公益社団法人新宮市シルバー人材センター(山口彰理事長、会員260人)は27日、市福祉センターで第6回定時総会を開き本年度事業計画などの議案を承認した。席上で永年在籍会員の表彰では9人が表彰状を受け取った。
人材センターの昨年度の請負・委託での受託件数は4217件、契約金額は8404万938円だった。会員は10人増加した。山口理事長は「シルバー人材センターがスタートしたときは臨時的、短期的または簡易な作業をさせていただくと始まった」と述べ、仕事と趣味、家庭や地域のことでいい生活サイクルを確立してほしいとあいさつ。「人生楽しく、楽しむにはものが必要で、ものだけでなく有心論的な生き方も大事。ミックスさせて頑張りましょう」と呼び掛けた。
来賓として出席した田岡実千年市長は「皆さんのように元気な方が高齢者を支えてくれるかが重要になる中で、元気で過ごしていただいているのは行政としてもありがたい」と語り「『自主・自立・共働・共助』のシルバー人材センターの理念をいろいろな取り組みに生かしてほしい」と祝辞。
議案審議中には適正就業に関する説明もあり、業務日数や就業形態別の相違点などが紹介された。終了後はお楽しみ抽選会でにぎわった。
(2017年5月30日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20170530010101.jpg)
![](../../dbm/imgdb/img200/20170530010102.jpg)
![](../../dbm/imgdb/img200/20170530010103.jpg)
虹の演奏会に約250人 (那智勝浦町 )
那智勝浦町と太地町を中心とした女性たちでつくるグループ「虹の会」(大林幸子会長)は28日、同町二河の那智勝浦町体育センター(旧三川小学校体育館)で、那智勝浦吹奏楽団(大江一恵団長)による演奏会「虹の演奏会」を開催した。
大林会長は「地元の人と虹の会、そして那智勝浦吹奏楽団で、楽しい時間を共有しましょう」と呼び掛け、同楽団の大江団長は「私たちは『元気に楽しく』をモットーにしています。ぜひ気楽に楽しんで」とあいさつした。同楽団は「青い山脈」「津軽海峡冬景色」「太陽にほえろ」など約20曲を演奏。約250人の観客は手拍子などで演奏を盛り上げた。「川の流れのように」や「三川小学校校歌」、アンコール曲の「ふるさと」では、会場内の全員で歌う場面もあった。
演奏終了後、大林会長は「那智勝浦吹奏楽団さんの演奏を聴きたいという声があり、今回実現することができました。元気と勇気とやる気を頂きました。音楽を通じて、会場内の人たち全員で時間を共有できたことを幸せに感じています」と話していた。
(2017年5月30日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20170530110201.jpg)
![](../../dbm/imgdb/img200/20170530110202.jpg)
ダンスミュージックグループ「TRF」のダンサー、SAM(サム)さんが27日、新宮市佐野のサービス付き高齢者住宅グランドール紀の風を慰問した。利用者らは座ってできる体操で体を動かし、楽しいひとときを過ごした。
SAMさんは高齢者向けのダンスを独自で作成し、来るべき超高齢化社会に向けて全国に発信し、介護予防に努めている。
グランドール紀の風を運営する株式会社やさしさが「親、孫、子の三世代が集えるスペース」として同施設に隣接する場所に設けている海賊公園のエリア内にSAMさんの個人事務所が運営するダンススタジオ「SOUL AND MOTION」の新宮校がある関係から今回の慰問が実現した。
利用者らは教わりながらストレッチに挑戦。座ったままで足や手を動かした。みんなで一緒に記念撮影をした他、SAMさんがダンスを踊る一幕もあり、大きな拍手が送られていた。
SAMさんは「少し難しいが慣れてくると楽しくなる。時間があればやってみてください」と呼び掛けた。「僕も高齢者の方を対象にしたダンスのプログラムを作り、ワークショップをしていますが、僕がワークショップする人は高齢者といえど元気な方。老人ホームにいる方だったり介護が必要な方のことが分かり、理解できました。車いすを利用する人や介護が必要な方ができる体操やダンスを作っていきたいと思いました」と話していた。
同施設では利用者らに楽しんでもらおうと月に1回程度でさまざまなイベントを開いている。デイサービスのみの利用も可能で、入居も若干余裕がある。問い合わせはグランドール紀の風(電話0735・31・3100)まで。
慰問を前に、ダンススタジオ「SOUL AND MOTION」新宮校でのダンス指導もあり、会員らはSAMさんの丁寧な指導の下、汗を流した。
(2017年5月30日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20170530110101.jpg)
少林寺拳法紀南熊野少年少女拳士大会
春季近畿地区高校軟式野球県予選
那智勝浦町観光協会(花井啓州会長)は26日、町体育文化会館で本年度の総会を開いた。133人が出席し、上程された本年度の予算案と活動計画を承認した。役員改選もあり、会長に花井さんが再任された。
昨年の同町の観光客数は、宿泊66万560人(前年比4621人減)、日帰り72万8821人(前年比5460人増)で、そのうち海外からの観光は5万3568人。総数138万9381人(前年比839人増)となった。昨年度の決算と事業概要も報告され、承認を受けた。
観光功労者表彰もあり、株式会社熊野交通の内田恵さん(54)と株式会社浦島観光ホテルの寺西悟史さん(32)が受章した。
表彰者代表の内田さんは「身に余る光栄で、大きな喜びと感激を覚える。これを契機に、観光振興に向けて努力、精進します」と誓った。
長年にわたり無償で観光施設の補修、設置などを行っている松田伊佐男さんに感謝状を贈呈した。
役員改選では花井さんが会長継続となり、副会長5人も選ばれた。
開会のあいさつで花井会長は昨年を振り返って「年間30万人くらいが往来しており、世界遺産の絶大なる観光推進効果として自慢できること。今年は熊野那智大社創建1700年と那智山青岸渡寺西国三十三カ所草創1300年の記念すべき年。インバウンド対応や観光経済が変動する中、会員一丸となって観光推進にまい進していかなければならない」と求め、会長続投に「8年目。3役の布陣で頑張りたい。今までにない意見やアイデアあればよろしくお願いします」と話した。
(2017年5月28日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20170528010101.jpg)
園児らがアイガモ放鳥 (三輪崎幼稚園と白梅保育園 )
新宮市立三輪崎幼稚園(尾﨑いづみ園長)と同市三輪崎の白梅保育園(鈴木義則園長)の園児らは17日、同市佐野の前田治さん所有の田んぼにアイガモを放った。
田の広さは約20㌃で、無農薬栽培のためアイガモ農法を取り入れている。アヒルとカモの交雑種のアイガモは米を食べず、雑草や害虫の駆除をする他、田んぼを歩き回り、草を生えにくくする。放鳥は20年ほど前から、地域の園児たちに体験してもらおうと毎年この時期に実施している。
この日放ったアイガモは約30羽。園児一人一人が小さなアイガモを手に持ち、一斉に田んぼに放した。「ふわふわしている」「温かかった」「かわいい」と口々に感想を話し、田を泳ぎ回るアイガモを見守っていた。
前田さんは「楽しかったですか。また見に来てね。今植えているのはみんなが食べているお米になる。カモさんがつくってくれます」と園児らに呼び掛けた。放鳥の様子に「怖がる子もおり、毎年いろいろ。最初に放鳥した子が25歳くらいになっていると思います」と話し、園児らの様子に目を細めていた。
(2017年5月28日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20170528100401.jpg)
少年補導員連が総会 (新宮警察署 )
新宮警察署少年補導員連絡会(柳本利文会長)の総会が26日、同署講堂で開かれた。柳本会長は「今期もなお一層のご協力を」と呼び掛けた。
少年補導員は少年非行防止活動の一層の推進を図り、地域事情に合った取り組みを進めるため民間の協力者に県警本部長から委嘱している。
柳本会長は「大人を含め、自転車盗難、万引、振り込め詐欺などが増えているよう。少しでもこのような事案が減少できるよう、しっかり啓発活動を行いたい。少年犯罪の低年齢化、社会環境の変化に伴い、地域住民あるいは行政機関との連携による取り組み強化を目指していかなければならない」とあいさつ。
谷本克也署長は日頃の協力に感謝し、少年犯罪の状況を説明。昨年県内で摘発されたのは484人で一昨年より140人の減少。補導された少年の総数は7526人で一昨年より3249人減少した。新宮署管内では131人が補導されており、一昨年より115人減少している。
「健全育成の面から見ても活動から一層効果が出ていると感じている。少年を取り巻く環境は変わりつつあり、全国、県内の傾向を見て、管内の傾向を反映できるよう活動したい」と述べた。交通事故の被害の減少などにも触れ、地域のリーダーとして協力を求めた。
(2017年5月28日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20170528010201.jpg)
![](../../dbm/imgdb/img200/20170528010202.jpg)
ノンフィクション作家・田中伸尚さん (来年没後100年 )
『大逆事件―死と生の群像』を書いたノンフィクション作家、田中伸尚(のぶまさ)さん(75)が21日、新宮市を訪れ、来年3月に100回忌を迎える「大逆事件」の犠牲者、峯尾節堂(みねお・せつどう)=1885―1919年=の足跡をたどった。7年ぶりに新宮を訪れた理由などについて聞いた。
来年、節堂没後100年を迎え、顕彰碑を建てるという話も聴き、今回7年ぶりに訪れました。節堂はこの地方の犠牲者6人の中で最も注目されていない、人々の関心が薄い人物。獄中手記を読んでもほとんど、大石誠之助や高木顕明のように社会主義、無政府主義に積極的に関わっていなかった。友達の友達という存在で捕まってしまった人物。
そんな節堂を妙心寺派は判決が出る前に擯斥(ひんせき)処分にした。宗教が国家にベッタリだったことが分かる。宗教、教団の国家に対する姿勢をはっきりさせるのは現代的な問題でもあると思います。
「大逆事件」当時の一般の人々は、限られた情報の中で、捕まった人たちを非難した。節堂は、26歳で検挙され、社会的な圧力で離婚もし、動揺が激しかったに違いない。当時は社会的に余裕がなかったという時代背景もある。
節堂は思想的に確立できていなかったし、迷いながらの人生でした。大石との付き合いも薄かったが、「大逆罪」の網にかけられた。
「大逆事件」はまだ生きている事件。まさに形を変えて生きていると思います。今年は大石の生誕150年。節目、節目で思い出され、次の世代に伝えられていくことは大事なことだと思います。
「共謀罪」は国が人の心を支配しようと外堀を埋めていくようなもの。「大逆罪」はその後、「治安維持法」に継承された。戦争の時代と絡んでふくれあがっていく車の両輪です。戦争に対する反対を抑えるためのもので、古今東西、世界各地にある国家の本質です。
節堂はドラマチックではない普通の青年だった。そんなどこにでもいるような人に光をあてることが今、大事ではないかと思います。
もし、今回の取材を本にまとめることができれば、『大逆事件 死と生の群像』(2010年、岩波書店)『飾らず、偽らず、欺かず 管野須賀子と伊藤野枝』(岩波書店、2016年)に続き、「大逆事件3部作」になりますね。
□ □
■峯尾節堂
1885年4月1日、新宮生まれ。京都の妙心寺で修学して臨済宗妙心寺派の僧侶となった。大石誠之助や高木顕明らと出会い交流を重ね、「大逆事件」に連坐。死刑判決を受け、その翌日特赦で無期懲役に減刑されたが、1919年3月6日、35歳で、獄中で病死した。事件後、妙心寺派は節堂を擯斥処分としたが、1996年に取り消した。
妙心寺派は来年3月6日に節堂の100回忌法要を営む計画。それに合わせて「大逆事件の犠牲者たちの人権回復を求める連絡会」が新宮市内で「第4回大逆事件サミット」を開催する予定。
明治天皇暗殺を企てたとして1911年、12人が絞首刑、12人が無期懲役となった「大逆事件」。現在の研究では大逆罪に名を借りた社会主義者、無政府主義者への弾圧で、国家によるフレームアップであったことが明らかになっている。
(2017年5月25日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20170525010101.jpg)
那智勝浦町身体障害者連盟(鈴木怜子会長)の定期総会が23日、町福祉健康センターであった。本年度事業計画案、規約の改定案など7議案を承認した。参加した22人の会員らは総会後の昼食会などで交流を深めた。
来賓の植地篤延副町長は「福祉の充実と推進については、自ら進んで参加する熱意が大切。積極的に社会参加している皆さんの活動は意義深い。引き続き協力を」とあいさつ。鈴木会長は、和歌山県が発行する、義足、内部障害などで外見からは援助や配慮が必要なことが分からない人のための「ヘルプマーク」を紹介し「制度を広めたい。必要な方は申し出て」と呼び掛けた。事業案として「ホテルフリーゲート白浜」の視察を10月に予定しており、「支配人、コックさん以外は全員障害者が勤務している。励みになることが多いと思う」と参加を促した。
同会は会員の親睦を図り、障害を克服して自立の促進と福祉の増進を目的として活動。本年度は串本町障害者連盟とのグラウンドゴルフ、カラオケ交流会や日帰り研修旅行、郡連スポーツ大会参加、町長との懇談会などを予定している。
(2017年5月25日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20170525110101.jpg)
![](../../dbm/imgdb/img200/20170525110102.jpg)
夏に潮岬で第49回キャンプ (日本ユネスコ協会連盟 )
串本町潮岬にある県立潮岬青少年の家で7月30日(日)から8月2日(水)まで、第49回ユネスコ子どもキャンプが開かれる。日本ユネスコ協会連盟の主催事業で、対象は全国の小学4年生~中学3年生。定員50人で募集するさなかにあり、会場地では実行委員が打ち合わせを重ねて受け入れの準備を進めている。
このキャンプは、ユネスコが掲げる「教育、科学、文化」による平和実現を目的にし、国内各地の地域ユネスコ協会と協力して年次実施している。1968(昭和43)年に始まり、本年度は49回目で、日本発祥の民間ユネスコ運動70周年記念事業として位置付け。次年度の50回目の節目も含め、和歌山県ユネスコ連絡協議会が同連盟と協力する状況にある。
キャンプテーマは「わ(WA)!!自然と深める僕らの絆」。昨年秋に会場地の実行委員会が結成され、テント泊を軸にした3泊4日の体験プログラムを検討していて、期間中は同家外での野外活動や屋内活動、夕食交流会や「ジオリンピック」、キャンプファイヤーや班タイムといった日程が募集要項で告知されている。
今月21日に開かれた実行委員の打ち合わせでは、屋外活動は▽古座川でカヌー体験▽串本海中公園でバックヤードツアー▽橋杭海水浴場でマリンアクティビティー体験▽山間部でジオツアー―の4メニューとし、屋内活動はトルコ記念館を軸にして行い夕食交流会はトルコ料理づくりに挑戦することなどを実践手法も交えて検討した。
一連の体験プログラムを通して、かけがえのない自然環境に親しみ共生の歴史を自らも刻む心と、日本とトルコの友好の歴史から人の絆や助け合いの心を育むきっかけを提供するのが全体目標。着実な達成のため同連盟は子どもと目標の仲立ちをする青年スタッフ(高校生以上)も全国規模で募集をしている。
申し込み方法などその他詳細を知りたい人は早めに同連盟公式ホームページ(http://unesco.or.jp/)か同家などで配布している各要項を参照。問い合わせは同家(電話0735・62・6045)まで。
(2017年5月25日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20170525090101.jpg)
熊野灘捕鯨文化継承協
第3回熊野灘捕鯨文化継承協議会は23日、新宮市の東牟婁振興局で第3回総会を開いた。本年度は河内祭の御船行事のジオラマを製作し、来年2月末までにJR古座駅に展示する事業(500万円)などを計画している。
昨年4月25日に日本遺産に認定された熊野灘の捕鯨文化に関するストーリー「鯨とともに生きる」を活用した誘客促進と地域活性化を目的とした取り組みを進めている組織。和歌山県、県観光連盟、関係市町、観光団体、文化保存会などで組織している。昨年度は「くじらと人と物語」とのキャッチコピーやロゴマークを作成。総合ガイドブックを増刷し、各駅などに設置したほか、ウオークイベントや企画展を開催した。
今年4月28日には孔島厳島神社の石造物(新宮市)、宇久井半島の山見台跡群(那智勝浦町)、太地角右衛門の墓(太地町)、古座組鯨方石宝(串本町)など10件が構成文化財に追加認定され、計29件になった。
本年度予算は4028万1000円で、うち2408万円は文化芸術振興費補助金(日本遺産魅力発信推進事業)。追加認定を受けた文化財の案内板・説明板などの制作・設置費(795万2880円)、捕鯨の勢子舟を復元するため現存する破片の調査と設計の費用(119万4000円)、日本遺産ガイド養成費(81万9620円)などが盛り込まれている。
(2017年5月25日付紙面より)
もみじ会5月例杯
新宮弓友会5月例射会
新宮市出身・小川洋君、秋田県高校野球春季地区大会で
江戸千家家元が菩提寺で (新宮市 )
茶道江戸千家10代家元、川上宗雪(そうせつ)さん(71)=東京都台東区=が22日、流祖の菩提(ぼだい)寺、新宮市の本廣寺を訪れ、江戸千家新宮同好会の設立を報告した。戦後途絶えていた新宮での流派復活に家元は「良い報告ができました」と喜んでいた。
家元は全国連合不白会役員会の一行約50人と21日から23日の3日間の日程で流祖の故郷を訪問。市内で役員会を開いたほか、熊野三山一寺を参拝し、本廣寺で法要と呈茶を行った。
法要の後、清水文雅(ぶんが)住職は、6年前の紀伊半島大水害後、会員らから送られたお見舞いに感謝し、「不白が見た風景がそのまま残っているところもあると思います。今後の活動に資することを祈ります」とあいさつした。
同好会の会員は現在10人。家元は「新宮の皆さんには、ぜひ江戸の茶を習いに集まってもらいたい」と呼び掛けた。
同寺には江戸千家の流祖、茶聖・川上不白(ふはく)=(1719~1807年)が1797年に先祖供養のために建立した法華経を一字ずつ書き写した6万9384個の小石を埋納しているという「書写妙法蓮華経印塔」(和歌山県指定文化財)がある。
(2017年5月24日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20170524010201.jpg)
![](../../dbm/imgdb/img200/20170524010202.jpg)
和歌山県漁業協同組合連合会(木下吉雄会長)は21日、創建1700年大祭に向けて準備が進む熊野那智大社(男成洋三宮司)の本殿第四殿に御簾(みす)を奉納した。奉納式では祝詞の奏上、みこによる神楽「那智の滝舞」があった。県漁連の片谷匡副会長、丸山一郎参事が参列し、玉串を納め、男成宮司から感謝状が手渡された。
第四殿は、同大社の主神である熊野夫須美大神(くまのふすみのおおかみ)を祭っており、本殿の6社殿の中では最も大きい造りだという。丸山参事は「百年に一度の光栄な機会に、大漁と海上安全を願い漁業者の代表として奉納させていただいた」と話していた。
7月14日(金)の例大祭「那智の扇祭り」は御創建1700年例大祭として営む。
(2017年5月24日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20170524110201.jpg)
![](../../dbm/imgdb/img200/20170524110202.jpg)
大峯奥駈道の行仙宿で (新宮市 )
ボランティア団体「新宮山彦ぐるーぷ」(川島功世話人代表)が管理する奈良県下北山村にある山小屋「行仙宿」の行者堂の仏像「役行者尊像」の修復が済み、安置された行者堂で17日、京都市左京区の本山修験総本山・聖護院の宮城泰年門主と同院5人の山伏が仏像の修復開眼供養を行った。同会員と関係者ら約50人は喜びを分かち合い、護摩だきで家内安全などを祈った。
修験道の開祖といわれる「役小角(えんのおづぬ)」の仏像で、行者堂の新築時、本尊として平成2年に聖護院から譲り受けた。この仏像の中から、作られた当時に書かれた「願文文書」が見つかった。標高約1000㍍の気温や湿度の厳しい環境下で傷みがひどくなったため、昨年7月に性根抜き供養を行った後、奈良市秋篠仏所の浅村朋伸仏師(41)に修復を依頼した。文書は浅村さんが修復作業中に仏像を解体した際、見つけたという。内容を調べた宮城門主によると、仏像は元禄15(1702)年に天下泰平や国土安全などを願い、理正院の鵜飼行家によって作られたもので、後西天皇第7皇子・聖護院第37代門主の道尊親王が開眼供養を行った由緒ある仏像だという。文書の原本は、聖護院資料室に保管する。
同グループ結成当時の世話人代表・玉岡憲明さん(93)は、大勢の参加を喜び「仏像はこれからも大切に祭り続けていく。きっと功徳をいただけると思うので、ここへおいでの時にはぜひお参りを」と呼び掛けた。供養を終えた宮城門主は「行仙宿までの険しい道が、どこもきれいに掃き清められていた。奉仕の精神に充ちあふれた皆さんの気持ちを大変ありがたく思った」と感謝した。
新宮市で昭和49年に結成された同ぐるーぷは、明治維新後の神仏分離・修験道廃止令により、放置され荒廃していた南奥駈道を刈り開き、路面を再生。休憩や避難所となる山小屋の新築や改築、整備を行った。ほぼ毎週、南奥駈道と山小屋の点検、清掃、周辺の植生保護にも取り組んでいる。
(2017年5月24日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20170524100101.jpg)
![](../../dbm/imgdb/img200/20170524100102.jpg)
古座川クリーンアップ大作戦 (古座川町 )
カヌーツーリングを楽しみながら環境保全に貢献するイベント「第17回古座川クリーンアップ大作戦」が21日、古座川町相瀬~月野瀬の古座川流域であり、一般参加者69人が軽トラック2台分相当のごみ回収に貢献した。
このイベントは、串本アウトドアフェスティバル実行委員会(宇井晋介会長)が主催。南紀熊野体験博(1999年)時に体験と貢献、二重の達成感を得られるイベントとして実施され、以降はカヌーレンタル事業を展開する古座観光協会が軸になって継承する形で今日まで回を重ねている。
今回は道の駅一枚岩前~南紀月の瀬温泉ぼたん荘前の流域(全長約13㌔)をコース設定して参加を呼び掛けた。開会式は道の駅一枚岩前で行われ、宇井会長は「クリーンアップということで掃除もしていただくが、皆さんが何より先に楽しみ、安全にお帰りいただくのがこちら側の願い。ぜひお気を付けてトライしてほしい」とあいさつ。同町を代表して仲本耕士副町長が「古座川ファンが集まり環境美化に協力いただくことに心から御礼申し上げたい。晴天の下で事故なく楽しんでほしい」と期待し、参加を歓迎した。
南紀熊野ジオパーク推進協議会後援の関係で、同パークガイドの会南エリアの芝﨑浩子代表が流域の特色ある地質や地形を紹介。初心者講習を経て午前9時30分、古座川街道やどやの会の室實生会長によるほら貝の吹鳴を合図にして出発した。スタッフ艇を含めた数十艇が分散しないようゆっくりとまとまって川を下り、参加者は自主的に目に触ったごみを預かった網袋に入れコースのところどころで待機するスタッフに引き渡した。
コース半ばの鶴川橋そばの河原で休憩を取り、スタッフから炭火焼きにした干物や平天、サザエやナガレコ(=トコブシ)とおにぎりなどを昼食として差し入れた。
数十艇規模での移動はカヌーが盛んな古座川でもまれな状況。古座観光協会のカヌーレンタルも多数利用され、色とりどりのカヌーで川面に彩りを添える様子を狙うアマチュアカメラマンらも多く川沿いに詰め掛け、イベントの光景を撮影するなどしながら見守った。
(2017年5月24日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20170524090101.jpg)
U-12ホップリーグ
県高校総体サッカー
不二流体術新宮道場が熊野速玉大社で
流祖・川上不白の故郷で (新宮市 )
茶道江戸千家の流祖、川上不白(1719~1807)の故郷、新宮市に江戸千家新宮同好会が設立された。市内のホテルで21日に開かれた設立記念親睦会に出席した10代家元、川上宗雪(そうせつ)さん(71)=東京都台東区=は「流祖が生まれて再来年は300年」と述べ、関係者らに感謝した。
「流祖の故郷を大切にしたい」と家元は新宮へ頻繁に足を運んでいた。戦後、新宮で江戸千家が途絶えていたことから、復活が念願だった。同好会の会員は10人。代表は元新宮商工会議所会頭の瀬古伸廣さん。
親睦会には江戸千家全国連合不白会の役員ら約50人が出席。田岡実千年市長、下宏・和歌山県副知事が祝辞。関康之・新宮商工会議所会頭が乾杯の音頭を取った。
一行は翌日、流祖の菩提(ぼだい)寺である本廣寺での法要、呈茶に出席した。
不白は、紀州藩新宮領主・水野家家臣の息子として新宮に誕生。16歳で京都に出て、表千家七代如心斎宗左に師事し、「宗雪」の茶名を授与された。25歳で茶の湯修練の式法「七事式(しちじしき)」の制定に参画。若くして茶人としての力量が認められ、32歳で江戸に出て千家流茶道を教授した。
上方発祥の茶の湯に江戸の感性を取り入れ、新しい茶風を興した。水野家下組屋敷に隠居した後も30年以上にわたって皇族から大名、旗本、町人まで階層にかかわらず指導したことで知られている。
(2017年5月23日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20170523010101.jpg)
津波からの「逃げ地図」作り (太地町 )
大地震による津波が発生した場合、安全な場所への避難経路と逃げるまでの時間を示す「逃げ地図」作りの講座が20日、太地町公民館で開かれた。周辺市町からの参加もあり、約30人が地図作りに取り組んだ。講座は同町在住の一級建築士森岡茂夫さんらがつくる和歌山県逃げ地図づくり促進実行委員会が計画した。講師は明治大学理工学部建築学科の山本俊哉教授、(一社)子ども安全まちづくりパートナーズ=東京都千代田区=研究員の森脇環帆さんらが務めた。
逃げ地図は東日本大震災の後、日建設計=東京都千代田区=の設計部長羽鳥達也さんが考案。白地図に地域の避難場所などを記入し、そこから3分かかる地域は緑、6分は黄緑など、道路に着色していく。住民が地図作りに取り組むことにより、防災に関するコミュニケーションを高めるなどの効果がある。
同町では1000分の1の縮尺の白地図を使った。避難場所に赤い印を付け、倒壊して道をふさぎそうな空き家などにも印を付けた。高齢者が3分間で歩ける距離を129㍍と想定し、この距離を1000分の1に縮小した12・9㌢のひもを使って地図に記入した。避難所からの時間が一目で分かり、時間がかかる場所には避難タワーの設置も必要など意見を出し合いながら作業した。
森脇さんは逃げ地図を活用した子ども向けの避難学習プログラムについて解説。子どもたちに伝えたい「まちの自慢」「過去の津波伝承」などを参加者から出してもらい、内容を書いたメモを逃げ地図に付けた。太地のオリジナルルールとして「逃げたくないというおばあちゃんを1人配置」という設問を追加し、話し合ってもらった。
山本教授は「この道は廃屋が倒壊して通れなくなるのでは。くじらの博物館を訪れた観光客にはどう知らせればいいのかなど、問題を可視化することができる。逃げ地図はそのための道具だ」と話した。和歌山大学システム工学部システム工学科の吉野孝教授と同大学の学院生らも参加し、逃げ地図が作製できるソフトを紹介した。
講座に参加した人と防災未来センター=神戸市中央区=の主任研究員、本塚智貴さんは「東北で伝えられている『つなみてんでんこ』でいいのか。太地ならではの方策があるのではないか。考えてほしい」と話した。森岡さんは「当時者の目線でやってみるということが大事。新宮、東牟婁地方で活用していただければ」と呼び掛けていた。
(2017年5月23日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20170523100101.jpg)
文複プレイベント考える (新宮市 )
新宮市教育委員会文化振興課は21日、市福祉センターで文化複合施設周知活動プレイベント実行委員会「第1回市民講座~導入編~」を開催した。計画策定を支援している株式会社シアターワークショップ代表取締役の伊東正示さんと川本優さんが参加者約20人を前に全国各地の事例などを紹介した。
伊東さんはプレイベントの目的として▽新しい施設ができることを広く知ってもらう▽開館してからのイベントにつなげる▽共に活動してくれる仲間を探す▽イベントの経験を重ねる―の4点を挙げ、仮囲いに子どもたちに絵を描いてもらう、工事現場見学会など全国各地の事例を紹介した。
複合施設は4年後の2021(平成33)年度開館予定。市教委は今年12月に同実行委員会を立ち上げる予定で、12月までに計7回ワークショップなどを開く。田岡実千年市長は「水害等で完成が遅れていますが、これ以上遅らすことはできないと思っています。施設は中心市街地の活性化に寄与する重要な施設で、将来の新宮市のためになくてはならない。ソフトの部分でもしっかりと準備していく必要がある」と協力を呼び掛けた。
次回は6月4日(日)午後1時30分から、新宮商工会議所で開く予定。テーマはワークショップ①「プレイベントをしよう!」。
問い合わせは同課(電話0735・23・3368)まで。
(2017年5月23日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20170523010201.jpg)
高野山旗学童軟式野球大会に出場
「生命の駅伝」出発式 (新宮市 )
がんと闘う人を励まし、研究を支援する目的で行われている「第23回生命(いのち)の駅伝」の出発式が19日、新宮市立光洋中学校(宮本雅史校長、生徒210人)であった。「EKIDEN for LIFEの会」(太田正隆会長)主催。生徒の中から希望者約150人が約1㌔を伴走した。
出発式で生徒会長の小谷颯志君(3年)が生徒らの募金への協力に感謝し「光洋中生徒会としては、これからも生命の駅伝に協力していきたい」とあいさつ。募金を生命の駅伝実行委員会の上村眞由さんに手渡した。
事務局の北出恭子さんは「私も胃がんで胃を摘出しました。早期発見で今またボランティアに参加させてもらっていることをすごくうれしく思います」と述べ、家族にも検診を勧めるよう呼び掛けた。
駅伝は、がん研究資金を募るためにカナダ人の義足ランナー、テリー・フォックスが「希望のマラソン」として143日かけて5373㌔走ったことにちなむ。95年に「テリーフォックスラン日本」として開始した。活動を通じ、三重県にがん医療センターを設立することを目標としている。
ランナーは中学校をスタートし、東牟婁振興局や新宮市役所など回りながら熊野市役所まで走った。
(2017年5月20日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20170520010101.jpg)
若者の政治参加意識の向上を目的に、新宮市神倉の県立新宮高校(畑伸憲校長)で18日、和歌山県議会議員と高校生との意見交換会が初めて開かれた。議員5人と高校生15人が参加し、議会に関する質問や「地域と高校生徒のふれあい」をテーマに話し合った。
公職選挙法の改正で選挙権年齢が18歳以上に引き下げられたことを受け、若者の率直な意見を聞き取る場をつくり、政治参加意識を高めようと開いた。今年3月に亡くなった故・浅井修一郎・県議会議長が発案。議会改革の一環として企画され、「議会改革検討委員会」で検討されてきた。
本年度は試行として同県等委員会メンバーを参加者とし、この日は服部一・県議会副議長、長坂隆司議員、山本茂博議員、多田純一議員、森礼子議員が参加。新宮高校からは生徒会を中心に1年生から3年生までの有志メンバーらが集まった。
服部副議長がコーディネーターを務め、意見交換では生徒らから議会への疑問や高速道路、県の理想像、議員を志したきっかけなどへの質問があった。「地域の子どもや高齢者と高校生が関わる機会をどのように持てばよいか」という問い掛けには、「ボランティアや個人活動、慰問活動など、自分から出掛けていき、得意なことを生かして自ら動く」「市や自治体が実施する避難訓練や祭りなどの行事に積極的に参加する。地域の行事では若い力が求められている」とアドバイスを送った。
議員からは高校生に「住んでいる所を将来どんなふるさとにしていきたいか」「選挙権を与えられた際の投票の基準」「自分自身、ここは人に負けないという自信があるものは」「反抗期はあったか」などの質問があり、生徒らは自分の率直な意見を伝えていた。
意見交換会で気付いたことを聞かれた生徒は「もう少し個別に話したり、自由な形で話せるようにしたらもっといいと思う」などと提案する場面もあった。
服部副議長は「意見を活発に出してくれ、反応も良かった。生徒が意見を出しやすいよう、今後の会の在り方をもう少し検討する必要を感じました。感じている、思っていることが伝わったと思う。関心を持ってくれてありがたい」。
生徒会長の藏本梨奈さん(3年)は「緊張しましたが、お互いの意見を話し、私たちのためにもなりました。今後、生徒会を通じ学校内の生徒の意見を出し合い、新宮のために何かできないかという働き掛けができればいいなと思いました」と感想を語り「政治を身近に感じました。話す場がもともと少なかったので、今回の場で距離が縮まり、自分たちの意見も反映してもらえるんだなと感じました。選挙にも行きます」と述べた。
畑校長は「生徒たちは少し緊張していましたが、議員たちから地域貢献の大切さなどを聞き、社会に接するいいきっかけになったと思います。社会で活躍する大人と話をすることで、自分の意見を話すいい機会になったと思います」と話していた。
(2017年5月20日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20170520110101.jpg)
![](../../dbm/imgdb/img200/20170520110102.jpg)
ジオガイドら通夜島調査 (串本町 )
串本町須江沖にある通夜島で18日に地域資源調査があり、南紀熊野ジオパークガイドら18人が地質と植生の2面から島一帯の特色を探った。
通夜島は神功皇后と応神天皇の一行が一夜を明かしたと伝えられ、その故事をなぞらえる水門(みなと)神社祭礼「水門祭」の旧御旅所だったことで知られる。旧大島村から旧串本町、現串本町へと公有地として受け継がれ、民間事業者に貸し出され熱帯植物の栽培地となっていた時期もあったが2003(平成15)年に明け渡され、現在は無人島になっている。
地域資源としては北岸区域13・7㌶が2005(平成17)年にラムサール条約登録湿地に認定されているが、この日の調査はジオパークの観点から魅力を発掘するのが狙い。和歌山東漁業協同組合須江支所の通夜島活用への期待も踏まえて南紀熊野ジオパークガイドの会南エリア(芝崎浩子代表)が計画し、当日はガイドや南紀熊野ジオパーク推進協議会学術専門委員の中屋志津男さん、県自然環境室や同町産業課、串本町観光協会や古座観光協会、リゾート大島や熊野新聞社の各関係者が参加した。
資料調査はしたが上陸は初めてという中屋さんは▽地質的に熊野カルデラ由来と考えらえる火砕流の造形(流紋岩質火砕岩層)が見られる▽地形的に島上部が平地「海岸段丘」になっている―といった二つの特色があると参加者に事前解説し、前半はその象徴となる場所を観察した。
先だって12日に大辺路刈開き隊や同町地域おこし協力隊、環境省やリゾート大島が刈り開いたルートに沿って移動し、その道中には往時の作業小屋や祠(ほこら)も複数点在。上陸地点で地質的な特色、その反対側の浜で地形的特色を観察し、後者では目の前に広がる波食棚や海食台といった平たい海岸が隆起して海岸段丘ができるという大地の営みを、各地形の実物を見ながら感じられるといった魅力の発見があった。
昼食休憩後は既存のスダジイや熱帯植物と栽培管理を離れて野生化したワシントンヤシなどさまざまなヤシ類などで覆われた島内を巡り、眺望に秀でた岩棚などを確かめた。
南紀熊野ジオパークガイドの会の上野一夫会長は「串本には平見と呼ばれる場所が多いが、これらは海岸段丘を意味する。陸繋(りくけい)島も含めてそのような地形がよくわかる岩棚も発見の一つだった。中屋先生が話された特色も含めた今日の収穫を生かし、通夜島を訪れるツアーを年に何回か計画していければと思う」とこの日の成果を振り返った。
(2017年5月20日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20170520090201.jpg)
地震から命守る減災セミナー (太地町 )
太地町の一級建築士事務所「熊野くらし工房」の森岡茂夫さんは17日、同町公民館で第2回減災セミナー「地震から命を守る」を開いた。日本建築家協会の災害対策委員として活動した森岡さんは、全国の被災地で得た知識と経験を町民の防災に役立ててもらおうとセミナーを企画し、今年3月にスタートさせた。2回目は「命を守る『倒さない・燃やさない・逃げ切る』」がテーマ。
南海トラフの巨大地震、東海・東南海・南海3連動地震の国の被害想定を挙げて講演を進めた。南海トラフ巨大地震の死者想定は32万3000人にも上り、「死者率」は南海トラフで74%、3連動地震で47%といずれも太地町が第1位となっている数字を示した。森岡さんは「この通りだと私のふるさとは消滅してしまう。対策を」と語り、家屋の倒壊、家具の転倒などを防ぐ「倒さない」、火災の発生を防ぐ「燃やさない」、津波から「逃げ切る」の三つのキーワードを掲げて防災対策を呼び掛けた。
電気が復旧し、倒壊家屋に通電した際に発生する「通電火災」の防止には建築家協会が考案した感電ブレーカーを紹介。ガスコンロは2008年に法制化された安全センサーを説明した。受講者に帰宅後に各家庭でセンサーが付いているかどうか確認を呼び掛け、古い家屋が多い同町では社会福祉協議会などと連携しての安全チェックを提案した。
森岡さんは「国の想定を最後まで読むと、しっかり対応すれば被害は5分の1になると書かれている。対策を積み重ねれば被害は小さくできる。みんなで知恵を合わせて未来を守ろう」と呼び掛けた。
20日は同会場で午後1時30分から同4時30分まで「津波からの逃げ地図づくりマスター講座」を開催する。問い合わせは同事務所(電話0735・29・7986)まで。
(2017年5月20日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20170520010201.jpg)
ブックマーマに文部科学大臣賞 (太地町 )
絵本の読み聞かせや影絵などの活動を長年続けている太地町のボランティアグループ「ブックマーマおはなしの会」(和田千明代表)はこのほど、子どもの読書を推進する活動が顕著な学校や図書館、読み聞かせ団体などに贈られる文部科学大臣表彰を受けた。同会のメンバー4人は12日、同町役場を訪れ、三軒一高町長、山下雅久議長、山本真一郎副議長、宇佐川彰男教育長らに受賞を報告した。
「子どもの読書の日」(4月23日)にちなみ、東京都渋谷区にある国立オリンピック記念青少年総合センターで開催された「子どもの読書活動推進フォーラム」で表彰を受けた。
ブックマーマは2003年10月に発足。04年から小学生、05年から園児対象に読み聞かせを始めた。小学校では月2回全学年の児童対象に、太地こども園では月1回活動している。太地中学校では生徒が行う読み聞かせの指導もしている。同会が調べたところ、現在の中学2年生は小学校の6年間で158冊もの本の読み聞かせを受けたことが分かったという。影絵では、大阪市東淀川区の瑞光寺にあるクジラの骨で作られた「雪鯨(せつげい)橋」(鯨橋)の物語を手作りし、太地小が修学旅行で同寺を訪れるきっかけともなった。現在は和田代表、坂野真佐子さん、清水文さん、由谷節さんと那智勝浦町の濱口櫻さんが中心となって活動している。
和田代表は「フォーラムの事例発表会を聞いて、子どもたちの成長を願って地道に活動をしている人たちが全国にいることが分かりました。すごく刺激されました」と話し、「太地町では4カ月児健診のブックスタートで2冊の本が贈られ、3歳半の健診時にも1冊プレゼントしてくれます。活動の中で一人一人の子どもに関わった思い出があります」と語った。三軒町長らとの懇談の中で会員からは司書の配置の要望などもあった。
宇佐川教育長は「今までの苦労が実った。とても喜ばしい。太地では、ブックマーマといさな文庫が活動してくれている。これからも支援していきたい」と述べ、三軒町長は「子どもは町の宝物。次の世代を担う子どもたちのため、ボランティアで活動されてきたことが認められた。喜びでいっぱいであり、敬意を表したい」と活動をたたえた。
(2017年5月14日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20170514010101.jpg)
7月14・15日、勝浦湾で打ち上げ (那智勝浦町 )
熊野那智大社創建1700年、那智山青岸渡寺西国三十三所草創1300年を迎え、那智勝浦町では記念行事が始まっている。南紀くろしお商工会で12日、那智山奉祝記念事業実行委員会主催の「記念メッセージ花火」について第1回会議があり、関係者らが運営内容や当日の警備態勢について話し合った。
打ち上げ場所は勝浦湾内の渡ノ島埠頭(わたのしまふとう)で、7月14日(金)と15日(土)の2回。午後8時から約20分間。小雨決行。荒天の場合14日は翌日に延期、15日は中止する。両日ともに名前とメッセージを読み上げて花火15発を一発ずつ打ち上げ、スターマイン491発も用意する。
メッセージ花火は一口1万円(税込み)。文字数は80字以内。創建草創への祝い、誕生日、応援、プロポーズなど内容は自由となっている。希望者は申込書を那智勝浦観光協会ホームページからダウンロードして、必要事項を記入の上、同委員会事務局へFAXまたは持参するとよい。受付期間は今月22日(月)から6月30日(金)までで、抽選により1日15発まで。他府県からの応募も受け付ける。
問い合わせは那智山奉祝記念事業実行委員会(那智勝浦観光協会内、電話0735・52・5311、FAX0735・52・0131、ホームページhttp://www.nachikan.jp)まで。
(2017年5月14日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20170514110101.jpg)
三輪崎小5年が鯨踊り練習 (新宮市 )
新宮市立三輪崎小学校の5年生76人は12日、同校体育館で地区の伝統舞踊「鯨踊り」を学んだ。三輪崎郷土芸能保存会の濱口仁史会長指導のもと、「ヨイハ」の掛け声で元気よく練習に励んだ。
5年生は毎年、運動会で鯨踊りを披露する。5月の初めには同保存会から踊りの歴史などを学び、6年生や教員の振り付け指導も受けた。運動会当日のおはやしは、保存会が奏でる。同校では濱口会長が小学生だった50年近く前から、鯨踊りが踊られているという。
子どもたちは濱口会長から「周りの人と動きを合わせて、ヨイハの掛け声を元気に」とこつを教わり、綾棒(あやぼう)の持ち方から手の動きまでをじっくり練習した。
学級委員の山﨑昴明君は「足が疲れた。だいぶ覚えたので、本番には間に合いそう」。
同じく学級委員の宮本彩音さんは「6年生に教わったときより、よく理解できた。本番はしっかり踊れそう」と話した。
子どもたちの練習を見た濱口会長は「ほぼ初めての練習でこれだけ仕上がれば大丈夫。運動会当日が楽しみ」と上達の早さに驚いていた。
鯨踊りは、県の無形民俗文化財に指定されている。扇子を持って鯨を追い込む場面を表した「殿中踊り」と銛(もり)に見立てた綾棒で鯨を突く動きを再現する「綾踊り」の2種類がある。児童たちは綾踊りを舞う。
(2017年5月14日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20170514010201.jpg)
![](../../dbm/imgdb/img200/20170514010202.jpg)
第28回夏季ソフトバレーボール大会
第5回トルベリーノカップキッズ大会
新宮市緑ヶ丘の東牟婁振興局で1日、民生委員・児童委員に対する厚生労働大臣特別表彰の伝達式があった。管内対象者12人のうち4人が出席し、児玉征也・東牟婁振興局長から表彰状と記念品を受け取った。
表彰は長年、民生委員・児童委員として職務に精励し、功績が顕著であると認められる人に贈られる。県内57人のうち、新宮市5人、那智勝浦町4人、古座川町3人が表彰を受けた。
出席したのは久司博嗣さん、山﨑守雄さん、木戸浩二さん、倉本和明さん。児玉局長は「長年、常に住民の立場に立って相談に応じ、援助を行い、地道に使命感を忘れることなく、地域住民本意の活動に専心されてこられた。今日の地域活動の礎は皆さま方のたゆみのないご尽力があったからこそ」と感謝を述べた。
受賞者を代表し、山﨑さんが「県と町行政の先生方や地域住民のおかげ。今後とも、微力ながらも、健康で明るく、住みよい街づくりのため、ボランティア活動を進めていければ」と喜んだ。
(2017年5月3日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20170503010101.jpg)
護国神社例祭前に住民ら清掃 (那智勝浦町 )
那智勝浦町勝浦の勝浦八幡神社(髙橋正樹宮司)境内にある勝浦護国神社と神明地区の忠魂碑前で1日、3日(水・祝)に営まれる例祭を前に勝浦各区の区長や区民ら約20人が草刈りやごみ拾いなどの清掃に汗を流した。
同神社は日露戦争以降の戦没者と殉職消防団員を祭っている。忠魂碑前では秋の祭りや夏の供養盆踊りなどの前に区民らが奉仕して清掃活動をするが、今回は髙橋宮司が広く地域に協力を呼び掛けた。大戦から70年以上が過ぎ、直接の遺族も次第に少なくなっている。髙橋宮司は清掃に参加した人たちに感謝し、「大戦で多くの若い方々が亡くなった。平和を享受するわれわれが、尊い命をささげられた英霊をお祭りする義務があると思います。護国神社のお祭りを地域のお祭りとしたい」と語った。
3日の例祭は午前9時から忠魂碑式典、同10時から勝浦八幡神社内で護国神社例祭式典が営まれる。勝浦獅子神楽保存会が神楽を奉納した後、同11時に直会が開かれる。
(2017年5月3日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20170503110101.jpg)
防災教育兼ねて遠足 (勝浦小学校 )
那智勝浦町立勝浦小学校(上浦一剛校長)の遠足が4月28日に催された。6年生54人と1年生46人は防災遠足として、小坂山など校区内の避難所を巡った。
新入生に津波発生時の避難場所を知ってもらうため、防災教育の一環として例年実施している。1年生と6年生の交流や地域の自然に触れてもらう狙いもある。
小坂山は通学路になっており、津波発生時の避難場所に指定されている。遠足では同山のほか、若者広場や校舎裏山の避難場所も巡る。
6年生は1年生の手を引いてリードし、移動中も会話を楽しんだ。児童らは目的地に着くと季節の動植物を探し、手に取ってじっくり観察していた。
(2017年5月3日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20170503100201.jpg)
地域おこし協力隊員起用 (古座川町 )
古座川町は1日、小山陽平さん(35)を地域おこし協力隊員として起用した。同町では6人目となる委嘱で、住民団体「七川ふるさとづくり協議会」(下山隆正会長)の一会員として七川地域活性化を支援する。
小山さんは紀の川市出身。進学を機に関東に出て長らく大学の講師や助手を務めていたが、いつかふるさとの和歌山に戻って貢献したいという思いがあり、それを実現する道として同町の隊員募集に志願したという。
この日は妻・菜保さん(35)と共に役場町長室を訪ねて委嘱状の交付を受け、「古座川町を選んだのは、以前に妻と旅行をした時に『いいまち。いつか住んでみたい』という思いを持ったから。2人で住んでみたいと思った町の力になりたい」と意気込みを掲げた。その後は交付に立ち会った同協議会の下山会長や羽山勤副会長と共に役場各課や町内の主要団体へのあいさつ回りを重ねた。
同協議会は、七川地域の住民が生きがいを持って明るく健康的な生活を送る環境を築き、次の世代に持続可能な地域として継承する目的で昨秋、住民発起で設立された。事務局を古座川ゆず平井の里内に置き、▽地場産業の創造▽伝統文化の保存と継承のための定期研修実施▽空き家や耕作放棄地の活用推進▽独居老人や高齢者世帯を対象にした配食サービスや見回り・声掛け運動の実施―を活動項目として規約上に掲げ、実践の道を模索するさなかにある。
下山会長は「高齢化や過疎化が進んでこの先どうなるのかという心配がある中、先輩方が築き上げた村を次の世代に受け継いでいくためにこの協議会を立ち上げた。まずは先輩方がどのような思いや悩みを持っているのか。それを聞き取るメンバーとして小山さんを迎えたい」とコメント。
小山さんは西川の民家を借りて移住。区民へのあいさつ回りや同協議会総会に同席するなどして、地域の思いに触れている。今の自分にできる挑戦してみたい事柄として▽SNSで自分とつながっている人々への地域アピール▽教育経験を生かした愛郷心を形にできる次世代の育成―を掲げつつ、隊員としての任務に着手した。
(2017年5月3日付紙面より)
![](../../dbm/imgdb/img200/20170503090101.jpg)
下津空手スポーツ少年団錬成大会
県中学校バスケット紀南地区予選
少年フットサル県大会地区予選