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2017年09月27日
1 アフリカから留学生
 県の産業・文化を学ぶ  (太地町 )

 太地町立くじらの博物館に25日、「ABEイニシアティブ」でアフリカからきた留学生6人が訪れた。館内の展示やショーを見学し、捕鯨文化について学んだ。

 「ABEイニシアティブ」とは2013年6月に開かれた第5回アフリカ開発会議(TICADV)で安倍晋三首相が打ち出した「アフリカの若者のための産業人材育成イニシアティブ」の略称。アフリカの若者に日本の大学教育や産業でのインターンシップの機会を提供し、日本の技術や産業の認知を深化させ、アフリカ大陸の開発に資する人脈形成などを目的としている。

 和歌山県では、株式会社紀陽銀行が主導し、県と協力して受け入れた。留学生6人はウガンダ、エリトリア、ナイジェリア、ニジェール、南アフリカ出身。

 博物館では、町歴史資料室の櫻井敬人学芸員が案内した。

 国立京都工芸繊維大学の工芸科学研究科で学ぶ南アフリカ出身のマリレット・ファン・ヤルスフェルドゥさんは「捕鯨がいかに地域に貢献してきたか、クジラ肉をとることがいかに必要で世界的なことかを学べた。鯨類のショーを見て、触れたのも楽しかった。南アフリカでも陸上生物の保護が進められている。海の動物の保護を陸にも応用できそう」と語った。

(2017年9月27日付紙面より)

櫻井敬人学芸員の案内を受ける留学生ら=25日、太地町立くじらの博物館
2017年09月27日
2 自然に感謝し一番湯奉納
 熊野那智大社で献湯祭  (南紀勝浦温泉旅館組合 )

 那智勝浦町の熊野那智大社(男成洋三宮司)で24日、南紀勝浦温泉旅館組合(中定俊会長、組合員10社)が献湯祭を営んだ。各旅館の16源泉から一番湯が納められ、町の発展を願った。

 同例祭は、秋の行楽シーズンを迎えるにあたって朝一番で源泉からくみ上げた温泉水を奉納し、気持ちの一新を図るとともに自然の恵みに感謝をささげ、業界の発展を祈る。40回目を迎える。

 例年11月に催されているが、熊野那智大社創建1700年、那智山青岸渡寺西国三十三所草創1300年のイベントで予定が埋まっており、9月に前倒しとなった。

 神事では、裃(かみしも)姿の組合員と各旅館の代表者らが参列し、神前に一番湯を納めた。中組合長が祭文を読み上げて自然の恵みへの感謝と業界繁栄を祈願し、神事後には温泉水でつきあげた「温泉もち」とお菓子を居合わせた参拝者らにまいた。

 中組合長は「旅館、民宿ともに頑張っている」とコメント。男成宮司は「長い年月が南紀の自然を作っている。祖先が大切にしてきた自然の恵みと神々への畏敬の念を大切にしていかなければならない」と熊野の歴史と自然の重みを改めてかみしめた。

(2017年9月27日付紙面より)

一番湯を手に、参列する組合関係者ら=24日、那智勝浦町の熊野那智大社
2017年09月27日
3 流刑阻む心再現し信仰
 田並天満神社の御祭礼  (串本町 )

 串本町田並にある天満神社(坂成正人宮司)の御祭礼が23日に宵宮、24日に本祭を迎えた。本祭日は主祭神・菅原道真公の神輿渡御(みこしとぎょ)があり、行く手を阻む5本の大幟(のぼり)との駆け引きなどが多くの拝観を集めた。

 田並の坂成家鎮守として祭祀(さいし)されたのが始まりとされる同神社。江戸期に田並二カ村の氏神社、明治期に旧田並村の村社となり、周辺諸神社を合祀(ごうし)した形で現在に伝わる。

 例大祭にあたる御祭礼は今日、上地、下地、前地、灰地、向地の5区と宮総代が結成する祭礼委員会(松原彰祭礼委員長)により9月25日に近い日曜日を本祭日として営んでいる。主祭神・菅原道真の大宰府流刑を阻む民の心意気を再現して当代の信仰とする神輿渡御や獅子舞奉納が受け継がれていて、今年は23日を宵宮、24日を本祭として諸奉仕を重ねた。

 本祭日は式典後、5区の大幟と幟衆、神輿と旅装束の神輿衆、坂成宮司、獅子屋台と獅子連中が御旅所のある田並海岸を目指して順次出御。先頭を行く大幟は道中ところどころで立ちはだかり、神輿の進行を阻止した。同町公民館田並支館そばでは2時間にわたって阻止が続き、その間に獅子舞の余興や子ども向けの菓子まき、大幟を揺さぶり突いたりよじ登って勇を示す祭員も注目を集めた。

 田並海岸へ到着した神輿は旅装束の神輿衆と共に海に入って潮垢離(しおごり)し、幟衆は最後の抵抗として神輿を荒々しく海へと押し返し、神輿が振り切って御旅所に入ったところで神事や獅子舞奉納を営み、餅まきやパンまきで民の活気もささげられた。

 大幟の大きさは約10㍍。松下家の虎幟を加えた6本が伝わっているが、幟差し衆の人員不足で今年も虎幟は境内に残された。他方では若い奉仕者が中心になり、初めて御旅所周辺にちょうちんを飾り付け祭りを盛り上げた。今年就任した松原祭礼委員長(47)は「地元はもちろん、よその人も集まる祭りにしたい。そのような思いで今年は、若い者が特に頑張ってくれた。新たに飾り付けたちょうちんは、その挑戦の第一歩でもある。すでに引退された先輩方にももう一頑張りの参加をお願いし、地域を挙げて支える御祭礼にしていきたい」と意気込みを交えて今年の御祭礼を語った。

(2017年9月27日付紙面より)

上陸しようとする神輿衆を荒々しく海へ押し返す幟衆=24日、串本町田並
ちょうちんで一段と華やかになった御旅所で獅子舞を奉納
餅まきやパンまきで活気づく
2017年09月27日
4 セギ漁が始まる
 落ちアユ狙い赤木川で  

 新宮市熊野川町の赤木川など熊野地方各地で落ちアユを狙ったセギ漁が始まっている。ササなどでせき止めた川で、地域住民たちが朝から夕方まで、アユの群れを目掛けて網を投げている。

 水温が下がりアユが河口近くまで下り産卵する習性を利用した漁。漁期は9月1日から12月25日(月)まで。川の浅瀬に等間隔に木や竹でくいを打ち、そこにササなどを置いてアユの下降を一時的に止め、小鷹(こだか)と呼ばれる網を投げて捕まえる。網の投げ方はもちろん、網にかかったアユを取り外すのも技術がいる。

 熊野川町能城山本の赤木川下流では25日午前8時から午後5時ごろまで、男性二人が出漁していた。一人は「今年はけっこう数はあるけど、まだ小さいのが多いね」と話していた。

(2017年9月27日付紙面より)

群れを目掛けて網を投げる=25日、新宮市熊野川町能城山本の赤木川
網にかかった落ちアユ
2017年09月27日
5 久司航輝君、川端咲月さん優勝
 記録会兼県小学生秋季陸上競技選手権  
2017年09月27日
6 空手協会紀南支部鵜殿道場・上地葉月さん個人組手優勝 兄・悠太さん青年男子で3位入賞 
2017年09月27日
7 JAPAN準決勝で敗退
 近畿地区都市軟式野球大会(一部)県予選  
2017年09月27日
8 初代王者は宇久井SS
 マクドナルド杯サッカー2017  
2017年09月27日
9 融資保証金の詐欺発生 紀宝警察署協議会、交通事故は1日1件ペース 
2017年09月27日
10 観光振興や防災問題 那智勝浦町、9月定例会一般質問 
2017年09月27日
11 熊野修験再興30年「皆さんのおかげ」  高木亮英さん語る  (那智勝浦町 )
2017年09月27日
12 9団体がスポーツ交流  那智勝浦町体育文化会館で  
2017年09月27日
13 半島の自然に触れる  宇久井中2年生が職場体験  (那智勝浦町 )
2017年09月27日
14 防犯への心構え学ぶ 新宮市、障害児者支援センター虹で講習会 
2017年09月27日
15 いろいろな仕事を体験  新宮JC「こども体験博」  (那智勝浦町 )
2017年09月27日
16 「被災地に役立てて」  城南中生徒会が九州に義援金  (新宮市 )
2017年09月27日
17 県出身軍人の伝記を寄贈  古座川町出身の岡本省吾さん  (串本町 )
2017年09月27日
18 9月定例会一般質問 終  串本町議会  
2017年09月27日
19 生徒教職員ら三つどもえで競う 串本古座高校古座校舎、本年度体育祭開く 
2017年09月27日
20 伝統の舞、勇壮華麗に競演 那智勝浦町下里地区の秋祭り 
2017年09月27日
21 クルマギク咲く  熊野川町の渓流沿い  
2017年09月17日
22 かけがえのない宝物
 サ市訪問の中学生が報告会  (新宮市 )

 新宮市国際理解教育海外研修事業の帰国報告会が14日、同市役所で開かれた。市の姉妹都市であるアメリカ・サンタクルーズ市(サ市)を訪問した生徒らが体験を発表。生徒代表の福田蓮君(光洋中3年)は「研修はかけがえのない人生の宝物になった。感謝を忘れず、新宮とサンタクルーズ市の懸け橋になれるよう頑張りたい」とあいさつした。

 新宮市とサ市は1974年に姉妹都市縁組を締結。研修事業は市の将来を担う心豊かな人材を育てようと始まり、訪問は11回目。交流活動を通じ、地元の生徒との親睦を深めることや文化の違い、歴史を学び、自国文化への理解を深めるなどの内容で、ホームステイによって現地の生活様式を体験し外国語学習の意欲を高める狙いがある。

 生徒らは8月17日から25日まで、サ市の歴史公園やレッドウッドの森、遊園地、水族館、スケートボード会社などさまざまな場所を訪れ、ホストファミリー、現地の人たちとの交流、ダウンタウンでのショッピングや体験などを通して思い出をつくった。

 生徒らは印象に残ったことや感想を日本語や英語で発表。「最高の思い出になった」「歴史の授業より学べて勉強になった」「アメリカの広さを感じた」「サンタクルーズにまたいつか必ず行きたい」「自分が親切にされたように、受け入れたり体験させたりしたいと思った」「とても幸せな時間だった」「失敗を恐れず何事にも挑戦する大切さと積極的なコミュニケーションを取る大切さを学んだ」などと報告した。

 福田君は「行く前は希望と不安でいっぱいだったが、一人一人が貴重な体験をし、生活や文化を学び、たくさんのことが得られた」と話した。

 鈴森早有美団長は「継続することが大事と感じることができた。今後も積み重ねていければ」とあいさつ。引率の山本佳人・高田中学校教頭は「生徒たちはしっかり時間を取り、いろんなものを見て、体験し、知識が得られたと思う。生徒、私自身も記憶に残る体験だった」。

 市教育委員会の雜賀まどかさんは「研修を通し、たくさんの人とのつながり、成長を感じた。体験や学んだことを生かせるリアルな教育プログラムだと思う。人との交流が実を結ぶ過程が分かる学習ができた」と話した。

 田岡実千年市長は「研修で本場の英語に触れる機会は大きかったと思うが、心のつながりが勉強になったと発表を見て感じる。今後この縁、経験を大切にしてくれれば」。屋敷満雄・市議会議長は「現地に行き、何事も見るのが一番の勉強」と述べた。

 姉妹都市親善協会の岩澤卓会長はサ市の歴史を語り「新宮の町でみんなが大きくなって出て行ったとしても、サンタクルーズ市が努力して町をつくったことを思い、新宮を自分たちが育てていくことをしてもらえれば大きな成果になる。経験したことを分かち合うだけでなく、今回経験したことを将来に生かし、新宮を今後自分たちのふるさとであるよう、自分たちが頑張ることがためになる」と呼び掛けた。

(2017年9月17日付紙面より)

生徒や関係者が集まって開かれた報告会の様子=14日、新宮市役所
サンタクルーズ市での体験を語る生徒ら
2017年09月17日
23 テロ防止へ官民が協力
 みテますキープ制度1号にウミガメ公園  (紀宝町 )

 紀宝警察署(島田満署長)と管内の事業所で組織する「テロ対策紀宝地区パートナーシップ」はテロ防止対策を進めるモデル事業所に道の駅紀宝町ウミガメ公園(石本慶紀駅長)=紀宝町井田=を指定した。13日に同所で伝達式があり、島田署長から石本駅長にクリスタル像とのぼり旗を伝達した。

 パートナーシップは、参加の民間事業所が半年ごとの持ち回りでテロ防止に取り組む制度で「みテますキープ制度」。ウミガメ公園は第1号に選ばれた。期間中はシンボルのクリスタル像を設置し、のぼり旗を掲げるほか、マグネットシートの貼り付けと缶バッジの着装で従業員の危機意識高揚を図りながら、テロをうかがわせる不審な動きに注意を払う。島田署長は「テロは許さない、の感覚で」と協力を呼び掛け、石本駅長は「海外からの客も増えている。地元が連携を深めて連絡システムをきちんとし、みんなの目で見守ることが大切」と述べた。

(2017年9月17日付紙面より)

島田満署長(左)から石本慶紀駅長にクリスタル像を伝達=13日、紀宝町のウミガメ公園
2017年09月17日
24 宇久井神社で宵宮
 本宮(17日)は台風影響で渡御のみ  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町の宇久井神社(宮司・男成洋三熊野那智大社宮司)例大祭の宵宮が15日、本殿で営まれた。熊野那智大社の井戸大輔神職が出仕し、神楽奉納、婦人会の踊りの後、神餅投げがあった。

 台風18号が接近する中、井戸神職は「どのような天候であろうと例大祭の日は良いものであると思います。神事が無事に営まれるよう、ご奉仕を」と話した。

 式典後、本宮開催について祭典委員会(亀井二三男委員長)が会議を開いた。本宮当日の17日午後に、同町が暴風圏内に入るとの予報から海上渡御などは中止とし、神輿(みこし)は出さずに「大旗」を先頭とした渡御のみ行うことに決めた。亀井委員長は「ここまで準備した。非常に残念だが、苦渋の選択をご理解いただきたい」と呼び掛けた。

  □     □

■大旗

 渡御行列の先頭で頭(当)家の人たちが持つ「大旗」。これはご神体をうつす神のより代とされている。海が荒れたり、雨天の場合には神輿が海を渡御できなくても、大旗だけ一定のコースを渡れば祭りを終えることができるという昔からの言い伝えがある。

(2017年9月17日付紙面より)

神餅投げに大勢が集まった=15日、那智勝浦町宇久井
祭典委員会4役と団体代表
2017年09月17日
25 2017近大新宮祭開幕
 21日にはクラス発表やバザーなど  (新宮市 )

 近畿大学附属新宮高校・中学校(川合廣征校長)の「2017近大新宮祭」が16日、同校体育館で開幕した。今年のテーマは「群星謳歌(ぐんせいおうか)」。台風接近の影響で2日目は21日(木)午前9時から行う。中学2、3年生の劇発表、吹奏楽部演奏、食物バザー、水産養殖魚や米の販売などを予定している。

 表彰式では、近大新宮祭のテーマ、詩、原画を担当した生徒らが賞状を受け取った。オープニングセレモニーでは生徒や教職員がダンスを披露し、にぎやかにスタート。ITサークルの映像上映やなぎなた部、空手道部、書道部の発表、高校音楽選択生の合唱、中学1年生の劇があり、それぞれが練習の成果を発揮した。

 近大新宮祭実行委員長の山本ふう子さんは「今年のテーマは『群星謳歌』です。一人一人が個性を込めたパワフルな文化祭にしていきましょう。高校3年生にとっては最後の文化祭。いつまでたっても『楽しかったね』と話し合ってもらえる文化祭にしたいです。みんなで盛り上げていきましょう」と呼び掛けた。

 川合校長は「成功には一人一人の積極性と協力が不可欠。来客、保護者、生徒全員が満足感と感動が得られる近大新宮祭にしてほしい」とあいさつを寄せた。体育行事は20日(水)午前9時から同校グラウンドで行われる。

(2017年9月17日付紙面より)

ダンスで華やかにスタートした=16日、新宮市の近畿大学附属新宮高校・中学校
2017年09月17日
26 2000人でにぎわう  熊野川町ひまわりまつり  
2017年09月17日
27 17日午後、和歌山接近か  台風18号  
2017年09月17日
28 「秋」テーマに29点 友進フォトクラブ、石垣記念館で写真展 
2017年09月17日
29 定住促進、総合計画 新宮市議会、一般質問4日目で終了 
2017年09月17日
30 「楽しく元気に過ごして」 新宮市、寿楽荘で敬老祝賀会 
2017年09月17日
31 思い思いに新庁舎描く 神倉小5年生が写生会 (新宮市)
2017年09月17日
32 村にとって大切な人  健康と長寿祝い敬老会  (北山村 )
2017年09月17日
33 海中神事の舞台準備 勝浦八幡神社例大祭、井筒建設が奉仕 
2017年09月17日
34 お悔やみ情報
  
2017年09月14日
35 「くじらの博物館」舞台に 来年夏公開の映画、10月から撮影 (太地町)

 太地町の町立くじらの博物館を舞台にした映画「ボクはボク、クジラはクジラで、泳いでいる」の撮影が10月中旬から同町を中心に始まる。映画は2018年夏公開予定。和歌山県と県観光連盟(わかやまフィルム・コミッション事務局)と日本遺産「鯨とともに生きる」を推進する熊野灘捕鯨文化継承協議会が全面的にバックアップする。

 撮影は同協議会を組織する太地町、新宮市、那智勝浦町、串本町を中心に行われる。監督の藤原知之さん(38)は「20世紀少年」や「真田十勇士」で知られる堤幸彦さんの下で助監督としてキャリアを積み、2013年に短編映画を発表、山形国際ムービーフェスティバルでグランプリを受賞している。

 映画はくじらの博物館を舞台に、奮闘する若い飼育員やトレーナーの実話をモチーフにした「青春ストーリー」。和歌山、熊野の風景、歴史に支えられた町の文化をさりげなく映像に収めながら、現代を生きる若者たちに「自分らしく生きること」「何かに夢中になること」の素晴らしさを伝えることをテーマにしている。夢を信じ突き進む勇気の大切さと怖さ、焦りと挫折。そんなとき、頼るべき人がいることの喜びと希望。大きな黒潮の流れをバックに、小さな人間が悩んだりくじけたりしながらも、一歩一歩目標に向かい進んでいく様が、見る人全てに勇気と希望を与える作品になるという。

(2017年9月14日付紙面より)

映画の舞台となる太地町立くじらの博物館
2017年09月14日
36 心と体をリフレッシュ
 宝珠寺でヨガと座禅体験  (新宮市木ノ川 )

 新宮市木ノ川の白龍山宝珠寺(西昭嘉住職)は12日、同寺の本堂でヨガ教室と座禅会を開いた。11人が参加し、神聖な空気の中で心身をリフレッシュした。

 宝珠寺では、多くの人に集まってもらえるよう2年ほど前からさまざまな企画を催しており、今回もそのうちの一つ。これまでにも、落語や瞑想(めいそう)体験などを開いている。

 ヨガ教室では、新宮市や那智勝浦町などで活動するヨガ教室「Arbor」のインストラクター西谷安代さんが講師を務めた。参加者は太陽礼拝などを実践し、前身をくまなくほぐした。

 座禅は西住職が曹洞宗(そうとうしゅう)式の所作を教えた。壁に向かって手と足を組み、思考を止めて心を安らげた。

 宝珠寺の座禅会は、毎週土曜日の午後5時から無料で開かれている。

(2017年9月14日付紙面より)

西谷安代さん(中央)からヨガを教わる=12日、新宮市木ノ川の宝珠寺
2017年09月14日
37 慣れ親しんで英語覚える
 放課後英会話クラブ始まる  (串本町 )

 串本町文化センターで12日、小中学生を対象にした放課後英会話クラブが始まった。英語によるコミュニケーションへの関心と積極性を育む新たな取り組みで▽小学校中学年▽同高学年▽中学校―の各クラスを設置。同日現在で計62人が受講登録していて、月1回ペースで年度末まで励むという。

 この教室は、同町教育委員会とトルコ語や英語や日本語などマルチリンガルな才覚で活躍する同町地域おこし協力隊のトルコ人女性アイシェギュル・アルカンさんが語学教育の在り方を語り合う中から出てきたアイデア。語学習得を大きく左右する興味と愛好を本格的に学ぶ前に高めるのが狙いで、児童生徒が自然体で英語をコミュニケーションツールとして普段使いする機会の提供に努めるという。

 講師は外国語指導助手(ALT)のホ・トラクさんと今月から新たに着任したデイビッド・フィレモンさん、アルカンさんの3人。人数が多い小学校中学年は学年別2クラス編成(3年生13人と4年生17人)、同高学年(5・6年生12人)と中学校(1~3年生15人)は1クラス編成とし、火曜日を基軸にして小学校クラスは午後5時30分~6時15分(45分)、中学校クラスは午後6時30分~7時20分(50分)に開く。

 この日は小学校中学年の2クラスが合同開講する形で同時スタート。序盤は相手との接点を持つきっかけとして最も基本的な自己紹介を英会話でこなし、中盤以降はミニゲームを交えて児童の活動と英単語「Big」「Small」「Heavy」「Light」を結び付け、学習とは違った「慣れ親しむ中から英語を覚える」という習得方法の雰囲気を体験した。

 今後の活動のアイデアは歌やダンス、読み聞かせやミニゲーム、グループワークや発表など多種多彩。児童生徒が「話したい」「聞きたい」と感じられる内容を都度設定して、関心や積極性を引き出すという。期間前半は同センターを主な活動場所とするが、来年1月以降は同センターが改修工事期間に入るため役場古座分庁舎へと移すとしている。

(2017年9月14日付紙面より)

ミニゲームを交えて英会話のコミュニケーションに挑戦する児童ら=12日、串本町文化センター
2017年09月14日
38 「子供手踊」を練習
 勝浦八幡神社例大祭前に勝浦全区合同で  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町の勝浦八幡神社(髙橋正樹宮司)例大祭=16日(土)宵宮、17日(日)本宮=の行事「子供手踊」の練習が9、10の両日、町立勝浦小学校体育館であった。40年近く踊りを教えた八木佐知子さんが昨年で引退し、後を継いだ村﨑幸さん、濵地生三子さんが指導。勝浦1~6区の子どもらが合同で練習に励んだ。

 「子供手踊」はそろいの浴衣の子どもたちがかわいい踊りで祭りに花を添える。奉納する踊りは『勝浦節』と『勝浦音頭』。渡御(とぎょ)行列では『めはり音頭』も披露する。勝浦節は手拭いを持って那智の滝や船をこぐしぐさなどを表現する伝統の踊りで50年以上もの歴史を誇る。

 手踊りの列は多い時には100人を超えたが、昨年は40人に減った。6区の坂井與己区長は「今年は57人に増えました。みんな上手に踊っている。あとは当日の天気を願うだけ」と満足そうだ。村﨑さんは「上級生が小さい子らに一生懸命教えている。かわいらしくほほ笑ましいですね」と笑顔を見せた。

(2017年9月14日付紙面より)

勝浦小学校体育館で手踊の合同練習をする子どもたち=10日、那智勝浦町勝浦
2017年09月14日
39 熊野市長選大激戦か  立候補事前説明会に4陣営  
2017年09月14日
40 新宮紀宝道路早期完成を 紀宝町・西田町長、一般質問に4選の意思 
2017年09月14日
41 市長の政治姿勢など聞く 新宮市議会、9月定例会一般質問始まる 
2017年09月14日
42 ダンスとバイオリン演奏を奉納  原田みのるさんら那智大社で  (那智勝浦町 )
2017年09月14日
43 連携してテロ対策 紀宝警察署管内パートナーシップ定例会 
2017年09月14日
44 感謝の言葉を伝え  天満保育園で敬老の集い  (那智勝浦町 )
2017年09月14日
45 下部の避難施設用地購入など  古座川町議会9月定例会始まる  
2017年09月14日
46 会員含む40人が受講登録 串本町トルコ文化協会、第3回トルコ語講座始まる 
2017年09月14日
47 一般会計補正予算案可決  太地町議会9月定例会  
2017年09月14日
48 お悔やみ情報
  
2017年09月07日
49 早船の櫂作り追い込み
 船大工の谷上嘉一さん宅  (「御船祭」に向け )

 新宮市の熊野速玉大社の例大祭「御船祭」(10月16日)を約1カ月後に控え、熊野川流域で唯一の船大工、谷上嘉一さん(75)宅=紀宝町北桧杖=の作業場では早船競漕(きょうそう)で使う櫂(かい)の製作が追い込み期を迎えている。今年は約100本作る予定で、半分完成している。

 シイの木で作る櫂の長さは約1・85~1・95㍍。“ヒナ”と呼ばれる水かき部分は幅約21㌢。練習で舟と接触する部分が傷み、折れてしまうこともあることから、祭り本番はほとんどのチームが新品で出場する。

 谷上さんは櫂を20年以上前から製作している。木によって堅さが違うことから、しなりが必要な“ヒナ”の厚さに一番気を使うという。

 神迎えの喜びを表している御船祭は昨年3月、国の重要無形民俗文化財に指定された「新宮の速玉祭(はやたまさい)・御燈祭(おとうまつ)り」に含まれている。「速玉祭」は神霊を載せた馬が大社や御旅所(おたびしょ)を巡る10月15日の神馬渡御式(しんめとぎょしき)と、神霊を神輿から御神幸船(ごしんこうせん)に遷(うつ)して熊野川を遡上(そじょう)し、早舟競漕とともに御船島を回る翌16日の神輿渡御式(みこしとぎょしき)からなる。

 早船競漕は、全長8・9㍍、幅1・4㍍の木造船9隻に各11人が乗り込み順位を競う。3回の優勝経験がある谷上さんは「輝かしい歴史と伝統のある祭りですが、昔に比べると観客がだいぶ減っている。祭り関係者と地域が一体となって盛り上げていくことができれば」と話していた。

(2017年9月7日付紙面より)

櫂を仕上げる谷上嘉一さん=5日、紀宝町北桧杖
2017年09月07日
50 全国大会に向けて特訓
 近大工学部空手部が合宿  (那智勝浦町 )

 広島県にキャンパスを構える近畿大学工学部の空手道部(有貞涼主将、20人)が3日、那智勝浦町体育文化会館へ合宿に訪れた。11月19日(日)に日本武道館で催される全日本大学選手権大会に向けて練習に励んだ。

 地元のサポートを受けて練習に集中できることから、約5年前から同町で合宿を行っている。基礎体力や攻撃の強化を目的とした7泊8日の行程で、8月30日にみなべ町清川の本誓寺ふるさと道場で稽古を積み、3日午前に那智勝浦町入り。5日午後に白浜へ向かった。

 合宿に参加した選手20人のうち10人は10月7日(土)から9日(月・祝)まで愛媛県四国中央市の伊予三島運動公園体育館で開かれる「えひめ国体」の空手道の部に出場する。中には、スペイン・テネリフェで10月末に開かれる「第10回世界ジュニア&カデット、21アンダー空手道選手権大会」に出場する選手もいる。

 4日、寺本眞一町長が選手らと面会し「この合宿が皆さんにとって実りあるものになり、全国で頑張っていただけたら」と激励し、スポーツドリンクを差し入れた。

 同部情報学科4年の有貞主将(22)は「1~3年で同じ大学に負けているので、4年の最後の大会で勢いづけて、優勝まで駆け抜けたい」と意気込みを語った。

(2017年9月7日付紙面より)

選手らに激励の言葉を掛ける寺本眞一町長=4日、那智勝浦町体育文化会館
練習に汗を流す
2017年09月07日
51 総合災害警備訓練を実施
 消防や警察航空隊と連携も  (串本警察署 )

 串本警察署(津田健治署長)は5日、南海トラフ巨大地震の発生を想定した総合災害警備訓練に取り組んだ。終盤では和歌山県警察航空隊や串本町消防本部と連携し警察ヘリ「きのくに」による負傷者搬送訓練も実施。ドクターヘリ以外の空路搬送の手法を探るなどした。

 同署が毎月5日に取り組んでいる災害に備える日訓練の一環。今月は防災週間(9月1~7日)中の実施となることから特に規模を大きくし、①初動対応訓練(災害警備本部立ち上げ訓練など)②信号機滅灯対策訓練③警察ヘリによる負傷者搬送訓練―の各訓練を計画した。

 ①は署員が必要な資機材などを持って串本町サンゴ台にある代替指揮所へ車両移動し、速やかに災害警備本部を立ち上げる内容。6月に配備された捜索用ドローンで撮影した映像データをモニターに表示する段取りも合わせて実践した。

 ②は国道42号潮岬東信号交差点の電源を落とし、手信号で車両誘導をしながら発電機を信号機の電源付加装置につないで復旧させる内容。同装置は限りある人員を捜索や情報収集に充てるために導入されていて、署員全員が手信号と復旧操作をこなせる状況を見据えて実践した。

 ③は同署初の取り組みで、同本部が陸路搬送した重傷者を警察ヘリが引き継いで空路搬送する内容。今回は倒壊家屋から救出した重傷者を想定し、バックボードに固定した状態で救急隊員が警察ヘリへ運び込む流れを実践して手法を探った。

 捜索用ドローン運用を除く①と②の訓練は過去にも取り組んだ内容で、練度向上が目的。③はドクターヘリのような救命装置はないが警察ヘリも空路搬送ができ、特に広域災害発生時には警察ヘリによる負傷者搬送の必要性も十分考えられることから、その手法を探ったという。

 同訓練について津田署長は「こういった訓練の目的は、実際に起こった時にいかに動けるかにある。訓練を通して互いを理解すれば自分が取るべき行動をイメージできるようになる。問題点があれば解消して次の訓練をする。そうやって徐々に自分のやるべきことを理解し、いざという時に連携して動ける状況につながっていけば」と効果を期待した。

(2017年9月7日付紙面より)

同署初の警察ヘリによる負傷者搬送訓練の様子=5日、串本町サンゴ台
2017年09月07日
52 秋の味覚モクズガニ
 赤木川などで漁始まる  

 新宮市熊野川町の熊野川支流赤木川など各地で秋の味覚、モクズガニ(藻屑蟹、別名ズガニ)漁が始まっている。熊野川上流域では10月ごろまで漁が続く。

 海で産卵し一時期を過ごしてから川に遡上(そじょう)して育つカニで、産卵のため川を下る秋ごろから本格的な漁が行われている。一般的な漁は、川底に魚のあらなどを入れた籠を沈めておき、朝に引き上げる。捕れたカニは塩ゆでやみそ汁に入れて食べる人が多い。お酒が好きな人はカニみそが入った甲羅に日本酒を入れて飲む。

 同町西の民宿業、中澤秀昭さん(72)は自宅近くの川で毎年漁をしている。今季は8月20日ごろから漁を始めた。

 6年前の紀伊半島大水害の影響で一時は捕獲量が減っていたが、大きさも量も水害前と同じくらいに回復してきているという。

 「8月は全然だめでしたが、9月に入ってから入り出しました。多い時で一籠に15匹ぐらい入ります。捕ったカニは自分ではほとんど食べず、友人らにあげています」と話していた。

 モクズガニは甲幅7~8㌢、重さ180㌘ほどに成長する川では大型のカニ。はさみに濃い毛が生えているのが特徴で、日本全国のほか、朝鮮半島東岸、台湾などの川、水田、用水路、河口などで生息している。淡水域にいる時は基本的に夜行性で、カワニナなどの貝類、小魚、水生昆虫を食べる。

(2017年9月7日付紙面より)

仕掛けた籠からモクズガニを取り出す中澤秀昭さん=5日、新宮市熊野川町
2017年09月07日
53 優勝は尾鷲中 熊野ベースボールフェスタ中学軟式野球 (木本・阿田和中合同チーム準優勝)
2017年09月07日
54 72人が昇級・昇段 県弓道連盟主催の段級審査 
2017年09月07日
55 蓬莱フレンズが2連覇
 JAみくまの旗学童軟式野球大会  
2017年09月07日
56 水害体験を紙芝居で 市野々小で防災士・久保榮子さん講話 
2017年09月07日
57 少しでも力になりたい 那智勝浦町、交通指導員に松本忠子さんら 
2017年09月07日
58 1位に濵口恵美さん  熊野ネイチャーフォトクラブ8月例会  
2017年09月07日
59 ゆったり体をほぐす 新宮市王子地区で恒例のゆる体操 
2017年09月07日
60 地域から4人が入選  第102回二科展  
2017年09月07日
61 収穫の苦労と喜びを体験  高池小と三尾川小が稲刈り  (古座川町 )
2017年09月07日
62 決算案含む42案件を審議  串本町議会9月定例会始まる  
2017年09月07日
63 10周年の集大成響かせる 串本町、「はいからーず」コンサート 
2017年09月07日
64 クズの花  高野坂沿いで  
2017年09月07日
65 お悔やみ情報
  
2017年09月06日
66 29人の冥福祈る
 大水害記念公園で慰霊祭  (那智勝浦町 )

 2011年9月の紀伊半島大水害から6年を迎えて那智勝浦町は4日、同町井関の紀伊半島大水害記念公園で慰霊祭を営んだ。遺族や住民、町関係者ら130人が参列し、死者・行方不明者29人をしのんで慰霊碑前で献花した。

 午後1時30分に町内全域にサイレンを鳴らし、出席者らは黙とうをささげた後に一人ずつ白いカーネーションを献花した。寺本眞一町長は「犠牲となられた皆さまの気持ちを思うと今でも胸が張り裂けそうになる。ふるさと『那智勝浦』が安全で安心して暮らせる笑顔いっぱいの町になるよう、全身全霊で復旧復興し、防災に取り組んでいきたい」と記念碑の前で固く誓った。

 中岩和子議長は「未曽有の被害から6年たつが、昨日のことのように思い出される。町と協力し、防災に取り組んでいきたい」と語った。那智谷大水害遺族会の岩渕三千生代表は「何年過ぎようと、当時の悲惨な光景を思い出し、いまだに心の傷は癒えない。灯籠供養で29個の灯籠に火をともし、その数の多さに改めて被害の大きさと尊い命の犠牲を痛感した。諸霊には安らかにお眠りいただき、住民が安心して住める那智谷になるよう見守ってください」と冥福を祈った。

 水害で父母と妹2人弟1人を亡くした新宮市王子町に住む会社員・中平史都さん(29)は「笑顔が絶えない理想の家族だった。当時は東京に住んでいて帰ってくるのがつらかったが、祖父母らを守らなければという思いで戻った。地域のため何かしたいので消防団に入るつもり」と話した。

(2017年9月6日付紙面より)

慰霊碑前に献花する遺族ら=4日、那智勝浦町井関
犠牲者の冥福を祈って黙とうした
2017年09月06日
67 消火器の使い方学ぶ
 福祉センターで避難訓練  (新宮市 )

 新宮市社会福祉協議会は4日、同市福祉センターで火災を想定した避難訓練を実施した。同協議会職員とセンター利用者、児童館で遊んでいた子どもたちが参加し、屋内から玄関前に逃げた。

 福祉センターでは年に2回、津波と火災を想定した避難訓練を各1回ずつ実施している。この日は1階の湯沸室からの出火を想定し、火災を発見した職員が大声で周りに知らせ、消火班が近くにある消火器を使って初期消火を試みた。

 通報連絡班が消防署への通報と館内放送で火災発生を知らせるなど役割に沿って行動した。利用者らは職員の指示と誘導に従い、鼻や口をハンカチや手、服の袖などで覆い、速やかに避難した。

 市消防本部職員は「火災を発見した際に初期消火をしてもらうが、煙などが充満するのを防ぎ、避難誘導をしやすくするため成功しても失敗しても扉を閉めてほしい」と話した。

 消火器の使用訓練では、特徴や使い方の説明を受けた職員らが2人ずつ交代で練習した。消防職員は逃げ道を確保して消火器を使うことや天井まで燃えている場合は初期消火よりも避難誘導を優先するよう呼び掛けた。

 大谷康央事務局長は「児童館の子どもたちがいるので慎重に素早く行動する必要がある。毎年訓練を実施しなければならないと感じます。火事になった場合、手順を踏んでできるか分からないので毎年していかなければならないと思います」と話していた。

(2017年9月6日付紙面より)

水消火器を使った訓練の様子=4日、新宮市野田の市福祉センター
2017年09月06日
68 利用者数減るも勢いは増す
 橋杭海水浴場遊泳期間終了  (串本町 )

 串本町くじ野川の橋杭海水浴場で4日、遊泳期間(7月1日~8月31日)終了に伴う海上遊具など資材の撤収作業があった。役場産業課調べによる期間中の利用者数は8525人で、台風など天候不順で昨年に比べ約1割減。他方、駐車場やビーチハウス・ラパンの収益は向上していて、利用の勢いは増したという見方をしている。

 同浴場は環境省「快水浴場百選」の一つに数えられ、橋杭岩や紀伊大島などに囲まれたロケーションの良さときめ細やかな砂浜などを特色とする。今季は春~秋3シーズン活用の本格化により各種マリンアクティビティーレンタル事業や海上遊具(滑り台)の増設など、魅力を増した状況で海開きを迎えてひと夏の利用を集めた。

 期間中は台風5号が迷走した8月上旬や天候不順の盆以降で利用が伸び悩み、全体実績を下げる要因となった。昨年の利用者数は9436人で、今年は911人減。その状況下で利用増となった有料駐車場、ビーチハウス・ラパンや同レンタル事業は、数字以上に利用の勢いが増しているとの見方もしている。来年は旧浦島ハーバーホテル施設が大江戸温泉物語グループの一つとして営業再開している見込みで、その動線をいかに利用に結び付けるかが関心事となっている。

 撤収作業は同町観光協会(島野利之会長)が観光関係者に呼び掛けて実施。16人が参加し、中村洋介副会長から安全留意の呼び掛けを受け海上遊具や遊泳区域指定ブイを陸へ引き揚げ、有料駐車場資材を片付けるなどした。

天候と流木で4分の1減 田原海水浴場の利用状況



 同課調べによる串本町田原にある田原海水浴場の遊泳期間(7月1日~8月31日)の利用者数は2229人で、昨年に比べ25・55%(765人)減。天候不順に加え、相次ぎ打ち上がった流木の処理が追い付かなかった点も要因と見ている。

(2017年9月6日付紙面より)

遊泳期間終了に伴い資材の撤収作業にあたる観光関係者ら=4日、串本町くじ野川
2017年09月06日
69 伝統神事と再認識し奉仕を 例大祭に向け事故防止協議会 (熊野速玉大社)

 熊野速玉大社(上野顯宮司)の例大祭=10月15日(日)、16日(月)=に向けた事故防止協議会が4日、同大社双鶴殿で開かれた。関係者らが集まり、けがや事故なく安全に例大祭が執り行われるようにと注意事項の確認や当日までの準備の日程などを話し合った。早船競漕(そう)の審判委員の交代があり、審判委員長を下地昌宏さん、副審判委員長を野尻政典さんが務めることになった。

 例大祭は同大社の主神、速玉大神(はやたまのおおかみ)のご神霊が神馬で阿須賀神社へ渡御し、熊野川河原の乙基(おとも)のお旅所へ渡る「神馬渡御式」と、夫須美大神(ふすみのおおかみ)のご神霊が神輿(みこし)で街を練り、神幸船で御船島を回る「神輿渡御式」からなる祭り。

 会議では各渡御式のコースや行列順序を確認。事故防止のために供奉員による自主警備を行うことや、飲酒厳禁、交通法規の厳守などを話し合った。早船の上り競漕スタート後に下札場から上札場を目指し自家用車で移動する人たちのマナーの悪さを問題視する声も上がり、事故が起きる前に対策が必要との意見が出た。

 御船祭に関しては当日までの日程を話し合い、本番船の蔵出し・点検は10月5日(木)午前6時、御船島清掃、市内のぼり立てを8日(日)、各地区への早船引き渡しは8日と9日(月・祝)に、旗番抽選と来年度以降の本番船の抽選を11日(水)に行うことが決まった。

 上野宮司は「国の重要無形民俗文化財に指定されて2年目を迎えます。皆さんにも伝統神事を担っておられることをさらに再認識していただきながら、事故なく、けがなく、にぎにぎしく喜びの祭りとしてご奉仕いただけるようにお願いしたい」とあいさつ。昨年審判委員長に就任後に急逝した山塚公晴さんを紹介し、「心の痛いこともございますけども、それを心に船をこいでほしい」と呼び掛けた。上り競漕の優勝区が優勝旗を持って御船島を周回する前に、山塚さんの功績をたたえ、特例で丹鶴区が遺影を掲げて御船島を1周することが満場一致で快諾された。

(2017年9月6日付紙面より)

安全に例大祭が執り行われるように話し合った=4日、熊野速玉大社双鶴殿
上野顯宮司
2017年09月06日
70 山崎・池田組、笹之内・和田組が優勝 紀南テニス協会第70回ダブルス大会 
2017年09月06日
71 5部門で熱戦展開 黒潮杯兼市スポ祭ソフトテニス大会 
2017年09月06日
72 暑さに負けず記録に挑戦
 那智勝浦町総体陸上兼陸協記録会  
2017年09月06日
73 遊泳危険の看板  県が高田川に設置  
2017年09月06日
74 持続可能な地域経営考える  和大サテライト前期授業最終回  (新宮市 )
2017年09月06日
75 9月定例会が開会 新宮市議会、一般会計補正など29議案 
2017年09月06日
76 触れ合って仲良くなろう  きたやま保で未入園児交流会  (北山村 )
2017年09月06日
77 伝統の舞復活を胸に 勝浦八幡神社例大祭に向け、勝浦獅子神楽保存会が練習 
2017年09月06日
78 協力して実りを収穫  高田小中学校が稲刈り  (新宮市 )
2017年09月06日
79 友達の石を見つけて 那智勝浦町で熊野の石磨き体験イベント 
2017年09月06日
80 教訓に学び考える  緑丘中で全校防災集会  (新宮市 )
2017年09月06日
81 元消防団長など4人を表彰 串本警察署、警察消防連絡協議会総会で 
2017年09月06日
82 地域知りできる貢献に励む 串本古座高校CGS部員、稲村亭で活動 
2017年09月06日
83 お悔やみ情報