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2022年05月31日
1 早期完成に向け団結図る 新宮道路、用地幅杭設置式 (新宮市)

 近畿自動車道紀勢線の一部を構成する「一般国道42号新宮道路」の用地幅杭設置式が28日、新宮市王子町の市立総合体育館で開催された。国土交通省近畿地方整備局、和歌山県、新宮市が共催。県や新宮市をはじめとする自治体関係者ら125人が出席し、一日も早い道路の完成に向け団結を誓った。

 2024年秋の開通を目指して工事が進む新宮紀宝道路と、開通している那智勝浦新宮道路を接続し、紀伊半島沿岸部における大阪府から三重県を結ぶネットワークの一部を構成する新宮道路は、同市あけぼのから三輪崎に至る延長4・8㌔の自動車専用道路。車線数は2車線で、2019年度に事業化し、これをもって紀伊半島一周高速道路が全線事業化となった。

 開通により、交通混雑の改善や災害時の交通確保、救急医療活動の支援、広域周遊観光の支援に寄与する。現在、広角、王子地区で幅杭が進んでおり、今後用地買収に入っていく予定。総事業費は約300億円。

 開会に当たり、村山一弥・国交省道路局長が式辞。「有田印南道路の4車線化が完了し、串本太地道路は昨年起工式を実施した。新宮紀宝道路は24年の秋、すさみ串本道路は25年春を目指して事業を進めている。新宮道路は今後、本格的に事業を進めていくことになる」と説明し工事への協力を呼びかけた。

 仁坂吉伸県知事は、二階俊博衆院議員や関係者に対し感謝を述べ「紀伊半島一周も夢ではなくなる。観光資源があり文化が盛んな地域に人々がもっと寄ってきて地元が元気づく、そんな日が近づいている。道路が一日も早くできるよう、皆さんと共に頑張っていきたい」。

 田岡実千年市長は「一日も早い完成を願うばかり。一石何鳥もある道路。皆さんのお知恵を頂きながら、地域の発展に努めていきたい」とあいさつした。

 来賓の二階衆院議員は「県が発展するために、昨日今日言い始めたことではなく何年にもわたり叫び続けてきたこと。こんなチャンスは逃してはならない。こんなに早くできたと驚かれるように、皆で頑張ろうではないか」と用地買収への協力を求めた。

 森礼子県議会議長は「つながった道を、和歌山の元気につながっていくように頑張っていきたい」と祝辞を述べた。

 また、榎本義清・市自治会連合会長、里中陽互・市観光協会長、市立丹鶴幼稚園・蓬莱保育所の園児らから寄せられた応援メッセージが流された。

 用地幅杭打設に続き、榎本鉄也市議会議長が、一日も早い完成に向けてさらなる協力を呼びかけ、がんばろう三唱で士気を高めた。

(2022年5月31日付紙面より)

用地幅杭打設で団結を図った=28日、新宮市王子町の市立総合体育館
がんばろう三唱で士気を高めた
2022年05月31日
2 今年も御舟行事を自粛
 河内祭規模縮小の方向へ  (古座川河内祭保存会 )

 串本町の古座川河内祭(こうちまつり)保存会(杉本喜秋会長)が27日、今年の河内神社例祭「河内祭」について御舟行事を自粛して大前の儀の段取りを進めることを決めた。

 古座川河口から約3㌔上流にある河内島を神体とする同神社。例祭は近年、7月第4日曜日を本祭日として営んでいて串本町の古座区と古田区、古座川町の下部区と宇津木区と月野瀬区が奉仕して信仰を注いでいる。

 数ある諸行事のうち、古座区の御舟行事は国の重要無形民俗文化財指定を受けていてその保存団体に当たるのが区内の関係諸団体で結成する同保存会。この行事は古座神社にうつされている神体・河内様(こおったま)の神霊を河内島へいざなう奉仕で、例祭の中軸を担う点で同保存会は例祭の全体調整を図る役割も帯びている。

 新型コロナウイルスの情勢でおととし、昨年と御舟行事を自粛。今月27日夜半に古座漁村センターで会議を開き今年はできる限り奉仕する方向で話し合ったが、新型コロナウイルスの情勢で勇進会の御舟を出し難い状況や櫂伝馬(かいでんま)をこぐ古座中男子生徒の奉仕を求めにくい状況などが打開できず。杉本会長は「今年も見送り来年に懸けたい」と意見を取りまとめた。

 御舟行事と並んで国の重要無形民俗文化財指定を受ける獅子舞を継承する古座青年会と御舟謡(みふねうた)を継承する河内会は技術を保つため、奉仕の有無によらず感染症対策をして練習を再開すると報告。同青年会は屋固めなど求められている道行きをこなし試運転的に大前の儀後の地下舞わしもしたいと意向を伝え、練習だけでも祭りの雰囲気は伝わるとして支持を得た。両団体同様に勇進会へも「1隻だけでも」と御舟を出すことへの期待が寄せられたが、操船は日々の操業の延長で忘れることはないとし見合わせる考えを通した。

 会員の古座区以外の4区へは29日に各区長と面会して決定を伝えた。今年の本祭日は7月24日(日)で、大前の儀は午前9時に執行。伴って古座区は宵宮祭、渡御祭(陸路)、還御祭を営み大前の儀を整える。杉本会長は「今後も話し合いを重ねて御舟行事ができるよう盛り上げたい」と胸中を語った。

(2022年5月31日付紙面より)

御舟行事の実施の有無を話し合う古座川河内祭保存会の会員=27日、古座漁村センター
2022年05月31日
3 アール選手が個人総合優勝
 3日間の熱戦終える  (第22回ツール・ド・熊野 )

 熊野地方を舞台に27日から3日間の日程で開催された、国際自転車競技連合(UCI)公認の国際自転車ロードレース「第22回ツール・ド・熊野」が29日、太地町で行われた第3ステージ「太地半島周回コース」で全日程を終え、ネイサン・アール選手(チーム右京)が個人総合優勝を果たした。

 レースは、3~4周目にかけて10人が集団から抜け出し先頭グループを形成。7人へと絞られた最終周では、ライアン・カバナ選手(ヴィクトワール広島)が2時間33分02秒で優勝。2位にフランシスコ・マンセボ選手(マトリックスパワータグ)、3位には中井唯晶選手(シマノレーシング)が入った。

 28日の第2ステージ「熊野山岳コース」では、先頭を争う9選手が一歩も譲らないレースを展開。勝負はゴール目前の上り坂でのスプリントとなり、最終局面でレオネル・アレクサンダー・キンテロ・アルテアーガ選手(マトリックスパワータグ)が他の選手を振り切り、大会初出場にして初めて勝利を飾った。2位にはアール選手(チーム右京)、3位には小林海(まりの)選手(マトリックスパワータグ)と続いた。

 全ステージが終了し、アール選手が7時間43分09秒で自転車競技(ステージレース)最大の名誉とされる個人総合優勝に輝いた。

 山岳賞は地元・新宮市を拠点とする「キナンレーシングチーム」の山本大喜(まさき)選手、U23個人総合は山田拓海選手(エカーズ)、ポイント総合賞はカバナ選手、チーム総合優勝は「マトリックスパワータグ」がそれぞれ獲得した。キナンレーシングチームは総合3位だった。

 個人総合優勝のアール選手は「難しいコースでありレース展開でしたが、素晴らしい気候とシチュエーションで充実した走りができました。チームのサポートに感謝しています」と喜びを語った。

 角口賀敏実行委員長は「たくさんの方々に応援と協力をしていただき、開催して良かった。改めて感謝しています。コロナ禍ではありますが、これからも感染対策を徹底しながら大会を催せるよう努力していきます」と話していた。

  □     □

■キナン・山本大喜選手が山岳賞獲得



 地元レースとして出場した「キナンレーシングチーム」の山本大喜選手が、今大会で登坂力ナンバーワンの証しである山岳賞を獲得した。

 山本選手は大学卒業後、同チームに所属。2019年から新宮市に在住し、当地方で日々トレーニングにまい進している。昨年に行われたジャパンサイクルリーグ「三菱地所JCLプロロードレースツアー」では初代個人総合王者に輝いた。

 「ツール・ド・熊野」では、初日から快走を見せ、第2ステージではレース途中で通過した山岳でポイントを量産。同賞争いで首位に立つと、第3ステージをしっかりと走り切り見事、賞を手に入れた。

 山本選手は「山岳賞を獲得することができて大変うれしく、チームにとっても自信につながった。プレッシャーはありましたが、多くの皆さんの応援が力をくれ、楽しく走ることができました」と話していた。

(2022年5月31日付紙面より)

個人総合優勝を果たし角口賀敏実行委員長(左から2人目)にたたえられるネイサン・アール選手(同3人目)=29日、太地町
ゴールを目指し力走する選手たち=29日、太地町のくじら浜公園前
ゴール時、接戦でのスプリント勝負となった=29日、太地町
山岳賞を獲得した山本大喜選手
2022年05月31日
4 町民集える場所を目指し
 木戸浦グラウンド芝生化へ  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町は14日より、体育文化会館横の木戸浦グラウンドの芝生化に伴うスプリンクラー設置工事を始めた。町が進める同会館周辺の公園化によるもので、設置後は芝生の植え付けを行う。芝生の定着期間もあるため、10月31日(月)までグラウンドは使用できないという。

 現在、町では「高齢者を中心とした町民健康増進事業」の一環として、同会館の研修室を改修し、ストレッチなどで体を動かすために使用する「アクア」と、フィットネスジムなどでも使用されているストレッチマシンを設置した「ウエーブ」の2室を整備した。

 さらにはトレーニング室に新しい機器を導入。1階ロビーも手を加え、誰もがくつろぐことができる「休憩スペース」をつくるなどの内装改修を3月末に終えた。

 芝生化を含めた公園化事業は、堀順一郎町長が以前より政策に掲げていた。津波避難タワー(階段)が完成した同会館とその周辺を、町内外から多くの人々が集える憩いの場とすることが目的だ。

 町建設課によると、グラウンドに溝を掘った後に配管を敷設して、スプリンクラーを設置。芝生定着後は手動で装置を作動させ、芝生に水を与える仕組みになるという。工期は6月30日(木)まで。費用は約410万円。

 同会館やグラウンドなどを所管する町教育委員会は芝生の詳細について、植え付ける面積は約1万800平方㍍で費用は約330万円と話していた。また、芝生定着後も、これまで通りスポーツを楽しむことができるとした。

 担当職員は「グラウンドを利用する関係団体の皆さまや勝浦小学校には10月末まで使用できないことを伝えている。当面の間、無料開放も一時中止となるため、ご利用される皆さまにはご迷惑をおかけいたしますが、ご理解のほどよろしくお願いいたします」と話している。

(2022年5月31日付紙面より)

芝生化に伴い、10月末まで使用ができない木戸浦グラウンド=26日、那智勝浦町の体育文化会館横
2022年05月31日
5 優勝は新家近代さん
 新組織発足グラウンドゴルフ記念大会  (ニュータウン友愛クラブ )
2022年05月31日
6 入賞に届く域に仕上がる  技術会選手の訓練大詰め  (串本町消防本部 )
2022年05月31日
7 新役員や本年度事業など承認  納税協会と納税貯蓄組合が総会  (新宮市 )
2022年05月31日
8 「いかのおすし一人前」  下里小1年生に防犯教室  (那智勝浦町 )
2022年05月31日
9 カヌー体験通じ絆深める  フロンティアコース1年生  (近大新宮高 )
2022年05月31日
10 1年に1日だけの花が咲く  中平さん宅のサボテン  (那智勝浦町 )
2022年05月31日
11 開所後初の食材配布  つくしの家がフードパントリー  (新宮市 )
2022年05月31日
12 地震発生時の行動を確認  鵜殿小で避難訓練  
2022年05月31日
13 知育積み木作りに挑戦  子育てサロンで母親ら  (紀宝町 )
2022年05月31日
14 避難所情報などを伝達  Lアラートの全国合同訓練  (紀宝町 )
2022年05月31日
15 3年ぶり、防犯少年野球大会  AMが優勝、紀宝が準優勝  (紀宝地区防犯協 )
2022年05月31日
16 2年後以降、2道路が開通予定  近畿自動車道紀勢線事業説明会  
2022年05月31日
17 お悔やみ情報
  
2022年05月28日
18 18チームが優勝目指す
 3年ぶり「ツール・ド・熊野」開幕  

 熊野地方を舞台とする国際自転車競技連合(UCI)公認で国内屈指の自転車ロードレース「第22回TOUR de 熊野(ツール・ド・くまの)」が27日、新宮市熊野川町の「赤木川清流コース」(114㌔)で開幕した。NPO法人「SPORTS PRODUCE 熊野」が主催、公益財団法人日本自転車競技連盟が後援。

 大会は新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から昨年、おととしと中止。3年ぶりの開催となった。今年は新宮市を拠点とする「キナンレーシングチーム」をはじめ海外1、国内17の計18チームが出場。総合優勝を目指し、熱戦を繰り広げる。

 開会で「SPORTS PRODUCE 熊野」の角口賀敏実行委員長が大会の開催に尽力してくれた多くの人に感謝を伝え、選手に向け「力いっぱい熊野の地を駆け抜けて楽しみつつ、頑張ってください」とあいさつ。来賓の田岡実千年市長は「全力を尽くし、素晴らしい大会にしていただければ」と述べた。

 コースは海、山、川の自然豊かな環境で起伏のあるのが特徴。大会2日目の28日(土)は三重県熊野市紀和町の山間部を走る「熊野山岳コース」(104・5㌔)、最終日の29日(日)は捕鯨の歴史が色濃く残る太地町が舞台の「太地半島周回コース」(104・3㌔)で競われる。

(2022年5月28日付紙面より)

一斉にスタートを切る選手たち=27日、新宮市熊野川町
角口賀敏実行委員長
田岡実千年市長
2022年05月28日
19 夏の3イベントの中止を発表
 コロナ情勢考慮し主催者判断  (串本町 )

 串本町が26日、▽JAPANビルフィッシュトーナメントin串本▽熊野水軍古座河内祭(こうちまつり)の夕べ▽串本まつり―の各行事について中止が決まったことを発表した。いずれも新型コロナウイルス感染症の情勢を考慮した主催者判断で、3年続けて実施が見合わされる形となっている。

 同トーナメントはスポーツフィッシングの最高峰・カジキ類の釣果を競う大会として年1回実施。串本漁港に本部を置き、釣果公開や体験クルージングなど地域交流の側面もあって例年町民らの見物を集めている。

 今年は7月15日(金)~17日(日)に第33回大会を開く方向で準備を進めていたが、同ウイルスの収束が見通せず主催者は4月5日付で中止決定を発表した。最近では2019年に節目の第30回記念大会を実施。以降は中止が続いている。

 熊野水軍古座河内祭の夕べは、古座川河口域にある河内神社の例祭「河内祭」の本祭日夕方~夜半に開かれている奉賛行事で同夕べ実行委員会が主催。屋台村やビアガーデン、芸能発表などで例祭後の納涼のひとときを提供し、終盤では東牟婁地方にシーズンインを告げる花火大会が電飾をともした祭船「御舟」も共演しながら行われている。

 実行委員長の上野一夫さんによると書面決議で中止を決めたそうで、自身はこの辺りでは大御所の熊野大花火大会が中止を発表する状況で開くのは難しいと判断したという。まして子どものころから見てきた例祭の縮小が続く状況がつらいと訴え、「地元(=古座)が断念しない限り、自分も応援を惜しまない」と今後も例祭と連動して同夕べを続ける意思を掲げた。

 串本まつりは前述した行事を除く盆前の行事を包括する企画名で、直近では19年に▽橋杭ビーチサマーフェスタ▽串本節踊り▽花火大会▽ふれあい広場(アユのつかみ取りやビンゴゲーム大会含む)▽串本ダンスフェス―といった各イベントを実施した。

 実行委員長の島野利之さんは「やれればと皆思っているが、人出の管理が難しく中止となった」と話し、「ウイズコロナが進み再開する時はためた分も含めてぜひ盛大に開きたい」と思いを語った。

 イベントのうち、同フェスタは南紀串本観光協会が主催で橋杭ビーチ振興の関係で本年度も串本まつりによらず独自に実施の方向を模索しているという。連動行事の巡視船体験航海について串本海上保安署は「大枠の串本まつりが中止であれば実施しない」としている。

(2022年5月28日付紙面より)

過去の串本まつり〈花火大会〉の様子
熊野水軍古座河内祭の夕べの様子
2022年05月28日
20 橋上部、来年1~2月に接続
 熊野川河口大橋を視察  (紀宝町議会 )

 紀宝町議会の全議員が所属する近畿自動車道紀勢線建設特別委員会(榎本健治委員長)は26日、建設中の熊野川河口大橋を現地視察した。橋の上部、内部を視察した榎本委員長は「初めて河口大橋の上部から視察した。新宮側はかなり工事が進んでいる。委員会としても引き続き、早期完成に向けて努力したい」と語った。

 新宮市、紀宝町で建設工事が進む熊野川河口大橋(橋長821㍍)は来年1~2月に接続する計画。河口大橋を含む新宮紀宝道路(延長2・4㌔)は2024年秋の開通を目指している。

 河口大橋は現在、両市町で上部工事が続いており、改めて進捗状況を確認しようと視察を計画。全議員と西田健町長らが新宮市側の建設現場に出向いた。

 国土交通省近畿地方整備局紀南河川国道事務所の本田明副所長らが説明。新宮紀宝道路は近畿自動車道紀勢線の一部で、13年度に新規事業化された。紀宝町側の用地取得率は昨年度100%となり、現在の工事進捗率は74%だという。

 議員らは工事状況を確認し、構造や安全対策も聞いた。視察後、西田町長は「工事が目に見えて進み、肌で実感することができた。河口大橋を含む新宮紀宝道路の一日も早い完成を願っている」と話していた。

(2022年5月28日付紙面より)

熊野川河口大橋の工事説明を聞く議員ら=26日、新宮市
橋の内部も視察する
2022年05月28日
21 災害時の円滑な情報伝達を
 Lアラート合同訓練  (和歌山県 )

 災害時における円滑な情報伝達を行うために和歌山県は26日、県内市町村および各消防本部一斉のLアラート合同訓練を実施した。那智勝浦町役場では午前9時30分ごろ、町防災対策室の担当職員らが情報入力などに取り組んだ。

 Lアラートとは、地方公共団体などが発信した災害情報などを放送報道事業者やインターネット事業者に対して、配信する情報共有基盤のことを指す。それぞれ入力された情報は各市町村でも即座に確認できるという。

 訓練は県の防災情報システムに災害情報の入力を行い、操作の習熟度向上に努めるとともに、災害時の情報連携について確認を行うことが目的。

 訓練は各市町村それぞれで個別シナリオを設定し、進められた。同町でも各地区の避難場所に避難した人数や職員の人数、発令している避難情報レベルの切り替えなどの入力も行っていた。

 町防災対策室の増田晋室長は「正確な情報が瞬時にメディアなどに伝えられることがメリット。訓練ではシステムの更新などにも対応するとともに、それに慣れることが必須。実際の場面で円滑に操作が行えるように今後も取り組んでいきたい」と話した。

(2022年5月28日付紙面より)

職員が情報入力などに取り組んだ=26日、那智勝浦町役場総務課
2022年05月28日
22 ヒメボタル舞う時季に  潮岬の潮騒の森などで  (串本町 )
2022年05月28日
23 「工事量増に協力を」  事業計画や予算を承認  (新宮地方建設組合 )
2022年05月28日
24 地域に活力を取り戻す役割を  南紀くろしお商工会が総代会  (那智勝浦町 )
2022年05月28日
25 ボウランが開花  熊野速玉大社のオガタマノキ  
2022年05月28日
26 地域を支える仕事を知る  神倉小4年生が社会科見学  (新宮市 )
2022年05月28日
27 仲之町で絵画展  油絵と水彩の25点  (ボザール新宮 )
2022年05月28日
28 3年ぶり開催、力作54点展示  第74回熊野美術協会展  (丹鶴ホール )
2022年05月28日
29 収穫量は大幅増に  統一選果場で青梅の出荷作業始まる  (御浜町 )
2022年05月28日
30 サツマイモなど丁寧に  キホッチョ農園で苗植え  (紀宝町 )
2022年05月28日
31 黄金色の小麦を収穫  高岡、大里地区で11㌧の見込み  (紀宝町 )
2022年05月28日
32 お悔やみ情報
  
2022年05月27日
33 地域支える医療人育成目指し
 東京医療保健大学と協定締結  (新宮高校 )

 新宮市の県立新宮高校(東啓史校長)と東京医療保健大学は25日、教育連携協定を締結した。同日、新宮高校で連携調印式があり、東校長と同大学和歌山看護学部の八島妙子学部長(同大学副学長)が協定書に署名した。

 相互の教育理念を理解し、人的・知的資源の交流・活用を図り、相互の教育の充実と発展に資することを目的とするもの。

 同学部は、和歌山県、和歌山市、日本赤十字社和歌山医療センターと東京医療保健大学の縁と連携により、2018年に設立。人口減少、高齢化が進む中、優秀な学生が地元に帰る仕組みをつくるべく、紀北・紀中・紀南で地域枠を設けるなどして地域を支える人材育成に取り組んでいる。

 新宮高校との協定締結は20年9月に和歌山信愛高等学校と締結以降、県内では8例目。なお現在、同学部では15人の新宮高校卒業生が在学しており2人が卒業している。

 協定内容は▽地元地域における医療関係者の不足を解消できるよう、看護分野を中心に医療人の育成を図る▽医療分野を志す生徒の意識喚起を図る▽総合的な探究の時間における探求活動の助言―などで、同学部による出前授業や同学部の授業見学、生徒・学生間の交流、教員相互の交流などを展開していくという。

 八島学部長は「コロナ禍で授業もハイブリッド化し、オンラインで遠隔でもつながっていけると考えた」と協定締結に至った経緯を語り、さらなるつながりや結び付きの強化に期待を込めた。

 東校長は「医療人の不足が叫ばれる中、医療人をどのように育成するかは大きな課題。そんな中、今回の話を頂いたことは非常にありがたい。看護をより身近に感じ、同学部に進路を定める生徒も増えてくるのでは」と話していた。

 協定の有効期間は23年3月31日で、1年単位で更新していくという。

(2022年5月27日付紙面より)

八島妙子学部長(左)と東啓史校長が協定書に署名した=25日、県立新宮高校
2022年05月27日
34 高台へ居住誘導など
 復興計画の概要を公開  (太地町 )

 太地町はこのほど、町事前復興計画の概要版「復興後の太地のすがた」を、町のホームページで公開した。被災後は高台にまちの機能や居住を誘導していくなどの計画が、イラストとともに分かりやすく示されている。

 事前復興計画は、災害後に迅速かつ円滑に復興が進むような取り組みを記した計画となる。太地町では、南海トラフ巨大地震による津波浸水想定区域内の世帯数は、843世帯、1582人(2019年4月1日現在)で、全世帯の6割強、全人口の5割強となる。そのほとんどの場所は浸水深3㍍以上で、一部では10㍍を超える。

 事前復興計画の基本的な方針として、居住エリアは原則、住民に危害を及ぼす区域の外に配置する。高台の谷埋盛土および切土で宅地を整備し、低地も部分的に盛土する。浸水区域には居住誘導せず、産業用地、公園緑地や観光施設として整備。公共施設も浸水区域外に配置する。漁協・水産加工施設は、迅速復旧のために用地確保やアクセス道路を優先整備する。観光資源も早期復旧を図り、森浦湾沿いに集約する。

 早期の復興に向け、事前に▽町役場の移転▽高台・アクセス道路の整備▽切土・盛土などの調査設計の事前検討▽上水道の津波対策の検討▽地籍調査の推進―などを行うとしている。復旧期の整備方針案として▽「旧グリーンピア南紀跡地」と「夏山地区」を応急仮設住宅の候補地に▽海岸沿い用地をがれき集積の候補地に▽地区を結ぶ幹線道路を早期復旧▽海岸堤防を整備し、低地部の居住誘導エリアに盛土。

 ▽盛土部より海側は原則非可住地とし、公園や漁業、水産加工場ゾーンを検討▽高台盛土と切土で新宅地を確保し町民移転の受け皿に▽海岸沿い景勝地は展望や親水の公園を検討▽がれき集積用地は撤去後に、公園や緑地を整備―などを考えている。

(2022年5月27日付紙面より)

津波浸水想定区域の中に建つ住居も多い=太地町太地
2022年05月27日
35 不法滞在者をなくそう
 強化月間に伴い協力呼びかけ  (新宮警察署 )

 6月は「不法就労・不法滞在防止のための活動強化月間」。強化月間に伴い、新宮警察署においても不法就労・滞在に関する情報があれば、同署に連絡するよう呼びかけを行っている。

 法務省の統計によると、2022年1月1日現在で、全国の不法残留者数は6万6759人となっており、前年の8万2868人と比較して約1万6000人減少しているものの、不法入国者などを含めた不法滞在者は県内でも相当数いると考えられている。

 また、不法就労は法律で禁止されており、不法就労した外国人だけでなく、不法就労させた事業主も処罰の対象となる。

 不法残留者の多くは警察などによる摘発を逃れるため、偽造証明書などを使用して在留資格を偽るなどして不法に就労しているほか、在留資格に応じた活動でないことを承知の上で外国人に仕事をあっせんするブローカーや、資格外活動許可の範囲を逸脱して働かせる雇用主も存在するなど、その手口は悪質・巧妙化しているという。不法滞在者の中には、他の犯罪に手を染める者も少なくない。

 和歌山県警では県内から不法滞在者をなくすため、関係機関と連携しながら不法滞在者の摘発や不法滞在者を雇用する悪質な事業主などの取り締まりを強化していく構え。

 新宮警察署の谷英人警備課長は「大半は善良な外国人だが、不法就労・滞在の手口は巧妙化しており分かりにくくなっている。ささいな情報でもいいのでお寄せいただければ」と呼びかけている。

 「学校へ行かずに働いている留学生がいる」「オーバーステイの外国人に関する話を聞いた」など、「不法就労・滞在しているのでは」と不審に思うことがあれば、同署(電話0735・21・0110)もしくは最寄りの交番や駐在所へ。

(2022年5月27日付紙面より)

不法滞在者などの情報提供を呼びかける谷英人警備課長=23日、新宮警察署
2022年05月27日
36 七里御浜海岸を守る
 対策連絡協総会で浸食防止工事を説明  

 七里御浜海岸侵食対策連絡協議会(会長=西田健・紀宝町長)は25日、熊野市文化交流センターで第33回総会を開き、県熊野建設事務所の須賀真司所長から、同海岸の本年度整備計画など説明を受けた。

 七里御浜海岸は熊野市から紀宝町に至る延長約22㌔の、粒の大きな砂や小石によってできた日本で一番長いとされる砂礫海岸。世界遺産熊野古道の一部にも指定されている。年々浸食が進み、海岸に面する熊野市、御浜町、紀宝町が1996年に規約を設け、対策連絡協議会を立ち上げて海岸浸食に関する調査、研究や関係機関への対策要望活動を進めている。

 須賀所長が説明したのは、浸食を止めて海岸が細るのを防ぐための本年度施工予定の工事で、御浜町阿田和地区海岸の堤防工と紀宝町井田地区海岸の人工リーフによる養浜工の2件。阿田和地区堤防工の全体計画は786㍍だが、南部の600㍍は施工済み。北部は計画の186㍍中140㍍が施工済みで、残り46㍍のうち、本年度は26㍍を計画しており、年度内の完成を目指している。

 井田地区海岸の人工リーフ据え付けによる養浜工の全体計画は1546㍍で、968㍍が施工済みとなっている。本年度は50㍍を予定している。河上敢二熊野市長は「写真では、海岸が海側に広まったように見える。工事の効果が出ているのでは」と感想を述べた。

 総会では事業報告や収支決算がなされ、本年度予算案や要望活動、情報交換事業計画が承認された。役員改選もあり、会長の西田紀宝町長、副会長の河上市長、監事の大畑覚御浜町長がともに再選された。西田町長は七里御浜海岸の浸食防止に、改めて協力を求めた。

(2022年5月27日付紙面より)

井田海岸で行われている養浜工事=25日、紀宝町井田
2022年05月27日
37 ゲームで交流深める  中央児童館で「おたのしみひろば」  (新宮市 )
2022年05月27日
38 生徒有志が清掃活動  近大新宮高校・中学校  
2022年05月27日
39 過去10年で3番目に高い率  高校生の和歌山県内就職率  
2022年05月27日
40 和気あいあいと体ほぐす  高田地区で介護予防体操  (新宮市 )
2022年05月27日
41 今年も畑作りスタート  熊野川中でサツマイモの苗植え  (新宮市 )
2022年05月27日
42 中里会館前を拡幅  2車線化し歩道も  (那智勝浦町 )
2022年05月27日
43 コロナワクチン4回目  熊野地方でも準備進む  
2022年05月27日
44 洋上含め串本~大島巡る  5月のウオークツアーで  (南紀串本観光協会 )
2022年05月27日
45 家族8組20人が作陶に挑戦  主催事業「日帰り!陶芸体験」  (潮岬青少年の家 )
2022年05月27日
46 JR串本駅一帯で清掃活動  県たばこ組合紀南支部奉仕  (串本町 )
2022年05月27日
47 高みを目指して全力で  県総体に向けて壮行会  (紀南高校 )
2022年05月27日
48 絵本の世界楽しむ  5歳児が図書館訪問  (飯盛保 )
2022年05月27日
49 「消防団としての誇りを」  向井治さんに叙勲伝達  (紀宝町 )
2022年05月27日
50 サツマルリミノキの花  大門坂で咲き始める  (那智勝浦町 )
2022年05月27日
51 お悔やみ情報
  
2022年05月18日
52 魚類などの生態学ぶ
 「磯のいきもの観察会」  (太地町立くじらの博物館 )

 太地町立くじらの博物館(稲森大樹館長)は15日、森浦湾の磯で「磯のいきもの観察会」を開いた。同館水族館担当の荻原拓さんらの解説の下、町内外から参加した親子4組13人は磯や潮だまりに生息する生き物を観察し、生態などを学んだ。

 観察会は魚類やヤドカリ、エビなどの無脊椎動物の観察、採集を通して種類や生態を学ぶとともに、海を利用する際の危険や注意の普及啓発を行う目的で昨年から実施している。

 参加者は同館園内に集合し、徒歩で森浦湾の磯へ移動。荻原さんから、湾内に生息するウツボやハオコゼ、ガンガゼ、カツオノエボシなどの危険な生物の紹介や海での事故防止について説明があった。

 参加者はライフジャケットや軍手を装着後、網とバケツを持って、磯や潮だまりで生き物の観察や採集に取り組んだ。

 「ヤドカリ見つけた」「魚おった」「海草が柔らかい」と笑顔ではしゃぐ子どもたちの姿が見られた。その後、各自で採集した生き物約20種類を大きな水槽に移し、荻原さんが特徴や生態を解説した。

 町内から参加した山下みつきさん(太地小5年)は「生き物を捕まえたり、観察ができてすごく楽しかった。いろいろなことを知れたので、家でも家族に話してあげたいです」と語った。

 荻原さんは「当館はクジラを専門としている博物館。そのクジラやイルカが生息する豊かな海を支えている小さな生物たちにも目を向けていただきたかった。子どもさんたちには観察会を通して、水温を直接感じ、海草を踏む感触や生き物に触れることなどを体感して、楽しんでいただけたら幸いです」。

 稲森館長は「皆さま方に、自然に直接触れて体験していただける機会として昨年から実施している。どのような頻度や形になるかは検討中だが、今後も観察会などの催しを拡充していく予定です」と話した。

(2022年5月18日付紙面より)

磯に生息する生物を探す参加者=15日、太地町の森浦湾
荻原拓さんの解説に耳を傾ける子どもたち
2022年05月18日
53 本年度事業など承認
 新宮ユネスコ協会が総会  (新宮市 )

 新宮ユネスコ協会(個人60人、法人12社)は15日、新宮市福祉センターで令和4年度総会を開いた。会員約20人が出席する中、本年度事業や予算などを承認した。

 日本では、民間ユネスコ活動から起こったユネスコ運動が、政府、国会などに波及し、ユネスコ加盟の機運が高まって

いったという経緯がある。1947年に宮城県で、世界で最初の民間ユネスコ運動団体「仙台ユネスコ協力会」が発足。新宮ユネスコ協会は2012年10月20日、和歌山県で7番目に立ち上げられた。

 開会に当たり、中谷剛会長があいさつ。いまだ世界的に猛威を振るう新型コロナウイルス情勢、ロシアのウクライナ侵攻に言及し「日々、大変悲惨な状況が耳に入ってくる。国際社会や国連の無力さを感じるが私たちもなすすべなく見守っていくしかないのが現状。平和や戦争について考えていかなければならない。この総会が祈りの場となるような、実り多きものになれば」と思いを語った。

 来賓の田岡実千年市長は、同協会の日頃の尽力と新型コロナ対策への協力に感謝を伝え「多くの皆さま方からの支持を受けられるようになったのは、設立メンバーの皆さま方がユネスコの理念の持つ素晴らしさと民間ユネスコ運動の意義の正当性を信じ、この世界に誇れる歴史と伝統と文化の地『新宮』を守るため、そしてより世界に開かれた地域とすべくため、熱意をもって呼びかけられた成果」と活動や取り組みをたたえた。

 本年度の事業計画は▽熊野古道の実地学習と保全活動▽市町村行事、学校行事への団体参加▽ユネスコ協会連盟、連絡協議活動への参加▽書き損じはがきキャンペーンへの参加▽組織ならびに活動の活性化に向けての方策▽平和への取り組み▽会議の充実―などを予定している。新型コロナウイルス感染症の状況を見ながら、ユネスコ文化講演会の実施に向けて準備を進めていくという。

  □     □

■ジェンダー平等とは



 総会後には、勢古啓子副会長による講話があった。勢古副会長は「ジェンダー平等について」をテーマに、日本におけるジェンダーバイアス(性的役割の固定的価値観)の現状について話した。

 勢古副会長は、1975年に国連によって制定された「国際女性デー」(3月8日)に触れ「日本でも『女性の生き方を考える』として全国に拡大している。47都道府県中22県で開催されたが、和歌山県は不参加だった」。

 また、ジェンダーギャップ指数は国連加盟156カ国中、日本は120位であるとし「日本は男女の賃金格差が大きく、役員や管理職、女性議員の割合が低く深刻な状況」と説明した。

 ▽管理職には男性の方が適している▽喪主は長男がすべきだ▽育児休業を男性が取るなんて考えられない―などの項目を挙げて意識チェックを促し「ジェンダーバイアスの影響を受けている人は少なくない。ジェンダー平等を実現するためには身の回りの当たり前に気付き、見直しと気付きを深めていくことで自分らしく生きられる社会が実現できるのでは」と締めくくった。

(2022年5月18日付紙面より)

会員らが出席した総会の様子=15日、新宮市福祉センター
中谷剛会長
勢古啓子副会長
2022年05月18日
54 暗闇照らす千手観音菩薩
 星野さんの刺しゅう画展示  (補陀洛山寺 )

 「東日本大震災から10年。東北の皆さまの心や思いなどを考えた際に千手観音菩薩(ぼさつ)の姿が浮かんだ」。そう話すのは刺しゅう作家として国内外で活躍する東京都在住の星野真弓さんだ。「慈愛」をテーマとし、一針一針に東北復興への思いなどを込めて作成した「レジリエンス~千手観音菩薩~」の特別展示会が16日から、那智勝浦町の補陀洛山寺(髙木智英住職)で始まった。

 慈愛に満ちた表情を浮かべる千手観音菩薩が座した大作は約44万針刺し、およそ22万個のマスをクロスステッチで仕上げた。作成に使用した針も同じく展示されている。7月1日(金)まで観覧できる。

 星野さんは国際平和芸術協会の特別会員や一般社団法人三月のひまわりの代表なども務め、日本代表団の一員として、スイス・ジュネーブ国連欧州本部で作品の展示も行われるほど。今年6月にはフランス・パリの国連教育科学文化機構(ユネスコ)本部において、桜をイメージした作品の展示も決まっている。

 東日本の震災後、作品の寄贈や刺しゅう教室を開くなどして、10年にわたって東北地方の復興のために尽力してきた。

 10年を機に癒やしや鎮魂の願いを込めた作品に取り組むことを決意。一針入魂の思いで作業に没頭し、約80色の糸を使い用いた針は1本。5㌢ほど短くなったが折れることはなかった。

 作成期間中には最愛の父を亡くした。その悲しみにも耐えながら作品に力を注ぎ、1年3カ月をかけて仕上げた。サイズは縦124㌢、横106㌢、重さ16㌔(額含む)。

 災害などの困難に負けないという思いも込めて、作品名には「回復力」「復元力」「しなやかな強さ」などの意味を持つレジリエンスを加えた。完成後は東北地方、千葉、佐賀県など各地で巡回展を実施してきた。

 今年1月、母と共にクルーズ船の旅に出かけ、船が新宮港へ着岸。タクシーで周遊した際、偶然にも最初に立ち寄ったのが同寺だったとし、「補陀洛山寺のご本尊は十一面千手観音菩薩。ご縁を感じた。自身の作品や巡回展のお話をさせていただいた」と述べ、今回の展示に至ったと話した。

 同寺の管理人である南善文さんは「素晴らしい作品の展示、ありがとうございます。ぜひ、多くの皆さまに見に来ていただけましたら」。

 星野さんは「糸には思いが宿る。多くの方々のさまざまな思いと一緒に全国を回っている。現在、コロナ禍で世の中が沈んでいるが、暗闇の中にも必ず光がある。この作品が皆さまの光となり、心の豊かさにつながれば」と語った。

 刺しゅう画の観覧は午前8時30分から午後4時まで。年中無休。問い合わせは補陀洛山寺(電話0735・52・2523)まで。

(2022年5月18日付紙面より)

思い紡いだ星野真弓さんの刺しゅう画「レジリエンス~千手観音菩薩~」が展示中=16日、那智勝浦町浜ノ宮の補陀洛山寺
2022年05月18日
55 ヒラメ稚魚1200匹を放流
 南紀串本観光協会協力し  (日本釣振興会 )

 串本町くじ野川にある橋杭ビーチで16日、ヒラメの稚魚放流があった。公益財団法人日本釣振興会和歌山県支部による釣りを楽しむ環境づくりの一環で、会員の南紀串本観光協会(島野利之会長)が協力し稚魚約1200匹を串本の海へ送り出した。

 同協会がフィッシングタウンとしての地域振興に打ち込む一環で同振興会の団体会員となったことで始まった取り組みで、同支部はまず4年ほど定点実施し放流効果のデータを得る方向で同協会に協力を求めている。

 2回目となる今回も、県南部栽培漁業センターからふ化後約3カ月、体長8・5㌢前後まで育った稚魚を入荷。同協会の職員や会員、西向出身のアングラーズアイドル・そらなさゆりさんら関係者計8人が協力し、同ビーチ駐車場から波打ち際まで急ぎ稚魚を運び入れ、今回は沖へ出やすいよう引き波へ乗せることを意識して放った。

 稚魚が同振興会の見据える大きさになるまでには3~4年ほどかかるとされ、このことが定点放流を続ける期間の一目安となっている。

 2回目の実施を経て同協会の宇井晋介事務局長は「フィッシングタウンとして振興を目指す中、資源が増えてほしいなぁという思いで協力しています。稚魚は来年の今ごろには30㌢ぐらいになる予定。橋杭ビーチの活用ということでいろいろ使っていますが、(その中でレンタル提供している)フィッシングカヤックなどいろいろな形でヒラメの釣りを楽しんでいただければ」と話した。

(2022年5月18日付紙面より)

ヒラメの稚魚を放つ宇井晋介事務局長(右)とそらなさゆりさん=16日、串本町くじ野川
放流した稚魚。体長は8.5㌢前後
2022年05月18日
56 那智勝浦が激戦制す
 スポ少野球東牟婁予選  
2022年05月18日
57 串本JFCが優勝
 県サッカーU―12選手権東牟婁予選  
2022年05月18日
58 聖化動物と精神文化  東大人文・熊野フォーラム  (新宮市 )
2022年05月18日
59 高田一の滝を訪ねる  自然探訪スクールが開講  (新宮市 )
2022年05月18日
60 木陰に大の字の花揺らす  ユキノシタが花の時期に  (古座川町 )
2022年05月18日
61 道路復旧予算など承認  町議会第4回臨時会で  (古座川町 )
2022年05月18日
62 一品物求める来場集める  サンゴ台で手作り五人展  (串本町 )
2022年05月18日
63 PCR検査費用、全額助成  新型コロナ対策の独自事業  (紀宝町 )
2022年05月18日
64 久保智議長と畑中新子副議長を選出  熊野市議会  
2022年05月18日
65 松田さん、畠君が準優勝  県中学生柔道体重別選手権  (矢渕中 )
2022年05月18日
66 「こどもゆめまつり」を計画  ボラ・市民活動セ「きぼらんせ」  (紀宝町 )
2022年05月18日
67 地元外出産の妊婦へ支援  交通宿泊費や託児料  (紀宝町 )
2022年05月18日
68 危険な外来植物を除去  タウンガーデンで有志ら14人  (新宮市 )
2022年05月18日
69 お悔やみ情報
  
2022年05月14日
70 人数など制限し例年通り斎行
 熊野那智大社「那智の扇祭り」  (那智勝浦町 )

 新型コロナウイルス感染拡大防止のために2年連続で規模を縮小し斎行してきた熊野那智大社(男成洋三宮司)の「那智の扇祭り(火祭)」。今年は参列者の人数制限や斎行時間の変更はあるが、諸祭儀は3年ぶりに例年通り執り行うことが決定した。7月13日(水)が宵宮、14日(木)が本宮となる。

 扇祭りは、大社にまつられている12柱の神々を12体の扇神輿(みこし)にうつし、那智の滝前に里帰りさせて神霊、神力を奮い起こし、万物の生成発展を祈る神事。

 8日に開かれた扇祭り保存会の役員会で、現在の感染者数や各地で実施されている催しなどの状況を踏まえ、協議した結果、今回の決定に至ったという。

 例大祭の内容や決定事項は▽大前の儀は拝殿内の3密回避のために、神社役員や祭り役員、地元官公庁や神社関係者に絞って30人程度を案内する▽「那智の田楽」は宵宮のみ実施▽大和舞は町立市野々小学校と協議し判断する▽別宮への渡御は扇神輿および大たいまつともに通常通り12体を繰り出す▽御田植式、御田刈式、那瀑の舞も執り行う▽別宮には例年通り拝観者の参入も認めるが、マスク着用などの感染防止の協力を呼び掛ける▽奉仕者は全員がマスクを着用して、当日の検温で37度5分以上または体調不良者は奉仕を控える―となった。

 当日は感染対策として、斎行時間も繰り上げて行う。本宮では午後0時50分の終了を予定しているとした。

 男成宮司は「昔から伝統あるお祭りが営まれてきた。ここ数年はコロナ禍で規模縮小となっていたが、年に1度のお祭りを本来の形で斎行することが大切だと思う。感染対策に取り組むとともに、感染の危険が高い奉仕者の飲食などを控え、時間を繰り上げて行う。お祭りは五穀豊穣(ほうじょう)や国の繁栄、地域の安寧を祈願するが、疫病退散も含まれている。今年の例大祭は意義のあるものにしてきたい」と語った。

 同大社によると、今後の感染状況やまん延防止等重点措置、緊急事態宣言などが発令された場合は祭典内容に変更の可能性もあるとした。

(2022年5月14日付紙面より)

規模縮小して斎行された昨年の例大祭の様子
2022年05月14日
71 今年こそは通常通りに
 早船と倉庫の修繕が完了  (熊野速玉大社 )

 新宮市の熊野速玉大社(上野顯宮司)の例大祭「新宮の速玉祭(はやたまさい)」早船競漕(きょうそう)で使用される早船と早船倉庫扉部分の修理・修繕作業が、このほど完了した。早船の修理はコロナ禍を利用して昨年11月に開始。上野宮司や大社関係者らは修理完了に胸をなで下ろしている。

 例大祭は同大社の主神、熊野速玉大神(くまのはやたまのおおかみ)の御神霊が神馬(しんめ)で阿須賀神社へ渡御し、熊野川河原の乙基(おとも)の御旅所(おたびしょ)へ渡る「神馬渡御式」と、熊野夫須美大神(くまのふすみのおおかみ)の御神霊が神輿(みこし)でまちを練り、神幸船(しんこうせん)で御船島を廻(まわ)る「神輿渡御式(御船祭=みふねまつり)」からなる祭り。

 2月の御燈祭(おとうまつ)りと合わせ、「新宮の速玉祭・御燈祭り」として2016年3月に国の重要無形民俗文化財(重文)に指定されている。新型コロナウイルス感染症の影響でおととし、昨年とも、御船祭は斎主船、諸手船(もろとぶね)、神幸船のみで斎行。早船競漕は2年連続で中止となっている。

 大規模な舟の修理と倉庫修繕は、15年前に舟と倉庫を一新して以来初。㈱R.LinkCorporationの椋野玲史・代表取締役会長が協力を申し出たことにより実施に至った。早船修理には紀宝町の船大工・谷上嘉一さんが協力。主に櫂(かい)が当たる縁(へり)部分の修理を行った。倉庫扉部分は木製だったが経年劣化により腐食が進んでいたことから、新たにシャッターに付け替えられた。

 上野宮司や神職、御船祭審判員(下地昌宏委員長)役員らは椋野代表取締役会長らの力添えに感謝。「新しくなった早船が使えるように、今年こそは通常通り祭りを執り行うことができたら」と期待を寄せている。

(2022年5月14日付紙面より)

早船と倉庫の修繕が無事終わった=12日、熊野速玉大社
2022年05月14日
72 郷土愛の中でジオの意識を
 絵本「南紀熊野の民話」作成  (南紀熊野ジオパーク )

 南紀熊野ジオパーク推進協議会が地質の日の10日、絵本「南紀熊野の民話『橋杭岩の立岩伝説 鯛島(たいじま)と河内島(こうちじま)』」を作成したことを発表した。

 同協議会が展開する教育普及事業の一環で作成。橋杭岩や鯛島と河内島にまつわる民話をそれぞれ紹介した後に実物の解説を交える内容で、フルカラー25㌻構成。挿絵を担当した大江みどりさんは技法「フロッタージュ」で写し取った橋杭岩の模様を絵柄に取り入れて大地の質感を再現し、文章を担当した同協議会は串本弁や古座弁で民話を紹介して巻末に標準語版を添えるなど、身近に興味を持ってもらうための工夫も注いでいる。

 作成数は250冊で、ハードカバー仕立て。同パークエリア内の小学校や保育・幼児教育施設と図書館施設、県立図書館や情報交流センターBig・Uへ託し、子どもたちが親しめるよう活用してもらうとしている。数に限りがあるため販売や一般への配布はせず、代わりに教材シリーズの一つとしてPDFデータを公式ホームページの冊子掲載ページ(アドレスhttps://nankikumanogeo.jp/download/)で閲覧できるようにしている(無断複製や転載は禁止)。

 今回は同センターがある南エリアから民話を選んだが、今後も予算が確保できれば偏ることなく他のエリアの民話も選んで絵本のシリーズ化を進めたいという。同パークセンターの大江晃司主査は「民話がもたらすふるさと感と一緒に関係する地質への関心を持ってもらい、郷土愛の中で同パークを意識してもらうことが狙い。絵本なのでまずは民話を楽しむところから活用していただければ」と話している。

(2022年5月14日付紙面より)

このほど作成、配布した絵本「南紀熊野の民話」=11日、南紀熊野ジオパークセンター
2022年05月14日
73 民生児童委員が見守り
 下校児童の安全を確認  (新宮市 )

 全国民生委員児童委員連合会が定める「民生委員・児童委員の日」であり、活動強化週間の初日でもある12日、千穂第一・第二地区民生委員児童委員協議会(小内潤治第一地区会長、和田町子第二地区会長)は、新宮市の千穂と橋本で、新宮市立神倉小学校に通う児童の下校時の見守り活動を行った。雨天の中で交差点に立ち、児童らに危険が及ぶことがないかを見守った。

 千穂第一と第二はともに、神倉小の校区内となる。普段は毎月第3金曜日、神倉小の低学年児童が下校する時間帯に交差点に立ち、横断歩道を渡る際の安全指導や、交通安全に関する注意喚起を行っている。この日は、民生委員・児童委員の日の取り組みとして実施した。なお活動強化週間は12日から18日(水)まで。

 千穂第一からは、4人が参加した。国道42号の裁判所南交差点の付近に立ち、下校を見守った。委員らは、友人とはしゃいで道路にはみ出しそうになる児童に注意をしたり、顔見知りの児童と言葉を交わしたりしながら、それとなく安全を確認していた。

 小内会長は「下校時の見守りは、千穂第一と第二の合同活動として、始めて5年ほどになる。活動を行うようになってからは、子どもの危ない行動もなくなったように思う。児童もあいさつしてくれ、車のドライバーも気を配って運転してくれている。民生児童委員もコロナ禍で活動が難しいが、誰もが笑顔で安全安心で暮らせる地域づくりのために、今後も地道で身近な活動を続けたい」と話した。

(2022年5月14日付紙面より)

下校児童を見守る小内潤治・千穂第一地区民生委員児童委員協議会長(右)ら=12日、新宮市千穂の国道42号裁判所南交差点付近
2022年05月14日
74 2部門ともに三輪崎が優勝
 県スポ少剣道東牟婁予選  
2022年05月14日
75 楽しさや魅力を伝える
 新宮RFCが「ラグビー体験会」  (新宮市 )
2022年05月14日
76 まずまずの結果に  観光施設のGW来場数  (新宮市 )
2022年05月14日
77 薬物乱用を防ぐには  保健所が生徒に講話  (近大新宮高校 )
2022年05月14日
78 分娩再開「状態維持を」  各課が所管事務を報告  (新宮市議会教育民生委員会 )
2022年05月14日
79 下里小児童がウミガメ学ぶ  玉の浦リップルズクラブ  (那智勝浦町 )
2022年05月14日
80 素晴らしい子の姿が広まれば  山﨑浩敬さんの作品が絵本に  (串本町 )
2022年05月14日
81 暫定1位との対戦に挑む  和歌山FB―06Bu戦  (関西独立リーグ )
2022年05月14日
82 196人が30Hを巡り競う グラウンドゴルフ競技会「第1回記録会」 (串本町)
2022年05月14日
83 交流深め、和気あいあいと  3年ぶり、グラウンドゴルフ大会  (紀宝町シルバー人材センター )
2022年05月14日
84 矢渕中女子が準優勝  県中学生ソフトテニス大会  (紀宝町 )
2022年05月14日
85 県内で「架空請求詐欺」が増加  高齢者見守り隊、紀宝署が啓発  (紀宝町 )
2022年05月14日
86 お悔やみ情報