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2021年02月23日
1 緊張気味にフルコース味わう
 太地中生徒がテーブルマナー講習  

 太地町立太地中学校(山田貴也校長)の3年生20人は19日、同町のホテル「花いろどりの宿花游(かゆう)」で、テーブルマナーの講習を受けた。同ホテルのチーフでソムリエの資格を持つ井上歩さんが講師を務める中、生徒らはマナーや礼儀を学びつつ豪華なフルコースに舌鼓を打った。

 町教育委員会が企画し、地元の宿泊施設などの協力を得て同中学校の3年生を対象に毎年実施している。社会に出た時に通用するマナーを身に付けることが狙い。卒業を目前に控えた生徒たちへの祝福の思いも込められている。

 ホテル到着後、迎えたスタッフを前に森本愛美さんが「今日はお忙しい中ありがとうございます。社会に出た時に礼儀やマナーがしっかりできるように学ばせていただきます」と生徒を代表してあいさつし感謝を伝えた。

 スタッフに椅子を引いてもらって席に腰掛けた生徒らは緊張の面持ち。コースではアミューズからメインの肉料理までの6品とデザート、パン、コーヒーが提供された。生徒らは井上さんから、ナフキンの使い方や役割、乾杯の仕方、ナイフ・フォークの使い方などを学び、隣の生徒と確かめ合いながら一品一品を丁寧に味わった。

 井上さんは「テーブルマナーとは、一緒に食事をする人だけではなく、スタッフを含めたその場にいる人を不快にさせないためのもの。そのことを念頭に置いてください」と説明。次第に緊張がほぐれた生徒らは、器用にフォークやナイフを操りながら笑顔で食事を楽しんだ。

 町の歴史や文化を知るために、小・中学校でふるさと学習などへの取り組みを推進する同町。宇佐川彰男教育長は「知識の部分はもちろん、行政の思いや取り組みを体験的に肌で感じてほしい」と思いを語り、「いつか町外に出てもふるさとを思い出すきっかけになればうれしい」と話していた。

(2021年2月23日付紙面より)

フルコース料理を通してマナーを学ぶ太地中学校の生徒ら=19日、太地町の「花いろどりの宿花游」
2021年02月23日
2 串本が地元勢トップの7位 久保凛さん(串本)が8区で区間新 (市町村対抗ジュニア駅伝競走大会)

 第20回和歌山県市町村対抗ジュニア駅伝競走大会が21日、和歌山市で開催された。北山村などを除く県内25市町からオープン参加を含む33チームが出場した。本紙関連では、串本町が市町村記録を更新し、地元勢トップとなる1時間12分17秒で7位に入った。

 コースは紀三井寺公園陸上競技場をスタートし、県庁前をゴールとする10区間21・1㌔。晴天の下、各市町代表の小学5、6年生と中学生の男女10人が1本のたすきをつないでいった。大会は海南市が1時間7分27秒でゴールし、優勝を飾った。

 本紙エリア内の那智勝浦町は串本同様、記録を更新し15位、古座川町は25位となった。中学生女子の8区(2・5㌔)で串本町の久保凛さん(潮岬中1年)が7分47秒で区間新記録を達成。18、19回大会の3区に続き、3年連続で区間賞を手にした。

 本紙関連の各チーム記録は以下の通り。

【大会結果】

⑦串本町 1時間12分17秒=市町村新記録

⑮那智勝浦町 1時間14分46秒=市町村新記録

25古座川町 1時間25分58秒

〈オープンチーム〉

那智勝浦町OP 1時間17分56秒

串本町OP 1時間18分59秒

【区間賞】

▽第8区(中学生女子)2.5㌔

①久保 凛(串本町)7分47秒=区間新記録

(2021年2月23日付紙面より)

スタートの時間を待つ第1区の走者(串本町提供)
たすきをつなぎ懸命にゴールした(同提供)
2021年02月23日
3 会社設立と事業内容報告
 めぐるみらい会議最終日  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町は20日、同町の体育文化会館で「地域資源が循環する持続可能な未来づくり会議(めぐるみらい会議)vol.3 シュタットベルケ事業計画報告会」を開催した。堀順一郎町長も出席し町内外から27人が参加。同会議の企画運営を行うissue+designの白木彩智さんと南紀自然エネルギーの仁木佳男さん、同町役場観光企画課の赤岡誠さんが、今後町が取り組むシュタットベルケ事業の詳細や会社設立について報告した。

  □     □

■シュタットベルケと那智勝浦町



 シュタットベルケとはドイツ語でエネルギーをはじめとする幅広い分野の公共事業などを担う公益企業を指し、ドイツ国内ではエネルギー事業を中心に公共公益的なサービスの提供を行い、地域におけるまちづくりの一端を担っている。

 同町でも地域資源を生かし、地域内で資源を循環させることで自立したまちづくりを目指す「地域循環共生圏づくり」に取り組んでいる。

 官民出資型の事業体(会社)を設立し、発電や熱供給などの再生可能エネルギーや電力小売り事業などを行う。町は設立時に3分の1の出資を行う予定。

 その収益で地域課題の解決に取り組み、「熊野信仰に基づいた環境負荷の少ない暮らしで住民幸福度の高い『環幸』のまち」の実現を目指しているという。会社設立は今年4月を予定しており、3月議会に上程されるという。

 赤岡さんはシュタットベルケについて、電力の地産地消や熱利用など今後のエネルギー事業の総合的な推進や調整に有効な手段と紹介。さらに第三セクターとの違いは管理の仕方だとし、「シュタットベルケは方針や理念といった進むべき方向性には役場も口を出すが、運営方法には口を出さない。ありたい町の姿に向けて民間企業のスピード感を持って取り組める事業体」と説明した。

  □     □

■事業内容やスケジュール



 エネルギー事業の可能性調査を進めてきた仁木さんは事業内容について、▽町内の太陽光発電所や電力市場から仕入れた電気を公共施設などに現状より安く販売する「電力小売り」▽公共施設の屋根などにシュタットベルケが太陽光発電設備を設置し、施設の電気の一部を賄う「自家消費型太陽光発電」▽温浴施設などにチップボイラを設置し、製材端材などで作った湯を安く販売し燃料代を抑える「チップボイラ熱供給」▽家庭やホテルなどから集めた廃食油を使い、福祉健康センターに電気と湯を供給する「廃食油コジェネ」▽シュタットベルケの利益の一部を用いて役場内に基金をつくり、毎年数百万円の寄付を予定。観光や1次産業、環境や福祉、子育てなどの課題解決に取り組む町民・町内事業者を支援する「課題解決」―があると解説した。

 いずれも予定だが、今後のスケジュールとして2021年10月から公共施設向けの小売りを開始し、22年度から家庭と事業所に供給を開始する。

 太陽光発電は21年度から公共施設に設置し、23年度から家庭と事業所にも設置を始める。チップボイラは21年度に丹敷の湯に設置し、22年度から民間施設に順次設置。廃食油コジェネは早ければ23年度に着手するという。

 なお、30年度時点で年間5・7億円のエネルギー支出が町内で循環し、4・8億円の再エネ設備投資を実行し、7人の直接雇用も生まれるとしている。

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■疑問や意見など



 参加者からは「採算は取れるのか疑問。雇用者の年収はいくらになる」「出資というが、いくらで何株から購入できるのか」「設立早々に経営破綻した会社もある。リスクについての広報をしっかりとすべきでは」などの意見が挙がった。

 仁木さんらは「補助金の利用を考えているところが多い。投資回収年数は短期だと5年、長い場合は10年を見込んでいる。年収は1人400万円」「1株1万円から参加と考えている」「昨年末から日本卸電力取引所の価格が過去類を見ない高騰を続けたため倒産となった会社もあった。株の購入時にはこのリスクについてきちんと説明する」と答えた。

 最後は白木さんの指示の下、参加者は設立される会社の名前について意見などを出し合った。

(2021年2月23日付紙面より)

最終日となっためぐるみらい会議=20日、那智勝浦町の体育文化会館
2021年02月23日
4 望月教諭が「教育の匠」受賞
 県立みくまの支援学校  

 和歌山県立みくまの支援学校(榎本貴英校長、新宮市蜂伏)の望月信吾教諭がこのほど、和歌山県教育委員会の「きのくに教育の匠(たくみ)」に選ばれた。先月14日、和歌山市の「ホテルアバローム紀の国」で開催された「和歌山県教育表彰式」で表彰を受けた。

 同表彰は県の教育の発展に功績があった個人や団体をたたえるもの。「教育の匠」は、特に優れた教育実践を行い、成果を上げていると認められる教職員などを表彰する「きのくに教育賞」受賞者のうち、特に継続的な実践で成果を上げ、他の教員の指導力向上に寄与できる者に対して与えられる。望月教諭は、肢体不自由教育に対する教職員の専門性向上に寄与した功績などが認められて2018(平成30)年度に教育賞を受賞している。

 望月教諭は太地町出身。肢体不自由教育に係る専門的な知識や技能を生かし、2015(平成27)年に県教育委員会が刊行した「肢体不自由教育ハンドブック」の作成委員として内容構成の検討と執筆に尽力した。

 また、特別支援教育コーディネーターとして特別支援学校からの相談依頼に積極的に対応するほか、研修会や高校生ボランティアスクールなどの機会において講師を務めるなど校内外から厚い信頼を受けている。校内では現在、支援部長として関係機関などと連携した教育相談の充実に精力的に取り組んでいる。

 「普段通りしていただけ。そんな器でもなく驚いています」。そう話しながら「ベストを尽くしてやってきたつもり。周りの人に支えられたおかげだと思っています」と感謝を口にする。

 「子どもの成長を追っていけることがモチベーションにつながっている。いつも新鮮な気持ちで仕事することができている」と語り、「地域に根差した支援学校の実現に向けて、より地域に開かれた学校となる一助になれば」と笑顔を見せた。

(2021年2月23日付紙面より)

「きのくに教育の匠」に選ばれた望月信吾教諭=17日、和歌山県立みくまの支援学校
2021年02月23日
5 新宮高Aが優勝
 新宮弓友会主催の月例射会  
2021年02月23日
6 串本JFCが関西大会へ 関西小学生サッカー和歌山県大会 
2021年02月23日
7 「熊野古道」歩き溝普請  熊野川小が卒業遠足で  (新宮市 )
2021年02月23日
8 私の「和歌山暮らし」発信  ローカル情報発信Lab  
2021年02月23日
9 1年間の成長見せる  三輪崎小で学習発表会  (新宮市 )
2021年02月23日
10 「全員がスーパースター」  緑丘中吹奏楽部がミニコンサート  (新宮市 )
2021年02月23日
11 良い年を祈願し神事営む  天神社で春の例大祭  (那智勝浦町 )
2021年02月23日
12 全日本剣道選手権本選へ  御浜町出身の和田優人選手  
2021年02月23日
13 20年以上の功績をたたえ  社会福祉功労者厚労大臣表彰  (御浜町 )
2021年02月23日
14 「4月から楽しく過ごそう」 保育所5歳児招いて交流 (相野谷小)
2021年02月23日
15 小中学校の給食費を無償に  過去最大規模の予算案を発表  (熊野市 )
2021年02月23日
16 女性のための体ケアを  本舘千子院長が骨盤底筋の話  (紀宝町 )
2021年02月23日
17 串本~大島間で2日間仮泊  練習帆船「日本丸〈2代〉」  (串本町 )
2021年02月23日
18 月野瀬集会所で手芸の市  和布工房もんなどが開場  (古座川町 )
2021年02月23日
19 表現者の発想を伝え託す 田並劇場で創作ダンスワークショップ (串本町)
2021年02月23日
20 区内の火伏せ願い礼尽くす  古座神社で愛宕権現例祭  (串本町 )
2021年02月19日
21 「野菜も魚もおいしい」
 県産農産物利用拡大に向け  (太地町 )

 学校給食へ地場産食材を供給する取り組みが太地町(太地町学校給食推進協議会)でスタートした。17日には町立太地小・中学校で、新宮市産の小松菜などが給食の献立に登場。児童・生徒らは地元産の野菜や魚に舌鼓を打った。

 和歌山県では、学校給食献立の早期作成や入札方式導入の働き掛けにより「必ず作ります・売ります・買いますシステム」を確立することで県産野菜などの利用拡大を推進。市町村協議会で学校給食関係者が「購入希望リスト」、生産者が「供給可能リスト」を作成し需要と供給のマッチングを図る。

 取り組みは2019(令和元)年に広川町でスタートし、すさみ町、新宮市に続いて県内4地域目。新宮広域圏公設地方卸売市場を核として実施する新宮・東牟婁地域では2地域目となる。

 取り組みを進めるに当たり、太地町では1月に町教育委員会、太地小・中学校、新宮周辺地場産青果物対策協議会、県東牟婁振興局農業水産振興課で構成する「太地町学校給食推進協議会」を立ち上げた。太地小・中学校では今後、年に3回ほど地元農水産物を使用した給食が提供される見通しだ。

 この日、給食に登場したのは新宮市産小松菜を使った三色ごまあえをはじめ、那智勝浦町太田産の米で炊いたご飯、県産サバのカレー焼き、けんちん煮、牛乳。

 太地小学校(宮本礼子校長)では、教諭から「今日の給食には和歌山県の食材がたくさん使われています」と説明を受けた児童たちが、大きな口を開けて地元の味を堪能。長尾彩羽さん(2年)は「野菜も魚もおいしい」と笑顔で話した。

 公設市場の出前授業で学びを深めるほか、実際に小松菜や大根を植えて収穫するなどして、普段から野菜に触れる機会を設けている同小学校。取り組みを通して野菜に抵抗がなくなった児童も多いという。

 宮本校長は「今日の給食は、いつも以上に食が進んでいるように思います」と話し、児童の給食を見守っていた。

(2021年2月19日付紙面より)

新宮市産の小松菜などに舌鼓=17日、太地町立太地小学校
地元産の食材が献立に登場
2021年02月19日
22 昔の新宮市の風景を知る
 三輪崎小3年生が学習  

 新宮市立三輪崎小学校(嶋田雅昭校長、児童371人)で16日、熊野学研究委員会や市文化財保護審議会の委員を務める中瀬古友夫さんによる講話があり、3年生60人が昔の市内の風景や人々の暮らしを学んだ。

 3年生の社会科では通年で地域学習に取り組んでいるが、教科書の例として紹介されている都市が他府県のため、児童が自身の住む市についてより具体的にイメージできるようにと講話を依頼した。

 中瀬古さんは、市の昔と現在の写真を並べ、そこに写った人々の生活を解説。佐野駅近くの踏切を蒸気機関車が走る様子や、三輪崎にある久嶋(孔島)近くに停泊した客船から小舟で運ばれた乗客たちが背負われながら浜に上がる様子を語った。

 三輪崎小学校について、「オーストラリアに出稼ぎに行った潜水夫らの寄付によって、和歌山県で初の鉄筋コンクリート校舎として1927(昭和2)年に建設された」と話し、校舎の完成記念として開かれた運動会の写真も見せた。

 児童は「全然違う」「山の形は一緒だから同じ場所なのかな」と話しながら写真を見比べ、普段何気なく見ている場所に秘められた歴史に興味を引かれた様子だった。

(2021年2月19日付紙面より)

三輪崎の捕鯨の写真を見せる=16日、新宮市立三輪崎小学校
興味津々で耳を傾ける
2021年02月19日
23 実りに感謝し終息祈願
 熊野那智大社で「祈年祭」  ( )

 那智勝浦町の熊野那智大社(男成洋三宮司)で17日、「祈年祭」が営まれた。同大社責任役員の塩﨑巍朗(たかお)さんや献穀講員らが参列し、実りへの感謝と五穀豊穣(ほうじょう)を祈った。

 「としごいのまつり」ともいい、古くから定められた国家祭祀(さいし)が起源。旧暦2月4日に行われていたが1873(明治6)年の改暦後は17日となった。

 11月の新嘗祭(にいなめさい)と対になる祭りで、日本列島各地で神々に食べ物やささげ物を奉り、豊かな実りに感謝し人々の幸せを祈る祭祀・儀礼が行われている。

 同大社では、男成宮司が神饌(しんせん)が供えられた拝殿で祝詞を奏上。新型コロナウイルスの早期終息も祈願した。巫女(みこ)が神楽「浦安の舞」を奉納し、参列者らが玉串をささげ、春の訪れや農作物の豊かな実りに感謝した。

 神事を終え、男成宮司は「那智勝浦町では幸いにも新型コロナは拡大していないが、地域経済は厳しい状況にある」と現状に触れ、同日から医療従事者を対象に始まったワクチン接種に対して「大きな期待をしている」と述べあいさつとした。

 その後、別宮「飛瀧(ひろう)神社」でも同様に神事が斎行された。

(2021年2月19日付紙面より)

祈年祭で神楽「浦安の舞」を奉納=17日、熊野那智大社
2021年02月19日
24 稲村亭の民話がアニメに 海ノ民話実行委が完成報告 (串本町)

 海ノ民話のまちプロジェクト実行委員会が18日、稲村(とうそん)亭の民話を原作としたアニメーション作品「お屋敷になったクジラ」の完成を串本町へ報告した。

 同実行委員会は、次代を担う子どもへ海を語り継ぐ日本財団「海と日本プロジェクト」の一環で2018(平成30)年度に発足。以降毎年「海ノ民話のまち」を認定していて、本年度は同町など7自治体を選定し、同町には昨年7月実施の認定証贈呈時に民話アニメの制作と関係フィールドワークへの協力を求めていた。

 「お屋敷になったクジラ」は町内にある古民家・稲村亭に伝わる民話の一つ「恩返しの家」を原作とした上映時間5分強の短編作品。同実行委の沼田心之介認定委員長が取締役を務める制作会社「株式会社トマソン」が同町・海ノ民話のまち実行委員会事務局の吉川公一さん(テレビ和歌山東京支社長)の仲介を得ながら制作を進めた。

 収束しない新型コロナウイルス感染症の情勢を考慮し、東京を拠点とする同プロジェクト実行委員会と同町をウェブ会議システム「ZOOM(ズーム)」でつないで完成報告の場を整えた。東京からは同実行委員会の沼田委員長と柴田英知さんや吉川支社長、同町からは田嶋勝正町長や稲村亭を預かる株式会社一樹の蔭の博多敏希代表取締役、制作を支援した南紀串本観光協会の宇井晋介事務局長が出席。作品を鑑賞して、串本儀平が作品に登場するクジラと巨木をモチーフにした和菓子の取り扱いを目指し、同協会が作品視聴QRコード付きPRシールを作成配布するなど、今後の利活用を話し合った。

 フィールドワーク(上映会込み)は26日(金)に串本西小学校4~6年生を対象に実施する予定。報告を受けた田嶋町長は「本を読む機会が少ない中、5分間にまとめたアニメを見るのはいいことだと思う。串本は捕鯨で栄えたまちで、地震や飢饉(ききん)もうたわれたこの民話から歴史を知り、次の世代へ受け継いでくれれば」と展望を期待した。

  □    □

■「お屋敷になったクジラ」視聴方法

 作品「お屋敷になったクジラ」は先行して同協会の公式動画チャンネル「くしもと珍魚ちゃんねる」で同日午後1時から公開を開始。同チャンネルは同協会公式ホームページにあるリンクや前述したコードを使って開くこともできる。

 同プロジェクト実行委員会と同町の架け橋となっている株式会社テレビ和歌山は、一連の様子も含めて番組を制作し作品と合わせて3月中の放送を目指すほか、最寄りの道の駅へも上映の相談をする予定という。

(2021年2月19日付紙面より)

串本町側の利活用の一端を伝える田嶋勝正町長ら=18日、串本町役場本庁
2021年02月19日
25 入学前に意識高める  6年生が授業やクラブ活動を見学  (那智中 )
2021年02月19日
26 平穏無事やコロナ終息願う 王子神社で例大祭 (新宮市)
2021年02月19日
27 鶴川公園間もなく花盛り  カワヅザクラ各所で開花  (古座川町 )
2021年02月19日
28 実釣りに向け技術教わる  フライフィッシング講習  (古座川町 )
2021年02月19日
29 特殊詐欺と交通事故に注意を  紀南高校と合同で街頭啓発  (紀宝警察署 )
2021年02月19日
30 今日からもっと元気に  子育てワークショップ  (紀宝町 )
2021年02月19日
31 県内唯一の受賞を報告  紀宝地区交安協が全国表彰  (紀宝警察署 )
2021年02月19日
32 カルガモのつがいか  浮島の森に初飛来  (新宮市 )
2021年02月19日
33 お悔やみ情報
  
2021年02月14日
34 区民の安心安全のため
 佐野会館にサーマルカメラなど設置  (新宮市佐野区 )

 「区民が安心して住めることが一番大事」―。新宮市の佐野区(前田道春区長)では、新型コロナウイルス感染症対策として12日、佐野会館に自立スタンド型測定センサー「サーマルカメラ」とドア取り付け型測定センサー「サーモゲート」を設置。利用者や区民が安心して会館を使用することができるための取り組みが進められている。

 今年に入り、新宮保健所管内で新たに感染者が確認された新型コロナウイルス。コロナの影響で昨年は半分以下となったものの、年間で2万人以上の使用実績があるほど利用者が多い同会館。同区はそういった会館の現状やコロナの情勢を鑑み、地域住民の不安を払拭(ふっしょく)するために設置を決定した。

 この日は会館入り口にサーマルカメラ1器、会議室や多目的室、大広間などの入り口にサーモゲート4器を取り付けた。サーマルカメラは新宮市庁舎などに設置されているものと同タイプで、37・5度以上を検知した場合、アラーム音で通知される。また、マスクを着用しないと検温することができない仕様となっている。

 利用者は会館や会議室入り口で人手を介さずに発熱の有無を素早く検査することができるほか、各部屋ごとに一度に多くの利用がある場合にも迅速に対応でき、また会館入り口での測定検温忘れの人にも対応することが可能となる。設置後には早速サーマルカメラで検温する会館利用者の姿があり「便利でいい」「すぐに検温できる」などと感想を口にしていた。会館では他にも、自動アルコール噴霧器を設置し、会館使用に当たって検温・消毒や許可書の提出を義務付けるなどの対策を講じているという。

 新型コロナが国内にまん延し、全国的に緊急事態宣言が発出された昨年の4~5月。同区では「区として、区民のために何ができるか」を協議し、当時入手が困難だったマスクや消毒液の確保に奔走。区民の不安を少しでも和らげようと、区加入の約1200世帯と賛助区民に配布した。

 前田区長は「寄付金や熊本地震被災地への義援金など、区民はいろいろなことに協力してくれている。日頃の協力に対して少しでも還元することができれば」と思いを語り「区民や佐野会館を利用する人に『同会館はコロナ対策を十分にしている』と安心して利用していただければ」と話していた。

(2021年2月14日付紙面より)

安心利用のためにサーマルカメラを設置した=12日、新宮市の佐野会館
各部屋ごとに設置したサーモゲートを紹介する前田道春区長
2021年02月14日
35 コロナ対策など報告
 新宮市議会総務建設委員会  

 新宮市議会の総務建設委員会(福田讓委員長、7人)が12日、市役所であった。各担当部からの所管事務報告が行われたほか、市が行うプレミアム付共通商品券や国の第3次補正予算案などについて議論が交わされた。

 報告では熊野川行政局から空気清浄機購入に関する入札の内容が、消防本部からは令和2年1月から12月までの管内の災害出動状況や昨年12月にあけぼの地区で発生した火災の詳細が、水道事業所からは令和2年度の入札、企画調整課からは熊野川町のデマンドタクシーについて報告があった。

 商工観光課は12月に国際交流員の任用を開始したことや、和歌山大学と高田中学校がオンライン交流会を実施したこと、プレミアム付共通商品券の経過について説明した。

 委員は、使用期限が迫る1月末時点でプレミアム付共通商品券の販売率が約60%であることに触れ、どの業種で使用され、期間の延長ができるのかを質問した。

 当局は「新型コロナウイルス感染症の交付金のため、今年度内での完了となっている。現在は考えていない」とし、市商工会議所からの速報値では飲食店が20%、日用品や食料品で20%であると答弁した。

 委員は、商品券の発行は店舗側が喜んでいると評価するとともに、紛失した際の再発行についても提案した。

 また、国の第3次補正予算案の交付金額の約2億6600万円にも触れ「安全対策などの支援策もしっかりやっていただきたい」と言及した。

 そのほか、委員は▽舗装に関する入札について、公正な競争入札が必要▽串本町で発射予定のロケットをクルーズ船で楽しむ商品開発▽感染症対策室の利用状況▽選挙投票率の低迷対策として移動期日前投票―などについて問うた。

(2021年2月14日付紙面より)

総務建設委員会が開かれた=12日、新宮市役所
2021年02月14日
36 名所巡るバスツアーも提案
 1年生が「地域を学ぶ」発表会  (矢渕中 )

 紀宝町立矢渕中学校(竹原巧校長)の1年生74人は9日、同校体育館で「地域を学ぶ」の発表会に挑んだ。7グループが昨年12月から町内の名所や歴史などを調べた成果を披露した。

 これまで、1年生は町学校支援本部「元気キッズ」の協力を得て「地域に学ぶ」の授業で、地区住民から生け花、手話、陶芸、書道、茶道、地域の踊りなどを学んできた。

 本年度は新型コロナウイルスの影響で中止となり、自ら学習する「地域を学ぶ」に切り替えた。1年生はフィールドワークで町内の神社や海岸、観光施設などを訪れ、魅力を発見した。

 この日は、学習のまとめの場で、バスツアーや神社、特産品、ジオサイト、町の変遷、古文書を調べた各グループが発表した。バスツアーを企画したグループは、朝日が見える井田海岸を出発し、ウミガメ公園、鵜殿城跡、神内神社、田代公園、京城跡(みやこのじょうせき)、大里親水公園、三反帆(さんだんぼ)、飛雪の滝といった町内の名所を巡るコースを提案した。

 烏止野(うどの)神社、貴祢谷(きねがだに)神社、中村神社を調べたグループは「烏止野神社を調べて思ったことは、いろいろな祭りがあって面白かった。最初は漢字すら知らなかったけど、調べてみるとちゃんとした由来があって地元のことについて知ることができた」と伝えた。

(2021年2月14日付紙面より)

「地域を学ぶ」の成果としてバスツアーを提案したグループ=9日、紀宝町立矢渕中学校
発表を聞く1年生の生徒たち
2021年02月14日
37 しばし勉強忘れて楽しむ  光洋中学校で全校レク  (新宮市 )
2021年02月14日
38 786点の版画を審査 本年度の展示は中止に (新宮・東牟婁)
2021年02月14日
39 安井裕美子さんが初出品  H&R和歌山串本で個展  
2021年02月14日
40 花少ない時季に彩り添える  佐藤さん宅のカワヅザクラ  (那智勝浦町 )
2021年02月14日
41 熊野川に石仏流れ着く  紀宝町北桧杖の祠に仮安置  
2021年02月14日
42 色とりどりに迎える  女性部がつるし雛で活動成果を発表  (JA伊勢紀宝支店 )
2021年02月14日
43 節分とひな祭り楽しむ  子育てサロン「ふれんZOO」  (紀宝町 )
2021年02月14日
44 出土した遺物を展示  鵜殿西遺跡の調査成果展  (まなびの郷 )
2021年02月14日
45 見る人に元気と勇気を  新木保でひな祭り発表会  
2021年02月09日
46 熊野に春呼ぶ御燈祭り 古式床しく斎行 (新宮市神倉神社)

 熊野地方に春の訪れを告げる「御燈祭(おとうまつ)り」が6日夜、新宮市の熊野速玉大社(上野顯宮司)の摂社、神倉神社で営まれた。新型コロナウイルス感染防止のため上(あ)がり子の入山が中止となる中、神職と介釈(かいしゃく)の一行は古式床(ゆか)しく神事を斎行。御神火をともした大松明(たいまつ)と共に下山した。

 新宮節の一節に「山は火の滝、下り竜」とうたわれ、1500年以上の歴史と伝統を誇る勇壮な火祭り。2016(平成28)年3月、熊野速玉大社例大祭「新宮の速玉祭(はやたまさい)」と合わせて国の重要無形民俗文化財に指定された。

 今年は、全国的に新型コロナ感染症のクラスター発生防止の取り組みが行われている中、2000人以上の上がり子が集結することによって長時間の3密状態が避けられない状況であることを考慮した。

 上がり子の安全と健康を最重要視し一般の参加を中止に。上野宮司は「当日は各家庭から神倉山に向かってコロナ終息などへの祈りをささげ、歴史上に例のない『千載一遇の御燈祭り』に」と呼び掛けていた。

 神倉神社を下山した一行は阿須賀神社へ。御神火を奉安し奉幣神事を執り行った。熊野速玉大社に戻った神職らは同様に神事を行い、厳かに今年の火祭りは幕を下ろした。

 祭事を終え、上野宮司は「歴史上始まって以来の御燈祭りだったが、漆黒の闇の中に御神火を頂くという本筋は変わるものではない。おそらく太古の御燈祭りは同様に漆黒の中で執り行われ、麓で待つ人に分け与えられたのでは」。

 今回、図らずして千載一遇の機会を得て斎行することができたことで太古の祭りを感じることができたとし「消防関係者や警察の方々、多くの関係者の支えがあり祭りを終えることができた。来年は本来の祭りができることを心から祈っています」と話していた。

(2021年2月9日付紙面より)

御神火をともした大松明が下山した=6日夜、新宮市の神倉神社
神職、介釈一行が神倉山目指して熊野速玉大社を出発
2021年02月09日
47 児童生徒の作品を審査
 第72回書初競書会  (新宮・東牟婁 )

 東牟婁地方書写教育研究会(山田貴也会長)は5日、新宮市立緑丘中学校で第72回書初競書会の審査会を実施した。今回は新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から展示は行わないが、新宮・東牟婁の小中学校の教職員34人が集まり、児童・生徒の作品を審査した。

 同研究会によると、今年は金賞作品展だけでなく、中央展の審査ならびに展示も中止となった。審査後は各校で賞状が手渡されるのみだという。

 この日は教職員がグループに分かれ、「文字を正しく整えて書けているか」「画の接し方が正しいか」「点画のつながりに気を付けているか」「文字の大きさや配列が適当であるか」「作品を書く上での問題点」などに注意しながら各学年の作品を審査した。

 なお、今回は金賞と銀賞に加え、中止となった中央展の出展に相当する作品を金賞から選び、特賞を設けた。特賞には同研究会から記念ボールペンが副賞として贈られる。

 作品総数は3053点で審査の結果、硬筆2335点のうち、特賞が128、金賞が806、銀賞が1401点。毛筆718点のうち、特賞が68、金賞が220、銀賞が430点となった。

 山田会長は県内のほとんどの児童生徒が同じ手本を用いて、年に1回競い合うことは他府県では珍しいとし、「和歌山県は書写教育に熱心。子どもたちや保護者の皆さん、地域の方々も関心を持っていただいている。今年は展示もなく残念だが、来年こそはコロナが終息してこれまで通りに実施できればうれしい」と語った。

(2021年2月9日付紙面より)

児童生徒の作品を審査=5日、新宮市立緑丘中学校
山田貴也会長
2021年02月09日
48 足こぎ式Fカヤック取得
 ツアー活用に向け準備中  (南紀串本観光協会 )

 南紀串本観光協会(島野利之会長)がこのほど、古座事業所付けで足こぎ式のフィッシングカヤック(Fカヤック)2艇を取得した。4月から有償ツアーによる活用を始める予定で、5日は串本町西向出身のアングラーズアイドル・そらなさゆりさん=フライドライス所属=にモニター協力を求めてツアーを試行するなどした。

 このカヤックは、県の「水の国、わかやま。」体験観光事業者スタートアップ補助金を受けて導入を目指す新規アクティビティの中核となる資材。同町が連携協定を結ぶアウトドアメーカー・株式会社モンベルの仲介でアメリカ合衆国から取り寄せた製品で、船底を擦るような浅瀬ではパドルを使用し、水深がある場所でスクリューを出しペダルで回転させて進む。パドル式と比較して両手が自由になるため、さおを手にしたまま釣るポイントの微調整ができるという強みがあるという。

 取得したのは全長12フィート(約3・7㍍)の一人艇で、到着後はさっそく職員が操作の習熟に励んで特性を理解し、このカヤックでできるツアーの内容を検討中。習熟の延長で分かりよい指導の確立にも努めている。

 協力したそらなさんは、同協会が主催するイベント「ラブ太平洋串本エギング大会」で中湊出身のプロエギンガー・湯川マサタカさんと対でゲスト参加し盛り上げている人材。同協会はコロナ禍を避け帰郷中の折を見て、協力を求めたという。

 この日は同事業所勤務の三栖雅章さんがインストラクターとなりツアーを試行。足こぎ式のカヤックは初経験のそらなさんに操船方法を伝えて古座大橋一帯を周遊し、利用時の印象などで意見を求めた。そらなさんは「水面が近くて海と一体になる感じが心地良かった。何より両手が空くことにはいろいろな可能性があるなぁと感じました」とコメント。扱いについて「操作がシンプルで、移動時の癖さえ知ってしまえば初心者の方でもどんどん慣れていけると思う。風を読んで潮を読んで、行きたい方向へ行けるのがうれしかった」と語った。

 同協会はこのカヤックを用いたインストラクター付き有償ツアーを検討していて、今は2艇しかないため上限数人程度のグループを対象にして4月1日から提供を始める予定と話している。問い合わせは南紀串本観光協会古座事業所(電話0735・72・0645)まで。

(2021年2月9日付紙面より)

三栖雅章さん(奥)に足こぎ式Fカヤックの操船を教わるそらなさゆりさん=5日、串本町西向
2021年02月09日
49 祭りから一夜明け
 神倉神社で翌日祭  

 新宮市の熊野速玉大社(上野顯宮司)の摂社、神倉神社で7日朝、御燈祭(おとうまつ)り翌日祭(奉祝祭)があった。神倉神社奉賛会の猪飼三雄会長や神倉青年団の中山忠吏団長らが玉串を供え、祭りの無事に感謝するとともに、コロナの一日も早い終息を願った。

 上がり子の参加が中止となり、神職と介釈(かいしゃく)のみで執り行われた今年の御燈祭り。同神社では古式床(ゆか)しく神事が斎行され、御神火をともした大松明(たいまつ)が無事に麓に下山した。

 例年なら、奉賛会らによる盛大な餅まきが開催される翌日祭だが、今年は厳かに神事のみが執り行われた。

 神事を終え、上野宮司は「皆さんにとっても心配も苦労も多い祭りになったと思う。千載一遇となった今年では、御神火を頂くことのありがたさを改めて感じることができた」とあいさつ。

 「長きにわたり伝わる祭りを、私たちは未来につなぐために全力を尽くしている。そのために影で尽力してくれている警察や消防関係、ボランティアの方々の存在も忘れてはならない」と述べ、さらなる協力を呼び掛けた。

 祭りから一夜明け、猪飼会長は「御燈祭りは一年の締めくくり。昨夜は大松明が火を携えて降りてきた時は安心した。奉賛会と青年団は家族みたいなもの。上(あ)がり子がおらずさみしく感じたが、こんな神事は今後はないと思う。来年はコロナが終息し、多くの人でにぎわう祭りになれば」。

 中山団長は「今年はさまざまなことが初めての中での斎行となったが、闇の中で大松明1本に火が灯された様子は神秘的で太古の祭りをほうふつとさせられた。神様に頂いた火を氏子さんたちに見ていただけて良かったと思います」と話していた。

(2021年2月9日付紙面より)

一夜明け、厳かに翌日祭が執り行われた=7日、新宮市の神倉神社
2021年02月09日
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60 お悔やみ情報