観光振興セミナー (新宮市 )
新宮市観光振興委員会は28日、新宮市観光振興セミナーを市福祉センターで開催した。地域プロデューサーやアドバイザーなどで活躍し、現在は兵庫県豊岡市の政策アドバイザーを務める臼井冬彦さんが「地域主体の観光」と題し、海外や日本における観光の現状や地域づくりについて講演した。
臼井さんはこれまで外資系半導体やソフトウエア企業の日本法人の代表を歴任。長年の海外勤務生活で日本の豊かな環境を再認識し、観光が日本の新たな産業になると直感。北海道大学大学院に入学し、観光を学んだ。
距離について臼井さんは、①物理的距離②経済的距離③時間的距離④心理的距離―があると紹介。④については行き先を知り得ているかどうかで距離は変化すると説明。日本では観光は矮小(わいしょう)化されている可能性があり、広い分野であると強調した。
また、2003年の小泉内閣時に「観光立国」を打ち出したことが日本の観光の転機であったと主張。世界の観光産業は14年時点で、世界の国内総生産(GDP)の10%弱を占める世界最大産業の一つであると報告した。
観光については▽災害や金融危機など自らコントロールできない外部要因に弱い▽日本のインバウンド(外国からの観光客)は昨年約3110万人▽国策で観光に投資するタイは約3500万人で日本より多い▽インバウンド増加は格安航空会社(LCC)の普及も要因▽訪日外国人の85%はアジアから来ている―などを解説した。
臼井さんは観光には「歴史・文化」「自然景観」「料理」が必要と述べ、今後の観光資源の一つとして居酒屋を提案。日本人の生活が味わえる居酒屋を称賛した。観光は「日本を支える柱」だと観光庁も認めているとし、経済発展を続けるアジアにも近いことから「日本が1位になってもおかしくない」と話した。
国内の延べ宿泊客数について触れ、インバウンドは上昇しているが、その比率は全体の15・6%であり、その他は日本人が支えているのが現状と説いた。
臼井さんは「地域の方々が観光に対してどう取り組むのかが大事。地域によって差が出ている。私は刺激やヒントを提供できればいいと思う。皆さんが考え、決めていただけたら」と語った。
(2019年1月30日付紙面より)
関西マスターズスポーツフェスティバル紀の国いきいき健康長寿祭ふれあいボウリング交流大会が27日、新宮市の新宮東宝ボウルであった。11月に県内で開催される「ねんりんピック紀の国わかやま2019」の出場選手選考会を兼ねており、県内69人が参加した。
県社会福祉協議会主催。手軽な運動量で健康増進に効果の高いボウリングを通じて、高齢者の仲間づくり・健康づくり・社会参加活動の促進を図り、いきいきと暮らせるまちづくりを進めようと開催した。
開会で田中義文・地域福祉部長は「成果を思う存分発揮し、優勝・大会出場を目指して頑張ってください。親交、交流を深められるよう開催している。ねんりんピックに向けて機運を盛り上げていきたい」とあいさつし、運営への協力を呼び掛けた。
(2019年1月30日付紙面より)
県水産試験場招き講演会 (古座川町 )
古座川漁業協同組合(橋本尚視組合長)が26日、古座川町中央公民館で県水産試験場職員を招いて講演会を開き、アユ資源と冷水病について認識を共有するなどした。
この講演会は、古座川流域のアユ漁に関係する全員が同じ見解を持って釣り客らに漁場を紹介する状況づくりを目的として計画した。県水産試験場で内水面環境を研究する職員を講師に迎え、西前啓市町長ら当局の関係職員を含む32人が出席して開会した。
内容は講演2本で、先立って県水産試験場の小川満也副場長があいさつ。前半は研究員の賀集健太さんが基本事項としてアユの特色と生活環(=一生涯)を解説し、そのイメージの上で後半は副主査研究員の河合俊輔さんが冷水病の概要と過去の発生傾向、県の対策とアユ漁関係者に求められる対策を紹介した。
賀集さんは生活環を紹介する中で、縄張りを持ったアユの1日当たりの捕食量と捕食対象のコケの1日当たりの生産量にも触れ、約1平方㍍の広さで賄えるアユは5~6匹が上限でそれ以上になるとアユが小型化し始めるとし、効率的な放流のポイントも説明しながら放流過剰への留意を呼び掛けた。
本題の冷水病について小川さんは、水温15~19度で起こりやすい細菌性の感染症で、県内の主要河川でほぼ毎年のように発生し、時期的に放流~6月ごろの報告が多いと説明。海産養殖アユが比較的耐性に優れている点から、感染経路は放流、おとり、越年アユ、餌となるコケへの残留などのルートが考えられ、できる対策として放流やおとりにより細菌を持ち込まない配慮を地元、釣り客ともに意識するよう呼び掛けた。
放流時の来歴カードや保菌検査の内容確認など留意事項を伝え、県水産試験場も冷水病ワクチンなどの研究に取り組んでいることを報告。その後は質疑応答も受け付け、関係者の対策となる実践を期した。
(2019年1月30日付紙面より)
水揚げのお礼、各船に届ける (那智勝浦町水産振興会 )
近海マグロ漁の本格的なシーズンを迎えた那智勝浦町の勝浦地方卸売市場では、同市場での水揚げに感謝の気持ちを込め、入港船にTシャツを届けている。町内の漁業関係者らでつくる町水産振興会(片谷匡会長)が用意し、1月中頃から進呈を開始した。
26日に入港した鹿児島県種子島の「第28八千代丸」(乗組員9人)には、Tシャツ3枚が届けられた。赤、黒、紺の3色展開で、左胸の辺りに「南紀勝浦」、バックプリントには大きく「那智勝浦漁港」の文字と那智の滝やマグロのイラストがデザインされている。500枚用意し、和歌山県漁業協同組合連合会勝浦市場の職員が乗組員らに順次手渡している。Tシャツは4月以降に追加生産する予定。
入港船の誘致については、その促進のため全国の港でさまざまな取り組みがなされている。マグロはえ縄船は、インドネシア国籍の乗組員が半数以上を占めることから、母国への通信に配慮した無料Wi―Fi(ワイファイ)の整備、操業の疲れを取り、快適に過ごしてもらおうと浴場や休憩場の充実を図っているという。
入港2日目に水揚げを終えた八千代丸は、再び勝浦近海へ漁に出た。シーズンが終わる頃まで、勝浦港を拠点にこうした操業を繰り返す。機関長の山本海雅(かいが)さん(20)は「(町内の)飲食店が早く閉まってしまうので食事に困っていたが、市場近くにコンビニができたので助かった。今度は大きいクロマグロを取って来ます」と笑顔を見せた。
(2019年1月30日付紙面より)
補陀洛山寺で立春大護摩祈とう (那智勝浦町 )
那智勝浦町浜ノ宮の補陀洛山寺(髙木亮享住職)で27日、立春特別大護摩祈祷会(きとうえ)があり、一足早く豆がまかれた。境内は「福は内、鬼は外」の声が響き、福を求める大勢の参詣者でにぎわった。
同寺の国重要文化財の本尊「三貌(さんぼう)十一面千手千眼観世音菩薩(ぼさつ)」を開帳し、髙木住職らが法要を営んだ。続いて本堂内の護摩壇で護摩木をたきあげ、家内安全、商売繁盛などを祈願した後、髙木住職とかみしも姿の厄年の人たちが、境内の中央に設置されたやぐらから豆や餅をまいた。好天に恵まれた境内ではぜんざいの振る舞いもあった。
毎年参拝を欠かさないという三重県尾鷲市で漁業を営む尾﨑忠行さん(74)は「5月と7月のご本尊開帳にもお参りしています。息子も漁に出るので、海上安全、家内安全を祈願しました」と話していた。
(2019年1月29日付紙面より)
青年団ら一体となって張り替え (御燈祭りを前に )
国の重要無形民俗文化財「御燈祭(おとうまつ)り」(2月6日)を間近に控えた新宮市の神倉神社で27日、神倉青年団員ら約40人がご神体の巨岩「ゴトビキ岩」のしめ縄を張り替えた。
張り替えは20日に予定していたが、雨天のため延期になっていた。作業には祭りの運営を取り仕切る介釈(かいしゃく)を務める青年団員をはじめ、神倉神社奉賛会、市観光協会が参加。
晴天の下、熊野速玉大社神職のおはらいを受けた後、約200㌔(約500株)のわらで編み上げた長さ約30㍍、最大直径約30㌢の大しめ縄を青年団員らが神倉山山頂付近まで運び、刺股や針金を使ってゴトビキ岩に巻き付けた。
祭り当日に介釈と上がり子たちへご神火を渡す大たいまつ役を務める中山忠吏団長(49)は「上がり子にけが人が出ないよう、特に開門時には十分に注意して任務を遂行したい」と気を引き締めていた。
(2019年1月29日付紙面より)
串本町潮岬にある望楼の芝で26日、イベント「本州最南端の火祭り」が開かれた。19回目となる今回は風雪が一時的に吹き抜ける厳寒の中で芝焼き本番を迎え、3000人(主催者発表)が夕闇深まる中で広がる芝焼きの光景に注目するなどした。
このイベントは南紀串本観光協会(島野利之会長)主催、同町と同町商工会後援、串本古座高校弓道部協力。約10万平方㍍ある芝生の管理方法として取り入れている芝焼きを軸に、町域で親しまれている舞踊や名物・しょらさん鍋(トビウオのつみれ汁)の振る舞いや芋餅の販売、物産市などを織り交ぜた内容で毎年1月最終土曜日を期日にして営まれている。
真っ先に開場した物産市には軽飲食やクラフト、南紀熊野ジオパークPRなど12ブースがあり、日中から詰め掛けた観光客らの利用を集めた。午後4時30分から▽潮岬節保存会▽同町トルコ文化協会▽串本節保存会―による踊りの披露があり、潮岬節保存会は潮岬小6年生との共演、同町トルコ文化協会は最後の演目で居合わせた観光客らにも参加を呼び掛け「ダーマット・ハライ」の大きな輪を描いて場を盛り上げた。串本節保存会は天候が急転し風雪が吹き抜ける中で踊りを披露する形となった。
名物のしょらさん鍋は、同商工会女性部の部員が800食を振る舞い、町域で親しまれる芋餅とともに長蛇の列ができた。
式典は日没の5時20分すぎに始まり、島野会長は「今、串本町は観光客を受け入れられる体制が着々と進んでいると思う。当協会も皆さんが何度も串本に来たいと思っていただけるようなメニューをたくさん作って頑張りたいと思っている。今日は寒いがお時間いっぱいまで楽しんでほしい」とあいさつ。
田嶋勝正町長、前芝雅嗣県議会議員、寺町忠町議会議長もあいさつし、餅まきや子ども向けの菓子まきを経て弓道部員12人が火矢射式を営み1順目に6本、2順目に5本の火矢を放って芝に点火した。花火を合図にしてスタッフが火付け棒を引きずって火を広げ、燃え広がる炎の帯が注目を集めた。
今年は北寄りの風が強く、火矢の炎が風下側をほぼ全焼させ、風上側はスタッフが見物人にも見える距離で火を放って焼く流れとなった。
(2019年1月29日付紙面より)
三輪崎会館で伝統芸能大会 (新宮市 )
第10回新宮市伝統芸能大会(同実行委員会、新宮市主催)が27日、同市三輪崎の三輪崎会館で催された。9団体が出演して詩吟、日本舞踊、和太鼓など22演目を披露し、約500人の観客を楽しませた。
大会は日本舞踊出演6団体合同の「正調新宮節」でスタートした。舞台では朗々と詩吟を吟じ、子どもからベテランまでの踊り手が研さんの成果を披露して舞台を彩った。最後は熊野曼荼羅(まんだら)太鼓の勇壮なバチさばきで締めくくった。
大会は第1回から9回まで若柳流若吉会主宰の若柳吉左衛門さんこと海野千鶴子さんが実行委員長を務め、開催準備や大会運営に力を尽くしてきた。海野さんは「お祭り新宮節」を振り付けるなど、新宮市や近隣地域の芸術文化振興にも尽力してきたが、昨年3月に急逝。田岡実千年市長はあいさつの中で「文化複合施設建設で会場が二転三転したが、海野先生のおかげで続けてこられた」と改めてその功績に感謝し、新ホールについても「再来年3月の完成を目指す」と述べた。
新実行委員長は、藤紀流家元の藤紀実美さんこと中住麻美さんに引き継がれた。中住さんは「偉大な先生が亡くなられた。先生の足元にも及びませんが、喜んでいただけるよう舞わせていただきます」と思いを語った。観客席からは一演目が終わるごとに温かい拍手が送られ、会場は和やかな雰囲気に包まれた。
(2019年1月29日付紙面より)
第24回JA杯少年サッカー大会
寺岡さんに「安藤百福記念章」の伝達も (新宮マラソン大会 )
ヘリによるホイスト訓練実施 (新宮警察署 )
新宮警察署(大髙圭司署長)と県警航空隊は16日、新宮市新宮の同署南側空き地で災害警備訓練を実施した。同署の第二機動隊員ら15人が大規模災害発生時を見据え、県警ヘリコプターBK117B―2型「きのくに」による被災者救助訓練を行った。
署員の防災意識高揚と迅速な体制の確立、対処能力、救助能力の向上などが目的。阪神・淡路大震災(1995年)が発生した1月17日に合わせて毎年実施している。
この日の訓練では、南海トラフ地震や水害などの大規模災害の際に道路が途絶したり、中州に人が取り残された状況を想定した。急病人やけが人に救助用具を装着させ、ヘリに搭載されているホイストクレーンでつり上げて搬送する一連の動きを確認し合った。
県警航空隊は「きのくに」に関して「時速は200㌔。3000㍍まで上昇する。天候などにもよるが、和歌山市から新宮市まで早ければ30分で到着できる」などと説明。災害時には搭載さ
れた「ヘリコプターテレビシステム」で地上の状況を中継し、被害状況を把握する。遭難者などに呼び掛けを行うためのスピーカーも搭載している。
訓練後、同署の木村光太郎警備課長は「災害時にはヘリが一番力を発揮するのでは。今日のようなホイスト訓練を重ねることで、署員の救助能力の向上に努めたい」と話していた。
(2019年1月18日付紙面より)
「御燈祭り」を前に仲之町で (新宮市 )
新宮市の神倉神社で2月6日(水)に営まれる「御燈祭(おとうまつ)り」を前に、同市の仲之町アーケードに長さ1・8㍍のジャンボたいまつが登場した=写真。
仲之町商店街振興組合(福田一郎理事長)の組合員たちが祭りを盛り上げようと20年以上前から毎年この時期にリフトを使って長さ約370㍍のアーケードに取り付けている。組合員たちが傷みを補修しながらつるしており、たいまつの側面には「世界平和」「商売繁盛」「天下泰平」などの文字を入れている。今後はのぼりも設置する予定。
熊野地方に春の訪れを告げる「御燈祭り」は1400年前から続くといわれる全国でも珍しい女人禁制の火祭り。白装束に荒縄を胴に巻き、わらじを履いた「上がり子」と呼ばれる祈願者たちが、御神火がついたたいまつを手に538段の石段を下る。
(2019年1月18日付紙面より)
年末年始の観光動態まとまる (串本町 )
串本町の年末年始(昨年12月30日~今年1月3日)の観光動態が15日にまとまった。宿泊、日帰り合わせて推計延べ4万483人が来町。前回の年末年始と比較して11・5%の伸びになったという。
同町の昨年の大きな環境変化として宿泊施設「大江戸温泉物語南紀串本」の開業があり、他方では同施設や市販車のロケなどCM効果、国指定天然記念物・橋杭岩で相次いだ観光面での高評価、日本ロマンチスト協会による恋する灯台のまち認定など町外における話題性も例年に増して充実していた。
そのような状況の中で迎えた年末年始の繁忙。推計の内訳は宿泊が8162人(前回より71・1%増)、日帰りが3万2321人(同2・4%増)で、濵地弘貴産業課長は、宿泊の大幅増は大江戸温泉物語南紀串本だけでなくホテル&リゾーツ和歌山串本の伸びも含まれるとし、対して日帰りが微増にとどまった要因の一つに宿泊環境の充実に伴う日帰りから宿泊への移行も見据えている。
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繁忙の中でも特に際立ったのが、元日の初日の出観望。昨今の繁忙傾向を踏まえて昨年末、臨時駐車場として▽橋杭漁港内約40台分▽橋杭園地内約112台分▽潮岬望楼の芝内約400台分―を指定し看板設置や警備員配置などによる誘導を行うとともに、国や県にも協力を得ながら初日の出の位置が紀伊大島に隠れる橋杭岩から観望できる望楼の芝への誘導にも力を入れた。
橋杭岩周辺は元日未明にキャンピングカーなどで道の駅くしもと橋杭岩と同漁港内の各駐車場が満車になり、日の出時刻直前には橋杭海水浴場駐車場や準備した臨時駐車場など全て満車になった。望楼の芝は午前5時ごろに満車に達したとみられ、役場産業課職員が元日返上で駐車場をでき得る限り拡張して誘導するなど現場対応に当たったが結果的に誘導しきれない勢いで見物客が集まり、直前の駆け込みに伴う事故防止のため満車の看板を掲げて駐車を断る対応を取った。警備に当たった事業者から550台以上の駐車があったと報告を受けているという。
今回の状況を踏まえて同課は、有効だった手立てと今後取り組むべき手立てを取りまとめて次回に引き継ぐとしている。
(2019年1月18日付紙面より)
井関青彦神社で例大祭 (那智勝浦町 )
那智勝浦町にある井関青彦神社で13日、春の例大祭が営まれた。午前の神事では五穀豊穣(ほうじょう)と厄払いを祈願し、宮総代や獅子舞を奉納する神楽会、子どもみこし会などが参列した。
お弓行事では最初に神主役の中村悠寿君(13)が弓を引き的を射抜いた。続いて兄弓、中弓、弟弓の6人の弓子が矢を放った。的に当たるとどよめきが起こり、拍手喝采。中村君は「真ん中の的近くに当たってよかった。安心した」と話していた。
的を射た弓子の親族が胴上げされ、集まった区民や関係者に大きな笑い声と笑顔があふれた。同時間帯には子どもたちのみこしがにぎやかに区内を練り歩いた。
午後は井関宝寿寺近くの弁財天に神楽を奉納し、同寺境内では「幣の舞」「乱の舞」「神明の舞」「剣の舞」の獅子神楽が奉納された。その後の餅まきは多くの住民で大変なにぎわいだった。
(2019年1月18日付紙面より)
県ソフトテニスインドア選手権大会
県高校剣道新人大会
優勝は敦賀FC、3位は斑鳩FC (新宮SSS招待兼ヤタガラスカップ )
新宮市、成人式に258人
新宮市の成人式が4日、市蓬莱体育館であった。振り袖やはかま、スーツ姿の新成人258人(男144人、女114人)が出席し、大人への第一歩を踏み出した。新成人を代表して松本悠馬さんが「大人になったことを自覚し、新宮市に対する誇りや感謝の気持ちを忘れずに、困難を乗り越えることに前向きに取り組んでいく」と誓った。
国歌と市歌斉唱後、速水盛康教育長が開会の辞。田岡実千年市長は「人生の大きな節目となる記念すべき日に、両親や家族と共に生きてきた思い出、友人たちと一緒に学び遊んだ思い出に思いを巡らせてほしい。一人で生きてきたのではなく、いろんな人のお世話になったと思うのでは」と述べ、人生の第二幕が元気で生き生きとした輝かしいものになるよう祈願した。
来賓の屋敷満雄市議会議長、濱口太史県議会議員が祝辞を述べ、アコースティックユニット「ヤブシン」が歌で祝福。教育委員の中村八十八さんのあいさつで閉式した。
会場は久しぶりに会う同級生たちとの会話や記念撮影でにぎわっていた。奥舜太さん(20)は「成人式を無事に迎えられたのは、親を含めた皆さんのおかげ」と感謝の言葉を口にし、「就職して自立した立派な大人になりたい。親の面倒を見られる力を身に付けたい」と抱負を語っていた。
(2019年1月6日付紙面より)
那智勝浦町の勝浦地方卸売市場で初市があった4日、和歌山県漁業協同組合連合会副会長理事の片谷匡さんら4人は同町の熊野那智大社(男成洋三宮司)を参拝した。水揚げされたマグロを奉納し、海上安全や大漁などを祈願した。
ささげられたマグロは約20㌔のメバチマグロとビンチョウマグロの2本。神事やみこによる神楽「那智の滝舞」も行われた。
男成宮司は「漁の安全と大漁、漁協のご発展を祈念しております。漁業を取り巻く環境は厳しいが、勝浦はマグロが有名な町。皆さま方には、ご苦労も多いかと存じますが、一層の力を尽くしていただけましたらありがたいと思います」と語った。
県漁連勝浦市場部参与の吉村泰治さんは「今年一年の大漁祈願と操業の安全、勝浦地方卸売市場の関係者の皆さんの繁栄を祈願しました」と話した。
(2019年1月6日付紙面より)
新宮公設市場で初市
新宮市佐野の新宮広域圏公設地方卸売市場で5日、同市場協力会(小田三郎会長)主催の「平成31年初市」があった=写真。
生鮮食料品の円滑な流通と安定供給を図り、周辺広域住民の食生活の安定に貢献することを目的に、1985年5月に県下の公設市場第1号として設置された市場。初競り前の式典で小田会長は、昨年成立した改正市場法、今年10月の消費増税や軽減税率制度などへの対応、地元商店の利用を高めてほしいことなどに触れ、「この地域の食品流通の拠点としての機能をさらに磨き、市場に託された使命を誠心誠意果たしていきたい」とあいさつ。
市場管理者の田岡実千年市長は関係者たちの日頃の協力に感謝し、「皆さまには安心安全新鮮な食材の供給を続け、圏域の住民の台所を支えていただいていることに感謝したい」と一層の尽力を呼び掛けた。
多数の来賓が出席する中、万歳三唱し、午前7時30分から初競りが始まった。ダイコン、イチゴなどが次々と競り落とされた。くろしおいちご生産組合のマスコットキャラクター「まりりん」も来場した。
(2019年1月6日付紙面より)