市、御浜町、紀宝町、和歌山県、三重県の12団体を予定している。
田岡市長は「新宮港が熊野の海の玄関口にふさわしいにぎわいの拠点となり、熊野地域全体の観光をはじめとする産業の振興に寄与できればと考えています」と協力を呼び掛けた。
会議で和歌山県県土整備部港湾空港局の浅見尚史局長が国内外のクルーズ客船の状況を説明。クルーズ客はかつて富裕層の欧米人が主体だったが、近年は庶民のレジャーとして定着。中国を中心にアジアのクルーズ人口が伸びていて2015年では10年前の2・7倍の208万人になった。
16年のクルーズ船による外国人入国者数は199・2万人と過去最高を記録。政府は20年には500万人にすることを目指している。
昨年、日本に寄港した客船は2017回と過去最高。船は7万㌧級以上が半分以上占めるなど大型化が顕著になっている。大型クルーズ客船の経済効果は少ない場合でも一人1万円。各社ともバスで2時間以内の周遊ツアーをつくっている。浅見局長は、新宮港は、航路、世界遺産などの観光資源、税関が常駐しているなど有利な面が多いと指摘。静穏度対策の防波堤工事を含め、今後も受け入れ体制を強化していきたいと述べた。
新宮市企業立地推進課の小渕学課長は「交通の便が悪いということがクルーズでは逆にメリットになる」と述べ、リピーターの乗客も多いことから、新たな熊野観光のメニューを企画していく必要があると協力を呼び掛けた。
(2017年10月4日付紙面より)
仁坂吉伸知事が行政報告会 (太地町 )
和歌山県行政報告会が2日、太地町公民館で開かれ、仁坂吉伸知事が本年度の新施策や重点事項などを説明した。会場には約300人が訪れ、満席の状態。仁坂知事の話に熱心に耳を傾けていた。
三軒一高町長は冒頭のあいさつでこの日、誕生日を迎えた仁坂知事を祝いの言葉で歓迎した。仁坂知事は今後の人口推移に関する「まち・ひと・しごと創生総合戦略策定」、本年度から始まった県の長期総合計画(10カ年)で2060年の将来人口は70万人確保を挙げた。人口減を食い止めるため、子育て支援、女性の活躍推進などさまざまな施策を説明した。
水産業では複合経営の推進を奨励。三軒町長が進める「森浦湾くじらの海計画」にも触れ、「クジラの学術研究都市は最高の計画であり、観光と漁業も脚光を浴びる」と語った。観光面では「水の国、わかやま。」、「わかやま歴史物語」「サイクリング王国わかやま」などを売り出していくと述べ、日本遺産「鯨とともに生きる」は熊野地方の誇りであり、アピールしていく方針を示した。
防災では津波避難困難地域に指定されている太地町の状況を示し、堤防を築いて津波到達までの時間を稼ぎ、町が進める緊急避難路などについて説明。建物の倒壊による犠牲者ゼロの推進のため、耐震改修や家具固定などの補助に力を入れていると述べた。仁坂知事は「災害時の司令塔は役場。高台へ持っていくべき。助けに向かう人たちが集まる場所と考えた方がいい」とも語った。
紀伊半島一周の高速道路の整備も取り上げた。今年は県の総力を挙げて太地町までの事業化を進めたいと語った。8月に完成した「道の駅たいじ」にも触れ、「和歌山県は世界一トイレがきれいな所を目指している。それは太地をまねした。太地のトイレは世界一」とユーモアを交えて語った。教育関係では学力アップを図り、全国平均に引き上げたことを紹介。いじめ、不登校問題への取り組みも説明した。
仁坂知事は「太地町は県下で優等生。(捕鯨問題で)国際的にいじめられてきたが、県警も50人体制で警備し守ってきた。シーシェパードは、今年は太地に行かないと宣言しているが、隙を見せたら来る。力を合わせていきたい」と呼び掛けた。
(2017年10月4日付紙面より)
商工会が「まちづくり座談会」 (那智勝浦町 )
那智勝浦町築地の商工会館で9月29日、寺本眞一町長や児玉征也東牟婁振興局長と町の将来について話し合う「まちづくり座談会」があった。約20人が参加し、町の将来について意見を出し合った。南紀くろしお商工会まちづくり部会が主催し、商工会全体で参加している。昨年は太地町の三軒一高町長と懇談した。
寺本町長と児玉振興局長の講演の後、参加者からは「都会へ進学した子どもらが戻ってきやすい町に」など、移住、定住を促すための施策を求める声が目立った。寺本町長は「今は仕事を選ぶ傾向が強い。観光業の労働条件を整えるのが良いのでは」と述べ、「自ら目的や意欲を持った人は支援しやすい」と話した。
I・Uターンの促進については市町村が広域で協力し合うべきとの意見を受け、児玉局長は「人口減少は全国的な問題。県内でも人口が増えたのは北山村、日高町、岩出市だけ。今年からはオール和歌山、30市町村でやっていく。都会よりも地方の方が生活は豊かで自由に使える時間が多い。自信を持ってPRしていただければ」と呼び掛けた。
(2017年10月4日付紙面より)
ぼたん荘でひだまり市 (古座川町 )
古座川町月野瀬にある南紀月の瀬温泉ぼたん荘で1日、「ひだまり市inぼたん荘いろり館」があり、開場と同時に活気づき序盤から完売続出のにぎわいを見せた。
手作りにこだわる人々が出店する市として親しまれているひだまり市。昨年までは春秋年2期(計7カ月)の毎月1日恒例で開かれていたが、今年は1回に力を入れて出店希望を多く集める代わりに、春秋年2回とする新たな開場手法を試みている。
この日は同館を会場にし、町内外から16店舗が出店。おまぜやパン類、農産物やその加工品、服飾雑貨や木工工芸品、町内で人気のこだわりかき氷などが並び、続々と訪れる人々の品定めや購入で注目を集めた。
発起人の東加世子さんによると当面は今年の形で開く方向で考えているそうで、「年2回は私たち世話役が忙しくなり運営が大変になってきたという事情もあります。その点はどうかご容赦いただき、次回は来年5月に古座街道で開く予定なのでまたのご来場をよろしくお願いいたします」と話していた。
(2017年10月4日付紙面より)
剛柔流空手道志彰会